令和7年11月5日判決言渡令和7年(行ケ)第10046号審決取消請求事件口頭弁論終結日令和7年9月10日判決 原告 X 被告特許庁長官同指定代理人河本充雄同小宮慎司 同棚田一也同月 野 洋一郎同阿曾裕樹 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は、原告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求特許庁が不服2023-19662号事件について令和7年3月5日にした審決を取り消す。 第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯等⑴ 原告は、令和元年12月21日、発明の名称を「多機能常温超伝導装置」とする発明について特許出願(特願2019-240169号。請求項の数は12。以下「本願」という。)をした。(甲1) ⑵ 原告は、令和3年4月14日付けで手続補正書を提出し、明細書及び特許 請求の範囲の記載を補正した。(甲2)⑶ 原告は、令和4年10月28日付けの拒絶理由通知を受け、令和5年3月19日付けで意見書を提出するとともに手続補正を行い、特許請求の範囲及び明細書の記載を補正したが、同年5月22日付けで拒絶査定を受けた。上記手続補正により、発明の名称は「多機能量子比荷流変換装置」となり、請 求項の数は2となった。(甲3の1・2、8、9)⑷ 原告は、令和5年9月18日付けで、上記拒絶査定に対し不服の審判請求(不服2023 より、発明の名称は「多機能量子比荷流変換装置」となり、請 求項の数は2となった。(甲3の1・2、8、9)⑷ 原告は、令和5年9月18日付けで、上記拒絶査定に対し不服の審判請求(不服2023-19662号)をするとともに、同日付け手続補正書(甲4の2。以下「本件補正書」といい、本件補正書による手続補正を「本件補正」という。)を提出した。本件補正書は別紙1(令和5年9月18日付け 手続補正書)のとおりであり、本件補正は、明細書及び特許請求の範囲の記載を補正するものである(以下、本件補正後の明細書及び図面を「本願明細書等」という。)。また、本件補正により、発明の名称は「多機能量子荷比流変換装置」と補正された。(甲4の1・2)⑸ 特許庁は、令和6年12月11日付け審理終結通知書をもって、原告に対 し、本願に係る審判事件の審理が終結したことを通知した。原告は、その後、令和7年2月3日付け上申書を特許庁に提出したが、この上申書は、明細書等及び特許請求の範囲の記載を補正するとの内容を含むものであった。(甲6、10)⑹ 特許庁は、令和7年3月5日、「本件審判の請求は、成り立たない。」と の審決(以下「本件審決」という。)をし、その謄本は同年4月12日、原告に送達された。(甲11、乙1)⑺ 原告は、令和7年5月8日、本件審決の取消しを求めて、本件訴訟を提起した。 2 本件補正後の特許請求の範囲の記載 本件補正後の特許請求の範囲の請求項1及び2の記載は、別紙1の「特許請 求の範囲」の箇所に記載のとおりである(以下、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明を「本願発明1」、同請求項2に記載された発明を「本願発明2」といい、本願発明1及び本願発明2を併せて「本願発明」という。)。 3 本件 以下、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明を「本願発明1」、同請求項2に記載された発明を「本願発明2」といい、本願発明1及び本願発明2を併せて「本願発明」という。)。 3 本件審決の理由の要旨 本件審決の理由の要旨は以下のとおりである。 ⑴ 本件補正書により補正された明細書及び特許請求の範囲に記載されている「負電荷e-22」、「正電荷e+23」は、「負量子荷NI(t)e-22」、「正量子荷PI(t)e+23」の明らかな誤記である。また、上記明細書及び特許請求の範囲に記載されている「電荷」も同様に「量子荷」の明らかな 誤記である。さらに、特許請求の範囲に記載されている「出力量荷比流」、「入力最子荷比流」は、「出力量子荷比流」、「入力量子荷比流」の明らかな誤記である。 したがって、以下では、「負電荷e-22」、「正電荷e+23」、「電荷」、「出力量荷比流」、「入力最子荷比流」を、それぞれ正しい記載である「負 量子荷NI(t)e-22」、「正量子荷PI(t)e+23」、「量子荷」、「出力量子荷比流」、「入力量子荷比流」に読み替えて検討する。 ⑵ 請求項1に記載されている「負量子荷NI(t)e-22」、「正量子荷PI(t)e+23」、「NI(t)e-」、「PI(t)e+」、「負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+」、「正優位量子荷比PI(t)e+/N I(t)e-」、「入力量子荷比流Inpin14」、「出力量子荷比流Inpout 111」は、いずれも明確でないから、請求項1の記載は明確でない。 また、請求項2は、請求項1の記載を引用しているから、請求項2の記載も明確でない。 ⑶ 請求項1の「エネルギー源13の出力電極(±電極)21から出力する量 子荷のうち」、「-電極から出力する量 た、請求項2は、請求項1の記載を引用しているから、請求項2の記載も明確でない。 ⑶ 請求項1の「エネルギー源13の出力電極(±電極)21から出力する量 子荷のうち」、「-電極から出力する量子荷」である「負量子荷NI(t) e-22」、及び、「+電極から出力する量子荷」である「正量子荷PI(t)e+23」は、いずれも一般的に用いられている技術用語ではなく、また、本願明細書及び図面、並びに、本願の出願当時の技術常識を参酌しても、どのようなものか不明である。 そして、発明の詳細な説明には、「エネルギー源13」の「-電極」から 「負量子荷NI(t)e-22」を「出力」し、「+電極」から「正量子荷PI(t)e+23」を「出力」し、さらに、「負量子荷NI(t)e-22および正量子荷PI(t)e+23」を、「ダイオードの向きの通り同時同方向に流れ、量子荷比流生成機能部InpG1の負量子荷生成部16および正量子荷部生成部19にそれぞれ取り込まれ」るようにすることを実現するため の具体的な構成(以下「本願発明実現構成」という。)は記載されていない。 以上によれば、本願発明実現構成は、発明の詳細な説明の記載からは理解することができないし、また、本願の出願当時の技術常識であるともいえない。 そうすると、発明の詳細な説明には、発明の詳細な説明の記載及び本願の 出願当時の技術常識に基づいて、請求項1に係る発明の「多機能量子荷比流変換装置」を製造し、使用することができるように具体的に記載されているとはいえない。 したがって、発明の詳細な説明は、請求項1に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものではない。 また、請求項2は、請求項1の記載を引用しているから、発明の詳細な説明は、請求項1に係る発明 細な説明は、請求項1に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものではない。 また、請求項2は、請求項1の記載を引用しているから、発明の詳細な説明は、請求項1に係る発明と同様に、請求項2に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものではない。 ⑷ 以上のとおり、本願は、特許請求の範囲の請求項1、2の記載が、特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていない。また、本願は、発明の詳 細な説明の記載が、同条4項1号に規定する要件を満たしていない。 したがって、本願は拒絶すべきものである。 4 取消事由⑴ 取消事由1明確性要件違反に関する判断の誤り⑵ 取消事由2 実施可能要件違反に関する判断の誤り第3 当事者の主張 1 原告の主張原告の主張は、別紙2(訴状)、別紙3(令和7年5月27日付け訴状訂正申立書)、別紙4(令和7年5月27日付け準備書面)、別紙5(令和7年7月6 日付け原告準備書面-1)、別紙6(令和7年8月17日付け原告準備書面-2)、別紙7(令和7年8月27日付け原告準備書面-3)各記載のとおりである。 取消事由の根拠として原告が主張する内容は必ずしも判然としないが、その主張には以下の内容のものが含まれていると解される。 ⑴ 未知との遭遇以来、20年間超にわたり生体未科学現象を究明する中で、「体内イオン(量子)比検知器」の開発を余儀なくされ、特許申請(2008)するも、理論化ならず否決された。未科学領域ながら現象面から理論化の可能性を確信し、未踏の領域を開拓しつつ、順次非特許文献シリーズを上梓してきた。当該生体未科学現象の基本要素となる「体内量子比増幅機構」 は、汎用技術化できるものと確信し、本願に及んだ。 本願発明 を確信し、未踏の領域を開拓しつつ、順次非特許文献シリーズを上梓してきた。当該生体未科学現象の基本要素となる「体内量子比増幅機構」 は、汎用技術化できるものと確信し、本願に及んだ。 本願発明は、量子比問題に起因する当該科学現象の基本要素を拡張的に汎用技術化することを目的としたものである。 ⑵ア特願(令元.12.21付)当時から負量子荷NI(t)e-22、正量子荷PI(t)e+23と負量子荷NI(t)e-、正量子荷PI(t)e +とは書体(正体、イタリック体)をもって区別してきたにも拘わらず、途 中面談過程において指摘がなかったので、最終段階で特許書式に従うべく、積極的な面談を待つことなく待機した結果、面談の機会を失したまま、審決通知が送付されたので、上申書(令7.2.3付)をもって、「時系列的に変化しない電荷を負量子荷(NI)a(t)e-22、正量子荷(PI)a(t)e+23、時系列的に同時同方向に非周期的かつ変動的な電荷を負 量子荷(NI)b(t)e-、正量子荷(PI)b(t)e+」と補正したことに異論はない筈である。 しかし、混乱を招かないためとはいえ、本願説明は時系列的に同時同方向に非周期的かつ変動的な事象が主体なので、双方補正することは、必ずしも合理的とは言えない。審決書による書式をもとに、時系列的に変化し ない負電荷を負量子荷(NI)a(t)e-22、同正電荷を正量子荷(PI)a(t)e+23、時系列的に同時同方向に非周期的かつ変動的な負量子荷をNI(t)e-、正量子荷をPI(t)e+とするのが便法である。 イ特願(令元.12.21付)、意見書(令5.3.19付)、手続補正書(令5.3.19付)、手続補正書(令5.9.18付)に上申書(令7. 2.3付)の補正及び上記アを加味すると である。 イ特願(令元.12.21付)、意見書(令5.3.19付)、手続補正書(令5.3.19付)、手続補正書(令5.9.18付)に上申書(令7. 2.3付)の補正及び上記アを加味すると、「・・・電荷のうち、-電極から出力する電荷を負量子荷(NI)a(t)e-22、+電極から出力する電荷を正量子荷(PI)a(t)e+23とすると、」となる。「電荷」を「量子荷」と置き換えるのは適切ではない。また上申書(令7.2.3付)において、敢えて「(NI)、(PI)は負量子荷、正量子荷の時系列的な単位 当たり個数を表すための表記」とした。乱数発生器14で発生する乱数が負量子荷生成部16に、また乱数発生器17で発生する乱数が正量子荷生成部19に、それぞれ作用した結果、各乱数に対応して負量子荷数(NI)、正量子荷数(PI)が変わるので、量子荷の態様が定常から同時同方向に非周期的かつ変動的な状態に変化することを明確にするため、敢えて「電 極から出力する電荷が乱数発生器上下限切替部8‘に入る直前で量子荷と すると、」と表現を変えている。 明細書及び特許請求の範囲に記載されている「電荷」はそのままとすべきである。 ウ 「出力量荷比流」(2か所)は、「出力量子荷比流」の誤記である。 エ特許請求項の範囲に記載とされる「入力最子荷比流」は出所不明である。 ⑶ 取消事由1について負(正)量子荷、負(正)量子荷比、負(正)優位量子荷比、入(出)力量比荷比流などは、技術的常識でないと判断されているが、拒絶査定審判請求書以前の手続補正書(令5.3.19付)以降定義を明確化している。 本願発明は生体未科学現象を解明した中、体内量子比流増幅機構【非特許文献3】 QiT3の機能を、機能拡張した上、汎用技術化を目的としたものであ 書(令5.3.19付)以降定義を明確化している。 本願発明は生体未科学現象を解明した中、体内量子比流増幅機構【非特許文献3】 QiT3の機能を、機能拡張した上、汎用技術化を目的としたものである。 科学は自然界の一部を定義化し、科学技術として発展的に進歩してきた。 しかし、21世紀になって未だに科学で解明できない未科学現象がある中、科学は発展のプロセスにあり、統一理論化を求められている。自然界は「ゆらぎ」の世界ゆえ、抽象よりも写実を求めている。新科学分野の開拓には仮 説力が問われており、新規定義を以て論ずる必要がある。逆に科学定義に抽象、不足があれば、科学は万能とはなり得ず、未科学領域の開拓はもとより、科学分野の発展を阻害する一因にすらなる。科学技術において電子(e-)、陽子(e+)を含めて電荷と称され、これらも量子とされる。量子は粒子特性と波動特性を有する。波動には線形波動と非線形波動がある。そこで生体未 科学領域を科学的に論ずる際に体内イオン、体内イオン比としてきた用語【非特許文献1】QiT1を、新科学技術領域を見据えた上、広義的にイオン=電荷を帯びた量子=量子荷、イオン比=(負(正)電荷を帯びた負(正)量子荷)/(正(負)電荷を帯びた正(負)量子荷)=負(正)量子荷比、負電荷の流れの逆方向=電流と定義してきたことに対比して、負(正)優位な量子荷比 の流れ=負(正)量子荷比流と定義してきたことに異論はない筈である。今 や量子問題ではなく、量子荷比問題(略称、量子比問題)が問われている。 量子比問題の究明なくして、一元的な科学領域の進展は望めない。何故ならば、科学はひとの創造物、自然は神の創造物である。科学と未科学との間には連続性と相似性がある筈であり、両者を隔てる壁などある筈がない。仮にあるとすれば、 、一元的な科学領域の進展は望めない。何故ならば、科学はひとの創造物、自然は神の創造物である。科学と未科学との間には連続性と相似性がある筈であり、両者を隔てる壁などある筈がない。仮にあるとすれば、前者側の「排他の壁」および後者側の「寛容な壁」のみであ る。当該未科学現象の解明なく、科学を全てとするは、木を見て森を見ずのごとし。地球は温暖化に瀕している。喫緊の課題を解決するのは、科学か未科学か。本発明は、当該生体未科学現象の基本要素を拡張的に汎用技術化することを目的としたもので、失敗なくして成功なし。 ⑷ 取消事由2について 一般的技術用語ではないが、生体未科学現象を論ずるにあたり、非特許文献4の前著非特許文献1においてイオン、イオン比と称してきたが、後編の未科学現象の解明を見据えて、それぞれを量子荷、量子荷比と置き換えたものであり、特段の異論はない筈である。 手続補正書(令5.9.18付)に上申書(令7.2.3付)の補正を加 味すると、「エネルギー源13を利用した各種電池を含む発電装置の出力電極(±電極)21から出力する電荷のうち、-電極から出力する電荷を負量子荷(NI)a(t)e-22、+電極から出力する電荷を正量子荷(PI)a(t)e+23とすると、」とすべきである。そうすると、事業者は必然的に特許請求範囲外(図1枠外)を負量子荷および正量子荷がダイオード向き に流れるように創意工夫することとなり、本願発明実現構成は記載されていることになる。 請求項1に係る発明は、主体的関心がある事業者が手続の経緯を精査すれば、上記に従って発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものである。請求項2に係る発明も同様である。 2 被告の主張 ⑴ 本願の願書に最初に添付した明細書の段落【 ば、上記に従って発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものである。請求項2に係る発明も同様である。 2 被告の主張 ⑴ 本願の願書に最初に添付した明細書の段落【0013】には、エネルギー源13の出力電極(±電極)21から発生するのは量子荷であり、-電極から出力する量子荷は負量子荷NI(t)e-22[負量子荷(NI)a(t)e-22]、+電極から出力する量子荷は正量子荷PI(t)e+23[正量子荷(PI)a(t)e+23]であることが記載されているといえるから、 本願明細書等及び特許請求の範囲に記載されている「電荷」は「量子荷」の誤記であるといえる。 ⑵ 明確性要件違反及び実施可能要件違反のいずれについても、本件審決の判断に誤りはない。原告の主張は、いずれも本件審決の判断を左右しない。 第4 当裁判所の判断 1 本願発明について⑴ 本願明細書等には、以下の記載がある。(甲4の2)ア 【技術分野】「本発明は、乱数発⽣器上下限切替部8‘、量⼦荷⽣成部16、19、量⼦荷⽐⽣成部20、⼊⼒量⼦荷⽐流⽣成部4を備えた量⼦荷⽐流⽣成機能 部InpG1およびS-XOR論理5、S-X/N論理16、S-QRTR論理7、内部電源25および外部入力量子荷比流Inpin(o) 124の取り込み口を備え、同時同方向に非周期的かつ変動的に流れる低/⾼レベルの入力量子荷比流Inpin 14を逆比例的に高/低レベルの出力量子荷比流Inpout 111に変換することを基本とする量子荷比流増減幅機能 部QAMP1を備えた多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1、および多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1のもとS-XOR論理5、S-X/N論理6、S-QRTR論理7、内部電源25および外部入力量子 MP1を備えた多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1、および多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1のもとS-XOR論理5、S-X/N論理6、S-QRTR論理7、内部電源25および外部入力量子荷比流Inpin(o) i24の取り込み口を備え同時同方向に非周期的かつ変動的に流れる低/高レベルの入力量子荷比流Inpini4を逆比例的 に高/低レベルの出力量子荷比流Inpouti11に変換することを基本 とする量子荷比流増減幅機能部QAMPiのみでも機能する多機能量⼦荷比流変換装置QRTSCODiとして提供する。ただし、i=2、3、4・・・。」(【0001】(以下、明細書等の段落は【】内に示す。))「そこに使⽤される技術分野は、従来の科学では⾔及されてこなかった体内量子比流を体外量子比流に逆比例的に変換する体内量子比流増幅機構 が理論的に解明された(非特許⽂献4参照)ので、生体論理を満たすため必須となる体内量子比学理論体系に対応する相似機能および技術的な課題解決のための付加機能を満たすため、量子荷比流生成機能部InpG1および量子荷比流増減幅機能部QAMP1からなる多機能量子荷比流変換装置、および量子荷比流増減幅機能部QAMP1のもと量子荷比流増減幅 機能部QAMPiのみでも機能する量子荷比流増減幅機能部QAMPiを⼀般物理系に適用した多機能量子荷比流変換装置である。以下、QRTSCODiとも略称する。ただし、i=2、3、4・・・。」(【0002】)イ 【背景技術】「体内量子比流Iaは、⼼臓のポンプ作用による一定の吐出エネルギーの もと、その時々の生体量子比QRlb、非局所性量子比MI/PIに起因した体内量子比f(MI/PI)に対応して一方向に流れる。体内量子比検知振り子の導電性支持部を手指 る一定の吐出エネルギーの もと、その時々の生体量子比QRlb、非局所性量子比MI/PIに起因した体内量子比f(MI/PI)に対応して一方向に流れる。体内量子比検知振り子の導電性支持部を手指末節掌側で支持したとき、非周期的かつ変動的な体内量子比流Iaが体内量子比流増幅機構QAMPにおいて増幅され、非周期的かつ変動的な体外量子比流Icが導電性鎖を通じて体外 に流出する。非特許⽂献4(以後省略)QiT3 3.5その結果、手指末節掌側で支持した体内量子比検知振り子は、如何なる物理的な外力を加えなくても、約1.0Kgの重錘までも動作する。QiT 3 3.1生体は、滋養物の摂取以外、意識することもなく、必然的に空気イオン、 即ち非局所性量子を吸気的、経皮的に体内に吸収しながら活かされている。 ところで、生体量子比および非局所性量子比の相乗作⽤によって⾮周期的かつ変動的に変動する体内量子比f(MI/PI)が関わる体内量子比流は、強いて言うと⽣体エネルギー流のことである。QiT3 3.1、3. 3体内量子比流とは⾎液体内量子比流および組織液体内量子比流の総称である。QiT6 6.1 体内量子比f(MI/PI)で表わされる物理的量は、体液恒常性のもと制御されている。仮に体液の恒常性が機能しなければ、体内量子比f(MI/PI)は増大または減少し続けることになる。 例えば、MI/PI≫1の環境に長時間晒されると、適域1.0≦f(MI/PI)≦1.43から長期不適域1.75≦f(MI/PI)≦10 を経て、やがては不適域10≦f(MI/PI)に⾄る。MI/PI≪1の環境に長時間晒されると、適域0.69≦f(MI/PI)≦1.0から長期不適域0.1≦f(MI/PI)≦0.57を経て、やがては不適域f(MI/PI 域10≦f(MI/PI)に⾄る。MI/PI≪1の環境に長時間晒されると、適域0.69≦f(MI/PI)≦1.0から長期不適域0.1≦f(MI/PI)≦0.57を経て、やがては不適域f(MI/PI)≦0.1に⾄る。QiT1 1.3先ず、循環器系における体内量子比流(⾎液中を流れる量子比流のこと) および体外量子比流(体内量子比流が体内量子比流増幅機構で増幅されて体外に流出する量子比流のこと)の関係は、体内量子比流増幅機構を介してその前後において開いた生体系をなしている。QiT1 図1.2、QiT3 3.5、図3.9この系において、生体の体液中ではプロトン(H+)が酸性とアルカリ性、 電⼦(e-)が酸化と還元を⽀配し、体液は2つの酸塩基反応と2つの酸化還元反応によって⾃動的に調節され、体液の恒常性が保たれている。そして、体液の恒常性のもとpH7.4前後の弱アルカリ性に傾くことによって、全ての臓器が正常に働き、生理機能が遺憾なく発揮できる。QiT11.3 即ち、循環器系における⾎液中では平衡作⽤のもと体液の恒常性が保たれ 生体維持がされている。体液の恒常性から適域0.69≦f(MI/PI)≦1.43となる。逆に、体液の恒常性が乱れると病的症状が起こり、更に過度に増大または減少すると死に至る。QiT1 1.3一方、東洋医学における⽤語をつぎの通り、即ち、気=体内量子比、管外組織液中の内気流(経絡組織液量子比流および⼀般組織液量子比流)=体 内量子比流、経穴ほか=経絡組織液量子比流および一般組織液量子比流に関わる体内量子比流増幅機構、外気流=体外量子比流(組織液量子比流が体内量子比流増幅機構で増幅されて体外に流出する量子比流のこと)とすると、それらの関係も同様に開いた⽣体系をなしている。QiT6 に関わる体内量子比流増幅機構、外気流=体外量子比流(組織液量子比流が体内量子比流増幅機構で増幅されて体外に流出する量子比流のこと)とすると、それらの関係も同様に開いた⽣体系をなしている。QiT6 図6. この系では血管および各組織細胞から漏出した陰陽イオンが組織液量子比流として管外組織液中を流れる。その結果、体液の恒常性の状態が反映される。従って、体内量子比、即ち「気」に関わる内気流(経絡組織液量子比流および⼀般組織液量子比流)に反映され、強いては外気流(体外量子比流)にも反映される。この系においては体内量子比流(内気流)と体 外量子比流(外気流)との間に平衡作⽤が働くことになる。その結果、外気流は体内量子比、即ち「内気」の発露となる。QiT6」(【0003】)ウ 【発明が解決しようとする課題】「逆に、生体は体内量子比の適域を維持できる限り寿命は続く。即ち、体液の恒常性が維持される限り寿命が続くとされる生体系と相似した、量子 荷比流生成機能部InpG1および量子荷比流増減幅機能部QAMP1、または量子荷比流増減幅機能部QAMP1のもと量子荷比流増減幅機能部QAMPiのみからなる⼀般物理系が解決できれば、入力量子荷比流Inpin 14と出力量子荷比流Inpouti11とを低⇆高レベルで変換できる多機能量子荷比流変換装置となる。」(【0011】) エ 【発明の効果】 「請求項1の多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1は量子荷比流生成機能部InpG1および外部から電源を取り込むときは電源取り込み口を含む内部電源25を有する量子荷比流増減幅機能部QAMP1から構成する。 請求項2の多機能量子荷比流変換装置QRTSCODiは量子荷比流増減 幅機能部QAMP1のもと機能し、量子荷比 込み口を含む内部電源25を有する量子荷比流増減幅機能部QAMP1から構成する。 請求項2の多機能量子荷比流変換装置QRTSCODiは量子荷比流増減 幅機能部QAMP1のもと機能し、量子荷比流増減幅機能部QAMPiのみから構成する。」(【0012】)「量子荷比流生成機能部InpG1においては、エネルギー源13の出力電極(±電極)21から出力される電荷のうち、-電極から出力する電荷を負電荷e-22、+電極から出力する電荷を正電荷e+23とすると、負 電荷e-22および正電荷e+23は、ダイオードの向きから明らかなように、同時同方向に量子荷比流生成機能部InpG1の負量子荷生成部16および正量子荷生成部19にそれぞれ取り込まれる。」(【0016】)「従って、乱数発生器14の上下限値の範囲で発生する乱数を負電荷e-22に作用させると、負量子荷生成部16において、(乱数発生器14で発 生る乱数)e-が生成される。即ちf1(1、0)8かつC1(0)2のとき(MaxRn(t)1+α)e-、またf1(1、0)8かつC1(1)2のとき(1-αRn(t)Min)e-が生成され、上下限値の範囲内で非周期的かつ変動的に変動する負量子荷、略記NI(t)e-が生成される。」(【0018】) 「従って、乱数発生器17の上下限値の範囲で発生する乱数を正電荷e+23に作用させると、正量子荷生成部19において、(乱数発生器17で発生る乱数)e+が生成される。即ちf1(0、1)8かつC1(0)2のとき(MaxRn(t)1+α)e+、またf1(0、1)8かつC1(1)2のとき(1-αRn(t)Min)e+が生成され、上下限値の範囲内で非周期的かつ 変動的に変動する正量子荷、略記PI(t)e+が生成される。」(【001 、1)8かつC1(1)2のとき(1-αRn(t)Min)e+が生成され、上下限値の範囲内で非周期的かつ 変動的に変動する正量子荷、略記PI(t)e+が生成される。」(【001 9】)「請求項1に係る発明は、同時同方向に非周期的かつ変動的な入力量子荷比流Inpin14を生成するための乱数発生器上下限値切替部8’、乱数発生器14および17、負量子荷生成部16、正量子荷生成部19、量子荷比生成部20および入力量子荷比流生成部4を具備する量子荷比流生成 機能部InpG1、およびS-XOR論理5、S-X/N論理6、S-QRTR論理7、外部入力量子荷比流Inpin(o) 124、入力量子比荷流Inpin 14、出力量子荷比流Inpout 111、出力帰還量子荷比流Inpin’110および内部電源25を具備する量子荷比流増減幅機能部QAMP1、からなる。これらの機能を適用することによって、QAMP1の外 部から任意設定できる一次相反信号f1(1/0、0/1)、C1(0/1)2、S1(0/1)3および量子荷比流増減幅係数K112(K1=10nただし、n=整数固定または可変)に従って低/⾼レベルの入力量子荷比流Inpin14を逆比例的に高/低レベルの出力量子荷比流Inpout1に変換するのを基本とする多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1 は多様なシステムにおいて多機能を発揮することができる。」(【0030】)「請求項2に係る発明は、i=2,3、・・・とするS-XOR論理5、S-X/N論理6、S-QRTR論理7、外部入力量子荷比流Inpin(o)i24即ち入力量子荷比流Inpini4、出力量子荷比流Inpouti11、出力帰還量子荷比流Inpin’i10および内部電源25からなる量子荷 比流増 外部入力量子荷比流Inpin(o)i24即ち入力量子荷比流Inpini4、出力量子荷比流Inpouti11、出力帰還量子荷比流Inpin’i10および内部電源25からなる量子荷 比流増減幅機能部QAMPiのみからなる。これらの機能を請求項1の多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1のもと多段式に適用することによって、QAMPiの外部から任意設定できる⼀次相反信号f1(1/0、0/1)、Ci(0/1)2、Si(0/1)3および量子荷比流増減幅係数Ki12(Ki=10n(ただし、n=整数固定または可変)のとき、低/ 高レベルの外部入力量子荷比流Inpin(o) i24即ち入力量子荷比流I npini4を高/低レベルの出力量子荷比流Inpouti11に変換するのを基本とする多機能量子荷比流変換装置QRTSCODiは多様なシステムにおいて多機能を発揮することができる。)(【0031】)オ 【産業上の利用可能性】「本発明の活⽤例として、量子荷比流用の省熱損失長距離伝送、省エネ高 出力発電機、省エネ高出力電動機・輸送機、サイボーグ機器(人間意識ロボット、助力ロボット)、各種AI機器・電子機器・医用機器などがある。 従って、本発明は非再生エネルギー(原子力、化石火力など)の依存度削減および再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、潮力、地熱、バイオ、他)の依存度向上が可能となり、現代社会が抱えるエネルギー問題に関す る危急の課題解決に寄与し得る。」(【0075】)⑵ 図面(【図1】及び【図2】)は、別紙1(令和5年9月18日付け手続補正書)の「図面」の箇所に記載のとおりである。本願明細書等の【0032】では、【図1】は請求項1における多機能量子荷比流変換装置の基本概念図であり、【図2】は請求項2にお 和5年9月18日付け手続補正書)の「図面」の箇所に記載のとおりである。本願明細書等の【0032】では、【図1】は請求項1における多機能量子荷比流変換装置の基本概念図であり、【図2】は請求項2における多機能量子荷比流変換装置の基本概念図で あるとされている。 2 取消事由1(明確性要件違反に関する判断の誤り)について⑴ 特許を受けようとする発明が明確であるか否かは、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、そ の技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるか否かという観点から判断するのが相当である。 ⑵ 本願発明1についてア本願発明1に係る特許請求の範囲の記載には、「負量子荷生成部16を 介して乱数発生器14の上下限値の範囲内で発生する乱数、即ちMaxRn (t)1+αまたは1-αRn(t)Minが負電荷e-22に作用し、またそれぞれに対応して正量子荷生成部19において乱数発生器17の上下限値の範囲内で発生する乱数、即ち1-αRn(t)MinまたはMaxRn(t)1+αが正電荷e+23に作用した結果、負量子荷生成部16において非周期的かつ変動的な(MaxRn(t)1+α)e-または(1-αRn(t)Min)e -、即ち略記NI(t)e-が生成され、またそれぞれに対応して正量子荷生成部19において非周期的かつ変動的な(1-αRn(t)Min)e+または(MaxRn(t)1+α)e+、即ち略記PI(t)e+生成される」との記載がある。 また、前記1⑴エのとおり、本願明細書等の【0018】には、「従って、 乱数発生器14の上下 )e+または(MaxRn(t)1+α)e+、即ち略記PI(t)e+生成される」との記載がある。 また、前記1⑴エのとおり、本願明細書等の【0018】には、「従って、 乱数発生器14の上下限値の範囲で発生する乱数を負電荷e-22に作用させると、負量子荷生成部16において、(乱数発生器14で発生る乱数)e-が生成される。即ちf1(1、0)8かつC1(0)2のとき(MaxRn(t)1+α)e-、またf1(1、0)8かつC1(1)2のとき(1-αRn(t)Min)e-が生成され、上下限値の範囲内で非周期的かつ変動的に変 動する負量子荷、略記NI(t)e-が生成される。」との記載があり、本願明細書等の【0019】には、「従って、乱数発生器17の上下限値の範囲で発生する乱数を正電荷e+23に作用させると、正量子荷生成部19において、(乱数発生器17で発生る乱数)e+が生成される。即ちf1(0、1)8かつC1(0)2のとき(MaxRn(t)1+α)e+、またf1(0、 1)8かつC1(1)2のとき(1-αRn(t)Min)e+が生成され、上下限値の範囲内で非周期的かつ変動的に変動する正量子荷、略記PI(t)e+が生成される。」との記載がある。 上記記載によれば、「NI(t)e-(負量子荷)」は、MaxRn(t)1+α又は1-αRn(t)Minが負電荷e-22に作用して生成されるものであ り、「PI(t)e+(正量子荷)」は、1-αRn(t)MinまたはMaxRn (t)1+αが正電荷e+23に作用して生成されるものであるといえる。 しかし、「NI(t)e-(負量子荷)」がMaxRn(t)1+α又は1-αRn(t)Minが負電荷e-22に作用して生成されるものであり、「PI(t)e+(正量子荷)」が1-αR あるといえる。 しかし、「NI(t)e-(負量子荷)」がMaxRn(t)1+α又は1-αRn(t)Minが負電荷e-22に作用して生成されるものであり、「PI(t)e+(正量子荷)」が1-αRn(t)Min又はMaxRn(t)1+αが正電荷e+23に作用して生成されるものであることが本願の出願当時における当 業者の技術常識であったと認めるに足りる証拠はない。 また、本願明細書等の上記記載や図面以外に、NI(t)e-(負量子荷)及びPI(t)e+(正量子荷)についてより明確に説明した記載等があるとは認められない。 そうすると、本願発明1に係る特許請求の範囲の記載にある「NI(t) e-」、及び「PI(t)e+」は、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるということができる。 イ本願発明1に係る特許請求の範囲の記載には、「量子荷比生成部20に おいては、一次相反信号f1(1、0)1、意識信号C1(0)2またはf1(0、1)1、C1(1)2のときは(乱数発生器14で発生する乱数)e->(乱数発生器17で発生する乱数)e+、即ちNI(t)e->PI(t)e+のときは、非周期的かつ変動的な負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+が生成され、またf1(0、1)1、C1(0)2またはf 1(1、0)1、C1(1)2のときは(乱数発生器14で発生する乱数)e-<(乱数発生器17で発生する乱数)e+、即ちNI(t)e-<PI(t)e+のときは、非周期的かつ変動的な正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e-が生成され」との記載がある。 上記記載によれば、「負 数発生器17で発生する乱数)e+、即ちNI(t)e-<PI(t)e+のときは、非周期的かつ変動的な正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e-が生成され」との記載がある。 上記記載によれば、「負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+」は、 量子荷比生成部20において、NI(t)e->PI(t)e+のときに生 成され、「正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e-」は、量子荷比生成部20において、NI(t)e-<PI(t)e+のときに生成されるものであるといえる。 しかし、前記アのとおり、「NI(t)e-」及び「PI(t)e+」は、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎 として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるといえるから、「負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+」及び「正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e-」も、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求 の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるということができる。 ウ本願発明1に係る特許請求の範囲の記載には、「その結果、入力量子荷比流生成部4において、NI(t)e->PI(t)e+のとき非周期的かつ 変動的な負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+、即ち(MaxRn(t)1+α)e-/(1-αRn(t)Min)e+に起因する入力量子荷比流Inpin14が生成され、またNI(t)e-<PI(t)e+のとき正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e-、即ち(MaxRn(t)1+α)e+/(1 (t)Min)e+に起因する入力量子荷比流Inpin14が生成され、またNI(t)e-<PI(t)e+のとき正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e-、即ち(MaxRn(t)1+α)e+/(1-αRn(t)Min)e-に起因する入力量子荷比流Inpin14が生 成され」との記載がある。 上記記載によれば、「入力量子荷比流Inpin14」は、「負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+」又は「正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e-」に起因して生成されるものであるといえる。 しかし、前記イのとおり、「負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t) e+」及び「正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e-」は、本願明細 書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるといえるから、「入力量子荷比流Inpin14」も、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の 記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるということができる。 エ本願発明1に係る特許請求の範囲の記載には、「S-QRTR論理7のもと多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1の外部から固定的または可変的の何れかで設定される量子荷比流増減幅係数K112(ただし、K1 =10nn=整数、固定または可変)に対応して、入力量子荷比流Inpin14と出力量子荷比流Inpout 111との間でInpout1≒K1/Inpin1の関係が成り立つので、n=0、即ち量子荷比流増減幅係数K1=1のとき、出 )に対応して、入力量子荷比流Inpin14と出力量子荷比流Inpout 111との間でInpout1≒K1/Inpin1の関係が成り立つので、n=0、即ち量子荷比流増減幅係数K1=1のとき、出力量荷比流Inpout 111は入力量子荷比流Inpin 14を単に逆変換し、 更に、n≠0のとき、非周期的かつ変動的な低/高レベルの入力量子荷比流Inpin14を非周期的かつ変動的な高/低レベルの出力量子荷比流Inpout 111に10nレベルで補正変換するのを基本とし、」との記載がある。なお、上記記載中の「出力量荷比流」は「出力量子荷比流」の誤記であると認められる。 上記記載によれば、「出力量子荷比流Inpout 111」は「入力量子荷比流Inpin 14」を単に逆変換したもの、又は、「入力量子荷比流Inpin 14」を10nレベルで補正変換したものであるといえる。 しかし、前記ウのとおり、「入力量子荷比流Inpin14」は、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、 特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難と なることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるといえるから、「出力量子荷比流Inpout 111」も、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるということができる。 オ以上によれば、本願発明1に係る特許請求の範囲に記載されている「NI(t)e-」、「PI(t)e+」、「負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+」、「正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e- 以上によれば、本願発明1に係る特許請求の範囲に記載されている「NI(t)e-」、「PI(t)e+」、「負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+」、「正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t)e-」、「入力量子荷比流Inpin14」及び「出力量子荷比流Inpout 111」は、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、 特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるといえるから、本願発明1に係る特許請求の範囲の記載は、全体として、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困 難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるということができる。 ⑶ 本願発明2について本願発明2に係る特許請求の範囲の記載には、「S-QRTR論理7のもと多機能量子荷比流変換装置QRTSCODiの外部から固定的または可変 的の何れかで設定される量子荷比流増減幅計数Ki12(ただし、Ki=10nn=整数、固定または可変)に対応して、外部入力量子荷比流Inpin(o)i24、即ち入力量子荷比流Inpini4と出力量子荷比流Inpouti11との間でInpouti≒Ki/Inpiniの関係が成り立つので、n=0、即ち量子荷比流増減幅係数Ki=1のとき、出力量荷比流Inpout i11は入力量子荷比流Inpini4を単に逆変換し、 更に、n≠0のとき、非周期的かつ変動的な低/高レベルの外部入力量子荷比流Inpin(o) i24、即ち入力量子荷比流Inpini4を非周期的かつ変動的な高/低レベ を単に逆変換し、 更に、n≠0のとき、非周期的かつ変動的な低/高レベルの外部入力量子荷比流Inpin(o) i24、即ち入力量子荷比流Inpini4を非周期的かつ変動的な高/低レベルの出力量子荷比流Inpouti11に量子荷比流増減幅係数Ki=10nレベルで補正変換するのを基本とし、」との記載がある。 なお、上記記載中の「出力量荷比流」は「出力量子荷比流」の誤記であると 認められる。 また、本願発明2に係る特許請求の範囲の記載には、「i=2、3、・・・とする多機能量子荷比流変換装置QRTSCODiは」との記載があり、「入力量子荷比流Inpini4」及び「出力量子荷比流Inpouti11」の「i」も「i=2、3、・・・」とする正の整数を意味するものと理解することがで きる。 そして、前記⑵のとおり、本願発明1の特許請求の範囲に記載のある、「入力量子荷比流Inpin14」及び「出力量子荷比流Inpout 111」は、いずれも、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの 判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるといえると解されるところ、本願発明2に係る特許請求の範囲に記載のある「入力量子荷比流Inpini4」及び「出力量子荷比流Inpouti11」は、それぞれ、上記、「入力量子荷比流Inpin14」及び「出力量子荷比流Inpout 111」の「1」を「i」(i=2、3・・とする正の整数) としたものであるから、「入力量子荷比流Inpini4」及び「出力量子荷比流Inpouti11」も、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲 としたものであるから、「入力量子荷比流Inpini4」及び「出力量子荷比流Inpouti11」も、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるということができる。 以上のとおり、本願発明2に係る特許請求の範囲に記載されている「入力 量子荷比流Inpini4」及び「出力量子荷比流Inpouti11」は、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるといえるから、本願発明2に係る特許請求の範囲の記載は、全体として、本願明細 書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるということができる。 ⑷ 本件審決の判断について 本件審決は、本件補正書により補正された本願明細書等及び特許請求の範囲の記載に明らかな誤記があるとし、この明らかな誤記について読み替えをした上で、本願発明1に係る特許請求の範囲の記載の明確性について判断している。この読み替えには、「負電荷e-22」、「正電荷e+23」、「電荷」を、それぞれ「負量子荷NI(t)e-22」、「正量子荷PI(t)e +23」、「量子荷」とする読み替えが含まれている。 しかし、「負電荷e-22」、「正電荷e+23」及び「電荷」が、「負量子荷NI(t)e-22」、「正量子荷PI(t)e+23」及び「量 e +23」、「量子荷」とする読み替えが含まれている。 しかし、「負電荷e-22」、「正電荷e+23」及び「電荷」が、「負量子荷NI(t)e-22」、「正量子荷PI(t)e+23」及び「量子荷」の誤記であることについては、これが明らかであるとまではいえないと解する余地がある。 この点、原告は、①「負電荷e-22」、「正電荷e+23」は、それぞれ、「負量子荷(NI)a(t)e-22」、「正量子荷(PI)a(t)e+23」に読み替えるべきであり、②「電荷」はそのままとすべきであると主張している。 しかし、「負電荷e-22」、「正電荷e+23」及び「電荷」について本 件審決が行った読替えをせず、本願発明に係る特許請求の範囲の記載のとお りに明確性要件違反の有無について検討しても、前記⑵及び⑶と同様に、上記特許請求の範囲の記載が明確でないと認められるから、取消事由1に係る本件審決の判断は相当である。本件審決が前記読替えをした上で判断したことは、審決を取り消すべき違法であるとは解されない。 なお、原告の上記①の主張に根拠があるとは解されないが、仮に、本願発 明1に係る特許請求の範囲に記載された「負電荷e-22」及び「正電荷e+23」をそれぞれ「負量子荷(NI)a(t)e-22」、「正量子荷(PI)a(t)e+23」に読み替えたとしても、本願発明に係る特許請求の範囲の記載が明確性を欠くとの前記⑵及び⑶の判断は左右されないといえる。 ⑸ 原告の主張について 原告は、取消事由1に関し、前記第3の1⑶のとおり、負(正)量子荷、負(正)量子荷比、負(正)優位量子荷比、入(出)力量比荷比流などは技術的常識でないと判断されているが、原告は、明細書及び特許請求の範囲に関する手続補正により、定義を明確化している 負(正)量子荷、負(正)量子荷比、負(正)優位量子荷比、入(出)力量比荷比流などは技術的常識でないと判断されているが、原告は、明細書及び特許請求の範囲に関する手続補正により、定義を明確化している旨、生体未科学領域を科学的に論ずる際に体内イオン、体内イオン比としてきた用語【非特許文献1】QiT1を、 新科学技術領域を見据えた上、広義的にイオン=電荷を帯びた量子=量子荷、イオン比=(負(正)電荷を帯びた負(正)量子荷)/(正(負)電荷を帯びた正(負)量子荷)=負(正)量子荷比、負電荷の流れの逆方向=電流と定義してきたことに対比して、負(正)優位な量子荷比の流れ=負(正)量子荷比流と定義してきたことに異論はない筈である旨などを主張する。 しかし、前記⑵アのとおり、本願発明1に関し、「NI(t)e-(負量子荷)」がMaxRn(t)1+α又は1-αRn(t)Minが負電荷e-22に作用して生成されるものであり、「PI(t)e+(正量子荷)」が1-αRn(t)Min又はMaxRn(t)1+αが正電荷e+23に作用して生成されるものであることが本願の出願当時における当業者の技術常識であったと認めるに足りる 証拠はないから、「NI(t)e-(負量子荷)」及び「PI(t)e+(正量 子荷)」については、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるといえる。そして、同様に、本願発明1の「負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+」、「正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t) e-」、「入力量子荷比流Inpin14」及び「出力量子荷比流Inpout1」につい 発明1の「負優位量子荷比NI(t)e-/PI(t)e+」、「正優位量子荷比PI(t)e+/NI(t) e-」、「入力量子荷比流Inpin14」及び「出力量子荷比流Inpout1」についても、本願明細書等を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、その技術的範囲に属するか否かの判断が困難となることにより第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるといえる(前記⑵イないしエ)。 本願明細書等の【背景技術】の箇所には、「非特許文献4」とされる文献を挙げ、「非特許文献4」に記載された内容が本願発明の背景技術であるとの趣旨と解される記載がある(【0003】、【0005】~【0007】)。また、原告は、本件訴訟における主張においても、「非特許文献1」ないし「非特許文献4」をその主張の根拠として挙げている。しかし、本願明細書等の【0 008】の記載及び甲7によれば、「非特許文献1」ないし「非特許文献4」は、いずれも、原告が著者の文献であると認められ、これらの文献に記載された内容が、本願の出願当時の技術常識であったとは認められず、「非特許文献1」ないし「非特許文献4」の記載内容により、本願発明1及び2に係る特許請求の範囲の記載が明確性要件を充足すると解することもできない。 原告は、本件補正に加え、令和7年2月3日付け上申書による補正(前記第2の1⑸)も加味すれば、本願発明が明確性要件を充足するという趣旨の主張もする。しかし、拒絶理由通知がされた後に明細書、特許請求の範囲及び図面について補正をすることができるのは、特許法17条の2第1項1号ないし4号の場合に限られており、本願に係る審判事件の審理が終結した後 において本願明細書等及び本願発明の特許請求の範囲の記載につい ついて補正をすることができるのは、特許法17条の2第1項1号ないし4号の場合に限られており、本願に係る審判事件の審理が終結した後 において本願明細書等及び本願発明の特許請求の範囲の記載について補正を することはできないから、原告の上記主張はその前提を欠く。 その他、原告の主張を考慮しても、前記⑵ないし⑷の判断は左右されない。 取消事由1に関する原告の主張は、採用することができない。 ⑹ 取消事由1に関する結論以上によれば、本件審決における明確性要件違反に関する判断に、本件審 決を取り消すべき違法があるとは認められず、取消事由1には理由がない。 3 取消事由2(実施可能要件違反に関する判断の誤り)について⑴ 特許法36条4項1号に規定する実施可能要件については、明細書の発明の詳細な説明が、当業者において、その記載及び出願時の技術常識に基づいて、過度の試行錯誤を要することなく、特許請求の範囲に記載された発明を 実施できる程度に明確かつ十分に記載されているかを検討すべきである。 ⑵ 本願発明1について本願発明1は、「多機能量子荷比流変換装置」に関する発明である。 特許請求の範囲の記載によれば、本願発明1の「多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1は、量子荷比流生成機能部InpG1および内部電源25 を有する量子荷比流増減幅機能部QAMP1から」なるものである。 また、特許請求の範囲の記載によれば、本願発明1の「量子荷比流生成機能部InpG1」は、「負量子荷生成部16および正量子荷部生成部19」を備えるものである。 そして、特許請求の範囲の記載によれば、「負量子荷生成部16を介して乱 数発生器14の上下限値の範囲内で発生する乱数、即ちMaxRn(t)1+αまたは1-αRn(t)Minが負電荷 である。 そして、特許請求の範囲の記載によれば、「負量子荷生成部16を介して乱 数発生器14の上下限値の範囲内で発生する乱数、即ちMaxRn(t)1+αまたは1-αRn(t)Minが負電荷e-22に作用し、またそれぞれに対応して正量子荷生成部19において乱数発生器17の上下限値の範囲内で発生する乱数、即ち1-αRn(t)MinまたはMaxRn(t)1+αが正電荷e+23に作用した結果、負量子荷生成部16において非周期的かつ変動的な(MaxRn (t)1+α)e-または(1-αRn(t)Min)e-、即ち略記NI(t)e- が生成され、またそれぞれに対応して正量子荷生成部19において非周期的かつ変動的な(1-αRn(t)Min)e+または(MaxRn(t)1+α)e+、即ち略記PI(t)e+生成される」とされている。 しかし、前記2⑵アのとおり、「NI(t)e-(負量子荷)」がMaxRn(t)1+α又は1-αRn(t)Minが負電荷e-22に作用して生成されるものであ り、「PI(t)e+(正量子荷)」が1-αRn(t)MinまたはMaxRn(t)1+αが正電荷e+23に作用して生成されるものであることが本願の出願当時における当業者の技術常識であったとは認められず、本願明細書等の記載内容を考慮しても、本件発明1の「NI(t)e-」及び「PI(t)e+」の記載は明確性を欠くものである。 そして、本願明細書等の発明の詳細な説明には、負量子荷生成部16を介して乱数発生器14の上下限値の範囲内で発生する乱数、即ちMaxRn(t)1+αまたは1-αRn(t)Minが負電荷e-22に作用し、またそれぞれに対応して正量子荷生成部19において乱数発生器17の上下限値の範囲内で発生する乱数、即ち1-αRn(t)Mi axRn(t)1+αまたは1-αRn(t)Minが負電荷e-22に作用し、またそれぞれに対応して正量子荷生成部19において乱数発生器17の上下限値の範囲内で発生する乱数、即ち1-αRn(t)Min又はMaxRn(t)1+αが正電荷e+23 に作用した結果、負量子荷生成部16において非周期的かつ変動的な(MaxRn(t)1+α)e-または(1-αRn(t)Min)e-、即ち略記NI(t)e-が生成され、またそれぞれに対応して正量子荷生成部19において非周期的かつ変動的な(1-αRn(t)Min)e+又は(MaxRn(t)1+α)e+、即ち略記PI(t)e+が生成されるようにすることを実現させるための具体 的な構成は記載されていない。 以上によれば、本願発明1の「多機能量子荷比流変換装置」の一部を構成する「量子荷比流生成機能部InpG1」の「負量子荷生成部16」及び「正量子荷部生成部19」について、当業者において、本願明細書等の発明の詳細な説明及び出願時の技術常識に基づいて、過度の試行錯誤を要することな く、これを実施できるとは解されないから、本願発明1全体についても、当 業者において、本願明細書等の発明の詳細な説明及び出願時の技術常識に基づいて、過度の試行錯誤を要することなく、これを実施できるとは認められない。 ⑶ 本願発明2について本願発明2も、「多機能量子荷比流変換装置」に関する発明である。 特許請求の範囲の記載によれば、本願発明2の「多機能量子荷比流変換装置QRTSCODi」は、「請求項1と同様の内部電源25を有する量子荷比流増減幅機能部QAMPiのみから」なるものである。そして、本願発明2の「多機能量子荷比流変換装置」は、「外部から取り込まれる外部入力量子荷比流Inpin(o) i24 内部電源25を有する量子荷比流増減幅機能部QAMPiのみから」なるものである。そして、本願発明2の「多機能量子荷比流変換装置」は、「外部から取り込まれる外部入力量子荷比流Inpin(o) i24、即ち代替としての入力量子荷比流Inpini4およ び出力量子荷比流Inpouti11を負優位量子荷比にするときは、請求項1のQRTSCOD1から出力する出力量子荷比流Inpout 111が負優位量子荷比であることを前提として一次相反信号f1i(1、0)1即ちf1(1、0)1かつCi(0)2とし、また正優位量子荷比にするときは、請求項1のQRTSCOD1から出力する出力量子荷比流Inpout 111が正優位量 子荷比であることを前提として一次相反信号f1i(0,1)即ちf1(0、1)1かつCi(0)2とするのを基本とする」ものである。 しかし、前記⑵のとおり、本願発明1の「多機能量子荷比流変換装置QRTSCOD1」について、当業者において、本願明細書等の発明の詳細な説明及び出願時の技術常識に基づいて、過度の試行錯誤を要することなく、これ を実施できるとはいえないから、本願発明2の「多機能量子荷比流変換装置」を「外部から取り込まれる外部入力量子荷比流Inpin(o) i24、即ち代替としての入力量子荷比流Inpini4および出力量子荷比流Inpouti11を負優位量子荷比にするときは、請求項1のQRTSCOD1から出力する出力量子荷比流Inpout 111が負優位量子荷比であることを前提と して一次相反信号f1i(1、0)1即ちf1(1、0)1かつCi(0)2と し、また正優位量子荷比にするときは、請求項1のQRTSCOD1から出力する出力量子荷比流Inpout 111が正優位量子荷比であることを前提とし 即ちf1(1、0)1かつCi(0)2と し、また正優位量子荷比にするときは、請求項1のQRTSCOD1から出力する出力量子荷比流Inpout 111が正優位量子荷比であることを前提として一次相反信号f1i(0,1)即ちf1(0、1)1かつCi(0)2とするのを基本とする」ように構成することも、当業者において、本願明細書等の発明の詳細な説明及び出願時の技術常識に基づいて、過度の試行錯誤を要 することなく、これを実施できるとはいえないと解される。 そうすると、本願発明2全体についても、当業者において、本願明細書等の発明の詳細な説明及び出願時の技術常識に基づいて、過度の試行錯誤を要することなく、これを実施できるとは認められない。 ⑷ 本件審決の判断について 前記2⑷のとおり、本件審決は、本件補正書により補正された本願明細書等及び特許請求の範囲に記載について、明らかな誤記があるとして読替えの上で判断しているところ、このうち、「負電荷e-22」、「正電荷e+23」及び「電荷」が、「負量子荷NI(t)e-22」、「正量子荷PI(t)e+23」及び「量子荷」の誤記であることについては、これが明らかであると まではいえないと解する余地がある。 しかし、「負電荷e-22」、「正電荷e+23」及び「電荷」について上記読替えをせず、本願発明に係る特許請求の範囲の記載のとおりに実施可能要件違反の有無について検討しても、前記⑵及び⑶と同様に、本願明細書等の発明の詳細な説明が、当業者において、その記載及び出願時の技術常識に 基づいて、過度の試行錯誤を要することなく、本願発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載されているとはいえないから、取消事由2に係る本件審決の判断は相当である。本件審決が前記読替えをした上で判断したことは て、過度の試行錯誤を要することなく、本願発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載されているとはいえないから、取消事由2に係る本件審決の判断は相当である。本件審決が前記読替えをした上で判断したことは、審決を取り消すべき違法であるとは解されない。 なお、仮に、原告の主張どおり、本願発明1に係る特許請求の範囲に記載 された「負電荷e-22」及び「正電荷e+23」をそれぞれ「負量子荷(N I)a(t)e-22」、「正量子荷(PI)a(t)e+23」に読み替えたとしても、前記⑵及び⑶の本願発明に係る実施可能要件の判断は左右されない。 ⑸ 原告の主張について原告は、前記第3の1⑷のとおり、本願発明は実施可能要件を充足する旨 主張する。 しかし、原告の主張を考慮しても、本願発明1及び本願発明2について、当業者において、本願明細書等の発明の詳細な説明及び出願時の技術常識に基づいて、過度の試行錯誤を要することなくこれを実施することはできないとの前記⑵及び⑶の判断は左右されない。 原告は、本件補正に加え、令和7年2月3日付け上申書による補正(前記第2の1⑸)も加味すれば、本願発明が実施可能要件を充足するという趣旨の主張もする。しかし、前記2⑸のとおり、本願に係る審判事件の審理が終結した後において本願明細書等及び本願発明の特許請求の範囲の記載について補正をすることはできないから、原告の上記主張はその前提を欠く。 したがって、原告の上記主張は採用することができない。 ⑹ 取消事由2に関する結論以上によれば、本件審決における実施可能要件違反に関する判断に、本件審決を取り消すべき違法があるとは認められず、取消事由2には理由がない。 4 その他、原告が縷々主張する内容を検討しても、前記2及び3の判断は左右 おける実施可能要件違反に関する判断に、本件審決を取り消すべき違法があるとは認められず、取消事由2には理由がない。 4 その他、原告が縷々主張する内容を検討しても、前記2及び3の判断は左右されない。 5 結論以上のとおりであり、原告が主張する取消事由1及び2はいずれも理由がなく、本件審決について、これを取り消すべき違法はない。したがって、原告の請求は棄却されるべきである。 よって、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第3部 裁判長裁判官中平健 裁判官今井弘晃 裁判官水野正則 別紙1~7 省略
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