平成19(あ)1223 住居侵入,強制わいせつ致傷,傷害被告事件

裁判年月日・裁判所
平成20年1月22日 最高裁判所第一小法廷 決定 棄却 大阪高等裁判所 平成19(う)10
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判決文本文807 文字)

- 1 -主文本件上告を棄却する。 当審における未決勾留日数中110日を本刑に算入する。 理由 弁護人松井克允及び被告人本人の各上告趣意は,いずれも単なる法令違反,事実誤認の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。 なお,所論にかんがみ,強制わいせつ致傷罪の成否について,職権で判断する。 原判決及びその是認する第1審判決の認定によれば,被告人は,深夜,被害者宅に侵入し,就寝中の被害者が熟睡のため心神喪失状態であることに乗じ,その下着の上から陰部を手指でもてあそび,もって,人の心神喪失に乗じてわいせつな行為をしたが,これに気付いて覚せいした被害者が,被告人に対し,「お前,だれやねん。」などと強い口調で問いただすとともに,被告人着用のTシャツ背部を両手でつかんだところ,被告人は,その場から逃走するため,被害者を引きずったり,自己の上半身を左右に激しくひねるなどし,その結果,被害者に対し,右中指挫創,右足第1趾挫創の傷害を負わせたというのである。 上記事実関係によれば,被告人は,被害者が覚せいし,被告人のTシャツをつかむなどしたことによって,わいせつな行為を行う意思を喪失した後に,その場から逃走するため,被害者に対して暴行を加えたものであるが,被告人のこのような暴行は,上記準強制わいせつ行為に随伴するものといえるから,これによって生じた上記被害者の傷害について強制わいせつ致傷罪が成立するというべきであり,これと同旨の原判断は正当である。 よって,刑訴法414条,386条1項3号,181条1項ただし書,刑法21- 2 -条により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官横尾和子裁判官甲斐中辰夫裁判官泉徳治裁判官才口千晴裁判官涌井紀夫) 全員一致の意見で,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官横尾和子裁判官甲斐中辰夫裁判官泉徳治裁判官才口千晴裁判官涌井紀夫)

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