- 1 -主文 本件訴えのうち北海道経済産業局長,四国経済産業局長及び九州経済産業局長がした各行政文書部分開示決定の一部の取消しを求める部分,関東経済産業局長が平成16年10月8日付け及び同年12月21日付けでした各行政文書部分開示決定の一部の取消しを求める部分,北海道経済産業局長,四国経済産業局長及び九州経済産業局長に対し行政文書開示決定の義務付けを求める部分,関東経済産業局長に対し別紙不開示部分目録(2)及び(4)記載の各部分の開示決定の義務付けを求める部分をいずれも却下する。 関東経済産業局長が原告に対し平成16年11月19日付けでした行政文書部分開示決定のうち,別紙不開示部分目録(3)記載の各部分を不開示とした部分を取り消す。 中国経済産業局長が原告に対し平成16年12月8日付けでした行政文書部分開示決定のうち,別紙不開示部分目録(5)記載の各部分を不開示とした部分を取り消す。 関東経済産業局長は,原告に対し,別紙不開示部分目録(3)記載の各部分の開示決定をせよ。 中国経済産業局長は,原告に対し,別紙不開示部分目録(5)記載の各部分の開示決定をせよ。 訴訟費用は4分し,その1を被告の負担とし,その余を原告の負担とする。 事実 及び理由第1請求 北海道経済産業局長が原告に対し平成16年10月8日付けでした行政文書部分開示決定のうち,別紙不開示部分目録(1)記載の各部分を不開示とした部分を取り消す。 - 2 - 関東経済産業局長が原告に対し平成16年10月8日付けでした行政文書部分開示決定のうち,別紙不開示部分目録(2)記載の各部分を不開示とした部分を取り消す。 主文第2項と同旨 関東経済産業局長が原告に対し平成16年12月21日付けでした行政文書部分開示決定のうち,別紙不開 うち,別紙不開示部分目録(2)記載の各部分を不開示とした部分を取り消す。 主文第2項と同旨 関東経済産業局長が原告に対し平成16年12月21日付けでした行政文書部分開示決定のうち,別紙不開示部分目録(4)記載の各部分を不開示とした部分を取り消す。 主文第3項と同旨 四国経済産業局長が原告に対し平成16年12月8日付けでした行政文書部分開示決定のうち,別紙不開示部分目録(6)記載の各部分を不開示とした部分を取り消す。 九州経済産業局長が原告に対し平成16年11月8日付けでした行政文書部分開示決定のうち,別紙不開示部分目録(7)記載の各部分を不開示とした部分を取り消す。 北海道経済産業局長は,原告に対し,別紙不開示部分目録(1)記載の各部分の開示決定をせよ。 関東経済産業局長は,原告に対し,別紙不開示部分目録(2)記載の各部分の開示決定をせよ。 主文第4項と同旨 関東経済産業局長は,原告に対し,別紙不開示部分目録(4)記載の各部分の開示決定をせよ。 主文第5項と同旨 四国経済産業局長は,原告に対し,別紙不開示部分目録(6)記載の各部分の開示決定をせよ。 九州経済産業局長は,原告に対し,別紙不開示部分目録(7)記載の各部分の開示決定をせよ。 - 3 -第2事案の概要本件は,行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という)の規定に基づいて,各処分行政庁に対し,エネルギーの使用の合理。 化に関する法律(ただし,平成17年法律第93号による改正前のもの。以下「省エネ法」という)11条に基づく定期報告書の開示請求をした原告が,。 別紙不開示部分目録(1)ないし(7)記載の各部分を不開示とする部分開示決定を受けたため,当該決定のうち当該不開示に係る部分の取消しと,当該不開示 11条に基づく定期報告書の開示請求をした原告が,。 別紙不開示部分目録(1)ないし(7)記載の各部分を不開示とする部分開示決定を受けたため,当該決定のうち当該不開示に係る部分の取消しと,当該不開示部分についての開示決定の義務付けを求める事案である。 前提となる事実(1)原告は,情報公開法3条に基づき,平成16年8月6日付けで,各処分行政庁に対し,請求する行政文書の名称等を「平成15年度の省エネ法第11条に基づく定期報告書(電子情報があれば電子媒体にて(燃料等・電気)共に第2表以下を除く」として,行政文書の開示請求をした(乙1ない)。 し乙5)(2)各処分行政庁は,原告からの開示請求について,その対象文書を,省エネ法11条に基づき第一種特定事業者から提出された平成15年度の定期報告書(以下単に「定期報告書」という)の報告者等に関する記載欄及び。 「燃料等の使用量及び販売副生燃料等の量」又は「電気の使用量」に関する第1表と特定し,情報公開法13条1項に基づいて,定期報告書を提出した各第一種特定事業者(国及び地方公共団体を除く)から意見書の提出を受。 けた(弁論の全趣旨)。 (3)北海道経済産業局長は,原告に対し,平成16年10月8日付けで,対象文書である202通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とするとともに,うち30通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした。 (甲1の1ないし3,弁論の全趣旨)- 4 -(4)関東経済産業局長は,原告に対し,対象文書である2788通の定期報告書について,以下のとおり,順次部分開示決定をした。 ア平成16年10月8日付けで,283通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する ,対象文書である2788通の定期報告書について,以下のとおり,順次部分開示決定をした。 ア平成16年10月8日付けで,283通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とするとともに,うち53通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした(甲2の1ないし3,弁論の全趣旨)。 イ平成16年11月19日付けで,824通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とするとともに,うち139通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした(甲3の1ないし3,弁論の全趣旨)。 ウ平成16年12月21日付けで,813通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とするとともに,うち77通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした(甲4の1ないし7,弁論の全趣旨)。 エ平成16年12月22日付け及び同年12月27日付けで,合計868通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とするとともに,うち114通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした(弁論の。 全趣旨)(5)中国経済産業局長は,原告に対し,対象文書である599通の定期報告書について,以下のとおり,順次部分開示決定をした。 ア平成16年10月8日付け及び同年11月12日付けで,合計346通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とする部分開示決定をした(弁論の全趣旨)。 イ平成16年12月8日付けで,253通の定期報告書について,提出者等に関する事項 について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とする部分開示決定をした(弁論の全趣旨)。 イ平成16年12月8日付けで,253通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とするとともに,- 5 -うち151通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした(甲5の1ないし5,弁論の全趣旨)。 (6)四国経済産業局長は,原告に対し,対象文書である243通の定期報告書について,以下のとおり,順次部分開示決定をした。 ア平成16年10月8日付けで,150通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とする部分開示決定をした(弁論の全趣旨)。 イ平成16年12月8日付けで,93通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とするとともに,うち53通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした(甲6の1ないし3,弁論の全趣旨)。 (7)九州経済産業局長は,原告に対し,対象文書である566通の定期報告書について,以下のとおり,順次部分開示決定をした。 ア平成16年10月8日付けで,394通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とする部分開示決定をした(弁論の全趣旨)。 イ平成16年11月8日付けで,143通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とするとともに,うち104通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした(甲7の1ないし7,弁論の全趣旨)。 ウ平成16年12月8日付けで,29通の定期報告書について,提出者等 うち104通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした(甲7の1ないし7,弁論の全趣旨)。 ウ平成16年12月8日付けで,29通の定期報告書について,提出者等に関する事項のうち個人情報等に該当する部分を不開示とするとともに,うち27通の定期報告書についてはさらに第1表の記載の一部を不開示とする部分開示決定をした(弁論の全趣旨)。 (8)原告は,各処分行政庁が行った部分開示決定の一部を不服として,経済産業大臣に対し,以下のとおり,順次審査請求を行った(弁論の全趣旨)。 - 6 -ア原告は,北海道経済産業局長が平成16年10月8日付けでした部分開示決定のうち,30通の定期報告書の第1表の記載を不開示とした部分を不服として,同年11月30日,審査請求を行った。別紙不開示部分目録(1)記載の各部分は,この30通のうちの2通に係るものである。 イ原告は,関東経済産業局長が平成16年10月8日付けでした部分開示決定のうち,53通の定期報告書の第1表の記載を不開示とした部分を不服として,同年11月30日,審査請求を行った。別紙不開示部分目録(2)記載の各部分は,この53通のうちの2通に係るものである。 ウ原告は,関東経済産業局長が平成16年11月19日付けでした部分開示決定のうち,139通の定期報告書の第1表の記載を不開示とした部分を不服として,同年12月24日,審査請求を行った。別紙不開示部分目録(3)記載の各部分は,この139通のうちの2通に係るものである。 エ原告は,関東経済産業局長が平成16年12月21日付けでした部分開示決定のうち,77通の定期報告書の第1表の記載を不開示とした部分を不服として,平成17年2月23日,審査請求を行った。別紙不開示部分目録(4)記載の各部分は,この77通のうち 1日付けでした部分開示決定のうち,77通の定期報告書の第1表の記載を不開示とした部分を不服として,平成17年2月23日,審査請求を行った。別紙不開示部分目録(4)記載の各部分は,この77通のうちの6通に係るものである。 オ原告は,中国経済産業局長が平成16年12月8日付けでした部分開示決定のうち,151通の定期報告書の第1表の記載を不開示とした部分を不服として,平成17年1月31日,審査請求を行った。別紙不開示部分目録(5)記載の各部分は,この151通のうちの4通に係るものである。 カ原告は,四国経済産業局長が平成16年12月8日付けでした部分開示決定のうち,53通の定期報告書の第1表の記載を不開示とした部分を不服として,平成17年1月31日,審査請求を行った。別紙不開示部分目録(6)記載の各部分は,この53通のうちの2通に係るものである。 キ原告は,九州経済産業局長が平成16年11月8日付けでした部分開示決定のうち,104通の定期報告書の第1表の項目を不開示とした部分を- 7 -不服として,同年12月24日,審査請求を行った。別紙不開示部分目録(7)記載の各部分は,この104通のうちの6通に係るものである。 (9)経済産業大臣は,原告からの審査請求に対し,本件訴えの提起時(平成17年8月17日)までに裁決を行わなかった(当事者間に争いがな。 い)。 (10)北海道経済産業局長は,原告に対し,平成18年5月19日付けで,別紙不開示部分目録(1)記載の各部分を開示する旨の決定をした(甲31,。 甲32の1,2)(11)関東経済産業局長は,原告に対し,平成18年5月19日付けで,別紙不開示部分目録(4)記載の各部分を,同年7月12日付けで,別紙不開示部分目録(2)記載の各部分を,それぞれ開示する旨の決定をした(甲33,。 局長は,原告に対し,平成18年5月19日付けで,別紙不開示部分目録(4)記載の各部分を,同年7月12日付けで,別紙不開示部分目録(2)記載の各部分を,それぞれ開示する旨の決定をした(甲33,。 甲34の1,2,甲35の1,2,甲36の1,2,乙17,乙18の1,2)(12)四国経済産業局長は,原告に対し,平成18年5月19日付けで,別紙不開示部分目録(6)記載の各部分を開示する旨の決定をした(甲37,甲。 38の1,2)(13)九州経済産業局長は,原告に対し,平成18年5月19日付けで,別紙不開示部分目録(7)記載3及び4の各部分を,同年7月12日付けで,同目録記載5及び6の各部分を,同年9月8日付けで,同目録記載1及び2の各部分を,それぞれ開示する旨の決定をした(甲39,甲40の1,2,甲。 41,乙15,乙16の1,2,乙26,乙27の1,2) 本案前の主張(1)取消訴訟の適法性(訴えの利益)被告は,別紙不開示部分目録(1),(2),(4),(6)及び(7)記載の各部分は既に開示されているから,これらの各部分に係る取消しの訴えは訴えの利益を欠き不適法であると主張する。 - 8 -(2)義務付け訴訟の適法性(処分が取り消されるべきものであること)被告は,本件の義務付けの訴えが適法であるためには,別紙不開示部分目録(1)ないし(7)記載の各部分を不開示とした決定が「取り消されるべきものであり,又は無効若しくは不存在であること(行政事件訴訟法37条の3」第1項2号)が必要であるところ,各処分行政庁が上記の各部分を不開示とした決定は適法であるから,本件の義務付けの訴えはいずれも不適法であると主張し,原告は,本件のような申請拒否処分に対する義務付け訴訟においては,拒否処分の違法は本案勝訴要件であって訴訟要件ではなく,訴 た決定は適法であるから,本件の義務付けの訴えはいずれも不適法であると主張し,原告は,本件のような申請拒否処分に対する義務付け訴訟においては,拒否処分の違法は本案勝訴要件であって訴訟要件ではなく,訴訟要件としては取り消し得べき瑕疵の存在を主張すれば足りるから,本件の義務付けの訴えはいずれも適法であると主張する。 本案の争点及び当事者の主張(1)争点(1)(情報公開法5条2号イ該当性)本件の争点の第1は,別紙不開示部分目録(1)ないし(7)記載の各部分に記載されている各情報(以下「本件情報」という)が,情報公開法5条2号。 イに掲げる不開示情報である「法人その他の団体(国,独立行政法人等,,地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という)に関。 する情報であって「公にすることにより,当該法人等の権利,競争上の」,地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」に該当するか否かである。 ア被告の主張本件情報は,これを公にすれば,以下のとおり,一般的類型的に,当該法人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるから,情報公開法5条2号イの不開示情報に該当する。 (ア)製造原価等を知られるリスクaエネルギーコスト及び製造原価の推計が可能であること本件情報により,各事業者の使用燃料量及び電力消費量が明らかになる。そして,一般に,燃料種別の単価は,各種統計資料等によって- 9 -推計可能であり,電力単価は自らの契約単価から想定可能である。それゆえ,本件情報が明らかになれば,当該事業者の工場全体の一年間のエネルギー費が推計できる。また,企業が公表している情報から,当該工場での年間製品製造数量が判明するし,同業他社であれば,当該工場での年間製品製造数量を推計することも可能である。そうすると,年間の工場全体のエ が推計できる。また,企業が公表している情報から,当該工場での年間製品製造数量が判明するし,同業他社であれば,当該工場での年間製品製造数量を推計することも可能である。そうすると,年間の工場全体のエネルギー費を製品製造数量で除することにより,製品単価当たりのエネルギーコストが推計できる。 製造原価は,材料費,労務費,その他の経費(減価償却費等)にエネルギーコストを加えたものである。このうち,エネルギーコスト以外の費用は,各種統計資料等から推計が可能であり,同業他社であれば,自社データを用いることでより正確な推計が可能となる。したがって,本件情報を利用してエネルギーコストを推計できれば,製造原価を推計することが可能となる。 b製造原価等が推計される場合の不利益本件情報が公にされれば,これにより当該事業者の競業他社や販売先の会社は,当該事業者の製造原価を推計することができ,製品販売価格の交渉等において有利な情報を掌握することになる。その結果として,当該事業者の販売価格の低下(利益の低減)を招き,当該事業者の正当な利益を害するおそれがある。 例えば,事業者が,輸送,技術提携,地域連携等の理由から,特定の需要家に製品を供給する場合,製造原価の推移が明らかになると,製造原価が下がっていることが値下げ交渉の材料となるため,製品を供給する者は不利益を被る可能性が高い。また,製造原価を複数年度にわたり推計し得た場合,製造原価の変化の方向性及びスピード,将来における製造原価の到達点等を推察することができ,これらの情報は,同様の製品を生産している競業他社にとって,技術開発戦略,設- 10 -備投資戦略及び営業戦略を検討する上で,貴重な情報となり得るから,競業他社がこれらの情報を知り得る場合,当該事業者が,競争上不利益を被る可能性がある。 (イ)エ て,技術開発戦略,設- 10 -備投資戦略及び営業戦略を検討する上で,貴重な情報となり得るから,競業他社がこれらの情報を知り得る場合,当該事業者が,競争上不利益を被る可能性がある。 (イ)エネルギー効率化技術の水準・進展状況を知られるリスクaエネルギー効率化技術水準の推知が可能であること本件情報が明らかになると,年間製品製造数量を用いて,製品一単位当たりに使用するエネルギー使用量が推計可能となる。そして,これを数年にわたり比較することにより,当該製品を製造するために要するエネルギー使用量の推移が判明する。また,エネルギー技術の具体的内容を推知できる場合もあり得る。 こうした結果,当該製品を製造するための技術の改善レベルが推認されるとともに,当該事業者のエネルギー使用の効率化の進捗状況が判明するから,新技術導入・新規設備投資等による効果,操業改善速度,今後の投資の方向性等が推定される。それゆえ,当該事業者のエネルギー効率化技術水準を容易に推知することができる。 bエネルギー効率化技術水準が推知される場合の不利益各事業者は,国際・国内の市場において極めて厳しい競争に直面し,製造の合理化・コスト削減が焦眉の問題となっている。ところが,製造原価のうち,材料費は国内・国際の市場価格でほぼ決定されることが多く,労務費も国内企業であれば賃金水準はほぼ同一の条件であるため,エネルギーコストをいかに抑えるかが当該事業者の競争力に直結する問題となることも多く,そのため,事業者は各々エネルギーの使用を効率的にするための技術開発にも取り組んでいる。他方で,各事業者は,競業者との競争に打ち勝つために,競業者に関する様々な情報を集めて分析し,自社の経営や方針の決定に反映させている。このような状況にかんがみれば,エネルギー使用の効率化に関する技術- ,各事業者は,競業者との競争に打ち勝つために,競業者に関する様々な情報を集めて分析し,自社の経営や方針の決定に反映させている。このような状況にかんがみれば,エネルギー使用の効率化に関する技術- 11 -の水準あるいはその取組内容,その進展状況等は,市場競争における重要な企業戦略・企業秘密となっていることは明らかである。 それゆえ,エネルギー使用の効率化に関する技術の水準あるいはその取組内容,その進展状況が知られれば,事業者は競争上の不利益を受けるおそれが大きく,特に,本件のような情報開示制度のない他国の同業他社との国際的な競争では,その不利益は,一層深刻なものになるおそれがある。 (ウ)燃料等の調達需要を知られるリスク定期報告書を提出するような燃料を大量に使用する工場においては,一般に,複数の燃料業者から燃料調達することで調達側の価格交渉力を高める努力をしており,エネルギー使用量に係る情報が開示されることにより,この燃料調達戦略が崩れる可能性が高い。 すなわち,一般に,燃料の調達は,比較的少量であれば調達先を容易に変更することが可能であるが,大量であると調達先の変更は困難である。したがって,燃料業者は,当該工場に納入される燃料の量のうち自らが納入する量の比率(以下「納入比率」という)が相当程度高いと。 いうことを知れば,当該工場から価格引下げ要請が出た場合に「その,価格では販売しない」という立場を示すことで,当該工場に対し,価格引下げを断念させることができ,他方,価格の引上げを要求しやすくなる。工場の価格引下げ交渉の前提は,燃料業者が納入比率を知らないことであり,燃料等の使用料の開示は,まさにこの前提を覆すものであって,工場の燃料価格交渉に深刻な影響を与えるといえる。 (エ)他社との契約違反となるリスク他社と技術ライセン が納入比率を知らないことであり,燃料等の使用料の開示は,まさにこの前提を覆すものであって,工場の燃料価格交渉に深刻な影響を与えるといえる。 (エ)他社との契約違反となるリスク他社と技術ライセンス契約を締結している事業者であれば,当該ライセンス契約の内容において,当該技術の水準,内容等に関連する数値情報を公にすることが制限されていることが考えられる。本件情報が情報- 12 -公開法に基づき開示された場合,法的にみて,当該事業者に帰責性がないとしても,本件情報が公にされたという事実が生じたことによって,技術ライセンス契約の相手方との間で紛争が起こり,取引関係に支障が及ぶことは十分考えられるところであり,そのような事態に至ることは,当該事業者にとって不利益というべきものである。 イ原告の主張被告の主張は,以下のとおりいずれも理由がなく,本件情報は,情報公開法5条2号イの不開示情報に該当しない。 (ア)製造原価等を知られるリスクについて製造原価を構成する労務費,材料費,設備費,エネルギーコストのうち,労務費,材料費,設備費は,為替変動や公表資料と実際の価格との相違,事業所の個別事情などの要因により,第三者(競業他社等)が推計することは著しく困難で,精度は幅のある粗いものである。唯一エネルギーコストだけが,他の資料から推計できず,電気・燃料等使用量の開示によってのみ推計が可能であるかは,はなはだ疑問であるし,多数の製品を製造している事業所においてエネルギーコスト(電力コストのみも含む)を割り振ることはできず,その推計は困難である。このよ。 うに,労務費,材料費,設備費,エネルギーコストのすべての推計に幅があるのであるから,製造原価の推計は当然に誤差が内在しているはずであり,法人の競争上の地位を害する程度に精度が高い値であるとは考 うに,労務費,材料費,設備費,エネルギーコストのすべての推計に幅があるのであるから,製造原価の推計は当然に誤差が内在しているはずであり,法人の競争上の地位を害する程度に精度が高い値であるとは考えられない。 (イ)エネルギー効率化技術の水準・進展状況を知られるリスクについて電気・燃料等使用量の開示で明らかとなるエネルギー効率化技術とは,どの程度具体的なものを意味しているのか不明である。国際的,国内的な産業分野別のエネルギー効率化技術の連携がなされ,すでにかなりの技術は公表され,同種の産業界で共有されている。単に効率化技術が進- 13 -んでいるらしいということが判明する程度では,法人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれはない。 (ウ)燃料等の調達需要を知られるリスクについて被告は,燃料を大量に調達している場合には,調達先の変更が困難なので,納入比率の高い業者から調達量を減らされると調達難になるとする。しかしながら,被告は,大量に燃料を使用する事業所では,複数の燃料業者から燃料調達することで,調達側の価格交渉能力を高めていることを認めているのであって,事業者が複数の業者から調達している場合には,他の業者からの納入を増やせば足りるはずであるから,被告の主張はいかなる意味で調達先の変更が困難であるのか不明である。 (エ)他社との契約違反となるリスクについて情報公開法により開示がなされた場合,当該事業者には,何らの帰せられるべき責任がなく,契約違反を生じる余地がない。 (2)争点(2)(情報公開法5条2号ただし書該当性)本件の争点の第2は,本件情報が情報公開法5条2号イの不開示情報に該当するとして,さらに同号ただし書が不開示情報から除く情報と定めている,「人の生命,健康,生活又は財産を保護するため,公にすることが必要であ の第2は,本件情報が情報公開法5条2号イの不開示情報に該当するとして,さらに同号ただし書が不開示情報から除く情報と定めている,「人の生命,健康,生活又は財産を保護するため,公にすることが必要であると認められる情報」に該当するか否かである。 ア原告の主張近年,人間の経済活動などで大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスが増加し,地球の全体の気温が上昇する地球の温暖化が世界的な規模で問題となっている。地球温暖化は,熱中症による死者の増加やマラリアを媒介する蚊の生息域が拡大するなど人の生命,健康に多大な影響を及ぼし,洪水や高潮の増加,激甚化によって生命身体のみならず財産にも被害を及ぼすものである。このような地球温暖化による悪影響を最小化するために,気候変動枠組条約締結国会議は,1997年,二酸化炭素など6つの温室- 14 -効果ガスの排出削減義務などを定める京都議定書を採択し,同議定書は2005年2月16日に発効した。京都議定書の発効により,日本は2008年から2012年までに温室効果ガスの排出を1990年のレベルから6%削減するという目標を確実に達成する法的義務を負った。全温室効果ガス排出量の9割以上を占める二酸化炭素の排出状況に関する情報並びに燃料種別ごとの使用量や電気の使用量等及びその経年的変化は,二酸化炭素の排出削減のための政策立案,実施,評価,見直しに必要不可欠の情報である。 したがって,本件情報は「人の生命,健康,生活又は財産を保護する,ため,公にすることが必要であると認められる情報」に該当する。 イ被告の主張情報公開法5条2号ただし書に該当するためには,当該情報を公にすることにより保護される人の生命,健康,生活又は財産と,これを公にしないことにより保護される法人等の利益を比較衡量し,前者の利益を保護することの必要性が ただし書に該当するためには,当該情報を公にすることにより保護される人の生命,健康,生活又は財産と,これを公にしないことにより保護される法人等の利益を比較衡量し,前者の利益を保護することの必要性が上回ることが必要である。 しかしながら,本件情報を公開し,各事業所で排出されている二酸化炭素の量を算出したとしても,それだけでは何ら人の生命,健康,生活又は財産を保護することにはならない。 また,温室効果ガスである二酸化炭素の排出量の情報公開については,平成17年の地球温暖化対策の推進に関する法律の改正によって法制化され,特定の事業者は,事業所管大臣に対し,温室効果ガス算定排出量に関する報告をしなければならず,環境大臣及び経済産業大臣は,集計された結果について公表するものとされている。他方,省エネ法に基づく定期報告書の数値情報については,算定結果である温室効果ガスの排出量を公表することと,より機密性の高いその算出根拠(内訳データ)を公にすることとでは,不利益性の程度が大きく異なるし,国会審議でも「企業の経営- 15 -上の秘密に属するもの」と評価され,上記法改正に当たっても省エネ法上の開示制度が設けられたわけではない。こうした法制度全体の在り方をみても,省エネ法に基づく定期報告書の数値情報が,地球温暖化防止対策のために開示されるべきと評価されるものでないことは明らかである。 したがって,本件情報を公開することの必要性とこれによって法人に生じる不利益を比較すると,後者が上回っているというべきであるから,本件情報は情報公開法5条2号ただし書の情報に該当しない。 第3当裁判所の判断 別紙不開示部分目録(1),(2),(4),(6)及び(7)記載の各部分に係る訴えについて前記第2の1(10)ないし(13)記載のとおり,別紙不開示部分目録(1), ない。 第3当裁判所の判断 別紙不開示部分目録(1),(2),(4),(6)及び(7)記載の各部分に係る訴えについて前記第2の1(10)ないし(13)記載のとおり,別紙不開示部分目録(1),(2),(4),(6)及び(7)記載の各部分については,本件訴えの提起後に,処分行政庁によって開示決定がされていることが認められる。したがって,これらの各部分に係る不開示決定の取消し及び開示決定の義務付けを求める訴えは,いずれも請求した内容が実現し,訴えの利益が消滅したから,不適法な訴えというべきである。 そこで以下,別紙不開示部分目録(3)及び(5)記載の各部分に係る請求について検討する。 争点(1)(情報公開法5条2号イ該当性)について(1)情報公開法5条2号イ該当性の判断基準について情報公開法5条各号の不開示情報に関する定めは,行政機関の長は,行政文書の開示請求があったときは,原則として,開示請求者に対し,当該行政文書を開示しなければならないとする同法の建前(5条)の例外をなすものであり「国民主権の理念にのっとり「行政機関の保有する情報の一層の,」,公開を図り,もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに,国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的- 16 -な行政の推進に資する」という同法の目的(1条)に対して譲歩を求めるものであるから,不開示情報に該当するがゆえに行政文書の不開示が正当化されるといい得るためには,一般的抽象的な理由では足りず,具体的で実質的な理由が必要であるというべきである。そうすると,同法5条2号イにいう「当該法人等の権利,競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある」場合とは,当該情報を公にすることにより,当該情報に係る個々の法人等について,その権利,競争 。そうすると,同法5条2号イにいう「当該法人等の権利,競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある」場合とは,当該情報を公にすることにより,当該情報に係る個々の法人等について,その権利,競争上の地位その他正当な利益が具体的に侵害される危険性の存することが客観的に認められる場合をいい,その危険性は,単なる確率的な可能性では足りず,法的保護に値する蓋然性をもったものでなければならないと解するのが相当である。 この点,被告は,情報公開訴訟においては,不開示とした記載内容を個別具体的に明らかにすることなく審理がされなければならず,また,対象文書を開示した場合に不特定かつ多数の者との関係でいかなる支障を生じるか,あるいはその支障を生じる確率がどの程度高いかを具体的,数量的に主張,立証することは行政機関の長といえども不可能であるから,不開示とされた情報の類型的な性質を前提として,当該情報が公にされた場合に,経験則上,一般的類型的に支障が生じるおそれがあると判断できれば,不開示情報該当性は肯定されるべきであり,本件においても,定期報告書に記載された本件情報が,その性質上,一般的類型的にみれば,公にした場合,報告者である事業者の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれを生じさせると判断されれば,各事業所ごとの事情を考慮することなく一律に不開示とする決定をしても,適法であると主張する。 しかしながら,行政機関の長が自ら不開示とした情報の内容や文言を訴訟の場で具体的に明らかにすることができず,この点について一般的類型的な主張,立証にとどまらざるを得ないとしても,それだからといって,当該情報を公にした場合の支障の有無,内容,程度等についての主張,立証が一般- 17 -的類型的でよいことにはならないのであり,前述したとおり,情報公開法5条2号イの しても,それだからといって,当該情報を公にした場合の支障の有無,内容,程度等についての主張,立証が一般- 17 -的類型的でよいことにはならないのであり,前述したとおり,情報公開法5条2号イの不開示情報に該当するといい得るためには,当該情報に係る個々の法人等の利益が具体的に侵害される危険性の存することが必要であると解されるのであるから,行政機関の長としては,法人等に生じることが予想される利益侵害の危険性を具体的に主張,立証することが求められているというべきである。 そして,開示請求に係る行政文書に法人等の第三者に関する情報が記録されているときは,行政機関の長は,当該情報に係る第三者に対し,意見書を提出する機会を与える(情報公開法13条)などの方法により,当該法人等に生じ得る具体的な利益侵害の危険性について調査することが可能であり,現に本件においても,各処分行政庁は,定期報告書を提出した各事業者から意見書の提出を受け,部分開示決定を行う際の判断資料としていることが認められるのであり,上記のような利益侵害の危険性に関する具体的な主張,立証が行政機関の長においてさほど困難であるとはいい難いから,この点に関する被告の主張は理由がない。 したがって,本件において情報公開法5条2号イ該当性が認められるためには,定期報告書を提出した個々の事業者ごとに,当該定期報告書に記載されている燃料等の使用量等の情報(本件情報)を公にした場合に,その権利,競争上の地位その他正当な利益を害する具体的な危険性があることを主張,立証することが必要である。そこで,以下では,別紙不開示部分目録(3)記載のA株式会社(以下「A」という)Bに係る不開示部分並びに別紙不開。 示部分目録(5)記載のC株式会社(以下「C」という)D事業所及びE株。 式会社(以下「E」という) 別紙不開示部分目録(3)記載のA株式会社(以下「A」という)Bに係る不開示部分並びに別紙不開。 示部分目録(5)記載のC株式会社(以下「C」という)D事業所及びE株。 式会社(以下「E」という)F(福山地区)に係る不開示部分について,。 上記の主張,立証がされているか否かという観点から検討を加えることとする。 (2)ABに係る不開示部分について- 18 -ア製造原価等を知られるリスク及びエネルギー効率化技術の水準・進展状況を知られるリスクについて被告は,一般的類型的主張においては,製品一単位当たりに使用するエネルギー使用量(エネルギー効率)及びエネルギーコストのほか,エネルギーコストに材料費,労務費,その他の経費(減価償却費等)を加えた製造原価を知られるリスクにまで言及しているが,ABの個別事情としては,専らエネルギー効率及びエネルギーコストの点についてのみ主張する。 (ア)すなわち,まず,被告は,Aの競業他社が,定期報告書の数値情報からBの燃料種別,各燃料ごとの使用量,電力種別受電実績及びエネルギー使用総量を知り,ここからB全体のエネルギーコストや製品ごとのエネルギーコストを推計できた場合,当該競業他社は,これらの情報を踏まえて,需要家に対する価格戦略や設備投資戦略等を有利に構築することができ,さらに,エネルギーコストの経年変化率やエネルギー効率の経年変化率を推計できた場合には,ここから得られるBのエネルギー効率の改善のスピードや将来時点での到達レベル等の情報を,市場参入を図ろうとする場合のエネルギーコスト目標設定や製品価格設定などに活かすことができ,特に,大型戦略投資があった場合には,その前後の数値を比較することにより,その投資の効果等を労せずして知ることができ,自らのリスクを最小化した設備投資戦略の策定が可能となる などに活かすことができ,特に,大型戦略投資があった場合には,その前後の数値を比較することにより,その投資の効果等を労せずして知ることができ,自らのリスクを最小化した設備投資戦略の策定が可能となるから,これらの結果,Aが競争上の不利益を被る可能性があると主張する。 しかしながら,被告の主張内容からは,Aが被る可能性があるという競争上の不利益の具体的な内容や,競業他社が定期報告書の数値情報及びこれに基づく推計情報を取得してからAに競争上の不利益を及ぼすに至るまでの具体的な機序が明らかであるとはいえない。証拠(乙28)によれば,Aの担当者が,同社の定期報告書に記載された燃料等の使用量等が明らかにされたと仮定して,一般に公開されている燃料等の単価- 19 -を使用して同社のエネルギーコストを推計し,実際のエネルギーコストと比較したところ,その推計の誤差は,年度によって多少のばらつきはあるものの,5%以内となったことが認められ,これによれば,エネルギーコストやエネルギー効率が定期報告書の数値情報からかなりの精度で推計できることが認められるが,上記のとおり,このような推計情報を競業他社が取得した後にどのような機序を経てAにどのような競争上の不利益が及ぶのかが不明瞭である以上,具体的な利益侵害の危険性が法的保護に値する蓋然性をもって客観的に存在しているものとはいい難い。 (イ)また,被告は,ABからの鋼材の需要者が,定期報告書の数値情報を知り,ここからB全体のエネルギーコストや製品ごとのエネルギーコストを推計して,対前年との比較でエネルギーコストが下がっていることが判明すれば,当該鋼材の需要者は,それを取引価格の値下げ交渉の材料にすることが可能となり,その結果,Bにおける販売価格の低下を招き,Aの正当な利益を害するおそれがあると主張する。 下がっていることが判明すれば,当該鋼材の需要者は,それを取引価格の値下げ交渉の材料にすることが可能となり,その結果,Bにおける販売価格の低下を招き,Aの正当な利益を害するおそれがあると主張する。 しかしながら,エネルギーコストの低下が取引価格の値下げ交渉の材料となり,その結果販売価格の低下を招く蓋然性が客観的に存在するといい得るためには,製造原価に占めるエネルギーコストの割合が一定程度以上のものであることを要するものというべきところ,エネルギーコストが製造原価に占める割合については,同業他社である株式会社Gの担当者が「2割程度」と供述するのみで(乙32,ABにおける製造)原価に占めるエネルギーコストの割合を的確に認定し得る証拠はない(エネルギーコストの全変動費に占める割合が25ないし35%程度,主原料コストを除く変動費に対する割合が約85%とするAの担当者の供述(乙20)や,エネルギーコストは全変動コストの約30%を占めているとする同業他社であるEの担当者の供述(乙22)はあるが,製- 20 -造原価に占める全変動費の割合が分からない以上,これらの供述だけでは製造原価に占めるエネルギーコストの割合は明らかとならない。 。)そして,仮にABにおける製造原価に占めるエネルギーコストの割合が,株式会社Gの場合と同様,2割程度であったとしても,エネルギーコストが有意に低下するのは,原料炭等のエネルギー単価が大きく下落する場合か,エネルギー効率の改善のための設備投資の効果が大きく現れる場合であると考えられるところ,前者の場合はともかくとして,後者の場合には,エネルギーコストが低減する一方で,設備投資のコストが減価償却費として製造原価を引き上げる方向に働くこととなり,取引の相手方としても通常はそのことを承知しているものと解されるから, 後者の場合には,エネルギーコストが低減する一方で,設備投資のコストが減価償却費として製造原価を引き上げる方向に働くこととなり,取引の相手方としても通常はそのことを承知しているものと解されるから,価格交渉において供給者側が一方的に不利な状況に至るとは直ちにはいえず,価格低下の蓋然性が客観的に存在するとはいえない。 イ燃料等の調達需要を知られるリスクについて被告は,ABへの燃料供給業者が,定期報告書の数値情報からBの燃料種別及び各燃料ごとの使用量を知れば,当該燃料供給業者は,定期報告書に記載された使用量と自社の供給量を比較することにより,Bの燃料調達力を測ることができ,自社以外の調達源を持たないことなどがあれば,高価格を提示することが可能となり,その結果,Aの燃料調達戦略が崩れるおそれがあると主張する。 しかしながら,被告は他方で,定期報告書を提出するような燃料を大量に使用する工場においては,一般に,複数の燃料業者から燃料調達することで調達側の価格交渉力を高める努力をしていると主張しており,それは,燃料を大量に使用する事業者の行動として合理的であって,そのような取引実態が一般に存在するものと推認されるところ,Bにおいて複数の燃料調達先を持たないことを認めるに足りる証拠はないから,Bが燃料供給業者から高価格を提示されてAの燃料調達戦略が崩れる蓋然性が客観的に存在するとはい- 21 -えない。 ウ他社との契約違反となるリスクについて被告は,一般的類型的主張として,定期報告書の数値情報の開示により他社との契約違反となるリスクがあるとも主張するが,Aについてこのようなリスクがあるとの主張,立証はない。 エ以上のとおり,被告の主張はいずれも理由がなく,他に,別紙不開示部分目録(3)記載の不開示部分を公にすることにより,Aの権利,競争上の が,Aについてこのようなリスクがあるとの主張,立証はない。 エ以上のとおり,被告の主張はいずれも理由がなく,他に,別紙不開示部分目録(3)記載の不開示部分を公にすることにより,Aの権利,競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあることを認めるに足りる証拠はないから,当該不開示部分は情報公開法5条2号イの不開示情報に該当するとはいえない。 (3)CD事業所に係る不開示部分についてア製造原価等を知られるリスク及びエネルギー効率化技術の水準・進展状況を知られるリスクについて被告は,Cの競業他社が,定期報告書の数値情報から,D事業所におけるコストの大きな部分を占める電力コストにつき,発電に使用する燃料種別,各燃料ごとの使用量等を知ることにより,製品の販売価格,販売攻勢の時期や内容等の製品の販売戦略を構築し,また,D事業所における総エネルギーコストや電力単価を推計することにより,自社とD事業所とのコスト差等を考慮して,自社の製品の販売戦略,投資戦略等を構築し,さらに,燃料等の使用量の経年変化率を知り,また,エネルギーコスト等の経年変化率を推計し,D事業所において新規設備投資等を行ったような場合,その前後の変化を図ることにより,その設備投資の効果等を参考に,より少ないコストで,自社の投資戦略等を構築することができ,これらの結果,Cが競争上の不利益を被る可能性があると主張する。 しかしながら,被告の主張内容からは,Cが被る可能性があるという競争上の不利益の具体的な内容や,競業他社が定期報告書の数値情報及びこ- 22 -れに基づく推計情報を取得してからCに競争上の不利益を及ぼすに至るまでの具体的な機序が明らかであるとはいえない。証拠(乙21,乙30)によれば,CD事業所では,購入した燃料(重油類,石油コークス,石炭)を用いてボイラー 得してからCに競争上の不利益を及ぼすに至るまでの具体的な機序が明らかであるとはいえない。証拠(乙21,乙30)によれば,CD事業所では,購入した燃料(重油類,石油コークス,石炭)を用いてボイラーから蒸気を発生させて自家発電を行い,その発電によって得られた電力を用いて塩水の電気分解を行うことで,主力製品である苛性ソーダ等を製造しているが,Cの担当者が,同社の定期報告書に記載された燃料等の使用量及び発電量が明らかにされたと仮定して,一般的に入手可能な情報で同社の発電コストを推計したところ,実際の発電コストと比較して約5%の誤差の程度で推計することができたことが認められ,これによれば,D事業所の発電コストが定期報告書の数値情報からかなりの精度で推計できることが認められるが,上記のとおり,このような推計情報を競業他社が取得した後にどのような機序を経てCにどのような競争上の不利益が及ぶのかが不明瞭である以上,具体的な利益侵害の危険性が法的保護に値する蓋然性をもって客観的に存在しているものとはいい難い。 イ燃料等の調達需要を知られるリスクについて被告は,CD事業所への燃料供給業者が,定期報告書に記載された使用量と自社の供給量を比較することにより,D事業所における当該燃料の需要の程度・必要性,燃料の複数購買の事実の有無,購入している燃料会社各社の相対的な購入比率等を知ることができ,D事業所との燃料販売条件の交渉において有利な立場に立つことができ,また,燃料供給業者や,D事業所に燃料販売を企図している業者は,D事業所における経年的な燃料種別ごとの使用量動向を知り,D事業所の燃料調達方針を推定して,将来的な燃料種ごとの需要見通しを立て,これにより,D事業所に対する燃料販売及び販売交渉等を行うに当たり,有利な立場に立つことができ,その結果,Cの燃 動向を知り,D事業所の燃料調達方針を推定して,将来的な燃料種ごとの需要見通しを立て,これにより,D事業所に対する燃料販売及び販売交渉等を行うに当たり,有利な立場に立つことができ,その結果,Cの燃料調達戦略が崩れるおそれがあると主張する。 しかしながら,この点はABについて述べたところと同様,定期報告書- 23 -を提出するような燃料を大量に使用する工場においては,一般に,複数の燃料業者から燃料調達することで調達側の価格交渉力を高める努力をしている取引実態が存在するものと推認されるところ,証拠(乙38)によれば,Cは,燃料を安く調達すべく,購入条件の交渉をするなどし,また,燃料の一部については,複数の会社から購入していることが認められ,Cとすれば,燃料供給業者や燃料販売を企図している業者の提示する取引条件が自社に不利と判断すれば,当該業者と取引をせず,他の業者から燃料を調達することもできるのであるから,Cの燃料調達戦略が崩れる蓋然性が客観的に存在するとはいえない。 ウ他社との契約違反となるリスクについて被告は,一般的類型的主張として,定期報告書の数値情報の開示により他社との契約違反となるリスクがあるとも主張するが,Cについてこのようなリスクがあるとの主張,立証はない。 エ以上のとおり,被告の主張はいずれも理由がなく,他に,別紙不開示部分目録(5)記載1及び2の不開示部分を公にすることにより,Cの権利,競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあることを認めるに足りる証拠はないから,当該不開示部分は情報公開法5条2号イの不開示情報に該当するとはいえない。 (4)EF(福山地区)に係る不開示部分についてア製造原価等を知られるリスク及びエネルギー効率化技術の水準・進展状況を知られるリスクについて被告は,EF(福山地区)の個別事 するとはいえない。 (4)EF(福山地区)に係る不開示部分についてア製造原価等を知られるリスク及びエネルギー効率化技術の水準・進展状況を知られるリスクについて被告は,EF(福山地区)の個別事情としても,ABの場合と同様に,専らエネルギー効率及びエネルギーコストの点について主張する。 (ア)すなわち,まず,被告は,Eの競業他社が,定期報告書の数値情報からF(福山地区)の燃料種別,各燃料ごとの使用量,電力種別受電実績及びエネルギー使用総量を知り,ここからF(福山地区)全体のエネ- 24 -ルギーコストや製品ごとのエネルギーコストを推計できた場合,当該競業他社は,これらの情報を踏まえて,需要家に対する価格戦略や設備投資戦略等を有利に構築することができ,さらに,エネルギーコストの経年変化率やエネルギー効率の経年変化率を推計できた場合には,ここから得られるF(福山地区)のエネルギー効率の改善のスピードや将来時点での到達レベル等の情報を,市場参入を図ろうとする場合のエネルギーコスト目標設定や製品価格設定などに活かすことができ,特に,大型戦略投資があった場合には,その前後の数値を比較することにより,その投資の効果等を労せずして知ることができ,自らのリスクを最小化した設備投資戦略の策定が可能となるから,これらの結果,Eが競争上の不利益を被る可能性があると主張する。 しかしながら,上記の被告の主張も,Aの場合と同様に,Eが被る可能性があるという競争上の不利益の具体的な内容や,競業他社が定期報告書の数値情報及びこれに基づく推計情報を取得してからEに競争上の不利益を及ぼすに至るまでの具体的な機序が明らかであるとはいえない。 証拠(乙29)によれば,Eにおいても,担当者が,同社の定期報告書に記載された燃料等の使用量等が明らかにされたと仮定して,一般 上の不利益を及ぼすに至るまでの具体的な機序が明らかであるとはいえない。 証拠(乙29)によれば,Eにおいても,担当者が,同社の定期報告書に記載された燃料等の使用量等が明らかにされたと仮定して,一般に公開されている燃料等の単価を使用して同社のエネルギーコストを推計し,実際のエネルギーコストと比較したところ,その推計の誤差は,大体10%以内であったことが認められ,これによれば,エネルギーコストやエネルギー効率が定期報告書の数値情報からかなりの精度で推計できることが認められるが,上記のとおり,このような推計情報を競業他社が取得した後にどのような機序を経てEにどのような競争上の不利益が及ぶのかが不明瞭である以上,具体的な利益侵害の危険性が法的保護に値する蓋然性をもって客観的に存在しているものとはいい難い。 (イ)また,被告は,EF(福山地区)からの鋼材の需要者が,定期報告- 25 -書の数値情報を知り,ここからF(福山地区)全体のエネルギーコストや製品ごとのエネルギーコストを推計して,対前年との比較でエネルギーコストが下がっていることが判明すれば,当該鋼材の需要者は,それを取引価格の値下げ交渉の材料にすることが可能となり,その結果,F(福山地区)における販売価格の低下を招き,Eの正当な利益を害するおそれがあると主張する。 しかしながら,この点もABについて述べたところと同様であり,EF(福山地区)における製造原価に占めるエネルギーコストの割合を的確に認定し得る証拠はなく,また,エネルギーコストが低下しても,価格交渉において供給者側が一方的に不利な状況に至るとは直ちにはいえず,価格低下の蓋然性が客観的に存在するとはいえない。 イ燃料等の調達需要を知られるリスクについて被告は,EF(福山地区)への燃料供給業者が,定期報告書の数値情報から な状況に至るとは直ちにはいえず,価格低下の蓋然性が客観的に存在するとはいえない。 イ燃料等の調達需要を知られるリスクについて被告は,EF(福山地区)への燃料供給業者が,定期報告書の数値情報からF(福山地区)の燃料種別及び各燃料ごとの使用量を知れば,当該燃料供給業者は,定期報告書に記載された使用量と自社の供給量を比較することにより,F(福山地区)の燃料調達力を測ることができ,自社以外の調達源を持たないことなどがあれば,高価格を提示することが可能となり,その結果,Eの燃料調達戦略が崩れるおそれがあると主張する。 しかしながら,この点もABについて述べたところと同様であり,Eにおいて複数の燃料調達先を持たないことを認めるに足りる証拠はないから,F(福山地区)が燃料供給業者から高価格を提示されてEの燃料調達戦略が崩れる蓋然性が客観的に存在するとはいえない。 ウ他社との契約違反となるリスクについて被告は,一般的類型的主張として,定期報告書の数値情報の開示により他社との契約違反となるリスクがあるとも主張するが,Eについてこのようなリスクがあるとの主張,立証はない。 - 26 -エ以上のとおり,被告の主張はいずれも理由がなく,他に,別紙不開示部分目録(5)記載3及び4の不開示部分を公にすることにより,Eの権利,競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあることを認めるに足りる証拠はないから,当該不開示部分は情報公開法5条2号イの不開示情報に該当するとはいえない。 別紙不開示部分目録(3)及び(5)記載の各部分に係る不開示決定の取消請求及び開示決定の義務付け請求について(1)前記2のとおり,別紙不開示部分目録(3)及び(5)記載の各部分に記載されている情報はいずれも情報公開法5条2号イの不開示情報に該当せず,またこれらの情報が同条各 決定の義務付け請求について(1)前記2のとおり,別紙不開示部分目録(3)及び(5)記載の各部分に記載されている情報はいずれも情報公開法5条2号イの不開示情報に該当せず,またこれらの情報が同条各号の他の不開示情報に該当するとの主張,立証もないから,これらの各部分について関東経済産業局長及び中国経済産業局長がした不開示の決定は,その余の点について判断するまでもなく,違法な処分として取り消されるべきである。 (2)したがって,これらの各部分に係る開示決定の義務付けを求める原告の訴えはいずれも適法であるとともに,これらの各部分に係る不開示の決定の取消しを求める原告の請求はいずれも理由があり,かつ,処分行政庁がこれらの各部分に係る開示決定をすべきであることは情報公開法5条の規定から明らかであると認められるから,当該開示決定の義務付けを求める原告の請求はいずれも理由がある。 第4結論以上によれば,本件訴えのうち別紙不開示部分目録(1),(2),(4),(6)及び(7)記載の各部分に係る訴え(主文第1項に掲記のもの)はいずれも不適法であるから却下し,原告のその余の請求(主文第2ないし第5項に掲記のもの)はいずれも理由があるから認容することとし,訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条,64条本文を適用して,主文のとおり判決する。 - 27 -東京地方裁判所民事第3部定塚誠裁判長裁判官古田孝夫裁判官工藤哲郎裁判官- 28 -(別紙)不開示部分目録( 1 ) H株式会社I工場の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比が記載されている部分 H株式会社I工場の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記 書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比が記載されている部分 H株式会社I工場の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記載されている部分以上- 29 -(別紙)不開示部分目録( 2 ) J株式会社K事業所の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記載されている部分 J株式会社K事業所の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算量が記載されている部分以上- 30 -(別紙)不開示部分目録( 3 ) A株式会社Bの電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量が記載されている部分 A株式会社Bの熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量及び原油換算量並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算量が記載されている部分以上- 31 -不開示部分目録( 4 ) L株式会社Mの電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記載されている部分 L株式会社Mの熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算量が記載されている部分 N株式会社O工場の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記載されている部分 N株式会社O工場の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算 記載されている部分 N株式会社O工場の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算量が記載されている部分 P株式会社Q工場の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記載されている部分 P株式会社Q工場の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算量が記載されている部分以上- 32 -(別紙)不開示部分目録( 5 ) C株式会社D事業所の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算量が記載されている部分並びに第1表欄外の記載部分 C株式会社D事業所の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記載されている部分 E株式会社F(福山地区)の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量及び原油換算量並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算量が記載されている部分並びに第1表欄外の控除量及び使用量が記載されている部分 E株式会社F(福山地区)の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量が記載されている部分以上- 33 -(別紙)不開示部分目録( 6 ) R株式会社S工場の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算量が記載されている部分 R株式会社S工 熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比並びに販売副生燃料等の種類別の量,合計熱量及び原油換算量が記載されている部分 R株式会社S工場の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記載されている部分以上- 34 -(別紙)不開示部分目録( 7 ) T株式会社U生産・技術統括部の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比が記載されている部分 T株式会社U生産・技術統括部の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記載されている部分 V株式会社W工場の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比が記載されている部分 V株式会社W工場の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量及び対前年度比が記載されている部分 X株式会社Y工場の熱管理に関する定期報告書のうち,第1表中の燃料等の種類別の使用量,合計熱量,原油換算量及び対前年度比が記載されている部分 X株式会社Y工場の電気管理に関する定期報告書のうち,第1表中の電気の使用量が記載されている部分以上
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