令和7(わ)148 贈賄被告事件

裁判年月日・裁判所
令和7年9月24日 福岡地方裁判所 小倉支部
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判決文本文1,612 文字)

判決 主文 被告人を懲役2年6月に処する。 この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、ケア・トランポリンの販売、リース等を業とする株式会社Aの実質的経営者であり、Bは、平成27年4月30日から令和5年4月29日までの間、福岡県議会議員として、同県議会における予算議案につき表決を行うなどの権限を有していたものであるが、第1 令和4年4月4日、福岡県内の各市町村が同社所有のケア・トランポリンを利用して行う教室の開催等のケア・トランポリン関連事業に対し、同県が交付する補助金に係る「健康づくり県民運動事業費」を含む令和4年度福岡県一般会計予算議案の議決等に関し、同社のために有利かつ便宜な取り計らいをしたことの報酬との趣旨の下に、Bに対し、同社の経理担当であるCをして、北九州市a区b町c丁目d番e号の株式会社D銀行E営業部において、株式会社F銀行G支店に開設されたBが取締役を務める株式会社H名義の普通預金口座に現金2800万円を振込入金し、もってBの職務に関し賄賂を供与し第2 令和5年4月24日、前記「健康づくり県民運動事業費」並びに特別支援学校における前記ケア・トランポリンの配備及び教室の開催に係る「『ケア・トランポリン』を活用した特別支援学校健康・体力増進費」を含む令和5年度福岡県一般会計予算議案の議決等に関し、前記Aのために有利かつ便宜な取り計らいをしたことの報酬との趣旨の下に、Bに対し、前記Cをして前記D銀行E営業部において、前記F銀行G支店に開設された前記H名義の普通預金口座に現金2718万円を振込入金し、もってBの職務に関し賄賂を供与した。 (量刑の理由) 本件は、ケア・トランポリンの販売等を業とする株 記F銀行G支店に開設された前記H名義の普通預金口座に現金2718万円を振込入金し、もってBの職務に関し賄賂を供与した。 (量刑の理由) 本件は、ケア・トランポリンの販売等を業とする株式会社Aの実質的経営者であった被告人が、当時の福岡県議会議員に対し、県のケア・トランポリン事業に係る予算案の可決に向けた活動に対する報酬として、二度にわたり、合計5518万円の賄賂を供与した事案である。多額の賄賂によって、予算案の表決という県議会議員にとって最も重要といえる公務の公正な遂行に対する強い疑念を生じさせた犯行である。 ケア・トランポリンは、健康増進器具として開発された手すり付きの特殊なトランポリンであり、県の事業によって開催されるケア・トランポリン教室等の委託先は、事実上、被告人の出資により設立されたI協会に限定され、同協会にAがケア・トランポリンを販売、リースするという関係にあった。被告人は、委託費の約半額、すなわち、県の事業に関して執行された福岡県予算の約半額がAの収入となることから、前記議員に対し、可決された福岡県予算に応じた金額の賄賂を供与したものである。公金により自社が不当な利益を得ることを意図して高額な賄賂を供与した点は、厳しい非難に値する。 以上によれば、本件は贈賄事案の中でも悪質性の高い事案であり、被告人の刑事責任は重い。 他方、被告人にはみるべき前科がなく、それに加え、事実を全て認めて謝罪の意思を示し、贖罪寄付をしたこと、妻及び子が出廷して被告人の更生支援を誓約したこと、報道による社会的制裁を受けていることなどの事情も認められる。これらの点も考慮し、主文の懲役刑を定めた上、その刑の執行を猶予することとする。 (求刑懲役2年6月)令和7年9月24日福岡地方裁判所小倉支部第1刑事部裁判 情も認められる。これらの点も考慮し、主文の懲役刑を定めた上、その刑の執行を猶予することとする。 (求刑懲役2年6月)令和7年9月24日福岡地方裁判所小倉支部第1刑事部裁判長裁判官三芳純平裁判官安藤諒裁判官大野志明

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