主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人冨岡秀夫の上告理由第一点の一について。同一の所有者に属する土地及びその地上の建物の双方が同時に抵当権の目的とされた場合においても民法三八八条の適用があるとした原審の判断は正当であり(最高裁昭和三五年(オ)第九四一号同三七年九月四日第三小法廷判決・民集一六巻九号一八五四頁参照)、原判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ。)に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。同第一点の二及び第二点について。民法三八八条所定の地上権は、建物の所有を目的とするものであるから特別法である借地法(大正一〇年四月八日法律第四九号)が適用され、当事者間で協議が調わない場合には同法二条一項によつてその存続期間が定まると解するのが相当である。本件建物が非堅固な普通建物であることは原審が適法に確定するところであり、したがつて、その所有を目的とする本件法定地上権の存続期間は、成立の時から三〇年であるとした原審の判断は正当であつて、原判決に所論の違法はない。論旨は、採用することができない。同第三点について。本件記録により明らかな訴訟の経過に照らし、原判決に所論の審理不尽の違法があるとは認められない。論旨は、原判決を正解せずしてこれを論難するものであり、採用することができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。- 1 -最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官坂本吉勝裁判官関根小郷裁判官天野武一 裁判長裁判官坂本吉勝裁判官関根小郷裁判官天野武一裁判官江里口清雄裁判官高辻正己- 2 -
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