平成18年11月7日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成15年(ワ)第1150号損害賠償請求事件口頭弁論終結日平成18年9月20日判決愛知県a市b町c127番地の1原告A愛知県a市b町c127番地の1同B名古屋市d区f町e字f3-7gC-101同C愛知県h郡i町大字j1617番地3同D愛知県k市l町m127番地の1同株式会社E同代表者清算人C上記5名訴訟代理人弁護士園田理同寺澤佐千夫同山下勇樹同白樫恵愛知県n郡o町p171-4被告F同訴訟代理人弁護士村田武茂同森絵里愛知県a市r町s1番地被告医療法人G同代表者理事長H 上記訴訟代理人弁護士後藤昭樹同太田博之同立岡亘同中村勝己同服部千鶴同吉野彩子同太田成愛知県t市u町v12番地の1被告学校法人I同代表者理事J主文 被告F及び同医療法人Gは,連帯して,原告Aに対し,2201万7866円,原告B,同C及び同Dに対し,各733万9289円,並びに前記各金員に対する平成12年10月12日から支払済みまで年5分の割合による各金員をそれぞれ支払え。 被告Fは,原告株式会社Eに対し,64万2000円及びこれに対する平成12年10月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 原告A,同B,同C及び同Dの被告F及び同医療法人Gに対するその余の請求及び被告学校法人Iに対する請求をいずれも棄却する。 原告株式会社Eのその余の請求を棄却する。 原告A,同B,同C及び同Dに生じた費用の3分の1と被告学校法人Iに生じた費用は,同原告らの負担と 及び被告学校法人Iに対する請求をいずれも棄却する。 原告株式会社Eのその余の請求を棄却する。 原告A,同B,同C及び同Dに生じた費用の3分の1と被告学校法人Iに生じた費用は,同原告らの負担とし,同原告らに生じた費用の3分の1と被告医療法人Gに生じた訴訟費用は,同被告の負担とし,同原告らに生じた費用の3分の1及び原告株式会社Eに生じた費用と被告Fに生じた費用は,被告Fの負担とする。 この判決は,第1項及び第2項に限り,仮に執行することができる。 事実 及び理由第1請求 被告F,被告医療法人G(以下「被告G」という。)及び被告学校法人I(以下「被告I」という。)は,連帯して,原告Aに対し2458万0328円,原告B,同C及び同Dに対し,各819万3442円,並びに前記各金員に対する平成12年10月12日から支払済みまで年5分の割合による各金員をそれぞれ支払え。 被告Fは,原告株式会社E(以下「原告E」という。)に対し,88万円及びこれに対する平成12年10月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 訴訟費用は被告らの負担とする。 第2事案の概要本件は,原告Aの夫で,同B,同C,同Dの父であった亡Kが,交通事故により傷害を負い,その結果死亡したとして,相続人である同人らが,交通事故の加害者である被告Fに対して,民法709条及び自動車損害賠償保障法(以下「自賠法」という。)3条本文に基づき,交通事故後入院した病院を経営する被告G及び被告Iに対して,民法709条及び民法715条に基づき,損害賠償請求をした事案である。 前提となる事実(当事者間に争いのない事実並びに後に掲記する証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定することができる事実)(1)当事者ア原告Aは亡Kの妻であり,原告B,原告C及 た事案である。 前提となる事実(当事者間に争いのない事実並びに後に掲記する証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定することができる事実)(1)当事者ア原告Aは亡Kの妻であり,原告B,原告C及び原告Dは亡Kの子である。 イ原告Eは,原告Cを清算人として,平成13年5月15日に清算手続を終了し,同年6月15日に清算登記がされた株式会社である。 ウ被告Gは,L病院を開設し,M医師など同病院に勤務する医師を雇用して診療行為を行っている団体である。 エ被告Iは,N病院を開設しO医師など同病院に勤務する医師を雇用して診療行為を行っている学校法人である。 (2)交通事故の発生(被告Gの関係で甲C2)以下の交通事故(以下「本件事故」という。)が発生した。 ア日時平成12年10月7日午後0時5分ころ(以下,日時の記載は,特に断らない限り平成12年10月のことである。)イ場所愛知県u郡v町大字w字x9番地65先路線上(以下「本件事故現場」という。)ウ被害車両普通乗用自動車(以下「原告車」という。)同運転者亡Kエ加害車両普通貨物自動車(以下「被告車」という。)同運転者被告Fオ態様被告車が中央線を越え,対向車線上の原告車に正面衝突した。 (3)亡Kの受傷亡Kは,本件事故により頚部挫傷,頭部打撲及び胸部打撲の傷害を負った。 (4)被告Fの責任本件事故は,被告Fの安全確認義務違反により惹起されたものであるから,被告Fは,民法709条に基づき,原告E所有の原告車の損害を賠償する責任がある(人身損害については,後記のとおり,因果関係の有無について争いがある。)。 (5)亡Kの入院及び治療経過並びに死亡亡Kは,7日ないし10日,医療法人P(以下「P病院」という。)に入院し,10日ないし12日,L病院に入院し,12 ,因果関係の有無について争いがある。)。 (5)亡Kの入院及び治療経過並びに死亡亡Kは,7日ないし10日,医療法人P(以下「P病院」という。)に入院し,10日ないし12日,L病院に入院し,12日,N病院へ転送されたが,同日午後3時ころ心肺停止状態となり,午後5時17分,消化管出血による出血性ショックにより,63歳で死亡した。 (6)被告Fによる支払 被告Fが契約する保険会社は,P病院での治療費として33万3700円,L病院での治療費として14万0730円,原告らに対して1488万9676円を支払った。 争点 (1)被告Gの過失,責任の有無(2)被告Iの過失,責任の有無(3)被告Fの本件事故と亡Kの死亡との間の因果関係,責任の有無(4)損害額第3争点に対する当事者の主張 争点(1)(被告Gの過失,責任の有無)について(原告ら)(1)亡Kは,交通外傷を負った上ステロイド剤の投与を受け,ストレス性潰瘍,ステロイド潰瘍を発症しやすい状態にあり,しかも,黒色便が認められたのであるから,L病院の担当医であるM医師は,亡Kの上部消化管に消化性潰瘍などの疾患が生じたことを伺わせる症状や所見が認められないか否か,看護記録の記載を頻繁に確認し,亡Kの療養上の世話や診療の補助を担当する看護師に対し,かかる症状や所見が認められたら直ちに報告するよう具体的に指示しておくべき注意義務があったにもかかわらず,これを怠り,11日午前9時ころの亡Kの血圧,脈拍からすれば,上部消化管出血による出血性の軽症ショックに陥っていたことを伺わせる症状や所見が看護記録に記載されているにもかかわらず,これらを同日夕方まで気付かず,問診や消化器内科医師に相談するなどの適切な対応を行わなかった。 (2)亡Kは,同日午後4時30分ころ,室内で倒れている 所見が看護記録に記載されているにもかかわらず,これらを同日夕方まで気付かず,問診や消化器内科医師に相談するなどの適切な対応を行わなかった。 (2)亡Kは,同日午後4時30分ころ,室内で倒れているところを薬剤師に発見され,同薬剤師に対し,同日朝から黒色便が出ており,今回が7回目である旨伝えていたのであるから,M医師は,この時点で上部消化管出血を疑い,直ちに消化器内科医師に相談し,消化管内視鏡検査を実施すべき注意義 務があったにもかかわらず,これを怠り,上部消化管内視鏡検査を行わなかった。 (3)亡Kは,同日午後6時15分ころ,意識消失,けいれん,無呼吸,脈拍不触知の状態となり,黒色便失禁もみられたのであるから,M医師は,この時点で上部消化管出血を疑い,直ちに消化器内科医師に相談し,消化管内視鏡検査を実施すべき注意義務があったにもかかわらず,これを怠り,上部消化管内視鏡検査を行わなかった。 (4)被告Gの医師は,業として医療行為に従事しており,業務上高度の注意義務を負っていることに鑑みると,M医師は,民法709条に基づき,亡Kの死亡による損害の賠償責任を負い,その使用者である被告Gは,民法715条に基づき使用者責任を負う。 (5)上記被告Gは,後記第3の2(原告らの主張)のとおり,被告Iの医師と客観的に関連共同して亡Kの死亡という結果を惹起したのであるから,両者は民法719条に基づき,亡Kの死亡による損害につき,連帯して責任を負う。 (被告G)(1)ロキソニンによる消化性潰瘍の発生率は0.05ないし1パーセント未満,消化管穿孔など重篤な消化管出血の起こる頻度は不明であるが少なく,ソル・メドロールによる消化管出血の発生率は0.75パーセント,消化性潰瘍の発生率は0.02パーセントであり,発生頻度が高いとはいえない。 (2)亡 篤な消化管出血の起こる頻度は不明であるが少なく,ソル・メドロールによる消化管出血の発生率は0.75パーセント,消化性潰瘍の発生率は0.02パーセントであり,発生頻度が高いとはいえない。 (2)亡Kは,同日午後6時以前には普通に会話ができる状態で,吐血,悪心,嘔吐,痛みはなく,血圧低下も認められなかったから,この時点で出血性ショックを疑うべき臨床所見はないし,亡Kには陳旧性心筋梗塞の既往症があり,狭心症の治療も受けていたから,この時点で緊急内視鏡検査を施行した場合,早期に致命的な循環器合併症を惹起して死期を早めていた可能性が極めて高かった。 (3)亡Kは,同日午後6時15分ころ,多量の黒色便が見られた時点でも,血色素数等の数値はわずかに基準値は下回ったものの,血圧は81ないし110(単位はmmHg,以下同じ。)と安定し,脈拍は69(単位は1分間の回数,以下同じ。)と通常で,意識もあり,四肢冷感もなかったから,直ちに緊急内視鏡検査を行うべき状態であったとはいえないし,亡Kの既往症等からして,この時点で緊急内視鏡検査を施行した場合,上記のとおり,死期を早めていた可能性が極めて高い。また,当時は夜間の時間帯であったから,緊急内視鏡検査の準備をする間に陳旧性心筋梗塞が再発し,結局,同検査を行い得ない状態となる蓋然性が高かった。 (4)急性循環不全を認めた場合には,循環動態の安定が全ての治療に優先されるし,亡Kは陳旧性心筋梗塞,高血圧,糖尿病等の重篤な基礎疾患を有していたから,緊急内視鏡検査を行うに当たっては慎重に対応する必要があるところ,亡Kは,同日午後8時40分ころ,急性下壁心筋梗塞を発症し,M医師は,同日午後9時ころ,電話にて内科担当医であるQ医師に連絡し,その指示を仰ぎながら,急性心筋梗塞の治療及び安定化に努めた。 (5)亡K は,同日午後8時40分ころ,急性下壁心筋梗塞を発症し,M医師は,同日午後9時ころ,電話にて内科担当医であるQ医師に連絡し,その指示を仰ぎながら,急性心筋梗塞の治療及び安定化に努めた。 (5)亡Kの12日の血圧は,午前9時過ぎに71であった後は,徐々に上昇し,同日午前9時40分には98,午前11時50分には116まで回復し,N病院到着後も血圧は維持されていたから,N病院で救命された蓋然性は高く,L病院の医師らは,亡Kを適時にN病院へ転送させたということができる。 争点(2)(被告Iの過失,責任の有無)について(原告ら)(1)亡Kは,L病院から亡Kには消化管出血の止血が必須であるとしてN病院に転送され,同院入院時にも亡Kに上部消化管出血の症状である黒色便が見られたのであるから,N病院の医師らは,亡Kに対し,直ちに消化管内視鏡検査を実施すべき注意義務があったにもかかわらず,また,消化器内科医 師に緊急性が伝わるよう配慮すべき注意義務があったにもかかわらず,担当医であるO医師はこれを怠り,上部消化管内視鏡検査を行わず,消化管出血に対しては,午後2時30分ころ,新鮮凍結血しょう,MAP液添加濃厚赤血球が施行されたに過ぎなかった。 (2)N病院の医師は,業として医療行為に従事しており,業務上高度の注意義務を負っていることに鑑みると,O医師は民法709条に基づき,亡Kの死亡による損害の賠償責任を負い,その使用者である被告Iは,民法715条に基づき使用者責任を負う。 (3)上記被告Iは,前記第3の1(原告らの主張)のとおり,被告Gの医師と客観的に関連共同して亡Kの死亡という結果を惹起したのであるから,両者は民法719条に基づき,亡Kの死亡による損害につき連帯して責任を負う。 (被告I)N病院の医師は,亡Kの搬送緊急入院後,亡Kのおむ 的に関連共同して亡Kの死亡という結果を惹起したのであるから,両者は民法719条に基づき,亡Kの死亡による損害につき連帯して責任を負う。 (被告I)N病院の医師は,亡Kの搬送緊急入院後,亡Kのおむつ内に黒色タール便を確認したため,直ちに同院消化器内科医師に緊急内視鏡を依頼すると同時に輸血をオーダーし,同医師が来棟するまでの間,併発している心筋梗塞に対処する目的で速やかに右鎖骨下動脈より静脈シースを確保した。亡Kの血圧が50台に低下したため,輸血到着までの間,プラズマネートカッターを開始したが,効果が十分ではなかったために昇圧剤を投与した。また,亡Kは既往症である陳旧性心筋梗塞と下壁心筋梗塞を併発し,高度房ブロックが認められたため,体外式ペースメーカーを挿入したが,亡Kの血圧は上昇せず,呼吸状態も悪化し,前記医師が来棟したときには既に主に出血性・心原性ショックを併発した状態にあり,内視鏡検査及び止血治療を行いうる状態ではなかった。 争点(3)(被告Fの本件事故と亡Kの死亡との間の因果関係責任の有無)について(原告ら) (1)亡Kは,本件事故に基づく肉体的精神的ストレスや,本件事故に基づく傷病治療のために投与されていたステロイド剤や非ステロイド系消炎剤の副作用によって胃ないし十二指腸にストレス潰瘍を発症し,これに伴う消化管出血に対して適切な治療がされなかったことにより,出血性ショックを起こして死亡した。 (2)本件事故のように極めて危険な態様の事故により,被害者が多大なストレスを受け,その結果潰瘍が発生することは何ら希有なことではないから,本件事故により亡Kにストレス潰瘍が発生することは,十分予見可能である。 (3)上部消化管出血を放置し自然的経過に委ねると,上部消化管出血の継続により出血性ショックを引き起こして死亡する蓋然 から,本件事故により亡Kにストレス潰瘍が発生することは,十分予見可能である。 (3)上部消化管出血を放置し自然的経過に委ねると,上部消化管出血の継続により出血性ショックを引き起こして死亡する蓋然性は高いから,交通事故と医療事故とのいずれもが亡Kとの不可分の一個の結果を招来し,この結果について相当因果関係を有する関係にあると評価できるから,被告Fの過失行為と,被告G及び被告Iの過失行為とは民法719条の共同不法行為に当たり,被告Fも,亡Kの死亡による損害につき,被告G及び被告Iと連帯して責任を負う。 (被告F)(1)亡Kは,本件事故により,ステロイド潰瘍ないしストレス潰瘍を発症したのではなく,本件事故前存在した何らかの疾患が潰瘍の原因となった可能性があるし,ステロイド潰瘍については,ステロイド剤の投与量及び投与期間が少ないことから,発症した可能性は極めて少ない。 (2)仮に亡Kが,本件事故によりストレス潰瘍を発症したとしても,本件事故による亡Kの傷害は,頚部捻挫,頭部打撲,胸部打撲であって,事故による外力が直接に潰瘍を発生させるものではないし,ストレス潰瘍は事故による苦痛や入院治療に伴うストレスのみならず,多様な要因によって影響を受けるから,ストレスによる潰瘍の発症・悪化を通常予見することはできない。 (3)仮にストレスによる潰瘍の発症・悪化を通常予見することが可能であっ たとしても,本件は被告G及び被告Iの医療行為における重大な過失が死亡の原因となっており,このような事態まで通常予見することはできない。 争点(4)(損害額)(原告ら)(1)亡Kの損害ア治療費及び文書料11万2120円原告らは,被告Fの契約する保険会社から治療費として支払われたもの以外に,治療費及び文書料として11万2120円を支払ったから,治 原告ら)(1)亡Kの損害ア治療費及び文書料11万2120円原告らは,被告Fの契約する保険会社から治療費として支払われたもの以外に,治療費及び文書料として11万2120円を支払ったから,治療費及び文書料は11万2120円となる。 イ付添看護費3万6000円亡Kの入院中,原告Aによる付添看護がされたところ,その付添介護費としは日額6000円が相当であるから,付添看護費は以下のとおり3万6000円となる。 計算式6,000×6=36,000ウ入院雑費9000円入院雑費は日額1500円が相当であるから,入院雑費は以下のとおり9000円となる。 計算式1,500×6=9,000エ傷害慰謝料10万円入院期間は6日間であるから,傷害慰謝料は10万円が相当である。 オ葬祭費150万円亡Kの葬儀費として308万9414円以上の費用を要したところ,本件事故と因果関係を有する葬祭費は150万円が相当である。 カ死亡逸失利益2789万3213円亡Kは死亡当時63歳で,原告Eの代表取締役であり,同社の主業務をほぼ単独で行っていたことから,同社からの給与分は全て労働の対価と見 るべきであるところ,亡Kの平成11年度の給与年額は480万円,平成12年度の1月から10月分の給与は400万円であり,同社の仕事量が平成13年以降増大し,同社が相当な利益を得る蓋然性が高かったことから,亡Kは,少なくとも将来にわたり平成12年度学歴計全年齢平均賃金を得られる蓋然性が高く,これを基礎年収として,生活費控除割合を一家の支柱として30パーセント控除し,就労可能年数を9年間として5パーセントのライプニッツ係数により中間利息を控除すると,亡Kの死亡逸失利益は,次のとおり2789万3213円となる。 計算式5,606,000×(1-0.3) 控除し,就労可能年数を9年間として5パーセントのライプニッツ係数により中間利息を控除すると,亡Kの死亡逸失利益は,次のとおり2789万3213円となる。 計算式5,606,000×(1-0.3)×7.108=27,893,213キ死亡慰謝料3000万円会社の経営も軌道に乗り始め,幸せな家庭を築いていた亡Kが死亡を余儀なくされた無念さは察するに余りあり,その精神的苦痛に対する慰謝料は3000万円を下らない。 ク既払金1488万9676円ケ既払金控除後の小計4476万0657円コ弁護士費用440万円サ合計4916万0657円(2)原告らの相続原告らは,亡Kの死亡により,前記(1)の損害賠償請求権を以下のとおり相続した。 ア原告A(2分の1)2458万0328円イ原告B,原告C,原告D(各6分の1)819万3442円(3)原告Eの損害ア車両時価額80万円原告Eの所有する原告車は,本件事故により経済的全損となったところ, その時価額は80万円を下らない。 イ弁護士費用8万円ウ合計88万円第4当裁判所の判断 前記第2の1の事実及び証拠(甲A1ないし5〈枝番含む,以下同じ。〉,甲B1ないし8,12,甲C2,丙イC1・2の各1,5,丙ロA1ないし10,丙ロB1ないし5,丙ハA1ないし6,証人M,同O,同Q,原告A本人,なお,下記の認定に反する部分は採用しない。)並びに弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 (1)本件事故の態様被告Fは,被告車を運転して本件事故現場付近を時速約50キロメートルで走行していたところ,積み荷である花が倒れていないか心配になり,花を見るためにルームミラーを凝視し,前方を注視せずに走行したところ,ハンドル操作を誤り,原告車の走行方向である対向車線 キロメートルで走行していたところ,積み荷である花が倒れていないか心配になり,花を見るためにルームミラーを凝視し,前方を注視せずに走行したところ,ハンドル操作を誤り,原告車の走行方向である対向車線にはみ出して走行を始めた。これに対し,亡Kは,被告車が突然センターラインを越えて走行してきたことから,衝突を避けるために急ブレーキを掛け,ハンドルを左に切ったが,被告Fは原告車の存在に気付かず,原告車と被告車が正面衝突した。 (2)亡Kの症状及び治療内容別紙「診療経過一覧表」のとおり。 (3)平成12年当時の消化管出血診断に関する一般的知見ア消化管出血及び消化性潰瘍の発生因子について(ア)消化管出血及び消化性潰瘍を示す大部分の症例で,誘因は明らかであり,発生因子は,①ストレス(心因的,肉体的,出血,熱傷,術後),②薬剤(ステロイドホルモン等),③飲食物,④寄生虫,⑤アレルギー,⑥治療後等が挙げられる。うち最も多いのは,心因性の因子である。 (イ)ストレス潰瘍は,周囲の環境との相互関係により,精神的肉体的な 緊張,精神的葛藤,外傷,重篤疾患,大手術などの場合にストレスが加わり,全身性適用症候群の警告反応として自律神経系が強い刺激を受けることによって発症する。 (ウ)ソル・メドロールの重大な副作用は,胃腸穿孔,消化管出血,消化性潰瘍であり,消化管出血の発生率は0.75パーセント,消化性潰瘍の発生率は0.02パーセントであり,投与時には,便潜血のチェック等の観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。 (エ)ロキソニンの重大な副作用は,重篤な消化性潰瘍又は小腸,大腸からの下血等の消化管出血であり,消化管出血の発生頻度は不明であるが,投与時には,吐血,下血,血便等の観察を十分に行い,これらの症状が エ)ロキソニンの重大な副作用は,重篤な消化性潰瘍又は小腸,大腸からの下血等の消化管出血であり,消化管出血の発生頻度は不明であるが,投与時には,吐血,下血,血便等の観察を十分に行い,これらの症状が認められた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行う。 イ消化管出血及び消化性潰瘍の診断基準について(ア)上部消化管からの出血は,胃酸や腸液などの影響により,コールタール状の黒色のねばねばした便として排出される。黒色便が見られる場合は,消化管から50ないし100ミリリットル以上の出血を来している場合であり,患者が黒色便を示す場合には,第一に上部消化管出血が疑われる。 (イ)消化管出血は,緊急内視鏡検査により確定診断されることがほとんどであるから,消化管出血を疑った場合,全身状態の許す限り,上部消化管内視鏡検査を試みる。 (ウ)患者あるいは家族の申告する出血量は不正確であるし,急性出血の場合,末梢血管が収縮して血管を中枢部に集めようとするため,見かけ上はヘモグロビン値が低下していないように見えることが多く,必ずしも血中ヘモグロビン濃度は低下しないから,出血直後の赤血球,ヘマクリット,ヘモグロビンの値からも出血量の推定は行えない。そこで,患 者のバイタルサイン(血圧,心拍数,呼吸数)や意識,尿量,中心静脈圧などにより,大まかな出血量を判定する。 (エ)バイタルサインから出血量を診断する場合の基準は,以下のとおりである。 A出血量15パーセントまでa血圧正常b脈拍正常ないしやや促進,110以下c症状症状はないか,あっても精神的不安,立ちくらみ,めまい,皮膚冷感程度B出血量15ないし25パーセントまでa血圧最高90ないし110,最低60ないし70b脈拍多少促進,100ないし120の頻脈c症状四肢 精神的不安,立ちくらみ,めまい,皮膚冷感程度B出血量15ないし25パーセントまでa血圧最高90ないし110,最低60ないし70b脈拍多少促進,100ないし120の頻脈c症状四肢冷感,手足は冷たい,冷汗,倦怠,蒼白,口渇,めまいから失神C出血量25ないし35パーセントまでa血圧最高60ないし90,最低40ないし60,脈圧減少b脈拍120以上の著明な頻脈,弱いc症状不穏,蒼白,口唇・爪退色,毛細管退色D出血量35ないし45パーセントまでa血圧最高40ないし60,最低20ないし40b脈拍触れにくい,120以上c症状意識混濁,極度の蒼白,チアノーゼ,末梢冷却,反射低下,虚脱状態,呼吸浅迫E出血量45パーセント以上a血圧40ないし0b脈拍触れない c症状昏睡様,虚脱,斑点状チアノーゼ,下顎呼吸,不可逆性ショックへ移行する危篤状態ウ消化管出血及び消化性潰瘍の治療法について(ア)上部消化管出血に対しては,全身状態が改善し次第,内視鏡的な止血処置を前提とした治療的緊急内視鏡検査を行う。無数のびらんからの出血以外の出血には内視鏡的止血の適応があり,活動性出血を示す例や新鮮凝血付着,露出血管を示すものを内視鏡的止血の対象とする。 (イ)消化管出血例では,出血を繰り返すごとに,患者はより重篤な状態に陥るので,緊急内視鏡検査は早ければ早いほどよい。薬物療法に対する反応を見て無効な場合に内視鏡的止血を行うと,余分な出血を見過ごすことになり望ましくない。 (ウ)緊急内視鏡検査により,患者に露出血管が認められる場合には,内視鏡的止血法のうちの一つである純エタノール局注法を施行する。純エタノール局注法による完全止血は96パーセントである。 エ緊急内視鏡検査を避けるべき場合とその 患者に露出血管が認められる場合には,内視鏡的止血法のうちの一つである純エタノール局注法を施行する。純エタノール局注法による完全止血は96パーセントである。 エ緊急内視鏡検査を避けるべき場合とその後の処置について(ア)緊急内視鏡検査の実施は患者の心肺にある程度の負担を掛けるから,内視鏡検査により病態を極めて増悪させる可能性のある場合,内視鏡検査が禁忌とされる。ただし,かなり重篤な症例でも,生命を脅かすような大量の消化管出血例などで,検査をすることのメリットが想定される場合には,敢えて行うこともある。 (イ)出血性ショックを来している患者に対しては,血管は最低2か所確保し,1本は必ず中心静脈に挿入し,輸液と中心静脈圧の設定に用いる。 その後,直ちに血液型の判定と交叉試験を行い,輸血の準備をする。その後,400ないし1000ミリリットルの急速輸血を行い,血圧が100ないし120まで上昇するのを目安とする。 (ウ)患者の血圧が100ないし120まで上昇し,安定化した場合,直 ちに緊急内視鏡検査を施行する。 争点(1)(被告Gの過失,責任の有無)について前記第4の1で認定した事実を前提として検討すると,ソル・メドロールとロキソニンの投薬を受けている患者が黒色便を示す場合は,ソル・メドロールとロキソニンが消化管出血の副作用を有していること,頻度の多い疾患,見落とすと致命的な疾患を考えて対応すべきであることからして,医師には,第一に上部消化管出血を疑うべきであるというべきである。 そして,上部消化管出血が疑われた場合には,消化管出血は緊急内視鏡検査により確定診断されること,止血が遅れると出血がさらに進んでしまうことからして,医師には,直ちに内視鏡的止血処置を前提とした治療的緊急内視鏡検査を行うべき検査実施義務があるということができる。 検査により確定診断されること,止血が遅れると出血がさらに進んでしまうことからして,医師には,直ちに内視鏡的止血処置を前提とした治療的緊急内視鏡検査を行うべき検査実施義務があるということができる。 本件では,亡Kは,P病院で比較的多量のソル・メドロールの投与を受けており,交通事故による受傷も比較的重度で,ストレス潰瘍発生の可能性も低くない状況であったところ,同人は,11日午前6時には,最高160,最低97であった血圧が,同日午前9時には,最高103,最低76と急速に低下し,同日午後2時の血圧も最高117,最低80とほとんど回復せず,同日午後4時30分ころには,病院内で倒れ,同日午前中からそのころまでに7回黒色便が出ており,同日午後6時10分ころには,意識消失,けいれん,無呼吸,脈拍不触知,いびき様の呼吸をする状態となり,午後6時15分には黒色便失禁も見られている。このような亡Kの症状からすれば,M医師は,亡Kに上部消化管出血が発生している可能性を否定できるような特段の事情が認められる場合でない限り,この時点で上部消化管出血の発生を疑うべきであったというべきである。 この点,M医師は,食物残渣により黒色便が生じる場合がある,亡Kは交通事故により入院したのであるから,ショック状態は頭部外傷により発生したと考えられた,腹部症状がなかったから上部消化管出血を疑うことはできなかっ たなどと述べるが,摂取した食物が7回もの多数にわたり黒色便となって排出されることは稀であるし,腹痛が認められなかったとしても,亡Kは,出血性ショックの一般的な症状である,蒼白,虚脱,脈拍不触知,呼吸不全等の状態にあったのであるから,腹痛が認められないことを上部消化管出血が発生している可能性を否定できるような特段の事情と評価することはできず,他に特段の事情と目すべ 蒼白,虚脱,脈拍不触知,呼吸不全等の状態にあったのであるから,腹痛が認められないことを上部消化管出血が発生している可能性を否定できるような特段の事情と評価することはできず,他に特段の事情と目すべき事情は認められない。したがって,M医師は,上部消化管出血を疑うべきであった。 そこで,11日午後6時15分ころまでに上部消化管出血を疑った場合,どのような措置を執るべきであったかについて検討すると,患者は,出血を繰り返すごとにより重篤な状態に陥ることから,直ちに内視鏡的止血処置を前提とした緊急内視鏡検査を実施すべきであり,例外は,緊急内視鏡検査の実施によりかえって患者が死亡する危険が高まるために同検査の実施を避けることが相当といえるような特段の事情,すなわち患者の血圧が不安定な場合やショックを来している場合に限るべきである。また,その場合でも,補液や輸血により患者の血圧が100ないし120まで上昇し,安定した後は,直ちに同検査を行うべきである。 本件では,亡Kの11日午後6時30分の血圧は最高129,最低85に落ち着いていたから,ショック状態は脱していたということができるし,亡Kに前壁中隔陳旧性心筋梗塞の既往症があったとしても,急性下壁心筋梗塞の診断がされたのは同日午後8時40分ころになってからであるから,同日午後6時30分ころ,緊急内視鏡検査の実施によりかえって死亡の危険が高まるために同検査の実施を避けることが相当といえるような特段の事情があったとは考えられず,亡Kに糖尿病の持病があったこと,約10年前に前壁中隔陳旧性心筋梗塞を発症したこと等は上記特段の事情には当たらないというべきである。したがって,M医師は,上記緊急内視鏡検査実施義務を免れることはできない。 そうすると,M医師は,少なくとも同日午後6時15分ころまでに,亡Kに つい 記特段の事情には当たらないというべきである。したがって,M医師は,上記緊急内視鏡検査実施義務を免れることはできない。 そうすると,M医師は,少なくとも同日午後6時15分ころまでに,亡Kに ついて,上部消化管出血が発生している可能性が高いと診断した上で,同日午後6時30分ころ,緊急内視鏡検査を実施し,出血部位,出血量等が確認された場合には,直ちに内視鏡的止血処置をとるべき注意義務があったのにこれを怠り,止血処置として抗潰瘍剤を投与し,絶飲食を指示しただけで,経過観察を続けた過失があるというべきである。 そして,亡Kの上部消化管出血を放置すれば,出血多量で死亡することは免れないところ,M医師が同日午後6時30分ころ,亡Kに対して緊急内視鏡検査を実施していれば,上部消化管出血が発見され,これに対して内視鏡的止血処置が施されることにより救命された蓋然性が高いから,M医師の過失と亡Kの死亡との間には因果関係が認められる。 よって,その他の点につき判断するまでもなく,被告Gは,亡Kの死亡による損害の賠償責任を負う。 争点(2)(被告Iの過失,責任の有無)について前記認定のとおり,患者の血圧が不安定な場合やショックを来している場合には,緊急内視鏡検査を直ちに実施することはできないが,医師には,患者の血行動態管理をして同検査に耐えられる状態にすべき限度で注意義務があるということができる。 本件では,亡Kは,N病院搬送時に既に出血性ショックの状態となっていることから,O医師にはこの時点で緊急内視鏡検査を実施すべき注意義務があるということはできない。そして,患者の血行動態管理をして同検査に耐えられる状態にすべき注意義務を怠ったか否かについて検討すると,同医師は,亡Kに対し,輸液,昇圧剤投与,中心静脈カテーテル挿入等血行動態を安定化させようと試みて ,患者の血行動態管理をして同検査に耐えられる状態にすべき注意義務を怠ったか否かについて検討すると,同医師は,亡Kに対し,輸液,昇圧剤投与,中心静脈カテーテル挿入等血行動態を安定化させようと試みていたことが認められるから,同医師は患者の血行動態管理をした上で,同検査に耐えられる状態にすべき注意義務を怠ったとはいえず,同医師に過失はない。 よって,被告Iは,亡K死亡についての責任を負わない。 争点(3)(被告Fの本件事故と亡K死亡との因果関係,責任の有無)について前記第4の1(1)記載のとおり,本件事故の態様は,亡Kにとっては,対向車線から目の前に貨物自動車が迫って来るというものであって,同人に多大な恐怖感を与えたことが推認されること,本件事故による受傷も,頚椎挫傷,胸部打撲,頭部打撲と比較的重度であったこと,亡Kに投与されたソル・メドロール,ロキソニンは本件事故による受傷の治療のために投与されたこと,同薬剤には消化管出血や消化性潰瘍を招来する重篤な副作用があり,しかもこれらが比較的多量に投与されたこと,本件事故から消化管出血発生までの時間は本件事故4日後であって近接していることからすれば,亡Kは,本件事故による精神的肉体的ストレス及び上記薬剤の副作用により,消化性潰瘍を発症したと推認される。 この点,本件事故及び本件事故による受傷の治療から引き起こされた上部消化管出血は,放置すれば死に至る症状であるところ,本件事故の被告Fによる過失行為とM医師による医療事故は,前記医療事故が本件事故による受傷の治療過程で発生した点において連続性があり,時間的にも接着し,被侵害利益も共通しているから,被告Fによる本件事故とM医師の医療事故は,民法719条所定の共同不法行為に当たるということができ,したがって,本件事故と亡Iの死亡との間に因果 り,時間的にも接着し,被侵害利益も共通しているから,被告Fによる本件事故とM医師の医療事故は,民法719条所定の共同不法行為に当たるということができ,したがって,本件事故と亡Iの死亡との間に因果関係が認められ,これを左右する事情は見当たらない。 よって,被告Fと被告Gは,亡Kの死亡による損害の全額について連帯して責任を負う。 争点(4)(損害額)について(1)亡Kの損害ア治療費及び文書料11万2120円証拠(甲C3の1・3,甲C4の4)によれば,原告らは,本件事故による傷害の治療費及び文書料として,被告G及び同Iに対し,合計11万 2120円を支払ったことが認められるから,治療費及び文書料は11万2120円となる。なお,その他の治療費について,被告Fの契約する保険会社から,合計47万4430円が支払われていることは争いがないが,これらの治療費は,原告の請求に含まれないから,下記ク記載のとおり,既払金として控除しない。 イ付添看護費1万8000円証拠(原告A本人)によれば,原告Aは,10月10日ないし12日までの3日間,亡Kの付添看護を行い,その付添介護費は日額6000円が相当であるから,付添看護費は以下のとおり1万8000円となる。 計算式6,000×3=18,000ウ入院雑費7800円上記第2の2のとおり,亡Kは,本件事故による治療のため6日間入院したところ,入院雑費は日額1300円が相当であるから,入院雑費は以下のとおり7800円となる。 計算式1,300×6=7,800エ傷害慰謝料10万円亡Kの入院は6日間であるから,傷害慰謝料としては10万円が相当である。 オ葬祭費150万円証拠(甲C5の1ないし3)によれば,亡Kの葬祭費として308万9414円の費用を要したところ,本件事故と因果関 は6日間であるから,傷害慰謝料としては10万円が相当である。 オ葬祭費150万円証拠(甲C5の1ないし3)によれば,亡Kの葬祭費として308万9414円の費用を要したところ,本件事故と因果関係を有する葬祭費としては150万円を認めるのが相当である。 カ死亡逸失利益2789万3213円証拠(甲C7,8の各1・2)によれば,亡Kは本件事故当時63歳であり,本件事故がなければ平成12年度学歴計平均賃金である年額560万6000円を,就労可能年数である9年間にわたって得られる蓋然性が 高いと認められるから,生活費控除割合を一家の支柱として30パーセント控除し,5パーセントのライプニッツ係数により中間利息を控除すると,亡Kの死亡逸失利益は,次のとおり2789万3213円となる。 計算式5,606,000×(1-0.3)×7.108=27,893,213キ死亡慰謝料2700万円本件事故態様,入院加療状況,亡Kの無念さ等の事情からすれば,亡Kの精神的苦痛に対する慰謝料としては,2800万円が相当である。 ク既払金1502万5400円被告Fの契約する保険会社が,原告に対し,1488万9676円を支払ったことについては争いがなく,丙イC4によれば,前記保険会社は,社会保険事務所からの求償に応じ,葬儀費として13万5724円をさらに支払ったことが認められるから,既払金は,以下のとおり,1502万5400円となる。 計算式14,889,676+135,724=15,025,400ケ既払金控除後の小計4160万5733円コ弁護士費用243万円サ合計4403万5733円(2)原告らの損害上記のとおり,亡Kの損害額は4403万5733円であるから,原告Aの損害は2201万7866円,原告B,原告C及び原告Dの損害は, 243万円サ合計4403万5733円(2)原告らの損害上記のとおり,亡Kの損害額は4403万5733円であるから,原告Aの損害は2201万7866円,原告B,原告C及び原告Dの損害は,各733万9289円となる。 (3)原告Eの損害58万2000円ア原告Eが原告車を所有していたことに争いはないところ,証拠(丙イC6の1ないし3)及び弁論の全趣旨によれば,原告車の車種は高級車である日産グロリアであること,同種車両のレッドブックにおける評価額は63万円であること,原告車の車検有効期限は,本件事故日から約23か月 有効であったが,走行キロ数が多かったことから,被告Fの契約していた損害保険会社は,原告車の時価額を58万2000円と評価したことが認められるから,原告車が経済的全損となったことによる損害は,58万2000円と認めるのが相当である。 イ弁護士費用6万円原告車の時価額からすれば,弁護士費用は6万円が相当である。 ウ合計64万2000円第5 結論 以上によれば,原告らの本件請求は,被告G及び同Fに対し,原告Aが2201万7866円,原告B,原告C及び原告Dが各733万9289円及びこれらに対する平成12年10月12日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求め,被告Fに対し,原告Eが64万2000円及びこれに対する同月7日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるからこれを認容し,その余の請求は理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。なお,仮執行免脱宣言は相当でないので却下する。 名古屋地方裁判所民事第3部裁判長裁判官徳永幸藏裁判官野口卓志裁判官大澤多香子 。なお,仮執行免脱宣言は相当でないので却下する。 名古屋地方裁判所民事第3部裁判長裁判官徳永幸藏裁判官野口卓志裁判官大澤多香子
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