平成29(行ウ)159 更正すべき理由がない旨の通知処分取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成31年2月6日 東京地方裁判所
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判決文本文20,709 文字)

平成31年2月6日判決言渡平成29年(行ウ)第159号更正すべき理由がない旨の通知処分取消請求事件 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求 1 札幌南税務署長が平成27年4月24日付けで原告に対してした原告の平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 2 仙台南税務署長が平成27年4月24日付けで原告に対してした原告の平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 3 船橋税務署長が平成27年4月24日付けで原告に対してした原告の平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する 更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 4 藤枝税務署長が平成27年4月24日付けで原告に対してした原告の平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 5 日田税務署長が平成27年4月24日付けで原告に対してした原告の平成2 5年3月から平成26年6月までの各月分の酒税に係る各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分をいずれも取り消す。 (以下,上記1~5の各更正の請求を併せて「本件各更正の請求」といい,更正をすべき理由がない旨の各通知処分を併せて「本件各処分」という。)第2 事案の概要 本件は,酒類製造者である原告が,その製造した発泡性酒類(商品名「極Z 件各更正の請求」といい,更正をすべき理由がない旨の各通知処分を併せて「本件各処分」という。)第2 事案の概要 本件は,酒類製造者である原告が,その製造した発泡性酒類(商品名「極Z ERO」。以下「本件製品」という。)が,酒税法(平成29年法律第4号による改正前のもの。以下同じ。)23条1項1号の「発泡性酒類」に該当し,その税率は1キロリットルにつき22万円であるとして,酒税の納税申告をしたが,その後,本件製品は同条2項3号の「その他の発泡性酒類」に該当し,その税率は1キロリットルにつき8万円であったとして,本件各更正の請求をし たところ,所轄の各税務署長から,更正をすべき理由がない旨の本件各処分を受けたことから,本件各処分の取消しを求める事案である。 1 関係法令等の定め別紙2「関係法令等の定め」のとおりである(同別紙における略称は,以下においても用いることとする。)。 2 前提事実(当事者間において争いがないか,掲記の証拠等により認められる。)(1) 原告について原告は,ビールその他の酒類の製造及び販売等を目的として,平成15年7月1日に従前のサッポロビール株式会社が純粋持株会社に移行したサッポ ロホールディングス株式会社からの分割により設立された株式会社であり,酒類の製造場として,北海道α市に所在する北海道工場,宮城県β市に所在する仙台工場,千葉県γ市に所在する千葉工場,静岡県δ市に所在する静岡工場及び大分県ε市に所在する九州ε工場(以下,これらの5工場を併せて「本件各工場」という。)を有する。 (2) 本件製品についてア原告は,平成25年から平成26年にかけて,本件製品を,静岡工場及び九州ε工場で製造し,それぞれの工場から課税移出をしていたほか,両 う。)を有する。 (2) 本件製品についてア原告は,平成25年から平成26年にかけて,本件製品を,静岡工場及び九州ε工場で製造し,それぞれの工場から課税移出をしていたほか,両工場から本件各工場に未納税移出をした後に,本件各工場それぞれから課税移出をしていた。 なお,静岡工場及び九州ε工場における本件製品の各製造工程はほぼ共 通であり,本件製品に対する適用税率に影響する差異はなかった。 イ本件製品の製造工程の概要は,次のとおりである。 (ア) ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●(イ) ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●本件製品のベースとなる発泡酒(以下「極ZEROベース発泡酒」とい う。)を製造する。 (ウ) そして,極ZEROベース発泡酒に,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●(酒税法23条2項3号ロに規定する政令で定めるスピリッツ)を加えるなどして,本件製品が製造される。 (3) 本件各処分及び本件訴訟に至る経緯について ア原告は,平成25年3月から平成 税法23条2項3号ロに規定する政令で定めるスピリッツ)を加えるなどして,本件製品が製造される。 (3) 本件各処分及び本件訴訟に至る経緯について ア原告は,平成25年3月から平成26年4月までの各月において,本件各工場から移出した本件製品が,酒税法23条2項3号の酒類のうち,同号ロに該当し,その税率は1キロリットルにつき8万円であるとして,本件各工場の所轄の各税務署長(北海道工場につき札幌南税務署長,仙台工場につき仙台南税務署長,千葉工場につき船橋税務署長,静岡工場につき 藤枝税務署長,九州ε工場につき日田税務署長をいう。以下同じ。)に対 し,原告の当該各月分の酒税に係る納税申告書を法定申告期限内に提出した。 イ原告が上記アの納税申告書を提出したところ,国税庁課税部酒税課は,原告に対して,本件製品の適用税率区分に関し,本件製品の製造方法についての情報提供を要請した。原告は,これを受けて,本件製品につい ての検証・分析等に関する報告書(甲14)を提出するなどしたものの,同課の納得を得るには至らなかった(弁論の全趣旨)。 ウ原告は,平成26年6月27日,上記アの各月分の酒税の申告について,本件製品が酒税法23条1項1号の酒類に該当し,その税率は1キロリットルにつき22万円であるとして,所轄の各税務署長に対し,各修正申告 書を提出した。 エ原告は,平成26年5月及び同年6月の各月において,本件各工場から移出した本件製品が,酒税法23条1項1号の酒類に該当し,その税率は1キロリットルにつき22万円であるとして,所轄の各税務署長に対し,原告の当該各月分の酒税に係る納税申告書を法定申告期限内に提出した。 オ原告は,平成27年1月26日,本件製品は酒税法23条2項3号の酒類のう 円であるとして,所轄の各税務署長に対し,原告の当該各月分の酒税に係る納税申告書を法定申告期限内に提出した。 オ原告は,平成27年1月26日,本件製品は酒税法23条2項3号の酒類のうち,同号ロに該当し,その税率は1キロリットルにつき8万円であるから,上記ウ及びエの各申告に係る平成25年3月から平成26年6月までの各月分の酒税の税額が過大であったとして,所轄の各税務署長に対し,本件各更正の請求をした。 カ(ア) 所轄の各税務署長は,平成27年4月24日付けで,原告に対し,本件各更正の請求につき更正をすべき理由がない旨の本件各処分をした。 (イ) 本件各処分の通知書には,その理由として,酒税法施行令20条2項に規定する発泡酒である「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」とは,麦芽やホップを始めとする原料の全てを用いて発酵さ せた発泡酒と解されるところ,調査の結果,●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●極ZEROベース発泡酒に発酵という事実は確認できなかったことから,極ZEROベース発泡酒は,同条2項に規定する「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」に該当しているとは認められず, したがって,本件製品は酒税法23条2項3号ロに規定する「その他の発泡性酒類」に該当しない旨が記載されていた(甲1の1の1~甲1の5の16)。 キ原告は,平成27年6月22日,本件各処分につき,その処分をした各税務署長の管轄区域を所轄する各国税局長(札幌国税局長,仙台国税局長, 東京国税局長,名古屋国税局長及び熊本国税局長)に対し,各異議申立てをしたところ,同年9月8日付 につき,その処分をした各税務署長の管轄区域を所轄する各国税局長(札幌国税局長,仙台国税局長, 東京国税局長,名古屋国税局長及び熊本国税局長)に対し,各異議申立てをしたところ,同年9月8日付けで札幌国税局長から,同月10日付けで東京国税局長及び熊本国税局長から,同月18日付けで仙台国税局長及び名古屋国税局長から,それぞれ当該各異議申立てを棄却する旨の決定を受けた。 ク原告は,平成27年10月15日,上記キの各決定を経た後の本件各処分につき,国税不服審判所長に対し,各審査請求をしたところ,同所長から,平成28年10月5日付けで,当該各審査請求をいずれも棄却する旨の裁決を受けた。 ケ原告は,平成29年4月11日,本件訴えを提起した。 コなお,上記ア,ウ~クの申告等の内容や経過は,別紙3別表1~5のとおりである。 3 争点本件の主たる争点は,本件製品が,酒税法23条2項3号の「その他の発泡性酒類」のうち,同号ロの「発泡酒(政令で定めるものに限る。)にスピリッ ツ(政令で定めるものに限る。)を加えたもの」に該当するか否かであるが, その中でも,本件製品の製造過程において政令で定めるスピリッツを加える前の極ZEROベース発泡酒が,政令で定める発泡酒として酒税法施行令20条2項に規定する「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」に該当するかが争われており(争点(2)),その前提として,同項にいう「発酵」の意義が争われている(争点(1))。 また,以上のほか,本件各処分の通知書における処分理由の記載が,行政手続法8条1項本文の要求する理由の提示として十分かという理由の提示の違法の有無も争われている(争点(3))。 4 争点に関する当事者の主張の要旨(1) 通知書における処分理由の記載が,行政手続法8条1項本文の要求する理由の提示として十分かという理由の提示の違法の有無も争われている(争点(3))。 4 争点に関する当事者の主張の要旨(1) 争点(1)(酒税法施行令20条2項にいう「発酵」の意義)について (被告の主張)酒税法上の酒類は,発酵,蒸留又は混和により製造されるものであるところ,蒸留による発泡酒は存在しないため,同法3条18号に定める発泡酒には,発酵又は混和により製造されるもののみがあることになるが,その中でも,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒は,麦芽及びホップを原料の一 部とし,かつ,発酵により製成されたものを指すものである。そして,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●同項に定める発泡酒の原料の投入時期は,遅くとも同項にいう発酵が終わる前である必要がある。 ところで,●●●●●●●●●●●●●● に鑑みれば,●● ●●●●●●●●●●●については●●●●●● により酒類の製成時期が区別されているといえるから,発酵により製造される発泡酒は●●●●●● 時に,酒類として完成すると解される●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●そうすると,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒は,発酵により製造 されるものであり,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●● と解すべきである。したがって,同項に定める発泡酒に該当するといえるためには,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●そして,●●●とは,●●●●●●●●●●●●● 解すべきである。したがって,同項に定める発泡酒に該当するといえるためには,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●そして,●●●とは,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● をいうが,上記のとおり●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●● からすれば, があったといえるためには,少なくとも,採取した試料である検体からアルコール分の増加又はエキス分(糖分)の減少を測定できることが必要である。 (原告の主張) 酒税法施行令20条2項は「発酵」とのみ規定し,●●●●●●●● ●●●● こと,関係法令等において●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●● などからすれば,酒税法施行令20条2項にいう「発酵」は●●●●●●●● をいうと解すべきである。また, ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●● 当該発泡酒は,同項に定める発泡酒に該当するといえる。 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●● ●●●●●●●●●●●●● ●●● で酒類として完成するところ,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒も,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●● ●●● で酒類として完成するところ,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒も,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●● で完成するものではなく,したがって,同項の「発酵」を (2) 争点(2)(極ZEROベース発泡酒が酒税法施行令20条2項に定める発泡酒に該当するか)について(被告の主張)ア上記(1)(被告の主張)のとおり,酒税法施行令20条2項に定める発 泡酒に該当するといえるためには,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● が必要であるが,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●● ● 極ZEROベース発泡酒は同項に定める発泡酒に該当するとはいえない。 イ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ● (原告の主張) ア上記(1)(原告の主張)によれば,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 極ZEROベース発泡酒は,同項に定める発泡酒に該当するといえる。 イ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●(3) 争点(3)(理由の提示の違法の有無)について(被告の主張)本件各処分の通知書においては,酒税法施行令20条2項にいう「麦芽及 びホップを原料の一部として発酵させたもの」という要件に関し,麦芽やホップを始めとする原料の全てを用いて発酵させた発泡酒と解さ 件各処分の通知書においては,酒税法施行令20条2項にいう「麦芽及 びホップを原料の一部として発酵させたもの」という要件に関し,麦芽やホップを始めとする原料の全てを用いて発酵させた発泡酒と解されるとの解釈を示した上で,事実関係として,原告が提出した資料を含め,調査した結果によっても極ZEROベース発泡酒自体に発酵は認められないとの認識を明らかにし,極ZEROベース発泡酒が同項の要件に該当しているとは認めら れず,本件製品は酒税法23条2項3号ロに規定する「その他の発泡性酒類」に該当しないとの結論を示しているところ,本件各更正の請求において問題となる要件,当該要件の解釈,事実関係,要件の当てはめによる結論という処分行政庁による判断の過程が余すところなく記載されており,いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して本件各処分がされたのかを原告 においても了知し得るものであるから,本件各処分の通知書の記載は,行政手続法8条1項本文の要求を満たすものであり,適法である。 (原告の主張)法令解釈通達において,発酵とはアルコール発酵をいうとされているところ,これによれば,国税当局は,酒税法上の「発酵」をアルコール発酵,す なわち,酵母の生活細胞から分泌される酵素の作用により,糖分が分解され アルコールが生成される現象をいうものと解釈し,その旨を公表していることになるから,酒税法施行令20条2項にいう「発酵」の事実がなかったという理由としては,酵素を分泌する活性を有する酵母と発酵性糖類が存在することを前提に,アルコール分の増加又はエキス分の減少が必要であるというアルコール発酵の解釈基準ないし判断基準のうち,いずれを欠くのかとい うこととその根拠を提示しなければならない。 しかしながら,本件各処分の ルコール分の増加又はエキス分の減少が必要であるというアルコール発酵の解釈基準ないし判断基準のうち,いずれを欠くのかとい うこととその根拠を提示しなければならない。 しかしながら,本件各処分の通知書では,極ZEROベース発泡酒に発酵という事実は確認できなかったという結論が記載されているのみであり,処分行政庁が,上記のアルコール発酵の解釈基準に照らして,その事実が確認できないとした理由が一切示されていない。また,処分行政庁は,国税庁職 員による実地調査を通じて,極ZEROベース発泡酒のの測定結果として●●●●●●●●●●●●●●● ことを認めたのであるから,それにもかかわらず,発酵の事実が認められないと判断した理由を示すべきであった。 したがって,本件各処分の通知書の記載は,行政手続法8条1項本文が要 求する理由の提示の程度を満たしておらず,本件各処分は,同項本文に反し違法である。 第3 当裁判所の判断 1 争点(1)(酒税法施行令20条2項にいう「発酵」の意義)について(1) 酒税法は,3条7号~23号において,酒類の品目をその原料及び製造 方法等に着目して定義し,酒類の製造方法として,発酵(7号イの「発酵させて,こした」,12号の「発酵させた」等),蒸留(9号の「蒸留した」等),混和(11号の「加えて,こした」,13号ニの「加えた」等)の3種類の方法を定めている。そして,7条1項が,その本文において,酒類を製造しようとする者は,製造しようとする酒類の品目別に,製造場ごとに, 製造免許を受けなければならないとしつつ,そのただし書において,酒類製 造者が,その製造免許を受けた製造場において当該酒類の原料とするために製造する酒類についてはこの限りでない旨を定めていること,43条1項が, ければならないとしつつ,そのただし書において,酒類製 造者が,その製造免許を受けた製造場において当該酒類の原料とするために製造する酒類についてはこの限りでない旨を定めていること,43条1項が,酒類に水以外の物品(当該酒類と同一の品目の酒類を除く。)を混和した場合において,混和後のものが酒類であるときは,新たに酒類を製造したものとみなす旨を定めていることからすれば,酒税法上は,一つの製品の製造過 程中のものであっても,上記の行為(発酵,蒸留,混和)を経た後のものが酒類に当たるのであれば,その都度,新たに酒類が製造されるということを前提としているといえる。 ところで,酒税法3条18号は,発泡酒を定義して,麦芽又は麦を原料の一部とした酒類で発泡性を有するものと定め,製造方法による定義はしてい ないため,酒税法上の発泡酒には,発酵以外の方法により製造されるものも含まれると解されるところ,酒税法施行令20条2項が,酒税法23条2項3号ロに規定する政令で定める発泡酒を,麦芽及びホップを原料の一部として「発酵させた」ものと定めていることからすれば,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒は,発泡酒のうち特に発酵により製造されたものをいうと 解される。そして,上記の酒税法上の前提からすれば,発酵により製造された発泡酒であるといえるためには,●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●● すなわち,当該発泡酒の全ての原料が投入された後のものを発酵させたものであるといえることが必要と解される。 この点に関して,原告は,発酵が終わる前に当該発泡酒の原料が投入され ている限り,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒に該当する旨の主張をするが,上記に述べたところによれば,「発酵させた」の客体は当該発泡酒(本件でいえば, わる前に当該発泡酒の原料が投入され ている限り,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒に該当する旨の主張をするが,上記に述べたところによれば,「発酵させた」の客体は当該発泡酒(本件でいえば,極ZEROベース発泡酒)の全ての原料が投入された後のものであると解するのが相当であり,当該原告の主張が,当該発泡酒の全ての原料が投入された後においては発酵を要しないとの趣旨をいうものである とすれば,採用できない。 (2) そして,酒税法にいう「発酵」とは,アルコール発酵,すなわち,糖分が酵素の作用によってアルコールと炭酸ガスとに分解される現象をいうものと解される(甲8,乙3参照)ところ,酒税法上,●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●● こと,また,かかるアルコール発酵という現象において,●●●●●●●●● ●●●●●● ものであるかについては疑念を禁じ得ないことからすれば,酒税法施行令20条2項にいう製造方法としての「発酵」の意義としては,単にアルコール発酵をいうものと解するほかなく,●●●●●●●●●●●●●●●これに対し,被告は,●●● によれば, ●●● の製成時期はであり,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒は発酵により製成されるものでありこれに当たるから,同項にいう「発酵」はをいう旨主張する。しかしながら,●●● の概念が用いられているのは,発酵による酒類の製造の段階が終了したことが明らかとなるような●●● ●●● という工程を経ない場合に,●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●● るのは,発酵による酒類の製造の段階が終了したことが明らかとなるような●●● ●●● という工程を経ない場合に,●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●● と解されるのであって,酒類の製造方法としての「発酵」の意義や内容と直接関連付けられるものとはいい難いから,被告の主張は採用できない。 また,被告は,●●●●●● ●●●●からすれば,●●●というのは採取した試料である検体からアルコール分の増加又はエキス分(糖分)の減少が測定できる場合である旨の主張をするが,●●●●●● が発酵の有無の判断資料になり得るとはいえるものの,そのことをもって●●●●●● の意義や内容に ついての解釈の根拠になるものとはいえず,上記の判断を左右するものとは いえない。なお,アルコール分の増加又はエキス分(糖分)の減少が測定できるか否かという点は,結局のところ,アルコール発酵の事実が認められるか否かの事実認定に関する事情というべきである。 (3) したがって,酒税法施行令20条2項にいう「発酵」とは,●●●●●● ●●●アルコール発酵一般を意味し,同項に定める発泡酒とは, 当該発泡酒(本件でいえば,極ZEROベース発泡酒)の全ての原料が投入された後のものについてアルコール発酵をさせたものをいうと解するのが相当である。 そこで次の争点(2)では,極ZEROベース発泡酒の全ての原料が投入された後のものについて,アルコール発酵があったと認められるか否かについ て検討することとする。 2 争点(2)(極ZEROベース発泡酒が酒税法施行令20条2項に定める発 酒の全ての原料が投入された後のものについて,アルコール発酵があったと認められるか否かについ て検討することとする。 2 争点(2)(極ZEROベース発泡酒が酒税法施行令20条2項に定める発泡酒に該当するか)について(1) 認定事実(掲記の証拠等により認められる。)ア ●●●●●●●●●●●● (ア) ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●(イ) ●●●●●● ●●●● a ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●b ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●● イ極ZEROベース発泡酒について(ア) 使用原料●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ● ●● ● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●(イ) エキス分・アルコール分の増減等a 極ZEROベース発泡酒の ●●●●●●●●のエキス分及びアルコール分の測定結果は次のとおりである(甲16,乙12)。 ・ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●・・ ●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●・●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●・ ●●●●●● ●●●●●●●・●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●・ ●●●●●●●●●●●●●●● ・●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●・ ●●●●●●● ●●●●●●●● ・ ●● ●●●●● ●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●・ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●● ・ ●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ・ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●,●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●・ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●・ ●●●●●●●●●●●●●● ●●● ●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●・ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●・ ●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●● b ●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●・ ●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●b ●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ・ ●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●● ウうウ ●(ア) ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●(イ) ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●(イ) ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●(2) 判断ア ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●● ●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●● ●●●●●●●●●●●●●● ●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●● ●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●● ●●●●● ●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● イ ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●ウこのように,極ZEROベース発泡酒の全ての原料が投入された後のものについて,アルコール発酵があったとは認められないから,極ZEROベース発泡酒は,酒税法施行令20条2項に定める発泡酒には該当しない というべきである。 (3) よって,本件製品は,酒税法23条2項3号ロの「発泡酒(政令で定めるものに限る。)にスピリッツ(政令で定めるものに限る。)を加えたもの」に該当せず,同号の「その他の発泡性酒類」に該当しないから,これと同旨の本件各処分の認定判断に違法はない。 3 争点(3)(理由の提示の違法の有無)について (1) 行政手続法8条1項本文が,申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合に,申請者に対し,同時に,当該処分の理由を示さなければならないとしているのは,申請者に利益を付与する許認可等をしないという当該処分の性質に鑑み,行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに,処分の理由を申請者に知らせて不服の申立てに便宜を与 える趣旨に出たものと解される。そして,同項本文に基づいてどの程度の理由を提示すべきかについては,上記のような同項本文の趣旨に照らし,当該処分の根拠法令の規定内容,当該処分に係る審査基準の内容及び公表の有無,当該処分の性質及び内容,当該処分の原因となる事実関係の内容等を総合考慮してこれを決定すべきである(最高裁平成21年( し,当該処分の根拠法令の規定内容,当該処分に係る審査基準の内容及び公表の有無,当該処分の性質及び内容,当該処分の原因となる事実関係の内容等を総合考慮してこれを決定すべきである(最高裁平成21年(行ヒ)第91号同23 年6月7日第三小法廷判決・民集65巻4号2081頁参照)。 (2) そこで検討すると,本件各処分は,本件製品が酒税法23条2項3号の「その他の発泡性酒類」に該当せず,したがって,同号所定の税率が適用されないことを理由として,本件各更正の請求を拒否したという処分であり,その根拠法令の規定との関係において,本件製品が同号の「その他の発泡性 酒類」に該当しないという判断の理由としては,極ZEROベース発泡酒が同号ロに規定する政令で定める発泡酒として酒税法施行令20条2項が規定する「麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもの」に該当しないということに尽きているというべきであるところ,前記前提事実(3)カ(イ)のとおり,本件各処分の通知書の記載によれば,同項に定める発泡酒といえる には●●●●●●●●●●●●●●全ての原料を加えた極ZEROベース発 泡酒自体に発酵の事実が認められることが必要であるという解釈を前提に,かかる事実が確認できなかったという処分の理由が了知でき,処分の根拠法令及びその解釈と処分の原因となった事実関係が明らかにされているということができるから,前記のような理由の提示が求められる趣旨に照らしても,本件各処分の理由の提示として不備があるとはいえない。 これに対し,原告は,酵素を分泌する活性を有する酵母と発酵性糖類が存在することを前提に,アルコール分の増加又はエキス分の減少が必要であるというアルコール発酵の解釈基準ないし判断基準のうちいずれを欠くのかという理由とその根拠が提 する活性を有する酵母と発酵性糖類が存在することを前提に,アルコール分の増加又はエキス分の減少が必要であるというアルコール発酵の解釈基準ないし判断基準のうちいずれを欠くのかという理由とその根拠が提示されていない旨の主張をするが,原告が基準であると主張するものの内実は,要するに用語としての発酵(アルコール発酵) の意義であって,申請に対する処分に係る審査基準とは異なるものというべきである上,酒税法施行令20条2項にいう「発酵」があったといえるか否かのあてはめの理由の核心は,発酵の事実の有無であるというほかなく,原告が指摘する酵素を分泌する活性を有する酵母が存在することなどの点は,かかる発酵の事実の認定における事情ないし要素にとどまるものであり,発 酵の事実が認められなかったという理由が示されれば,原告において,発酵があったという事実を積極的に主張・立証することにより本件各処分を争えばよいことが容易にみてとれるといえるから,原告が主張するような点が示されなければ,行政手続法8条1項本文の趣旨を損なうことになるとはいえない。 また,原告は,極ZEROベース発泡酒の●●●の測定結果として●●●●●●●●●●●●● ●にもかかわらず,発酵の事実が認められないと判断した理由が示されていない旨の主張もするが,先に説示したとおり,●●●●●●●●●●●●● ●●●●重要な事実であるとは認められないから,このような重要度の低い事 実やこれに対する評価を逐一示さなければ理由の提示に不備があるものとは いえず,上記の判断を左右するものではない。 (3) したがって,本件各処分の理由の提示に行政手続法8条1項本文に違反する不備があ する評価を逐一示さなければ理由の提示に不備があるものとは いえず,上記の判断を左右するものではない。 (3) したがって,本件各処分の理由の提示に行政手続法8条1項本文に違反する不備があるとはいえないから,この点において本件各処分が違法な処分であるということはできない。 4 まとめ 以上によれば,本件各処分はいずれも適法であり,原告の請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第3部 裁判長裁判官古田孝夫 裁判官中野晴行 裁判官古屋勇児(別紙1省略) (別紙2)関係法令等の定め 1 用語の意義等について (1)ア酒税法2条1項は,同法において「酒類」とは,アルコール分1度以上の飲料をいう旨を定める。 イ酒税法2条2項は,酒類は,発泡性酒類,醸造酒類,蒸留酒類及び混成酒類の4種類に分類する旨を定める。 (2) 酒税法3条は,同法における用語の意義を,各号において次のとおり定め る。 1号アルコール分温度15度の時において原容量100分中に含有するエチルアルコールの容量をいう。 2号エキス分温度15度の時において原容量100立方センチメートル中に含有する不揮発性成分のグラム数をいう。 3号発泡性酒類次に掲げる酒類をいう。 イビールロ発泡酒ハイ及びロに掲げる酒類以外の酒類で発泡性を有するもの(アルコール分が10度未満のものに限る。以下「その他の発泡性酒類」という。) 18号発泡酒麦芽又は麦を原料の一部とした酒 酒ハイ及びロに掲げる酒類以外の酒類で発泡性を有するもの(アルコール分が10度未満のものに限る。以下「その他の発泡性酒類」という。) 18号発泡酒麦芽又は麦を原料の一部とした酒類(7号から17号までに掲げる酒類及び麦芽又は麦を原料の一部としたアルコール含有物を蒸留したものを原料の一部としたものを除く。)で発泡性を有するもの(アルコール分が20度未満のものに限る。)をいう。 20号スピリッツ 7号から19号までに掲げる酒類以外の酒類でエキス分 が2度未満のものをいう。 ●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 2 課税標準及び税率について (1) 酒税法22条1項は,酒税の課税標準は,酒類の製造場から移出し,又は保税地域から引き取る酒類の数量とする旨を定める。 (2)ア酒税法23条1項は,酒税の税率は,酒類の種類に応じ,1キロリットルにつき,同項各号に定める金額とする旨を定め,同項1号は次のとおり定める。 1号発泡性酒類 22万円イ酒税法23条2項は,発泡性酒類のうち同項各号に掲げるものに係る酒税の税率は,同条1項の規定にかかわらず,1キロリットルにつき,当該各号に定める金額とする旨を定め,同条2項3号は次のとおり定める。 3号その他の発泡性酒類(ホップ又は財務省令で定める苦味料を原料の一 部とした酒類で次に掲げるもの以外のものを除く。) 8万円イ糖類,ホップ,水 定め,同条2項3号は次のとおり定める。 3号その他の発泡性酒類(ホップ又は財務省令で定める苦味料を原料の一 部とした酒類で次に掲げるもの以外のものを除く。) 8万円イ糖類,ホップ,水及び政令で定める物品を原料として発酵させたもの(エキス分が2度以上のものに限る。)ロ発泡酒(政令で定めるものに限る。)にスピリッツ(政令で定めるものに限る。)を加えたもの(エキス分が2度以上のものに限る。) (3) 酒税法施行令(平成29年政令第110号による改正前のもの。以下同じ。)20条2項は,酒税法23条2項3号ロに規定する政令で定める発泡酒は,麦芽及びホップを原料の一部として発酵させたもので,その原料中麦芽の重量が水以外の原料の重量の100分の50未満のものとする旨を定める。 3 法令解釈通達について (1) 「酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達」(平成11年6月25日付け 課酒1-36ほか4課共同国税庁長官通達の別冊。甲22,乙8。以下「法令解釈通達」という。)は,第1編総則「用語の意義」において,同通達において「発酵」とは,アルコール発酵をいう旨を定める。 ●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●以上 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●以上

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