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昭和28(う)1995 傷害致死被告事件

裁判所

昭和29年4月6日 大阪高等裁判所 棄却

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587 文字

主文 本件控訴はこれを棄却する。当審の訴訟費用は被告人の負担とする。理由 弁護人大野新一郎の控訴趣意について。原判決は、被告人においてAの急迫不正の侵害に対し自己の権利を防衛するため本件加害行為にいでたものであるがその防衛の程度を超えたいわゆる過剰防衛であると認定したのに対し、論旨は被告人の行為は正当防衛であると主張するのである。<要旨>ところで、原判決挙示の証拠及び当審における事実取調の結果によると、原判示経過により被告人がAと格</要旨>闘し、表街路で取組中、被告人において一たんAをふりほどいた後、Aが頭突の姿勢で胸元に飛込んできたのを、鋭利なジヤックナイフで同人の背部を突き刺し死亡させたこと、当時におけるAの攻撃は素手であつて被告人の生命に危険を感じさせる程度のものではなく、従つてこれに対し鋭利なジヤックナイフで致命傷を与える程度の反撃を加えることは必要でなかつたことがそれぞれ窺われ、他に右認定を左右するに足るものはない。原判決は、ヒのような諸点を考えて、被告人の所為をもつて、権利防衛上相当の程度を逸脱したという趣旨において、刑法第三六条第二項にあたり正当防衛ではないと判定したものと認められ、このことは相当である。従つて論旨はその理由がないから刑事訴訟法第三九六条第一八一条により主文のとおり判決をする。(裁判長判事荻野益三郎判事国政真男判事梶田幸治)

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