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主文 本件上告を棄却する。理由 弁護人熊野一良の上告趣意第一のうち、憲法三七条三項違反をいう点について。憲法三七条三項前段所定の弁護人を依頼する権利は、被告人がみずから行使すべきもので、裁判所は、被告人にこの権利を行使する機会を与え、その行使を妨げなければよいものである(昭和二四年一一月三〇日大法廷判決・刑集三巻一一号一八五七頁)ところ、記録によると、被告人は、第一審判決の宣告された昭和四一年一二月一日に、配偶者Aによつて弁護士熊野一良を弁護人に選任し、原審の手続の終了するまで同弁護人の弁護を受けたことが明らかであるから、所論は採ることができない。同第一のその余は、憲法三一条違反をいう点もあるが、実質は単なる法令違反の主張であり、同第二は、事実誤認、量刑不当の主張であつて、いずれも上告適法の理由にあたらない。また、記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。昭和四三年一〇月八日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官田中二郎裁判官下村三郎裁判官松本正雄裁判官飯村義美- 1 -
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