昭和50(オ)290 示談金請求

裁判年月日・裁判所
昭和50年11月14日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄差戻 大阪高等裁判所 昭和48(ネ)2191
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を大阪高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告代理人本田由雄、同本田多賀雄の上告理由第一点について  所論の点に関する原

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判決文本文1,676 文字)

主文 原判決を破棄する。 本件を大阪高等裁判所に差し戻す。 理由 上告代理人本田由雄、同本田多賀雄の上告理由第一点について所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するものにすぎず、採用することができない。 同第二点について原審の適法に確定したところによると、被上告人と訴外Dとの間の自動車責任保険契約には、被上告人は自動車が酒に酔つた運転者によつて運転されているときに生じた損害については填補する責に任じない旨の免責条項が定められていたのであるが、被上告人は、Dが事故当時右免責条項に該当する程度の酒酔い状態で自動車を運転していたことを知らずに本件示談契約を締結したものであつて、もし、被上告人がDの酒酔い運転の事実を正確に知つていたならば、示談契約に応ずることはなかつたというのである。以上の事実関係に徴すると、本件示談契約には、その重要な前提事実に関する錯誤があり、右錯誤は要素の錯誤にあたるとした原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は採用することができない。 同第三点及び第四点について本件記録によると、上告人が被上告人において本件示談契約を締結するについて重大な過失があつた旨の主張をしていることは、明らかであるところ、原審は、上告人の右主張の当否について判断を示していない。 - 1 -もつとも、原判決によると、原審は、本件示談契約成立に至る過程において、被上告人の担当社員Eが須磨警察署に電話照会し、又はみずから出向いてDの飲酒について調査し、同署から調書にDの飲酒のことは出ていない旨の回 原判決によると、原審は、本件示談契約成立に至る過程において、被上告人の担当社員Eが須磨警察署に電話照会し、又はみずから出向いてDの飲酒について調査し、同署から調書にDの飲酒のことは出ていない旨の回答を得たとの事実を認定している。しかし、自動車保険業務について専門的知識と経験を有する損害保険会社が、自動車事故について、被保険者のほか被害者を交えた三者間で、被保険者が損害賠償責任を承認した額につき保険金を支払うことを内容とする示談契約を締結する場合には、該保険会社は、あらかじめ、通常の査定事務処理の一環として、保険契約上の免責条項に該当する事由の有無を充分究明する必要があり、そのためには、所轄警察署に照会するだけでなく、事故の関係者からの事情聴取等の方法により事故の状況及び原因について慎重な調査を尽くすべき義務を負うものというべく、右の調査義務を尽くさないで免責条項該当の事由がないと誤信したときは、そのように誤信するにつき重大な過失がないということはできないものと解するのが相当である。けだし、右のように解しなければ、保険金の支払により確実に損害の填補を受けうるものと期待し、他の措置をとらなかつた被害者に不測の不利益を被らせる虞があるからである。そうすると、前記の原審認定の事実から、直ちに被上告人に重大な過失がないと即断することはできない筋合であるから、原判決には、被上告人の重大な過失についての判断を遺脱した理由不備の違法があるものといわなければならず、この違法をいう論旨は理由があり、その余の上告理由につき判断するまでもなく、原判決は破棄を免れない。そして、本件は、叙上の点についてさらに審理を尽くさせる必要があるから、これを原審に差し戻すのが相当である。 よつて、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 。そして、本件は、叙上の点についてさらに審理を尽くさせる必要があるから、これを原審に差し戻すのが相当である。 よつて、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷- 2 -裁判長裁判官岡原昌男裁判官大塚喜一郎裁判官吉田豊裁判官本林讓- 3 -

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