昭和36(オ)315 共有権確認並びに所有権移転登記抹消登記請求

裁判年月日・裁判所
昭和39年1月30日 最高裁判所第一小法廷 判決 その他 仙台高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決中、被上告人らの上告人に対する所有権移転登記抹消登記手続請 求に関する部分を破棄し、右部分につき第一審判決を取り消す。      上告人は被上告人らに対し、別紙目録記載の

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判決文本文2,488 文字)

主    文      原判決中、被上告人らの上告人に対する所有権移転登記抹消登記手続請 求に関する部分を破棄し、右部分につき第一審判決を取り消す。      上告人は被上告人らに対し、別紙目録記載の不動産につき、福島地方法 務局喜多方出張所昭和三〇年五月一九日受付第一〇九二号をもつてなした売買によ る所有権移転登記を、右不動産の九分の二の持分につき売買による所有権移転登記 に更生登記手続をせよ。      被上告人らのその余の請求を棄却する。      上告人のその余の上告を棄却する。      訴訟の総費用はこれを九分し、その二を被上告人ら、その余を上告人の 負担とする。          理    由  上告代理人堂野達也、同服部邦彦の上告理由第一点の一ないし四および七につい て。  甲、乙両名が共同相続した不動産につき乙が勝手に自己名義で所有権移転登記を 経由し、さらに乙から第三取得者丙に対する所有権移転登記を経由した場合に、甲 は丙に対し自己の持分を登記なくして対抗できることは、当裁判所の判例とすると ころであつて(昭和三五年(オ)第一一九七号、同三八月二月二二日第二小法廷判 決、民集一七巻一号二三五頁)、いまこれを変更する必要を認めない。  本件において、原審の確定した事実によれば、本件不動産はDの共同相続人であ る被上告人らおよびE(被控訴人)の四名の共有に属するところ、Eにおいて勝手 に自己名義で単独相続による所有権移転登記を経由し、さらにF、上告人のため順 次所有権移転登記がなされたことが明らかである。従つて、右Fおよび上告人はい ずれもEの共同相続人としての共有持分を取得したにすぎないから、その他の共有 - 1 - 権者である被上告人らの各持分につき登記の欠缺を主張するにつき正当な利益を有 する第三者に該当せず、被上告人らは登記なくして右不動産についての 共有持分を取得したにすぎないから、その他の共有 - 1 - 権者である被上告人らの各持分につき登記の欠缺を主張するにつき正当な利益を有 する第三者に該当せず、被上告人らは登記なくして右不動産についての持分の取得 をもつて上告人に対抗しうる旨説示した原審の判断は、正当である。  所論は、右と異なる独自の見解に基づき原判決を非難するものであつて、採用す ることができない。  同第一点の五、六について。  所論は、原審の専権に属する証拠の取捨判断および事実の認定を非難するにすぎ ず、上告適法の理由にあたらない。  同第二点について。  甲、乙両名が共同相続した不動産につき乙が勝手に自己名義で所有権移転登記を 経由し、さらに乙から第三取得者丙に対する所有権移転登記がなされた場合に、甲 がその共有持分に対する妨害排除として登記を実体的権利に合致させるため乙、丙 に対し請求できるのは、各所有権移転登記の全部の抹消登記手続ではなくして、甲 の持分についてのみの一部抹消(更正)登記手続であると解するのを相当とする( 前掲第二小法廷判決、昭和三三年(オ)第一〇四二号、同三七年五月二四日第一小 法廷判決、裁判集六〇巻七六七頁参照)。  本件において、原判決は、本件不動産につきE、Fおよび上告人のためになされ た各所有権移転登記の抹消登記手続を命じているが、Eが本件不動産につき九分の 二の持分を有し、これを同人からFに、同人から上告人に順次譲渡し、現在上告人 が右持分を有することは原審の確定するところであるから、上告人に対し前記所有 権移転登記の全部の抹消登記手続を命じた原判決は、所論のとおり理由そごの違法 を犯したものというべく、この点において原判決は破棄を免れない。そして、更正 登記は実質において一部抹消登記であるから、被上告人らの前記所有権移転登記の 抹消登記手続を求める申立には、更正登記 ごの違法 を犯したものというべく、この点において原判決は破棄を免れない。そして、更正 登記は実質において一部抹消登記であるから、被上告人らの前記所有権移転登記の 抹消登記手続を求める申立には、更正登記手続を求める申立を含むものと解するの - 2 - を相当とするところ(前掲第二小法廷判決参照)、原審の確定した事実によれば、 被上告人らの上告人に対する所有権移転登記抹消登記手続請求は、被上告人ら三名 の共有持分に関する所有権移転登記の抹消を求める範囲において正当としてこれを 是認すべきであるが、それ以上に進んで上告人の共有持分をも含めた本件不動産に ついての所有権移転登記全部の抹消を求めるのは失当である。叙上の趣旨に基づき、 上告人に対し、前記所有権移転登記のうち被上告人らの共有持分に関する部分を抹 消する意味において、更正登記手続を命ずるのを相当と認め、被上告人らの前記請 求を右の限度において認容し、その余の請求を失当として棄却すべきものとする。  よつて、本件上告中、原判決が主文第四項において上告人に対し本件不動産につ き所有権移転登記の抹消登記手続を命じた部分については、民訴四〇八条一号、三 九六条、三八六条により原判決を破棄して第一審判決を取り消したうえ自判し、爾 余の上告は、民訴三九六条、三八四条一項によりこれを棄却すべきものとし、訴訟 費用の負担につき、民訴九六条、八九条、九二条、九三条一項を適用し、裁判官全 員の一致で、主文のとおり判決する。      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    入   江   俊   郎             裁判官    下 飯 坂   潤   夫             裁判官    斎   藤   朔   郎             裁判官    長   部   謹   吾 - 3 - 判官    下 飯 坂   潤   夫             裁判官    斎   藤   朔   郎             裁判官    長   部   謹   吾 - 3 -

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