昭和55(オ)1061 リース料

裁判年月日・裁判所
昭和57年10月19日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻 名古屋高等裁判所 昭和54(ネ)396
ファイル
hanrei-pdf-55166.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      原判決中上告人敗訴部分を破棄する。      前項の部分につき本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告代理人色川幸太郎、同林藤之輔、同松田安正

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文2,105 文字)

主文 原判決中上告人敗訴部分を破棄する。 前項の部分につき本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。 理由 上告代理人色川幸太郎、同林藤之輔、同松田安正、同林彰久、同吉田清、同纐纈和義の上告理由についていわゆるフアイナンス・リース契約において、リース業者は、リース期間の途中で利用者からリース物件の返還を受けた場合には、その原因が利用者の債務不履行にあるときであつても、特段の事情のない限り、右返還によつて取得した利益を利用者に返戻し又はリース料債権の支払に充当するなどしてこれを清算する必要があると解するのが相当である。けだし、右リース契約においては、リース業者は、利用者の債務不履行を原因としてリース物件の返還を受けたときでも、リース期間全部についてのリース料債権を失うものではないから、右リース料債権の支払を受けるほかに、リース物件の途中返還による利益をも取得しうるものとすることは、リース契約が約定どおりの期間存続して満了した場合と比較して過大な利益を取得しうることになり、公平の原則に照らし妥当ではないからである。もつとも、右リース契約は、形式的には、リース業者が自己の所有する物件を利用者に利用させるという内容を有するものではあるが、これを実質的にみた場合には、リース業者が利用者に対して金融の便宜を供与するという性質を有することは否定できないから、右のような清算の必要を認めたからといって、リース業者に対して格別の不利益を与えるものではないというべきである。 右のように、リース業者は、リース期間の途中で利用者の債務不履行を原因としてリース物件の返還を受けた場合には、これによつて取得した利益を清算する必要があるが、右の場合に清算の対象となるのは、リース物件が返還時において有した- 1 -価値 で利用者の債務不履行を原因としてリース物件の返還を受けた場合には、これによつて取得した利益を清算する必要があるが、右の場合に清算の対象となるのは、リース物件が返還時において有した- 1 -価値と本来のリース期間の満了時において有すべき残存価値との差額と解するのが相当であつて、返還時からリース期間の満了時までの利用価値と解すべきではなく、したがつて、清算金額を具体的に算定するにあたつては、返還時とリース期間の満了時とにおけるリース物件の交換価値を確定することが必要であり、返還時からリース期間の満了時までのリース料額又はリース物件がリース期間の途中で滅失・毀損した場合に利用者からリース業者に支払うことが約定されているいわゆる規定損失金額を基礎にしてこれを算定することは正当でない。なお、リース物件には、利用者の利用目的に適合するように特別の仕様が施されることが少なくないため、リース業者がその返還を受けても直ちにそれ自体として他に処分し又は新たにリース契約を締結することが必ずしも容易ではない場合がありうるが、そうであるからといつて、リース業者が返還にかかるリース物件を他に処分し又は新たにリース契約を締結して処分代金等を現実に取得しない限り、清算金額を具体的に算定することが不可能であるとはいえない。 これを本件についてみると、原審が、本件のフアイナンス・リース契約において、リース業者たる上告人がリース期間の途中で利用者たる被上告人からその債務不履行を原因としてリース物件の返還を受けたとの事実を確定したうえ、上告人には右返還によつて取得した利益を未払のリース料に充当し残余があればこれを被上告人に返戻する義務があると解したことは、前述した清算の必要を認めたものであつて、この点では正当として是認することができる。しかしながら、原審は、右のような のリース料に充当し残余があればこれを被上告人に返戻する義務があると解したことは、前述した清算の必要を認めたものであつて、この点では正当として是認することができる。しかしながら、原審は、右のような前提に立つたうえで、清算の対象となるのは、返還時から本来のリース期間が満了すべきものと約定されていた時点までの期間内におけるリース物件の利用価値であると解し、かつ、これを具体的に算定するにあたつては、リース物件がリース期間の途中で滅失した場合に被上告人から上告人に支払うことが約定されている規定損失金額を基礎とし、返還時から本来のリース期間の満了時までの間における規定損- 2 -失金額の年度間の差額をもつて清算金額にあたるとしているのであつて、右判断は、前述したところに照らし、リース契約に関する法令の解釈適用を誤り、ひいて審理不尽、理由不備の違法を犯したものといわなければならず、右違法が原判決中上告人敗訴部分に影響を及ぼすことは明らかである。論旨は、この点において理由があり、原判決は右部分につき破棄を免れない。 よつて、更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻すこととし、民訴法四〇七条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官横井大三裁判官伊藤正己裁判官寺田治郎裁判官木戸口久治- 3 -

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る