-1-平成22年7月2日判決言渡東京簡易裁判所平成21年(ハ)第43407号修理代金請求事件口頭弁論終結日平成22年5月26日判決主文 被告は,原告に対し,23万6565円及びこれに対する平成21年12月3日から支払済みまで年6%の割合による金員を支払え。 訴訟費用は被告の負担とする。 この判決は仮に執行することができる。 事実 及び理由第1請求主文と同旨第2事案の概要 請求原因(1)原告は,被告から平成18年12月22日,被告所有車両(登録番号足立xxx-xxx,車名a。以下「本件車両」という)のリヤタイヤ及。 びアルミホイルの組替交換業務(以下「本件業務」という)の発注を受。 けた(以下「本件請負契約」という。 。)(2)原告は,被告に対し,同月27日ころ,本件業務に要する作業が下記のとおりであること,その費用が23万6565円であることを告げた。 記ア右リヤタイヤ・ホイル組替交換イタイヤバランス調整ウ廃品タイヤ処分代エ写真代オリヤアルミホイル-2-カ部品送料・保険代キタイヤクショートパーツ(3)原告は,平成19年1月下旬頃,本件業務を完了し,完成の上,被告に対し,本件車両を引き渡した。 (4)よって,原告は,被告に対し,本件業務の請負代金23万6565円及びこれに対する平成21年12月3日(訴状送達の日の翌日)から支払い済みまで年6%の割合による遅延損害金の支払いを求める。 争点 (1)本件請負契約の当事者(被告)原告に本件業務の発注をしたのはA株式会社(以下「A」という)で。 あって,本件請負契約の当事者は,Aと原告である。 (原告)原告は,被告から本件業務の発注を受けたものであって,本件請負契約の当事者は,発注者が被告,請け負っ はA株式会社(以下「A」という)で。 あって,本件請負契約の当事者は,Aと原告である。 (原告)原告は,被告から本件業務の発注を受けたものであって,本件請負契約の当事者は,発注者が被告,請け負ったのが原告である。 (2)免責的債務引受の成否(仮定抗弁)原告,被告及びAとの間で本件請負契約の代金債務について,Aが債務を引き受け,被告が債務を免れるという免責的債務引受の合意があったか。 (被告)本件請負契約の代金についてもAの社員であるB(以下「B」という)と原告の担当者C(以下「C」という)の間の交渉で取り決められたもので。 あり,被告は一切関与していない。原告は,当初からAに本件請負代金の請求書を出し,支払いを求めていた。また,A従業員の誘導ミスにより本件車両修理の原因を作ったことを認め,Aの社員Bは,被告に対し「Aが保険で支払うと原告に約束してあるから被告には迷惑をかけない」と再三,述べ。 -3-ている。被告には,本件請負代金の支払義務はない。 (原告)Aの社員Bが原告に対し,本件請負代金を負担するかのような意思表明をしたことがあったが,Bは単なるAの一従業員であって,代表取締役でもなく,Aの債務負担行為をなしうるはずがない。 被告とAとの間で本件請負代金を負担する約束をしたのであれば,まず被告は,原告に代金を支払った上で,Aに求償すべきである。 第3争点等に対する判断 請求原因(2)及び(3)については,双方に争いはない。 証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 (1)被告代表者代表取締役であるD(以下「被告代表者」という)は平成。 18年12月21日午後11時ころ,被告代表者が駐車場として利用していたE(東京都墨田区bc丁目d番e号)の駐車場に本件車両を入れようとしたが,入庫がやや左にずれ,センサー 表者」という)は平成。 18年12月21日午後11時ころ,被告代表者が駐車場として利用していたE(東京都墨田区bc丁目d番e号)の駐車場に本件車両を入れようとしたが,入庫がやや左にずれ,センサーが反応したため,一度バックして,再度入れ直してほしいとAの駐車場係員に言われた。そこで被告代表者は「入口の車が邪魔で見づらいから,バックは誘導してほしい」と係。 員2名に誘導を頼み,入口の車の右側に2名の係員を縦列に立たせ,本件車両をバックしたところ,本件車両の右リヤタイヤ及びホイールが駐車場入口のパレットに当たり,本件車両が損傷した。被告代表者は,係員らによる誘導ミスがあったとして,苦情を言い,翌22日,AのE事業所の統括責任者であるBと会い,話し合ったところ,Bは,Aの保険でカバーする旨,被告代表者に回答した。それを受けて,被告代表者は,同日,本件車両のディーラーでもあった原告の社員Cに電話を入れ,本件車両修理の依頼をした。被告代表者は同日,本件車両のキーをE駐車場の管理事務所に預け,同日中にレッカー車により本件車両は原告の修理工場へと運ばれた。 -4-(2)Cは,被告代表者に対し,同月27日,電話で見積りの内容を伝え,修理代金が23万6565円となること及び本件業務の内容を逐次,説明した。その際,被告代表者は,Cに「修理代金については,Aが支払うことになっているから,そちらに連絡をしてほしい」と言い,AのBの連絡。 。 ,,,,先を教えたそれを受けてCはBに電話でその旨伝えたところBはCに本件車両の修理代金はAの方で負担することで結構である旨の回答をした。以上の経緯により,原告は,被告代表者から指示された本件車両の修理に着手した。 (3)原告は,平成19年1月下旬頃,本件車両の修理を完了・完成し,その頃,原告か ることで結構である旨の回答をした。以上の経緯により,原告は,被告代表者から指示された本件車両の修理に着手した。 (3)原告は,平成19年1月下旬頃,本件車両の修理を完了・完成し,その頃,原告から被告に本件車両が引き渡された。本件車両は,その後,被告から第三者に処分された。 (4)原告の担当社員Cは,本件車両の修理代金の請求について,Bに連絡を入れたところ,A本社管理2部第1課長F(以下「F」という)に請求。 書を回してほしい旨の回答であったので,同人にA宛の請求書(乙2と同様なもの)を送付したが,Fからは何の回答もなかった。Cは,Bにその旨を伝えると,Bからは,G法律事務所H弁護士に依頼してあるので,そちらに連絡してほしいとのことであった。そこで,原告は,同弁護士に連絡を入れたところ,同弁護士は,Eの顧問弁護士であるが,本件修理代金の件に関しては,関知していないという回答であった。 (5)原告は,Aに対し,本件請負代金につき,再度,平成19年7月9日付け請求書を送付したが,Aからの支払いはなかった。なお,同日付けの被告宛請求書(甲1)が存在するが,同請求書には振込先の記載もなく,Aからの支払いがないことから,後日,原告により作成されたものである。 以上の認定の事実により,争点(1)及び(2)につき検討する。 (1)争点(1)(本件請負契約の当事者)について本件請負契約の当事者について検討するに,①被告代表者は,原告社員C-5-に本件車両の修理を直接,依頼していること,②本件車両について,被告代表者は,Aの係員に本件車両のキーを預けていて,実質的に被告から原告に本件車両が引き渡され,修理が開始されていること,③本件請負契約直後の平成18年12月27日,原告の社員Cから被告代表者に見積りの内容(本件業務の内容及び代金)につき ていて,実質的に被告から原告に本件車両が引き渡され,修理が開始されていること,③本件請負契約直後の平成18年12月27日,原告の社員Cから被告代表者に見積りの内容(本件業務の内容及び代金)につき,説明していること,④修理後,本件車両は原告から被告に引き渡されていること,⑤被告は,本件車両を本件修理後,第三者に処分し,本件修理代金相当分の利得を得ていることなどからすると,本件請負契約については,被告が本件車両の修理を依頼し,原告が承諾することにより原告・被告間に本件請負契約が成立したものと認められる。 (2)争点(2)(免責的債務引受の成否)について被告は,本件車両損傷の原因についてAの駐車場係員の誘導ミスによるものであり,Aが本件修理代金の支払いを約束したものであるので,被告には責任がない旨主張する。確かに本件契約に際し,本件車両の破損事故のあった駐車場を管理していたAの現場責任者であるBが被告代表者及び原告の社員Cに対し,Aの保険により本件修理代金を支払う旨の発言があったことが認められる。しかしながら,①前記認定事実によれば,本件車両の損傷事故は,Aの従業員による誘導ミスというよりも,むしろ被告代表者による自損事故の可能性があること,②Bには,事業所の現場責任者であったしても,Aを代理する権限があったかどうか不明であること,③原告の社員Cと被告代表者間,被告代表者とAの現場責任者であるB間及びCとB間にそれぞれ本件請負代金の支払いを巡って,電話でのやり取りがあったことが認められるが,三者が一同に会して,本件車両の修理代金,,,につき具体的話し合いがもたれたことはないことなどからすると原告被告及びAとの間で本件請負契約の代金債務について,Aが債務を引き受け,被告が債務を免れるという免責的債務引受の合意があったと認めるこ につき具体的話し合いがもたれたことはないことなどからすると原告被告及びAとの間で本件請負契約の代金債務について,Aが債務を引き受け,被告が債務を免れるという免責的債務引受の合意があったと認めるこ-6-とはできない。 以上によれば,原告の請求は理由があるので,主文のとおりの判決をする。 東京簡易裁判所民事第3室裁判官芹澤薫
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