令和6(わ)714 住居侵入、強盗致死

裁判年月日・裁判所
令和7年9月3日 仙台地方裁判所
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判決文本文1,292 文字)

- 1 - 主文 被告人を懲役26年に処する。 未決勾留日数中240日をその刑に算入する。 理由 【罪となるべき事実】 被告人は、現金を強奪する目的で、令和6年2月21日午前11時28分頃から同日午後0時7分頃までの間に、仙台市(住所省略)所在のA方に、無施錠の玄関ドアから侵入し、その頃、同所において、同人(当時72歳)に対し、その上半身に体当たりをして同人を後方に転倒させ、さらに、その頸部を手指でつかんで圧迫するなどの暴行を加えてその反抗を抑圧した上、同人所有の現金約1400万円を強奪し、その際、上記一連 の暴行により、同人に第7・8胸椎間離開及び甲状軟骨左右上角の骨折等の傷害を負わせ、その頃、同所において、同人を上記一連の暴行及び傷害に起因する虚血性心疾患に基づく急性循環不全により死亡させた。 【証拠の標目】省略 【法令の適用】省略【量刑の理由】本件暴行態様それ自体は、被害者が健常者であれば通常は死亡するに至らない程度のものであり、強度なものとまではいい難い。もっとも、被告人は、被害者が高齢で足も不 自由であることなどの事情を承知の上で上記暴行に及んでいるのであり、このような被害者に対しては相応に危険な行為であったといえる。その結果、何ら落ち度のない被害者が死亡するという取り返しのつかない結果が生じている。約1400万円という財産的被害も、そのうち約1061万円が遺族に返還されたとはいえ、極めて高額である。 結果は重大であり、遺族らの処罰感情が峻烈であることも当然というべきである。 被告人は、被害者方のリフォーム工事を担当した際に、被害者方に多額の現金がある- 2 - ことや被害者が1 人で在宅している時間帯があることなどを知り、そのタイミングを狙って犯 る。 被告人は、被害者方のリフォーム工事を担当した際に、被害者方に多額の現金がある- 2 - ことや被害者が1 人で在宅している時間帯があることなどを知り、そのタイミングを狙って犯行に及んでいる。犯行計画は周到なものではなく、犯行前に逡巡している様子もうかがえるなど、犯意が強固であったとは評価し難いものの、仕事上で知った事実を強盗のために悪用したことには強い非難を向けなければならない。また、被害者が死亡した可能性を認識した後も、一切の救命活動等をすることなく、犯行を継続しており、そ の人命を軽視した行動等も厳しい非難を免れない。 以上のような本件の犯情からすれば、本件は同種事案(【処断罪】強盗致死、【犯行態様】侵入強盗)の中で、無期懲役刑を選択すべきほど特に犯情が重いとまではいえないとしても、有期懲役刑に処せられた事案の中では相応に重い部類に属するものというべきである。 犯情に関するこれらの判断により定められた刑責の枠内において、被告人が反省の弁を述べていることや、前科前歴がなく、再犯可能性は高くないことなどの一般情状も考慮して、主文の刑を量定した。 令和7年9月3日 仙台地方裁判所第1刑事部 裁判長裁判官榊原敬 裁判官米満祥人 裁判官浅野雄一朗

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