平成24(行ケ)10167 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成24年10月31日 知的財産高等裁判所 2部 判決 請求棄却
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判決文本文79,239 文字)

- 1 -平成24年10月31日判決言渡平成24年(行ケ)第10167号審決取消請求事件口頭弁論終結日平成24年10月3日判決 原告株式会社ユニバーサルエンターテインメント 訴訟代理人弁護士長沢幸男向多美子弁理士豊岡静男廣瀬文雄 被告株式会社SNKプレイモア 主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 原告の求めた判決特許庁が無効2007-800167号事件について平成24年3月27日にした審決中,「特許第3069092号の請求項9及び25については,平成23年5月11日付けの訂正請求による訂正を認めない。」との部分及び「特許第3069092号の請求項3,6,7及び26ないし28に係る発明についての特許を無- 2 -効とする。」との部分を取り消す。 第2 事案の概要本件は,特許無効審決の取消訴訟である。争点は,容易想到性である。 1 特許庁における手続の経緯原告は,発明の名称を「遊技機」とする本件特許第3069092号(平成12年5月19日設定登録)の特許権者である。 本件特許は,特願平9-352171号(平成9年12月5日出願。以下「P1出願」という。)及び特 称を「遊技機」とする本件特許第3069092号(平成12年5月19日設定登録)の特許権者である。 本件特許は,特願平9-352171号(平成9年12月5日出願。以下「P1出願」という。)及び特願平10-243695号(平成10年8月28日出願。 以下「P2出願」といい,P1出願に基づく優先権主張がされている。)に基づく優先権を主張して出願された特願平10-333782号(平成10年11月25日出願。以下「原出願」といい,P1出願及びP2出願に基づく優先権主張がされている。)の一部を,平成11年6月7日,特許法44条1項の規定により新たな出願とした特願平11-160182号(本件出願。P1出願及びP2出願に基づく優先権主張がされている。)に係るものである。 被告は,平成19年8月20日,本件特許の請求項1~8,10を無効とすることを求めて審判の請求をした。特許庁は,無効2007-800167号事件として審理した上,平成20年10月15日,「本件特許の請求項1ないし8,10に係る発明についての特許を無効とする。」との第1次審決(甲142)をし,その謄本は平成20年10月28日,原告に送達された。 この審決に対し,原告は,平成20年11月26日,審決取消訴訟(平成20年(行ケ)第10446号)を提起し,平成21年2月6日,訂正審判の請求を行い(訂正2009-390010号),平成21年2月27日,平成23年法律第63号による改正前の特許法181条2項の規定に基づき,「特許庁が無効2007-800167号事件について平成20年10月15日にした審決を取り消す。」との決定を得た。 - 3 -この決定を受けて審理が復活した審判において,原告は,平成21年3月19日,訂正請求をした(甲143)。これに伴い,上記訂正審判請求は,上記改正前 審決を取り消す。」との決定を得た。 - 3 -この決定を受けて審理が復活した審判において,原告は,平成21年3月19日,訂正請求をした(甲143)。これに伴い,上記訂正審判請求は,上記改正前の特許法134条の3第4項により取り下げたものとみなされた。 特許庁は,さらに審理の上,平成21年12月15日,「訂正を認める。本件特許の請求項10,26ないし28に係る発明についての特許を無効とする。本件特許の請求項3,6及び7に係る発明についての審判請求は,成り立たない。」との第2次審決(甲149)をし,その謄本は平成22年1月7日,原告に送達された。 第2次審決に対し,原告は,平成22年2月5日,審決取消訴訟(平成22年(行ケ)第10041号)を提起し,平成22年5月6日,訂正審判の請求を行い(訂正2010-390042号),平成22年6月30日,上記改正前の特許法181条2項の規定に基づき,「特許庁が無効2007-800167号事件について平成21年12月15日にした審決を取り消す。」との決定を得た。 この決定を受けて審理が再び復活した審判において,原告は,平成22年7月26日,訂正請求をした(甲150)。これに伴い,上記訂正審判請求は,上記改正前の特許法134条の3第4項により取り下げたものとみなされた。 原告は,さらに,平成23年5月11日,本件訂正請求をした(甲160)。 特許庁は,さらに審理の上,平成24年3月27日,「本件特許の請求項3,6,7,10及び26ないし28については,本件訂正請求による訂正を認める。本件特許の請求項9及び25については,本件訂正請求による訂正を認めない。本件特許の請求項3,6,7及び26ないし28に係る発明についての特許を無効とする。 本件特許の請求項10に係る発明についての審判請求は, 請求項9及び25については,本件訂正請求による訂正を認めない。本件特許の請求項3,6,7及び26ないし28に係る発明についての特許を無効とする。 本件特許の請求項10に係る発明についての審判請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は平成24年4月5日,原告に送達された。 2 本件発明の要旨【請求項1】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項2】- 4 -(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項3】(1) 本件訂正前(平成14年6月27日付け訂正請求書(甲164)記載)「 前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項a)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出さ 示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段- 5 -によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段と,前記音発生手段によって発生 停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類との組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段により選択された効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることが報知され,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることが報知されることを特徴とする遊技機。」【請求項4】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項5】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項6】(1) 本件訂正前(平成14年6月27日付け訂正請求書(甲164)記載)「 前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手- 6 -段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技 演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項b)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されると- 7 -きに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記報知 記報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されると- 7 -きに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記報知態様とは異なる報知態様による報知であって,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに行われる報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類と,前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類との組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,前記効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることを報知し,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることを報知するとともに当該入賞態様に対応する前記停止表示態様の種類を報知することを特徴とする遊技機。」【請求項7】(1) 本件訂正前(平成14年6月27日付け訂正請求書(甲164)記載)「 前記連動演出手段は,前記可変表示停止手段によって前記各列の可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の 7】(1) 本件訂正前(平成14年6月27日付け訂正請求書(甲164)記載)「 前記連動演出手段は,前記可変表示停止手段によって前記各列の可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出することを特徴とする請求項3または請求項5または請求項6に記載の遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項c)「 前記連動演出手段は,前記可変表示停止手段によって前記各列の可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出することを特徴- 8 -とする請求項3または請求項6に記載の遊技機。」【請求項8】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項9】(1) 本件訂正前(平成21年3月19日付け訂正請求書(甲143)記載)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生す 毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,- 9 -前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,演出態様組合せテーブルを参照して報知する入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段により選択された,効果音の種類及び連動表示態様の種類の組合せからなる報知情報を報知することを特徴とする遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項 とから構成され,前記報知態様選択手段により選択された,効果音の種類及び連動表示態様の種類の組合せからなる報知情報を報知することを特徴とする遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項d)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決- 10 -定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止さ よって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段と,抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,前記音発生手段によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類との組合せを,演出態様組合せテーブルを参照して報知する入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段により選択された効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることが報知され,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることが報知される報知情報を報知することを特徴とする遊技機。」【請求項10】(1) 本件訂正前(無効2006-80116審判事件における平成20年4月14日付けの訂正請求書(甲88)記載)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示 様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示- 11 -停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1 表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを- 12 -参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択することを特徴とする遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項e)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミング の停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と,前- 13 -記音発生手段によって発生される効果音の種類,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択するものであり,前記デモ抽選テーブル選択テー テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択するものであり,前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,ボーナスの内部当たり中であってボーナスの種類により異なる遊技状態においては,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではなく,前記演出態様組合せは,遊技状態が一般遊技中においてボーナスが入賞態様となった場合,及び遊技状態がボーナスの内部当たり中である場合にのみ前記報知態様選択手段によって選択される複数の確定パターンを含み,前記ボーナスは,少なくとも種類の異なる2つのボーナスがあり,前記確定パターンは,2つのボーナスのうち,一方のボーナスの当選フラグが成立している場合にのみ選択される第1の確定パターンと,他方のボーナスの当選フラグが成立している場合にのみ選択される第2の確定パターンと,2つのボーナスのいずれかの当選フラグが成立している場合に選択される第3の確定パターンとを含み,前記デモ抽選テーブル選択テーブルにより,遊技状態が一般遊技中においてボーナスが入賞態様となった場合,及び遊技状態がボーナスの内部当たり中である場合に選択されるデモ抽選テーブルは,当該デモ抽選テーブルに対応づけされた複数の演出態様組合せの一部が前記確定パターンであり,前記報知態様選択手段は,遊技状態が一般遊技中においてボーナスが入賞態様となった場合には,前記第1の確定パターン及び前記第2の確定パターンを選択せず- 14 -前記第3の確定パターンのみを選択するように構成され,遊技状態がボーナスの内部当たり中である場合には,前記第1の確定 場合には,前記第1の確定パターン及び前記第2の確定パターンを選択せず- 14 -前記第3の確定パターンのみを選択するように構成され,遊技状態がボーナスの内部当たり中である場合には,前記第1の確定パターン乃至前記第3の確定パターンを選択しうるように構成されており,前記報知態様選択手段により複数の前記確定パターンのいずれかが選択される確率は,遊技状態がボーナスの内部当たり中である場合であっていずれの入賞態様が決定された場合には,遊技状態が一般遊技中においてボーナスが入賞態様となった場合より高いことを特徴とする遊技機。」【請求項11】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項12】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項13】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項14】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項15】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項16】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項17】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項18】(平成21年3月19日付け訂正請求書(甲143)記載)「 前記入賞態様決定手段は,一定範囲の乱数を発生させる乱数発生手段と,この乱数発生手段で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出する乱数抽出手段と,この乱数抽出手段で抽出された乱数を各入賞態様に区分けする乱数区分手段とから構成- 15 -されていることを特徴とする請求項3,6,7,9のいずれか1項に記載の遊技機。」【請求項19】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除) 乱数区分手段とから構成- 15 -されていることを特徴とする請求項3,6,7,9のいずれか1項に記載の遊技機。」【請求項19】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項20】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項21】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項22】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項23】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項24】(平成21年3月19日付け訂正請求(甲143)により削除)【請求項25】(1) 本件訂正前(平成21年3月19日付け訂正請求書(甲143)記載)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化- 16 -入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを グが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化- 16 -入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記報知態様とは異なる報知態様による報知であって,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに行われる報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と,抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,演出態様組合せテーブルを参照して報知する入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され, 出される連動表示態様の種類および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,演出態様組合せテーブルを参照して報知する入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,前記効果音の種類と前記連動表示態様の種類との組合せに一意に対応する前記停止表示態様の種類を,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択することを特徴とする遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項f)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄- 17 -を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段 によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記報知態様とは異なる報知態様による報知であって,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに行われる報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1- 18 -つの表示態様で演出する停止演出手段と,抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,前記音発生手段によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類と,前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類との組合せを,演出態様組合せテーブルを参照して報知する入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,前記効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることを報知し,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞 構成され,前記報知態様選択手段は,前記効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることを報知し,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることを報知するとともに当該入賞態様に対応する前記停止表示態様の種類を報知することを特徴とする遊技機。」【請求項26】(1) 本件訂正前(無効2006-80116審判事件における平成20年4月14日付けの訂正請求書(甲88)記載)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,- 19 -前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手 段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択することを特徴とする遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項g)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態 止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フ- 20 -ラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブル に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択するものであり,前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,ボーナスの内部当たり中であってボーナスの種類により異なる遊技状態においては,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではないことを特徴とする遊技機。」【請求項27】(1) 本件訂正前(無効2006-80116審判事件における平成20年4月14日付けの訂正請求書(甲88)記載の請求項28)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄- 21 -を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知- 22 -態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択することを特徴とする遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項h) よび入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択することを特徴とする遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項h)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,- 23 -前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択するものであり,前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,ボーナスの内部当たり中であってボーナスの種類により異なる遊技状態においては,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではないことを特徴とする遊技機。」【請求項28】(1) 本件訂正前(無効2006-80116審判事件における平成20年4月14日付けの訂正請求書(甲88)記載の請求項29)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態 0年4月14日付けの訂正請求書(甲88)記載の請求項29)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボ- 24 -タンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段 前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択し,前記音発生手段は,前記連動演出手段によって前記各列の表示が演出される毎に,予め定められた種類または長さの効果音を発生させることを特徴とする遊技機。」(2) 本件訂正によるもの(訂正事項i)「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄- 25 -を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立さ れる遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選 態様で演出する連動演出手段と,前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知- 26 -態様選択手段とから構成され,前記報知態様選択手段は,デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し,選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択し,前記音発生手段は,前記連動演出手段によって前記各列の表示が演出される毎に,予め定められた種類または長さの効果音を発生させるものであり,前記デモ抽選テーブル選択テーブルは,ボーナス・ゲーム作動中を除く各遊技状態においては,入賞態様毎に異なるデモ抽選テーブルが対応し,かつ,ボーナスの内部当たり中であってボーナスの種類により異なる遊技状態においては,入賞態様とデモ抽選テーブルとのすべての対応が同一ではないことを特徴とする遊技機。」以下,請求項ごとに,本件訂正後の発明を「訂正発明3」などという。 3 審決の理由の要点(本件訴訟で取消しを求められている請求項についての判断で,かつ,主張された取消事由に関係する部分のみを摘記する。)(1) 審決は,本件訂正のうち,請求項9及び25については無効審判の対象外であり,特許法134条の2第5項で準用する同法126条5項の独立特許要件の充足の有無を判断し,これら請求項に関する訂正事項d及びfは,「訂正発明9は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術1~5に基づき,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができた」,「訂正発明25は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術1~6に基づき,P1出願日当時の当業者が容易に発明 び周知技術1~5に基づき,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができた」,「訂正発明25は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術1~6に基づき,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができた」との理由で,訂正を認めなかった。審決で挙げている丙1(特開平6-114140号公報)とは,本件訴訟における甲163である。 また,審決は,請求項3,6,7,26~28の訂正を適法と認めた上,「訂正発明3は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Dに基づき,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができた」,「訂正発明6は,甲28- 27 -発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Eに基づき,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができた」,「訂正発明7も,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~D,又は甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Eに基づいて,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができた」,「訂正発明26は,甲28発明,丙5発明及び周知技術F~Iに基づき,P2出願日当時の当業者が容易に発明をすることができた」,「訂正発明27は,甲28発明,丙5発明,丙1記載の事項及び周知技術F~Hに基づき,P2出願日当時の当業者が容易に発明をすることができた」,「訂正発明28は,甲28発明,丙5発明,丙1に開示された構成,周知技術F~H及び周知技術Jに基づき,P2出願日当時の当業者が容易に発明をすることができた」との理由で,「訂正後の明細書に記載された請求項3,6及び7の特許及び請求項26~28の特許は,特許法29条2項の規定に違反してされたものであるから,同法123条1項2号の規定に該当し無効とすべきものである。」と判断した。 (2) 上記判断に際し,審決が認定した特 6~28の特許は,特許法29条2項の規定に違反してされたものであるから,同法123条1項2号の規定に該当し無効とすべきものである。」と判断した。 (2) 上記判断に際し,審決が認定した特開平8-117390号公報(甲28)記載の発明,訂正発明9,25,3,6,7と甲28発明との一致点及び相違点並びに相違点についての判断は,以下のとおりである。訂正発明26~28の判断について原告は取消事由を主張しないので,判断の内容の摘示は省略する。 ア甲28発明「 乱数をサンプリングし,入賞態様を判定し,その判定結果により可変表示部の可変表示動作を停止制御する制御部と,複数のリール2,3,4で構成され,複数の図柄を可変表示する前記可変表示部と,前記複数のリール2,3,4を一斉に回転させるスタートレバー11と,各リールに対応して設けられ,押圧操作することで対応するリールの回転を停止させることができるストップボタン12,13,14とを備えた遊技機において,前記制御部は,サンプリングされた乱数が,入賞確率テーブルにおいて,どの入- 28 -賞態様に属する値になっているかを判定し,それぞれの種類に対応した入賞リクエスト信号を発生し,入賞と判定された場合には,遊技者が前記ストップボタン12,13,14を操作した時に,入賞の種類に対応したシンボル表示位置に前記複数のリール2,3,4を停止制御するが,可変表示が停止した時にその特定の入賞図柄になるかどうかは,可変表示を停止させる遊技者の操作タイミングに応じて決定され,ゲーム毎に,前記制御部で判定された入賞態様の種類に応じて,どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを遊技者に知らせる報知手段を設け,前記報知手段は,前記ストップボタン12が押された直後に,前記複数のリール2, 御部で判定された入賞態様の種類に応じて,どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを遊技者に知らせる報知手段を設け,前記報知手段は,前記ストップボタン12が押された直後に,前記複数のリール2,3,4の内側に取り付けられているバックライトの点灯パターンを変え,加えて発音装置から適当な音を発生する遊技機。」 イ訂正発明9と甲28発明との対比(ア) 一致点「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライ- 29 -ン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,一報知態様による報知と,前記可変表示停止手段によ 記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,一報知態様による報知と,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記一報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,音発生手段と,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段で構成される遊技機。」の点(イ) 相違点[相違点1]訂正発明9は「報知情報を所定確率で遊技者に報知する」のに対し,甲28発明は「どの種類の入賞役に当たり易い状態であるか(訂正発明9の「報知情報」に相当)」を所定確率で遊技者に知らせるものではない点。 [相違点2]訂正発明9は「報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知」とからなるとともに,「報知手段」が「前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段」を有するのに対し,- 30 -甲28発明は「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」が,可変表示が開 し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段」を有するのに対し,- 30 -甲28発明は「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」が,可変表示が開始されるときに行われる報知と,その後の,各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知という関係ではない点,及び「適当な音」が,複数の異なる入賞態様に共通したものであるとともに複数の効果音の中の1つの音であるか明らかでない点。 [相違点3]訂正発明9の「報知手段」が「抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,前記音発生手段によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類との組合せを,演出態様組合せテーブルを参照して報知する入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段」を有しているのに対し,甲28発明は「バックライトの点灯パターン」及び「適当な音」の組合せを選択する手段を有しているか明らかでない点。 [相違点4]訂正発明9は「効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることが報知され,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることが報知される」のに対し,甲28発明は「適当な音」及び「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」との組合せにより,そのような入賞態様であることが報知されるものではない点。 (ウ) 相違点についての判断[相違点1について]甲29(特開平7-68027号公報,参考判決における引用例3)の段落【0020】には「・・・次にS3に進み,ランダム3カウンタのカウント値を読出す処理が行なわれる。このランダム3カウンタは,0からカウント 特開平7-68027号公報,参考判決における引用例3)の段落【0020】には「・・・次にS3に進み,ランダム3カウンタのカウント値を読出す処理が行なわれる。このランダム3カウンタは,0からカウントアップしてその上限である2までカウントアップした後再度0からカウントアップし直すものである。そして,読出されたカウント値が0のときにS4に進み,大当り予告1を行なうためのフ- 31 -ラグがセットされる。ランダム3カウンタの値が1のときにはS5に進み,リーチ予告を行なうためのフラグがセットされる。・・・ランダム3カウンタの値が2のときにはS6に進み,予告なしの状態となり,直接S11に進む。・・・」と記載されており,大当り予告1を1/3の確率で行うものであることが分かる。 また,甲30(特開平9-700号公報)の段落【0049】には「ここで,大当り予告は,CRNDYOKでそれを実行するか否かが決定され,同時にその予告の方法も決定される。・・・」と,段落【0057】には「・・・遊技状態は,大当りが事前決定されていない遊技状態(図中「大当り以外」),大当りが事前決定されておりかつ始動入賞記憶数が2以上である遊技状態(図中「大当り・始動記憶2以上」),および大当りが事前決定されておりかつ始動入賞記憶数が1以下の遊技状態(図中「大当り・始動記憶1以下」)の3種類に分類されている。」と,段落【0059】には「遊技状態が「大当り・始動記憶2以上」である場合には,CRNDYOKとの抽出値,「報知方法」との関係が以下のように定められている。抽出値が「0」~「99」の場合には,特別の音による真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「100」~「199」の場合には,キャラクタによる真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「200」~「449」の場合には,音 「99」の場合には,特別の音による真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「100」~「199」の場合には,キャラクタによる真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「200」~「449」の場合には,音およびキャラクタの両方による真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「450」~「899」の場合には,大当り予告の報知をしない。」と,段落【0060】には「遊技状態が「大当り・始動記憶1以下」の場合には,CRNDYOKと,「報知方法」との関係が以下のように定められている。抽出値が「0」~「224」の場合には,特別の音による真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「225」~「449」の場合には,キャラクタによる真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「450」~「899」の場合には,大当り予告の報知をしない。」と記載されており,大当りが事前決定されている遊技状態において,大当り予告の報知を450/900(1/2)の確率で行うものであることが分かる。 これらの記載等からみて,入賞に関する報知情報を所定確率で遊技者に報知するこ- 32 -とは,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術1」という。)であるといえる。 そして,甲29の段落【0008】及び甲30の段落【0013】に,スロットマシンを対象としても良い旨記載されていることを考え合わせると,甲28発明に周知技術1を適用して,どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを所定確率で遊技者に知らせるようにして,相違点1に係る訂正発明9の構成とすることは,P1出願の出願日(以下「P1出願日」という。)当時の遊技機の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に想到し得ることといえる。 [相違点2について]甲29(特開平7-68027号公報)の段落【002 いう。)当時の遊技機の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に想到し得ることといえる。 [相違点2について]甲29(特開平7-68027号公報)の段落【0020】に「・・・このS8の処理を行うに際し,前記S4により大当り予告1を行なうためのフラグがセットされている場合には,レール飾りランプ21と飾りLED41とを可変表示装置の可変開始時から点滅させ,スピーカ37から大当り予告音を発生させ,大当り状態が発生することを事前に予告報知し,S5 によるリーチ予告のフラグがセットされている場合は飾りLED41を可変開始時から点滅させるとともにスピーカ37からリーチ予告音を発生する。・・・」と記載され,甲30(特開平9-700号公報)の段落【0101】に「・・・その音作成手段は,表示結果内容事前決定手段により表示結果内容を特定の表示態様に相当するものにする決定が行なわれた場合に,通常の遊技状態において作成する効果音等と異なる特別の音を作成し,その作成した特別の音を,図10等に示されるように音発生手段から発生させる。」と記載されているように,遊技状態に応じて複数の効果音の中の1つの音を発生させることは,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術2」という。)であるといえる。 また,甲32(「必勝パチスロファン」1994年増刊7月号,参考判決における甲22記事)の78~79 頁に記載されているフラグ成立を知らせる方法に関する事項(特に,78 頁3段目「●音が鳴る」の項及び79 頁下段中央「ロイヤルタカシ-RT」- 33 -の項参照)から,スタートレバーをたたいた時,すなわち,可変表示開始手段によって可変表示が開始される時に,ボーナスフラグ又はシングルボーナスフラグが成立したことを共通の音により報知する - 33 -の項参照)から,スタートレバーをたたいた時,すなわち,可変表示開始手段によって可変表示が開始される時に,ボーナスフラグ又はシングルボーナスフラグが成立したことを共通の音により報知する技術は,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術3」という。)であるといえる。 さらに,甲32の78~79 頁に記載されているフラグ成立を知らせる方法に関する事項(特に,78 頁4段目「●リールがスベる」の項及び79 頁下段左「スーパーヘビーメタルA」の項参照)や,甲33(特開平8-173592号公報,参考判決における引用例7)の段落【0001】及び【0049】~【0055】に記載されている事項からみて,リールの各列が停止するごとに報知を行う技術は,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術4」という。)であるといえる。 そうすると,甲28発明に周知技術2~4を適用して,スタートレバー11の操作時にBB(ビッグボーナス)又はNB(ノーマルボーナス)が当たっている場合,それらに共通の音であって複数の効果音の中の1つの音により報知するとともに,ストップボタン12,13,14が押圧操作されて,リール2,3,4のうちの少なくとも1つが停止する時に,どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを遊技者に知らせるようにして,相違点2に係る訂正発明9の構成とすることは,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 [相違点3について]審判で提示した丙1(特開平6-114140号公報)には,次の記載がある。 【0001】【産業上の利用分野】本発明は,スロットマシンに関し,詳しくは,複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置を有し,該可変表示装置の可変停止時の表示結果が予め定められた特定の識別情報になった場合に所定の 上の利用分野】本発明は,スロットマシンに関し,詳しくは,複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置を有し,該可変表示装置の可変停止時の表示結果が予め定められた特定の識別情報になった場合に所定の遊技価値を付与可能となるスロットマシンに関する。 【0041】・・・1ゲームタイマが終了すれば,S65に進み,・・・全リールの回転が開始される。・・・- 34 -【0042】次にS66に進み,格納されているランダム値R(図6参照)を用いて所定の演算を行なう処理がなされる。・・・次にS67により,その演算結果を各当選の判定値と比較する処理が行なわれる。この各当選の判定値は,ビッグボーナスゲーム当選の判定値,ボーナスゲーム当選の判定値,小役当選の判定値,再ゲーム当選の判定値の4種類がある。・・・【0043】次にS68に進み,ボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれ,ボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS71に進み,ビッグボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれ,ビッグボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS74に進む。S74では,リール回転音をスピーカ28から発生させ,次にS75に進み,ビッグボーナス当選フラグあるいはボーナス当選フラグがセットされているか否かの判断が行なわれ,・・・セットされていない場合にはS76に進む。 【0044】S76では,前記S67による比較結果,ランダム値Rを用いた演算結果がビッグボーナス当選許容値に含まれているか否かの判断がなされ,含まれている場合にはS77に進み,ビッグボーナス当選フラグがセットされてS80に進む。一方,前記S67による比較結果,ランダム値Rを用いた演算結果がビッグボーナス当選許容値ではないがボーナス当選許容値に含まれている場合 77に進み,ビッグボーナス当選フラグがセットされてS80に進む。一方,前記S67による比較結果,ランダム値Rを用いた演算結果がビッグボーナス当選許容値ではないがボーナス当選許容値に含まれている場合には,S78によりYESの判断がなされてS79に進み,ボーナス当選フラグがセットされてS80に進む。S80では,遊技効果ランプ24(図1参照)を点灯開始させる処理がなされ,次にS85に進む。S80の処理により,ビッグボーナスあるいはボーナス当選した旨の報知が行なわれる。・・・【0050】・・・S108に進み,停止しているいずれか2つのリールにより表示されている図柄がリーチ状態の図柄になっているか否かの判断がなされる。リーチ状態とは,複数の可変表示部5L,5C,5Rのうちのいずれか1つがまだ可変表示している段階で,既に停止している可変表示部の表示結果が,「AAA」,「BBB」等の特定の識別情報の組合せとなる条件を満たす所定表示状態となっている場合を- 35 -意味する。そして,S108により・・・リーチ状態であると判断された場合にはS109に進み,ビッグボーナス当選フラグまたはボーナス当選フラグがセットされているか否かの判断がなされ,・・・いずれかがセットされている場合にはS110に進み,リーチ音をスピーカ28から発生させた後にS87に進む。このリーチ音が発せられることにより,遊技者が現在可変表示している可変表示部の停止時の表示結果次第で前記特定の識別情報の組合せが成立するかもしれないという遊技者の期待感を効果的に盛り上げることができる。なお,・・・ビッグボーナス当選フラグセット時にのみリーチ時の報知を行なうようにしてもよいし,・・・。 上記記載によると,丙1には,入賞態様決定手段で決定されたビッグボーナスゲーム当選,ボーナスゲー ・ビッグボーナス当選フラグセット時にのみリーチ時の報知を行なうようにしてもよいし,・・・。 上記記載によると,丙1には,入賞態様決定手段で決定されたビッグボーナスゲーム当選,ボーナスゲーム当選その他の入賞態様に応じ,遊技効果ランプの点灯の有無とリーチ音の発生の有無という異なる複数の報知態様の種類の組合せを選択し報知するとの構成(以下「丙1に開示された構成」という。)が開示されているということができる。 なぜなら,丙1の段落【0050】に記載されるように,ビッグボーナスゲーム当選の際にのみリーチ音を発生させるとした場合には,ビッグボーナスゲーム当選のときは,遊技効果ランプが点灯するとともにリーチ音も発生し,ボーナスゲーム当選のときは,遊技効果ランプは点灯するもののリーチ音は発生せず,その他のときは,遊技効果ランプは点灯せずリーチ音も発生しないことになるからである。 また,審判で提示した丙2(特開平8-336642号公報)の段落【0001】,【0007】,【0046】,【0090】,【0138】及び【図7】,【図14】の記載によれば,丙2記載の遊技機は,表示結果内容事前決定手段により表示結果内容を特定の表示態様に相当するものにする決定が行われた場合に,当該特定の表示態様が表示されることを遊技者に報知することのできる予告報知手段を備え,当該予告報知手段は,図7の「集中リーチ用テーブル」及び図14の「大当り予告テーブル」- 36 -を備えるものであるところ,「集中リーチ用テーブル」の「C_RND_R2」に係る0から224までの数及び「大当り予告テーブル」の「C_RND_YOK」に係る0から899までの数は,集中リーチ状態を発生させるか否かなどを決定するための乱数であり,これらが抽出乱数であることは明らかである。そして,こ 及び「大当り予告テーブル」の「C_RND_YOK」に係る0から899までの数は,集中リーチ状態を発生させるか否かなどを決定するための乱数であり,これらが抽出乱数であることは明らかである。そして,これらの乱数は,「集中リーチ用テーブル」においては,「集中リーチ実行」又は「通常表示」との報知手段(演出態様)に,「大当り予告テーブル」においては,「音」,「キャラクタ」,「音+キャラクタ」又は「報知しない」との報知手段(演出態様及びその組合せ)にそれぞれ区画されているのであるから,結局,丙2は,「報知手段は,抽出乱数を各報知手段に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,(…効果音の種類,および…連動表示態様の種類の組合せを,)演出態様組合せテーブルを参照して…選択する報知態様選択手段から構成され」との構成を開示するものということができる。 さらに,審判で提示した丙3(特開平7-100249号公報)の段落【0077】~【0079】,【0083】及び【図19】(b)の記載によれば,丙3記載の遊技機は,ランダムカウンタC_RND1の値により大当りを発生させる(表示結果を特定の表示態様にする)ことが決定された場合に,リーチの態様と音声又はランプ等の点灯によって,当該特定の表示態様が表示されることを所定確率で遊技者に報知することのできる報知手段を備え,当該報知手段は図19(b)の「リーチ態様決定データテーブル」を備えるものであるところ,「リーチ態様決定データテーブル」の「C_RND4_0」に係る0から14までの数は,リーチ態様などを決定するための乱数であり,これらが抽出乱数であることは明らかである。そして,これらの乱数は,「リーチ態様決定データテーブル」においては,「通常リーチ」,「特別リーチ1」又は「特別 リーチ態様などを決定するための乱数であり,これらが抽出乱数であることは明らかである。そして,これらの乱数は,「リーチ態様決定データテーブル」においては,「通常リーチ」,「特別リーチ1」又は「特別リーチ2」との報知態様にそれぞれ区画されているのであるから,結局,丙3は,「報知手段は,抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,(リーチ態様の種類を,)演出態様組合せテーブルを参照して選択する報知態様選択手段から構成され」との構成を開- 37 -示するものということができる。 よって,報知手段の構成として,抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,報知情報を,演出態様組合せテーブルを参照して選択する報知態様選択手段を用いることは,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術5」という。)であるといえる。 そうすると,甲28発明に,丙1に開示された構成(入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じ,異なる複数の報知態様の種類の組合せを選択し報知するとの構成)を適用するとともに周知技術2~5を考慮すれば,報知態様選択手段により選択される報知情報について,「音発生手段によって発生される効果音の種類,および連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,」「入賞態様に応じて選択する」との構成を採用し,また,報知する報知情報について,「報知態様選択手段により選択された効果音の種類及び連動表示態様の種類の組合せからなる」という構成を採用するとともに,報知態様選択手段について,「抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,効果音の種類と連動表示態 らなる」という構成を採用するとともに,報知態様選択手段について,「抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,効果音の種類と連動表示態様の種類との組合せを,演出態様組合せテーブルを参照して選択する」ものとすること,すなわち,訂正発明9の報知態様選択手段等に係る構成を採用することは,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 [相違点4について]上記[相違点3について]の項で検討したとおり,丙1の段落【0044】の記載によれば,ビッグボーナスあるいはボーナス当選した場合,まず遊技効果ランプ24を点灯開始させる処理がなされることが分かる。 また,同段落【0050】の記載等によれば,ビッグボーナスゲーム当選の際にのみリーチ音を発生させるとした場合には,ビッグボーナスゲーム当選のときは,遊技- 38 -効果ランプが点灯するとともにリーチ音も発生し,ボーナスゲーム当選のときは,遊技効果ランプは点灯するもののリーチ音は発生せず,その他のときは,遊技効果ランプは点灯せずリーチ音も発生しないことになるのであるから,丙1には,遊技効果ランプ点灯の有無によりビッグボーナスあるいはボーナス当選が報知され,前記遊技効果ランプ点灯の有無とその後のリーチ音発生の有無により,ビッグボーナスゲーム当選か,ボーナスゲーム当選か,その他であるかが報知されるものが記載されているといえる。 そして,甲32(「必勝パチスロファン」1994年増刊7月号)に記載されるように,可変表示開始時や,リール停止時に音を発生したり,表示を変化させたりして入賞に関する報知を行うことは,従来常套の手段であるから,甲28発明に丙1に開示された構成を適用するに際して,遊技効果ランプ点灯の有無を効果音の種類 ール停止時に音を発生したり,表示を変化させたりして入賞に関する報知を行うことは,従来常套の手段であるから,甲28発明に丙1に開示された構成を適用するに際して,遊技効果ランプ点灯の有無を効果音の種類に代え,リーチ音発生の有無をリール停止時における表示態様の種類に代えて,相違点4に係る訂正発明9のような構成とすることは,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 なお,被請求人(原告)は,被請求人意見書(9 頁,5.II.(1)ア(オ)の後段)において,丙1に開示された構成では,「リーチ音が発生するかしないかはリーチ状態によるのであり,リーチ状態になるか否かはあらかじめ決定できないものであるから,「異なる複数の報知態様の種類の組合せを選択し報知する」とはいえない。」と反論しているが,丙1に開示された構成は,ビッグボーナス当選フラグセット時において,少なくともビッグボーナス図柄が有効ライン上に停止する際にはリーチ状態を経るものであり,毎回ではないとしても必ず最低1回は遊技効果ランプが点灯するとともにリーチ音も発生するのであるから,「異なる複数の報知態様の種類の組合せを選択し報知する」ものであるということができる。 [まとめ]訂正発明9の作用効果も,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術1~5- 39 -から,P1出願日当時の当業者が予測できる範囲内のものであるから,訂正発明9は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術1~5に基づき,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができたものである。 ウ訂正発明25と甲28発明との対比(ア) 一致点訂正発明9と甲28発明との一致点と同一。 (イ) 相違点(以下,訂正発明9と甲28発明との相違点と実質的に同一なものについ 訂正発明25と甲28発明との対比(ア) 一致点訂正発明9と甲28発明との一致点と同一。 (イ) 相違点(以下,訂正発明9と甲28発明との相違点と実質的に同一なものについては,「相違点1」といった表記をそのまま用い,同様の相違点ではあるが変更のあるものについては「相違点1’」のようにダッシュを付して表記する。)[相違点1]訂正発明25は「報知情報を所定確率で遊技者に報知する」のに対し,甲28発明は「どの種類の入賞役に当たり易い状態であるか(訂正発明25の「報知情報」に相当)」を所定確率で遊技者に知らせるものではない点。 [相違点2’]訂正発明25は「報知情報が,前記可変表示開始手段(審決注:「前記可変表示手段」とあるが誤記と認める。)によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記報知態様とは異なる報知態様による報知であって,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに行われる報知」とからなるとともに,「報知手段」が「前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態- 40 -様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段」を有するのに対し,甲28発明は「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」が,可変表示が開始されるときに てが停止したときに複数の表示態- 40 -様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段」を有するのに対し,甲28発明は「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」が,可変表示が開始されるときに行われる報知と,その後の,各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知という関係ではない点,「適当な音」が,複数の異なる入賞態様に共通したものであるとともに複数の効果音の中の1つの音であるか明らかでない点及び各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段を有していない点。 [相違点3’]訂正発明25の「報知手段」が「抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し,前記音発生手段によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類と,前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類との組合せを,演出態様組合せテーブルを参照して報知する入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段」を有しているのに対し,甲28発明は「バックライトの点灯パターン」及び「適当な音」の組合せを選択する手段を有しているか明らかでない点。 [相違点4’]訂正発明25は「効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることを報知し,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることを報知するとともに当該入賞態様に対応する前記停止表示態様の種類を報知する」のに対し,甲28発明は「適当な音」及び「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」との組合せにより,1つの入賞態様であることが報知されるものではない点及び入賞態様に対応する停止表示態様の種類を報知するものではない点 は「適当な音」及び「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」との組合せにより,1つの入賞態様であることが報知されるものではない点及び入賞態様に対応する停止表示態様の種類を報知するものではない点。 (ウ) 相違点についての判断[相違点1について]訂正発明25と甲28発明との相違点1は,訂正発明9と甲28発明との相違点1- 41 -と実質的に同じなので,上記(11-3)[相違点1について]の項で述べたと同様の理由により,相違点1に係る訂正発明25の構成は,甲28発明及び周知技術1に基づき,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得る。 [相違点2’について]相違点2’は,訂正発明9と甲28発明との相違点2に対して,「報知手段」に「各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段」が付加されている点で異なる。 そこで,この点について検討すると,甲32(「必勝パチスロファン」1994年増刊7月号)の78 頁3段目の「ボーナスフラグが成立して,そのゲームで絵柄をそろえられないと,3本目のリールを止めた瞬間,リールを照らしているライト(バックライトがパッパッパッと走るように見える。」という記載,甲33(特開平8-173592号公報)の段落【0055】~【0057】の記載及び丙4(特開平9-299548号公報)の段落【0014】等の記載からみて,全部のリールが停止したときに,入賞態様に応じたライトや音の演出を行うことは,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術6」という。)であるといえる。 そして,相違点2’のその他の部分については,上記(11-3)[相違点2について]の項で述べたとおり,甲28発明に周知技術2~4を適用して,P1出願日当時の当業者が容易に想到 )であるといえる。 そして,相違点2’のその他の部分については,上記(11-3)[相違点2について]の項で述べたとおり,甲28発明に周知技術2~4を適用して,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることであるから,相違点2’も甲28発明に周知技術2~4及び周知技術6を適用して,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 [相違点3’について]相違点3’は,訂正発明9と甲28発明との相違点3に対して,相違点3では「前記音発生手段によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類との組合せ」であったものを「前記音発生手段によって発生- 42 -される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類と,前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類との組合せ」としている点で異なる。 そこで,この点について検討すると,上記[相違点2’について]の項で述べたとおり,全部のリールが停止したときに,入賞態様に応じたライトや音の演出を行うことは,遊技機の分野において従来周知の技術(周知技術6)である。 そして,相違点3’のその他の部分については,上記(11-3)[相違点3について]の項で述べたとおり,甲28発明に丙1に開示された構成を適用するとともに周知技術2~5を考慮すれば,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることであるから,相違点3’も甲28発明に丙1に開示された構成を適用するとともに周知技術2~6を考慮すれば,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 [相違点4’について]相違点4’は,訂正発明9と甲28発明との相違点4に対して,「当該入賞態様に対応する前記停止表示態様の種類を報知する」ことが付加されている点で異なる。 といえる。 [相違点4’について]相違点4’は,訂正発明9と甲28発明との相違点4に対して,「当該入賞態様に対応する前記停止表示態様の種類を報知する」ことが付加されている点で異なる。 そこで,この点について検討すると,上記[相違点2’について]の項で述べたとおり,全部のリールが停止したときに,入賞態様に応じたライトや音の演出を行うことは,遊技機の分野において従来周知の技術(周知技術6)であるといえる。 そして,相違点4’のその他の部分については,上記(11-3)[相違点4について]の項で述べたとおり,甲28発明に丙1に開示された構成を適用して,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることであるから,相違点4’も甲28発明に丙1に開示された構成及び周知技術6を適用して,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 [まとめ]訂正発明25の作用効果も,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術1~- 43 -6から,P1出願日当時の当業者が予測できる範囲内のものであるから,訂正発明25は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術1~6に基づき,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができたものである。 したがって,訂正発明25は特許法29条2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができない。 エ訂正発明3と甲28発明との対比(ア) 一致点「 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と,種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備 で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と,この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と,前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において,前記入賞態様決定手段は,複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ,前記可変表示停止手段は,遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても,前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと,前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を遊技者に報知する報知手段を備え,前記報知情報が,一報知態様による報知と,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記一報知態様とは異なる報知- 44 -態様による報知とからなり,前記報知手段は,音発生手段と,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段で構成される遊技機。」の点。 (イ) 相違点[相違点A]訂正発明3は「報知情報を所定確率で遊技者に報知する」のに対し,甲28発明は「どの種類の入賞役に当た 演出する連動演出手段で構成される遊技機。」の点。 (イ) 相違点[相違点A]訂正発明3は「報知情報を所定確率で遊技者に報知する」のに対し,甲28発明は「どの種類の入賞役に当たり易い状態であるか(訂正発明3の「報知情報」に相当)」を所定確率で遊技者に知らせるものではない点。 [相違点B]訂正発明3は「報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知」とからなるとともに,「報知手段」が「前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段」を有するのに対し,甲28発明は「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」が,可変表示が開始されるときに行われる報知と,その後の,各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知という関係ではない点,及び「適当な音」が,複数の異なる入賞態様に共通したものであるとともに複数の効果音の中の1つの音であるか明らかでない点。 [相違点C]- 45 -訂正発明3の「報知手段」は「前記音発生手段によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類との組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段」を有するのに対し,甲 によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類との組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段」を有するのに対し,甲28発明は「バックライトの点灯パターン」及び「適当な音」の組合せを選択しているか明らかでない点。 [相違点D]訂正発明3は「効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることが報知され,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることが報知される」のに対し,甲28発明は「適当な音」及び「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」との組合せにより,そのような入賞態様であることが報知されるものではない点。 (ウ) 相違点についての判断[相違点Aについて]甲29(特開平7-68027号公報)の段落【0020】には「・・・次にS3に進み,ランダム3カウンタのカウント値を読出す処理が行なわれる。このランダム3カウンタは,0からカウントアップしてその上限である2までカウントアップした後再度0からカウントアップし直すものである。そして,読出されたカウント値が0のときにS4に進み,大当り予告1を行なうためのフラグがセットされる。ランダム3カウンタの値が1のときにはS5に進み,リーチ予告を行なうためのフラグがセットされる。・・・ランダム3カウンタの値が2のときにはS6に進み,予告なしの状態となり,直接S11に進む。・・・」と記載されており,大当り予告1を1/3の確率で行うものであることが分かる。 また,甲30(特開平9-700号公報)の段落【0049】には「ここで,大当り予告は,CRNDYOKでそれを実行するか否かが決定され,同時にその予告の方法も決定される。・・・」と, 分かる。 また,甲30(特開平9-700号公報)の段落【0049】には「ここで,大当り予告は,CRNDYOKでそれを実行するか否かが決定され,同時にその予告の方法も決定される。・・・」と,段落【0057】には「・・・遊技状態は,大当りが事前決定されていない遊技状態(図中「大当り以外」),大当りが事前決定され- 46 -ておりかつ始動入賞記憶数が2以上である遊技状態(図中「大当り・始動記憶2以上」),および大当りが事前決定されておりかつ始動入賞記憶数が1以下の遊技状態(図中「大当り・始動記憶1以下」)の3種類に分類されている。」と,段落【0059】には「遊技状態が「大当り・始動記憶2以上」である場合には,CRNDYOKとの抽出値,「報知方法」との関係が以下のように定められている。抽出値が「0」~「99」の場合には,特別の音による真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「100」~「199」の場合には,キャラクタによる真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「200」~「449」の場合には,音およびキャラクタの両方による真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「450」~「899」の場合には,大当り予告の報知をしない。」と,段落【0060】には「遊技状態が「大当り・始動記憶1以下」の場合には,CRNDYOKと,「報知方法」との関係が以下のように定められている。抽出値が「0」~「224」の場合には,特別の音による真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「225」~「449」の場合には,キャラクタによる真の大当り予告の報知を行なう。抽出値が「450」~「899」の場合には,大当り予告の報知をしない。」と記載されており,大当りが事前決定されている遊技状態において,大当り予告の報知を450/900(1/2)の確率で行うものであることが分 450」~「899」の場合には,大当り予告の報知をしない。」と記載されており,大当りが事前決定されている遊技状態において,大当り予告の報知を450/900(1/2)の確率で行うものであることが分かる。 これらの記載等からみて,入賞に関する報知情報を所定確率で遊技者に報知することは,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術A」という。)であるといえる。 そして,甲29の段落【0008】及び甲30の段落【0013】に,スロットマシンを対象としても良い旨記載されていることを考え合わせると,甲28発明に周知技術Aを適用して,どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを所定確率で遊技者に知らせるようにして,相違点Aに係る訂正発明3の構成とすることは,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 - 47 -[相違点Bについて]甲29(特開平7-68027号公報)の段落【0020】に「・・・このS8の処理を行うに際し,前記S4により大当り予告1を行なうためのフラグがセットされている場合には,レール飾りランプ21と飾りLED41とを可変表示装置の可変開始時から点滅させ,スピーカ37から大当り予告音を発生させ,大当り状態が発生することを事前に予告報知し,S5 によるリーチ予告のフラグがセットされている場合は飾りLED41を可変開始時から点滅させるとともにスピーカ37からリーチ予告音を発生する。・・・」と記載され,甲30(特開平9-700号公報)の段落【0101】に「・・・その音作成手段は,表示結果内容事前決定手段により表示結果内容を特定の表示態様に相当するものにする決定が行なわれた場合に,通常の遊技状態において作成する効果音等と異なる特別の音を作成し,その作成した特別の音を,図10等に示されるように音発生手段か 示結果内容を特定の表示態様に相当するものにする決定が行なわれた場合に,通常の遊技状態において作成する効果音等と異なる特別の音を作成し,その作成した特別の音を,図10等に示されるように音発生手段から発生させる。」と記載されているように,遊技状態に応じて複数の効果音の中の1つの音を発生させることは,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術B」という。)であるといえる。 また,甲32(「必勝パチスロファン」1994年増刊7月号)の78~79 頁に記載されているフラグ成立を知らせる方法に関する事項(特に,78 頁3段目「●音が鳴る」の項及び79 頁下段中央「ロイヤルタカシ-RT」の項参照)から,スタートレバーをたたいた時,すなわち,可変表示開始手段によって可変表示が開始される時に,ボーナスフラグ又はシングルボーナスフラグが成立したことを共通の音により報知する技術は,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術C」という。)であるといえる。 さらに,甲32の78~79 頁に記載されているフラグ成立を知らせる方法に関する事項(特に,78 頁4段目「●リールがスベる」の項及び79 頁下段左「スーパーヘビーメタルA」の項参照)や,甲33(特開平8-173592号公報)の段落【0001】及び【0049】~【0055】に記載されている事項からみて,リールの各列が停止するごとに報知を行う技術は,遊技機の分野において従来周知の技術(以下- 48 -「周知技術D」という。)であるといえる。 そうすると,甲28発明に周知技術B~Dを適用して,スタートレバー11の操作時にBB(ビッグボーナス)又はNB(ノーマルボーナス)が当たっている場合,それらに共通の音であって複数の効果音の中の1つの音により報知するとともに,ストップボタン12,13 タートレバー11の操作時にBB(ビッグボーナス)又はNB(ノーマルボーナス)が当たっている場合,それらに共通の音であって複数の効果音の中の1つの音により報知するとともに,ストップボタン12,13,14が押圧操作されて,リール2,3,4のうちの少なくとも1つが停止する時に,どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを遊技者に知らせるようにして,相違点Bに係る訂正発明3の構成とすることは,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 [相違点Cについて]丙1(特開平6-114140号公報)には,上記第2.6.(11)(11-3)[相違点3について]の項において摘記した記載があり,以下には摘記した段落番号のみを示す。 【0001】,【0041】,【0044】,【0050】。 これらの記載によると,丙1には,入賞態様決定手段で決定されたビッグボーナスゲーム当選,ボーナスゲーム当選その他の入賞態様に応じ,遊技効果ランプの点灯の有無とリーチ音の発生の有無という異なる複数の報知態様の種類の組合せを選択し報知するとの構成(以下「丙1に開示された構成」という。)が開示されているということができる。 なぜなら,丙1の段落【0050】に記載されるように,ビッグボーナスゲーム当選の際にのみリーチ音を発生させるとした場合には,ビッグボーナスゲーム当選のときは,遊技効果ランプが点灯するとともにリーチ音も発生し,ボーナスゲーム当選のときは,遊技効果ランプは点灯するもののリーチ音は発生せず,その他のときは,遊技効果ランプは点灯せずリーチ音も発生しないことになるからである。 そうすると,甲28発明に,丙1に開示された構成(入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じ,異なる複数の報知態様の種類の組合せを選択し報知するとの構- 49 - しないことになるからである。 そうすると,甲28発明に,丙1に開示された構成(入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じ,異なる複数の報知態様の種類の組合せを選択し報知するとの構- 49 -成)を適用するとともに周知技術B~Dを考慮すれば,異なる複数の報知態様の種類の組合せを選択し報知するに際して,「発音装置」から発生する音の種類と,「バックライトの点灯パターン」の種類との組合せを,決定された入賞態様に応じて選択するようにして,報知態様選択手段に係る訂正発明3のような構成とすることは,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得たものというべきである。 [相違点Dについて]上記[相違点Cについて]の項で検討したとおり,丙1の段落【0044】の記載によれば,ビッグボーナスあるいはボーナス当選した場合,まず遊技効果ランプ24を点灯開始させる処理がなされることが分かる。 また,同段落【0050】の記載等によれば,ビッグボーナスゲーム当選の際にのみリーチ音を発生させるとした場合には,ビッグボーナスゲーム当選のときは,遊技効果ランプが点灯するとともにリーチ音も発生し,ボーナスゲーム当選のときは,遊技効果ランプは点灯するもののリーチ音は発生せず,その他のときは,遊技効果ランプは点灯せずリーチ音も発生しないことになるのであるから,丙1には,遊技効果ランプ点灯の有無によりビッグボーナスあるいはボーナス当選が報知され,前記遊技効果ランプ点灯の有無とその後のリーチ音発生の有無により,ビッグボーナスゲーム当選か,ボーナスゲーム当選か,その他であるかが報知されるものが記載されているといえる。 そして,甲32(「必勝パチスロファン」1994年増刊7月号)に記載されるように,可変表示開始時や,リール停止時に音を発生したり,表示を変化させたりして 知されるものが記載されているといえる。 そして,甲32(「必勝パチスロファン」1994年増刊7月号)に記載されるように,可変表示開始時や,リール停止時に音を発生したり,表示を変化させたりして入賞に関する報知を行うことは,従来常套の手段であるから,甲28発明に丙1に開示された構成を適用するに際して,遊技効果ランプ点灯の有無を効果音の種類に代え,リーチ音発生の有無をリール停止時における表示態様の種類に代えて,相違点Dに係る訂正発明3のような構成とすることは,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 - 50 - [まとめ]訂正発明3の作用効果も,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Dから,P1出願日当時の当業者が予測できる範囲内のものであるから,訂正発明3は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Dに基づき,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができたものである。 オ訂正発明6と甲28発明との対比(ア) 一致点訂正発明3と甲28発明との一致点と同一。 (イ) 相違点(以下,訂正発明3と甲28発明との相違点と実質的に同一なものについては,[相違点A]といった表記をそのまま用い,同様の相違点ではあるが変更のあるものについては[相違点B’]のようにダッシュを付して表記する。)[相違点A]訂正発明6は「報知情報を所定確率で遊技者に報知する」のに対し,甲28発明は「どの種類の入賞役に当たり易い状態であるか(訂正発明6の「報知情報」に相当)」を所定確率で遊技者に知らせるものではない点。 [相違点B’]訂正発明6は「報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様 率で遊技者に知らせるものではない点。 [相違点B’]訂正発明6は「報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなる」とともに,「報知手段」が「前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動- 51 -表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段と,前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段」を有するのに対し,甲28発明は「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」が,可変表示が開始されるときに行われる報知と,その後の,各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知という関係ではない点,「適当な音」が,複数の異なる入賞態様に共通したものであるとともに複数の効果音の中の1つの音であるか明らかでない点及び各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段を有していない点。 [相違点C’]訂正発明6の「報知手段」は「前記音発生手段によって発生される効果音の種類と,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類と,前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類との組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段」を有するのに 手段によって演出される連動表示態様の種類と,前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類との組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段」を有するのに対し,甲28発明は「バックライトの点灯パターン」及び「適当な音」の組合せを選択しているか明らかでない点。 [相違点D’]訂正発明6は「効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることを報知し,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることを報知するとともに当該入賞態様に対応する前記停止表示態様の種類を報知する」のに対し,甲28発明は「適当な音」及び「適当な音」と「バックライトの点灯パターン」との組合せにより,1つの入賞態様であることが報知されるものではない点及び入賞態様に対応する停止表示態様の種類を報知するものではない点。 (ウ) 相違点についての判断[相違点Aについて]訂正発明6と甲28発明との相違点Aは,訂正発明3と甲28発明との相違点Aと- 52 -実質的に同じなので,上記(4-2)[相違点Aについて]の項で述べたと同様の理由により,相違点Aに係る訂正発明6の構成は,甲28発明及び周知技術Aに基づき,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得る。 [相違点B’について]相違点B’は,訂正発明3と甲28発明との相違点Bに対して,「報知手段」に「各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段」が付加されている点で異なる。 そこで,この点について検討すると,甲32(「必勝パチスロファン」1994年増刊7月号)の78 頁3段目の「ボーナスフラグが成立して,そのゲームで絵柄をそろえられないと,3本目の る点で異なる。 そこで,この点について検討すると,甲32(「必勝パチスロファン」1994年増刊7月号)の78 頁3段目の「ボーナスフラグが成立して,そのゲームで絵柄をそろえられないと,3本目のリールを止めた瞬間,リールを照らしているライト(バックライトがパッパッパッと走るように見える。」という記載,甲33(特開平8-173592号公報)の段落【0055】~【0057】の記載及び丙4(特開平9-299548号公報)の段落【0014】等の記載からみて,全部のリールが停止したときに,入賞態様に応じたライトや音の演出を行うことは,遊技機の分野において従来周知の技術(以下「周知技術E」という。)であるといえる。 そして,相違点B’のその他の部分については,上記(4-2)[相違点Bについて]の項で述べたとおり,甲28発明に周知技術B~Dを適用して,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることであるから,相違点B’も甲28発明に周知技術B~Eを適用して,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 [相違点C’について]相違点C’は,訂正発明3と甲28発明との相違点Cに対して,相違点Cでは「前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せ」であったものを「前記音発生手段によって発生される効果音の種類,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類お- 53 -よび前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せ」としている点で異なる。 そこで,この点について検討すると,上記[相違点B’について]の項で述べたとおり,全部のリールが停止したときに,入賞態様に応じたライトや音の演出を行うことは,遊技機の分野において従来周知の技術(周知技術E) この点について検討すると,上記[相違点B’について]の項で述べたとおり,全部のリールが停止したときに,入賞態様に応じたライトや音の演出を行うことは,遊技機の分野において従来周知の技術(周知技術E)である。 そして,相違点C’のその他の部分については,上記(4-2)[相違点Cについて]の項で述べたとおり,甲28発明に丙1に開示された構成を適用するとともに周知技術B~Dを考慮すれば,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることであるから,相違点C’も甲28発明に丙1に開示された構成を適用するとともに周知技術B~Eを考慮すれば,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 [相違点D’について]相違点D’は,訂正発明3と甲28発明との相違点Dに対して,「当該入賞態様に対応する前記停止表示態様の種類を報知する」点が付加されている点で異なる。 そこで,この点について検討すると,上記[相違点B’について]の項で述べたとおり,全部のリールが停止したときに,入賞態様に応じたライトや音の演出を行うことは,遊技機の分野において従来周知の技術(周知技術E)である。 そして,相違点D’のその他の部分については,上記(4-2)[相違点Dについて]の項で述べたとおり,甲28発明に周知技術B~Dを適用して,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることであるから,相違点D’も甲28発明に周知技術B~Eを適用して,P1出願日当時の当業者が容易に想到し得ることといえる。 [まとめ]訂正発明6の作用効果も,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Eから,P1出願日当時の当業者が予測できる範囲内のものであるから,訂正発明6は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Eに基づき,P1出願日当時の- 54 -当業者が容易 周知技術A~Eから,P1出願日当時の当業者が予測できる範囲内のものであるから,訂正発明6は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Eに基づき,P1出願日当時の- 54 -当業者が容易に発明をすることができたものである。 したがって,訂正発明6は特許法29条2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができない。 カ訂正発明7と甲28発明との対比及び判断訂正発明7は,訂正発明3又は6と実質的に同一である。 そうすると,訂正発明3は上記(4-2)で検討したとおり,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Dに基づき,また,訂正発明6は上記(4-4)で検討したとおり,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Eに基づいて,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができたものであるから,訂正発明7も,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~D,又は甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Eに基づいて,P1出願日当時の当業者が容易に発明をすることができたものである。 第3 原告主張の審決取消事由 1 訂正発明9及び訂正発明25に係る訂正を認めないとの判断の誤り(取消事由1)(1) 訂正発明9と甲28発明との一致点及び相違点2の認定の誤りア審決が認定した甲28発明において,「報知手段」の構成について規定されているのは,「前記報知手段は,前記ストップボタン12が押された直後に,前記複数のリール2,3,4の内側に取り付けられているバックライトの点灯パターンを変え,加えて発音装置から適当な音を発生する」という記載のみである。 甲28発明において,バックライトの点灯パターンについては,段落【0081】の記載から,例えばストップボタン12が押された直後 を変え,加えて発音装置から適当な音を発生する」という記載のみである。 甲28発明において,バックライトの点灯パターンについては,段落【0081】の記載から,例えばストップボタン12が押された直後に,(A),(B),(C)に示すような種々のパターンで点滅又は点灯するものであって,ストップボタン13及び14が押された後に,バックライトが点灯又は点滅するものではないから,- 55 -段落【0082】に記載されているように,「内部的当選の種類に応じて上述の点灯パターンを変えることにより,どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを遊技者に知らせる」ものであるとしても,それはストップボタン12が押された直後に最初のリール2が停止したときのみに,バックライトの点灯パターンの種類により内部的当選の種類を知らせるものである。また,段落【0083】の記載によれば,「バックライトの利用に加えて又はバックライトを利用する代わりに,スピーカのような発音装置から適当な音を発生することによっても,内部的当選を遊技者に知らせることができる」というのであるから,発音装置を利用する場合には,バックライトと同様,ストップボタン12が押された直後に最初のリール2が停止したときのみに,音の種類により内部的当選の種類を知らせるものである。 そうすると,甲28発明において,バックライトの点灯パターンと発音装置から発生する音の両者を報知態様として利用する場合には,両報知は,最初のリールが停止したときのみに行われるのであるから,審決のように,「バックライトの点灯パターン」を,訂正発明9の連動演出に相当すると認定するのであれば,音による報知も連動演出に相当するものとして認定すべきである。 よって,甲28発明においては,連動演出が,バックライトの点灯パターンと音により行われるの の連動演出に相当すると認定するのであれば,音による報知も連動演出に相当するものとして認定すべきである。 よって,甲28発明においては,連動演出が,バックライトの点灯パターンと音により行われるのであって,連動演出以外の報知態様は存在しない。 また,連動演出は,バックライトの点灯パターンについては,最初のリールが停止したときのみに,3列のリールのバックライトの点灯パターンの種類により内部的当選の種類を知らせるものである。 イこれに対して,訂正発明9においては,「前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段」とを有しているのであり,連動演出以外に音による報知態様が存在する。また,連動演出は,各列の可- 56 -変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出するのであって,停止した可変表示のみが演出し,他の可変表示は演出しない。 ウしたがって,審決が一致点認定の前提として認定した,「g.」の「甲28発明と訂正発明9は“報知情報が,一報知態様による報知と,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記一報知態様とは異なる報知態様による報知とからなる”点では共通している。」(49頁)及び「h.」の「甲28発明と訂正発明9の『報知手段』は“音発生手段と,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段で構成 は“音発生手段と,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段で構成される”点で共通している。」(49頁)との認定は誤りであり,「・・・前記報知情報が,一報知態様による報知と,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記一報知態様とは異なる報知態様による報知とからなり,前記報知手段は,音発生手段と,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段で構成される」との一致点の認定も誤りである。 エ相違点2を正しく認定すると,次のとおりである。 「訂正発明9は『報知情報が,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知であって,配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と,その後の,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知であって,前記報知態様とは異なる報知態様による報知』とからなるとともに,『報知手段』が『前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が- 57 -停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段』を有するのに対し,甲28発明は,可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知は存在せず,ストップボタン12が押され 動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段』を有するのに対し,甲28発明は,可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに行われる報知は存在せず,ストップボタン12が押された直後に,複数のリール2,3,4の内側に取り付けられているバックライトの点灯パターンを変え,加えて発音装置から適当な音を発生するものであり,かつ『適当な音』が,複数の異なる入賞態様に共通したものではない点。」上記相違点2は,少なくとも,次の3点からなる。 ① 訂正発明9は,報知情報が,可変表示が開始されるときに行われる音による報知と,可変表示による連動報知があるのに対し,甲28発明は,音及び可変表示による連動報知しかない点。 ② 訂正発明9の音による報知は,音発生手段により複数の効果音の中の1つの音を発生させ,その音が配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出されるものであるのに対し,甲28発明の音による報知は,音の種類により内部的当選の種類を知らせるものである点。 ③ 訂正発明9の可変表示による報知は,各列の可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出するものであるのに対し,甲28発明の可変表示による報知は,最初のリールが停止したときのみに,3列のリールのバックライトの点灯パターンの種類により内部的当選の種類を知らせるものである点。 上記相違点2の認定の誤りが審決の結論に影響を及ぼすことは明らかであるから,審決は違法として取り消されるべきである。 (2) 訂正発明9と甲28発明との相違点2の判断の誤りについてア上記のとおり,相違点2は少なくとも①②③の3点からなるが,①では,報知情報が,甲28発明の音及び可変表示による連動報知に基 (2) 訂正発明9と甲28発明との相違点2の判断の誤りについてア上記のとおり,相違点2は少なくとも①②③の3点からなるが,①では,報知情報が,甲28発明の音及び可変表示による連動報知に基づいて,訂正発明9の可変表示が開始されるときに行われる音による報知と可変表示による連動報知を- 58 -有するようにすることが容易想到でなければならない。 ところが,甲28には,音による報知と可変表示による報知とを同時に行うことの記載のみで,これを分離して独立した報知とする示唆もないところ,周知技術2は,「遊技状態に応じて複数の効果音の中の1つの音を発生させることは,遊技機の分野において従来周知の技術」,周知技術3は,「可変表示開始手段によって可変表示が開始される時に,ボーナスフラグ又はシングルボーナスフラグが成立したことを共通の音により報知する技術は,遊技機の分野において従来周知の技術」,周知技術4は,「リールの各列が停止するごとに報知を行う技術は,遊技機の分野において従来周知の技術」というもので,音による報知と可変表示による連動報知とを分離して継時的に行うことの示唆はないから,甲28発明に周知技術2~4を適用しても,訂正発明9の相違点2の①の構成にならないことは明らかである。 イ ②では,訂正発明9は,複数の効果音の中の1つの音を発生させることにより,入賞態様が配当のある複数の異なる入賞態様のいずれかであることを知らせるという課題を解決するものである。しかしながら,甲28には,音による報知は,音の種類により内部的当選の種類を知らせるものであるということしか記載されておらず,周知技術2ないし周知技術4は上記したとおりのものであるから,周知技術2~4を甲28発明に適用する動機付けがないといわざるを得ない。また,仮に適用できたとして であるということしか記載されておらず,周知技術2ないし周知技術4は上記したとおりのものであるから,周知技術2~4を甲28発明に適用する動機付けがないといわざるを得ない。また,仮に適用できたとしても,どのように適用すれば,②の構成になるといえるのか不明である。 ウ ③については,周知技術のうち,連動報知に関するものは周知技術4のみである。審決は,甲32の78~79 頁に記載されているフラグ成立を知らせる方法に関する事項(特に,78 頁4段目「●リールがスベる」の項及び79 頁下段左「スーパーヘビーメタルA」の項参照)や,甲33(特開平8-173592号公報,参考判決における引用例7)の段落【0001】及び【0049】~【0055】に記載されている事項から「周知技術4」を認定した。 しかし,甲32の78 頁4段目「●リールがスベる」の項の記載によれば,「リー- 59 -ルのスベり」は,「リーチ目」と同様に,ボーナスフラグ成立を知らせる合図であるから,他の入賞態様を報知することはできない。また,目押しで目的の図柄を止められないときに「リールがスベる」のであるから,うまく止められた場合には合図はされない。さらに,「リールがスベる」という1つの態様のみで合図をし,他の態様の合図はないから,各列のリールが止まるときに,同じ態様の合図をすることのみが可能であって,各列で異なる態様の合図を演出し,各列の異なる態様の合図で構成される,複数の報知態様を作成することは不可能である。 甲33の段落【0001】及び【0049】~【0055】の記載によれば,甲33に記載されているのは,入賞判定結果が入賞の場合に,入賞シンボル組合せを構成する各リールのシンボルが有効化入賞ライン上に停止したときにはそのシンボルに対応する音を発生させるが,停止しなか ば,甲33に記載されているのは,入賞判定結果が入賞の場合に,入賞シンボル組合せを構成する各リールのシンボルが有効化入賞ライン上に停止したときにはそのシンボルに対応する音を発生させるが,停止しなかったときには他のシンボルに対応する音を発生させるというものであるから,最初の列にそのシンボルが停止しなければ音による予告をすることができない。また,入賞予告の音は,入賞態様に対応して一律的に決定しているから,最初の列に入賞シンボルが停止したときの入賞予告の音で入賞判定結果は判明する。要するに,入賞シンボルに対応した1つの音のみで入賞予告をし,他の音で入賞予告をすることはないから,各列のリールが止まるときに,同じ音による入賞予告をすることのみが可能であって,各列で異なる音を発生し,各列の異なる音で構成される,複数の報知態様を作成することは不可能である。 以上のとおり,審決の認定する「周知技術4」とは,甲32では,ボーナスフラグ成立を知らせる合図であって他の入賞態様を報知することはできないことは措くとしても,入賞態様が決まれば報知の態様も一律的に決定され,各列のリールが止まるときに,条件があえば,同じ報知の態様を繰り返すというものであって,リールが停止すると各列ごとに異なる態様で演出し,各列の異なる態様で構成される,複数の報知態様を作成して,各報知態様により入賞態様を報知するというものではない。 - 60 -これに対して,甲28発明の可変表示による報知は,最初のリールが停止したときのみに,3列のリールのバックライトの点灯パターンの種類により内部的当選の種類を知らせるものであるから,各列のリールが止まるときに当該リールをスベらす甲32の技術,及び,各リールが停止したときにシンボルに対応する音を発生させる甲33の技術を適用すること自体に困難 当選の種類を知らせるものであるから,各列のリールが止まるときに当該リールをスベらす甲32の技術,及び,各リールが停止したときにシンボルに対応する音を発生させる甲33の技術を適用すること自体に困難性があるといえるが,甲28発明に「リールの各列が停止するごとに報知を行う」周知技術4を適用したとしても,リールの各列が停止するごとに,3列のリールのバックライトの点灯パターンの種類により内部的当選の報知を行うものとなるだけである。また,仮に,甲28発明に周知技術4を適用して,各列のリールが停止したときに,各列の表示を演出する報知とすることが可能であるとしても,周知技術4は,リールが停止すると各列ごとに異なる態様で演出し,各列の異なる態様で構成される,複数の報知態様を作成して,各報知態様により入賞態様を報知するというものではないから,各列のリールが停止したときに,各列の表示により,入賞態様に対応する同じ報知の態様を繰り返す演出となるにすぎない。 一方,訂正発明9の,「各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する」とは,可変表示停止手段によって各列の可変表示が停止されるごとに,各列の表示を演出するものであり,例えば本件明細書の図7ないし図10に示されるように,各列のリールが停止するごとに,停止した列のリールのバックランプを点灯させるか消灯させるかの表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様(「リールランプ消灯なし」,「リールランプ消灯パターン1」~「リールランプ消灯パターン3」の表示態様)の中の1つの連動表示態様で演出することにより,各列のリールが停止していくにつれてどの連動報知態様であるかが判明し,入賞態様を徐々に報知することを意味してい リールランプ消灯パターン3」の表示態様)の中の1つの連動表示態様で演出することにより,各列のリールが停止していくにつれてどの連動報知態様であるかが判明し,入賞態様を徐々に報知することを意味しているのであるから,リールが停止すると各列ごとに異なる態様で演出し,各列の異なる態様で構成される,複数の報知態様を作成して,各報知態様により入賞態様を報知するものである。 - 61 -よって,甲28発明に周知技術2~4を適用しても,訂正発明9の相違点2の③の構成にならないことは明らかである。 エ以上のとおり,審決は相違点2に係る訂正発明9の構成を誤認し,誤認した構成を容易想到と判断したものであって,正しい構成については容易想到である理由を示していないことになるから,審決の相違点2の判断は誤りである。 (3) 訂正発明9と甲28発明との相違点4の判断の誤りについてア甲28発明は,連動演出を,バックライトの点灯パターン及び音により行い,連動演出以外の報知態様は存在せず,また,連動演出では,最初のリールが停止したときのみに,バックライトの点灯パターンの種類及び音の種類により内部的当選の種類を知らせるものである。 よって,相違点4は,少なくとも,次の2点からなる。 ① 訂正発明9は,効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることが報知されるのに対し,甲28発明は,音の種類により入賞態様を報知する点。 ② 訂正発明9は,効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることが報知されるのに対し,甲28発明では,「音の種類」及び「バックライトの点灯パターン」は,同じ入賞態様であることを報知する点。 イ ①では,訂正発明9は,複数の効果音の中の1つの音を発生させること 知されるのに対し,甲28発明では,「音の種類」及び「バックライトの点灯パターン」は,同じ入賞態様であることを報知する点。 イ ①では,訂正発明9は,複数の効果音の中の1つの音を発生させることにより,入賞態様が配当のある複数の異なる入賞態様のいずれかであることを知らせるという課題を解決するものである。しかしながら,甲28には,音による報知は,音の種類により内部的当選の種類を知らせるものであるということしか記載されていない。また,丙1(甲163)は,ビッグボーナスあるいはボーナス当選した場合に遊技効果ランプを点灯開始させるものであるが,遊技効果ランプ点灯の有無を効果音の発生の有無に代えたとしても,効果音は1種類であって,音の種類により内部的当選の種類を知らせることは示唆されていない。よって,甲28発明に丙1の構成を適用する動機付けはなく,適用したとしても,訂正発明9の相違点4- 62 -の①の構成にはならない。 ウ ②では,訂正発明9は,効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることが報知されるのであり,連動表示態様とは,各列の可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出するものであるから,各列の可変表示が順に停止して徐々に連動表示態様が判明していき,最後の列の可変表示が停止して連動表示態様が確定することにより,入賞態様を報知するものである。ところが,甲28には,音による報知と可変表示による報知とを同じ入賞態様を報知するために同時に行うことの記載しかなく,これを分離して独立した報知とし,これら報知態様の組合せにより入賞態様を報知することの示唆もない。 また,丙1の発明の課題は,「異常原因を取除く作業が終了したスロッ ために同時に行うことの記載しかなく,これを分離して独立した報知とし,これら報知態様の組合せにより入賞態様を報知することの示唆もない。 また,丙1の発明の課題は,「異常原因を取除く作業が終了したスロットマシンの不能動化状態を解除する煩雑な操作を不要とし,解除操作を忘れた場合のスロットマシンの稼働率の低下を防止すること」(段落【0004】)であり,ビッグボーナスゲーム当選の際にのみリーチ音を発生させることについては,「ビッグボーナス当選フラグまたはボーナス当選フラグがセットされているか否かの判断がなされ,・・・いずれかがセットされている場合にはS110に進み,リーチ音をスピーカ28から発生させた後にS87に進む。このリーチ音が発せられることにより,遊技者が現在可変表示している可変表示部の停止時の表示結果次第で前記特定の識別情報の組合せが成立するかもしれないという遊技者の期待感を効果的に盛り上げることができる。なお,スピーカ28からリーチ音を発生させることに加えてあるいはそれに代えてリーチ状態が発生した旨の表示を行なうようにしてもよい。また,ビッグボーナス当選フラグセット時にのみリーチ時の報知を行なうようにしてもよいし,どちらかの当選フラグがセットされている方のリーチ時にのみ報知を行なうようにしてもよい。」(段落【0050】)と記載されているのみであり,遊技効果ランプを点灯開始させることでビッグボーナスあるいはボーナス当選を報知し,リーチ音の発生によりビッグボーナスゲーム当選を報知することに何らかの技術的- 63 -意義がある旨の記載はなく,「なお書き」でそのようにしてもよい旨記載されているだけである。よって,丙1の「なお書き」された構成を甲28発明に適用する動機付けがあるとはいえない。さらに,訂正発明9では,前記のごとく,各列の可変表示 書き」でそのようにしてもよい旨記載されているだけである。よって,丙1の「なお書き」された構成を甲28発明に適用する動機付けがあるとはいえない。さらに,訂正発明9では,前記のごとく,各列の可変表示が順に停止して徐々に連動表示態様が判明していき,最後の列の可変表示が停止して連動表示態様が確定することにより,入賞態様を報知するものであるが,甲28発明は,最初のリールが停止したときに入賞態様を報知するものであり,丙1は,2番目のリールが停止してリーチ状態になったときに報知するものであるから,甲28発明に丙1に開示された構成を適用しても,訂正発明9の相違点4の②の構成とはならない。 エ以上のとおり,審決の相違点4に関する判断も誤りである。 (4) 訂正発明9の作用効果について訂正発明9においては,相違点2及び相違点4の構成であるところの,「前記報知手段は,前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と,前記可変表示停止手段によって各列の前記可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出し,各列の表示で構成される複数の連動表示態様の中の1つの連動表示態様で演出する連動演出手段」を備え,「効果音の種類により配当のある複数の特定の入賞態様を含む入賞態様であることが報知され,前記効果音の種類とその後の連動表示態様の種類との組合せにより1つの入賞態様であることが報知される」ことにより,訂正明細書の段落【0115】に,「このような本実施形態によれば,内部抽選によって決定された入賞態様がスロットマシン遊技の一連の流れを通じて遊技者に報知される。すなわち,各リール3~5の回転が開始されるときに音発生手段によって発生される遊技開始音の種類,各リール3~5が停止されるのに連動して連 様がスロットマシン遊技の一連の流れを通じて遊技者に報知される。すなわち,各リール3~5の回転が開始されるときに音発生手段によって発生される遊技開始音の種類,各リール3~5が停止されるのに連動して連動演出手段によって順次演出される各バックランプ57a~57cの表示態様の種類,および各リール3~5の全てが停止したときに停止演出手段によって演出される各バックランプ57a~57cの表示態様の種類の組合せにより,入賞態様が遊技者に報知される。」- 64 -と記載され,段落【0120】に,「本実施形態では上記のように遊技が進行して行くのに伴って入賞態様が判明して行く。つまり,スタートレバー15の操作によって各リール3~5の回転が開始し,各停止ボタン16~18の操作によってこの回転が各列毎に順次停止して行き,全てのリール3~5の回転が停止するのに伴い,当選フラグの種類が遊技者に順次報知されて行く。従って,遊技者が操作を進めて行くに連れて内部抽選によってどのような入賞態様が決定されたが徐々に報知されることになり,内部抽選結果を単に報知するのとは異なり,操作を進めれば進めるほど判明して行く入賞態様に起因して遊技者は熱くなる。この結果,スタートレバー15の操作や,各停止ボタン16~18の操作は面白味を増すようになる。」と記載されている作用効果を奏するのである。 訂正発明9の上記作用効果については,いずれの文献にも記載されていない。 したがって,審決の,訂正発明9のいわゆる独立特許要件についての判断は誤りであり,訂正は認められるべきものである。 (5) 訂正発明25と甲28発明との相違点2’の認定・判断及び相違点4’の判断の誤りについてア訂正発明25は,訂正発明9に対して,概略可変表示の全てが停止したときに停止演出を行う構成を追加し 訂正発明25と甲28発明との相違点2’の認定・判断及び相違点4’の判断の誤りについてア訂正発明25は,訂正発明9に対して,概略可変表示の全てが停止したときに停止演出を行う構成を追加したものである。 よって,停止演出手段に関する記載を除き,審決の認定は,上記(1)に示したのと同じ誤りがあり,その結果,審決は相違点2’の認定を誤ったものであり,相違点2’は,少なくとも,上記(1)エに示した①ないし③の相違点を含む。 したがって,停止演出手段を除く,審決の相違点2’の判断についても,上記(2)に示した事項が当てはまり,審決の相違点2’の判断は誤りである。 イ相違点4’についての審決の認定は,停止演出手段を除き,訂正発明9と甲28発明との相違点4と同じである。 よって,停止演出手段を除く,審決の相違点4’の判断についても,上記(3)に示した事項が当てはまり,審決の相違点4’の判断は誤りである。 - 65 -ウしたがって,審決の,訂正発明25のいわゆる独立特許要件についての判断も誤りであり,訂正は認められるべきものである。 (6) 取消事由1のまとめ以上のとおり,審決は,訂正発明9及び訂正発明25の,いわゆる独立特許要件の判断を誤った結果,訂正を認めないという誤った判断をしたものであるから,違法として取り消されるべきものである。 2 訂正発明3と甲28発明との相違点Bの認定・判断及び相違点Dに関する判断の誤り(取消事由2)審決の,訂正発明3と甲28発明との相違点B及び相違点Dの認定は,訂正発明9と甲28発明との相違点2及び相違点4の認定と全く同じであり,訂正発明3と甲28発明との相違点Bに関する判断は,訂正発明9と甲28発明との相違点2に関する判断と対比すると,周知技術2~4を周知技 9と甲28発明との相違点2及び相違点4の認定と全く同じであり,訂正発明3と甲28発明との相違点Bに関する判断は,訂正発明9と甲28発明との相違点2に関する判断と対比すると,周知技術2~4を周知技術B~Dと置き換えたものと同じであり,訂正発明3と甲28発明との相違点Dに関する判断は,訂正発明9と甲28発明との相違点4に関する判断と同じである。 したがって,取消事由1の(1)~(4)に示した理由により,審決の相違点Bの認定・判断及び相違点Dに関する判断は誤りであり,訂正発明3は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Dに基づき,当業者が容易に発明をすることができたものではないから,審決は違法として取り消されるべきである。 3 訂正発明6と甲28発明との相違点B’の認定・判断及び相違点D’に関する判断の誤り(取消事由3)審決の,訂正発明6と甲28発明との相違点B’及び相違点D’の認定は,訂正発明25と甲28発明との相違点2’及び相違点4’の認定と実質的に同じであり,訂正発明6と甲28発明との相違点B’に関する判断は,訂正発明25と甲28発明との相違点2’に関する判断と対比すると,周知技術2~4を周知技術B~Dと- 66 -置き換え,周知技術6を周知技術Eと置き換えたものと同じであり,訂正発明6と甲28発明との相違点D’に関する判断は,訂正発明25と甲28発明との相違点4’に関する判断と同じである。 したがって,取消事由1の(5)に示した理由により,審決の相違点B’の認定・判断及び相違点D’に関する判断は誤りであり,訂正発明6は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Eに基づき,当業者が容易に発明をすることができたものではないから,審決は違法として取り消されるべきである。 4 訂正発明7の容易想 発明6は,甲28発明,丙1に開示された構成及び周知技術A~Eに基づき,当業者が容易に発明をすることができたものではないから,審決は違法として取り消されるべきである。 4 訂正発明7の容易想到性の判断の誤り(取消事由4)審決の,訂正発明3及び訂正発明6についての容易想到性の判断は誤りであるから,これと同様の理由に基づく訂正発明7の容易想到性についての判断も誤りである。 5 訂正発明26~28に対する判断について訂正発明26~28に対する判断については争わず,取消事由を主張しない。 第4 被告の反論審決の判断は妥当であり,これに反する原告の主張は争う(答弁書擬制陳述)。 第5 当裁判所の判断 1 訂正発明9及び訂正発明25に係る訂正を認めないとの判断の誤り(取消事由1)について(1) 甲28発明について特開平8-117390号公報(甲28)には,以下の記載がある。 【特許請求の範囲】【請求項1】複数の図柄を可変表示する可変表示部と,ゲーム毎にサンプリングされ- 67 -る乱数値を予め設定された入賞確率テーブル中のデータと照合することにより入賞態様を判定し,その判定した入賞態様に対応する図柄の組合せが出現するように前記可変表示部の可変表示動作を停止制御する制御部とを備えた遊技機において,前記制御部は,前記入賞確率テーブルとして,一の入賞役に対して設定された複数の入賞図柄の組合せを示すデータと,該入賞図柄の組合せと一対一対応して設定された内部的当選役を示すデータとを格納する記憶手段を有し,前記乱数値がサンプリングされた時,その乱数値が前記内部的当選役のいずれかに該当するか否かを判断し,その判断結果に対応した前記入賞確率テーブル中のデータに基づいて前記可変表示部の動作を制御することを 記乱数値がサンプリングされた時,その乱数値が前記内部的当選役のいずれかに該当するか否かを判断し,その判断結果に対応した前記入賞確率テーブル中のデータに基づいて前記可変表示部の動作を制御することを特徴とする遊技機。 ・・・・・・【請求項3】請求項1の遊技機において,前記乱数値が前記内部的当選役のいずれかに該当するとき,その内部的当選を遊技者に知らせる報知手段を備えたことを特徴とする遊技機。 【請求項4】請求項3の遊技機において,前記可変表示部は外周に複数の図柄を配列した複数の回転リールで構成され,前記報知手段は前記回転リールの内側に設置された発光体で構成されていることを特徴とする遊技機。 ・・・・・・【発明の詳細な説明】【0001】【産業上の利用分野】本発明は,マイクロコンピュータ(以下,マイコンという)などの電子回路により遊技態様を制御する遊技機,特に複数の図柄(シンボル)を可変表示する可変表示部を備えたスロットマシン,いわゆるパチスロ,及びパチンコ機等の弾球遊技機を含む遊技機に関する。 ・・・・・・【0011】例えば“7-7-7”が大ヒットのシンボルの組合せであるとき,マイコンは,この大ヒットシンボルの組合せが入賞ライン上に並ぶように可変表示部を停- 68 -止制御するが,実際に可変表示が停止した時に大ヒットのシンボルの組合せになるかどうかは,遊技者の停止操作のタイミングに依存する。従って,“7-7-7”の大ヒットリクエスト信号が発生した状態になっていても,遊技者がその大ヒットシンボルの組合せを入賞ライン上に並ばせることができなかった場合には,入賞ライン上に“7-7-α”(αは“7”以外の特定のシンボル)のような組合せのシンボル表示を行うように制御すると,大ヒットが近いという状態を表すのに好適である。このよ ことができなかった場合には,入賞ライン上に“7-7-α”(αは“7”以外の特定のシンボル)のような組合せのシンボル表示を行うように制御すると,大ヒットが近いという状態を表すのに好適である。このように大ヒットが近いことを示すシンボルの組合せは,「リーチ目」と称されている。 ・・・・・・【0023】【作用】本発明の遊技機においては,制御部は,ゲーム毎に乱数をサンプリングし,その乱数値を予め設定された入賞確率テーブル中のデータと照合することで入賞態様(入賞か否か,そして入賞の場合は,その種類)を判定し,その判定結果により可変表示部の可変表示動作を停止制御する。 ・・・・・・【0026】本発明の別の態様では,報知手段で内部的当選を遊技者に知らせる。 【0027】また,「大ヒット」のような特定の入賞図柄に対応する内部的当選役に当っているとき,可変表示が停止した時にその特定の入賞図柄になるかどうかは,可変表示を停止させる遊技者の操作タイミングに応じて決定されるが,可変表示の停止により可変表示部に出現し得る図柄の組合せが特定の入賞図柄でない場合は,前述の「リーチ目」を出現させることにより,遊技者に内部的当選が特定の入賞であることを知らせることができる。 【0028】上記のような報知により,遊技者は入賞の期待を持って遊技を行うことができ,ゲームの興趣が一層向上する。 ・・・・・・【0032】この実施例では,遊技者がメダル投入口8からメダルを投入した後,正面の左端部に設置されたスタートレバー11を操作することにより,3つのリール- 69 -2,3,4が一斉に回転する。そして,これらの回転が一定の速さに達した時,各リールに対応して設けられたストップボタン12,13,14の操作が有効化されるので,遊技者はこれらのボタンを押圧操作すること 2,3,4が一斉に回転する。そして,これらの回転が一定の速さに達した時,各リールに対応して設けられたストップボタン12,13,14の操作が有効化されるので,遊技者はこれらのボタンを押圧操作することで,対応するリールの回転を停止させることができる。このとき,上記のように有効化されている入賞ライン上で停止したシンボルの組合せが入賞組合せに該当していれば,その入賞の種類に応じた枚数のメダルが受皿15に払い出される。 ・・・・・・【0038】図3の回路において,乱数発生器26は,一定の数値範囲に属する乱数を発生し,サンプリング回路27は,スタートレバー11が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数は,ROM22内の記憶部22aに格納されている入賞確率テーブルにおいて,どの入賞グループに属する値になっているかが判定される。このため,概念的に図4に示したようなデータが,入賞確率テーブル記憶部22aに格納されている。 ・・・・・・【0040】乱数発生器26から発生した乱数の値が0~N(所定の数)であるとすると,投入メダル数が1の場合には,大ヒットの確率が“B1/N”,中ヒットの確率が“M1/N”,小ヒットの確率が“S1/N”となる。例えば,B1,M1,S1の値がそれぞれ“100”,“500”,“1000”であったとすると,サンプリングされた乱数の値が100未満であれば大ヒット,100以上500未満であれば中ヒット,500以上1000未満であれば小ヒットとなって,それぞれの種類に対応した入賞リクエスト信号が発生し,さらに1000以上である場合には入賞なし(ハズレ)のリクエスト信号が発生する。 ・・・・・・【0048】上記実施例の回路構成によれば,前述のようにスタートレバー11が操作され ト信号が発生し,さらに1000以上である場合には入賞なし(ハズレ)のリクエスト信号が発生する。 ・・・・・・【0048】上記実施例の回路構成によれば,前述のようにスタートレバー11が操作されると,その操作を検出するスタートスイッチ11Sからの信号に応じて,CPU21はモータ駆動回路31に駆動信号を送り,ステッピングモータ2S,3S,4- 70 -Sによるリール2,3,4の回転駆動を行わせる一方,適宜のタイミングで乱数発生器26から1個の乱数をサンプリングし,この乱数について,ROM22内の入賞確率テーブル22aでどの入賞グループに属するかを判定する。入賞と判定された場合には,CPU21は,遊技者がストップボタン12,13,14を操作した時にリール停止信号回路36から送られる操作信号に応じて,入賞の種類に対応したシンボル表示位置にリール2,3,4を停止制御する信号をモータ駆動回路31に送ると共に,入賞の種類に対応したメダル払出しデータを表示部駆動回路33に供給して表示部10にメダル払出し数を表示し,且つ,払い出し指令信号をホッパー駆動回路32に供給してホッパー30から所定個数のメダルの払出しを行う。その際,メダル検出部34は,ホッパー30から払い出されるメダルの枚数を計数し,その計数値が表示部駆動回路33からの枚数データに達した時点で,払出し完了信号回路37がCPU21に払い出し完了信号を入力する。これにより,CPU21は,ホッパー駆動回路32を介してホッパー30の駆動を停止し,メダルの払い出し処理を終了する。 ・・・・・・【0079】(ii) ゲームスタート後,サンプリングされた乱数値が内部的当選役に該当した場合,その内部的当選を遊技者に知らせる報知手段を設けてもよい。 【0080】この報知手段としては,例えば各リール2,3 】(ii) ゲームスタート後,サンプリングされた乱数値が内部的当選役に該当した場合,その内部的当選を遊技者に知らせる報知手段を設けてもよい。 【0080】この報知手段としては,例えば各リール2,3,4の内側に取り付けられているバックライト(照明)を利用することができる。すなわち,遊技がスタートして乱数がサンプリングされ,入賞確率テーブルとの照合により内部的当選に該当する場合は,このバックライトを点滅又は点灯させることによって,遊技者に内部的当選を知らせる。これにより,遊技者は「当たり」への期待感を持つことができる。 【0081】具体的には,図10及び図11に示すように,3つのリール2,3,4の各々について可変表示部の窓に現れるシンボルの裏面側に,3個のランプ(LED,電球などの発光体)41を縦方向に配列した基板42を設置し,これら3列のランプ41を,図3のCPU21により,例えばストップボタン12が押された直後に,図12(A),(B),(C)に示すような種々のパターンで点滅又は点灯するように- 71 -制御する。なお,図12において,(A)は全てのランプを点灯又は点滅するパターン,(B)は上下及び中心部のランプを点灯又は点滅するパターン,(C)はランプを所定の方向に順次点灯又は点滅する動作を繰り返すパターンを示す。勿論,パターンはこれらのみに限らない。 【0082】また,内部的当選の種類に応じて上述の点灯パターンを変えることにより,どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを遊技者に知らせることもできる。 【0083】更に,上記のようなバックライトの利用に加えて又はバックライトを利用する代わりに,スピーカのような発音装置から適当な音を発生することによっても,内部的当選を遊技者に知らせることができる。 【0084】(iii) 内部的当 ライトの利用に加えて又はバックライトを利用する代わりに,スピーカのような発音装置から適当な音を発生することによっても,内部的当選を遊技者に知らせることができる。 【0084】(iii) 内部的当選の後,リールの回転停止操作によって出現し得る図柄組合せが「大ヒット」のような特定の入賞図柄でない場合には,「リーチ目」を出現させることにより,遊技者に対し内部的当選を知らせるようにしてもよい。これはマイコン20のプログラムで実現できるが,これに代えて,或いはこれと共に,上記(ii)で説明したリールのバックライトや音声を利用する報知手段を用いてもよい。 ・・・・・・【図12】 以上の記載によれば,甲28には,審決が甲28発明として認定したとおりの発明が記載されていることが認められる。 (2) 訂正発明9との間の一致点の認定について- 72 -ア原告は,甲28発明において,バックライトの点灯パターンと発音装置から発生する音の両者を報知態様として利用する場合には,両報知は,最初のリールが停止したときのみに行われるのであるから,審決のように,「バックライトの点灯パターン」を,訂正発明9の連動演出に相当すると認定するのであれば,音による報知も連動演出に相当するものとして認定すべきであり,甲28発明においては,連動演出が,バックライトの点灯パターンと音により行われるのであって,連動演出以外の報知態様は存在せず,連動演出は,バックライトの点灯パターンについては,最初のリールが停止したときのみに,3列のリールのバックライトの点灯パターンの種類により内部的当選の種類を知らせるものであると主張する。 イしかし,訂正発明9と甲28発明との一致点に関して,審決は,「報知情報」が,「一報知態様による報知」と クライトの点灯パターンの種類により内部的当選の種類を知らせるものであると主張する。 イしかし,訂正発明9と甲28発明との一致点に関して,審決は,「報知情報」が,「一報知態様による報知」と,「前記一報知態様とは異なる報知態様による報知」とからなる点を認定するにとどまり,これら2つの報知に関する前後関係,すなわち,可変表示が開始されるときに「一報知態様による報知」が行なわれ,その後の可変表示が停止されるのと連動して「前記一報知態様とは異なる報知態様による報知」が行なわれるといった関係については認定していない。 また,審決は,「報知手段」が,「音発生手段」と「連動演出手段」とからなる点を認定するにとどまり,これら2つの手段の動作に関する前後関係,すなわち,「音発生手段」による効果音の発生は可変表示が開始されるときに行なわれ,「連動演出手段」による連動表示態様の演出は可変表示が停止されるのと連動して行なわれるといった関係については認定していない。 そして,審決は,「各列の前記可変表示が停止されるのに連動して」行われる連動演出以外の報知態様が存在するか否かについては,相違点2で認定している。 したがって,審決が,甲28発明の「音」が連動演出に相当するか否かを一致点として認定していないことは明らかであるから,原告の主張は前提において理由がない。 ウ審決は,訂正発明9と甲28発明との一致点として,「前記可変表示停- 73 -止手段によって前記可変表示が停止されるのと連動して行なわれる報知」及び「前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのと連動して各列の表示を演出・・・する連動演出手段」を挙げ,各列の表示の演出を伴う連動報知が「前記可変表示停止手段」によって停止されるのと連動して行なわれる点を挙げている。ここ 変表示が停止されるのと連動して各列の表示を演出・・・する連動演出手段」を挙げ,各列の表示の演出を伴う連動報知が「前記可変表示停止手段」によって停止されるのと連動して行なわれる点を挙げている。ここで,「前記可変表示停止手段」は,その前に「前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段」との記載が存在することに照らせば,可変表示を各列毎に停止させるものであるといえる。そうすると,各列の表示の演出を伴う連動報知は,前記可変表示停止手段によって前記可変表示が各列毎に停止されることと連動して行なわれるもの,すなわち,各列の表示の演出と,可変表示の各列毎の停止とが1対1の関係にあるものと解される。 この点に関して,甲28の【0081】の記載事項に照らせば,甲28発明において,可変表示停止時におけるバックライトの点滅・点灯は,最初のストップボタンが押されて最初のリールが停止したときに,全ての列の表示の演出が開始され,その後の2番目,3番目のストップボタンを押すことには依存しない。よって,甲28発明は,各列の表示の演出と,可変表示の各列毎の停止とが1対1の関係にあるとはいえない。 そうすると,審決が,「前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのと連動して行なわれる報知」及び「前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止されるのと連動して各列の表示を演出・・・する連動演出手段」を一致点と認定したことは誤りであり,相違点として認定すべきものである。 しかし,後述するとおり,この差異は,相違点2の判断として実質的に判断されており,審決の結論に影響を及ぼすものではない。 (3) 訂正発明9との間の相違点2の認定について原告は,相違点2は少なくとも前記「第3 原告主張の審決取消事由」の1の(1)のエ記載の①~③の3点からなり 論に影響を及ぼすものではない。 (3) 訂正発明9との間の相違点2の認定について原告は,相違点2は少なくとも前記「第3 原告主張の審決取消事由」の1の(1)のエ記載の①~③の3点からなり,そのように認定しなかった審決は誤りであると主張する。 - 74 -しかし,原告が主張する相違点①は,審決の「甲28発明は『適当な音』と『バックライトの点灯パターン』が,可変表示が開始されるときに行われる報知と,その後の,各列の前記可変表示が停止されるのに連動して行われる報知という関係ではない点」との認定と実質的な差異はない。 また,原告が主張する相違点②は,審決の「『適当な音』が,複数の異なる入賞態様に共通したものであるとともに複数の効果音の中の1つの音であるか明らかでない点」との認定と実質的な差異はない。 原告が主張する相違点③については,上記(2)ウのとおり,訂正発明9では,各列の表示の演出と,可変表示の各列毎の停止とが1対1の関係にあるのに対して,甲28発明は,最初のストップボタンが押されて最初のリールが停止したときに,全ての列の表示の演出が行なわれるものであるから,各列の表示の演出と,可変表示の各列毎の停止とが1対1の関係にあるとはいえず,審決は,この点を相違点として認定していないから,原告が主張するように,相違点の看過が存在する。 しかし,審決は,相違点2の判断において,「リールの各列が停止するごとに報知を行うこと」を周知事項4と認定し,この周知技術4を考慮した上で,容易想到性の判断を行っていることに照らせば,相違点③は,審決でも実質的に判断されているというべきである。よって,相違点③は,審決の結論に影響を及ぼすものではない。 (4) 訂正発明9との間の相違点2に関する判断について審決は,特開平7-6802 でも実質的に判断されているというべきである。よって,相違点③は,審決の結論に影響を及ぼすものではない。 (4) 訂正発明9との間の相違点2に関する判断について審決は,特開平7-68027号公報(甲29)及び特開平9-700号公報(甲30)を例示して,「遊技状態に応じて複数の効果音の中の1つの音を発生させることは,遊技機の分野において従来周知の技術(以下『周知技術2』という。)であるといえる。」と認定した。 甲29の段落【0020】には,可変表示開始時において,ボーナスフラグがセットされている場合には,ランプやLED等による報知と音による報知とを併用し,ボーナスフラグのセットあるいはリーチ予告フラグのセットといった遊技状態に応- 75 -じて,大当り予告音およびリーチ予告音の中の1つの音を発生させることが記載されているものと認められる。また,甲30の段落【0101】には,いわゆる内部抽選による特定の表示態様の当選に応じて,通常の遊技状態の効果音等とは異なる特別な音を作成・発生させることが記載されているものと認められる。そうすると,審決が「遊技状態に応じて複数の効果音の中の1つの音を発生させること」を周知技術2として認定したことに誤りはない。 また,審決は,「必勝パチスロファン」1994年増刊7月号(甲32)を例示して,「可変表示開始手段によって可変表示が開始される時に,ボーナスフラグ又はシングルボーナスフラグが成立したことを共通の音により報知する技術(以下『周知技術3』という。)であるといえる。」と認定しているところ,甲32の78~79頁に記載されているフラグ成立を知らせる方法に関する事項(特に,78 頁3段目「●音が鳴る」の項及び79 頁下段中央「ロイヤルタカシ-RT」の項)に照らせば,周知技術3の認定に誤りはない 78~79頁に記載されているフラグ成立を知らせる方法に関する事項(特に,78 頁3段目「●音が鳴る」の項及び79 頁下段中央「ロイヤルタカシ-RT」の項)に照らせば,周知技術3の認定に誤りはない。 さらに,審決は,甲32及び特開平8-173592号公報(甲33)を例示して,「リールの各列が停止するごとに報知を行う技術は,遊技機の分野において従来周知の技術(以下『周知技術4』という。)であるといえる。」と認定した。甲32の78~79 頁に記載されているフラグ成立を知らせる方法に関する事項(特に, 78 頁4段目「●リールがスベる」の項及び79 頁下段左「スーパーヘビーメタルA」の項)には,「リールのスベリ」によって報知を行うことが,甲33の段落【0001】及び【0049】~【0055】には,各列のリールが停止する毎に音を発生させることによって報知を行うことが,それぞれ開示されている。よって,審決が,これらに基づいて,周知技術4を認定したことに誤りはない。 そうすると,可変表示停止時における連動報知である2つの報知を,可変表示開始時における報知と,可変表示停止時における報知という時間的な前後関係に変更することに関しては,周知技術3から,可変表示開始時に報知を行うことも当然周知といえるから,同時に行なわれていた2つの報知を,単に,異なる時期に分ける- 76 -こと自体に,格別の困難性はなく,その時期を可変表示の開始時及び停止時とすることは単なる設計的事項にすぎないというべきである。 また,「適当な音」を,複数の異なる入賞態様に共通したものであるとともに複数の効果音の中の1つの音にすることに関しては,周知技術3から格別の困難性は認められない。 さらに,最初の可変表示停止時のみに行なわれる報知を,各列の可変表示が停止されるのに連動 あるとともに複数の効果音の中の1つの音にすることに関しては,周知技術3から格別の困難性は認められない。 さらに,最初の可変表示停止時のみに行なわれる報知を,各列の可変表示が停止されるのに連動して各列の表示を演出する連動報知に変更することに関しては,周知技術4から格別の困難性は認められない。 そうすると,相違点2に係る構成は,甲28発明に周知技術2~4を適用すれば,容易に想到し得るものである。相違点2の判断に関して,審決の判断に誤りはない。 (5) 訂正発明9との間の相違点4に関する判断についてア特開平6-114140号公報(甲163。以下,審決と同じく「丙1」という。)には,以下の事項が記載されている。 【0001】【産業上の利用分野】本発明は,スロットマシンに関し,詳しくは,複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置を有し,該可変表示装置の可変停止時の表示結果が予め定められた特定の識別情報になった場合に所定の遊技価値を付与可能となるスロットマシンに関する。 ・・・・・・【0041】図10および図11は,リール回転処理のプログラムを示すフローチャートである。まずS63より1ゲームタイマが終了しているか否かの判断が行なわれる。この1ゲームタイマとは,1ゲームが開始されてから終了するまで最低限経過しておかなければならない時間(たとえば4.1秒)を計時するためのものであり,S65によりセットされる。なお,1ゲームタイマにセットする時間を賭数に応じて変化させ,賭数が1賭け,2賭けの場合には,3賭けの場合よりも短い時間をセットするようにしてもよい。1ゲームタイマが終了していない場合にはS64に進み,タイ- 77 -マ終了待ち音がスピーカ28から発生されて1ゲームタイマが終了していない旨を遊技者に報知する。一 をセットするようにしてもよい。1ゲームタイマが終了していない場合にはS64に進み,タイ- 77 -マ終了待ち音がスピーカ28から発生されて1ゲームタイマが終了していない旨を遊技者に報知する。一方,1ゲームタイマが終了すれば,S65に進み,1ゲームタイマが新たにセットされ,操作無効タイマがセットされ,全リールの回転が開始される。この操作無効タイマとは,前述したように,ストップボタン9L,9C,9Rを操作してもその操作を無効とする時間を計時するためのタイマである。 【0042】次にS66に進み,格納されているランダム値R(図6参照)を用いて所定の演算を行なう処理がなされる。このランダムカウンタのランダム値Rは,前述したように,1賭けの場合には1つの値であるが2賭けの場合には2つの値を有し,3賭けの場合には3つの値を有する。ゆえに,1賭けの場合にはその1つの値を用いて所定の演算を行なうことになるが,2賭けの場合には2つの値を用いて所定の演算を行ない,3賭けの場合には3つの値を用いて所定の演算を行なうことになる。その所定の演算とは,ランダム値R同士を加算したり減算したり乗じたり除したりあるいは所定の関数に代入して答えを算出したりする演算である。ゆえに,このランダムカウンタのランダム値Rの数が多いほどすなわち1枚賭けよりも2枚賭けあるいは2枚賭けよりも3枚賭けの場合ほどS66による演算結果の値がランダムな値となる。 次にS67により,その演算結果を各当選の判定値と比較する処理が行なわれる。この各当選の判定値は,ビッグボーナスゲーム当選の判定値,ボーナスゲーム当選の判定値,小役当選の判定値,再ゲーム当選の判定値の4種類がある。なお,この各当選の判定値は,テーブルの形でROM47に記憶され,賭数が多いほどその当選判定値の範囲(領域)が広くなって当 ゲーム当選の判定値,小役当選の判定値,再ゲーム当選の判定値の4種類がある。なお,この各当選の判定値は,テーブルの形でROM47に記憶され,賭数が多いほどその当選判定値の範囲(領域)が広くなって当選しやすいように構成されている。つまり,1賭けの場合が最も当選しにくく,3賭けの場合が最も当選しやすくなっており,3賭けの場合には,1賭けの場合よりも少なくとも3倍以上当選しやすくなっている。また,ビッグボーナス当選の判定値とボーナス当選の判定値は遊技状態にかかわらず一定であり,確率設定スイッチによる設定変更によってのみ変化するようになっている。一方小役当選の判定値は遊技状態に応じて変化するが,確率設定スイッチによる設定変更によっては変化しないようになっている。 - 78 -【0043】次にS68に進み,ボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれ,ボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS71に進み,ビッグボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれ,ビッグボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS74に進む。S74では,リール回転音をスピーカ28から発生させ,次にS75に進み,ビッグボーナス当選フラグあるいはボーナス当選フラグがセットされているか否かの判断が行なわれ,既にセットされている場合にはS81に進むが,セットされていない場合にはS76に進む。 ・・・・・・【0050】一方,S104によりNOの判断がなされた場合にはS108に進み,停止しているいずれか2つのリールにより表示されている図柄がリーチ状態の図柄になっているか否かの判断がなされる。リーチ状態とは,複数の可変表示部5L,5C,5Rのうちのいずれか1つがまだ可変表示している段階で,既に停止している可変表示部の表示結果が,「 がリーチ状態の図柄になっているか否かの判断がなされる。リーチ状態とは,複数の可変表示部5L,5C,5Rのうちのいずれか1つがまだ可変表示している段階で,既に停止している可変表示部の表示結果が,「AAA」,「BBB」等の特定の識別情報の組合せとなる条件を満たす所定表示状態となっている場合を意味する。そして,S108によりリーチ状態でないと判断された場合にはS87に進むが,リーチ状態であると判断された場合にはS109に進み,ビッグボーナス当選フラグまたはボーナス当選フラグがセットされているか否かの判断がなされ,いずれもセットされていない場合にはS87に進むが,いずれかがセットされている場合にはS110に進み,リーチ音をスピーカ28から発生させた後にS87に進む。このリーチ音が発せられることにより,遊技者が現在可変表示している可変表示部の停止時の表示結果次第で前記特定の識別情報の組合せが成立するかもしれないという遊技者の期待感を効果的に盛り上げることができる。なお,スピーカ28からリーチ音を発生させることに加えてあるいはそれに代えてリーチ状態が発生した旨の表示を行なうようにしてもよい。また,ビッグボーナス当選フラグセット時にのみリーチ時の報知を行なうようにしてもよいし,どちらかの当選フラグがセットされている方のリーチ時にのみ報知を行なうよう- 79 -にしてもよい。 ・・・・・・【図10】 【図11】 イ上記の記載事項によれば,丙1(甲163)には,可変表示開始時に,いわゆる内部抽選によってビッグボーナスまたはボーナスが当選した場合(S76,S78),遊技効果ランプが点灯して(S80),ビッグボーナスおよびボーナスのいずれかが内部当選したことの報知が行われるとともに,可変表示停止時にリー ボーナスまたはボーナスが当選した場合(S76,S78),遊技効果ランプが点灯して(S80),ビッグボーナスおよびボーナスのいずれかが内部当選したことの報知が行われるとともに,可変表示停止時にリーチ状態になった場合(S108),ビッグボーナスが当選しているならば(S109),リーチ音を発生させる(S110)ことが記載されているものと認められる。 丙1における可変表示開始時の報知および可変表示停止時の報知並びに入賞態様- 80 -の関係をみると,可変表示開始時における「遊技効果ランプ」の点灯の有無と,可変表示停止時における「リーチ音」の発生の有無との組み合せによって,ビッグボーナスやボーナスといった入賞態様が一義的に特定されることが分かる。すなわち,可変表示開始時に「遊技効果ランプ」が点灯し,可変表示停止時(リーチ時)に「リーチ音」が発生した場合,この組み合わせによって,ビッグボーナスであることが特定される。また,可変表示開始時に「遊技効果ランプ」が点灯し,可変表示停止時に「リーチ音」が発生しない場合,この組み合わせによって,ボーナスであることが特定される。さらに,可変表示開始時に「遊技効果ランプ」が点灯せず,可変表示停止時に「リーチ音」が発生しない場合,この組み合わせによって,ビッグボーナスおよびボーナス以外であることが特定される。 丙1において,効果音は「リーチ音」の1種類だけであるが,「リーチ音」の発生の有無を音の種類とみてもよく,また,報知すべき役の種類が増えれば,それに応じて,より多くの効果音を用意すればよいことは当業者にとって自明である。 丙1は,可変表示停止時における「リーチ音」が,ビッグボーナスのリーチ時にのみ発生するが,これは,単に,ビッグボーナスのリーチ状態になったことが「リーチ音」の発生条件とされているにす 明である。 丙1は,可変表示停止時における「リーチ音」が,ビッグボーナスのリーチ時にのみ発生するが,これは,単に,ビッグボーナスのリーチ状態になったことが「リーチ音」の発生条件とされているにすぎず,「遊技効果ランプ」の点灯の有無と,「リーチ音」の発生の有無との組み合わせによって,ビッグボーナスが報知されることに変わりはない。 また,可変表示の開始時や停止時において,音の発生や表示の変化によって入賞の報知を行うことは従来常套の手段といえ,音の発生を表示の変化に代えること,あるいは,表示の変化を音の発生に代えることに格別の困難性は認められない。 そうすると,甲28発明に丙1の記載事項を適用した上で,丙1の【0050】における「なお書」の記載及び上記従来の常套手段に基づき,丙1の「遊技効果ランプ」の点灯の有無を効果音の種類に代え,「リーチ音」の発生の有無を表示の変化に代えることに,格別の困難性は認められない。 よって,相違点4に係る構成を容易想到とした審決の判断に誤りはない。 - 81 -ウ原告は,丙1は,ビッグボーナスなるはボーナス当選した場合に遊技効果ランプを点灯開始させるものであるが,遊技効果ランプ点灯の有無を効果音の発生の有無に代えたとしても,効果音は1種類であって,音の種類により内部的当選の種類を知らせることは示唆されていないから,甲28発明に丙1の記載事項を適用する動機付けはなく,適用したとしても相違点4に係る構成にはならないと主張する。 しかし,報知すべき役の種類が多ければ,それに応じて複数の効果音を用意すればよいことは,当業者にとって自明である。よって,丙1における遊技効果ランプ点灯の有無を効果音に代えた場合に,効果音が1種類となるとしても,そのこと自体は,甲28発明に丙1の記載事項を適用することを ばよいことは,当業者にとって自明である。よって,丙1における遊技効果ランプ点灯の有無を効果音に代えた場合に,効果音が1種類となるとしても,そのこと自体は,甲28発明に丙1の記載事項を適用することを阻害するものとは認められない。 原告は,丙1には,遊技効果ランプを点灯開始させることでビッグボーナスあるいはボーナス当選を報知し,リーチ音の発生によりビッグボーナスゲーム当選を報知することに何らかの技術的意義がある旨の記載はなく,甲28発明に適用する動機付けがないと主張する。 しかし,遊技効果ランプを点灯開始させることでビッグボーナスあるいはボーナス当選を報知し,リーチ音の発生によりビッグボーナスゲーム当選を報知するということの技術的意義が,遊技効果ランプとリーチ音との組み合わせによる1つの入賞態様の特定にあることは,丙1にその旨の明記がなくとも,丙1に接した当業者であれば当然に理解できる。よって,丙1にその旨が明記されているか否かは,甲28発明に丙1の記載事項を適用することの動機付けの有無を左右するものではない。 原告は,訂正発明9では,各列の可変表示が順に停止して徐々に連動表示態様が判明していき,最後の列の可変表示が停止して連動表示態様が確定することにより,入賞態様を報知するものであるが,甲28発明は,最初のリールが停止した時に入賞態様を報知するものであり,丙1は,2番目のリールが停止してリーチ状態にな- 82 -ったときに報知するものであるから,甲28発明に丙1の記載事項を適用しても,相違点4に係る構成とはならないと主張する。 確かに原告が主張するように,甲28発明に丙1の記載事項を適用しても,訂正発明9のような「各列の可変表示が順に停止して徐々に連動表示態様が判明していき,最後の列の可変表示が停止して連動表示態様が確定 確かに原告が主張するように,甲28発明に丙1の記載事項を適用しても,訂正発明9のような「各列の可変表示が順に停止して徐々に連動表示態様が判明していき,最後の列の可変表示が停止して連動表示態様が確定する」という態様には至らない。 しかし,可変表示開始時における報知の種類と,その後の,可変表示停止時における報知の種類との組合せによって,1つの入賞態様であることが報知されることが容易想到である以上,可変表示停止時における報知をどのような態様で行なうかということに格別の困難性は認められない。 可変報知時における報知として,各列の可変表示の停止と連動した連動表示を採用することによって,連動表示態様が徐々に判明するという作用効果があるとしても,それ自体は,予測可能なものにすぎず特別顕著なものではない。 (6) 訂正発明9についてのまとめ以上のとおり,訂正発明9が独立特許要件を満たさないとした審決の判断に誤りはない。 (7) 訂正発明25との間の相違点2’について相違点2’は,訂正発明9に関する相違点2に,「報知手段」として「各列の可変表示の全てが停止した時に複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段」が追加されたものである。 特開平8-173592号公報(甲33)の段落【0055】~【0057】の記載からみて,全部のリールが停止したときに,入賞態様に応じたライトや音の演出を行なうことは,遊技機の分野において従来周知の技術であるといえるから,相違点2に係る構成が容易想到である以上,相違点2’に係る構成も容易想到である。 (8) 訂正発明25との間の相違点4’について相違点4’は,訂正発明9に関する相違点4に,「当該入賞態様に対応する前記- 83 -停止表示態様の種類を報知する」ことが追加されたも る。 (8) 訂正発明25との間の相違点4’について相違点4’は,訂正発明9に関する相違点4に,「当該入賞態様に対応する前記- 83 -停止表示態様の種類を報知する」ことが追加されたものであり,相違点2’の追加事項に対応する。 相違点2’についてと同様の理由により,相違点4’に係る構成も容易想到である。 (9) 訂正発明25についてのまとめしたがって,訂正発明25に関する審決の判断に誤りはない。 (10) 取消事由1についてのまとめ以上によれば,訂正発明9及び25について独立特許要件を満たしていないとした審決の判断に誤りはなく,原告の取消事由1の主張は理由がない。 2 訂正発明3と甲28発明との相違点Bの認定・判断及び相違点Dに関する判断の誤り(取消事由2)について訂正発明3と甲28発明との相違点B,Dは,訂正発明9と甲28発明との相違点2,4と同様である。よって,相違点2,4についてと同様の理由により,相違点4’に係る構成も容易想到である。 よって,訂正発明3が進歩性を具備しないとした審決の判断に誤りはなく,原告の取消事由2の主張は理由がない。 3 訂正発明6と甲28発明との相違点B’の認定・判断及び相違点D’に関する判断の誤り(取消事由3)について訂正発明6と甲28発明との相違点B’,D’は,訂正発明25と甲28発明との相違点2’,4’と同様である。よって,相違点2’,4’についてと同様の理由により,相違点B’,D’に係る構成も容易想到である。 よって,訂正発明6が進歩性を具備しないとした審決の判断に誤りはなく,原告の取消事由3の主張は理由がない。 - 84 - 4 訂正発明7の容易想到性の判断の誤り(取消事由4)について審決は,訂正発明3,6についてと同 備しないとした審決の判断に誤りはなく,原告の取消事由3の主張は理由がない。 - 84 - 4 訂正発明7の容易想到性の判断の誤り(取消事由4)について審決は,訂正発明3,6についてと同様の理由で,訂正発明7は進歩性を具備しないと判断した。 訂正発明3,6が進歩性を具備しないことは上記のとおりであるから,訂正発明7もまた進歩性を具備しない。訂正発明7についての審決の判断に誤りはなく,原告の取消事由4の主張は理由がない。 第6 結論以上によれば,原告主張の取消事由には,いずれも理由がない。また,原告は,訂正発明26~28に対する判断については争わない旨陳述し,訂正発明26~28に対する判断については取消事由を主張しない。よって,原告の請求を棄却することとして,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第2部 裁判長裁判官塩月秀平 裁判官池下朗 - 85 - 裁判官古谷健二郎

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