【DRY-RUN】主 文 本件控訴を棄却する。 当審における訴訟費用は被告人の負担とする。 理 由 本件擦訴の趣意は弁護人宮崎梧一作成名義の控訴趣意書に記載されたとお
主文 本件控訴を棄却する。 当審における訴訟費用は被告人の負担とする。 理由 本件擦訴の趣意は弁護人宮崎梧一作成名義の控訴趣意書に記載されたとおりであるから、ここにこれを引用し、当裁判所はこれに対し次のように判断する。 第一点について。 本件は略式命令を不服とする被告人の請求によつてなされた正式裁判であるところ略式命令書の原本又は謄<要旨第一>本が本件記録に編綴されていないこと所論のとおりであるが、正式裁判の請求により裁判所がその審判をする</要旨第一>にあたり略式命令の原本又は勝本を必ず記録中に編綴すべき旨の規定は存在しないのみならず、正式裁判の請求による審判手続は、略式命令に基いて行われるのではなく、起訴状(略式命令請求書)を基礎として通常の手続規定に従い行われるものであるから、略式命令書の存否は右審判手続の効力に何等の影響を及ぼすものではない。 なお所論裁判官の除斥事由の有無の如きは記録以外の資料によつてもこれを調査する途がないわけではないから右調査の不便を理由とする所論も容認できない。論旨は理由がない。 第二点について。 所論告発書が訴訟条件的事実立証のためではなく、本件犯罪事実立証のため検察官から提出されたこと並びに被告人がこれを犯罪事実立証のための証拠とすることに同意せざる旨主張せるに拘らず、原審がこれを証拠<要旨第二>として受理しその取調をしたことは所論のとおりである。而して本件告発書の如き、告発権者なる所轄税務署</要旨第二>長が捜査機関に対し特定の犯則事実を申告し、犯人の訴追を求める意思表示を内容とする書面は犯罪事実を立証するための証拠とすることはできないに拘らず原審が漫然これを右証拠として取調を了し、且つこれが排除決定をしなかつたことは違法であるといわなければ 訴追を求める意思表示を内容とする書面は犯罪事実を立証するための証拠とすることはできないに拘らず原審が漫然これを右証拠として取調を了し、且つこれが排除決定をしなかつたことは違法であるといわなければならない。しかし、原判決は右告発書を本件犯罪事実認定の証拠として掲げていないのみならず、原判示事実はその拳示する証拠によつて十分これを認められ且つ右告発書が本件犯罪事実の証拠として記録中に存するため原判決に何等かの影響を及ぼすものとは認められないこと極めて明白であるから原審の訴訟手続に右の如き法令の違反があつても、それがため原判決を破棄すべき事由があるとは認められない。論旨は畢覚、理由がない。 よつて刑事訴訟法第三百九十六条第百八十一条第一項に則り主文のとおり判決する。 (裁判長判事坂間孝司判事鈴木勇判事堀義次)
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