平成14年4月22日判決言渡平成12年(行ウ)第7号(以下「第1事件」という。),平成13年(行ウ)第1号(以下「第2事件」という。)各損害賠償請求事件口頭弁論終結日平成14年2月25日判決 主文 1 第1,第2事件原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は,第1事件について生じた部分は同事件の原告らの,第2事件について生じた部分は同事件原告らの各負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 第1事件関係被告らは,大津市に対し,各自金8413万0070円を支払え。 2 第2次事件関係被告らは,大津市に対し,各自金326万円を支払え。 第2 事案の概要本件は,大津市民である第1,第2事件原告ら(以下併せて「原告ら」という。)が,大津市長である被告A及び大津市市民部の部長である被告Bらが大津市内の自治会,同会長,学区自治連合会,同会長及び大津市自治連合会に対して報償金の名目で公金を支出したこと(以下「本件公金支出」という。)は,憲法89条後段,地方自治法232条,232条の2等に違反するなどと主張して,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,大津市に代位して被告両名に対し損害賠償を請求した事案である。 1 争いのない事実(1) 当事者ア原告らは,いずれも大津市の市民である。 イ(ア) 被告Aは大津市長の地位にある。 (イ) 被告Bは大津市市民部の部長であって,後記の本件公金支出に係る専決決裁権者である。 (2) 本件公金支出ア第1事件関係(ア) 被告Bは,平成11年7月23日,大津市 (イ) 被告Bは大津市市民部の部長であって,後記の本件公金支出に係る専決決裁権者である。 (2) 本件公金支出ア第1事件関係(ア) 被告Bは,平成11年7月23日,大津市内の610の自治会に対して自治会報償金として合計金6391万9695円を,自治会長610名に対して自治会長報償金として合計金855万0435円を,31学区自治連合会に対して学区自治連合会報償金として,合計金748万0080円を公金から支払うことについて,専決権者として支出の決裁をなし,これらの公金は,同年8月5日,支出された。 (イ) 被告Bは,平成11年9月24日,学区自治連合会長31名に学区自治連合会長報償金として合計金403万円を公金から支払うことについて,専決権者として支出の決裁をなし,これらの公金は,同年10月12日,支出された。 (ウ) (ア),(イ)の各報償金については,その後一部減額や追加があって,最終的には合計で以下のとおり公金が支払われた。 ┌───────────┬───────────┬──────────┐│ │ 支払先(括弧内は数) │ 支払金額 │├───────────┼───────────┼──────────┤│自治会報償金 │自治会(611) │6404万6805円│├───────────┼───────────┼──────────┤│自治会長報償金 │自治会長(611) │ 856万4065円│├───────────┼───────────┼──────────┤│学区自治連合会報償金 │学区自治連合会(31) 会長(611) │ 856万4065円│├───────────┼───────────┼──────────┤│学区自治連合会報償金 │学区自治連合会(31) │ 748万9200円│├───────────┼───────────┼──────────┤│学区自治連合会長報償金│学区自治連合会長(31) │ 403万円│├───────────┼───────────┼──────────┤│ 合計 │ │8413万0070円│└───────────┴───────────┴──────────┘イ第2事件関係被告Bは,平成12年5月24日,大津市自治連合会に報償金として合計金326万円を公金から支払うことについて,専決権者として支出の決裁をなし,これらの公金は,同年6月上旬に200万円が,同年9月上旬に126万円がそれぞれ支出された。 (3) 監査請求ア第1事件関係第1事件原告らは,平成12年7月28日,大津市監査委員に対し,第1事件に関し,地方自治法242条1項に基づく監査請求を行ったところ,大津市監査委員は,同年9月21日,同監査請求を棄却し,その旨第1事件原告らに対して通知した。 イ第2事件関係第2事件原告らは,平成12年12月4日,大津市監査委員に対し,第2事件に関し,地方自治法242条1項に基づく監査請求を行ったところ,大津市監査委員は,平成13年1月25日,同監査請求を棄却し,その旨第2事件原告らに対して通知した。 2 争点及びそれに関する当事者の主張(1) 争点 項に基づく監査請求を行ったところ,大津市監査委員は,平成13年1月25日,同監査請求を棄却し,その旨第2事件原告らに対して通知した。 2 争点及びそれに関する当事者の主張(1) 争点本件の争点は,本件公金支出の違法性である。 (2) 当事者の主張【原告らの主張】ア自治会について(ア) 自治会は,任意団体にすぎないものであって,大津市における自治会の組織率の平均は,約75%にすぎず,しかも年々その率は減少している。 (イ) 自治会の中には,規約が作成されていないもの,役員の選出が民主的になされておらず,極めて長期にわたり特定人が会長職を独占しているもの,経理が杜撰で,報償金も収入予算に計上されず,いずれに費消されているか住民に公開されていないもの,住民であるにもかかわらず入会や自治体の回覧を拒否したり,会員の資格を停止したりするもの,特定の宗教的儀式に協力し金員を提供しているもの,一般住民が議決に関与することができないもの,加入・脱会の自由が認められていないもの,住民の利益に反する動きをしているもの,市長選挙の際の集票マシーンとして機能しているもの等,全くの私的団体となってしまっているものも多い。 イ本件公金支出の違法性について(ア) 憲法89条後段違反についてa 憲法89条後段の趣旨は,自由な私的事業が公権力による干渉を受ける危険を除くとともに公費の濫用を防ぐことにあり,このような趣旨からすれば,「慈善」,「教育」,「博愛」について狭義に解すべきではなく,仮に狭義に解するとしても89条後段が適用範囲をこれらの事業に限定すべきでなく,自主,自治が尊重されるべき公益的団体,事業体のすべてに対して適用されるべきである。支出がなされる以上,「公の支配」によるコント に解するとしても89条後段が適用範囲をこれらの事業に限定すべきでなく,自主,自治が尊重されるべき公益的団体,事業体のすべてに対して適用されるべきである。支出がなされる以上,「公の支配」によるコントロールをすることによってチェックすることが可能であるから,このように解しても行政の運用上何らの支障も生じない。 自治会は,住民の自治的組織であり,「公の支配」がなされるべきでない団体であり,実際にも地方自治体と自治会との間にそのような関係はない。 b 仮に,「慈善」,「教育」,「博愛」の事業という概念にこだわるとしても,自治会の活動は,広い意味でこれらのどの概念にも含まれる。例えば,自治会は,「慈善」の事業に類する事業を行うものということができる。また,「教育」とは,社会教育法2条にいう社会教育(青少年及び成人に対して行われる組織的な教育活動,体育及びレクリエーションの活動を含む。)も含まれると解し得るところ,自治会の活動はこれら社会教育事業が含まれるから,自治会等は「教育」の事業を行うものということができる。また,それらが公の支配に属していないことは明らかである。 c したがって,名目の如何を問わず,自治会,学区自治連合会,大津市自治連合会及びこれらの長(ただし,大津市自治連合会の長を除く。以下併せて「自治会等」という。)に対して公金を支出することは,憲法89条後段に違反するから,本件公金支出は違法である。 (イ) 地方自治法違反についてa(a) 本件公金支出は,「地方公共団体の事務を処理するために必要な経費等」(地方自治法232条),「寄付又は補助」(同法232条の2)のいずれにも当たらず,地方自治法上の根拠がない。 自治会等に対する報償金には,実質的には事 するために必要な経費等」(地方自治法232条),「寄付又は補助」(同法232条の2)のいずれにも当たらず,地方自治法上の根拠がない。 自治会等に対する報償金には,実質的には事務委託料に対する対価部分と「寄付又は補助」(同法232条の2)に該当する部分とが含まれている。しかしながら,事務委託料に対する対価部分については,大津市と自治会等との間に何らの契約関係もないから,この意味での費用を支出する根拠は存在しない。また,「寄付又は補助」に該当する部分については,自治会等は私的な親睦団体であり,自治体の行政の下請機関ではないし,その義務を負わせられる組織ではないから,「公益上の必要がある場合」(同法232条の2)に当たらない。 (b) 仮に,本件公金支出が,「地方公共団体の事務を処理するために必要な経費」(地方自治法232条)に該当するとしても,①前記アのとおり自治会は今や一部の住民の組織となりつつあり,自治会等に対して公金を支出することは,自治会に加入していない大津市民や一般の私的団体との対比で不平等であること,②条例・規則上の根拠がないために,報償金の額やその交付を受ける団体の資格要件について,客観的な基準もなく,恣意的に決定される危険があること,③大津市は,自治会等に委託している個々の事務について公園管理費,選挙公報配布報償金,河川愛護作業補助金等の支払をしており,それらとは別に報償金を支払う合理性はないこと,④自治会等の中には,前記アのとおり,公益的で中立な住民の組織とはいい難い極めて私的な色彩の強い,非中立的な団体があり,これらに対しても同じように一律に報償金を支払う合理性はないこと等に照らすと,本件公金支出は裁量の範囲を逸脱するものとして違法である。 b また,自治会長,学区 中立的な団体があり,これらに対しても同じように一律に報償金を支払う合理性はないこと等に照らすと,本件公金支出は裁量の範囲を逸脱するものとして違法である。 b また,自治会長,学区自治会連合会長に対する報償金は,その実質は自治体の特別公務員報酬ないし給与に類するものであって,地方自治法204条の2の趣旨にも反する。 c 以上によれば,本件公金支出が違法であることは明らかである。 (ウ) 地方財政法違反について本件公金支出は,法令に根拠のない支出であり,また,その支出の一部は地方自治体担当者も同道して自治会の役員の年2回の温泉旅行に使われていることが判明しているなど,地方財政法3条1項,4条1項に違反していることが明らかである。 したがって,本件公金支出は違法である。 【被告らの主張】ア自治会等について(ア) 自治会及び同会長についてa 自治会とは,町又は字の区域その他町村内の一定の区域に住所を有する者の地縁に基づいて形成された団体であって,良好な地域社会の維持及び形成に資する地域的な共同活動を行っている団体である(地方自治法260条の2参照)。 大津市には,平成11年度において,31学区,611の自治会があり,交通災害共済の取りまとめ,各種行事や公共工事の案内・説明会の開催等の大津市からの依頼事務,自治会員の要望の処理,地域における問題の解決などを行っている。また,学区,各自治会ごとにそれぞれの地域性を活かしたまちづくりを展開している。 b 自治会長は,自治会の諸活動について意見調整やとりまとめのほか,公共工事や市道に関する官民境界の立会い等も行っている。 (イ) 学区自治連合会及び同 たまちづくりを展開している。 b 自治会長は,自治会の諸活動について意見調整やとりまとめのほか,公共工事や市道に関する官民境界の立会い等も行っている。 (イ) 学区自治連合会及び同会長についてa 学区自治連合会は,学区内の自治会相互の緊密な連携と学区民の福祉の増進をはかるために組織された連合組織であり,連合会としての自治会間の意見の調整や学区要望の取りまとめ等の地域課題に対処している。 b 学区自治連合会長は,学区自治連合会の諸活動についての意見調整や取りまとめを行っている。 (ウ) 大津市自治連合会について大津市自治連合会は,各学区自治連合会の連絡協調を図るとともに市政運営上の諸問題に協力するために組織された全市的な住民自治組織であり,月1回の定例会では,大津市から自治会に関わる行政施策に対する協力や諸問題について意見交換を行い,また,他都市の自治会事情や自治振興策についての調査・研修,住民自治組織向上発展のための自治功労表彰を中心とした自治会記念式典などを開催し,大津市域全体の自治会の充実発展に努めているばかりでなく,「滋賀県自治連合会連絡協議会」や「全国自治会連合会」にも加入し,県域及び全国的な自治振興組織の発展向上に努めている。 (エ) まとめ以上のとおり,大津市は,自治会等からは,大津市政の各般にわたり様々な協力を得ているところであり,これらの活動が市の行政を補完する重要な役割を果たしている。 イ本件公金支出の違法性について(ア) 憲法89条後段違反についてa 憲法89条後段については,我が国の実状に合わず立法論的に疑問がある旨の学説も少なくない上,この規定がいわゆる権利や自由を制限する規定であることに鑑みれば,この規定を拡張解 違反についてa 憲法89条後段については,我が国の実状に合わず立法論的に疑問がある旨の学説も少なくない上,この規定がいわゆる権利や自由を制限する規定であることに鑑みれば,この規定を拡張解釈することは許されるべきでない。 b 憲法89条後段にいう「慈善の事業」とは,病弱や貧困,災害等のため社会的弱者として困窮している人に恩恵として援助を与える事業をいう。 自治会,学区自治連合会,大津市自治連合会は,前記アのとおり,一定の地域に居住する世帯によって構成され,当該地域内に生ずる様々な問題に対処するための住民自治組織であって(学区自治連合会,大津市自治連合会はいずれも自治会の連合体である。),憲法89条後段の「慈善」を始め,「教育」,「博愛」の事業を行うものではない。 c したがって,自治会等に対して公金を支出することは,憲法89条後段に違反するものではない。 (イ) 地方自治法違反についてa(a) 本件公金支出の支出科目は,「報償費」であって,その性質は,①住民自治活動の奨励金及び②市政協力に対する謝礼である。 前記アの自治会等の役割に照らすと,自治会,学区自治会連合会,大津市自治連合会に対しては,市政協力に対する謝礼及び自治振興の育成のために,また,自治会長及び学区自治会長に対しては,市政協力に対する謝礼として,報償金を支弁することは,事務委託に対する対価ではないから,「寄付又は補助」(地方自治法232条の2)ではなく,むしろ「地方公共団体の事務を処理するために必要な経費等」(地方自治法232条)に該当する。 本件公金支出は,それを前提に,第1事件関係については平成11年3月に,第2事件関係 地方公共団体の事務を処理するために必要な経費等」(地方自治法232条)に該当する。 本件公金支出は,それを前提に,第1事件関係については平成11年3月に,第2事件関係については平成12年3月にそれぞれ市議会の議決を経て,その執行についても,長による支出負担行為及び支出命令がなされ支出されたものである。 (b) 自治会に加入するか否かは住民の自由であるが,自治会は正当な理由のない限り区域住民の加入を拒むことはできないと解される上(地方自治法260条の2第7項),大津市民の自治会加入率は平成12年4月1日現在75.6%であって,住民の大半が加入していること,前記アの自治会等の役割等に照らすと,自治会等に対し,社会通念上相当な範囲内で報償金を支出することは,不平等を生じるとは到底いえない。 (c) 本件公金支出にかかる報償金については,下記のとおり合理的な基準が設けられている。 ┌───────────┬─────────────────┐│自治会報償金 │均等割 1自治会につき 3000円││ ├─────────────────┤│ │世帯割 1世帯につき 790円│├───────────┼─────────────────┤│自治会長報償金 │均等割 1自治会につき 5000円││ ├───────────────── │自治会長報償金 │均等割 1自治会につき 5000円││ ├─────────────────┤│ │世帯割 1世帯につき 70円│├───────────┼─────────────────┤│学区自治連合会報償金 │均等割 1学区につき 4万円││ ├─────────────────┤│ │世帯割 1世帯につき 80円│├───────────┼─────────────────┤│学区自治連合会長報償金│均等割 1人につき 13万円│├───────────┼─────────────────┤│大津市自治連合会報償金│定額 326万円│└───────────┴─────────────────┘(d) 公園管理,選挙公報配布,河川愛護作業,防災,敬老の日,琵琶湖一斉清掃,花づくり等の報償費や補助金については,別途それぞれの目的をもって交付しているものであり,また,その交付先は自治会とは限らず,老人クラブ,子供会,学区社会福祉協議会,河川愛護団体等である。したがって,本件報償金と公園 や補助金については,別途それぞれの目的をもって交付しているものであり,また,その交付先は自治会とは限らず,老人クラブ,子供会,学区社会福祉協議会,河川愛護団体等である。したがって,本件報償金と公園管理費等とはその支出目的も支出先も異なるものである。 b(a) 自治会長,学区自治会連合会長に対する報償金は,いわゆる謝礼であって勤務に対する「報酬」や「手当」,「費用弁償」,職員としての地位に関連して支給されるところの「給与その他の給付」に当たらず,これに類するものとはいえない。 (b) 地方自治法203条1項の「職員」は,議会の議員等いわゆる非常勤の職員を指し,同法204条1項の「職員」は,いわゆる常勤の職員を指すところ,自治会長,学区自治会連合会長は,非常勤又は常勤の職員に該当しないことは明らかであって,地方自治法203条1項及び204条1項の「職員」に当たらない。 c よって,本件公金支出は違法でない。 (ウ) 地方財政法違反について本件公金支出は,社会通念上妥当なものであって,長の裁量の範囲内にあるというべきであるから,何ら違法ではない。 第3 当裁判所の判断 1 争いのない事実及び末尾括弧内記載の各証拠によれば,以下の事実が認められる。 (1) 自治会等についてア概要(ア) 自治会についてa 意義自治会とは,原則として,一定の区域において,そこで居住ないし営業するすべての世帯と事業所を組織することを目指し,その区域内に生ずる様々な共同の問題に対処することを通して,地域を代表しつつ地域の共同管理に当たる住民自治組織であって,大津市においては,平成13年4月現在,31学区625自治会がある。 b 内に生ずる様々な共同の問題に対処することを通して,地域を代表しつつ地域の共同管理に当たる住民自治組織であって,大津市においては,平成13年4月現在,31学区625自治会がある。 b 沿革(a) 戦前の住民組織であった町内会や部落会(以下「町内会等」という。)は,昭和15年9月の内務省訓令第17号「部落会,町内会等整備要領」,昭和18年の市制,町村制の改正により,市町村の補助的組織として位置づけられていた。 (b) 市町村の補助的組織としての町内会等は,昭和22年5月,町内会,部落会又はその連合会等に関する解放,就職禁止その他の行為の制限に関する件(政令第15号)により,解体された。 しかし,その後も住民組織としての町内会等は存続し,自治活動は続けられた。 (c) 大津市においては,昭和22年の市町村の補助的組織の町内会等の解体に伴い,町内会等の区域を単位として,駐在員制度を設け,市政の周知,事務連絡等の仕事を委嘱していた。 (d) 昭和29年,駐在員制度が廃止され,これに伴って,大津市の行政の一部について,住民組織としての町内会に依頼することになった。同じころ,町内会等は,「自治会」と呼ばれるようになった。 (e) 大津市においては,昭和30年4月には,学区単位の自治会の連合組織と全学区連合会長連絡協議会が結成された。そのころには,自治会数は14学区269自治会であった。全学区連合会長連絡協議会は,昭和35年に大津市全学区自治連合会と,昭和55年には大津市自治連合会と改称された。 (f) 大津市においては,自治会組織は,昭和42年4月には,瀬田,堅田の両町が大津市に合併されて市域が拡大したため,自治会数は21学区383 には大津市自治連合会と改称された。 (f) 大津市においては,自治会組織は,昭和42年4月には,瀬田,堅田の両町が大津市に合併されて市域が拡大したため,自治会数は21学区383自治会に増加し,さらに人口増加による学区の分割に伴う再編ともあいまって,平成13年4月現在,31学区625自治会になった。 c 活動内容(a) 自治会の活動内容は,自治会規約等に事業として定められており,地域によって表現の仕方は多少異なるが,おおよそ,以下のようなものとなっている。 ① 住民相互の連絡,交流・親睦に関すること② 防犯,防災及び安全に関すること③ 美化・清掃,環境整備に関すること④ 文化の向上及び体育振興に関すること⑤ 社会福祉及び健康増進に関すること⑥ 施設等の維持管理と利用増進に関すること⑦ 行政及び各種団体との連絡調整に関すること(b) 自治会は,行政との関係においては,広報紙・チラシ・ポスター等の配布,市の各種行事・事業への参加協力,交通災害共済や各種募金事務,公共工事の説明会等の協力等を行っている。 d 組織(a) 自治会の最高議決機関は総会で,総会では1年間の事業報告と会計決算,新年度の事業計画と予算,その他重要事項に関することが議決され,役員が選出される。 (b) 自治会の運営は,会長,副会長,書記ないし会計の3役により構成される役員会を中心として行われる。 (c) 自治会長は,役員 され,役員が選出される。 (b) 自治会の運営は,会長,副会長,書記ないし会計の3役により構成される役員会を中心として行われる。 (c) 自治会長は,役員の1人であって,自治会の代表者である。滋賀県内における平成10年の実態調査によれば,自治会長の選出方法は,投票により決定が62.0%で最も多く,輪番制が15.6%,役員に委ねるが12.3%となっており,自治会長の任期は,1年が76.8%,2年が19.5%である。 (d) 自治会長は,自治会の諸活動の意見調整や取りまとめ,市道の官民境界立ち会いなどを行っている。 e 理念大津市自治連合会においては,自治会の必要性,自治会の役割につき,以下のような理念を掲げている。 (a) 自治会の必要性近年の社会情勢の変化に伴い,地域社会においては,かつての地域共同体意識が失われ,連帯感が希薄になり,また,社会的役割についての理解や自覚がなくなりつつある。 そのため,地域社会の中では,他の人々との共同関係のもとで生きていることを自覚し,自主的に地域の活動に参加し,自らの意見,行動を地域に生かし,地域の人々が力を合わせて新しい町作りをするために,自治会活動が必要である。 (b) 自治会の役割自治会は,祭りや運動会等の体育レクリエーション活動を通して,会員相互の親睦を図ったり,住民の要望をまとめて行政に反映する。 また,地域美化活動等の行事の実施主体となる反面,社会福祉等の支援活動の情報を住民に提供したり,各種行政に協力する活動等公的な働きも兼ね備えてい まとめて行政に反映する。 また,地域美化活動等の行事の実施主体となる反面,社会福祉等の支援活動の情報を住民に提供したり,各種行政に協力する活動等公的な働きも兼ね備えている。 (イ) 学区自治連合会について学区自治連合会は,学区単位の自治会の連合組織であって,学区内の自治会相互の緊密な連携と学区民の福祉の増進を図るために組織されたものであって,自治会間の意見の調整や学区要望の取りまとめ等の地域課題に対処している。 学区自治連合会長は,学区自治連合会の諸活動についての意見調整や取りまとめを行っている。 (ウ) 大津市自治連合会について大津市自治連合会は,市内各学区自治連合会をもって構成されているものであって,各学区自治連合会の連絡協調を図るとともに市政運営上の諸問題に協力するために組織されたものである。 定例会では大津市から自治会に関わる行政施策に対する協力や諸問題について意見交換を行い,また,他都市の自治会事情や自治振興策についての調査・研修,住民自治組織向上発展のための自治功労表彰を中心とした自治会記念式典などを開催し,大津市域全体の自治会の充実発展に努めているばかりでなく,「滋賀県自治連合会連絡協議会」や「全国自治会連合会」にも加入している。 (以上(ア)ないし(ウ)につき,乙3,乙4,乙25,乙26)イ大津市から自治会への具体的依頼事項大津市は,平成11年には,別紙のとおり,自治会等に依頼した(乙5ないし乙22)。 (2) 報償金についてア性質について本件公金支出にかかる報償金は,大津市が,市政全般にわたる自治会等の協力実態に報いるため,謝金として,昭和31年 乙22)。 (2) 報償金についてア性質について本件公金支出にかかる報償金は,大津市が,市政全般にわたる自治会等の協力実態に報いるため,謝金として,昭和31年度から自治会組織に対して支払われてきたものである。 イ支出基準本件公金支出にかかる報償金については,下記のとおり基準が設けられている。 ┌───────────┬─────────────────┐│自治会報償金 │均等割 1自治会につき 3000円││ ├─────────────────┤│ │世帯割 1世帯につき 790円│├───────────┼─────────────────┤│自治会長報償金 │均等割 1自治会につき 5000円││ ├─────────────────┤│ │世帯割 1世帯につき 70円│├───────────┼─────────────────┤│学区自治連合会報償金 │均等割 1学区につき 4万円││ ├─────────────────┤│ ││ ├─────────────────┤│ │世帯割 1世帯につき 80円│├───────────┼─────────────────┤│学区自治連合会長報償金│均等割 1人につき 13万円│├───────────┼─────────────────┤│大津市自治連合会報償金│定額 326万円│└───────────┴─────────────────┘ウ支出手続本件公金支出にかかる報償金は,いずれも平成11年3月,平成11年度大津市一般会計予算の総務費の自治振興費として市議会の議決を経ており,その執行についても,地方自治法232条の3所定の大津市長による支出負担行為がなされ,同法232条4の所定の大津市長による支出命令がなされた上で,それに基づき収入役による支出が行われており,平成12年12月1日には,平成11年度の大津市の一般会計の決算において,大津市議会の認定を受けており,適法な財務会計上の諸手続を履践している。 (以上アないしウにつき,乙1,乙2,乙25,乙26)エ他の地方公共団体における支出の状況大津市が地方行財政調査会に依頼してされた「市と自治会等との関係に関する調べ」(平成13年5月10日発行,地方行財政調査資料=都市(区)版第6001号)の調査内容,調査結果は以下のとおりで 大津市が地方行財政調査会に依頼してされた「市と自治会等との関係に関する調べ」(平成13年5月10日発行,地方行財政調査資料=都市(区)版第6001号)の調査内容,調査結果は以下のとおりである。 (ア) 調査対象市 183市(イ) 回答市 148市(ウ) (イ)のうち自治会等への財政支援を行っている市 135市(319件)(エ) (ウ)の財政支援についての支出科目a 負担金,補助及び交付金 179件b 報償費 53件c 委託料 50件d 報酬 21件e 手数料 15件f その他 1件(オ) (ウ)についての支出平均金額(括弧内は大津市の支出金額)a 自治会に対する支出 19万6321円(10万6899円)b 自治会長に対する支出 18万2388円(1万4322円)c 学区自治連合会に対する支出 57万7679円(24万7226円)d 学区自治連合会長に対する支出 14万4828円(13万0000円)e 市自治連合会 859万8 る支出 14万4828円(13万0000円)e 市自治連合会 859万8621円(326万0000円)(以上,乙25,乙26) 2 以上を前提に本件公金支出の違法性について検討する。 (1) 憲法89条後段違反についてア原告らは,本件公金支出が憲法89条後段に違反するものとして違法である旨主張する。 憲法89条後段にいう「慈善」の事業とは,老幼者・病人・貧困者等身体的又は経済的弱者に対して主として物質的に援助する事業をいい,「教育」の事業とは,教育,すなわち,人の精神的又は身体的育成を目指して,人を教え導くことをその主たる目的とする事業をいい,「博愛」の事業とは,疾病,戦禍,天災等の災厄に苦しむ者に対し,人道主義的な見地から救済・援護を行うことをその主たる目的とする事業をいうと解するのが相当である。 前記のとおり,本件公金支出は,自治会等に対してなされたものであるところ,自治会等は,原則として,一定の区域において,そこで居住ないし営業するすべての世帯と事業所を組織することを目指し,その区域内に生ずる様々な共同の問題に対処することを通して,地域を代表しつつ地域の共同管理に当たる住民自治組織であって,上記「慈善」,「教育」及び「博愛」のいずれの事業を行うものでないことは明らかである。 したがって,原告らの上記主張は採用できない。 イ原告らは,憲法89条後段の趣旨からすれば,その適用範囲を「慈善」,「教育」及び「博愛」の事業に限定されるべきでなく,自主 。 したがって,原告らの上記主張は採用できない。 イ原告らは,憲法89条後段の趣旨からすれば,その適用範囲を「慈善」,「教育」及び「博愛」の事業に限定されるべきでなく,自主,自治が尊重されるべき公益的団体,事業体のすべてに対して適用されるべきである旨主張する。 憲法89条後段は,前段との関係等に鑑みれば,私人が行う「慈善」,「教育」及び「博愛」の事業については,その事業主体の信念・主義・思想等に基づいて行われる場合が少なくないため,国家がそれらの事業に対し財政的援助を与えるとすれば,公権力が事業主体の主義・思想そのものを統制したり,その事業が政治的に利用される危険があることに鑑み,それらに対する公権力による干渉の危険を防止することによって,私人の行うこれらの事業の自主性を確保する趣旨を含むと解すべきである。そうであるとすれば,憲法89条後段は,公の支配に属しない「慈善」,「教育」及び「博愛」の事業を行う組織についての公金支出に限定してこれを特に禁止したものであって,公の支配に属しない「慈善」,「教育」及び「博愛」以外の事業を行う組織への公金支出までをも禁止したものではないと解するのが相当である。仮に,原告らの主張に立脚するとなれば,社会国家的ないし福祉国家的な現状における国家ないし地方公共団体の私人の事業への財政的な援助の余地を狭めることになり相当でない。 したがって,原告らの上記主張はこれを採用することはできない。 (2) 地方自治法違反についてア原告らは,本件公金支出は,「地方公共団体の事務を処理するために必要な経費等」(地方自治法232条),「寄付又は補助」(同法232条の2)のいずれにも当たらず,地方自治法上の根拠がない旨主張する。 しかしな 「地方公共団体の事務を処理するために必要な経費等」(地方自治法232条),「寄付又は補助」(同法232条の2)のいずれにも当たらず,地方自治法上の根拠がない旨主張する。 しかしながら,地方公共団体の事務の中には,これを私人に委託して処理することが許容されるものがあり,それらの事務を地方公共団体の執行機関自体が自ら処理するか,私人に委託して処理するかは,当該地方公共団体の裁量に委ねられていると解すべきである。 前記1(2)認定の事実によれば,大津市は,地方自治法上認められた(同法260条の2参照)住民自治組織である自治会等に対し,地域住民の生活に密接した事柄,例えば,平成11年には別表依頼事項欄記載にかかる事項について自治会に依頼しており,本件公金支出は,それらの事項を始め市政全般にわたる自治会等の協力実態に報いるため,謝金としてなされたものであるところ,上記事項はいずれも地方公共団体の事務であって,その性質上私人に委託して処理することが許容されるものといえるから,それらを処理すること等の謝礼として公金を支出することは,「地方公共団体の事務を処理するために必要な経費の支弁」(地方自治法232条)と認めるのが相当である。 したがって,本件公金支出が違法であるというためには,その支出について裁量権の逸脱ないし濫用が認められなければならない。 そこで,進んで,本件公金支出につき,裁量権の逸脱ないし濫用が認められるかどうかを検討するに,本件公金支出にかかる報償金については,前記1(2)イのとおりの基準が設けられており,その内容は格別不合理なものではないこと,同エに照らせば,その金額は,他の地方公共団体に比して高額ということはできないこと,同ウのとおり,公金の支出につき適法な財務会計上の りの基準が設けられており,その内容は格別不合理なものではないこと,同エに照らせば,その金額は,他の地方公共団体に比して高額ということはできないこと,同ウのとおり,公金の支出につき適法な財務会計上の諸手続を履践していること,以上に照らすと,本件公金支出につき,裁量権の逸脱又は濫用があったということはできない。 したがって,原告らの上記主張は採用できない。 イ原告らは,本件公金支出が,「地方公共団体の事務を処理するために必要な経費」(地方自治法232条)に該当するとしても,①自治会は今や一部の住民の組織となりつつあり,自治会等に対して公金を支出することは,自治会に加入していない大津市民や一般の私的団体との対比で不平等であること,②条例・規則上の根拠がないために報償金の額やその交付を受ける団体の資格要件について客観的な基準もなく,恣意的に決定される危険があること,③大津市は,自治会等に委託している個々の事務について公園管理費,選挙公報配布報償金,河川愛護作業補助金等の支払をしており,それらとは別に報償金を支払う合理性はないこと,④自治会等の中には,公益的で中立な住民の組織とはいい難い極めて私的な色彩の強い,非中立的な団体があり,これらに対しても同じように一律に報償金を支払う合理性はないこと,⑤報償金の交付を受ける団体の資格要件について客観的な基準を設ける必要があるところ,それが設定されていないこと等に照らすと,本件公金支出は裁量の範囲を逸脱するものとして違法である旨主張する。 しかしながら,① 自治会の存在やその活動は地方自治法上是認されているものであり(地方自治法260条の2),大津市における自治会への加入率は,自治会加入世帯数を分子に,大津の全世帯数を分子にして算出した場合,約 ① 自治会の存在やその活動は地方自治法上是認されているものであり(地方自治法260条の2),大津市における自治会への加入率は,自治会加入世帯数を分子に,大津の全世帯数を分子にして算出した場合,約75%であって(乙26),自治会が一部の住民の組織であるとはいえないこと② 前記1(2)イのとおり,本件公金支出にかかる報償金については,基準が設けられているし,その交付を受ける団体が恣意的に抽出されているとは考えられないこと③ 公園管理,選挙公報配布,河川愛護作業についての報償費や補助金には,その目的からすると,本件報償金とは別にそれぞれの特定の目的をもって交付されるものであると考えられること④ たしかに,原告らが指摘するとおり,大津市の自治会の中には,その運営等につき,やや問題がある自治会があることが窺われるが(弁論の全趣旨),それが本件公金支出の違法性の判断に影響を及ぼすほどのものではないこと以上に照らすと,本件公金支出は裁量の範囲を逸脱するものとはいえず,原告らの上記主張は採用できない。 ウ原告らは,自治会長,学区自治会連合会長に対する報償金は,その実質は自治体の特別公務員報酬ないし給与に類するものであって,地方自治法204条の2の趣旨に反する旨主張する。 しかしながら,前記のとおり,本件公金支出にかかる報償金は,市政全般にわたる自治会等の協力実態に報いるため,謝金としてなされたものであって,地方公共団体の特別公務員報酬ないし給与に類するものとはいい難いから,本件公金支出は地方自治法204条の2の趣旨に反するものということはできない。 したがって,原告らの上記主張は採用できない。 (3) 地方財政法違反について い難いから,本件公金支出は地方自治法204条の2の趣旨に反するものということはできない。 したがって,原告らの上記主張は採用できない。 (3) 地方財政法違反について原告らは,本件公金支出は,法令に根拠のない支出であり,また,その支出の一部は地方自治体担当者も同道して自治会の役員の年2回の温泉旅行に使われていることが判明しているなど,地方財政法3条1項,4条1項に違反していることが明らかである旨主張する。 しかしながら,前記(2)アのとおり,本件公金支出は,「地方公共団体の事務を処理するために必要な経費」(地方自治法232条)として支出されたものであって,法令上の根拠がないとはいえないこと,仮に,その支出の一部が地方自治体担当者も同道して自治会の役員の年2回の温泉旅行に使われたとしても,そのことから,直ちに本件公金支出が違法となるものではないことに照らすと,原告らの上記主張は採用できない。 3 よって,原告らの請求はいずれも理由がないからこれらを棄却し,訴訟費用の負担について行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条,65条を適用して,主文のとおり判決する。 大津地方裁判所民事部裁判長裁判官神吉正則裁判官山口芳子裁判官後藤真孝は退官のため署名押印することができない。 裁判長裁判官神吉正則別紙┌─────────────────────────┬────────────┐│ 依頼事項 │ 依 頼 元 │├─────────────────────────┼──────────── ──┬────────────┐│ 依頼事項 │ 依 頼 元 │├─────────────────────────┼────────────┤│平成11年春の火災予防運動の実施 │消防本部予防課 │├─────────────────────────┼────────────┤│平成11年度大型ごみ収集の実施 │環境部環境美化センター課│├─────────────────────────┼────────────┤│市街灯不点灯の報告 │建設部土木課 │├─────────────────────────┼────────────┤│局広報紙「パイプライン」の配布 │企業局総務課 │├─────────────────────────┼────────────┤│平成11年度緑の募金における家庭募金 │都市計画部公園緑地課 │├─────────────────────────┼────────────┤│「ねんきん滋賀」の組回覧 │福祉保健部年金課 │├─────────────────────────┼────────────┤│琵琶湖を美しくする運動一斉清掃実施に伴うチラシの回│環境部環境保全課 ││覧 │ に伴うチラシの回│環境部環境保全課 ││覧 │ │├─────────────────────────┼────────────┤│平成11年度親と子のまちづくりコンクールの実施 │企画部青少年女性政策課 │├─────────────────────────┼────────────┤│夏の交通安全県民運動の実施 │建設部交通対策課 │├─────────────────────────┼────────────┤│人権啓発誌「輝きびと」No.54の配布 │教育委員会生涯学習課 │├─────────────────────────┼────────────┤│「くらしの無料相談所」の開設に伴う周知 │市民部市民相談課 │├─────────────────────────┼────────────┤│平成12年度健康推進養成講座開催に伴う受講者の推薦│福祉保健部健康管理課 │├─────────────────────────┼────────────┤│「広報おおつ」配布先の交代報告 │総務部広報課 │├─────────────────────────┼────────────┤│消費生活センターだより「ぽけっと」の組回覧 │市民部消費生活センター │├─────────────────────────┼────────────┤│平成13年度開始事業(家電リサイクル ンターだより「ぽけっと」の組回覧 │市民部消費生活センター │├─────────────────────────┼────────────┤│平成13年度開始事業(家電リサイクル法施行と市指定│環境部ごみ対策課 ││ごみ袋導入)の市民啓発にかかる職員動員の実施 │ │├─────────────────────────┼────────────┤│滋賀県「地域社会における男女共同参画の実態について│企画部男女共同参画課 ││の調査」にかかる協力 │ │└─────────────────────────┴────────────┘
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