昭和39(ウ)88 裁判官に対する忌避申立事件

裁判年月日・裁判所
昭和39年12月10日 高松高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件各申立を却下する。          理    由  本件忌避申立の原因は別紙のとおりであつて、その要点は、「申立人がなした当 裁判所昭和三九年(ラク)第一六号特別抗告事件

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判決文本文1,395 文字)

主    文      本件各申立を却下する。          理    由  本件忌避申立の原因は別紙のとおりであつて、その要点は、「申立人がなした当 裁判所昭和三九年(ラク)第一六号特別抗告事件(後記参照)が現に最高裁判所に おいて審理中であるのに、当裁判所が昭和三九年(ム)第二号再審事件の判決の言 渡をしようとしているのは、申立人の権利を侵害する不公平な措置であるから、そ の担当裁判官を忌避する」というのである。  しかし右昭和三九年(ム)第二号事件の審理の経過をみると、右事件は昭和三九 年八月二五日の第一回口頭弁論期日において審理の上弁論終結となり、判決言渡期 日を同年九月二二日と指定されたところ、申立人から同年九月一六日右事件の係裁 判所書記官に対する除斥(実質は忌避)の申立があつたので、当裁判所は同年九月 一九日前記判決言渡期日を変更して次回言渡期日は追つて指定する旨の決定をなす 一方(民事訴訟法第四二条参照)、右除斥の申立に対して同年一一月一〇日申立を 却下する決定をなし、これと共に前記事件の判決言渡期日を同年一一月一九日と指 定した。ところが申立人は当裁判所の前記九月一九日付の判決言渡期日変更決定に 対して同年九月二五日特別抗告をなし、その特別抗告事件(当庁昭和三九年(ラ ク)第一六号)が現に最高裁判所において審理中であることを理由に本件忌避の申 立をなすに至つたので、当裁判所はやむなく右判決の言渡を同年一二月一〇日に延 期した。なお申立人は、当裁判所昭和三六年(ネ)第一六五号損害賠償請求控訴事 件(控訴人申立人、被控訴人A)において昭和三七年および昭和三九年にそれぞれ 担当裁判長を忌避ないし除斥(実質は忌避)する申立をなしたことがあるほか、昭 和三九年九月三日には右事件を担当する裁判長裁判官B、裁判官C、裁判官Dの三 名(本件忌避の申立を受けた裁判官三名 にそれぞれ 担当裁判長を忌避ないし除斥(実質は忌避)する申立をなしたことがあるほか、昭 和三九年九月三日には右事件を担当する裁判長裁判官B、裁判官C、裁判官Dの三 名(本件忌避の申立を受けた裁判官三名と同じ)に対し除斥の申立をなし、その申 立が却下されるや、さらに特別抗告の申立をなし、現にその審理中であつて、前記 控訴事件は審理が中止されている。以上の各事実は、前記各事件記録に徴し明らか なところである。  <要旨>右の経緯に鑑みると、本件忌避の申立は専ら訴訟を遅延させる目的のみで なされたことが明らかであるといわ</要旨>ざるを得ない。(当裁判所の前記九月一 九日付の判決言渡期日変更決定は、申立人の特別抗告の申立にかかわらず確定して いるばかりでなく、右特別抗告の結果が如何ようになろうとも、当裁判所が前記再 審事件について判決の言渡をなすことを妨げることはありえない。)かかる忌避の 申立は訴訟当事者に認められた訴訟法上の権利の乱用であつて、申立自体不適法と いうほかなく、このような場合には民事訴訟法第四〇条第四二条の規定は適用され ず、忌避の申立を受けた裁判官によって構成される当裁判所が自らただちにこれを 却下することができるものと解すべきである(刑事訴訟法第二四条参照)。よって 主文のとおり決定する。  (裁判長裁判官 浮田茂男 裁判官 水上東作 裁判官 石井玄)

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