平成24年3月21日判決言渡同日原本領収裁判所書記官平成22年(ワ)第145号損害賠償等請求事件(本訴事件)平成22年(ワ)第16414号損害賠償等反訴請求事件(反訴事件)口頭弁論終結日平成24年1月31日判決静岡県富士市<以下略>本訴原告(反訴被告) パワーエンタープライズ株式会社同訴訟代理人弁護士大澤恒夫中村光央大瀧友輔永野海長野県松本市<以下略>本訴被告(反訴原告) 株式会社ピボット同訴訟代理人弁護士安藤雅樹主文 1 本訴被告(反訴原告)は,本訴原告(反訴被告)に対し,1210万円及びこれに対する平成21年11月17日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 本訴被告(反訴原告)は,別紙物件目録Ⅰ記載の製品について,模倣,模倣品,類似,類似品,違法,違法品,不法,不法行為,知的財産,知的財産権,法的措置,不正競争防止法などの文言を用い又はこれらの文言を組み合わせるなどして,当該製品の製造及び販売が不正競争防止法及び民法に違反し,又は違反する可能性があると第三者に誤信させ得る事実を,文書,口頭又は電磁的方法等により第三者に告知流布してはならない。 3 本訴原告(反訴被告)のその余の本訴請求をいずれも棄却する。 4 本訴被告(反訴原告)の反訴請求をいずれも棄却する。 5 訴訟費用は,本訴反訴を通じてこれを5分し,その2を本訴原告(反訴被告)の負担とし,その余は本訴被告(反訴原告)の負担とする。 6 この判決は,第1項及び第2項に限り, 棄却する。 5 訴訟費用は,本訴反訴を通じてこれを5分し,その2を本訴原告(反訴被告)の負担とし,その余は本訴被告(反訴原告)の負担とする。 6 この判決は,第1項及び第2項に限り,仮に執行することができる。 事実 及び理由第1 請求〔本訴事件〕 1 本訴被告(反訴原告)は,本訴原告(反訴被告)に対し,5400万円及びこれに対する平成21年11月17日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 主文2項同旨 3 本訴被告(反訴原告)は,本訴原告(反訴被告)に対し,別紙謝罪文目録記載1の謝罪文を,日本経済新聞の全国版の朝刊に1回,同目録記載2の条件で掲載し,同謝罪文を,別紙送付先目録記載の各法人の本社,営業所に各1回,別紙謝罪文目録記載3の条件で郵送又はファクシミリ送信の方法により頒布し,同謝罪文を,同目録記載4の被告ウェブサイトに同目録記載5の条件で掲載せよ。 〔反訴事件〕 1 本訴原告(反訴被告)は,別紙物件目録Ⅱ記載1及び2の商品を譲渡し,貸し渡し,譲渡若しくは貸渡しのために展示し,輸出し,輸入してはならない。 2 本訴原告(反訴被告)は,別紙物件目録Ⅱ記載1及び2の商品を廃棄し,かつ,同商品を製造するための金型その他の設備を廃棄せよ。 3 本訴原告(反訴被告)は,本訴被告(反訴原告)に対し,2001万4276円及びこれに対する平成22年5月8日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 本訴請求は,ドライビングアシストコントローラー(スロットルコントロー ラー。自動車のアクセルの踏み込み具合に対する加速の反応を自動的に制御することによって加速と燃費をコントロールする製品)である別紙物件目録Ⅰ記載の製品「i-Accel」(以下「原告製品」と ラー。自動車のアクセルの踏み込み具合に対する加速の反応を自動的に制御することによって加速と燃費をコントロールする製品)である別紙物件目録Ⅰ記載の製品「i-Accel」(以下「原告製品」という。)を製造販売する本訴原告(反訴被告。以下「原告」という。)が,同種製品である「3-DRIVE」(以下「被告製品」という。)を製造販売する本訴被告(反訴原告。以下「被告」という。)に対し,原告製品の販売は不正競争に当たらないにもかかわらず,被告のホームページや原告の取引先に対する通知書において,原告製品は被告製品の部品を模倣したものである等記載し,原告が被告の知的財産権を侵害している旨告知,流布した被告の行為が不正競争防止法(以下「不競法」いう。)2条1項14号の不正競争に当たるとして,①同法3条1項に基づく虚偽事実の告知,流布の差止め,②同法4条に基づく損害賠償金5400万円及びこれに対する訴状送達日の翌日である平成21年11月17日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めるとともに,③同法14条に基づく信用回復措置として謝罪広告の掲載を求める事案である。 反訴請求は,被告が,原告に対し,①原告による原告製品の販売は不競法2条1項1号又は3号の不正競争に該当するとして,同法3条に基づき原告製品の譲渡等の差止め,原告製品及びこれを製造するための金型等の設備の廃棄を求めるとともに,②上記不正競争に基づき(同法4条),又は,原告による原告製品の販売行為が一般不法行為に当たるとして(民法709条),損害賠償金2001万4276円及びこれに対する反訴状送達日の翌日である平成22年5月8日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である(不競法4条に基づく損害賠償請求と民法709条に基づ 276円及びこれに対する反訴状送達日の翌日である平成22年5月8日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である(不競法4条に基づく損害賠償請求と民法709条に基づく損害賠償請求は選択的併合の関係にある。)。 2 前提となる事実(証拠等を掲記した事実を除き,当事者間に争いがない。)(1) 当事者ア原告は,自動車用部品等の開発,設計,製作及び販売等を業とする株式 会社である。(弁論の全趣旨)イ被告は,自動車用部品等の企画,開発,製造,卸及び小売販売等を業とする株式会社である。 (2) 原告製品及び被告製品の構成,自動車への設置方法原告製品及び被告製品は,いずれも,車種別専用ハーネス,本体ユニット及びコントローラー(表示部,原告製品における名称は表示ユニット)の3つの部品から構成されている。 原告製品及び被告製品を自動車に設置するためには,車両側のアクセルの配線のうちオスコネクターとメスコネクターで接続されている部分を一旦外し,車両側アクセル部のオスコネクターに車種別専用ハーネスのメスコネクターを,車両側アクセル部のメスコネクターに車種別専用ハーネスのオスコネクターをそれぞれ接続する。車両側アクセル部のオスコネクターとメスコネクターの形状,極性等は車種によって異なり数種類に分かれるため,これに応じて,原告製品及び被告製品の車種別専用ハーネスも,オスコネクターとメスコネクターの形状等が異なるいくつかの種類に分かれている。 車種別専用ハーネスにはオスコネクター及びメスコネクターとは逆の端部に本体ユニットへ接続するための6極コネクターが付いており,これを本体ユニットの6極コネクターに接続し,コントローラー(表示ユニット)を4Pカプラーによって本体ユニットに接続するこ ターとは逆の端部に本体ユニットへ接続するための6極コネクターが付いており,これを本体ユニットの6極コネクターに接続し,コントローラー(表示ユニット)を4Pカプラーによって本体ユニットに接続することによって,原告製品及び被告製品を自動車に設置することができる。 なお,車種別専用ハーネスは,基本的には本体ユニット,コントローラー(表示ユニット)とセットで販売されるが,個別に販売されることもある。 (弁論の全趣旨)(3) 原告製品及び被告製品の製造販売原告は,平成21年10月以降,原告製品を製造販売している。 被告は,平成20年4月25日以降,被告製品を製造販売している。 3 争点〔反訴事件〕(1) 不競法2条1項3号の不正競争の成否(争点1)(2) 不競法2条1項1号の不正競争の成否(争点2)(3) 一般不法行為の成否(争点3)(4) 反訴請求の損害額(争点4)〔本訴事件〕(5) 不競法2条1項14号の不正競争の成否(争点5)(6) 本訴請求の損害額等(争点6)第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(不競法2条1項3号の不正競争の成否)について〔被告の主張〕(1) 被告製品の商品形態ア被告製品の車種別専用ハーネスの形態は以下の写真のとおりであり,金型成形品である黒色プラスチック製の端子保護部分と,これに接続した端子部分,端子部分から伸びるコード部分で構成される。 オスコネクター,メスコネクター,6極コネクターは,それぞれコードで接続されており,コードは黒色の保護チューブにより大部分を被覆されている。また,オスコネクター,メスコネクターから約2㎝の部分で6本あるコードがインシュロックバンドでまとめられている。 6極コネクターの形態は,別紙被告製品目録①のと ューブにより大部分を被覆されている。また,オスコネクター,メスコネクターから約2㎝の部分で6本あるコードがインシュロックバンドでまとめられている。 6極コネクターの形態は,別紙被告製品目録①のとおりであり,金型成形品である白色プラスチック製の端子保護部分と,これに接続した端子部分,端子部分から伸びるコード部分で構成される。端子保護部分は差し込み部外径が横12㎜,縦4㎜であり,差し込んだ後外れないようにするための構造が上面に付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。また,コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜であり, コードの色は,上面から見て左から「茶・緑・紫・白・青・黄」である。 イ被告製品の車種別専用ハーネスのうち,1A,1B,1C,1Dタイプのオスコネクターの形態は,別紙被告製品目録②のとおりである。 端子保護部分は口径が横43㎜,縦13㎜であり,差し込んだ後外れないようにするための突起が上面に付いており,上下奥に脱着する際につかむ突起が付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左から,「茶・灰・橙・緑・青・黄」(1A),「灰・緑・青・黄・茶・橙」(1B),「黄・青・緑・橙・灰・茶」(1C),「茶・灰・青・緑・橙・黄」(1D)である。 ウ被告製品の車種別専用ハーネスのうち,2Aタイプのオスコネクターの形態は,別紙被告製品目録③のとおりである。 端子保護部分は口径が横24㎜,縦10.5㎜であり,差し込みが外れないようにするための突起が上面に付いており,外 ネスのうち,2Aタイプのオスコネクターの形態は,別紙被告製品目録③のとおりである。 端子保護部分は口径が横24㎜,縦10.5㎜であり,差し込みが外れないようにするための突起が上面に付いており,外周奥に脱着する際につかむ突起が付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左から「茶・灰・橙・緑・青・黄」である。 エ被告製品の車種別専用ハーネスのうち,6Aタイプのオスコネクターの形態は,別紙被告製品目録④のとおりである。 端子保護部分は最外部で横45㎜,縦23㎜であり,設置のためのネジが付属している。別紙被告製品目録④の正面図の上部真ん中に直径3㎜の穴が空いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左から「黄・青・緑・橙・灰・茶」である。 オ被告製品の車種別専用ハーネスのうち,THR-BM用のオスコネクターの形態は,別紙被告製品目録⑤のとおりである。 端子保護部分は口径が横24㎜,縦14㎜であり,差し込みが外れないようにするための突起が左右横面に付いており,上下奥に脱着する際につかむ突起が付いている。端子は6個あり横2列にそれぞれ3種類ずつ並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上 ずつ並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左上から「茶・黄・緑」,左下から「橙・灰・青」である。 カ被告製品の車種別専用ハーネスのうち,THR-VW用のオスコネクターの形態は,別紙被告製品目録⑥のとおりである。 端子保護部分は口径が横32㎜,縦11㎜であり,差し込みが外れないようにするための突起が上面に付いており,外周奥に脱着する際につかむ突起が付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部 分と接続している。コードの色は,上面から見て左から「橙・黄・青・緑・灰・茶」である。 被告製品の車種別専用ハーネスのうち,THR-VW用のメスコネクターの形態は,別紙被告製品目録⑦のとおりである。 端子保護部分は外径が横28.5㎜,縦8㎜であり,差し込みが外れないようにするための構造が上面に付いており,上下奥に脱着する際につかむ突起が付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。端子はタイコエレクトロニクスジャパン社製の市販品である。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。コードの色は,上面から見て左から「紫・灰・白・青・黄・橙」である。 キ本体ユニットについて被告製品の本体ユニットの形態は,別紙被告製品目録⑧のとおりである。 本体ユニットはケース上下とフロントパネルの部品から成り,ケース上下及びフロントパネルは金型成形したプラスチック製である。本体ユニットは,縦50㎜,横 ,別紙被告製品目録⑧のとおりである。 本体ユニットはケース上下とフロントパネルの部品から成り,ケース上下及びフロントパネルは金型成形したプラスチック製である。本体ユニットは,縦50㎜,横60㎜,高さ20㎜であり,8つある角はやや丸みを帯びている。ケース上下は側面から見た場合にちょうど中間ではめ込む形となっている。フロントパネルは縦16㎜,横60㎜であり,つるつるした素材感がある。フロントパネルにはYMなどのロット番号の表示シールが貼ってある。 裏面には,ケース上下に2か所切り込み加工をした穴が形成されている。 左側の穴からは市販品である4Pカプラー及びコンデンサーが露出している。右側の穴はコード用の穴となっており,車種別専用ハーネスと接続するためのコードが通る。左側の切込みの大きさは縦8㎜,横16㎜,右側の切込みの大きさは縦6㎜,横14㎜である。 ケース底面においては直径2.6㎜のネジ2本で固定されており,ケー ス上面には注意書のシールが貼られている。 (2) 原告製品の商品形態ア原告製品の車種別専用ハーネスの形態は以下の写真のとおりであり,金型成形品である黒色プラスチック製の端子保護部分と,これに接続した端子部分,端子部分から伸びるコード部分で構成される。 オスコネクター,メスコネクター,6極コネクターは,それぞれコードで接続されており,コードは黒色の保護チューブにより大部分を被覆されている。また,オスコネクター,メスコネクターから約2㎝の部分で6本あるコードがインシュロックバンドでまとめられている。 6極コネクターの形態は,別紙原告製品目録①のとおりであり,金型成形品である白色プラスチック製の端子保護部分と,これに接続した端子部分,端子部分から伸びるコード部分で構成される。端子保護部 いる。 6極コネクターの形態は,別紙原告製品目録①のとおりであり,金型成形品である白色プラスチック製の端子保護部分と,これに接続した端子部分,端子部分から伸びるコード部分で構成される。端子保護部分は差し込み部外径が横12㎜,縦4㎜であり,差し込んだ後外れないようにするための構造が上面に付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。また,コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜であり,コードの色は,上面から見て左から「茶・緑・紫・白・青・黄」である。 イ原告製品の車種別専用ハーネスのうち,1A,1B,1C,1Dタイプのオスコネクターの形態は,別紙原告製品目録②のとおりである。 端子保護部分は口径が横43㎜,縦13㎜であり,差し込んだ後外れないようにするための突起が上面に付いており,上下奥に脱着する際につかむ突起が付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜であ る。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左から,「茶・灰・橙・緑・青・黄」(1A),「灰・緑・青・黄・茶・橙」(1B),「黄・青・緑・橙・灰・茶」(1C),「茶・青・灰・緑・黄・橙」(1D)である。 ウ原告製品の車種別専用ハーネスのうち,2Aタイプのオスコネクターの形態は,別紙原告製品目録③のとおりである。 端子保護部分は口径が横24㎜,縦10.5㎜であり,差し込んだ後外れないようにするための突起が上面に付いており,外周奥に脱着する際につかむ突起が付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハン いようにするための突起が上面に付いており,外周奥に脱着する際につかむ突起が付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左から「茶・灰・橙・緑・青・黄」である。 エ原告製品の車種別専用ハーネスのうち,6Aタイプのオスコネクターの形態は,別紙原告製品目録④のとおりである。 端子保護部分は最外部で横45㎜,縦23㎜であり,設置のためのネジが付属している。別紙原告製品目録④の正面図の上部真ん中に直径3㎜の穴が空いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左から「黄・青・緑・橙・灰・茶」である。 オ原告製品の車種別専用ハーネスのうち,11Aタイプのオスコネクターの形態は,別紙原告製品目録⑤のとおりである。 端子保護部分は口径が横24㎜,縦14㎜であり,差し込んだ後外れないようにするための突起が左右横面に付いており,上下奥に脱着する際に つかむ突起が付いている。端子は6個あり横2列にそれぞれ3種類ずつ並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左上から「茶・黄・緑」,左下から「橙・灰・青」である。 カ原告製品の車種別専用ハーネスのうち,12Aタイプのオスコネクターの形態は 端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左上から「茶・黄・緑」,左下から「橙・灰・青」である。 カ原告製品の車種別専用ハーネスのうち,12Aタイプのオスコネクターの形態は,別紙原告製品目録⑥のとおりである。 端子保護部分は口径が横32㎜,縦11㎜であり,差し込んだ後外れないようにするための突起が上面に付いており,外周奥に脱着する際につかむ突起が付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。ハンダで固定した後,黒色の収縮チューブで保護して上記端子保護部分と接続している。コードの色は,上面から見て左から「橙・黄・青・緑・灰・茶」である。 原告製品の車種別専用ハーネスのうち,12Aタイプのメスコネクターの形態は,別紙原告製品目録⑦のとおりである。 端子保護部分は外径が横28.5㎜,縦9㎜であり,差し込みを容易にし,また,外れないようにするための構造が上面に付いている。端子は6個あり横一列に並んでいる。端子はタイコエレクトロニクスジャパン社製の市販品である。 コード部分は端子と接続して6本あり,それぞれの外径は1.4㎜である。コードの色は,上面から見て左から「紫・灰・白・青・黄・橙」である。 キ原告製品の本体ユニットの形態は,別紙原告製品目録⑧のとおりである。 本体ユニットはケース上下とフロントパネルの部品から成り,ケース上 下及びフロントパネルは金型成形したプラスチック製である。本体ユニットは,縦50㎜,横60㎜,高さ20㎜であり,8つある角はやや丸みを帯びている。ケース上下は側面から見た場合にちょうど中間ではめ込む形となっている。フロントパネルは縦16㎜,横60㎜であり,つるつるした素材感がある。 0㎜であり,8つある角はやや丸みを帯びている。ケース上下は側面から見た場合にちょうど中間ではめ込む形となっている。フロントパネルは縦16㎜,横60㎜であり,つるつるした素材感がある。 裏面には,ケース上下に2か所切り込み加工をした穴が形成されている。 左側の穴からは市販品である4Pカプラー及びコンデンサーが露出している。右側の穴はコード用の穴となっており,車種別専用ハーネスと接続するためのコードが通る。左側の切込みの大きさは縦8㎜,横16㎜,右側の切込みの大きさは縦6㎜,横14㎜である。 ケース底面においては直径2.6㎜のネジ2本で固定されており,ケース上面には「i-Accel」,「POWER」と印刷されている。 (3) 商品形態の模倣ア車種別専用ハーネスについて(ア) 被告製品の車種別専用ハーネス(①1A,1B,1C,1Dタイプ,②2Aタイプ,③6Aタイプ,④THR-BM用,⑤THR-VW用)の各商品形態と原告製品の車種別専用ハーネス(①1A,1B,1C,1Dタイプ,②2Aタイプ,③6Aタイプ,④11Aタイプ,⑤12Aタイプ)の各商品形態は,それぞれ対応する種類ごとに以下の点で共通しており,相違点は,1Dタイプのオスコネクターとメスコネクター間のコードの配色のみである。 ①オスコネクター各部の寸法②オスコネクターの端子各部の寸法③オスコネクターの端子勘合構造④オスコネクターの材質,色,質感⑤6極コネクターのコードの配色,配置信号,コードの長さ,太さ ⑥保護チューブの色,材質,長さ,太さ⑦オスコネクターとメスコネクター間のコードの配色,コードの長さ,インシュロックバンドによる結束位置このように,原告製品の車種別専用ハーネスの形態は,被 ューブの色,材質,長さ,太さ⑦オスコネクターとメスコネクター間のコードの配色,コードの長さ,インシュロックバンドによる結束位置このように,原告製品の車種別専用ハーネスの形態は,被告製品の車種別専用ハーネスの形態と全く同一である。なお,1Dタイプの車種別専用ハーネスのオスコネクター及びメスコネクターの間のコード配色には相違があるが,この程度の違いで同一形態であることを免れることはできない。 原告は,被告が製造開発した「1A,1B,1C,1Dタイプ,2Aタイプ,6Aタイプ,THR-BM用,THR-VW用」の各車種別専用ハーネスのオスコネクターの形態について完全に模倣している。また,THR-VW用の車種別専用ハーネスについては,原告はメスコネクターの形態も模倣している。すなわち,原告は,被告の商品の形態に依拠して,これと同一の形態の商品を作り出したものである。 したがって,原告が原告製品の上記車種別専用ハーネスを販売する行為は,不競法2条1項3号の不正競争に該当する。 (イ) 原告は,車種別専用ハーネスの形態はありふれた形態,当該商品の機能を確保するために不可欠な形態であり,不競法2条1項3号の保護を受けないと主張する。 本件の車種別専用ハーネスは,メーカー純正品のメスコネクターとオスコネクターの間に接続するためメスコネクターとオスコネクターを有すること及びメーカー純正品のオスコネクター及びメスコネクターに接続できるような端子を備えた形態となることは,その機能及び効用から不可避的に採用せざるを得ない。しかし,選択した端子の種類・形状,コネクターのケースの形状,コネクターからコードが出る部分の形状,コードの色,コードの長さ,ケースの大きさなどについては無限ともい うべ ざるを得ない。しかし,選択した端子の種類・形状,コネクターのケースの形状,コネクターからコードが出る部分の形状,コードの色,コードの長さ,ケースの大きさなどについては無限ともい うべき形態選択の余地があり,ハーネスの機能及び効用から一義的に決定される形態ではなく,このことは他社製品と被告製品の形態が著しく異なっていることからも明らかである。メーカー純正品のメスコネクターに勘合するためにオスコネクター形状が必然的に決まるということはない。端子位置さえ合っていれば勘合するのであって,形状が必然的に定まることはないのである。被告製品の車種別専用ハーネスの形態は,被告が研究を重ねた成果として特徴のある形態を有しているのであり,ありふれた形態ではない。 イ本体ユニットについて(ア) 被告製品の本体ユニットの商品形態と原告製品の本体ユニットの商品形態は,以下の点で共通している。相違点は,被告製品のケース上面には注意書のシールが貼られているが,原告製品のケース上面には商品名等が印刷されている点,被告製品のフロントパネルにはロット番号の表示シールが貼られているが原告製品には貼られていない点である。 ①各部の寸法②部品構造(上下ケースとフロントパネル)③各部品の材質,色,表面質感④背面の2か所の穴の形状⑤4Pカプラーとコンデンサーの形状と位置このように,原告製品の本体ユニットの形態は,被告製品の本体ユニットの形態と全く同一である。ケース上面のシールの有無・内容及びフロントパネルのシールの有無・内容についての相違は,同一形態であることを否定するものではない。 すなわち,①ケースの大きさ(寸法),②ケースが上下に分かれ,それにフロン 有無・内容及びフロントパネルのシールの有無・内容についての相違は,同一形態であることを否定するものではない。 すなわち,①ケースの大きさ(寸法),②ケースが上下に分かれ,それにフロントパネルが組み込まれているという形状,③ケースの素材感及びフロントパネルのつるつるした素材感,④4Pカプラーを接続する 入れ込み口の形状・寸法,⑤基盤からのコネクターやコードが分割した角穴を通過する構造や寸法などが同一であり,原告は,被告製品に依拠してその形態を模倣したものである。 したがって,原告が原告製品の本体ユニットを販売する行為は,不競法2条1項3号の不正競争に該当する。 (イ) 原告は,本体ユニットの形態は需要者が通常の用法に従った使用に際して認識できないから「商品の形態」に当たらないと主張する。 しかし,本体ユニットは通常消費者自身が設置することが予定されており,商品としても本体ユニットを認識できる状況で販売されている。 また,製品カタログやインターネット上の販売においても本体ユニットの形態が表示されていることから,販売時にも設置時にも利用の際にも本体ユニットの形態は需要者に十分認識され得るものであり,原告の主張は失当である。 また,被告製品の本体ユニットの形態も,車種別専用ハーネスと同様,被告が研究を重ねた成果として特徴のある形態を有しており,ありふれた形態ではない。 ウ原告製品は,台湾の会社であるGAUDONQLIHLTD.(以下「GDL社」という。)が製造又は販売する製品と同一の製品であるところ,GDL社は,被告の警告に対し,自社の製造販売にかかる製品が被告製品の模倣品であることを認め製造販売を中止することを約束したことからも,原告製品が被告製品を模倣したものであること 製品であるところ,GDL社は,被告の警告に対し,自社の製造販売にかかる製品が被告製品の模倣品であることを認め製造販売を中止することを約束したことからも,原告製品が被告製品を模倣したものであることは明らかである。 被告は,原告の上記不正競争により営業上の利益を侵害され,又は侵害されるおそれがある。 (4) 適用除外についてア原告は,不競法19条1項5号ロの善意取得者に原告が当たると主張する。しかし,原告は,第三者が製造,販売している原告製品を輸入等して 販売しているのではなく,自ら原告製品を製造,販売している者であり,同号ロの「譲り受けた者」に該当しない。原告製品の製造工程の一部を委託した業者から原告製品を受け取る行為は,原告自身の製造,販売過程の一部にほかならない。 また,原告は,原告製品の開発,製造,販売を行う過程で,原告製品と被告製品の商品形態が同一であるか実質的に同一といえるほどに酷似した形態であることを当然に認識していたといえ,仮に認識していなかったとしても,原告製品が販売される1年半以上も前から被告製品は日本を初めとするアジア諸国において販売,流通し,日本国内のスロットルコントローラーの分野において70パーセントのシェアを有していたのであるから,原告製品と被告製品の商品形態が同一であるか実質的に同一といえるほどに酷似した形態の商品であることを原告が知らなかったことには重大な過失があるというべきであり,「その譲り受けた時にその商品が他人の商品の形態であることを知らず,かつ,知らないことにつき重大な過失がない者」(不競法19条1項5号ロ括弧書)には当たらない。 イ原告は,被告が被告製品の本体ユニットと同一形状の商品を平成5年頃から販売しており,不競法19条1項5号イにより,原 き重大な過失がない者」(不競法19条1項5号ロ括弧書)には当たらない。 イ原告は,被告が被告製品の本体ユニットと同一形状の商品を平成5年頃から販売しており,不競法19条1項5号イにより,原告製品の販売には同法3条,4条は適用されないと主張するが,原告が指摘する商品(SML-X)はスピードメーターであって被告製品とは機能も設置場所も異なる全く別の商品であり,その形状も全く異なっているから,原告の主張に理由はない。 〔原告の主張〕(1) 車種別専用ハーネスについてア車種別専用ハーネスは,各自動車メーカーが販売する自動車のアクセル部に純正品として接続されているオスとメスの各コネクターの間に,別のオス,メスの各コネクターを接続してアクセル部の電気信号を制御する機 械を取り付けるための部品である。 このように車種別専用ハーネスは,メーカー純正品としてもともと自動車に設置されているオス,メスの各コネクターに直接接続するためのものであるから,車種別専用ハーネスの端子形状は,メーカー純正品のオス,メスの各コネクターとほぼ同一の形状にならざるを得ない。メーカー純正品と形状が異なれば端子を接続することができなくなる可能性があり,自動車が走行中に外れてしまうなどの危険が伴うためである。また,メーカー純正品のコネクターに用いられている端子の数や内容(出力・入力等)があらかじめ決まっている以上,それに伴い車種別専用ハーネスに用いられるコード(電線)の数やその内容(出力・入力等)も自動的に決まることになる。 原告製品の車種別専用ハーネスも基本的に各自動車メーカーの純正品とほぼ同じ形状をしている。 イこのように,車種別専用ハーネスは,自動車の純正部品として設置されているオス,メスコネクターに接続するためのパ 別専用ハーネスも基本的に各自動車メーカーの純正品とほぼ同じ形状をしている。 イこのように,車種別専用ハーネスは,自動車の純正部品として設置されているオス,メスコネクターに接続するためのパーツであるから,メーカー純正品のオス,メスコネクターとほぼ同一の形状とするのが最も自然であり,被告製品の各車種別専用ハーネスのコネクター部分の形状はメーカー純正品のコネクターの形状とほぼ同じものであるから,不競法2条1項3号の「形態」として保護されるべき利益はない。電極数やコード数についてもメーカー純正品の形状,内容に従って必然的に決定されるべきものであるから,不競法2条1項3号の「形態」として保護されるべき利益はない。また,6極コネクターの白色ケース(カプラー)やコードなどは部品として一般に流通している市販品を用いている以上,原告製品と被告製品で形態が同一なのは当然である。 被告製品の車種別専用ハーネスの形状が不競法2条1項3号の「形態」として保護されないことの具体的な理由は以下のとおりである。 (ア) オスコネクターの電極部分一般にオスコネクターは,6本の電極とこれを被うケース部分からなるところ,6本の電極はメーカー純正品のメスコネクターに合致するものでなければ商品機能を果たせないため,その形状はメーカー純正品のメスコネクターの形状からほぼ必然的に決まるものである。そのため,その種類の商品に共通してその特有の機能及び効用を発揮するために一義的に決まる形態といえ,「当該商品の機能を確保するために不可欠な形態」(不競法2条1項3号)に該当し,同号の保護の対象ではない。 (イ) オスコネクターのケース部分オスコネクターのケース部分は,メーカー純正品のメスコネクターに接続 欠な形態」(不競法2条1項3号)に該当し,同号の保護の対象ではない。 (イ) オスコネクターのケース部分オスコネクターのケース部分は,メーカー純正品のメスコネクターに接続できるようにメーカー純正品のオスコネクターとほぼ同一の形状とするか,又はこれを簡略化した形状にするかのいずれかであるが,原告製品のオスコネクターのケース部分は,メーカー純正品のオスコネクターとほぼ同一の形状である。そして,被告製品の車種別専用ハーネス(1A,1B,1C,1Dタイプ,2Aタイプ,THR-BM用,THR-VW用)のオスコネクターのケース部分も,メーカー純正品のオスコネクターとほぼ同一の形状であるから,一般的でありふれた形態といえ,不競法2条1項3号の保護を受けるものではない。 また,不競法2条1項3号の請求主体は,形態模倣の対象とされた商品を自ら開発,商品化して市場に置いた先行開発者であるところ,上記のとおり,被告製品の車種別専用ハーネスの各オスコネクターの形状は各自動車メーカーの純正品のオスコネクターとほぼ同一の形状であり,被告自身がメーカー純正品の形状を模倣しているのであるから,被告は上記各オスコネクター部分については請求主体性を欠くというべきである。 (ウ) 6Aタイプのオスコネクター 被告製品の6Aタイプの車種別専用ハーネスのオスコネクターの形状はジェイロード社製のオスコネクター等とほぼ同様の形状(ジェイロード社製の製品を輪切りにしただけの形状)である。この形状はメーカー純正品の形状を簡略化したものであり,同種の商品として極めてありふれた形態といえ,不競法2条1項3号の保護を受けるものではない。 (エ) THR-VW用のメスコネクター一般にメスコネ 形状を簡略化したものであり,同種の商品として極めてありふれた形態といえ,不競法2条1項3号の保護を受けるものではない。 (エ) THR-VW用のメスコネクター一般にメスコネクターとして市販されているコネクターはどれもプラスチック製で形状も似通っている。これは,メーカー純正品や市販品の各種オスコネクターと結合させ接続するという,メスコネクターの本来的目的からほぼ一義的にその形状が決定されるためである。被告製品のTHR-VW用の車種別専用ハーネスのメスコネクターは,他の市販品のメスコネクターとほぼ同様の形状をしており,その形状はメスコネクターとして極めて一般的でありふれたものであり,不競法2条1項3号の保護を受けるものではない。特に,オスコネクターの6本の端子の差込みを受ける部分は,メーカー純正品のオスコネクターの端子の本数や位置,形状によって必然的にその形状を決定せざるを得ないため,同部分の形態は「当該商品の機能を確保するために不可欠な形態」(不競法2条1項3号)に当たり,同号の保護は及ばない。 (オ) コード被告製品の車種別専用ハーネスのコードは市販品であるから,原告商品は,被告の「商品の形態に依拠して」(不競法2条5項)おらず,「模倣」(同条1項3号)に当たらない。また,コードは市販品のため,費用,労力をかけて開発した先行者の利益の保護という不競法2条1項3号の趣旨に照らし,同号で保護されるべき形態には当たらない。 コードの本数は6本であるが,これは自動車の純正品の電極数から必然的に決まるものであるから,被告の「商品の形態に依拠し」たもので はなく「模倣」に当たらない。また,コードの配色も極めて単純な色の組合せでありふれたものであり,不競法2条1項3号で保護される形態 ものであるから,被告の「商品の形態に依拠し」たもので はなく「模倣」に当たらない。また,コードの配色も極めて単純な色の組合せでありふれたものであり,不競法2条1項3号で保護される形態に当たらない。 (カ) 6極コネクター6極コネクターのうち,白色ケース(カプラー)は市販品であるから,原告は,被告の「商品の形態に依拠して」(不競法2条5項)おらず,「模倣」(同条1項3号)に当たらず,また,費用,労力をかけて開発した先行者の利益の保護という不競法2条1項3号の趣旨に照らし,同号で保護されるべき「形態」にも当たらない。 6極コネクターのコード及びその配色については,上記(オ)のとおりである。 ウ不競法2条1項3号の商品形態の模倣というためには,模倣の対象となる商品形態が当該商品と競争関係にある商品であり,また,その商品形態が備えている顧客吸引力にただ乗りすることが必要である。 しかし,原告製品の車種別専用ハーネスは,原告製品本体の付属部品として原告製品本体を自動車に取り付けるための部品にすぎず,市場において被告製品の本体や車種別専用ハーネスと競争関係にもなければ,被告製品の車種別専用ハーネスの顧客吸引力に乗じる関係にもない。したがって,原告製品の車種別専用ハーネスは,被告製品の車種別専用ハーネスとの関係で,商品形態の模倣には当たらない。 (2) 本体ユニットについてア不競法2条1項3号における「商品の形態」とは,需要者が通常の用法に従った使用に際して知覚によって認識することができるものに限られる(同条4項)。 被告製品及び原告製品は,ドライビングアシストコントローラー(スロットルコントローラー)として自動車のアクセル部分のコネクターに取り 認識することができるものに限られる(同条4項)。 被告製品及び原告製品は,ドライビングアシストコントローラー(スロットルコントローラー)として自動車のアクセル部分のコネクターに取り 付けられるものであるが,このうち本体ユニットは運転者からは見えない運転席前方下部やボード,あるいは自動車のパネル内部に設置されるため,需要者は通常の態様で使用する際に本体ユニットを知覚によって認識することができない。したがって,本体ユニットは「商品の形態」に当たらないというべきである。需要者が通常の用法に従った使用に際して認識できる表示ユニット(コントローラー)部分の形態は被告製品と原告製品とで異なっている。 イ被告が類似すると主張する本体ユニットの形態は,全く特徴のない単純な直方体であり,市場には市販品,既製品として同形状のプラスチックケースが無数に存在する。このような単純なありふれた形状は,不競法2条1項3号における保護を受けるものではない。 (3) 適用除外についてア仮に原告製品の販売が不競法2条1項3号の不正競争に当たるとしても,原告は,原告製品を製造委託先から譲り受けた際,原告製品の製造を委託した会社及びその下請会社が被告製品の形態を模倣して原告製品を製造したことを知らず,かつ,知らないことについて重大な過失もなかったのであるから,原告は不競法19条1 項5号ロの善意取得者に該当し,原告製品の販売には同法3条,4条の規定は適用されない。 イ仮に被告製品の本体ユニットの形状が「商品の形態」に当たるとしても,被告は,被告製品の本体ユニットと同一形状の商品(商品名:SML-X)を平成5年頃から日本国内で販売しており,原告が原告製品の販売を開始した平成21年10月時点では最初の販売日から3年以 としても,被告は,被告製品の本体ユニットと同一形状の商品(商品名:SML-X)を平成5年頃から日本国内で販売しており,原告が原告製品の販売を開始した平成21年10月時点では最初の販売日から3年以上が経過していたため,不競法19条1項5号イにより,原告製品の販売には同法3条,4条の規定は適用されない。 2 争点2(不競法2条1項1号の不正競争の成否)について〔被告の主張〕 被告は,平成20年4月以降,被告製品の車種別専用ハーネス(①1A,1B,1C,1Dタイプ,②2Aタイプ,③6Aタイプ,④THR-BM用,⑤THR-VW用)を製造販売してきたが,これらの車種別専用ハーネスの各形態は独特で特異性を有し,商品の自他識別機能,出所表示機能を有しており,不競法2条1項1号の「商品等表示」に該当する。また,被告製品の上記車種別専用ハーネスは需要者の間に広く認識されており,その形態には周知性が認められる。 上記1〔被告の主張〕のとおり,原告製品の車種別専用ハーネス(①1A,1B,1C,1Dタイプ,②2Aタイプ,③6Aタイプ,④11Aタイプ,⑤12Aタイプ)の各商品形態は,被告製品の車種別専用ハーネス(①1A,1B,1C,1Dタイプ,②2Aタイプ,③6Aタイプ,④THR-BM用,⑤THR-VW用)の各商品形態と同一又は類似しており,原告が原告製品の上記車種別専用ハーネスを販売する行為は,需要者に被告製品の上記車種別専用ハーネスと混同を生じさせるものであり,不競法2条1項1号の不正競争に該当する。 被告は,原告の上記不正競争により営業上の利益を侵害され,又は侵害されるおそれがある。 〔原告の主張〕(1) 上記1〔原告の主張〕のとおり,車種別専用ハーネスは,車自体にあらかじめ設置されているメーカー純正品のコネクタ より営業上の利益を侵害され,又は侵害されるおそれがある。 〔原告の主張〕(1) 上記1〔原告の主張〕のとおり,車種別専用ハーネスは,車自体にあらかじめ設置されているメーカー純正品のコネクターに合わせる形態,形状にならざるを得ないため,どのメーカーが販売しているハーネスもほぼ同じような形状にならざるを得ず,ありふれた形状のものであるため,一般の消費者が車種別専用ハーネス自体の形状を見て特定の会社の商品であると識別することなどおよそ不可能である。 したがって,被告が主張する被告製品の車種別専用ハーネスの形態は,独自性がなく,需要者に広く認識され商品識別機能を有しているとは到底いえ ないため,不競法2条1項1号の「商品等表示」に当たらない。 (2) 被告において,車種別専用ハーネスを被告製品本体とは独立の商品として販売した実績は乏しく,独立の商品としての宣伝広告も乏しいこと等からすると,車種別専用ハーネスが被告製品本体とは別個独立の商品として需要者の間に広く認識されているとはいえないから,被告製品の車種別専用ハーネスの形態は不競法2条1項1号の周知性の要件も満たさない。 また,需要者に,原告製品の車種別専用ハーネスを被告製品の車種別専用ハーネスと誤認,混同させることはない。 3 争点3(一般不法行為の成否)について〔被告の主張〕(1) 原告による原告製品の販売行為が不競法2条1項1号,3号の不正競争に当たらないとしても,以下の事情からすると,原告の原告製品の販売行為は,法律上保護に値する被告の営業上の利益を著しく不公正な方法により侵害しており,民法709条の「他人の権利又は法律上保護される利益」を侵害する不法行為を構成する。 ア同一形態の製品の販売上記1〔被告の主張〕のとおり,原 益を著しく不公正な方法により侵害しており,民法709条の「他人の権利又は法律上保護される利益」を侵害する不法行為を構成する。 ア同一形態の製品の販売上記1〔被告の主張〕のとおり,原告は,被告製品の車種別専用ハーネス,本体ユニットの形態を模倣した同一形態の原告製品を販売したものであって,これは著しく不公正な方法により被告の利益を害するものである。 イ車種別専用ハーネスの分類方法及び分類呼称(記号番号)被告は,被告製品の車種別専用ハーネスのうち,国産車対象製品を「1A,1B,1C,1D,2A,3A,4A,5A,6A,7A」に分類して記号番号を付し,その旨の「車種別専用ハーネス表」を公表している。 これは,自動車側のコネクターの形状が7種類に分けられるために1~7に分け,同じ「1」というコネクターの形状であっても,自動車側のコネクターの極性(配線の並び順)が異なることがあるためA~Dを付したも のであり,被告独自の分類である。このように分けることや番号の付け方にルールなどなく,同業他社はそれぞれ全く異なる基準によって商品識別のための記号番号を付している。 しかし,原告は,車種別専用ハーネスを被告と全く同じように分類し,同じ呼称(記号番号)を付けている。あえてこのように分類する合理的理由はなく,被告の分類方法を模したことは明らかである。 ウカタログの流用原告は,被告の「車種別専用ハーネス表」を流用して「車種別配線図」を作成している。これは,被告が「車種別専用ハーネス表」において表記ミスをした部分について,原告が「車種別配線図」において同様の表記ミスをしていることから明らかである。 エ電圧出力に関する切替えパターン被告製品の電圧出力の切替えは12種類の段階的設定が可能であり,スポーツモ て,原告が「車種別配線図」において同様の表記ミスをしていることから明らかである。 エ電圧出力に関する切替えパターン被告製品の電圧出力の切替えは12種類の段階的設定が可能であり,スポーツモードについてはSP1からSP7までの段階的設定が(SP7が1番アクセルレスポンスがよい。),エコモードについてはEC1からEC5までの段階的設定が可能である(EC5が1番アクセルレスポンスが鈍い。)。 原告製品の電圧出力の切替えも被告製品と同様に12種類の段階的設定が可能である。しかも,増率が7段階,減率が5段階というのも被告製品と同じであり,原告製品においては「P1」~「P7」,「E1」~「E5」という名称を用いている(被告製品の「SP1」~「SP7」,「EC1」~「EC5」に対応している。)。同業他社においては,増率しか設定されておらず,減率を設定しているのは被告製品(及びこれを模倣した原告製品)のみである。切替え(増率のみ)パターンも,17段切替え,3段切替え,切替えなしなど様々である。 オ出力特性 ドライビングアシストコントローラー(スロットルコントローラー)においては,電圧出力特性が製品の特徴として重要である。すなわち,アクセルの開度(踏み込み具合)によってどのくらいの出力電圧になるように設定するかということが重要であり,通常各社は独自の考えに基づいてこの出力特性を設定しており,そこに各商品としての特長がある。被告製品の出力特性測定結果は,別紙出力特性測定表記載1のグラフのとおりである。 これに対し,原告製品の出力特性測定結果は,同別紙記載2のグラフの赤線で記載した部分である。これは,原告製品の「P7」(増率が最大のもの),「E5」(減率が最大のもの)をそれぞれ実験によって測定したものであり, 告製品の出力特性測定結果は,同別紙記載2のグラフの赤線で記載した部分である。これは,原告製品の「P7」(増率が最大のもの),「E5」(減率が最大のもの)をそれぞれ実験によって測定したものであり,「P7」が出力電圧が高い上の線,「E5」が出力電圧が低い下の線になる。被告製品の出力特性測定結果(SP7,EC5の部分)を重ねてみると,同別紙記載2のグラフのとおり,同一である。通常各社は独自の考えに基づいて出力特性を設定しているため(そこに各商品としての特長がある)一致することはあり得ず,原告製品は明らかな模倣である。 (2) 以上のとおり,原告は,形態が同一の製品を販売したことに加え,分類番号の混同使用,カタログの流用,電圧出力パターン・出力特性といった機能の模倣などをして原告製品を販売したものである。 このような原告の行為は,品質及び性能において高い評価を得ていた被告製品の評価を低下させるものであり,公正な競争秩序を破壊する著しく不公正な違法な行為であるから不法行為を構成する。 〔原告の主張〕被告には,不法行為法によって保護されるべき法的な利益はなく,原告は模倣行為を行っておらず,故意,過失もなく,その他原告が一般不法行為による責任を問われような特段の事情もない。 (1) 車種別専用ハーネスの分類について原告製品の車種別専用ハーネスの分類表と被告製品の車種別専用ハーネスの分類表は全く異なっている。 確かに,両者の分類記号には重複する部分があるが,被告が用いている分類記号は,「1A」,「2A」など,数字とアルファベットの単純な組合せにすぎない。本件の車種別専用ハーネスはコネクターの形状と極性が異なるため,この形状と極性の違いに応じて記号による分類を行うことが合理的であるところ,その記 など,数字とアルファベットの単純な組合せにすぎない。本件の車種別専用ハーネスはコネクターの形状と極性が異なるため,この形状と極性の違いに応じて記号による分類を行うことが合理的であるところ,その記号の作成を数字とアルファベットの組合せによることは単純でありふれた方法であり,原告は,従前の商品においても数字とアルファベットの組合せによる製品分類記号を用いていた。また,原告において,製品の分類記号を被告の分類記号と意図的に同一にすることにより,原告の車種別専用ハーネスと被告の車種別専用ハーネスに互換性があるかのような宣伝を行ったこともない。 したがって,被告の分類方法(記号)と原告の分類方法(記号)が一致したからといって原告に不公正な競争態度があるということはできない。 (2) カタログの流用について原告が,被告の「車種別専用ハーネス表」を流用して,原告の「車種別配線図」を作成した事実はない。 原告の車種別配線図は,原告の専用ハーネス表を基に作成されているところ,原告の専用ハーネス表は原告が独自に調査し選別した車種について自ら作成したものであり,被告のハーネス表を流用して作成したものではない。 (3) 出力特性,電圧出力に関する切替えパターンについて原告製品と被告製品の出力特性は全く異なっており,部分的にも一致した箇所はない。原告製品の出力特性は,原告が独自に設計したものである以上当然である。 また,被告は電圧出力の切替えパターンが同一であると主張するが,原告 製品と被告製品の出力特性は全く異なっている以上,たまたま増率と減率のパターン数が同一だからといって,原告が被告の法的利益を侵害したことにはならない。 4 争点4(反訴請求の損害額)について〔被告の主張〕 出力特性は全く異なっている以上,たまたま増率と減率のパターン数が同一だからといって,原告が被告の法的利益を侵害したことにはならない。 4 争点4(反訴請求の損害額)について〔被告の主張〕被告が,原告による上記1,2の不正競争又は上記3の不法行為により被った損害の額は,以下のとおり2001万4276円である。被告に生じた損害は,原告の譲渡等数量に被告製品の単位数量当たりの利益の額を乗じて計算された金額である。 (1) 本体ユニット原告製品の本体ユニットに関し被告が被った損害の額は,1004万6000円(=原告製品の販売台数1000個×被告製品の単位数量当たりの利益の額1万0046円〔=被告製品の出荷価格1万3080円-被告製品の本体ユニットの原価3034円〕)である。 (2) 車種別専用ハーネス原告製品の車種別専用ハーネスに関し被告が被った損害の額は,以下のとおり,796万8276円である。 ア原告製品の車種別専用ハーネスの販売数量原告は,原告製品(「i-Accel」)のほか,同種製品である「i-Stage」,「i-Cruise」でも本件の車種別専用ハーネスを使用している。 (ア) 原告製品(「i-Accel」)については,合計584個の車種別専用ハーネスが販売された。 (イ) 「i-Stage」については販売数量が明らかでないため,原告製品(「i-Accel」)の販売数量(これが車種別専用ハーネスの販売数量と一致する。)から推計するよりほかに方法がない。 原告製品(「i-Accel」)の販売数量は1000個であり,この販売数 量からして,原告製品(「i-Accel」)の後継機である「i-Stage」は,原告製品の不具合が改善され, 原告製品(「i-Accel」)の販売数量は1000個であり,この販売数 量からして,原告製品(「i-Accel」)の後継機である「i-Stage」は,原告製品の不具合が改善され,平成22年2月の発売以降平成23年1月までの12か月間に毎月200個が販売され,「i-Stage」の後継機である「i-Cruise」が発売された平成23年2月以降は6か月間に毎月100個が販売され,合計3000個が販売されたと推計される。 本件で問題となる原告製品の車種別専用ハーネスは11種類中の8種類であるから,3000個に73%を乗じた2190個が「i-Stage」に係る車種別専用ハーネスの販売数量となる。 (ウ) 「i-Cruise」については販売数量が明らかでないため,原告製品(「i-Accel」)の販売数量(これが車種別専用ハーネスの販売数量と一致する。)から推計するよりほかに方法がない。 原告製品(「i-Accel」)の販売数量からすると,「i-Cruise」は毎月111個が9か月にわたって販売され,合計1000個が販売されたと推計される。 本件で問題となる車種別専用ハーネスは11種類中の7種類であるから(「i-Cruise」については6Aタイプの車種別専用ハーネスの形状が変更されたため7種類である。),1000個に64%を乗じた640個が「i-Cruise」に係る車種別専用ハーネスの販売数量となる。 (エ) 以上より,本件で問題となる原告の車種別専用ハーネスの販売数量は合計3414個である。 イ被告の単位数量当たりの利益の額被告製品の車種別専用ハーネスの出荷価格は2845円であり,被告製品の車種別専用ハーネスの原価は511円であるから,被告の車種別専用ハーネスに係る単位数量当たりの利益の額は りの利益の額被告製品の車種別専用ハーネスの出荷価格は2845円であり,被告製品の車種別専用ハーネスの原価は511円であるから,被告の車種別専用ハーネスに係る単位数量当たりの利益の額は2334円である。 ウ以上より,原告製品の車種別専用ハーネスに関し被告が被った損害の額は合計796万8276円(原告の販売数量3414個×被告の単位数量 当たりの利益の額2334円)となる。 (3) 弁護士費用本件訴訟の対応に関し被告は弁護士を依頼せざるを得ず弁護士費用を支出したが,原告の不正競争又は不法行為と相当因果関係のある弁護士費用は200万円が相当である。 (4) 合計被告の被った損害額は,上記(1)~(3)の合計2001万4276円である。 〔原告の主張〕被告の主張は否認ないし争う。 (1) 被告は,被告製品の車種別専用ハーネスの原価を511円とし,これに基づいて単位数量当たりの利益の額を算出しているが,この511円という原価は車種別専用ハーネスの部品代金を合算したものにすぎない。車種別専用ハーネスを製造するためには部品代金のみならず組立工賃等の人件費やパッケージ代等を要するが,被告はこれらを全く考慮していない。また,被告は車種別専用ハーネスのうちコネクター部分だけで1770万円の開発費用を投じたと主張するが,被告が主張する原価にはこの費用が含まれていない。 (2) 被告は,原告製品(「i-Accel」)の車種別専用ハーネスと,その後原告が発売した製品であるi-Stage 及びi-Cruise の車種別専用ハーネスが同一であると主張し,これに基づいて損害額を算定している。しかし,原告製品に用いられる車種別専用ハーネスと,i-Stage 以降の商品に用いられる車種 e 及びi-Cruise の車種別専用ハーネスが同一であると主張し,これに基づいて損害額を算定している。しかし,原告製品に用いられる車種別専用ハーネスと,i-Stage 以降の商品に用いられる車種別専用ハーネスは異なるものであり,被告の主張は失当である。 5 争点5(不競法2条1項14号の不正競争の成否)について〔原告の主張〕(1) 原告には,不競法2条1項1号,3号に該当する不正競争又は不法行為を行った事実はない。 しかしながら,被告は,平成21年11月5日頃,自社のウェブサイト上 に,「パワーエンタープライズ社製類似商品「i-Accel」への法的措置について」と題したページを作成し,「株式会社ピボット知的財産部」による文書として,原告製品が被告製品の部品を多数模倣しており,今後は法的措置による解決を進めていくこと,違法品の販売には販売者にも法的措置を採ることなどの内容を掲載しており,原告製品が被告製品を模倣し知的財産権を違法に侵害している事実を不特定多数人に流布した(以下,この流布を「本件流布行為」という。甲9,乙80)。 また,被告は,「株式会社ピボット知的財産部」名義で上記と同様の内容を記載した「類似商品「i-Accel」販売への通知」と題する文書(甲10)を作成し,遅くとも平成21年11月5日頃,これを原告の取引先である多数の販売店等(別紙警告書送付先リスト記載の小売店,卸業者)にファクシミリ送信するなどして告知した(以下,この告知を「本件告知行為」という。)。 (2) 被告は,原告が販売する原告製品と同種の商品である被告製品を製造販売しており,被告にとって原告は「競争関係にある他人」に該当する。また,原告が,被告製品の部品を多数模倣し,被告の知的財産権を侵害し,又は侵害 告が販売する原告製品と同種の商品である被告製品を製造販売しており,被告にとって原告は「競争関係にある他人」に該当する。また,原告が,被告製品の部品を多数模倣し,被告の知的財産権を侵害し,又は侵害しているかのような事実は,原告の「営業上の信用を害する」事実である。 さらに,「虚偽の事実」とは客観的真実に反する事実をいうところ,上記1~3の〔原告の主張〕のとおり,原告製品の販売は不競法2条1項1号,3号の不正競争又は不法行為には当たらないため,本件流布行為及び本件告知行為における,原告が被告の知的財産権を侵害し又は侵害している旨の記載は,客観的真実に反する事実であり,虚偽の事実である。 したがって,被告による本件流布行為及び本件告知行為は,いずれも不競法2条1項14号の不正競争に該当する。 また,被告は,原告製品の販売が不競法の規定する不正競争に該当しないこと,又は該当しない蓋然性が高いことを十分に認識しながら,自称市場占有率70パーセントと主張する独占的な事業者として,スロットルコントロ ーラーという分野での新規参入事業者である原告及び原告製品を排除するため,意図的,戦略的に,原告の取引先の大半に一斉に虚偽内容の警告文を送付し,又は流布するという妨害行為を行ったものである。したがって,被告には,積極的に虚偽の事実を告知,流布することにより原告の営業上の信用を害することについて故意が存することは明らかである。また,被告が通常必要とされる事実的調査及び法律的検討を行えば,原告に不競法違反の事実がないこと,本件流布行為及び本件告知行為を行えば原告の営業上の信用を害する可能性があることを,容易に認識し得たにもかかわらずこれを怠ったといえ,重大な過失が存することも明らかである。 〔被告の主張〕(1) 原告 び本件告知行為を行えば原告の営業上の信用を害する可能性があることを,容易に認識し得たにもかかわらずこれを怠ったといえ,重大な過失が存することも明らかである。 〔被告の主張〕(1) 原告の主張は否認ないし争う。上記1~2の〔被告の主張〕のとおり,原告製品の販売は不競法2条1項1号,3号の不正競争又は不法行為に該当するものであり,被告のホームページ(甲9,乙80)及び通知書(甲10)に記載した事実は虚偽の事実ではない。 被告は,被告のホームページ(甲9,乙80)及び通知書(甲10)において,原告製品について被告製品の部品が模倣されている事実が判明したこと,原告に警告を行ってきたこと,法的措置による解決を進めることを掲示,通知したものであり,「知的財産権を違法に侵害している事実」を通知してはいない。 (2) 被告は,平成21年10月5日から同月9日にかけて,原告製品を購入し調査を行った結果,コネクターの勘合のための必然性のない部分も含めて形態が完全一致すること,出力特性や極性も同一であること,原告製品は台湾のGDL社製の模倣品とも本体ユニット,車種別専用ハーネスの形態及び品番,対応車表,出力特性が完全に一致すること,消費者の多くが両製品の形態を混同していることが確認されたことから,被告は,原告製品は不競法上の「模倣」等に当たると判断し,対抗措置を採ることとし,平成21年10 月14日,原告に対して原告製品は模倣品であることを指摘し,販売の中止等を求める通知書を送付した。 しかし,原告は販売中止等の措置をせず,同年11月6日から8日にかけて原告製品の販売キャンペーンを行う等の内容でホームページを更新し,同年10月29日付けの書面で,調査検討の上で回答するなどと通知した。被告は,同月30日,原告に対し, 同年11月6日から8日にかけて原告製品の販売キャンペーンを行う等の内容でホームページを更新し,同年10月29日付けの書面で,調査検討の上で回答するなどと通知した。被告は,同月30日,原告に対し,少なくとも調査を行うのであれば上記の販売キャンペーンを止めるよう求めるFAX文書を送信したが,原告は上記ホームページの掲載を削除することなく,回答もなかった。 そのため,被告としては,原告製品は模倣品であり法的な販売差止措置を請求すること,被告製品と原告製品の車種別専用ハーネスを共通・流用して使用する場合には品質保証をしないこと,原告製品の不具合と被告製品は全く関係ないことなどを消費者と販売店に緊急に説明,周知する必要があったため,平成21年11月5日から同年12月25日までの50日間,被告製品と原告製品の比較写真を載せるなどして原告製品が模倣品であること,被告製品の車種別専用ハーネスに原告製品を併用することはトラブルのもとになるため行わないこと等を被告のホームページに掲載し,同年11月5日,別紙警告書送付先リスト記載の販売店等に対し,同内容の通知をした。 このように,被告は,必要な調査を行い形態が完全に一致することを充分に確認した上で原告に通知し,原告から直ちに回答がなかったことから,このまま放置した場合には被告の信用が毀損され,売上げに影響することを危惧して,その対抗措置として各販売店への通知及びホームページへの掲載を行ったものであり,かかる被告の行為に違法性はなく,故意,過失もない。 6 争点6(本訴請求の損害額等)について〔原告の主張〕原告は,被告の本件流布行為及び本件告知行為により以下の損害を被り,そのうちの5400万円を被告に請求する。 (1) 被告の行為により,主要取引先であ 〔原告の主張〕原告は,被告の本件流布行為及び本件告知行為により以下の損害を被り,そのうちの5400万円を被告に請求する。 (1) 被告の行為により,主要取引先である株式会社ウェッズ(以下「ウェッズ」という。)から取引中止の通知を受け,販売がほぼ確定していた原告製品440セット(本体及び車種別専用ハーネス440セット)に係る販売利益を喪失した。 原告製品1セット当たりの利益の額は,原告製品の定価3万3300円(本体の定価2万8500円+車種別専用ハーネスの定価4800円)に,原告製品の取引先に対する卸率60%(取引先に対する最も低い卸率)を乗じた金額から,原告製品の原価6066円を差し引いた1万3914円であるから,ウェッズ販売分に係る原告の逸失利益は612万2160円(=1万3914円×440)であり,そのうちの600万円を被告に請求する。 (2) 原告は,平成21年10月から平成22年9月の1年間において,少なくとも原告製品3815セットを販売することができたものの,被告の行為により,当初生産した1000セットを除く2815セットの販売が不可能となったため,原告製品2815セットに係る販売利益を喪失した。 原告製品1セット当たりの利益の額は,上記(1)のとおり,1万3914円であるから,販売不可能となった2815セットに係る原告の逸失利益は3916万7910円(=1万3914円×2815)であり,そのうちの3800万円を被告に請求する。 (3) 被告の行為により,原告は対外的な信用を喪失し,その影響は原告製品以外の商品の販売等原告の事業全体に及んでおり,原告が被った無形損害は600万円を下らない。 (4) 原告は,本件の解決のために弁護士に委任をせざるを得ず,これに 用を喪失し,その影響は原告製品以外の商品の販売等原告の事業全体に及んでおり,原告が被った無形損害は600万円を下らない。 (4) 原告は,本件の解決のために弁護士に委任をせざるを得ず,これに要する弁護士費用として,少なくとも400万円の損害を被った。 (5) 少なくとも過失による被告の不正競争(本件流布行為及び本件告知行為)により,原告は営業上の信用を害されたため,被告に対し,営業上の信用を回復するのに必要な措置として,本訴の請求の趣旨第3項記載の謝罪文の掲 載を求める。 〔被告の主張〕原告の主張は否認ないし争う。 (1) 原告は,ウェッズへの原告製品440セットの販売がほぼ確定していたと主張するが,受注書・納品書などの客観的証拠はない。株式会社オートバックスに品番登録を行ったとしても,440セットの発注をしたこととは何ら関係がない。 (2) 原告は,原告製品は「少なく見積もっても3800台以上は販売できるはずであった」などと主観的希望を断定的に述べるのみであり,その根拠は一切ない。原告製品の販売数が減少したのは,原告製品に不具合がありそれが消費者のブログ等で触れられたこと,原告が原告製品の不具合を改良し,コントローラーについて同型ではあるが表面のイメージを変えた新製品「i-Stage」を平成22年2月に発売したことで原告製品は事実上の廃番となったものであること,被告が被告製品の後継である「3-DRIVEAC」を発売したことが大きな要因である。 なお,原告製品の後継機である「i-Stage」の発売が平成22年2月であり,この納期が3か月前であることが想定されることを考慮すると,被告による平成21年11月5日の通知等の時点において,既に原告製品の販売中止が決定していたものと考え ge」の発売が平成22年2月であり,この納期が3か月前であることが想定されることを考慮すると,被告による平成21年11月5日の通知等の時点において,既に原告製品の販売中止が決定していたものと考えるのが相当である。 第4 当裁判所の判断本件事案に鑑み,まず反訴事件について判断し,その後に本訴事件について判断することとする。 〔反訴事件〕 1 争点1(不競法2条1項3号の不正競争の成否)について(1) 不競法2条1項3号は,他人の商品の形態を模倣した商品の譲渡行為等を不正競争とする一方,その括弧書きにおいて,当該商品の機能を確保するた めに不可欠な形態については同号による保護から除外される旨を規定する。 これは,商品としての機能及び効用を果たすために不可避的に採用しなければならない商品形態を特定の者に独占させることは,商品の形態ではなく同一の機能及び効用を有するその種の商品そのものの独占を招来することとなり,事業者間の自由な競争を阻害することになりかねないため,同種の商品の基本的な機能や効用を果たすために不可欠な形態については,同号の「商品の形態」から除外したものと解するのが相当である。 (2) 被告は,被告製品の各車種別専用ハーネスは,①オスコネクターの端子各部を含む各部の寸法,端子勘合構造,材質,色,質感,②6極コネクターのコードの配色,配置信号,コードの長さ,太さ,③保護チューブの色,材質,長さ,太さ,④オスコネクターとメスコネクター間のコードの配色,コードの長さ,インシュロックバンドによる結束位置,⑤THR-VW用の車種別専用ハーネスについてはメスコネクターの端子保護部材の構造,寸法等につき,被告が研究を重ねた成果として特徴のある形態を有しており,被告製品の各車種別専用ハーネスの形態が不競法2条1項3 W用の車種別専用ハーネスについてはメスコネクターの端子保護部材の構造,寸法等につき,被告が研究を重ねた成果として特徴のある形態を有しており,被告製品の各車種別専用ハーネスの形態が不競法2条1項3号の「商品の形態」に当たると主張する。 被告製品は,車種別専用ハーネスにより自動車に接続して使用するドライビングアシストコントローラー(スロットルコントローラー)であり,その車種別専用ハーネスは,各自動車メーカーが販売する自動車のアクセル部の配線のうち,オスコネクターとメスコネクターで接続されている部分を一旦外した上で,車両側アクセル部のオスコネクターに車種別専用ハーネスのメスコネクターを,車両側アクセル部のメスコネクターに車種別専用ハーネスのオスコネクターをそれぞれ接続することにより,自動車のアクセル部に接続するものである。このように車種別専用ハーネスは,各自動車メーカーの純正品としてもともと自動車に設置されているオス,メスの各コネクターに直接接続するものであり,メーカー純正品のコネクターと形状が異なれば端 子を接続することができなくなる可能性や使用中に外れてしまう危険性があることから,車種別専用ハーネスのコネクターの形状は,その機能を確保するためには,各自動車メーカーの純正品のオス,メスの各コネクターとほぼ同一の形状にするのが最も合理的であり,同一の形状であれば機能や効用を確実に果たすことができるといえ,各自動車メーカーの純正品コネクターに用いられている端子の数や内容(出力・入力等)はあらかじめ決まっている以上,対応する車種別専用ハーネスに用いられる端子やコードの数,その内容(出力・入力等)は,その機能を確保するため純正品に合致するようにしなければならない。また,各部材の機能を確保するために純正部品と同一の材質とする 専用ハーネスに用いられる端子やコードの数,その内容(出力・入力等)は,その機能を確保するため純正品に合致するようにしなければならない。また,各部材の機能を確保するために純正部品と同一の材質とすることや,これらを自動車に設置されているオス,メスの各コネクターに接続する際の誤接続を防止するため,対応する部材について純正部品と同一の色とすることは,部材の機能及び効用を果たすために当然に選択されることというべきである。そして,材質と色が同一のものを選択する以上,その質感も同一となるのは当然のことである。 (3) 証拠(甲11,40の1~4,乙74,75,83,検証の結果)によれば,被告製品の車種別専用ハーネスのうち,1Aタイプ,1Bタイプ,1Cタイプ,1Dタイプ,2Aタイプ,THR-BM用,THR-VW用の車種別専用ハーネスのオスコネクターは,端子の数,形状,設置位置,端子保護部材の形状,寸法,材質,色及び質感において,自動車メーカーの純正品として自動車のアクセル部に設置されているオスコネクターとほぼ同一であると認められる。両者は,寸法において数㎜程度の若干の相違は認められるものの,形状の同一性を否定するほどのものではない。 したがって,被告製品の車種別専用ハーネス(1Aタイプ,1Bタイプ,1Cタイプ,1Dタイプ,2Aタイプ,THR-BM用,THR-VW用)のオスコネクターの上記各点は,自動車のアクセル部に接続して使用するという商品の機能及び効用を確保するために選択された不可欠な形態というべ きであり,不競法2条1項3号の「商品の形態」には当たらない。 また,被告製品の6Aタイプの車種別専用ハーネスのオスコネクターについては,端子の数,形状及び設置位置は,自動車メーカーの純正品として自動車のアクセル部に設置されているオス 」には当たらない。 また,被告製品の6Aタイプの車種別専用ハーネスのオスコネクターについては,端子の数,形状及び設置位置は,自動車メーカーの純正品として自動車のアクセル部に設置されているオスコネクターとほぼ同一であると認められる(乙75,83)。したがって,同形態は,自動車のアクセル部に接続して使用するという商品の機能を確保するために不可欠な形態と認められ,不競法2条1項3号の「商品の形態」には当たらない。端子保護部材の形状,材質,色及び質感は,純正品のオスコネクターとは異なるものの,同業他社の同種製品のオスコネクターの端子保護部材とほぼ同一であり(甲11,乙84,91),同種製品における標準的な形態の一つであると認められる。 したがって,同形態は,同種製品の一般的な形態の一つにすぎず,被告独自の形態と認めることはできないから,不競法2条1項3号の「商品の形態」には当たらない。 さらに,被告製品のTHR-VW用の車種別専用ハーネスのメスコネクターについては,端子の数や形状,設置位置については,市販品の端子を使用しているため(争いのない事実),また,端子保護部材の形状,寸法,材質,色,質感については,同業他社の同種製品のメスコネクターの端子保護部材と類似していると認められるため(甲14,乙30,93),いずれも同種製品における標準的な形態の一つであると認められる。したがって,上記各形態は,同種製品の一般的な形態の一つにすぎず,被告独自の形態と認めることはできないから,不競法2条1項3号の「商品の形態」には当たらない。 被告は,被告製品の車種別専用コネクターのうち,6極コネクターのコードの配色,配置信号,コードの長さ,太さ,保護チューブの色,材質,長さ,太さ,オスコネクターとメスコネクターの間コードの配色,長さ,インシュロッ 品の車種別専用コネクターのうち,6極コネクターのコードの配色,配置信号,コードの長さ,太さ,保護チューブの色,材質,長さ,太さ,オスコネクターとメスコネクターの間コードの配色,長さ,インシュロックバンドによる結束位置も被告製品の特徴ある商品形態であると主張するが,これらはいずれも同種製品における標準的な形態であると認められ(乙 18,19,84,弁論の全趣旨),同様に不競法2条1項3号の「商品の形態」には当たらない。なお,6極コネクターの配信信号は商品の形状ではなく,そもそも商品の形態ということはできない。 (4) 被告は,被告製品の本体ユニットは,①各部の寸法,②部品構造(上下ケースとフロントパネル),③各部品の材質,色,表面質感,④背面の2か所の穴の形状,⑤4Pカプラーとコンデンサーの形状と位置につき,被告が研究を重ねた成果として特徴のある形態を有しており,被告製品の本体ユニットの形態が不競法2条1項3号の「商品の形態」に当たると主張する。 しかし,被告が主張する本体ユニットの形状,部品構造,各部材の材質,色,表面質感は筐体として一般的なものと認められ(甲15,弁論の全趣旨),上記各形態は,いずれも不競法2条1項3号の「商品の形態」には当たらない。また,被告製品の本体ユニット上面部には注意書きの青色地の大きなシールが貼られているのに対し,原告製品の本体ユニット上面部には原告製品の商品名「i-Accel」等が大きく印刷されていることからすると,各部の寸法,背面の2か所の穴の形状,位置が共通していることを考慮しても,全体として両者の形態は実質的に同一ということはできず,原告が被告製品の商品形態を模倣したと認めることはできない。 (5) 以上によれば,原告製品は,被告製品の商品の形態を模倣したものと認めることはでき て両者の形態は実質的に同一ということはできず,原告が被告製品の商品形態を模倣したと認めることはできない。 (5) 以上によれば,原告製品は,被告製品の商品の形態を模倣したものと認めることはできず,原告による原告製品の販売行為が不競法2条1項3号の不正競争に該当するということはできない。したがって,被告の不競法3条,4条,2条1項3号に基づく請求は理由がない。 2 争点2(不競法2条1項1号の不正競争の成否)について(1) 商品の形態は,一次的には商品の特性そのものであるが,二次的には商品の出所を表示する機能をも併有し得るというべきであり,商品の形態が他の同種商品と識別し得る独特の形態である場合には,自他識別機能又は出所表示機能を有し不競法2条1項1号の商品等表示に該当する場合がある。そし て,商品等表示に該当する商品形態が長年使用され又は強力に広告宣伝等がされたことにより,商品等表示として周知性を獲得した場合には,当該商品形態は同号による保護を受けることができるが,他方,当該商品形態が他の同種商品と比べてありふれたものである場合には,長年使用され又は強力に宣伝広告等がされたとしても,商品等表示として周知性を獲得することはできない。 (2) 被告は,被告製品の車種別専用ハーネス(①1A,1B,1C,1Dタイプ,②2Aタイプ,③6Aタイプ,④THR-BM用,⑤THR-VW用)の各商品の形態が,不競法2条1項1号の「商品等表示」に該当すると主張する。 しかし,上記1で説示したように,被告製品の各車種別専用ハーネスにつき被告が主張する形態は,商品の機能及び効用を確保するために不可欠な形態であるか,同種製品の一般的な形態であり,他の同種製品と識別し得る独特の形態であると認めることはできない。したがって,被告製品の各 被告が主張する形態は,商品の機能及び効用を確保するために不可欠な形態であるか,同種製品の一般的な形態であり,他の同種製品と識別し得る独特の形態であると認めることはできない。したがって,被告製品の各形態は,いずれも自他識別機能,出所表示機能を有すると認めることはできず,不競法2条1項1号の「商品等表示」に該当するということはできない。 以上によれば,原告による原告製品の販売行為が不競法2条1項1号の不正競争に該当するということはできない。したがって,被告の不競法3条,4条,2条1項1号に基づく請求は理由がない。 3 争点3(一般不法行為の成否)について(1) 被告は,原告が原告製品の販売において,①被告製品と形態が同一の製品を販売したこと,②車種別専用ハーネスの分類番号の混同使用したこと,③カタログを流用したこと,④電圧出力に関する切替えパターン・出力特性といった機能を模倣したことを根拠に,原告の行為は公正な競争秩序を破壊する著しく不公正な違法な行為であるから不法行為を構成すると主張する。 (2) しかし,上記1,2で説示したとおり,原告が被告製品の車種別専用ハー ネス,本体ユニットの形態と類似する原告製品を販売したことは,不競法2条1項3号,1号の不正競争に当たらないため,①被告製品と形態が同一の製品を販売したことは,原告の行為の違法性を根拠付ける事実とはならない。 被告は,被告製品の車種別専用ハーネスのうち,国産車対象製品を「1A,1B,1C,1D,2A,3A,4A,5A,6A,7A」に分類して記号番号を付し,この分類方法を公表しているが(甲13の1,乙26),これは,自動車側のコネクターの形状が7種類に分けられるために1~7に分け,同じコネクター形状であっても自動車側のコネクターの極性(配線の並び順 ,この分類方法を公表しているが(甲13の1,乙26),これは,自動車側のコネクターの形状が7種類に分けられるために1~7に分け,同じコネクター形状であっても自動車側のコネクターの極性(配線の並び順)が異なることがあるためA~Dに分けたものである。車種別専用ハーネスは,コネクターの形状と極性の違いによって使用可能な商品の種類が異なるため,コネクターの形状と極性に応じて商品を分類することが合理的であるところ,数字とアルファベットの組合せにより商品を分類することは,一般的な分類方法であり,これを被告が独占的に使用することができる根拠はなく,原告は従前の商品においても同様の分類記号を使用していた(弁論の全趣旨)ことからすると,原告が被告と同様の車種別専用ハーネスの分類番号を使用して原告製品を販売したことは,原告の行為の違法性を根拠付ける事実とはならない。 また,被告は,原告の車種別ハーネス表が被告の車種別専用ハーネス表と同じ誤記(日産キャラバンのエンジン型式は正しくは「QR20/25DE」のところを「QR25/35DE」と誤記)をしていることを根拠に,原告は被告の車種別専用ハーネス表を流用していると主張するが,同内容の誤記は同業他社の車種別適合表にも認められること(甲19の1,2),車種別専用ハーネスの車種別の適合表は,性質上,同様の内容にならざるを得ないこと(甲13の1,2,甲19の1,2,乙26)からすると,原告が被告の車種別専用ハーネス表と同様の車種別ハーネス表を使用したことは,原告の行為の違法性を根拠付ける事実とはならない。 さらに,被告は,被告製品の電圧出力に関する切替えパターン,出力特性といった機能を原告が模倣したと主張するが,原告製品と被告製品の出力特性は全体的には類似するものの,複数の箇所でその さらに,被告は,被告製品の電圧出力に関する切替えパターン,出力特性といった機能を原告が模倣したと主張するが,原告製品と被告製品の出力特性は全体的には類似するものの,複数の箇所でその数値が異なっており(甲20,乙43),これを単に計測誤差であるということはできない。加えて,出力特性や電圧出力の切替えパターン(増率7段階,減率5段階)のような製品の機能につき被告が排他的に独占することができる根拠はなく,原告製品が被告製品と類似する出力特性,電圧出力の切替えパターンを有することは,原告の行為の違法性を根拠付ける事実とはならない。 (3) 以上によれば,原告が原告製品を販売した行為が公正な競争として社会的に許容される限度を逸脱した不正な競争行為として不法行為を構成するということはできない。したがって,被告の一般不法行為に基づく請求も理由がない。 〔本訴事件〕 4 争点5(不競法2条1項14号の不正競争の成否)について(1) 証拠(甲9,10,乙80,弁論の全趣旨)によれば,以下の事実が認められる。 ア被告は,平成21年11月5日から同年12月25日まで,被告のホームページに,「株式会社ピボット知的財産部」作成名義の「パワーエンタープライズ社製類似商品「i-Accel」への法的措置について」と題する文書(以下「本件文書1」という。甲9,乙80)を掲載した(以下「本件掲載行為」という。)。 同文書には,「パワーエンタープライズ社より発売された「i-Accel」は精査した結果,弊社「3-DRIVE」の部品が多数,模倣されている事実が判明しました。そのため弊社では同社に対し警告を行って参りましたが,本日まで誠意ある回答がされないため,今後は法的措置による解決を進めて参ります。」,「「i-Accel」の関連部品の れている事実が判明しました。そのため弊社では同社に対し警告を行って参りましたが,本日まで誠意ある回答がされないため,今後は法的措置による解決を進めて参ります。」,「「i-Accel」の関連部品の形状などが,弊社「3-DRIVE」と 類似している理由は上記の模倣行為によるもので,弊社とは一切関係がありません。」,「違法品の販売について違法品の販売には販売者にも法的措置を行う場合があります。」との記載があり,また,「模倣内容」として,原告製品と被告製品の車種別専用ハーネスのオスコネクター,6極コネクター,本体ユニット等の写真が左右に並べて掲載され,原告製品の写真の下に「模倣品」と記載されている。 イ被告は,平成21年11月5日頃,「株式会社ピボット知的財産部」作成名義の「類似商品「i-Accel」販売への通知」と題する文書(以下「本件文書2」という。甲10)を,原告の取引先である別紙警告書送付先リスト記載の小売店及び卸業者にファクシミリ送信するなどした(以下「本件送信行為」という。)。 同文書には,「パワーエンタープライズ社より発売された「i-Accel」を精査した結果,弊社「3-DRIVE」の部品が多数,模倣されている事実が判明しました。そのため弊社では同社に対し警告を行って参りましたが,本日まで誠意ある回答がされないため,今後は法的措置による解決を進めて参ります。よって,弊社の主張が認められた場合は該当品の販売者にも法的措置を行う場合がありますことを申し添えます。」との記載があり,また,「模倣内容」として,原告製品と被告製品の車種別専用ハーネスのオスコネクター,6極コネクター,本体ユニット等の写真が左右に並べて掲載され,原告製品の写真の下に「模倣品」と記載されている。 (2) 本件文書1は,被告の知的財 と被告製品の車種別専用ハーネスのオスコネクター,6極コネクター,本体ユニット等の写真が左右に並べて掲載され,原告製品の写真の下に「模倣品」と記載されている。 (2) 本件文書1は,被告の知的財産部が作成名義人とされ,「パワーエンタープライズ社より発売された「i-Accel」は精査した結果,弊社「3-DRIVE」の部品が多数,模倣されている事実が判明しました。」,「「i-Accel」の関連部品の形状などが,弊社「3-DRIVE」と類似している理由は上記の模倣行為による」,「違法品の販売」,原告製品の各部材の写真の下の「模倣品」の各記載の内容からすると,本件文書1は,原告製品は被告製品の形態を模倣し た違法なものであるとの事実が記載されたものと認められる。 また,本件文書2は,被告の知的財産部が作成名義人とされ,「パワーエンタープライズ社より発売された「i-Accel」を精査した結果,弊社「3-DRIVE」の部品が多数,模倣されている事実が判明しました。」,「弊社では同社に対し警告を行って参りましたが,本日まで誠意ある回答がされないため,今後は法的措置による解決を進めて参ります。」,原告製品の各部材の写真の下の「模倣品」の各記載の内容からすると,本件文書2も,原告製品は被告製品の形態を模倣した違法なものであるとの事実が記載されたものと認められる。 しかしながら,上記1,2で説示したとおり,原告製品は被告製品の形態を模倣したものと認めることはできず,原告製品の販売は不競法2条1項3号,1号の不正競争には該当しないのであるから,本件文書1,2記載の上記事実は,虚偽の事実である。 そして,前記第2の2(1),(3)の事実によれば,原告は,被告にとって,「競争関係にある他人」に当たると認めることができ,被 あるから,本件文書1,2記載の上記事実は,虚偽の事実である。 そして,前記第2の2(1),(3)の事実によれば,原告は,被告にとって,「競争関係にある他人」に当たると認めることができ,被告が,原告製品は被告製品の形態を模倣した違法なものである旨記載した本件文書1を,ホームページに掲載した本件掲載行為は,競争関係にある他人である原告の営業上の信用を害する虚偽の事実を流布する行為(不競法2条1項14号)に,原告製品は被告製品の形態を模倣した違法なものである旨記載した本件文書2を原告の取引先である多数の販売店等にファクシミリ送信するなどした本件送信行為は,競争関係にある他人である原告の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知する行為(不競法2条1項14号)に,それぞれ該当する。 したがって,本件掲載行為及び本件送信行為は,いずれも不競法2条1項14号の不正競争に該当する。そして,上記(1)及び後記5の事実関係によれば,原告が本件掲載行為及び本件送信行為により営業上の利益を侵害されたことは明らかである。 よって,原告の不競法3条1項に基づく虚偽事実の告知,流布の差止めを求める請求は理由がある。 (3) 原告は,被告の本件掲載行為及び本件送信行為によって営業上の利益を侵害されたとして損害賠償を求めているから,被告の故意,過失について検討する。 ア競争関係にある者が販売する商品について,それが自己の商品の形態を模倣した違法なものであるとの疑念を持つ者が,当該販売者の取引先に対し当該販売者の商品は自己の商品の形態を模倣した違法なものであるとして警告する場合には,これにより当該警告を受けた取引先が警告者による差止請求,損害賠償請求等の権利行使を懸念し,当該販売者の商品の取引を差し控えるなどして当該販売者 態を模倣した違法なものであるとして警告する場合には,これにより当該警告を受けた取引先が警告者による差止請求,損害賠償請求等の権利行使を懸念し,当該販売者の商品の取引を差し控えるなどして当該販売者の営業上の利益を損なう事態に至るであろうことが容易に予測できるのであるから,自己の商品の形態を模倣した違法なものであるとの疑念を持つ者は,上記のような警告をするに当たっては,当該警告が不競法2条1項14号の「虚偽の事実」の告知,流布とならないよう,当該販売者の商品が自己の商品の形態を模倣した違法なものに該当するか否か,その前提として自己の商品の形態が法的に保護される形態に当たるか否かについて検討すべき注意義務を負うものと解するのが相当である。 イ被告は,原告製品が発売された直後である平成21年10月5日に原告製品を購入し,同月9日にかけて,形状測定,車両側コネクターとの嵌合比較,目視比較,出力特性等の調査を行い,嵌合のための必然性のない部分も含めて原告製品の形態は被告製品の形態に完全に一致すること,出力特性,極性も同一であること,既に模倣品であることが判明していた台湾のGDL社製の製品と本体ユニット,車種別専用ハーネスの形態,出力特性等が完全に一致することを確認した結果,原告製品は被告製品の形態を模倣したものであると判断し,原告製品は被告製品を模倣した商品であり, 原告の行為は不競法2条1項1号ないし3号の不正競争に当たるとして原告製品の販売の中止等を求める同月14日付けの通知書(甲1)を原告に対して送付したものの,原告から直ちに回答がなかったため,必要な調査を行い形態が完全に一致することを十分に確認した上で,対抗措置として本件掲載行為,本件送信行為を行ったものであり,被告の行為に違法性はなく,故意,過失もない旨主張す に回答がなかったため,必要な調査を行い形態が完全に一致することを十分に確認した上で,対抗措置として本件掲載行為,本件送信行為を行ったものであり,被告の行為に違法性はなく,故意,過失もない旨主張する。 しかしながら,上記1で説示したように,被告製品の車種別専用ハーネス,本体ユニットにつき被告が原告により模倣されたと主張する形態は,商品の機能及び効用を確保するために不可欠な形態であるか,同種製品の一般的な形態であるから,原告が被告製品の「形態を模倣した」ということができないものである。それにもかかわらず,被告は,原告に模倣されたと主張する被告製品の形態について,ドライビングアシストコントローラー(スロットルコントローラー)という商品の機能及び効用を確保するために不可欠な形態に当たるか否か,また,同種製品の形態にどのようなものがあるかなど,被告製品の形態が不競法2条1項3号で保護される形態に当たるか,原告が被告製品の「形態を模倣した」といえるかを判断するに当たって当然に検討すべき事項に係る調査検討の有無,内容につき,何ら主張立証していないことからすると,被告が本件掲載行為,本件送信行為を行うに当たって上記注意義務を尽くしたものと認めることはできない。したがって,被告には過失が認められるというべきである。 よって,被告は,本件掲載行為及び本件送信行為により原告が被った損害を賠償する責任を負う。 5 争点6(本訴請求の損害額等)について(1) 逸失利益ア原告は,平成21年9月から,原告製品について販売代理店向けの営業活動を開始し,オートバックス等の量販店に対しては販売代理店であるウ ェッズを通じて販売する計画を立て営業活動を行っていたところ,原告は,同月29日頃,当初導入予定台数として原告製品4 活動を開始し,オートバックス等の量販店に対しては販売代理店であるウ ェッズを通じて販売する計画を立て営業活動を行っていたところ,原告は,同月29日頃,当初導入予定台数として原告製品440セット(原告製品セットとは原告製品本体と車種別専用ハーネスを組み合わせたもの。以下同じ。)分の見積書をウェッズに交付した。ウェッズは原告製品を全国の量販店の店舗で販売するためにオートバックスとの商談を進め,オートバックスの主要店舗への原告製品の販売が確実な状勢となったことから,同年10月23日頃,原告製品440セットを確保するよう原告に求め,原告製品440セットをウェッズへ販売することが正式に決定した。しかし,被告が本件送信行為を行い,原告製品の販売者に対しても法的措置を行う場合がある旨をウェッズを含む原告の取引先へ通知したことから,ウェッズは,同年11月9日,見解が明らかになるまでは原告製品の販売を中止する旨原告へ通知したため,原告は,ウェッズに対して原告製品440セットを販売することができなかった。(甲17,21,23の1~14,50の1~6)上記認定事実からすると,被告による本件送信行為がなければ,原告は原告製品440セットをウェッズに販売することができたものと認められるから,ウェッズに対する原告製品440セットの販売により得られたであろう利益は,本件送信行為により原告が被った損害といえる。 証拠(甲23,24,30,32,37,38,48,50の1)によれば,原告製品本体の定価は2万8500円,車種別専用ハーネスの定価は4800円であること,ウェッズに対する卸値率(原告の取引先に対する最も低い卸値率)は60%であること,原告製品本体及び車種別専用ハーネスの原価は6065円であることが認められることから,原告 価は4800円であること,ウェッズに対する卸値率(原告の取引先に対する最も低い卸値率)は60%であること,原告製品本体及び車種別専用ハーネスの原価は6065円であることが認められることから,原告製品1セット当たりの販売利益の額は1万3915円(3万3300円×60%-6065円)と認められる。 したがって,ウェッズに対する原告製品440セットの販売ができなか ったことによる原告の逸失利益は612万2600円(1万3915円×440)となり,このうち原告が本訴で一部請求する600万円については理由がある。 イ原告は,平成21年10月から平成22年9月の1年間において,少なくとも原告製品3815セットを販売することができたものの,被告の本件掲載行為,本件送信行為により,当初生産した1000セットを除く2815セットの販売が不可能となったため,原告製品2815セットに係る販売利益を喪失したと主張する。 確かに,原告は,平成21年9月末の時点で,同年10月から平成22年9月までの1年間の原告製品の販売数量を3815セットと計画していたこと,平成21年10月に308セット,同年11月に221セット,同年12月に205セットを販売したものの,平成22年1月は94セット,同年2月は39セットと販売数量は減少し,平成21年10月から平成22年9月までの1年間の販売数量は998セットであったことが認められる(甲24,33,46の1,47)。しかしながら,ドライビングアシストコントローラー(スロットルコントローラー)の分野での国内シェアで原告を上回る被告が平成23年1月に原告製品と同種製品であり被告製品の後継となる「3-DRIVEAC」を発表し,同年3月に発売したこと,原告が平成22年2月に原告製品の後継とな 野での国内シェアで原告を上回る被告が平成23年1月に原告製品と同種製品であり被告製品の後継となる「3-DRIVEAC」を発表し,同年3月に発売したこと,原告が平成22年2月に原告製品の後継となる「i-Stage」を発売したこと,被告製品の他にも市場には同種製品が複数販売されていたこと,原告が主張する2815セットのうちの440セットはウェッズに対する販売予定分として上記アで考慮されていること等の事情(乙33,95,弁論の全趣旨)からすると,被告による本件掲載行為,本件送信行為がなかったとしても,原告が販売を計画した3815セットから当初生産した1000セットを除いた2815セットの原告製品を販売することができたと直ちに認めることはできず,ほかにこれを認めるに足りる的確な証拠もないた め,原告の上記主張を認めることはできない。 (2) 無形損害上記4で認定したように,本件文書1,本件文書2には,原告が販売する原告製品は被告製品の形態を模倣した違法なものであり,原告が被告の知的財産権を違法に侵害している旨記載されているが,上記4で説示したようにこの記載は虚偽であること,被告はこの虚偽の事実を記載した文書を,本件掲載行為によりホームページに50日間掲載し不特定多数の者が閲覧可能な状態にした上,本件送信行為により,原告の取引先である別紙警告書送付先リスト記載の小売店16社,卸業者8社にファクシミリ送信するなどしたこと,これらの被告の行為により少なくともウェッズとの取引は中止され,原告の業界内での信用は著しく低下し,原告製品のみならず原告の扱う商品の販売活動など原告の事業全体にも影響が生じたことが容易に推認されることからすると,被告による本件掲載行為,本件送信行為により原告は営業上の信用を害されたものと認められ, 品のみならず原告の扱う商品の販売活動など原告の事業全体にも影響が生じたことが容易に推認されることからすると,被告による本件掲載行為,本件送信行為により原告は営業上の信用を害されたものと認められ,これにより原告が被った損害の額は500万円と認めるのが相当である。 (3) 弁護士費用原告は弁護士を選任して本件訴訟を遂行しているところ,本件事案の性質,上記認容額,その他諸般の事情を考慮すると,その弁護士費用のうち110万円を被告の上記不正競争と相当因果関係のある損害と認めるのが相当である。 (4) 以上より,本件掲載行為,本件送信行為により原告が被った損害額は,合計1210万円となる。 原告は,別紙謝罪文目録記載の謝罪文の掲載を求めるが,本件全証拠によるもその必要性を認めることはできない。 6 結論以上によれば,その余の点について判断するまでもなく,原告の本訴請求は, 主文第1項及び第2項の限度で理由があるからこの限度で認容するが,その余はいずれも理由がないから棄却することとし,被告の反訴請求はいずれも理由がないから棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第40部 裁判長裁判官 岡本岳裁判官 坂本康博裁判官 寺田利彦 (別紙) 物件目録Ⅰ 品名 i-Accel(アイ・アクセル)品番 i-Accel 本体 I-AC1i-Accel 本体+ハーネス1AI-AC1-1Ai-Accel 本体+ハーネス1BI-AC1-1Bi-Accel 本体+ハーネス1CI-AC1-1C i-Accel 本体+ハーネス1AI-AC1-1Ai-Accel 本体+ハーネス1BI-AC1-1Bi-Accel 本体+ハーネス1CI-AC1-1Ci-Accel 本体+ハーネス2AI-AC1-2Ai-Accel 本体+ハーネス3AI-AC1-3Ai-Accel 本体+ハーネス4AI-AC1-4Ai-Accel 本体+ハーネス5AI-AC1-5Ai-Accel 本体+ハーネス6AI-AC1-6Ai-Accel 本体+ハーネス7AI-AC1-7A製造販売パワーエンタープライズ株式会社静岡県富士市<以下略> (別紙) 謝罪文目録 (省略) (別紙) 物件目録Ⅱ 1 本訴原告(反訴被告)が販売する「i-Accel」の本体ユニット 2 本訴原告(反訴被告)が販売する車種別専用ハーネス(1A,1B,1C,1D,2A,6A,11A,12A) (別紙) 出力特性測定表 1 被告製品 2 原告製品
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