平成27(ワ)11651 職務発明対価支払い請求事件

裁判年月日・裁判所
平成30年12月20日 東京地方裁判所
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判決文本文76,635 文字)

平成30年12月20日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成27年(ワ)第11651号職務発明対価支払い請求事件口頭弁論終結日平成30年10月26日判決 原告 X 同訴訟代理人弁護士 田中康久 園部洋士 伊藤周作 片岡直輝 中尾亮太 同補佐人弁理士 飯塚雄二 被告 ソニー株式会社 同訴訟代理人弁護士 熊倉禎男 田和彦 佐竹勝一 奥村直樹 同訴訟復代理人弁護士 山本飛翔 主文 1 被告は,原告に対し,833万6319円及びこれに対する平成27年5月13日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを360分し,その1を被告の,その余を原告の各負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。 事実 及び理由 第1 請求 被告は,原告に対し,30億円及びこれに対する平成27年5月13日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 事案の要旨 本件は,被告の従業員であった原告が,被告に対し,職務発明について特許を受ける権利を被告に承継させたことにつき,平成16年法律第79号による改正前の特許法(以 事案の概要 1 事案の要旨 本件は,被告の従業員であった原告が,被告に対し,職務発明について特許を受ける権利を被告に承継させたことにつき,平成16年法律第79号による改正前の特許法(以下「旧法」という。)35条3項の規定に基づき,相当の 対価の額278億1562万0335円の一部である30億円及びこれに対する請求の日(訴状送達の日)の翌日である平成27年5月13日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いがないか,掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実) ⑴ 当事者ア原告は,昭和54年4月から平成25年3月まで被告の従業員であった者であり,被告において,光ディスクにおけるエラー訂正技術の開発等に従事していた。 イ被告は,光技術製品を含む電気関連製品の開発,製造,販売等を業とす る株式会社である。 ⑵ 光ディスクとエラー訂正技術ア光ディスクとは,レーザ光を使って光ディスク担体の記録膜を変化させて情報を記録し,その記録膜に再びレーザ光を照射し,その反射光の変化を読み取ることにより情報を再生するものであり,音楽用のCD (CD-DA,以下「音楽用CD」という。),パーソナルコンピュータ- 3 -の外部記録用のCD-ROMやDVD-RAM等が知られている(乙61,193)。 イ光ディスクにおいて発生するエラーには,短いが頻繁に発生するランダムエラーと,頻度は少ないが広い範囲にわたって発生するバーストエラーがある。ランダムエラーはディスクの表面についた細かい傷等によ って生じるものであり,バーストエラーはディスクの表面についた比較的大きな傷やごみによって生じるほか,製造工程で生じるディスクの各種 ある。ランダムエラーはディスクの表面についた細かい傷等によ って生じるものであり,バーストエラーはディスクの表面についた比較的大きな傷やごみによって生じるほか,製造工程で生じるディスクの各種欠陥などによっても生じる。光ディスクにおけるエラー訂正とは,ディスクに記録された情報を読み取る機械が,エラーの前後の情報からエラーを訂正する機能を意味する(乙76,136,弁論の全趣旨)。 ウ音楽用CDにおいては,上記の各エラーに対し,CIRC(通称サーク,Crossinterleaveread-solomoncode)と呼ばれるエラー訂正技術が用いられている(乙86)。CIRCは,ランダムエラーとバーストエラーの双方に対して,リード・ソロモン符号という誤り訂正符号の一種を作用させて訂正動作を行い,最初の符号C1が主としてランダムエラ ーを訂正し,次の符号C2が主としてバーストエラーを訂正する(乙136)。 CIRCは,昭和53年6月頃から始まった被告とコーニンクレッカ・フィリップス(KoninklijkePhilipsN.V.,以下「フィリップス社」という。)による音楽用CDの共同研究の中で開発されたエラー訂正技術 であり,被告によって,原告を含む被告の従業員4名とフィリップス社の従業員1名を共同発明者として昭和55年5月21日に特許出願され,日本においては特許第1872454号として,米国においては特許US4413340として,それぞれ登録された(甲163,乙62,76,80,228,229)。 ⑶ 職務発明及び特許を受ける権利の承継- 4 -ア原告は,被告に入社後間もなく光ディスクにおけるエラー訂正技術の開発に従事するようになった。 原告は,被告の他の従業員等と共同で,光ディスク 職務発明及び特許を受ける権利の承継- 4 -ア原告は,被告に入社後間もなく光ディスクにおけるエラー訂正技術の開発に従事するようになった。 原告は,被告の他の従業員等と共同で,光ディスクにおけるエラー訂正技術の発明をした。原告が,別紙特許目録記載1ないし5の各特許に係る発明をしたことについて当事者間に争いがない(以下,別紙特許目録記載 の個別の特許を,同目録記載1ないし7の各冒頭に記載の番号(1-1ないし2-2)に従い,「本件特許1-1」などといい,同目録記載の特許に係る発明を総称して「本件発明」という。別紙特許目録記載1ないし5の特許は,本件特許1-1ないし1-5である。)。本件特許2-1,2-2に係る発明について,原告は原告が発明者であると主張し,被告はこれ を否認する(後記争点⑴参照)。 本件発明は,被告の業務範囲に属し,かつ,発明をするに至った行為が被告における原告の職務に属するものであった(争いのない事実)。 イ被告の従業員であった,原告,A(以下「A」という。),B(以下「B」という。),C(以下「C」という。),フィリップス社の従業員であったD (以下「D」という。)の5名は,昭和59年3月23日頃,被告に対し,本件特許1-1,1-2に係る発明について,特許を受ける権利を譲渡した(乙5ないし8,争いのない事実)。この譲渡は,同発明について,日本だけでなく世界各国の特許を受ける権利を譲渡するものであり,本件特許1-1,1-2に係る出願を優先権の基礎とする本件特許1-3,本件 特許1-3の再発行特許(後記第3の4)である本件特許1-4,本件特許1-3の一部継続出願(後記第3の4a 参照)として申請された本件特許1-5に係る発明についても,同日,被告に対し,その特許を受ける権利が譲 行特許(後記第3の4)である本件特許1-4,本件特許1-3の一部継続出願(後記第3の4a 参照)として申請された本件特許1-5に係る発明についても,同日,被告に対し,その特許を受ける権利が譲渡された(乙4,争いのない事実)。 ウ被告の従業員であった原告,E(以下「E」という。),F(以下「F」 という。)の3名は,平成7年5月頃,被告に対し,特願平7-1363- 5 -29号(特開平8-329612号,以下「本件日本出願」という。)に係る発明について,特許を受ける権利を譲渡した(乙28,29)。この譲渡は,同発明について,日本だけでなく世界各国の特許を受ける権利を譲渡するものであり,本件日本出願を優先権の基礎とする本件特許2-1及び本件特許2-1から分割出願された本件特許2-2に係る発明につい ても,同日,被告に対し,その特許を受ける権利が譲渡された(甲174,乙27,弁論の全趣旨)。 ⑷ 被告の特許出願及び登録被告は,本件発明について,別紙特許目録記載のとおり,我が国のほか米国において特許出願をし,特許権を取得した。本件発明に係る特許請求の範 囲の記載は,別紙特許目録記載のとおりある(争いのない事実)。 前記⑶イのとおり,本件特許1-3は,本件特許1-1及び1-2を優先権の基礎とする米国特許であり,本件特許1-4は本件特許1-3の再発行特許であり,本件特許1-5は本件特許1-3の一部継続出願として申請されたものである(甲2ないし6,乙144)。 また,前記⑶ウのとおり,本件特許2-1は本件日本出願を優先権の基礎とする米国特許であり,本件特許2-2は本件特許2-1の分割出願による特許である。なお,本件日本出願は,その後,本件日本出願から分割して出願された3件の出願も含め,拒絶査定を受け 出願を優先権の基礎とする米国特許であり,本件特許2-2は本件特許2-1の分割出願による特許である。なお,本件日本出願は,その後,本件日本出願から分割して出願された3件の出願も含め,拒絶査定を受けて,これが確定した。(甲7,8,乙28,206,218〔添付資料1〕,225)。 ⑸ 被告の職務発明に関する規定の定め被告は,被告の役員及び従業員が職務上行った発明の取扱い等を定める発明考案規定を設けている。同規定は度々改正されたが,昭和55年5月以降の規定には,いずれも次の趣旨の定めがあった(乙4,27,32,37ないし40,42,48。以下,被告の発明考案規定を総称して「被告発明考 案規定」という。)。 - 6 -ア職務発明をした場合には社外に発表する前に直ちに上司に届け出て,知的財産権の登録を受ける権利を被告に譲渡する。 イ被告は,職務発明をした役員又は従業員に対し,特許登録を受けた発明の実施又は実施許諾によって特に顕著な功績が認められた場合には報奨金(平成17年4月1日改正前の名称は「褒賞金」。以下,同改正前の「褒 賞金」を含めて,実施又は実施許諾によって功績が認められた場合に支払われる報奨金を「実施報奨金」という。)を支払う。 ⑹ 実施報奨金の支払ア被告は,平成2年5月,原告に対し,本件特許1-3に係る実施報奨金として●省略●円を支払った(乙9)。 イ被告は,平成16年12月17日,原告に対し,実施報奨金として●省略●円を支払った(以下,この支払を「平成16年支払」ということがある。)。平成16年支払が本件特許2-1に係る実施報奨金の性質を有することは当事者間に争いがないが,本件特許2-2に係る実施報奨金の性質も有するか否かについては当事者間に争いがある。(乙31の 1)。 成16年支払が本件特許2-1に係る実施報奨金の性質を有することは当事者間に争いがないが,本件特許2-2に係る実施報奨金の性質も有するか否かについては当事者間に争いがある。(乙31の 1)。 ウ被告は,平成18年12月18日,原告に対し,実施報奨金として●省略●円を支払った(以下,この支払を「平成18年支払」ということがある。)。平成18年支払が本件特許1-5に係る実施報奨金の性質を有することは当事者間に争いがないが(被告は本件特許1-5に係る発 明のうちの一部の発明についての実施報奨金であるとも主張する。),本件特許1-1ないし1-4に係る実施報奨金の性質も有するか否かについては当事者間に争いがある。(乙10の1)⑺ 催告と本件訴訟の提起原告は,被告に対し,本件特許2-1及び2-2に係る相当対価支払請求 権について,平成26年10月31日に催告をし,平成27年4月28日,- 7 -同請求権の支払を求める旨も記載された本件訴訟の訴状を提出した。(甲176の1,2)消滅時効の援用被告は,原告に対し,平成27年8月31日の本件第1回弁論準備手続期日において,本件特許1-1ないし1-5に係る各相当対価支払請求権につ き,消滅時効を援用するとの意思表示をした(当裁判所に顕著な事実)。 被告は,原告に対し,平成27年11月4日の本件第2回弁論準備手続期日において,本件特許2-1及び2-2に係る各相当対価支払請求権につき,消滅時効を援用するとの意思表示をした(当裁判所に顕著な事実)。 3 争点 旧法35条3項の「相当の対価」の支払請求権(相当対価支払請求権)の存否及び額につき,次の点が争点である。 ⑴ 本件特許2-1及び2-2に係る発明についての原告の発明者該当性⑵ 本件発 旧法35条3項の「相当の対価」の支払請求権(相当対価支払請求権)の存否及び額につき,次の点が争点である。 ⑴ 本件特許2-1及び2-2に係る発明についての原告の発明者該当性⑵ 本件発明により被告が受けるべき利益の額ア被告が収受したライセンス料の額等 イ上記ライセンス料における本件発明の占める割合⑶ 本件発明について被告が貢献した程度⑷ 共同発明者間における原告の貢献度⑸ 相当対価の額⑹ 相当対価支払請求権の消滅時効の成否 4 争点についての当事者の主張⑴ 争点⑴(本件特許2-1及び2-2に係る発明についての原告の発明者該当性)について(原告の主張)被告が,本件特許2-1及び2-2から構成される発明(以下「原告主張 職務発明2」という。)につき,①基礎出願である本件日本出願の出願書類- 8 -に発明者として原告を明記したこと,②同発明に係る特許を受ける権利の譲渡証に原告の署名を要求したこと,③米国出願時に,米国特許商標庁に対し,原告を真正な発明者として宣誓したこと,④原告に対して実施報奨金を支給したこと等からすれば,原告が原告主張職務発明2の発明者であることは明らかである。 被告は,発明報告書の作成者が原告でないから,原告が発明者ではない旨主張するが,発明報告書は創作された発明を報告書の形式としたものにすぎず,作成者以外は発明者ではないとの推定は働かない。 (被告の主張)本件日本出願の発明報告書として,4通の発明報告書(乙88ないし91, 乙213ないし216と同じ)が存在するところ(以下,順に「本件発明報告書1」等ということがある。),原告が発明者として記載されているのは本件発明報告書4のみである。そして,本件特許2-1の請求項1,2, 3ないし216と同じ)が存在するところ(以下,順に「本件発明報告書1」等ということがある。),原告が発明者として記載されているのは本件発明報告書4のみである。そして,本件特許2-1の請求項1,2,4ないし6は本件発明報告書1(乙88)に記載された内容であり,請求項3及び7は本件発明報告書3(乙90)に記載された内容であって,本件発明報 告書4に記載された発明ではないから,原告は本件発明2-1の発明者ではない。 また,本件特許2-2の請求項1ないし4は本件発明報告書2(乙89)に記載された内容であって,本件発明報告書4に記載された発明ではないから,原告は本件特許2-2に係る発明の発明者ではない。 ⑵ 争点⑵(本件発明により被告が受けるべき利益の額)についてア被告が収受したライセンス料の額等(原告の主張)(ア) 本件特許1-1ないし1-5及びその他少なくとも19か国で登録された特許権から構成される発明(以下「原告主張職務発明1」とい う。)並びに原告主張職務発明2の実施製品は,別紙原告計算書左欄記- 9 -載のとおりである。 旧法35条3項に基づく相当対価の対象となるのは「特許」ではなく,技術的思想の創作である「発明」であり,必ずしも特許権が成立している必要はない。原告主張職務発明1及び2は,本件特許1-1ないし2-2の各請求項に係る発明の上位概念であり,請求項ごとに 実施の有無を評価することは技術思想としての原告主張職務発明1及び2を過小評価するものである。 原告主張職務発明1及び2のライセンスによって被告が得た利益の額は,上記各実施製品の販売数量にライセンス料単価及び被告の配分率を掛け合わせて算出される金額であり,別紙原告計算書「配分ライ センス料」欄記載のとおりである。 ンスによって被告が得た利益の額は,上記各実施製品の販売数量にライセンス料単価及び被告の配分率を掛け合わせて算出される金額であり,別紙原告計算書「配分ライ センス料」欄記載のとおりである。 (イ) 被告がロイヤリティレポートに基づいて主張するライセンス料の受領額は,職務発明を実施する製品の売上げが増加しているにもかかわらず収受額が減少する点で不自然であり,公開された資料において推計される実施品の販売数量に対して極めて低額であるなど,不正確か つ不十分である。また,被告の主張するライセンス料は,被告が単独で得たライセンス料やクロスライセンスによって免れたライセンス料を含んでいない。 (ウ) プレイステーションシリーズのゲーム機本体は,被告の子会社ないし孫会社である株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (現・株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント,以下「SCE」という。)が平成6年12月から製造販売しているところ,被告はSCEと一体であり,プレイステーションシリーズの実施主体として独占の利益を得ているのであるから,同利益も相当対価の基礎とされるべきである。 すなわち,①SCEは被告の子会社であり被告の連結決算の対象と- 10 -なっていること,②被告とSCEは,技術の流用や交流・支援,資金援助や債務保証,被告からSCEへの半導体部門等の全面的なバックアップや大規模な半導体開発投資も頻繁に行っていること,③両社間で役員及び従業員の異動・出向・兼務や人事交流が頻繁に行われていること,④被告における年1回の発明・考案実施等報奨においてもS CE従業員が表彰されていること,⑤別件訴訟(知財高裁平成20年(ネ)第10082号事件)においても被告とSCEの一体性が肯定されていること 告における年1回の発明・考案実施等報奨においてもS CE従業員が表彰されていること,⑤別件訴訟(知財高裁平成20年(ネ)第10082号事件)においても被告とSCEの一体性が肯定されていること等からすれば,被告とSCEは一体と認められるべきである。 仮に,被告とSCEが一体と認められないとしても,少なくとも被 告がSCEから支払を受けているライセンス料やクロスライセンスによって得ている利益は,原告主張職務発明1及び2により被告が得た独占の利益となる。 (被告の主張)本件特許1-5について 被告は,フィリップス社と共同で本件特許1-5を含むCD-ROM規格特許をライセンスし,フィリップス社がライセンシーからライセンス料を受領した上で,●省略●を被告に振り込むことにより,ライセンス料を受け取っていた。このようなジョイントライセンスプログラムに基づき被告が受け取ったライセンス料の額は,以下のとおり である。なお,争点⑹の被告の主張のとおり,本件特許1-1ないし1-4に係る相当対価支払請求権は時効により消滅した。 a 平成5年から平成14年まで本件特許1-5は,上記期間中のライセンス対象特許リスト(乙153ないし159)に掲載されておらず,CD-ROM規格にお けるライセンス対象特許となっていなかった。 - 11 -仮に,本件特許1-5が上記期間中にライセンス対象特許になっているとした場合,被告が受け取った製品カテゴリごとのライセンス料の額(●省略●以下同じ。)は以下のとおりである。 CD-ROMDisc ●省略●CD-ROMDrive ●省略● CD-RDisc ●省略●CD-RDrive ●省略●CD-RW CD-ROMDisc ●省略●CD-ROMDrive ●省略● CD-RDisc ●省略●CD-RDrive ●省略●CD-RWDrive ●省略●CD-RWDisc ●省略●VideoCDDisc ●省略● VideoCDPlayer ●省略●b 平成15年から本件特許1-5が消滅する平成17年まで本件特許1-5は,上記期間中,ライセンス対象特許リストのうち「CDPlayer/CD-ROMPart」及び「CD-RWRecorder」カテゴリに掲載されていた。 被告が,前者のCD-ROMドライブ分に対応するものとして受け取ったライセンス料は,以下のとおりである。 平成15年 ●省略●平成16年 ●省略●平成17年 ●省略● また,被告が,後者のCD-Rドライブ分及びCD-RWドライブ分に対応するものとして受け取ったライセンス料は,以下のとおりである。 (CD-Rドライブ分)平成15年: ●省略● 平成16年: ●省略●- 12 -平成17年: ●省略●(CD-RWドライブ分)平成15年: ●省略●平成16年: ●省略●平成17年: ●省略● 本件特許2-1について本件特許2-1に関係する以下のライセンスプログラムがあり,被告は,これらのライセンスプログラムに基づき,ライセンス料を受け取った。なお,争点⑹の被告の主張のとおり,本件特許2-2に係る相当対価支払請求権は時効により消滅した。 a フィリップス社と共同で行うジョイントライセンスプログラ づき,ライセンス料を受け取った。なお,争点⑹の被告の主張のとおり,本件特許2-2に係る相当対価支払請求権は時効により消滅した。 a フィリップス社と共同で行うジョイントライセンスプログラム被告が受け取った,DVD規格のフォーマット・製品カテゴリごとのライセンス料の額は以下のとおりである。 (a) DVDROMディスク(DVDROMのDualとSingle)について の平成11年から平成28年6月までの総額は●省略●である。 (b) DVDVIDEOディスク(DVDVideoのDualとSingle)についての平成11年から平成28年6月までの総額は●省略●である。 (c) DVDRECORDABLE ディスクについての平成11年ないし平成28年6月までの総額は●省略●である。同期間のドライブ(DVDRECORDABLEDrive用)についての総額は●省略●である。 bOneBlue及びOneRedライセンスプログラム(a) OneBlueライセンスプログラム 被告が受け取ったブルーレイディスク(BD)製品の製品カテゴ- 13 -リごとのライセンス料の額は,以下のとおりである。 BDRecorderの平成24年(ライセンスプログラム開始時)から平成28年6月までの総額は●省略●である。 BDRecorderDriveの上記期間における総額は●省略●である。 (b) OneRedライセンスプログラム被告が受け取ったDVD規格に係るフォーマット,製品カテゴリごとのライセンス料の額は,以下のとおりである。 DVD-ROMDiscの平成24年から平成28年6月までの総額は●省略●である。 DVD D規格に係るフォーマット,製品カテゴリごとのライセンス料の額は,以下のとおりである。 DVD-ROMDiscの平成24年から平成28年6月までの総額は●省略●である。 DVD-VideoDiscの上記期間の総額は●省略●である。 プレイステーションシリーズについてa ●省略●b 原告は,被告とSCEが一体であると主張するが,SCEは,被 告とは別法人であるし,平成16年4月までは被告と株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの合弁会社であって被告の完全子会社でもなかったのであるから,被告とSCEは一体とは認められない。 イ上記ライセンス料における本件発明の占める割合 (原告の主張)(ア) 原告主張職務発明1a 原告主張職務発明1は,フィリップス社提案のエラー訂正方法よりも優れたエラー訂正能力と製品への実施の実現可能性を有していたことからCD-ROM規格に採用された最重要特許であり,優れ たエラー訂正能力を発揮する情報処理技術であるから,ライセンス- 14 -における貢献は極めて大きい。原告主張職務発明1がCD-ROM規格に採用された結果,CD-ROM規格に関する被告のライセンス料の配分割合は,CD-ROMディスクのライセンス料において音楽用CD規格時の●省略●に,CD-ROMプレーヤーのライセンス料において音楽用CD規格時の●省略●に,それぞれ増加した。 CD-ROMが普及した最大の要因は,原告主張職務発明1によってCD-ROMの物理フォーマットをコンピュータ業界の要求に合致させることができたことによるものであり,被告の主張するファイルフォーマットやインターフェースの統一,プロモーション活動やコンテンツの魅力は副次的な要因にすぎない。 ま 界の要求に合致させることができたことによるものであり,被告の主張するファイルフォーマットやインターフェースの統一,プロモーション活動やコンテンツの魅力は副次的な要因にすぎない。 また,原告主張職務発明1は,その優れたエラー訂正能力からCD-ROM規格を前提としたDVD規格においても採用されており,DVD規格における技術的価値も高い。 さらに,本件特許1-5は,「復号方法」を規定する請求項7においてCD-ROMドライブやCD-ROMプレーヤーといった再生 装置群をカバーしていること,請求項5においては符号についてリード・ソロモン符号という限定がなく種々の符号が適用可能であることなどから,本件特許1-3に比べて適用範囲が極めて広く,その価値は本件特許1-3に比べてはるかに高い。 これらの事実によれば,原告主張職務発明1のライセンス料に対 する貢献の割合は,別紙原告計算書「原告主張職務発明1又は2の貢献度」欄記載の割合を下回らない。 b これに対し,被告は,本件特許1-5には無効理由があるとして,本件特許1-5のCD-ROM規格やDVD規格への貢献を否定するが,被告は,本件特許1-5の登録後,その権利期間が満了する までライセンス料を受け取り続け,本件訴訟が提起されるまで本件- 15 -特許1-5の有効性を否定する言動を一切行っていないのであり,特許期間経過後になって本件特許1-5の無効を主張することは信義誠実の原則に反する。 また,被告は,本件特許1-5はCIRCと比べて重要性が低いと主張するが,CIRCは時系列データである音楽信号に特化した エラー訂正方法であり,データ間に相関がないコンピュータデータのエラー訂正に対しては,むしろ有害な仕組みであるから,CIRCはコンピュー するが,CIRCは時系列データである音楽信号に特化した エラー訂正方法であり,データ間に相関がないコンピュータデータのエラー訂正に対しては,むしろ有害な仕組みであるから,CIRCはコンピュータデータ対応の記録媒体であるCD-ROM規格には貢献していない。 cCD-ROM規格に貢献する特許権数については,別途CD-D A規格製品のライセンス料が支払われている音楽用CDに関する特許は含めるべきではなく,また,既に実施のない「CD-i」や「CDV」にのみ関係する特許も含めるべきではない。そして,相当対価支払請求権における貢献度を評価するに当たっては,個別の特許ごとではなく,ファミリー特許ごとに1つとして数えるのが適 切である。 (イ) 原告主張職務発明2a 原告主張職務発明2は,情報集積度がCD-ROMのおよそ7倍となり,バーストエラーの問題が深刻になっていたDVDにおいて,コンピュータデータに適合し,高速アクセスを可能とする2Kバイ トというセクタ単位の採用を維持しつつ,複数のセクタを用いた大きなデータサイズでエラー訂正能力を高め,10のマイナス12乗というエラー訂正率を実現できる唯一の情報処理技術であったことから,DVD規格の基本構造の規格必須特許として採用された。DVD規格において開発された必須特許の中で被告が保有している特 許は,原告主張職務発明2とEFMプラスの2件だけである。これ- 16 -によって,被告は全てのDVD規格においてライセンサーの地位を獲得することができた。 また,原告主張職務発明2は,BD規格においても,小さいデータサイズのセクタで高速アクセスをし,複数セクタの大きなデータサイズでエラー訂正能力を高めることができるとの技術的価値によ り採用され,その技術的 張職務発明2は,BD規格においても,小さいデータサイズのセクタで高速アクセスをし,複数セクタの大きなデータサイズでエラー訂正能力を高めることができるとの技術的価値によ り採用され,その技術的価値は高い。 b これらの事実によれば,原告主張職務発明2のライセンス料に対する貢献は,別紙原告計算書「原告主張職務発明1又は2の貢献度」欄記載の割合を下回らない。 (被告の主張) (ア) 本件特許1-5本件特許1-5に係る発明は,本件特許1-1の公開公報(乙226)に記載された発明に基づき新規性を欠き,無効であるから,仮に被告が本件特許1-5に基づき米国内の第三者に対して権利行使を行ったとしても権利行使が否定された可能性は高い。 また,本件特許1-5に係る発明は,相当対価支払請求権が時効消滅した本件特許1-1ないし1-4に係る発明と比較して格別の技術的価値を提供するものとはいえない。 本件特許1-5の存在によってライセンシーとの間のライセンス契約の締結が促進されたり,ライセンシーとの交渉において同特許が代 表特許として提示されたり,あるいは同特許が被告の受領するライセンス料に影響を与えたことはない。 さらに,原告が発明したと主張するCD-ROM規格における独自のエラー訂正技術は,基礎技術としてのCIRCと比較するとその重要性は格段に小さく,常にそのエラー訂正技術を用いる必要があると いうものでもなく,CD-ROM規格全体の技術の中のある一つの技- 17 -術要素にすぎない。 加えて,CD-ROM規格のライセンス契約に基づき被告が受領したライセンス料は,●省略●特に標準規格特許は,規格そのものに組み入れられたことによる価値と,特許に係る発明の技術的な価値が区別されるべきもので CD-ROM規格のライセンス契約に基づき被告が受領したライセンス料は,●省略●特に標準規格特許は,規格そのものに組み入れられたことによる価値と,特許に係る発明の技術的な価値が区別されるべきものであり,相当対価の算定対象となるのは,技術的価 値に係る部分のみである。 (イ) 本件特許2-1本件特許2-1の請求項1に係る発明はDVD-RAMディスクにおいて実施され,請求項4,5及び6に係る発明はDVD-RAM規格に準拠した記録装置において実施されるのみであり,被告の得た利 益に対する本件特許2-1の寄与度は低い。 また,本件特許2-1がDVD規格の策定に当たって貢献した事実は存在せず,DVD規格がその市場を拡大したことは,純粋な技術的要素よりも規格が統一されたこと自体による貢献が大きい。また,DVD規格の普及に際しては,マーケティングやプロモーションが被告 や東芝等の労力・費用負担によって行われたのであり,この点について原告の貢献は存在しない。 さらに,本件特許2-1に係る発明は先行技術である特開昭61-182676号公報(乙66)に記載された発明並びに特開昭61-182676号公報及び特開平6-314174号公報(乙67)に 記載された周知技術に照らして進歩性を欠くものであり,本件日本出願及び当該出願からの分割出願のいずれもが登録に至らなかった。 これらの事実に鑑みれば,DVD規格のライセンシーとしては,本件特許2-1の米国における排他的効力に期待してライセンス契約を締結したとは到底考えられず,本件特許2-1のライセンス料に対す る寄与度は低い。 - 18 -⑶ 争点⑶(本件発明について被告が貢献した程度)について(原告の主張)ア原告主張職務発明1原告主張職務 本件特許2-1のライセンス料に対す る寄与度は低い。 - 18 -⑶ 争点⑶(本件発明について被告が貢献した程度)について(原告の主張)ア原告主張職務発明1原告主張職務発明1は,音楽用CDをコンピュータ用途へ発展させるという着想から具体的なフォーマットの完成に至るまで,原告が一人で 検討し,シミュレーションも行った。その際,原告は,自宅において,自身で購入した機器を用いて研究を行ったのであり,被告から研究開発費の支給を受けたことはなく,給与も当時配属されていた音声認識開発プロジェクトのメンバーとしての勤務に対するもののみが支払われ,CD-ROMフォーマット開発のために特別手当等が支給されたこともな かった。 また,原告は,昭和60年10月には,米国光学会においてCD-ROMシステムについて世界最初の国際発表を行い,原告主張職務発明1の出願や特許権利化に当たっても,弁理士や知財担当者への説明等を行うなど貢献した。 被告は,原告主張職務発明1に,被告の従来技術であるCIRCやCD-DA規格が貢献しているとの主張をするが,CIRCは音楽信号用に特化されているために簡単にコンピュータ用のフォーマットに利用できるものではない。また,被告は,既存の音楽用CDディスクの製造工場等の設備を利用したいとの目的で,コンピュータ用の記憶媒体として もCD-DA規格を使用するという制約を課したものであり,被告の知見や技術の蓄積を利用できるという理由でCD-DA規格を使用したものではなく,CD-DA規格は原告主張職務発明1の技術的な障壁にすぎなかった。 したがって,原告主張職務発明1に対する被告の貢献割合が75%を 上回ることはない。 - 19 -イ原告主張職務発明2 は原告主張職務発明1の技術的な障壁にすぎなかった。 したがって,原告主張職務発明1に対する被告の貢献割合が75%を 上回ることはない。 - 19 -イ原告主張職務発明2原告主張職務発明2は,被告の正式なプロジェクトとして開発されたものではなく,原告ら発明者が,DVD規格争いでの被告の劣勢を挽回するために,就労時間外において自主的に開発したものであり,被告から開発予算を提供されたことも,時間外労働に対する時間外手当が支給 されたこともない。 また,原告は,平成7年5月下旬頃に,被告の知的財産部の職員と共に弁理士との打合せに出席し,弁理士に対して原告主張職務発明2の概要を説明するとともに,記録用ディスク及びレコーダーを見据えたフォーマットの開発という原告主張職務発明2の目的を伝え,原告主張職務 発明2が権利化した際に,複数のDVD規格対象範囲とできるようにするなど,原告主張職務発明2の権利化に当たって強力な貢献を行った。 したがって,原告主張職務発明2に対する被告の貢献割合が75%を上回ることはない。 (被告の主張) ア本件特許1-5及び本件特許2-1は,一般的な発明に係る特許ではなく,標準規格というルールに係る特許である。標準規格は,通常,当該標準規格に準拠した製品間の互換性を保つ決まり事としての意味合いが強く,規格として採用されたことが必ずしもその規格に係る技術の技術的な優位性を意味するものではない。そして,ある技術が規格として 採用されると,当該技術自体の優劣にかかわらず,営業活動等の結果,規格の普及に成功し,市場が拡大すれば全世界で多数のライセンシーにより規格が用いられ,ライセンサーが得るロイヤリティも多額となる。 このような標準規格特許の特殊性に鑑みれば, 営業活動等の結果,規格の普及に成功し,市場が拡大すれば全世界で多数のライセンシーにより規格が用いられ,ライセンサーが得るロイヤリティも多額となる。 このような標準規格特許の特殊性に鑑みれば,発明そのものによってもたらされる技術的な価値と,当該発明が規格に組み入れられることに よってもたらされる価値は区別されなければならず,職務発明の相当対- 20 -価支払請求権の対象となるのは前者のみであって,後者は,旧特許法35条4項の「発明により使用者が受けるべき利益」に該当しないか,仮に該当するとしても被告の貢献度の高さを示すものとして取り扱われるべきである。 イ本件特許1-5 被告におけるCD-ROMの開発は,音楽用CDをオーディオ目的だけでなく大容量メモリとして用いるというコンセンサスのもと,CやIが主導して昭和55年頃に開始したものであり,原告が独自にCD-ROMの開発をスタートさせたものではない。また,原告は,Cの指示により,フィリップス社による,セクタ内でエラー訂正を完結させるとい うエラー訂正方法の提案に対する被告側の案を検討したにすぎず,エラー訂正方法を含むCD-ROM規格化について被告とフィリップス社との間で行われた交渉に際し,何らかの貢献をした事実はない。 CD-ROM用に開発されたエラー訂正技術は,既にCD-DA規格において用いられていたCIRCを基礎としており,それに対して一部 改良を加えた技術にすぎない。 また,本件特許1-5の権利化について,米国における一部継続出願や再発行を含む出願に関するやりとりは,もっぱら当時の被告の特許部の担当者と米国代理人との間でされており,原告がこれに関与したことはない。 さらに,CD-ROMディスク製造工場の設立や製造委 行を含む出願に関するやりとりは,もっぱら当時の被告の特許部の担当者と米国代理人との間でされており,原告がこれに関与したことはない。 さらに,CD-ROMディスク製造工場の設立や製造委託先の確保といったCD-ROM規格の事業化,マーケティングやプロモーションといった規格の普及に向けた活動も被告の主導と経済的出捐によって行われ,原告の貢献は一切存在しない。 したがって,本件特許1-5に対する被告の貢献割合は99.99% である。 - 21 -ウ本件特許2-1原告が,本件特許2-1の基礎となる出願について,特許出願を担当する弁理士との打合せに出席した事実や拒絶理由通知に対する補正や分割等について関与した事実はいずれも認められない。 また被告は,DVD規格の普及のためにマーケティングやプロモーショ ンを労力及び費用をかけて行い,新たな市場を創造したのであり,この点に原告の貢献は存在しない。 したがって,本件特許2-1に対する被告の貢献割合は99.99%である。 ⑷ 争点⑷(共同発明者間における原告の貢献度)について (原告の主張)ア原告主張職務発明1原告は,原告主張職務発明1の着想から完成までを一人で行っており,他の共同発明者がこれに関与したことはない。他の共同発明者は,原告主張職務発明1をCD-ROM規格に採用するためのフィリップス社と の事務的な折衝において,その職責を果たしたにすぎない。 したがって,共同発明者間における原告の寄与度は50%を下回ることはない。 イ原告主張職務発明2原告主張職務発明2の発明は,実質的には原告とEの2名で創作した ものであり,Fはほとんど創作に関与していない。原告は,映像用のみならずコンピュータ用 はない。 イ原告主張職務発明2原告主張職務発明2の発明は,実質的には原告とEの2名で創作した ものであり,Fはほとんど創作に関与していない。原告は,映像用のみならずコンピュータ用途にも最適化した記録用ディスク及びレコーダーを見据えたフォーマットを開発・策定するという戦略を計画し,発明の根幹となる着想を行ったのもいずれも原告であり,原告が創作を積極的に主導した。 したがって,共同発明者間における原告の寄与度は50%を下回るこ- 22 -とはない。 (被告の主張)ア本件特許1-5本件特許1-5に係る発明の創作に対して原告が貢献した事実は客観的に示されていないから,共同発明者間における原告の寄与度は25% を上回ることはない。 イ本件特許2−1仮に原告が発明者と認められるとしても,本件特許2-1に関連した発明報告書のうち,本件特許2-1に係る発明の基礎となった報告書である本件発明報告書1,3に発明者として記載されているのはEであり, 共同発明者間における原告の寄与度はEに比べるとわずかであって,5%を上回ることはない。 ⑸ 争点⑸(相当対価の額)について(原告の主張)相当対価の金額については,発明が実施された製品種別ごとに行われ,次 の計算式に基づいて算定されるべきである。 (実施製品の販売数量)×(数量の補正割合)×(ライセンス料率)×(ライセンス料総額に対する被告所有特許の貢献割合〔被告の配分率〕)×(原告ら発明者の原告主張職務発明1及び2に対する貢献度)×(共同発明者間における原告の貢献度)×(被告の得た利益に対する発明の貢献割合) 製品種別ごとの実施の有無,補正割合,ライセンス料率,被告の配分率,原告ら発明者の発明に対する貢献 度)×(共同発明者間における原告の貢献度)×(被告の得た利益に対する発明の貢献割合) 製品種別ごとの実施の有無,補正割合,ライセンス料率,被告の配分率,原告ら発明者の発明に対する貢献度及び共同発明者間における原告の貢献度は,それぞれ別紙原告計算書の該当欄のとおりであり,相当対価の額は309億0624万4817円(同計算書「原告主張職務発明1及び2における原告の相当対価請求の額」欄の「相当対価額の合計」)となる。 そして,最終的に0.9の補正率を乗じると,原告主張職務発明1及び2- 23 -の相当対価の額は278億1562万0335円(同欄「補正後の相当対価総額」に記載)となり,同金額を下回ることはない。 (被告の主張)ア本件特許1-5相当対価の額は,以下の計算式に従って算出される。 ライセンス料の合計額×0.9●省略●×1/3(ライセンス料に占める特許使用料分)×(1/特許の数)×0.0001(被告の貢献度)×0.25(共同発明者貢献度)上記計算式に従い,上記のライセンス料から相当対価の額を算出すると,以下のとおり,●省略●を上回らない。 (ア) 平成5年ないし平成14年CD-ROMDisc ●省略●(特許の数は2561件)CD-ROMDrive ●省略●(特許の数は2629件)CD-RDisc ●省略●(特許の数は2588件)CD-RDrive ●省略●(特許の数は2642件) CD-RWDrive ●省略●(特許の数は2642件)CD-RWDisc ●省略●(特許の数は2630件)VideoCDDisc ●省略●(特許の数は2622件)Vide ve ●省略●(特許の数は2642件)CD-RWDisc ●省略●(特許の数は2630件)VideoCDDisc ●省略●(特許の数は2622件)VideoCDPlayer●省略●(特許の数は2699件)(イ) 平成15年ないし平成17年 CD-ROMドライブ ●省略●(特許の数は104件)CD-RDriveCD-RWDrive ●省略●(特許の数は146件) イ本件特許2-1 相当対価の額は,以下の計算式に従って算出される。 - 24 -ライセンス料の合計額×0.9●省略●×1/3(ライセンス料に占める特許使用料分)×(1/特許の数)×0.0001(被告の貢献度)×0.05(共同発明者貢献度)上記計算式に従い,上記のライセンス料から相当対価の額を算出すると,以下のとおり,●省略●となる。 (ア) ジョイントライセンス分aDVDROM ●省略●(特許の数は68件)bDVDVIDEO ●省略●(特許の数は220件)cDVDRECORDABLE(a) ディスク ●省略●(特許の数は147件) (b) ドライブ ●省略●(特許の数は238件)(イ) OneBlueライセンスプログラムに係る分aBDRecorder ●省略●(特許の数は1560件)bBDRecorderDrive●省略●(特許の数は766件) (ウ) OneRedライセンスプログラムに係る分aDVD-ROMDisc ●省略●(特許の数は68件)bDVD-VideoDisc ●省略●(特許の数は220件) (ウ) OneRedライセンスプログラムに係る分aDVD-ROMDisc ●省略●(特許の数は68件)bDVD-VideoDisc ●省略●(特許の数は220件)⑹ 争点⑹(相当対価支払請求権の消滅時効の成否)について(被告の主張) ア本件特許1-1ないし1-5原告が被告に対し本件特許1-1ないし1-5に係る発明について,その特許を受ける権利を譲渡した昭和59年3月23日当時の被告発明考案規定5条1項及び2項には,●省略●が規定されていた。このような場合における特別表彰の支払時期,すなわち消滅時効の起算点は,特 許権が設定登録された時点と発明が実施又は実施許諾された時点のうち,- 25 -いずれか遅い時点となる。 (ア) 本件特許1-1が設定登録されたのは平成7年10月25日であり,被告は,遅くとも平成2年頃までには本件特許1-1に係る発明を実施するCD-R記録ドライブの製造販売を開始したから,本件特許1-1に係る相当対価支払請求権の消滅時効の起算点は平成7年10月 25日であり,当該請求権の消滅時効は,平成17年10月25日に完成した。 (イ) 本件特許1-2が設定登録されたのは平成8年8月23日であり,被告は,遅くとも平成2年頃までには本件特許1-2に係る発明を実施するCD-R記録ドライブの製造販売を開始したから,本件特許1- 2に係る相当対価支払請求権の消滅時効の起算点は平成8年8月23日であり,当該請求権の消滅時効は,平成18年8月23日に完成した。 (ウ) 本件特許1-3は,同特許の再発行特許である本件特許1-4の登録により失効しているため,本件発明1-3については,そもそも相 当対価請支払求権は存在しない。 仮に相当対価支払請 (ウ) 本件特許1-3は,同特許の再発行特許である本件特許1-4の登録により失効しているため,本件発明1-3については,そもそも相 当対価請支払求権は存在しない。 仮に相当対価支払請求権が存在するとしても,本件特許1-3が設定登録されたのは昭和62年7月14日であり,被告は遅くとも平成2年頃までには本件特許1-3に係る発明を実施するCD-R記録ドライブの製造販売を開始した。また,被告は,平成2年5月,原告の 請求に基づき,上記発明に係る特許を受ける権利の譲渡について,譲渡対価として●省略●を支払った。 したがって,本件特許1-3に係る相当対価支払請求権の消滅時効の起算点は平成2年5月であり,当該請求権の消滅時効は,平成12年5月に完成した。 (エ) 本件特許1-4が設定登録されたのは,平成2年11月17日であ- 26 -り,被告は遅くとも昭和61年頃までには本件特許1-4の請求項7及び21記載の発明を実施するCD-ROMドライブの製造販売を開始し,平成2年頃までに本件特許1-4の請求項1及び12記載の発明を実施するCD-R記録ドライブの製造販売を開始したから,本件特許1-4に係る相当対価支払請求権の消滅時効の起算点は平成2年 11月17日であり,当該請求権の消滅時効は,平成12年11月17日に完成した。なお,本件特許1-5に係る相当対価支払請求権に対する支払は,本件特許1-4に係る相当対価支払請求権の消滅時効の完成に影響しない。 (オ) 本件特許1-5が設定登録されたのは平成3年3月5日であり,被 告は遅くとも昭和61年頃までに本件特許1-5の請求項7記載の発明を実施するCD-ROMドライブの製造販売を開始し,平成2年頃までに本件特許1-5の請求項1及び5記載の発明を実施するCD- 告は遅くとも昭和61年頃までに本件特許1-5の請求項7記載の発明を実施するCD-ROMドライブの製造販売を開始し,平成2年頃までに本件特許1-5の請求項1及び5記載の発明を実施するCD-R記録ドライブの製造販売を開始したから,本件特許1-5に係る相当対価支払請求権の消滅時効の起算点は平成3年3月5日であり,当 該請求権の消滅時効は,平成13年3月5日に完成した。 なお,被告は,消滅時効完成後の平成18年12月に,原告の請求に基づき,本件特許1-5に係る発明の特許を受ける権利の譲渡対価として●省略●を支払った(平成18年支払)。しかし,平成18年支払は,本件特許1-5に係る発明のうち「3rdレイヤECC」に係 る発明である本件特許1-5の請求項7記載の発明の対価ではなく,「2プレーンデータ構造」に係る発明である請求項1及び5記載の発明の対価であるため,請求項7記載の発明の相当対価支払請求権との関係では,時効完成後の債務の承認には該当しない。 また,この●省略●の支払がされた当時の被告発明考案規定(平成 17年4月1日施行。乙37)では,平成9年以降に実施等に関する- 27 -褒賞の対象となった発明は,5年後に実施等に関する褒賞の審査を再度受けることができる旨規定されており,当該規定に基づく実施等に関する褒賞は,その対象を当該褒賞時までに区切った上で,それまでの貢献に対して支払われるものであった。したがって,平成18年支払は,支払の前年末日である平成17年12月31日までの貢献分に 対するものであり,平成18年1月1日以降に得られた利益に関する相当対価支払請求権に係る債務の承認とはならない。また,平成18年支払は,本件特許1-5に係る発明のうち「2プレーンデータ構造」に係る請求項1及び5 り,平成18年1月1日以降に得られた利益に関する相当対価支払請求権に係る債務の承認とはならない。また,平成18年支払は,本件特許1-5に係る発明のうち「2プレーンデータ構造」に係る請求項1及び5記載の発明の対価であり,「3rdレイヤECC」に係る請求項7記載の発明の対価支払請求権との関係では,債務の承 認とはならない。 そして,被告は,平成17年12月31日までの貢献として十分な金額であると認識して●省略●を支払っており,当該額が旧法35条4項でいう相当な対価として足りないとの認識を有していなかったから,これは一部弁済には当たらず,平成17年12月31日までの利 益に基づく相当対価支払請求権についての債務の承認とはならない。 したがって,被告は,本件発明1-5に係る相当対価支払請求権につき,時効援用権を喪失していない。 イ本件特許2-1,2-2(ア) 本件特許2-1が設定登録されたのは平成10年9月8日であると ころ,当時施行されていた被告発明考案規定第6条では,●省略●が規定されていたから(乙40),本件特許2-1,2-2に関しても,相当対価支払請求権の消滅時効の起算点は特許権が設定登録された時点と発明が実施又は実施許諾された時点のうち,いずれか遅い時点となる。 被告は,遅くとも平成9年頃までには,本件特許2-1の請求項1- 28 -ないし7記載の発明を実施するDVD-RAMディスク又は同記録装置の製造販売を開始したから,本件特許2-1に係る相当対価支払請求権の消滅時効の起算点は,特許登録日である平成10年9月8日であり,当該請求権の消滅時効は平成20年9月8日に完成している。 なお,被告は平成16年12月に,原告の請求に応じ,本件特許2 -1に係る特許を受ける権利の 登録日である平成10年9月8日であり,当該請求権の消滅時効は平成20年9月8日に完成している。 なお,被告は平成16年12月に,原告の請求に応じ,本件特許2 -1に係る特許を受ける権利の譲渡対価として●省略●を支払った(平成16年支払)。しかし,平成16年支払がされた当時の被告発明考案規定(平成16年4月1日改正。乙32)では,前記ア(オ)と同様,5年後に実施等に関する褒賞の審査を再度受けることができる旨規定されており,当該規定に基づく実施等に関する褒賞は,その対象を当 該褒賞時までに区切った上で,それまでの貢献に対して支払われるものであった。したがって,平成16年支払は,支払の前年末日である平成15年12月31日までの貢献分に対するものであり,平成16年1月1日以降に得られた利益に関する相当対価支払請求権の債務の承認とはならない。 そして,被告は,平成15年12月31日までの貢献として十分な金額であると認識して平成18年支払である●省略●を支払っており,当該額が特許法35条4項でいう相当な対価として足りないとの認識を有していなかったから,これは一部弁済には当たらず,平成15年12月31日までの利益に基づく相当対価支払請求権についての債務 の承認とはならない。 したがって,本件特許2-1に係る相当対価支払請求権についての消滅時効は中断していない。 本件特許2-2が設定登録されたのは平成11年10月12日であるところ,平成10年9月9日に改正された被告の発明考案規定(乙 30)の第5条では,●省略●とされた。そして,報奨金の支払時期- 29 -が「●省略●」という抽象的な基準によって左右されることは相当でないから,上記改正後の発明考案規定による実施報奨金の支払時期は,被告におい ●省略●とされた。そして,報奨金の支払時期- 29 -が「●省略●」という抽象的な基準によって左右されることは相当でないから,上記改正後の発明考案規定による実施報奨金の支払時期は,被告において実施報奨金を支払う可能性が生じた時点,すなわち,特許権の設定登録時と解するべきである。 したがって,本件特許2-2に係る相当対価支払請求権の消滅時効 の起算点は,特許登録の日である平成11年10月12日であり,当該請求権の消滅時効は平成20年10月12日に完成した。 (原告の主張)ア時効の起算点被告発明考案規定においては,1つの職務発明から複数の出願がされた 場合,全ての出願特許を「ファミリー」として取り扱い,従業員は,「ファミリー」を構成する最後の特許が消滅するまでの間,職務発明の対価を請求することが可能であったから,相当対価支払請求権の消滅時効の起算日は,支給される補償金額が確定する,「ファミリー」の構成特許のうち最終の特許権が消滅する日と解すべきである。 原告主張職務発明1は,本件特許1-1ないし1-5及びその他少なくとも19か国で登録された特許権から構成される「ファミリー」であるから,原告主張職務発明1に係る相当対価支払請求権の消滅時効の起算日は,同発明の構成特許のうちカナダ特許(CA1255771)の権利消滅日である平成28年6月13日である。 また,被告の発明考案規定に定められている支払期限は,実施報奨金の最終支払時期と解すべきであるから,原告主張職務発明1については,平成18年支払がされた平成18年12月が,原告主張職務発明2については,平成16年支払がされた平成16年12月が,それぞれの消滅時効の起算点となる。 イ承認の有無- 30 -仮に原告主 払がされた平成18年12月が,原告主張職務発明2については,平成16年支払がされた平成16年12月が,それぞれの消滅時効の起算点となる。 イ承認の有無- 30 -仮に原告主張職務発明1及び2に係る相当対価支払請求権が時効消滅しているとしても,被告は,原告主張職務発明1の「ファミリー」に対する実施報奨として平成18年12月に●省略●を支払い(平成18年支払),原告主張職務発明2の「ファミリー」に対する実施報奨として平成16年12月に●省略●を支払っており(平成16年支払),各「ファミ リー」に係る相当対価支払請求権に係る債務全体を承認したから,被告は時効援用権を喪失した。 第3 当裁判所の判断 1 争点⑹(相当対価支払請求権の消滅時効の成否)について⑴ 勤務規則等により職務発明について特許を受ける権利等を使用者等に承 継させた従業者等は,旧法35条4項の規定に従って定められる対価の支払を求めることができる。原告が,本件発明の対価として,被告から少なくとも●省略●の支払を受けたことは当事者間に争いがないが(前記前提事実⑹),その支払を受けた額が旧法35条4項の規定に従って定められる対価の額に満たないときは,原告は,被告に対し,その不足する額に相当 する対価の支払を求めることができる。 もっとも,被告は,仮に原告が何らかの相当対価支払請求権を有していたとしても,既に時効により消滅したと主張するので,まず,争点⑹(消滅時効の抗弁の成否)を判断する。 勤務規則等の定めに基づき職務発明について特許を受ける権利を使用者 に承継させた従業者は,使用者に対して相当の対価支払請求権を取得するのであり,同請求権についての消滅時効の起算点は,特許を受ける権利の承継時であるのが原則である。もっとも,勤 る権利を使用者 に承継させた従業者は,使用者に対して相当の対価支払請求権を取得するのであり,同請求権についての消滅時効の起算点は,特許を受ける権利の承継時であるのが原則である。もっとも,勤務規則等に使用者が従業者に対して支払うべき対価の支払時期に関する定めがあるときは,当該所定の支払時期までは権利行使について法律上の障害があるといえ,その支払時 期が消滅時効の起算点となると解される(最高裁平成15年4月22日第- 31 -三小法廷判決・民集57巻4号477頁参照)。 掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば,被告発明考案規定には次の定めがある。 ア昭和55年5月1日施行のもの(乙4)(ア) ●省略●(2項)。 (イ) ●省略●(3項)。 (ウ) ●省略●(4項)。 (エ) ●省略●(5項⑴ないし⑶)。 イ昭和61年5月1日施行のもの(乙38)(ア) 上記ア(ア)及び(イ)と同趣旨の規定(2項及び3項)。 (イ) 発明につきその登録出願がされた場合には当該発明者を表彰することとする(4項)。 (ウ) 上記ア(エ)と同趣旨の規定(5項)。 ウ平成3年4月3日頃改正のもの(乙39)(ア) 上記イ(ア)及び(イ)と同趣旨の規定(2項ないし4項)。 (イ) 上記イ(ウ)と同趣旨の規定。ただし,表彰の等級は1級ないし4級の区分により行うこと(5項)。 エ平成4年12月改正のもの(乙27)(ア) 上記イ(ア)と同趣旨の規定(2項及び3項)。 (イ) ●省略●(4項)。 (ウ) 上記ウ(イ)と同趣旨の規定(5項⑴,⑵)。 オ平成9年5月改正のもの(乙40)(ア) 上記エ(ア)と同趣旨の規定(3条1号)。 (イ) ●省略●(4条)。 (ウ) 上記エ(イ)と同趣旨の規定( ウ(イ)と同趣旨の規定(5項⑴,⑵)。 オ平成9年5月改正のもの(乙40)(ア) 上記エ(ア)と同趣旨の規定(3条1号)。 (イ) ●省略●(4条)。 (ウ) 上記エ(イ)と同趣旨の規定(5条)。 (エ) 工業所有権の登録を受けた発明の実施又は実施許諾によって特に顕著- 32 -な功績が挙がった場合には,被告の内規に従いこれを審査の上,経営会議の決定により当該発明をした従業員を特別に表彰すること(6条1項),特別表彰に当たっては特級,1級ないし5級の区分により褒賞金を支給するが,特級区分の表彰にあってはその功績が継続する限り5年間継続して同額の褒賞金を支給する(工業所有権が消滅した場合はこの 限りでない。)こと(同条2項),平成9年以降に特別表彰を受けた従業員は,5年後に同じ発明での特別表彰の審査を再度受けることができること(同条4項)。 カ平成10年9月,平成13年4月,平成16年4月各改正のもの(乙30,32,42) (ア) 上記オ(ア)ないし(ウ)と同趣旨の規定(2条1号,3条,4条)。 (イ) ●省略●平成9年以降に特別表彰を受けた従業員は,5年後に同じ発明での特別表彰の審査を再度受けることができること(5条)。 キ平成17年4月改正(乙48),同年11月改正・同年4月施行のもの(乙37,50) (ア) 上記カ(ア)と同趣旨の規定(2条ないし4条)。 (イ) ●省略●(5条)。 ⑷ 消滅時効の起算点ア(本件特許1-1ないし1-5につき昭和59年3月23日,本件特許 2-1及び2-2につき平成7年5月頃,前記前提事実⑶)から本件発明につき最初に実施報奨金が支払われた時期(本件特許1-1ないし1-5につき平成2年5月,本件特許2-1及び2-2につき平成16年12月 1及び2-2につき平成7年5月頃,前記前提事実⑶)から本件発明につき最初に実施報奨金が支払われた時期(本件特許1-1ないし1-5につき平成2年5月,本件特許2-1及び2-2につき平成16年12月17日頃,前記前提事実⑹)までの間に適用される被告発明考案規定において,●省略●であることが定められていた。そして,発明の 実施等がされた場合の報奨金である実施報奨金については,登録を受け- 33 -た発明の実施等により顕著な功績が挙がった場合に●省略●(昭和55年5月1日施行のものから平成4年12月改正のものまで。前記⑶アないしエ),登録を受けた発明の実施等によって特に顕著な功績が挙がった場合に経営会議の決定により支給されること(平成9年5月改正のもの。 同オ),登録を受けた発明の実施等により顕著な貢献が認められる場合に ●省略●(平成10年9月改正のものから平成17年11月改正のもの。 同カ及びキ)が定められていた。 上記の被告発明考案規定によれば,被告においては,実施報奨金の支払時期は,登録を受けた発明について,発明の実施によって顕著な功績,貢献があったと判断することが可能となった時点であることが定められ ていたといえ,これは,すなわち,実施報奨金の支払時期について,特許権の設定登録時点と当該発明の実施等がされた時点の,いずれか遅い時点であると定められていたと解するのが相当である。そうすると,実施報奨金に係る相当対価支払請求権の消滅時効は,その支払時期である,特許権の設定登録時点と当該発明の実施等がされた時点の,いずれか遅 い時点から進行すると解するのが相当である。 イこれに対し,原告は,特許権が消滅するまで支給される実施報奨金の額が確定し得ないとして,「ファミリー」を構成する特許権のうち最終の権利消滅 い時点から進行すると解するのが相当である。 イこれに対し,原告は,特許権が消滅するまで支給される実施報奨金の額が確定し得ないとして,「ファミリー」を構成する特許権のうち最終の権利消滅時が相当対価支払請求権の消滅時効の起算点であると主張する。 しかしながら,前記⑵で述べたとおり,従業員等が職務発明について 特許を受ける権利を使用者等に承継させた場合に取得する相当対価支払請求権はその承継の時に発生し,勤務規則等にその対価の支払時期に関する定めがあるときには,その支払時期が消滅時効の起算点となる。そして,被告発明考案規定における相当の対価支払請求権の支払時期は前記アのとおり解される。被告発明考案規定において,相当対価支払請求 権の(最終の)支払時期について,これを特許権の消滅時期とする旨の- 34 -定めはないし,実施報奨金の支払において功績等が考慮されるとしても,特許権の消滅時期までの実績に基づいて支払がされることが定められているわけではなく,実施報奨金の支払の規定があることをもって,被告発明考案規定に当該発明に関する特許権の消滅時期が相当対価支払請求権の(最終の)支払時期であるとする趣旨の定めがあると解することも できない。また,後記⑸イのとおり,被告においては,「ファミリー」を単位として報奨金の評価がされていた時期はあるものの,そのことをもって相当対価支払請求権について前記アで述べた時点から行使することはできなかった法律上の障害があったとは認められず,そのような評価の事実が支払時期についての前記アの判断を左右するものとはいえな い。原告の上記主張は採用することはできない。 ウ以上を前提として,本件発明についての相当対価支払請求権の消滅時効の起算点を検討する。 (ア) 本件特許1-1 断を左右するものとはいえな い。原告の上記主張は採用することはできない。 ウ以上を前提として,本件発明についての相当対価支払請求権の消滅時効の起算点を検討する。 (ア) 本件特許1-1本件特許1-1が設定登録されたのは平成7年10月25日である ことは当事者間に争いがない。本件特許1-1に係る発明は,同日より前に販売等されていたCD-R記録ドライブで実施等されていたことがうかがわれ,同日以降に初めて本件特許1-1に係る発明の実施等がされたと認めるに足りる証拠はなく,本件特許1-1に係る相当対価支払請求権の消滅時効は,同日から進行したと解される。 (イ) 本件特許1-2本件特許1-2が設定登録されたのは平成8年8月23日であることは当事者間に争いがない。本件特許1-2に係る発明は,同日より前に販売等されていたCD-R記録ドライブで実施等されていたことがうかがわれ,同日以降に同発明の実施又は実施許諾がされたと認め るに足りる証拠はないから,本件特許1-2に係る相当対価支払請求- 35 -権の消滅時効は,同日から進行したと解される。 (ウ) 本件特許1-3本件特許1-3が設定登録されたのは昭和62年7月14日であることは当事者間に争いがなく,同日以降に同発明の実施又は実施許諾がされたと認めるに足りる証拠はないから,本件特許1-3に係る相 当対価支払請求権の消滅時効は,同日から進行したと解される。 また,証拠(乙9)によれば,被告は,平成2年5月,原告に対し,本件特許1-3に係る発明の実施報奨金として●省略●を支払ったと認められるから,本件特許1-3に係る相当対価支払請求権の消滅時効は中断し,同日から再び進行を開始した。 (エ) 本件特許1-4本件特許1- 明の実施報奨金として●省略●を支払ったと認められるから,本件特許1-3に係る相当対価支払請求権の消滅時効は中断し,同日から再び進行を開始した。 (エ) 本件特許1-4本件特許1-4が設定登録されたのは平成2年11月27日であることは当事者間に争いがない。本件特許1-4に係る発明は,同日より前に販売等されていたCD-ROMドライブで実施等されていたことがうかがわれ,同日以降に同発明の実施又は実施許諾がされたと認 めるに足りる証拠はないから,本件特許1-4に係る相当対価支払請求権の消滅時効は,同日から進行したと解される。 (オ) 本件特許1-5本件特許1-5が設定登録されたのは平成3年3月5日であることは当事者間に争いがない。本件特許1-5に係る発明は,同日より前 に販売等されていたCD-ROMドライブで実施されていたことがうかがわれ,同日以降に同発明の実施又は実施許諾がされたと認めるに足りる証拠はないから,本件特許1-5に係る相当対価支払請求権の消滅時効は,同日から進行したと解される。 (カ) 本件特許2-1 本件特許2-1が設定登録されたのは平成10年9月8日であるこ- 36 -とは当事者間に争いがない。本件特許2-1に係る発明は,同日より前に販売等されていたDVD-RAMディスクで実施等されていたことがうかがわれ,同日以降に同発明の実施又は実施許諾がされたと認めるに足りる証拠はないから,本件特許2-1に係る相当対価支払請求権の消滅時効は,同日から進行したと解される。 (キ) 本件特許2-2本件特許2-2が設定登録されたのは平成11年10月12日であることは当事者間に争いがなく,同日以降に同発明の実施又は実施許諾がされたと認めるに足りる証拠はないから,本件特許2 本件特許2-2本件特許2-2が設定登録されたのは平成11年10月12日であることは当事者間に争いがなく,同日以降に同発明の実施又は実施許諾がされたと認めるに足りる証拠はないから,本件特許2-2に係る相当対価支払請求権の消滅時効は,同日から進行したと解される。 ⑸ 債務の承認等の有無ア前記前提事実⑹のとおり,被告は,原告に対し,平成16年12月17日に実施報奨金として●省略●を支払い(平成16年支払),平成18年12月18日に実施報奨金として●省略●を支払った(平成18年支払)。 平成16年支払について,原告は,本件特許2-1,2-2を含む原告主張職務発明2に係る実施報奨金の支払であると主張するのに対して,被告は,これは本件特許2-1に係る実施報奨金の支払であると主張する。 また,平成18年支払について,原告は,本件特許1-1ないし1- 5を含む原告主張職務発明1に係る実施報奨金の支払であると主張するのに対して,被告は,これは本件特許1-5に係る実施報奨金の支払であり,本件特許1-1ないし1-4に係る実施報奨金の支払ではないと主張する。 イ掲記の証拠によれば,以下の各事実を認めることができる。 (ア) 本件特許1-1ないし1-5と平成18年支払等- 37 -a 被告は,平成2年5月,原告に対し,「代表案件」を本件特許1-3とし,「代表等級」を●省略●として,報奨金として●省略●を支払った(乙9)。 b 原告は,平成18年7月27日頃,被告に対し,実施報奨金の支給を求める推薦書を提出した。原告は,同推薦に際し,「推薦の事由 (US4998252(判決注:本件特許1-5)」と題する書面を作成して推薦書に添付し,その中で「本特許US4998252(2プレーンデータ構造,エンコ た。原告は,同推薦に際し,「推薦の事由 (US4998252(判決注:本件特許1-5)」と題する書面を作成して推薦書に添付し,その中で「本特許US4998252(2プレーンデータ構造,エンコーダ,デコーダ)」,「関連特許①US4680764(判決注:本件特許1-3)●省略●3rdレイヤECC)」,「〃② 特公平6-87348(判決注:本件特許1 -1)(3rdレイヤECC)」「〃③ 特公平7-101543(判決注:本件特許1-2)(2プレーンデータ構造)」,「関連特許①はCD-ROM立上がり初期の時に●省略●を受賞(ただし低位の●省略●)」,「対応の日本が関連発明②&③であったため共に●省略●とされたが①のclaim は②のみ。本特許は②と全く別発明の③の内 容を権利取得。」,「本特許は①と明らかに異なる内容の特許であり,100%新規報奨に値すると思われる。・・・上記の理由により本特許US4998252をあらためて2006年発明・考案実施等報奨に推薦するものであり,推薦者としては特級の価値ありと確信するものである。」と記載した(乙11,210)。 c 被告が,平成18年11月10日付けで作成した「2006年発明・考案実施報奨受賞者一覧表」と題する書面と書面には●省略●の欄があり,そこには複数の氏名やそれらの者に対して支払われる報奨金の額等の記載があることがうかがわれるところ,原告の氏名と共に「海外特許(US)第4998252号(判決注:特許1- 5)」,「ディジタルデータ伝送方法」について,原告に対する報奨金- 38 -が●省略●である旨の記載がある(乙10の2)。 d 本件特許1-5は2プレーンデータ構造(後記4照)に係る請求項を有する。これに対し,本件特許1-1及び1-3には2プレー 奨金- 38 -が●省略●である旨の記載がある(乙10の2)。 d 本件特許1-5は2プレーンデータ構造(後記4照)に係る請求項を有する。これに対し,本件特許1-1及び1-3には2プレーンデータ構造(後記4)に係る請求項が存在しない。また,本件特許1-2は,本件特許1-5にある復号化に係 る請求項が存在しないほか,誤り訂正符号についても本件特許1-5とは違いリード・ソロモン符号に限定していない。 (イ) 本件特許2-1,2-2と平成16年支払等a 被告が,平成16年11月3日付けで作成した「2004年度発明・考案実施褒賞受賞者一覧表」と題する書面には●省略●の欄が あり,そこには複数の氏名やそれらの者に対して支払われる報奨金の額等の記載があることがうかがわれるところ,その中に,原告の氏名と共に「海外特許(US)第5805564号(判決注:本件特許2-1)」,「データ記録ディスク」につき原告に対する「褒賞金」が●省略●である旨の記載がある(乙31の2)。 b 本件特許2-1に係る出願は,平成8年5月にされ,本件特許2-2に係る出願は,本件特許2-1に係る出願から分割されて平成9年4月にされたものである。本件特許2-1,2-2に係る発明の内容は別紙特許目録の該当欄記載のとおりであり,本件特許2-2に係る発明は,①第1のデータを記録するときに線速度一定で記録 すること,②第2のデータを記録するときに回転角速度一定で記録すること,③線速度一定で記録する場合と回転角速度一定で記録する場合とでセクタのフォーマットを同一にすることという,本件特許2-1に係る発明にはない構成を定めている。 (ウ) 被告の知的財産部における取扱いについて a 特許の出願には,第1国出願を優先権の基礎として行われた第 トを同一にすることという,本件特許2-1に係る発明にはない構成を定めている。 (ウ) 被告の知的財産部における取扱いについて a 特許の出願には,第1国出願を優先権の基礎として行われた第2- 39 -国出願,当該第1国出願から分割された分割出願,第2国出願から行われた継続出願(米国特許法における制度),一部継続出願(米国特許法における制度a 参照)等の様々な形態があるところ,被告の知的財産部(特許部)は,平成10年7月21日,様々な形態の出願に対応するため,●省略●などというルールが定 められた。また,その内規に掲げられた図には,●省略●b 被告の知的財産部は,●省略●もっとも,●省略●c 被告は,平成20年7月頃,実施報奨の評価方法を改定し,●省略●ウ前記イに照らせば,平成16年支払及び平成18年支払がされた 平成16年12月及び平成18年12月当時,実施報奨金支給の可否を判断する被告の知的財産部においては,●省略●この取扱いからすると,●省略●が適用されていた平成10年7月21日から平成20年7月頃までにおける被告の実施報奨金の支払は,特別の事情がない限り,当該対象特許のみならず,請求項単位で比較 した場合に同特許と同一と判断される特許に係る報奨金の支払を含むものと解するのが相当であり,この同一と判断される特許の相当対価支払請求権に係る債務に対する承認にも当たると解することが相当である。 平成18年支払について 原告は,平成2年5月に本件特許1-3につき実施報奨金●省略●の支払を受けたが,平成18年7月27日頃,被告に対し,本件特許1-5が本件特許1-3と同一性を欠く特許であることを理由として本件特許1-5につき改めて実施報奨金の支給を求め,被告は,同推薦を審査 の支払を受けたが,平成18年7月27日頃,被告に対し,本件特許1-5が本件特許1-3と同一性を欠く特許であることを理由として本件特許1-5につき改めて実施報奨金の支給を求め,被告は,同推薦を審査の上,●省略●の報奨金を支払った(前記イ,平成18年 支払)- 40 -支給を求めるために原告が挙げた理由,実施報酬を受けた者の一覧表における記載に照らしても,被告は,原告の求めを受けて,本件特許1-5が報奨済みであった本件特許1-3とは異なる特許であると評価し,本件特許1-5に係る実施報奨金を支払ったと認められ,平成18年支払は,本件特許1-5に係る 相当対価支払請求権に係る債務の支払に当たるといえる。 平成18年支払が本件特許1-1ないし1-4に係る相当対価支払請求権に係る債務の承認に当たるか否かを検討すると,相当対価支払請求権は特許ごとに発生するといえるところ,被告においては,●省略●(前記イc),それより前に同様の取扱いが定められていたこと を認めるには足りない(後記エの①,②に関する説示参照)。そして,本件特許1-5が請求項単位で本件特許1-1ないし1-4と同一といえないだけでなく(前記イ(ア)d),平成18年支払に当たっては,原告は本件特許1-5が本件特許1-3と違うことを述べた上で本件特許1-5に係る実施報奨金の支払を求めていたという事情があるの であり,相当対価支払請求権は特許ごとに発生するといえることも踏まえると,平成18年支払が本件特許1-1ないし1-4に係る相当対価支払請求権に係る債務の支払であるとは認められない。 平成16年支払について平成16年支払について,相当対価支払請求権は特許ごとに発生す るところ,実施報酬を受けた者の一覧表における記載に照らし,被告は,原 支払であるとは認められない。 平成16年支払について平成16年支払について,相当対価支払請求権は特許ごとに発生す るところ,実施報酬を受けた者の一覧表における記載に照らし,被告は,原告の求めを受けて,本件特許2-1に係る実施報奨金を支払ったと一応認められる一方,平成16年支払が本件特許2-2に係る実施報奨金の支払でもあることを認めるに足りる証拠はない。被告においては,●省略●(前記イc),それより前に同様の取扱いが定めら れていたことを認めるには足りない。また,平成16年当時,被告の- 41 -実施報奨金の支払は,特別の事情がない限り,当該対象特許のみならず,請求項単位で比較した場合に同特許と同一と判断される特許に係る報奨金の支払を含むものと解するのが相当であるが,本件特許2-1と本件特許2-2の請求項を比較すると,本件特許2-2は,①第1のデータを記録するときに線速度一定で記録すること,②第2のデ ータを記録するときに回転角速度一定で記録すること,③線速度一定で記録する場合と回転角速度一定で記録する場合とでセクタのフォーマットを同一にすることという,本件特許2-1の請求項にない事項について定めているのであって,請求項単位で比較した場合に本件特許2-1と本件特許2-2が同一と判断されるものとはいえず,その 他,本件において,平成16年支払が本件特許2-2に係る実施報奨金の支払であることをうかがわせる事情もない。 そうすると,平成16年支払は,本件特許2-1に係る相当対価支払請求権に係る債務の支払であり,同債務の「承認」(民法147条3号)に当たるが,本件特許2-2に係る相当対価支払請求権に係る債 務の支払ではなく,同債務の「承認」にはならない。 エこれに対し,原告は,①被告の「実施 り,同債務の「承認」(民法147条3号)に当たるが,本件特許2-2に係る相当対価支払請求権に係る債 務の支払ではなく,同債務の「承認」にはならない。 エこれに対し,原告は,①被告の「実施報奨推薦マニュアル」(甲139)には●省略●との記載があること,②被告が●省略●と主張する期間の被告発明考案規定には「当該発明と同一発明に関わる他の国の工業所有権の登録の有無に拘わらず,これら他の国の工業所有権の貢献を加算し て」実施報奨金を支給する旨の規定が存在すること,③被告は平成26年12月11日付け及び平成27年1月20日付けの内容証明郵便(甲122,123)において「ファミリーごとに評価して,報奨金を支払う」と説明していることを挙げ,●省略●被告は「ファミリー」単位で実施報奨金を支給していたと主張し,平成18年支払は,同一ファミリ ーに属する本件特許1-1ないし1-5に係る報奨金であり,平成16- 42 -年支払は,本件特許2-1,2-2に係る報奨金であると主張する。 しかしながら,上記①については,同推薦マニュアルは平成23年以降に作成されたものと認められ(甲139〔3頁〕),その頃には既に●省略●●省略●の不存在を裏付けるとはいえない。 また上記②については,証拠(甲121,乙30,32,37,42,48)によれば,平成10年から平成17年までの被告発明考案規定5条には原告が指摘する規定が存在したと認められるが,同規定は「当該発明と同一発明に関わる他の国の工業所有権」につき同時に実施報奨金を支払う旨定めている。●省略● さらに上記③については,いずれも●省略●廃止後に被告が送付した内容証明郵便における説明であり,当時は新しいルールに基づく取扱いがされていて,その取扱いに従った説 定めている。●省略● さらに上記③については,いずれも●省略●廃止後に被告が送付した内容証明郵便における説明であり,当時は新しいルールに基づく取扱いがされていて,その取扱いに従った説明がされたものといえるから,これが直ちに●省略●の不存在を裏付けるとはいえない。なお,本件特許1-1ないし1-4,2-2に係る相当対価支払請求権は後記⑹のとお り,平成21年10月12日までの間にいずれも消滅時効が完成したと認められるところ,平成18年支払後,平成21年10月12日までの間に,被告が,本件特許1-1ないし1-4,2-2に係る実施報奨金について,それらの「特許ファミリー」に属する特許に係る実施報奨金が既に支払われたことを理由として原告からの支払請求を拒むという原 告に不利益となる取扱いがされたことを認めるに足りる証拠はない。 したがって,原告の指摘する上記各証拠は●省略●とする前記認定を覆すに足りず,上記主張は採用できない。 オ被告は,平成16年支払及び平成18年支払につき,報奨金支払時点までの貢献として十分な金額であると認識して支払ったものであり,債 務の一部承認には当たらないと主張する。 - 43 -しかしながら,上記各支払時点における被告の発明考案規定には,平成9年以降に実施報奨の対象となった発明については,5年後に再審査を受けることができる旨の記載が存在していて(乙32・5条,乙37・5条3項),平成16年支払及び平成18年支払当時,被告は,実施報奨金を支払ったとしても,少なくとも,その後の再審査によって更に る実施報奨金の支給を要する場合があることを認識していたといえる。 そうすると,上記各支払に際し,被告が,当該支払額が旧法35条4項の規定に従って定められる額を満たすと認識していた によって更に る実施報奨金の支給を要する場合があることを認識していたといえる。 そうすると,上記各支払に際し,被告が,当該支払額が旧法35条4項の規定に従って定められる額を満たすと認識していたとは認めることは相当ではない。 また被告は,上記再審査に係る規定を根拠に,上記各支払は,前年末 までの貢献に対して支払われるものであり,同支払以降に得られた利益に関する相当対価支払請求権に係る債務の承認とはならないと主張する。 しかしながら,上記再審査に係る規定を含めた被告の上記発明考案規定には,再審査の規定も含め,報奨の対象を審査時点までの貢献に限る旨の規定等,報奨の対象となる期間について定めた規定は存在しない。 上記再審査の規定は,発明の貢献が当初の予測を超えて著しく高まった場合には評価の見直しを行うことを定めたものといえ(乙33の1,2),初回報奨後に得た利益等を勘案するなどの報奨の対象となる期間を定めたものとは解することはできない。したがって,平成18年支払は,それ以前の利益に関する相当対価支払請求権に係る債務のみを承認したも のと解することはできず,被告の主張は採用することができない。 更に,被告は,平成18年支払は,本件特許1-5に係る発明のうち「3rdレイヤECC」に係る発明である請求項7記載の発明の対価ではなく,「2プレーンデータ構造」に係る発明である請求項1及び5記載の発明についての対価であるため,請求項7記載の発明についての相当 対価支払請求権との関係では,時効完成後の債務の承認には該当しない- 44 -と主張する。しかし,相当対価支払請求権は特許ごとに発生するものであり,消滅時効の成否も特許ごとに判断するのが相当であることに加え,●省略●に鑑みても,平成18年支払は本件特許1 い- 44 -と主張する。しかし,相当対価支払請求権は特許ごとに発生するものであり,消滅時効の成否も特許ごとに判断するのが相当であることに加え,●省略●に鑑みても,平成18年支払は本件特許1-5全体に係る相当対価支払請求権に係る債務に対する弁済であると解するのが相当である。 したがって,被告の上記各主張もまた採用できない。 ⑹ 消滅時効の成否これまで検討したところによれば,本件特許1-1に係る相当対価支払請求権は平成17年10月25日の経過により,本件特許1-2に係る同請求権は平成18年8月23日の経過により,本件特許1-3に係る同請求権は平成12年5月の経過より,本件特許1-4に係る同請求権は平成12年1 1月27日の経過により,本件特許2-2に係る同請求権は平成21年10月12日の経過により,それぞれ消滅時効が完成したと認められる。 したがって,原告の本件特許1-1ないし1-4及び本件特許2-2に係る相当対価の支払請求には,いずれも理由がない。 一方,本件特許1-5に係る相当対価支払請求権は,平成13年3月5日 の経過により消滅時効が完成したが,平成18年12月18日の債務の一部弁済により,被告は時効の援用権を喪失したといえる(最高裁昭和41年4月20日大法廷判決・民集20巻4号702頁)。 また,本件特許2-1に係る相当対価支払請求権は,平成16年12月17日の承認により消滅時効の進行が中断し,同月18日から再び消滅時効の 進行が開始し,平成26年10月31日の催告により再び中断し,平成27年4月28日の当裁判所に対する本件訴訟に係る訴状の提出をもって再び中断した(甲176の1,176の2,訴状受付日につき当裁判所に顕著な事実,民事訴訟法147条,133条1項)。 成27年4月28日の当裁判所に対する本件訴訟に係る訴状の提出をもって再び中断した(甲176の1,176の2,訴状受付日につき当裁判所に顕著な事実,民事訴訟法147条,133条1項)。 2 争点⑴(本件特許2-1及び2-2に係る発明についての原告の発明者該当 性)について- 45 -⑴ 掲記の証拠によれば,以下の各事実を認めることができる。 ア DVD(DigitalVersatileDisk,多目的用途ディスク)の販売が開始された平成6年当時,各メーカーの製品の規格や仕様は様々であったが,その後,規格や仕様の統一に向けた動きがあり,平成6年12月には,被告とフィリップス社が発表したMMCD(Multi-MediaCD)規格 と株式会社東芝等が発表したSD(SuperDensityDisc)規格が競い合う状況となった。DVDのエラー訂正方式として,被告などのMMCD陣営はCIRCプラス(CIRCを改良し,ブロック完結型にしたもの)の採用を主張し,SD陣営はブロック完結型積符号の採用を主張していた。 MMCD陣営とSD陣営は,平成7年9月15日,規格の統一に向けた話合いを行い,両陣営の主張をそれぞれ取り入れる形で規格が統一され,同年12月8日,両陣営の共同提案としてDVD統一規格が発表された(甲110〔11ないし13頁〕,195,乙194)。 イ原告は,平成7年初め頃,エラー訂正方式について,エラー訂正符号 化されたアドレスを有するセクタ構造にすることで高速アクセスを実現し,複数セクタを集めてブロック化し,その単位でエラー訂正符号化することでバーストエラーの訂正もすることができるフォーマットの提案を思い付いた。これは,MMCD規格のCIRCプラスでも,SD規格のブロック完結型積符 めてブロック化し,その単位でエラー訂正符号化することでバーストエラーの訂正もすることができるフォーマットの提案を思い付いた。これは,MMCD規格のCIRCプラスでも,SD規格のブロック完結型積符号であっても実現し得るものであった。 その後,原告,被告において●省略●F及びMMCD規格に関係していたEは,原告の上記提案についての議論を重ね,以下の①から⑥までの6つのアイデアをまとめた。原告らは,協議の上,これらの発明報告書の作成,提出について,①及び②を原告が担当し,③ないし⑤をEが担当し,⑥をFが担当することとした(甲175,乙88,原告本人)。 ① 所定のセクタ間隔ごとにアドレス信号を記録したヘッダを設け,エ- 46 -ラー訂正ブロックは,セクタ間隔ごとに分割できるようにしたフォーマット② フレームに同期させてエラー訂正ないしエラー検出できるようにし,エラー訂正符号化はLCD符号で行うようにしたフォーマット③ アドレスとデータを一つのブロックとし,アドレスは1個のブロッ クで完結するエラー検出番号をつけ,データは複数のブロックで完結するエラー訂正ブロックとするフォーマット④ セクタを1つのフレームからなるヘッダフレームとその他の複数フレームからなるデータフレームで構成するフォーマット⑤ CLV(線速度一定)とゾーンCAV(角速度一定)を共有化でき, 切換もできるフォーマット⑥ 既存のCD-ROMフォーマットと互換性が取れるフォーマットウ上記イの分担に従い,平成7年4月頃,原告は,被告に対し,上記①及び②のアイデアに係る2通の発明報告書を提出し,Eも,被告に対し,上記④のアイデアに係る発明報告書を提出した。(甲175)。 エ Eは,上記イの分担に従い,被告に対し,平成7年 し,上記①及び②のアイデアに係る2通の発明報告書を提出し,Eも,被告に対し,上記④のアイデアに係る発明報告書を提出した。(甲175)。 エ Eは,上記イの分担に従い,被告に対し,平成7年4月4日,筆頭発明者をEとして,上記③のアイデアに係る本件発明報告書1を提出し,また,同月7日,筆頭発明者をEとして上記⑤のアイデアに係る本件発明報告書2をそれぞれ提出した(乙88,89)。 また,Fは,上記イでFの分担とされた上記⑥のアイデアに係る発明 報告書の完成に至らなかったが,Eが,平成7年5月8日,Eを筆頭発明者として,上記⑥のアイデアに係る本件発明報告書3を提出した(乙90)。 オ原告は,平成7年5月上旬,被告の特許部の担当者から,Eが提出した本件発明報告書1につき,このままでは進歩性が認められず出願でき ないとの相談を受け,同発明と先行技術との差異を明らかにするため,- 47 -同月15日,被告に対し,筆頭発明者をEとし,原告とFも発明者とした,発明の名称を「データ記録方法および媒体」とする発明に係る本件発明報告書4を提出した(甲175,乙91)。 カ被告は,平成7年5月25日頃,本件発明報告書1ないし4の発明を合体させ,発明者を原告,E及びFの3名として,1件の特許出願とす ることを決定した。(乙172〔添付資料1,2及び6〕,207)。 キ平成7年5月25日,上記カの出願についての打合せが出願代理人(G弁理士)の事務所において行われ,原告及びEが出席した(甲175,乙150,172〔添付資料2〕,原告本人)。 ク被告は,平成7年5月頃,前記カの出願をするに当たり,原告,E, Fの3名に対し,特許を受ける権利に係る譲渡証に押印を求めた(甲175,乙29,弁論の全趣旨)。 ケ被告 原告本人)。 ク被告は,平成7年5月頃,前記カの出願をするに当たり,原告,E, Fの3名に対し,特許を受ける権利に係る譲渡証に押印を求めた(甲175,乙29,弁論の全趣旨)。 ケ被告は,平成7年6月2日,前記カの出願について,発明の名称を「データ記録ディスク」とし,発明者を原告,E及びFの3名として出願した(本件日本出願,特願平7-136329号,甲174,乙20 8)。 コ被告は,平成8年11月5日,本件特許2-1の米国出願に当たり,原告,E,Fの3名に共同発明者としての宣誓書を作成させた(甲172)。 サ被告は,米国において,平成8年5月29日,本件特許2-1に係る 特許出願をし,平成9年4月11日,本件特許2-1の分割出願により本件特許2-2に係る特許出願をした。その後,本件特許2-1は平成10年9月8日に登録され,本件特許2-2は平成11年10月12日に登録された(乙218〔添付資料1〕)。 ⑵ 本件特許2-1に係る発明は,ディスクの誤り訂正方法に係る発明であり, ディスクの記録容量を減少させず,バーストエラーに強く,迅速にアクセス- 48 -可能なデータ記録ディスクを実現するという課題について,アドレスの誤り検出のための第1の誤り訂正符号は第1の領域内で完結し,データの誤り訂正のための第2の符号は複数のセクタにまたがって完結することを特徴とするものである(甲6)。 そして,前記⑴イによれば,同発明は,平成7年2月から4月頃,原告が 提案したディスクの誤り訂正方法に係るアイデアに基づいて原告,F及びEの3名が議論を重ねて完成させたものであり,原告は,上記発明の特徴的部分の完成に関与したと認めることができる。 ⑶ これに対し,被告は,本件特許2-1に係る発明が記載された本件 づいて原告,F及びEの3名が議論を重ねて完成させたものであり,原告は,上記発明の特徴的部分の完成に関与したと認めることができる。 ⑶ これに対し,被告は,本件特許2-1に係る発明が記載された本件発明報告書1ないし3に原告が発明者として記載されていないことを根拠に,原告 は発明者に該当せず,他に原告が発明者であることを認めるに足りる客観的な証拠は存在しないと主張する。 しかし,本件発明報告書1ないし3はEが提出し,そこには「筆頭発明者」としてEの氏名が記載されているが,E以外の共同発明者が存在しないことを示唆する記載はない。本件発明報告書1ないし3が提出されるに至った経 緯は前記のとおりであって,原告は発明者と認められる。被告においても,本件日本出願及び本件特許2-1に係る出願の前後において,本件発明報告書1に係る発明の進歩性について原告に相談し(前記⑴オ),原告を発明者とする本件発明報告書4をEを発明者とする本件発明報告書1ないし3に合体して発明者を原告,E及びFとする一つの特許として出願することを決定 し(前記⑴カ),出願代理人(弁理士)との打合せに原告を同席させ(前記⑴キ),原告ら3名を譲渡人として特許を受ける権利を譲り受け(前記⑴ク),本件特許2-1の米国出願に当たり,原告ら3名に共同発明者として宣誓書を作成させた(前記⑴コ)のであって,当時,原告が本件特許2-1に係る発明の共同発明者であることを認識していたと認められる。被告の上記主張 には理由がない。 - 49 - 3 争点⑵ア(被告が収受したライセンス料の額等)について⑴ 掲記の証拠によれば,以下の事実を認めることができる。 ア CD-ROM規格に係るジョイントライセンスプログラム(ア) CD-ROMの規格は,昭和60年,被告及び イセンス料の額等)について⑴ 掲記の証拠によれば,以下の事実を認めることができる。 ア CD-ROM規格に係るジョイントライセンスプログラム(ア) CD-ROMの規格は,昭和60年,被告及びフィリップス社が主導して定められた。 被告は,平成2年6月頃,フィリップス社との間で,被告とフィリップス社が保有する上記CD-ROM規格等に係る特許の実施許諾を共同で行うジョイントライセンスプログラム(以下「本件ジョイントライセンスプログラム」という。)を開始した。本件ジョイントライセンスプログラムは,●省略●というものであった(乙51,152)。 (イ) フィリップス社は,平成3年以降,CD-ROM規格に関し,同規格を使用する者との間でライセンス契約を締結し,ライセンシーからライセンス料を受領した(乙51,152)。●省略●(乙26)。 (ウ) 被告は,●省略●(乙51,54,68)。 (エ) 本件ジョイントライセンスプログラムにおいては,フィリップス社 が,ライセンスを受けようとしないCD-ROM規格準拠製品の製造・販売者に対して特許侵害訴訟等の権利行使を行った場合には,●省略●フィリップス社は,●省略●(オ) フィリップス社が平成3年から平成14年頃までの間にライセンシ ーとの間で締結した本件ジョイントライセンスプログラムに係るライセンス契約においては,CD-ROMに係るライセンス対象特許は,CD-ROM規格独自の特許だけでなく,音楽用CD(CD-Audio)に係る特許もライセンス対象とされていた(乙152〔1.21(ⅰ)及び(ⅱ)〕,弁論の全趣旨。以下,この項において,フィリップ ス社等がライセンシーとの間で締結したライセンス契約におけるライ- 50 -センスの対象となる特許につい 52〔1.21(ⅰ)及び(ⅱ)〕,弁論の全趣旨。以下,この項において,フィリップ ス社等がライセンシーとの間で締結したライセンス契約におけるライ- 50 -センスの対象となる特許について,単に「ライセンス対象特許」ということがある。)。 なお,平成15年以降にフィリップス社がライセンシーとの間で締結した本件ジョイントライセンスプログラムに係るライセンス契約においては,ライセンス対象特許は,全て契約書別紙の対象特許リスト に掲載されるようになった(乙168,弁論の全趣旨)(カ) 平成元年12月19日当時に作成されたライセンス対象特許のリストには,製品カテゴリ「CD-ROM-Discs」及び「CD-ROM-Player」の対象特許として本件特許1-1ないし1-3が掲載されていたが,本件特許1-5は掲載されていなかった(乙149〔23枚目〕,152〔後 ろから2枚目〕)。 また,本件特許1-1ないし1-4のいずれかの特許は,平成8年2月15日当時に作成されたライセンス対象特許のリストに製品カテゴリ「CD-RDisc/CD-ROMPart」の対象特許として掲げられ(乙155〔7枚目〕),同年7月1日当時に作成された同リストに製品カテゴリ 「ComprehensiveCDDisc/ROMpart」の対象特許として掲げられ(乙153〔9枚目〕),平成9年1月14日当時に作成された同リストに製品カテゴリ「ComprehensiveCDPlayer/CD-ROMpart」の対象特許として掲げられ(乙154〔後ろから6枚目〕),同年1月29日当時に作成された同リストに製品カテゴリ「VideoCD-Disc/CD-AudioPart」, 「VideoCD-Player/CD-ROMP 54〔後ろから6枚目〕),同年1月29日当時に作成された同リストに製品カテゴリ「VideoCD-Disc/CD-AudioPart」, 「VideoCD-Player/CD-ROMPart」の対象特許として掲げられ(乙158〔2枚目〕,159〔21枚目〕),平成11年3月9日当時に作成された同リストに製品カテゴリ「CD-RWRecorder/CD-ROMPart」,「CD-RWDisc/CD-ROMPart」の対象特許として掲げられていた(乙156〔後ろから16枚目〕,157〔2枚目〕)が,上記各リストには本件特許 1-5は掲載されていなかった。もっとも,上記各リストには,「本リ- 51 -スト上のいかなる特許出願又は特許権に基づく全ての対応特許出願,特許,分割,継続出願及び再発行は,このリストの欠かせない部分として含まれると考えられる。」との注意書きが付されていた(乙153ないし159)。 (キ) 本件特許1-5は,平成14年5月6日当時に作成されたライセン ス対象特許のリストに製品カテゴリ「CDPlayer/CDROMPart」の対象特許として掲げられ(乙160〔3枚目〕),平成15〔2003〕年1月30日当時に作成された同リストに製品カテゴリ「CD-Recorder/CD-ROMPart」の対象特許として掲げられていた(乙161〔3枚目〕)。 なお,本件特許1−5は,同日以降に作成されたライセンス対象特許の リストには掲載されていない(乙162ないし167)。 (ク) 被告が,本件ジョイントライセンスプログラムにおいて,下記①ないし⑧の製品カテゴリについて,フィリップス社から本件特許1-5を含む対象特許のライセンス料として割り当てられた金額は,以下のとおりであった(乙170)。 ントライセンスプログラムにおいて,下記①ないし⑧の製品カテゴリについて,フィリップス社から本件特許1-5を含む対象特許のライセンス料として割り当てられた金額は,以下のとおりであった(乙170)。 a 平成5年(ライセンス料分配開始)から平成14年まで① CD-ROMDisc平成5年: ●省略●平成6年: ●省略●平成7年: ●省略● 平成8年: ●省略●平成9年: ●省略●平成10年: ●省略●平成11年: ●省略●平成12年: ●省略● 平成13年: ●省略●- 52 -平成14年: ●省略●合計: ●省略●② CD-ROMDrive平成5年: ●省略●平成6年: ●省略● 平成7年: ●省略●平成8年: ●省略●平成9年: ●省略●平成10年: ●省略●平成11年: ●省略● 平成12年: ●省略●平成13年: ●省略●平成14年: ●省略●合計: ●省略●③ CD-RDisc 平成5年: ●省略●平成6年: ●省略●平成7年: ●省略●平成8年: ●省略●平成9年: ●省略● 平成10年: ●省略●平成11年: ●省略●平成12年: ●省略●平成13年: ●省略●平成14年: ●省略● 合計 ●省略●- 53 -④ CD-RDrive平成5年: ●省略●平成6年: ●省略●平成7年: ●省略●平成8年: ●省略● 平成 ●省略●- 53 -④ CD-RDrive平成5年: ●省略●平成6年: ●省略●平成7年: ●省略●平成8年: ●省略● 平成9年: ●省略●平成10年: ●省略●平成11年: ●省略●平成12年: ●省略●平成13年: ●省略● 平成14年: ●省略●合計: ●省略●⑤ CD-RWDrive平成5ないし11年:●省略●平成12年: ●省略● 平成13年: ●省略●平成14年: ●省略●合計: ●省略●⑥ CD-RWDisc平成5ないし11年:●省略● 平成12年: ●省略●平成13年: ●省略●平成14年: ●省略●合計: ●省略●⑦ VideoCDDisc 平成5ないし8年: ●省略●- 54 -平成9年: ●省略●平成10年: ●省略●平成11年: ●省略●平成12年: ●省略●平成13年: ●省略● 平成14年: ●省略●合計: ●省略●⑧ VideoCDPlayer平成5ないし8年: ●省略●平成9年: ●省略● 平成10年: ●省略●平成11年: ●省略●平成12年: ●省略●平成13年: ●省略●平成14年: ●省略● 合計: ●省略●b 平成15年から本件特許1-5が消滅する平成17年まで① CD-ROMドライブ平成15年: ●省略 略●平成14年: ●省略● 合計: ●省略●b 平成15年から本件特許1-5が消滅する平成17年まで① CD-ROMドライブ平成15年: ●省略●平成16年: ●省略● 平成17年: ●省略●合計: ●省略●② CD-Rドライブ平成15年: ●省略●平成16年: ●省略● 平成17年: ●省略●- 55 -合計: ●省略●③ CD-RWドライブ平成15年: ●省略●平成16年: ●省略●平成17年: ●省略● 合計: ●省略●(ク) 上記各製品カテゴリについて,以下の期間の特定の時点において被告が保有していたライセンス対象特許の数(ただし,実用新案及び登録前の特許を含むことがある。以下,同様。)は,それぞれ,以下のとおりであった。(乙152ないし159,169)。 a 平成5年から平成14年まで① CD-ROMDisc 2560件② CD-ROMDrive 2628件③ CD-RDisc 2587件④ CD-RDrive 2641件 ⑤ CD-RWDrive 2641件⑥ CD-RWDisc 2629件⑦ VideoCDDisc 2621件⑧ VideoCDPlayer 2698件なお,上記のライセンス対象特許には,前記アのとおり,CD -ROM規格独自の特許だけでなく,音楽CDに係る特許が含まれており,その数は2508件と認められる(後記カ)。 b 平成15年から平成17年まで① CD-ROM 記アのとおり,CD -ROM規格独自の特許だけでなく,音楽CDに係る特許が含まれており,その数は2508件と認められる(後記カ)。 b 平成15年から平成17年まで① CD-ROMドライブ 104件② CD-Rドライブ 146件 ③ CD-RWドライブ 146件- 56 -イ DVD規格に係るフィリップス社とのジョイントライセンスプログラム(ア) 被告は,平成9年11月24日,フィリップス社との間で,被告とフィリップス社が保有するDVD規格に係る特許の実施許諾をパイオニア株式会社(以下「パイオニア社」という。)と共同で行うジョイン トライセンスプログラム(以下「3Cライセンスプログラム」という。)に関する契約を締結した。●省略●3Cライセンスプログラムにおいても,本件ジョイントライセンスプログラムと同様に,●省略●(乙54〔添付資料1及び2〕,190)。 (イ) 本件特許2-1は,平成14年10月23日当時に作成された3Cライセンスプログラムに係る対象特許リストには,製品カテゴリ「DVD+RDisc」,「DVD+RWDisc」,「DVD+RWRecorder」の対象特許として掲げられ(乙12〔2枚目〕,13〔2枚目〕,14〔2枚目〕,15〔5枚目〕,201〔2枚目〕),平成15年10月15日当時に作成された同 リストには製品カテゴリ「DVD-VideoDiscswithSingleInformationLayer(s)」,「DVD-ROMdiscs」,「DVD-VideoDiscswithDualInformationLayer(s)」の対象特許として掲げられ(乙231〔添付資料⑤ないし⑧)〕,平成16年9月2日当時に作成された s」,「DVD-VideoDiscswithDualInformationLayer(s)」の対象特許として掲げられ(乙231〔添付資料⑤ないし⑧)〕,平成16年9月2日当時に作成された対象特許リストには製品カテゴリ「DVD-R-RWRecorder」の対象特許として掲げられ(乙1 7〔5枚目〕,202〔5枚目〕),平成20年3月17日当時に作成された同リストには製品カテゴリ「DVD-ROMDiscswithDualInformationLayer(s)」,「DVD-VideoDiscswithDualInformationLayer(s)」の対象特許として掲げられ(乙21〔3枚目〕,199〔2枚目〕,200〔9枚目〕),平成22年9月10日当時に作成された同リストに は製品カテゴリ「DVD-RWDisc」の対象特許として掲げられていた(甲- 57 -160〔5枚目〕,乙19〔5枚目〕)。 (ウ) 被告が,3Cライセンスプログラムにおいて,フィリップス社から,平成28年6月までの間に,本件特許2-1を含む対象特許のライセンス料の分配として割り当てられた金額は,以下のとおりであった(乙205,261)。 aDVD-ROMディスク ●省略●bDVDVIDEOディスク ●省略●cDVDRECORDABLEディスク同製品カテゴリには,DVD-Rディスク,DVD-RWディスク,DVD+Rディスク,DVD+RWディスクを含み,配分額の 合計は●省略●あった。 dDVDRECORDABLEドライブ同製品カテゴリには,DVD-Rドライブ,DVD-RWドライブ,DVD+Rドライブ,DVD+RWドライブを含み,配分額の合計は●省略●であった。 dDVDRECORDABLEドライブ同製品カテゴリには,DVD-Rドライブ,DVD-RWドライブ,DVD+Rドライブ,DVD+RWドライブを含み,配分額の合計は●省略●であった。 (エ) 上記の製品カテゴリについて,対象期間内の特定の時点において被告が保有していたライセンス対象特許の数は,以下のとおりであった(乙199ないし202,弁論の全趣旨)。 aDVD-ROMディスク 68件bDVDVideoディスク 220件 cDVDRECORDABLEディスク 147件dDVDRECORDABLEドライブ 238件ウ One-Redライセンスプログラム(ア) One-Red,LLCは,平成21年8月,フィリップス社,被告,LGエレクトロニクス及びパイオニア社により設立され,平成2 4年7月1日からDVD製品の共同特許ライセンスを提供し,同年1- 58 -0月15日からDVDソフトウェア製品の共同特許ライセンスを提供した(以下,このライセンスプログラムを「One-Redライセンスプログラム」という。甲177,乙198)。 (イ) 平成20年3月17日当時に作成されたOne-Redライセンスプログラムに係る対象特許リストには,本件特許2-1が,製品カテ ゴリ「DVD-ROMDiscswithDualInformationLayer(s)」,「DVD-VideoDiscswithDualInformationLayer(s)」の対象特許として掲げられていた(乙151〔3枚目及び15枚目〕,173)。 (ウ) 被告が,One-Redライセンスプログラムにおいて,平成24年から平成28年6月までの間にOne-Red,LLCからライ として掲げられていた(乙151〔3枚目及び15枚目〕,173)。 (ウ) 被告が,One-Redライセンスプログラムにおいて,平成24年から平成28年6月までの間にOne-Red,LLCからライセ ンス料の分配として支払を受けた金額は,以下のとおりであった(乙174ないし177,205)。 aDVD-ROMDisc ●省略●bDVD-VideoDisc ●省略●(エ) 上記の製品カテゴリについて,ライセンス開始時点における被告 が保有するライセンス対象特許の数は,以下のとおりであった(乙151)。 aDVD-ROMDisc 68件bDVD-VideoDisc 220件エ One-Blueライセンスプログラム (ア) One-Blue,LLCは,平成21年2月,フィリップス社及び被告等の出資により設立され,被告を含むライセンサー十数社により形成されたパテントプールとして,平成23年7月1日からブルーレイディスク(BD)製品の必須特許等の共同特許ライセンスを提供した(以下,このライセンスプログラムを「One-Blueライセ ンスプログラム」といい,本件ジョイントライセンスプログラム,O- 59 -ne-Redライセンスプログラムと併せて「本件各ライセンスプログラム」という。甲178,乙198)。 (イ) 本件特許2-1は,平成28年5月18日当時に作成されたOne-Blueライセンスプログラムに係る対象特許リストに「DVDRAM」,「DVD-RW」,「DVD+RW」,「DVD+R」,「DVD-R」の対象特許として掲げられ ていた(甲159,216の1,2,乙178)。 (ウ) 被告が,One-Blueライセンスプログラムにおいて,One-Blue,LLC 「DVD+R」,「DVD-R」の対象特許として掲げられ ていた(甲159,216の1,2,乙178)。 (ウ) 被告が,One-Blueライセンスプログラムにおいて,One-Blue,LLCから,平成24年から平成28年6月までの間に,ライセンス料の分配として支払を受けた金額は,以下のとおりであった(乙179ないし182,205)。 aBDRecorder ●省略●bBDRecorderDrive ●省略●(エ) 上記の製品カテゴリについて,ライセンス開始時点における被告が保有するライセンス対象特許の数は,以下のとおりであった(乙178)。 aBDRecorder 1560件bBDRecorderDrive 766件オ SCEとの間のライセンス契約(ア) SCEは,被告とそのグループ会社であるソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)が共同出資して設立した会社であって, 平成16年4月には被告の完全子会社となった(甲142〔64頁〕)。 (イ) ●省略●(ウ) ●省略●(エ) ●省略●カ本件各ライセンスプログラムにおける対象特許数 (ア) 本件各ライセンスプログラムにおいて,製品カテゴリごとの,対象- 60 -期間内の特定の時点において被告が保有していたライセンス対象の特許数は,前記⑴で認定したとおりである。 (イ) これに対し,原告は,①本件ジョイントライセンスプログラムにおける平成5年から平成14年までの対象特許として音楽用CDの特許は含めるべきではないこと,②CD-ROMではなく「CD-i」や 「CDV」のみに関係する特許も含めるべきではないこと,③特許数はファミリー特許ごとにカウントすべきであることを主 楽用CDの特許は含めるべきではないこと,②CD-ROMではなく「CD-i」や 「CDV」のみに関係する特許も含めるべきではないこと,③特許数はファミリー特許ごとにカウントすべきであることを主張する。 しかしながら,上記のとおり,平成3年から平成14年頃までの間の本件ジョイントライセンスプログラムに係るライセンス契約において,製品カテゴリ「CD-ROM」では音 楽用CDに係る特許がライセンス対象とされていて,同期間におけるCD-ROM関係製品のライセンス対象特許には,音楽用CDに係る特許が含まれていた。原告は,音楽用CDの特許に対してはライセンス料が別途支払われていたから,CD-ROM規格によるライセンス料に音楽用CDに係る特許の貢献を含めることは二重評価になると主 張するが,フィリップス社からのライセンス料は製品カテゴリごとに支払われていて(乙24,25,184ないし187),ライセンス対象とされているにもかかわらずそれを考慮しない取扱いがあったなどの特段の事情を認めるに足りず,当該カテゴリに含まれるとされるライセンス対象特許を当該カテゴリのライセンス料における貢献におい て考慮することが同一の特許を二重評価するものとはいえない。 また,原告は,被告が主張する音楽用CDに関する特許の数(2509件)が多すぎるとも主張するが,その数は国際特許分類であるIPCコードを用いた検索により抽出されたものであると認められ(乙169,弁論の全趣旨),その抽出方法は考えられる合理的な方法の1つ であるといえ,また,以下に述べるところを除き,不合理であること- 61 -を認めるに足りる証拠もなく,同方法により抽出された特許権数は一応合理的なものと認めることができる。ただし,特開昭53-44248号に係る特許 に述べるところを除き,不合理であること- 61 -を認めるに足りる証拠もなく,同方法により抽出された特許権数は一応合理的なものと認めることができる。ただし,特開昭53-44248号に係る特許(乙192〔通し番号998番〕)は,玩具であるヨーヨーの特許であり(甲188),CD-ROM関連製品に実施可能とは認め難いから,同特許は除外し,その総数は2508件と認める。 上記②については,仮に「CD-i」及び「CDV」のみに関係する特許がライセンシーにおいて実施されていないとしても,これらがライセンス契約の対象製品に実施可能であればライセンス料に対する一定の貢献は認められるといえるから,それらの特許が実施されていないなどの事情は,本件特許1-5及び本件特許2-1のライセンス 料における貢献を評価するに当たって考慮されれば足りるといえる。 上記③については,相当対価支払請求権は特許ごとに発生すると解され,ライセンス料に対する当該特許の貢献を評価する前提となるライセンス対象特許の数も,特許の数によるべきである。 したがって,原告の上記主張にはいずれも理由がない。 (ウ) 本件各ライセンスプログラムにおける特定の時点において被告が保有していたライセンス対象の特許数は,前記(ア)のとおりであるが,本件ジョイントライセンスプログラムの一部及び3Cライセンスプログラムは,その期間が,それぞれ平成5年から平成17年まで,又は平成14年(本件特許2-1が3Cライセンスプログラムの対象特許 リストに掲載された時期)から平成28年までと長期間に及んでいる。 そして,同期間の特定の時点におけるライセンス対象特許の数は,その後の新たな特許登録のほか,存続期間満了や無効等によって権利が消滅する等の事情により一定の変動が生じることがあ と長期間に及んでいる。 そして,同期間の特定の時点におけるライセンス対象特許の数は,その後の新たな特許登録のほか,存続期間満了や無効等によって権利が消滅する等の事情により一定の変動が生じることがあったと推認できるため,ライセンス対象の特許の数は,前記(ア)で認定した数の9割 とするのが相当であると認め,別紙相当対価計算表「【D】対象特許- 62 -権数の補正」欄記載のとおりとする。 キ ●省略●そして,前記⑴オのとおり,SCEから受領したライセンス料の金額のうち米国での売上げに係る金額は,別紙相当対価計算表「SCEライセンス契約」「【A】ライセンス料配分額」欄記載のとおりであり,被告 が保有する米国特許の数は,同計算表「SCEライセンス契約」「【C】対象特許権数」欄記載のとおりであった。 ⑵ 使用者等がライセンス契約に基づいて特許のライセンス料を取得した場合,そのライセンス料は,使用者が特許発明の実施を排他的に独占することによって得た利益に属するということができる。したがって,ライセンス契約に より取得したライセンス料に基づいて,使用者等が得た利益の額を算定し,それを旧法35条3項の「相当の対価」の額を算定するための基礎とすることは,合理的な算定方法の一つということができる。 そして,前記⑴で認定したところによれば,被告が,本件特許1-5及び本件特許2-1について受領したライセンス料は,以下のとおりと認められ る。 ア本件特許1-5 のとおり,本件特許1-5は,平成14年5月6日以前は,本件ジョイントライセンスプログラムにおける対象特許リストに掲載されていなかった。しかし,掲載されていない期間の対象特許リストに本 件特許1-1ないし1-4のいずれかの特許が掲載されていたこと, 件ジョイントライセンスプログラムにおける対象特許リストに掲載されていなかった。しかし,掲載されていない期間の対象特許リストに本 件特許1-1ないし1-4のいずれかの特許が掲載されていたこと,同リストには「本リスト上のいかなる特許出願又は特許権に基づく全ての対応特許出願,特許,分割,継続出願及び再発行は,このリストの欠かせない部分として含まれると考えられる。」との注意書きが付されていたこと,本件特許1-5は本件特許1-3の一部継続出願(先の出願に開 参照)- 63 -として出願されたなどの本件特許1-1ないし1-4と本件特許1-5との関係からすれば,本件特許1-5は,平成14年5月6日以前の期間は,同注意書きに含まれるものと解するのが相当である。 したがって,被告が平成5年から平成14年までに受領した本件ジョイントライセンスプログラムによるライセンス料には本件特許1-5の ライセンス料も含まれていたと認められる。被告は,本件特許1-5の登録時である平成3年3月5日から権利満了時である平成17年3月22日までの間,本件特許1-5を含む被告が保有するライセンス対象特許のライセンス料として,別紙相当対価計算表「本件ジョイントライセンスプログラム」「【A】ライセンス料配分額」記載の金額の配分を受け た。 のとおり,本件ジョイントライセンスプログラムの事務の一環として,ライセンスを受けようとしないCD-ROM規格準拠製品の製造・販売者に対し,特許権侵害訴訟等の権利行使を行い,●省略●被告に支払っていた。 によれば,●省略 ●(平成14年分)●省略●(平成15年分)●省略● (平成17年分)●省略●そうすると,別紙相当対価計算表「本件ジョイ ば,●省略 ●(平成14年分)●省略●(平成15年分)●省略● (平成17年分)●省略●そうすると,別紙相当対価計算表「本件ジョイントライセンスプログラム」「【A】ライセンス料配分額」に,平成5年から平成14年までは●省略●平成15年から平成17年までは●省略●を乗じた「●省略● の金額を,被告がフィリップス社から受領したライセンス料と認める。 - 64 -なお,前記で認定した以外にフィリップス社から●省略●を認めるに足りる証拠はなく,上記で述べた以上の●省略●は認められない。 イ本件特許2-1 のとおり,被告は,本件特許2-1の登録時である平成10年9月8日から権利満了時である平成28年5月29日(出願日から 20年)までの間,3Cライセンスプログラムにおいて,本件特許2-1を含む被告が保有するライセンス対象特許のライセンス料として,別紙相当対価計算表「3Cライセンスプログラム」「【A】ライセンス料配分額」欄記載の金額の配分を受けた。 また,前記アで述べたとおり,平成5年から平成14年までのライセ ンス料配分額に占める●省略●平成15年から平成17年までの●省略●同期間全体に係る●省略●と認められ,3Cライセンスプログラムの対象期間におけるライセンス料配分額に占める●省略●と認められる。 そうすると,別紙相当対価計算表「3Cライセンスプログラム」「【A】ライセンス料配分額」に●省略●金額が,被告がフィリップス社から受 領したライセンス料と認められる。 のとおり,被告は,上記期間,One-Redライセンスプログラムにおいて,本件特許2-1を含むライセンス対象特許のライセンス料として,別紙相当対価計算表「One-Re イセンス料と認められる。 のとおり,被告は,上記期間,One-Redライセンスプログラムにおいて,本件特許2-1を含むライセンス対象特許のライセンス料として,別紙相当対価計算表「One-Red」「【A】ライセンス料配分額」欄記載の金額の配分を受けた。 のとおり,被告は,上記期間,One-Blueライセンスプログラムにおいて,本件特許2-1を含むライセンス対象特許のライセンス料として,別紙相当対価計算表「One-Blue」「【A】ライセンス料配分額」記載の金額の配分を受けた。 ウ ●省略● 被告は,前記⑴オのとおり,上記期間,●省略●に基づき,本件特許- 65 -1-5及び本件特許2-1を含む対象特許のライセンス料として,別紙相当対価計算表「●省略●」「【A】ライセンス料配分額」記載の金額を受領した。 エ小括被告が本件各ライセンスプログラムによって受領したライセンス料の 金額は別紙相当対価計算表「【B】●省略●(ただし,One-Red及びOne-Blueライセンスプログラムについては「【A】ライセンス料配分額」欄)記載のとおりであり,この金額を「【D】対象特許権数の補正」欄(ただし,本件ジョイントライセンスプログラムのうち平成15年ないし平成17年,及びOne-Red及びOne-Blueライ センスプログラムについては「【C】対象特許権数」欄)記載の特許権数で除すと,「【E】対象特許1件当たりの利益の額」欄記載の金額となる。 また,被告が●省略●によって受領したライセンス料の金額は「【A】ライセンス料配分額」欄記載のとおりであり,この金額を「【C】対象特許権数」欄記載の特許権数で除すと,「【E】対象特許1件当たりの利益の 額」欄記載の金額となる。 原告は,被告が受領 A】ライセンス料配分額」欄記載のとおりであり,この金額を「【C】対象特許権数」欄記載の特許権数で除すと,「【E】対象特許1件当たりの利益の 額」欄記載の金額となる。 原告は,被告が受領したライセンス料は,本件発明の実施製品の販売数量にライセンス料単価及び被告の配分率を掛け合わせて算出されるべきであり,被告が主張するライセンス料の受領額は,本件特許1-5及び本件特許2-1を実施する製品の売上げが増加しているにもかかわらず収受額が減少する 点で不自然であるし,公開された資料に基づいて推計される実施品の販売数量に対して極めて低額であり,不正確かつ不十分であること,被告が主張するライセンス料は被告が単独で得たライセンス料やクロスライセンスによって免れたライセンス料を含んでいないことなどを主張する。 しかし,フィリップス社からライセンスを受けようとしない製造・販売者 に対するフィリップス社の●省略●に及ぶことがうかがわれること(前記⑴- 66 -)からも明らかなとおり,本件特許1-5及び本件特許2-1を実施して製品を製造する全ての者がライセンス契約を締結してライセンス料を支払うとは限らず(乙68〔5頁〕),本件特許1-5及び本件特許2-1を実施すると考えられる製品の売上げから直ちにライセンス料を推定することが合理的であるとはいい難く,また,実施品と考えられる製品の売上げと被告が 受領したライセンス料の金額に常に対応関係があるとも限らない。そして,被告が集計したライセンス料の受領額が,本件各ライセンスプログラムのロイヤリティレポート(乙24,25,174ないし182,184ないし191)記載の金額等に照らして不合理であることを認めるに足りる具体的な事情はなく,同金額の信用性を覆すに足りる証拠はない。 ヤリティレポート(乙24,25,174ないし182,184ないし191)記載の金額等に照らして不合理であることを認めるに足りる具体的な事情はなく,同金額の信用性を覆すに足りる証拠はない。 また,原告は,SCEと被告は一体と評価されるべきであり,SCEによる本件特許1-5及び本件特許2-1の実施行為は被告による自己実施に該当し,被告は利益を得ている旨主張する。 しかしながら,被告とSCEとは別法人であり,被告が,●省略●被告とSCEが法的に一体であると評価することは困難である。両社の間で資金援 助や人事交流が行われてきたといった原告が指摘する事情は,両社が資金面や人事面で緊密な関係にあることを示すものではあるが,このことをもって,本件の相当対価支払請求権の算定に当たり,SCEが被告と同一の主体であるということはできない。 また,前記及びに記載したライセンス料の他に,本件特許1-5,本 件特許2-1に関連して,被告がライセンス料を得たり,クロスライセンス等によって利益を得たことを具体的に認めるに足りる証拠はない。 原告の上記主張はいずれも採用できない。 4 争点⑵イ(上記ライセンス料における本件発明の占める割合)について⑴ 本件特許1-5 ア掲記の証拠によれば,以下の事実を認めることができる。 - 67 -(ア) 本件特許1-5のCD-ROM規格採用の経緯a 被告においては,昭和57年頃から,音楽用CDをコンピュータ分野に応用してCD-ROMを開発するとの試みが始まり,被告従業員であったHは,この頃,フィリップス社に対し,音楽用CDのコンピュータ分野への応用について話し合うことを提案した(乙7 7〔33頁〕,132〔2頁〕)。 b 昭和58年3月,被告とフィリップス社によ たHは,この頃,フィリップス社に対し,音楽用CDのコンピュータ分野への応用について話し合うことを提案した(乙7 7〔33頁〕,132〔2頁〕)。 b 昭和58年3月,被告とフィリップス社による第1回目の会議が開催された。同会議には,被告からは上記HやCらが参加し,今後の進め方等が話し合われた。 被告側の参加者は,当初,CD-ROMにおいてもCIRCを用 いることでエラー訂正としては十分であると認識しており,CD-ROM独自のエラー訂正技術が必要であるとは考えていなかった。 しかし,フィリップス社から,デジタルデータを記録してコンピュータ用途とするには,CIRCだけでは十分ではない可能性があるので,CD-ROM独自のエラー訂正技術を付加した方がよいとの 提案を受け,これを検討することとなった。また,フィリップス社からは,CD-ROM独自のエラー訂正技術について,セクタ(ブロック)内でエラー訂正を完結させるという提案があった(乙77〔33ページ〕,132〔4頁〕)。 c その後,昭和58年6月に第2回目の会議が,同年8月に第3回 目の会議がそれぞれ開催され,第3回目の会議において,CD-ROMの仕様の大筋が合意されたが,エラー訂正の具体的な方式については合意に至らず,両社がそれぞれの提案をまとめることになった(乙77〔33ないし35頁〕,132〔2及び3頁〕)。 d 原告は,昭和58年春頃,Cから,CD-ROMのエラー訂正方 式について検討するように依頼され,検討を開始した。その後,原- 68 -告とCが協議をするなどして,1セクタ(ブロック)2352バイト(うちユーザーデータ2Kバイト)を上位プレーンと下位プレーンの2つに分割し,各プレーンについて,8ビットのガロア拡大体GF(28)上でエラー 協議をするなどして,1セクタ(ブロック)2352バイト(うちユーザーデータ2Kバイト)を上位プレーンと下位プレーンの2つに分割し,各プレーンについて,8ビットのガロア拡大体GF(28)上でエラー訂正符号を構成し,P系列,Q系列の異なる2つの方向の系列を有するブロック完結型エラー訂正符号を着想す るに至った(甲165〔19ないし23頁〕,194〔8及び9頁〕,乙132〔5頁〕,原告本人)。 e 被告は,昭和58年12月21日,フィリップス社に対し,エラー訂正方法として,上記dのフォーマットを提案した(乙57〔21ないし24枚目〕)。 f 上記eの提案に対し,フィリップス社は,単一の系列で16ビットのガロア拡大体でエラー訂正符号を構成するフォーマット(「Philips16」)と,1ブロック2352バイトを98バイトごとに24分割し,ガロア拡大体で最小距離13の(98.86)リード・ソロモン符号を同一方向の系列で24系列構成するフォーマット(「Phil ips8」)を提案した(甲194〔9及び10頁〕,乙57〔6枚目〕)。 g 両社はその後,エラー訂正方式についての検証等を行い,エラー訂正の具体的な方式として,CD-ROMのエラー訂正方式として,上記dに基づくフォーマットを採用することを基本的に合意した(甲194〔10ないし14頁〕,乙57〔6ないし8枚目〕)。 (イ) 本件特許1-5登録の経緯a 被告は,昭和60年3月22日,被告の従業員の原告,A,B,Cとフィリップス社の従業員であるDの合計5名を発明者として米国において本件特許1-3を出願した(甲4)。その後,昭和61〔1986〕年9月19日頃,米国特許商標庁から,請求項13な いし16について明細書の開示が十分ではないとの理由で拒絶理由- 米国において本件特許1-3を出願した(甲4)。その後,昭和61〔1986〕年9月19日頃,米国特許商標庁から,請求項13な いし16について明細書の開示が十分ではないとの理由で拒絶理由- 69 -通知を受けたため,米国出願代理人から,これらの請求項について一部継続出願をするとの提案がされた(乙141,142)。一部継続出願とは,先の出願に開示されていなかった事項を加えて新たにする出願をいい,先の出願に開示されていた事項については先の出願の日に出願されたものとみなされる(甲222,乙257)。 b 被告は,昭和62年8月5日,米国において,本件特許1-3の一部継続出願として,本件特許1-5を出願した。しかし,同出願日には,既に本件特許1-3が発行されていたため(同特許の発行日は同年7月14日),米国特許商標庁から,出願日の遡及は認められないとの拒絶理由通知を受けた(甲141,乙144)。その後, 同出願は,拒絶理由通知に対する応答ミスにより出願放棄扱いとなったが,出願回復手続を経て,出願が回復した。また被告は,本件特許1-5が本件特許1-3の二重特許として拒絶されることを回避するため,本件特許1-5の有効期間を本件特許1-3の当時の有効期間である平成16〔2004〕年7月14日を超える部分に ついて放棄するとのターミナル・ディスクレイマー(TerminalDisclaimer)を付した(甲6)。本件特許1-5は,平成3年3月5日に特許登録された(乙145ないし148)。 ターミナル・ディスクレイマーとは,特許権者が,二重特許を理由とする拒絶を回避するために特許存続期間の一部を放棄し,一方 の特許期間の終期を他方の特許の満了日と一致させるものである。 このターミナル・ディスクレイマーが提出さ ,特許権者が,二重特許を理由とする拒絶を回避するために特許存続期間の一部を放棄し,一方 の特許期間の終期を他方の特許の満了日と一致させるものである。 このターミナル・ディスクレイマーが提出された特許については,両特許は分離して移転することができず,同一人が保有した状態でなければ権利行使することができない(甲222,乙257,258)。 c 被告は,平成元年7月13日,米国において,本件特許1-3の- 70 -再発行特許として,本件特許1-4を出願した。 再発行(Reissue)とは,明細書に誤りがあるためにその特許が実施不能又は無効である場合に,特許権者による新たな出願に基づいて訂正した特許を再発行することをいい,再発行特許の効力は原特許の効力を引き継ぎ,原特許の日から効力が継続していたものとみ なされる反面,原特許は再発行特許が付与された時点で放棄されたものとみなされる(乙257,258)。 本件特許1-4は,平成2〔1990〕年11月27日に登録され,原特許である本件特許1-3は同日をもって放棄されたものとみなされた(甲5)。 (ウ) 本件特許1-5の技術的価値a 本件特許1-5と実質的に同一の請求項を含む本件特許1-3は,日本工業規格におけるCD-ROMの規格において,「この規格の実施に当たって,次の米国特許が特に関連があるので,注意が必要である。」として,CIRCに係る特許と共に掲載されている(甲9 〔34頁〕)。 b 昭和60年3月発行の「JASjournal」に掲載された「CD-ROMについて」と題する記事(執筆者は被告オーディオ事業部の従業員)には,CD-ROM独自のエラー訂正技術について,「音楽用CDのC1,C2パリティー(判決注:CIRC)で訂 正 「CD-ROMについて」と題する記事(執筆者は被告オーディオ事業部の従業員)には,CD-ROM独自のエラー訂正技術について,「音楽用CDのC1,C2パリティー(判決注:CIRC)で訂 正しきれずに補間してしまったデータをさらに訂正する場合に用います。この誤り訂正はブロック内で完結するように工夫されており,音楽用CDの誤り率が訂正後10-9~10-10であったのに対し,2番目の訂正をすることで10-12まで改善することができます。 この新たな誤り訂正によって,CD-ROMではデータの信頼性が 高まり,コンピューターのデータストレージとして十分使用に耐え- 71 -るようになったわけです。」と記載されている(乙137)。 c また,本件特許1-5の共同発明者の一人であるAは,昭和60年2月発行の「エレクトロニクス昭和60年2月号」に掲載された「コンパクトディスクの新しい展開-2-CD-ROMシステム」と題する記事において,CD-ROM独自のエラー訂正技術につい て,「コード・データ記録等,データ補間の困難な応用のため,さらにデータの質を上げることが可能となっている。」と説明した(乙82〔80頁〕)。 (エ) 本件特許1-5の実施被告は,①CD-ROMドライブ搭載の汎用コンピュータパソコン, ②CD-ROMを利用するゲーム機,③カーナビ,④その他のCD-ROMドライブ,⑤CD-R/RW記録ドライブ及びレコーダー,⑥DVD-ROM,DVD-Video再生ドライブ,プレーヤー,⑦BDプレーヤー,⑧DVD-R/RW,DVD+R・RW,DVD-RAM記録ドライブ,レコーダー,⑨BD記録ドライブ及びレコーダ ー,⑩ビデオCD及びスーパービデオCD(ディスクそのものを除く),⑪MD-DATAをコンピュータ ,DVD+R・RW,DVD-RAM記録ドライブ,レコーダー,⑨BD記録ドライブ及びレコーダ ー,⑩ビデオCD及びスーパービデオCD(ディスクそのものを除く),⑪MD-DATAをコンピューターストレージに展開したデジタル記録装置,⑫電子ブックプレーヤの各製造に本件特許1-5を実施している(争いのない事実)。 イ本件特許1-5のうち請求項1は,第1及び第2のクロスインターリ ーブ・リード・ソロモン符号による誤り訂正(CIRC)に加えて,第3のリード・ソロモン符号による誤り訂正を行うものであり,この第3のリード・ソロモン符号は,所定のブロック(セクタ)内のデータだけで完結させて誤り検出と訂正を行うブロック完結型である。また,各ユーザーワードは,上位ユーザシンボルと下位ユーザシンボルとに分割さ れ,セクタは「プレーン」で構成でき,セクタの第1のプレーンは,そ- 72 -のセクタの上位ユーザシンボルを受信し,第2のプレーンは,そのセクタの下位ユーザシンボルを受信する(以下,同構成を「2プレーンデータ構造」ということがある。)(甲6,194)。 また,請求項5は,第3のリード・ソロモン符号器で行われている符号化処理である,上記2プレーンデータ構造を内容とするものであり, 請求項7は,第1及び第2のクロスインターリーブ・リード・ソロモン符号に従い,各々復号する2つの復号ステップを内容とするものである(甲6)。 ウ文字を表すデータ,表示用データ,プログラムのデータ等のデジタルデータは,データ間の相関性が非常に低いため,音楽用CDに記録され る音楽信号のように平均値補間など隣接データポイントに基づき欠陥データポイントを補間する補間処理によりエラー訂正を行うことが不可能であり,音楽信号と比べて再生データの ,音楽用CDに記録され る音楽信号のように平均値補間など隣接データポイントに基づき欠陥データポイントを補間する補間処理によりエラー訂正を行うことが不可能であり,音楽信号と比べて再生データのエラーレートがさらに良いことが望ましい(甲2ないし5)。 本件特許1-5に係る発明は,CIRCによる誤り訂正に加えて,第 3のリード・ソロモン符号による誤り訂正を行い,また第3の誤り訂正は所定のセクタ(ブロック)内のデータだけで完結させてエラー訂正を構成するブロック完結型符号を用いて行われるため,セクタ(ブロック)単位でのデータアクセスが可能となり,コンピュータ用途に適しているといえる(甲6,194〔1ないし3頁〕)。 そして,CD-ROMの標準規格として採用されたエラー訂正の方式は,CIRCでは実現できなかった高いエラー訂正率を実現するもので,CD-ROMにおけるデータの信頼性が高まり,CD-ROMがコンピュータのデータストレージとして十分使用に耐え得るようになったと評価されることもあるものであった)。 また,本件特許1-5と実質的に同一の請求項を含む本件特許1-3- 73 -がCD-ROMに係る日本工業規格に掲載されていること(前記アa),被告もCD-ROMドライブ搭載のコンピュータやCD-ROMを利用するゲーム機等の複数の製品において本件特許1-5を実施していることからすれば,本件特許1-5は,これが対象特許として含まれるライセンス契約の相手方において,相当程度の割合で実施されて いるものと推認するのが相当である。 これらの事実からすれば,本件特許1-5は,本件ジョイントライセンスプログラムに係るライセンス交渉において,被告が自社の代表的な特許として相手方に提示したことまでは認 推認するのが相当である。 これらの事実からすれば,本件特許1-5は,本件ジョイントライセンスプログラムに係るライセンス交渉において,被告が自社の代表的な特許として相手方に提示したことまでは認めるに足りる証拠はないものの,契約締結時にその存在が契約の相手方に認識されており,また,相 手方がこれを考慮に入れて当該契約を締結した可能性があるものであって,当該契約締結に対する一定の寄与度を認めることができる。他方,本件ジョイントライセンスプログラムのライセンス対象特許には,必ずしもライセンシーによって実施されないことがある特許もあった(前記3⑴カ)。 エ本件特許1-5は,上記2プレーンデータ構造を除き,本件特許1-3の再発行特許である本件特許1-4の請求項1,12及び17と同一の技術的意義を有する発明であり,ターミナル・ディスクレイマーを付して本件特許1-4の有効期間を超える部分を放棄することによって登)。そして,ターミナル・ディスクレイ マーが付されたため,本件特許1-5は本件特許1-4と分離して移転することができず,同一人が保有した状態でなければ権利行使できないという制約が付されていた),本件特許1-5は,本件特許1-4と離れて被告に対して独占の利益を付与するものであったとは評価し難い。また,上記2プレーンデータ構造は,①これ を採用することにより,連続エラーとなるところを単一エラーとして- 74 -別々のプレーンに分離できることからエラー訂正能力が向上し,上位プレーンと下位プレーンでエラー訂正処理をパラレルに実行することで全体としての処理時間も短縮できること(甲6,194〔4及び5頁〕),②被告もまた,同構造に独自の技術的価値があることを前提に,本件特許1-5につき特級から5級までの6等級 パラレルに実行することで全体としての処理時間も短縮できること(甲6,194〔4及び5頁〕),②被告もまた,同構造に独自の技術的価値があることを前提に,本件特許1-5につき特級から5級までの6等級のうち●省略●として報奨金 を支払ったこと(前記1⑸イ,乙37)が認められるものの,ライセンス契約において同構造に独自の価値があるとまでは認め難い。 これらの諸事情を総合的に考慮すれば,本件特許1-5については,本件特許1-4と一体となって別紙相当対価計算表「【E】対象特許1件当たりの利益の額」の10倍の額を基礎として相当対価の額を算定する ことが相当であると評価し,本件特許1-5のみとしては,その半分である「【E】対象特許1件当たりの利益の額」欄記載の金額の5倍の金額を基礎として相当対価を算定することが相当であると評価する。 オこれに対し,被告は,本件特許1-5は本件特許1-1の公開公報(乙226)に記載された発明に基づき新規性を欠き,無効であるから, 本件特許1-5の価値は極めて低い旨主張する。 しかしながら,仮に特許に無効理由が存在したとしても,当該特許が有効である以上,これを行使して独占の利益を享受することを想定することができる。そして,本件特許1-5について,米国の裁判所等において無効であるとの判断を受けたとの事実は存在せず,また,ライセン ス交渉において,本件特許1-5が無効であることを前提とした主張がされた事実を認めるに足りない。本件特許1-5における無効理由の存否は,前記ライセンス料に占める同特許の寄与度を検討するに当たり考慮するには及ばない。 カ原告は,本件特許1-5がCD-ROM規格に採用された結果,CD -ROM規格に関する被告のライセンス料の配分割合がCD-DA規格- の寄与度を検討するに当たり考慮するには及ばない。 カ原告は,本件特許1-5がCD-ROM規格に採用された結果,CD -ROM規格に関する被告のライセンス料の配分割合がCD-DA規格- 75 -時の●省略●に上昇したとして,ライセンス料に占める本件特許1-5の寄与度は高い旨主張する。 しかしながら,被告とフィリップス社との間における配分割合の交渉において,本件特許1-5が考慮されたと認めるに足りる証拠はなく,原告の主張は採用することはできない。 したがって,原告の上記主張は採用できない。 ⑵ 本件特許2-1ア前記2⑵で述べたとおり,本件特許2-1に係る発明は,ディスクの誤り訂正方法に係る発明であり,アドレスの誤り検出のための第1の誤り訂正符号は第1の領域内で完結し,データの誤り訂正のための第2の 符号は複数のセクタにまたがって完結することを特徴とする。これにより,ディスクの記録容量を減少させず,バーストエラーに強く,迅速にアクセス可能なデータ記録ディスクを実現することを目的とする。 DVDに係る規格は,物理フォーマット層(DVDの形や光学的な特性を定めるDVD規格の基本となるもの),論理フォーマット層(メディ アの中にファイルがどのように書き込まれているかを定めるもの)及びアプリケーションフォーマット層(書き込まれる映像や音,データの管理方法を定めるもの)の3つの層で定められており,それぞれ多数の規格が存在する。物理フォーマット層に分類される規格としては,読み取り専用のDVD-ROM,書き込みと書き換えができるDVD-R,D VD-RW,DVD-RAM,DVD+R/RWがある(乙195,217)。 本件特許2-1に係る発明は,DVD規格の基本となる物理フォーマット層の 込みと書き換えができるDVD-R,D VD-RW,DVD-RAM,DVD+R/RWがある(乙195,217)。 本件特許2-1に係る発明は,DVD規格の基本となる物理フォーマット層のうち誤り訂正方法(誤り検出符号やECCブロック)に関連する技術であることからすれば(乙196),本件特許2-1が対象特許と して含まれるライセンス契約の相手方において,ある程度の割合で実施- 76 -されているものと推認するのが相当である。また,本件特許2-1は,DVD-RAM規格を実施するための必須特許とされていることから(乙234〔10枚目〕,争いのない事実),少なくともDVD-RAM製品において実施されていると認められる。 一方,本件特許2-1が,被告がライセンス契約を締結するに当たっ て代表特許として提示された事実はなく,3Cライセンスプログラムにおけるライセンス対象特許となった時期も,DVDの統一規格が発表された平成7年12月から相当経過した平成14年であり(前記3⑴イ),DVD-RAM以外のDVD規格製品において,他に代替の余地のない必要不可欠な技術であると認めるに足りる証拠もない。DVD規格に係 る製品は,様々な種類の多数の技術(特許)が複合されて初めて商品化が可能となる製品であることからすれば,代表特許ではない個々の特許について,ライセンス契約全体に対し多大な貢献をしているということはできない。 これらの諸事情を総合的に考慮すれば,本件特許2-1については, 別紙相当対価計算表「【E】対象特許1件当たりの利益の額」欄記載の金額の2倍の金額を基礎として相当対価の額を算定することが相当である。 イこれに対し,被告は,本件日本出願及びそこからの3件の分割出願(特願2003-312127号, 件当たりの利益の額」欄記載の金額の2倍の金額を基礎として相当対価の額を算定することが相当である。 イこれに対し,被告は,本件日本出願及びそこからの3件の分割出願(特願2003-312127号,特願2006-36416号,特願2006-327318号)がいずれも拒絶査定を受けて確定している こと(乙206,218〔添付資料1〕,225)から,本件特許2-1は,特許出願当時の公知及び周知技術(特開昭61-182676号公報〔乙66〕及び特公開平6-314174号公報〔乙67〕)により新規性又は進歩性を欠いて無効であり,ライセンス料に占める貢献度は低い旨主張する。 しかしながら,前記⑴オのとおり,仮に特許に無効理由が存在したと- 77 -しても,当該特許が有効である以上,これを行使して独占の利益を享受することを想定することができるところ,本件特許2-1について,米国の裁判所等において無効であるとの判断を受けたとの事実は存在せず,また,ライセンス交渉において,無効であることを前提とした主張がされた事実を認めるに足りない。本件特許2-1における無効理由の存否 は,前記ライセンス料に占める同特許の寄与度を検討するに当たり考慮するには及ばない。 ウ一方,原告は,DVD規格の基本構造を東芝・松下陣営のBD規格に奪われた被告にとって,本件特許2-1がBD規格においても回避不能な技術であったことにより,全てのDVD規格においてライセンサーの 地位を獲得することができた旨主張する。しかし,前記アで述べたとおり,DVD規格のうち本件特許2-1が必須特許とされているのはDVD-RAM規格のみであり,本件特許2-1が他のDVD規格においても回避不能な技術であると認めるに足りる証拠はない。 したがって,原告の上記主 のうち本件特許2-1が必須特許とされているのはDVD-RAM規格のみであり,本件特許2-1が他のDVD規格においても回避不能な技術であると認めるに足りる証拠はない。 したがって,原告の上記主張は採用できない。 5 争点(本件発明について被告が貢献した程度)について⑴ 本件特許1-5本件特許1-5は,音楽用に開発されたCDに対して,音楽データのみならず,文字データやプログラムデータといったデジタルデータを記録するとの発想を出発点として,そのためのエラー訂正技術として開発されたもので あるところ,のとおり,音楽用CDをコンピュータの外部ストレージとして活用するとの発想を元に,フィリップス社へCD-ROMの共同開発を打診し,開発への契機を作ったのは被告であったと認められる。 また,前記4⑴イのとおり,本件特許1-5は,第1及び第2のクロスインターリーブ・リード・ソロモン符号による誤り訂正(CIRC)に加えて, 第3のリード・ソロモン符号による誤り訂正を行うものであり,この第3の- 78 -リード・ソロモン符号は,所定のブロック(セクタ)内のデータだけで完結させて誤り検出と訂正を行うブロック完結型であることを特徴とする発明である。そして,同発明の基礎となるCIRCは,被告において昭和53年6月頃から行われたフィリップス社との音楽用CDの研究開発の成果であり(前記前提事実⑵ウ),本件特許1-5は被告に蓄積された同先行技術を活 用して完成されたという面もある。さらに,本件特許1−5の出願経過は,で認定したとおりであり,被告は,現地の特許事務所に依頼し,米国特許庁の拒絶理由書に対する対応や出願回復手続を経て,出願から3年半超をかけて登録に至ったのであり,これらの手続において被告及びその知的財産部門が相当 であり,被告は,現地の特許事務所に依頼し,米国特許庁の拒絶理由書に対する対応や出願回復手続を経て,出願から3年半超をかけて登録に至ったのであり,これらの手続において被告及びその知的財産部門が相当の貢献をしたといえる。 加えて,本件特許1-5は,CD-ROM規格におけるエラー訂正技術として標準規格に採用され),同特許を対象特許とするライセンス契約に基づく多額といえるライセンス収入は,同特許が標準規格となったCD-ROM事業の成功によるところが大きいといえる。CD-ROMの規格は,被告とフィリップ社が主導して定めたの その規格に採用されたことに対する被告の貢献は大きい。そして,標準規格としてのCD-ROMの普及に当たっては,規格のプロモーション,ライセンシング,事業化が,被告の主導と経済的出捐によって行われたものと認められる。 原告は,被告とフィリップ社との間において原告が提案したエラー訂正フ ォーマットがフィリップス案よりも優れたエラー訂正能力を有していたことを挙げて原告の貢献度が高い旨主張し,確かに,前記4アのとおり,被告とフィリップ社との間で,CD-ROMのエラー訂正方式として,原告が着想したフォーマットを採用することが基本的に合意されたと認められる。しかしながら,前記4のとおり,セクタ(ブロック)内でエラー訂正 を完結させるとのアイデア自体は原告がCからエラー訂正方法の検討を依頼- 79 -される以前の段階でフィリップス社から提案されたものであり,また,同eにおいて被告が提案した訂正方式の具体的な数値そのものが本件特許1-5となっているものではない。フィリップス社の従業員(D)が共同発明者として加わっていることからも明らかなとおり,本件特許1-5は,フィリップス社のアイデアの下で被告とフ 数値そのものが本件特許1-5となっているものではない。フィリップス社の従業員(D)が共同発明者として加わっていることからも明らかなとおり,本件特許1-5は,フィリップス社のアイデアの下で被告とフィリップス社が協議を重ねて完成されたと いえるものである。そして,原告の貢献が否定されるものではないが,規格への採用については,被告による提案であったから規格として採用された面が大きいことは否定されず,被告の貢献の大きさは否定されない。 以上の諸事情及びその他一切の事情を考慮すると,本件特許1-5に係る発明への被告の貢献度は95%と認めるのが相当である。 ⑵ 本件特許2-1本件特許2-1もまた,DVD-RAM規格を実施するための必須特許とされているところ,同特許を対象特許とするライセンス契約に基づくライセンス収入は,同特許が標準規格となったDVD―RAMを含むDVD事業の成功によるところが大きいといえる。そして,標準規格に採用されたことに 対する被告の貢献は大きいといえるし,標準規格としてのDVDの普及に当たっては,規格のプロモーション,ライセンシング,事業化が,被告の主導と経済的出捐によって行われたものと認められる。 また,本件特許2-1の米国における出願等の権利化手続は,被告の知的財産部の従業員や被告が委任した代理人によって行われたと認められる。 以上の事情及びその他一切の事情を考慮すると,本件特許2-1に係る発明への被告の貢献度もまた95%と認めるのが相当である。 6 争点(共同発明者間における原告の貢献度)⑴ 本件特許1-5の発明者は,原告,C,B,A,Dの5名であり,このうち被告の従業員はDを除いた4名である。また本件特許2-1の発明者は, 原告,E及びFの3名である。 - の貢献度)⑴ 本件特許1-5の発明者は,原告,C,B,A,Dの5名であり,このうち被告の従業員はDを除いた4名である。また本件特許2-1の発明者は, 原告,E及びFの3名である。 - 80 -こうした共同発明者各自の発明に対する貢献の程度は,特段の事情がない限り均等であると認めるのが相当であるところ,本件の証拠上,本件特許1-5及び本件特許2-1に係る発明の着想から特許取得までの過程において有意に主体的に関与した者がいることを裏付ける客観的な証拠はない。 そうすると,本件において,共同発明者各自の発明に対する貢献の程度は 均等であると認めるのが相当である。 これに対し,原告は,本件特許1-5については着想から完成までを1人で行い,また本件特許2-1については発明の根幹となる着想を行ったのであり,いずれについても原告の貢献は高いと主張するが,前記2イ及び4⑴共同発明者と議論を重ねて上記各発明を行 っており,そこで認定したとおり,原告が発明に当たって一定の役割を果たしたとは認められるものの,原告が他の共同発明者に比して格別の貢献があったと認めるに足りる客観的な証拠はない。 ⑵ 以上によれば,共同発明者間における原告の貢献の程度は,本件特許1-5については25%,本件特許2-1については33%と認められる。 7 争点⑸(相当対価の額)についてア本件各ライセンス契約において被告が得た利益の額被告が,本件各ライセンス契約によって受領したライセンス料の額は,別紙相当対価計算表「【A】ライセンス料配分額」及び「【B】●省略●」欄記載のとおりであり,同金額に本件特許1-5及び本件特許2-1の貢献度等 を考慮して算出した金額が,同発明により被告が受けるべき利益の額となる。 これに対 配分額」及び「【B】●省略●」欄記載のとおりであり,同金額に本件特許1-5及び本件特許2-1の貢献度等 を考慮して算出した金額が,同発明により被告が受けるべき利益の額となる。 これに対し,被告は,標準規格に関連する特許については,そのライセンス契約に対するライセンス料は,純粋に特許そのものの実施料だけでなく,標準規格の仕様提供等の情報提供に対する対価,規格準拠製品を現実に実施するためのサポートや規格準拠製品であることを示すロゴの仕様等に対する 対価としての性質も含むとして,被告が収受したライセンス料のうち,特許- 81 -そのものの実施に対する対価としての性質は3分の1を超えるものではないと主張する。 しかしながら,本件ジョイントライセンスプログラムにおける契約書(乙138)をみても,フィリップス社によって提供される標準規格の実施に係る情報の対価がライセンス料の3分の2を占めると認めるに足りる記載はな い。●省略●したがって,被告の上記主張は採用できない。 イ相当対価の額以上のとおり,本件特許1-5及び本件特許2-1について,被告が受領したライセンス料を特許権数で除すと「【E】対象特許1件当たりの利益の 額」の金額となり,相当対価の算定にあたり,同額の5倍(本件特許1-5)又は2倍(本件特許2-1)を基礎とし,被告の使用者としての貢献度を95%,原告の共同発明者間における貢献度を本件特許1-5について25%,本件特許2-1について33%(ただし,本件特許1-5及び2-1がいずれもライセンス対象特許となっているSCEライセンス契約については両特 許が併存する期間につき25%と33%の平均である29%)として算定すると,本件特許1-5及び本件特許2-1に係る特許を受ける権利の承 ス対象特許となっているSCEライセンス契約については両特 許が併存する期間につき25%と33%の平均である29%)として算定すると,本件特許1-5及び本件特許2-1に係る特許を受ける権利の承継の相当の対価は,別紙相当対価計算表の【J】欄の欄外に記載のとおり,●省略●と認められる。 (本件特許1-5の計算式) ライセンス料受領額÷対象特許権数×5×(100-95)%×25%(本件特許2-1の計算式)ライセンス料受領額÷対象特許権数×2×(100-95)%×33%この相当対価の額から,前記1⑸の既払金合計●省略●を控除すると,その残額は833万6319円となる。 8 結論- 82 -よって,原告の請求は833万6319円及びこれに対する請求の日(訴状送達の日)の翌日である平成27年5月13日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるから,その限度でこれを認容し,その余は理由がないから棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官柴田義明 裁判官安 岡 美香子 裁判官大下良仁- 83 -(別紙)特許目録 1 1-1⑴ 特許番号第1981180号 出願日昭和59年3月24日(特願昭59-57596)登録日平成7年10月25日発明の名称デイジタルデータ伝送方法⑵ 特許請求の範囲【請求項1】 入力されたディジタルオーディオ信号をエラー訂正ブロック毎にエラー訂正符号化して第1のチェックワードを生成し,上記ディジタルオーディオ信号及び上記第1のチェックワードについてインタ 1】 入力されたディジタルオーディオ信号をエラー訂正ブロック毎にエラー訂正符号化して第1のチェックワードを生成し,上記ディジタルオーディオ信号及び上記第1のチェックワードについてインターリーブを行なった後,更にエラー訂正符号化を行うことにより第2のチェックワードを生成し,上記ディジタルオーディオ信号,上記第1及び第2のチェックワードを伝送するディジタル データ伝送方法において,入力されたディジタルオーディオ信号以外のディジタルデータをエラー訂正符号化して第3のチェックワードを生成し,上記ディジタルデータ及び第3のチェックワードにより上記エラー訂正ブロックを形成した後,上記ディジタルオーディオ信号に対するエラー訂正符号化と同じエラー訂正符号化を行い,上記ディジタルデータ,上記第1,第2及び第3のチェ ックワードを伝送することを特徴とするディジタルデータ伝送方法。 2 1-2⑴ 特許番号第2085642号出願日昭和59年3月24日(特願昭59-57595)登録日平成8年8月23日 発明の名称エラー訂正符号化方法- 84 -⑵ 特許請求の範囲【請求項1】複数ワードからなる1セクタを単位とし,各mビットからなるワードをそれぞれ2個のシンボルに分割し,上記2個のシンボルの一方によって,上記1セクタ内に第1のデータプレーンを形成し,上記2個のシンボルの他方によって 上記1セクタ内に第2のデータプレーンを形成し,上記第1のデータプレーンについて,2次元配列したときに異なる方向に位置する複数シンボルを符号系列とするエラー訂正を行うと共に,上記第2のデータプレーンについて,2次元配列したときに上記第1のデータプレーンと同じ位置関係でもって,複数シンボルを符号系列とするエラー 置する複数シンボルを符号系列とするエラー訂正を行うと共に,上記第2のデータプレーンについて,2次元配列したときに上記第1のデータプレーンと同じ位置関係でもって,複数シンボルを符号系列とするエラー訂正を行うことを特徴とするエラー訂正符号化 方法。 3 1-3(米国特許)⑴ 特許番号4680764出願日昭和60〔1985〕年3月22日(出願番号714892) 登録日昭和62〔1987〕年7月14日発明の名称デイジタルデータ伝送方法及び装置⑵ 特許請求の範囲【請求項1】情報内に形成されたユーザワードのエラー訂正を有する情報伝送方法にお いて:各ユーザワードを,同じ長さの第1と第2のマルチビットのユーザシンボルに分割するステップと;第1のリード・ソロモン符号器に第1の複数のデータシンボルを導入し,そこにパリティシンボルの第1の系列を各々加えるステップであり,前記データシンボルが前記第1と第2のユーザシンボルから形成される,当該ステ ップと;- 85 -各々異なる遅延時間で,前記第1の符号器の出力シンボルをインターリーブするステップと;第2のリード・ソロモン符号器に第2の複数のデータシンボルを導入し,そこにパリティシンボルの第2の系列の各々を加え,第3の複数の符号シンボルを生成するステップと; 前記第3の複数の符号シンボルをチャンネルシンボルへ変調し,記録媒体へ導入し,そこから次の復号を行うステップとを備え,第3のリード・ソロモン符号器でパリティシンボルの第3の系列を前記ユーザシンボルに付加することにより,セクタ単位で前記データシンボルを生成し, 符号化後の各セクタが,複数の前記第1の複数のデータシンボルの全体と数が リティシンボルの第3の系列を前記ユーザシンボルに付加することにより,セクタ単位で前記データシンボルを生成し, 符号化後の各セクタが,複数の前記第1の複数のデータシンボルの全体と数が等しい複数のデータシンボルからなる,伝送方法。 【請求項12】ユーザワードを有し形成されたディジタルデータ情報信号のエラー訂正とともに情報伝達するための装置であって, 前記ユーザワードを受信し,パリティシンボルの第1の系列を生じるための第1の行列積手段を含む,第1のリード・ソロモン符号器と;各受信したユーザワードとパリティシンボルを,同じ長さの2つのマルチビットの第1のユーザシンボルに分配するため,前記ユーザワードとパリティシンボルの前記第1の系列を前記第1のリード・ソロモン符号器から受信 する,分配手段と;前記分配手段に接続され,前記ユーザシンボルから生じたデータシンボルの連続する第1のシンボルを受信し,パリティシンボルの関連する第2の系列に各第1のシンボルを付加するための第2の行列積手段を含む,第2のリード・ソロモン符号器と; 前記第1のシンボル,および関連する第2の系列を,前記第1の数に加え- 86 -関連する第2の系列にあるシンボルと同じ数の第2のシンボルにインターリーブするため,前記第2のリード・ソロモン符号器,および,各異なる遅延時間を与える前記分配手段からの前記ユーザシンボルで与えられた,インターリーブ手段と;シンボルの連続する第3のシンボルを受信するための前記インターリーブ 手段で与えられ,第4の符号シンボルを生成するため,パリティシンボルの関連する第3の系列を各第3のシンボルに付加するための第3の行列積手段を有する,第3のリード・ソロモン符号器;および ーブ 手段で与えられ,第4の符号シンボルを生成するため,パリティシンボルの関連する第3の系列を各第3のシンボルに付加するための第3の行列積手段を有する,第3のリード・ソロモン符号器;および後で復号される記録媒体への導入用に,前記符号シンボルをチャンネルシンボルへ変調するため,前記第2のリード・ソロモン符号器により与えられ た変調手段を備える前記装置。 4 1-4(米国特許)⑴ 特許番号RE33462出願日平成元〔1989〕年7月13日(出願番号379627) 登録日平成2〔1990〕年11月27日発明の名称デイジタルデータ伝送方法及び装置⑵ 特許請求の範囲【請求項1】情報内に形成されたユーザワードのエラー訂正を有する情報伝送方法にお いて:各ユーザワードを,同じ長さの第1と第2のマルチビットのユーザシンボルに分割するステップと;第1のリード・ソロモン符号器に第1の複数のデータシンボルを導入し,そこにパリティシンボルの第1の系列を各々加えるステップであり,前記デ ータシンボルが前記第1と第2のユーザシンボルから形成される,当該ステ- 87 -ップと;各々異なる遅延時間で,前記第1の符号器の出力シンボルをインターリーブするステップと;第2のリード・ソロモン符号器に第2の複数のデータシンボルを導入し,そこにパリティシンボルの第2の系列の各々を加え,第3の複数の符号シン ボルを生成するステップと;前記第3の複数の符号シンボルをチャンネルシンボルへ変調し,記録媒体へ導入し,そこから次の復号を行うステップとを備え,第3のリード・ソロモン符号器でパリティシンボルの第3の系列を前記ユーザシンボルに付加することにより,セクタ単位で前記データシンボル し,記録媒体へ導入し,そこから次の復号を行うステップとを備え,第3のリード・ソロモン符号器でパリティシンボルの第3の系列を前記ユーザシンボルに付加することにより,セクタ単位で前記データシンボルを生 成し,符号化後の各セクタが,複数の前記第1の複数のデータシンボルの全体と数が等しい複数のデータシンボルからなる,伝送方法。 【請求項12】ユーザワードを有し形成されたディジタルデータ情報信号のエラー訂正と ともに情報伝達するための装置であって,前記ユーザワードを受信し,パリティシンボルの第1の系列を生じるための第1の行列積手段を含む,第1のリード・ソロモン符号器と;各受信したユーザワードとパリティシンボルを,同じ長さの2つのマルチビットの第1のユーザシンボルに分配するため,前記ユーザワードとパリテ ィシンボルの前記第1の系列を前記第1のリード・ソロモン符号器から受信する,分配手段と;前記分配手段に接続され,前記ユーザシンボルから生じたデータシンボルの連続する第1のシンボルを受信し,パリティシンボルの関連する第2の系列に各第1のシンボルを付加するための第2の行列積手段を含む,第2のリ ード・ソロモン符号器と;- 88 -前記第1のシンボル,および関連する第2の系列を,前記第1の数に加え関連する第2の系列にあるシンボルと同じ数の第2のシンボルにインターリーブするため,前記第2のリード・ソロモン符号器,および,各異なる遅延時間を与える前記分配手段からの前記ユーザシンボルで与えられた,インターリーブ手段と; シンボルの連続する第3のシンボルを受信するための前記インターリーブ手段で与えられ,第4の符号シンボルを生成するため,パリティシンボルの関連する第3の系列を各第3のシンボルに付加するた と; シンボルの連続する第3のシンボルを受信するための前記インターリーブ手段で与えられ,第4の符号シンボルを生成するため,パリティシンボルの関連する第3の系列を各第3のシンボルに付加するための第3の行列積手段を有する,第3のリード・ソロモン符号器;および後で復号される記録媒体への導入用に,前記符号シンボルをチャンネルシ ンボルへ変調するため,前記第2のリード・ソロモン符号器により与えられた変調手段を備える前記装置。 【請求項17】情報で形成され,変調され,記録媒体に記録されたユーザワードのエラー訂正で符号化された前記情報の復号方法であって, 第1の符号シンボルのシーケンスを形成するため,前記ユーザワードが記録された記録媒体から,復調用のチャンネルシンボルのシーケンスを受信するステップと;パリティシンボルの符号化された第1の系列を用いる第1のリード・ソロモン復号器で,第1の符号シンボルを,シンボルの関連する小さい第2のシ ンボルに復号し,訂正するステップと;前記第2のシンボルと同じ数のシンボルに,各異なる遅延時間により,前記第1復号器の前記出力シンボルをデインターリーブするステップと;パリティシンボルの符号化された第2の系列を用いる第2のリード・ソロモン復号器で,第1のシンボルを前記関連する小さい第3のシンボルを復号 し,訂正するステップと;を備え,- 89 -シンボルの複数の前記第1のシンボルがセクタに結合されており,少なくともパリティシンボルの前記第3の系列の数によるセクタ内の前記シンボル数より小さい数のユーザシンボルの出力を生成するため,パリティシンボルの符号化された第3の系列を用いる第3のリード・ソロモン復号器で,前記複数を復号および訂正する,前記方法。 【請求 ンボル数より小さい数のユーザシンボルの出力を生成するため,パリティシンボルの符号化された第3の系列を用いる第3のリード・ソロモン復号器で,前記複数を復号および訂正する,前記方法。 【請求項21】情報で形成され,変調され,記録媒体で記録されたユーザワードのエラー訂正で符号化された前記情報の復号装置であって,記録媒体からチャンネルシンボルのシーケンスを受信するための入力手段と; 第1の符号シンボルのシーケンスを構成するように,各チャンネルシンボルを符号シンボルに復調するための復調手段と;第1の符号シンボルを受信するため前記復調手段に接続されており,また,前記第1のシンボルより小さい第2のシンボルを出力するように,前記関連する第1のシンボルを復号および訂正するため,各第1のシンボルに,関連 する第1のエラーシンドロームのシンボルグループを生成する第1の行列積手段を有する,第1の復号手段と;受信した前記第2のシンボルをデインターリーブし,それらを前記第2のシンボルにあるシンボルと同じ数の第3のシンボルに分配するように,各遅延時間を与えるため前記第1の復号手段と接続され,ここで,前記第2と第 3のシンボルは同じ値を有する,デインターリーブ手段と;第3のシンボルを受信するため前記デインターリーブ手段で与えられ,また,前記第3のシンボルより小さい前記関連する第1のシンボルを出力するように,前記関連する第3のシンボルを復号および訂正するため,各第3のシンボルに,関連する第2のエラーシンドロームのシンボルグループを生成 する第2の行列積手段を有する,第2の復号手段;および- 90 -前記第2の復号手段に接続されており,また,前記第3の復号手段の出力手段でユーザシンボルを出力するように,データシ 生成 する第2の行列積手段を有する,第2の復号手段;および- 90 -前記第2の復号手段に接続されており,また,前記第3の復号手段の出力手段でユーザシンボルを出力するように,データシンボルの複数の第1のデータワードのセクタを復号および訂正するため,さらなるエラーシンドロームのシンボルを生成する第3の行列積手段を有するリード・ソロモン復号器を備える,第3の復号手段を備える装置。 5 1-5(米国特許)⑴ 特許番号4998252出願日昭和62〔1987〕年8月6日(出願番号82331)登録日平成3〔1991〕年3月5日 発明の名称デイジタルデータ伝送方法及び装置⑵ 特許請求の範囲【請求項1】ユーザワードを有するように形成されたディジタルデータ情報信号のエラー訂正を伴って情報を伝送する装置において, 前記ディジタルデータ情報信号の前記ユーザワードを受信する入力手段と;第1,第2,および第3のリード・ソロモン符号器と;各受信したユーザワードを,前記入力手段から前記ユーザワードを受信して同じ長さの2つのマルチビットのユーザシンボルに分配し,ユーザワード の上位のユーザシンボル出力用の第1の出力と,ユーザワードの下位のユーザシンボル出力用の第2の出力を有する分配手段であり,前記第1と第2の出力は前記第3のリード・ソロモン符号器に接続され,前記上位のユーザシンボルをセクタワイズに第3の行列積手段に入力し,それにより前記同じセクタで,いずれの下位のユーザシンボルとも分離され,また,前記第3のリ ード・ソロモン符号器に接続されて,前記下位のユーザシンボルをセクタワ- 91 -イズに第3の行列積手段に入力し,それにより前記同じセクタで,いずれの上位のユ 離され,また,前記第3のリ ード・ソロモン符号器に接続されて,前記下位のユーザシンボルをセクタワ- 91 -イズに第3の行列積手段に入力し,それにより前記同じセクタで,いずれの上位のユーザシンボルとも分離され,前記セクタを上位のシンボルと下位のシンボルの2つの個別のプレーンに各々構成する,当該分配手段と;前記ユーザシンボルから生成された連続する第1のデータシンボルを受信し,パリティシンボルの関連する第1のシリーズを各第1の数に付加する第 1の行列積手段を備えた前記第1のリード・ソロモン符号器と;前記第1のリード・ソロモン符号器によって提供されたインターリーブ手段であり,前記第1のナンバーと関連する第1のシリーズを合算したシンボルの数と同数の第2のナンバーのシンボルの数に渡って,前記第1のナンバー及び関連する第1のシリーズをインターリーブするべく,各々異なる遅延 時間を与える当該インターリーブ手段と;連続する第2のシンボルを受信すべく前記インターリーブ手段によって提供される前記第2のリード・ソロモン符号器であり,第2の及び関連する第2のシリーズのパリティシンボルに対して付加し,第3の符号シンボルを生成する第2の行列積手段を備えた,当該第2のリード・ソロモン符号器と; 前記第2のリード・ソロモン符号器によって提供された変調手段であり,前記符号シンボルを後に復号される記録媒体への導入用のチャネルシンボルに変調する,当該変調手段と;を備え,前記入力手段が,前記分配手段によって提供され,パリティシンボルの第3のシリーズをユーザシンボルにセクタワイズに付加する第3の行列積手段 を有する前記第3のリード・ソロモン符号器をさらに備え,符号化後の各セクタが,前記リード・ソロモン符号器に与える複数の第1のデ シリーズをユーザシンボルにセクタワイズに付加する第3の行列積手段 を有する前記第3のリード・ソロモン符号器をさらに備え,符号化後の各セクタが,前記リード・ソロモン符号器に与える複数の第1のデータシンボルの全体のそれと等しい数のデータシンボルからなる,装置。 【請求項5】情報ワードをエラー訂正符号に符号化するための方法であって, 各前記情報ワードを,同じビット長の第1と第2のシンボルに分割するス- 92 -テップと,第1の所定数の前記第1のシンボルからパリティシンボルの第1のシリーズを生成するステップと,前記第1の所定数の前記第1のシンボルに,パリティシンボルの前記第1のシリーズを付加するステップと, パリティシンボルの前記第1のシリーズを生成する前記ステップと同じ方法で,前記第1の所定数の前記第2のシンボルからパリティシンボルの第2のシリーズを生成するステップと,パリティシンボルの前記第1のシリーズを付加する前記ステップと同じ方法で,前記第1の所定数の前記第2のシンボルに,パリティシンボルの前記 第2のシリーズを付加するステップとを備える,方法。 【請求項7】少なくとも1つのエラー訂正符号を含む符号化された情報ワードの復号方法であって,前記符号化された情報ワード間で,いずれの相対的遅延時間も除去するた め前記符号化された情報ワードの遅延時間を調整するステップと,前記符号化された情報ワードを第1のエラー訂正符号に従い復号するステップと,前記ワードをオリジナルの所定の順で配置するため,前記復号した情報ワードを再配列するステップと, 前記再配列し復号化した情報ワードを,第2のエラー訂正符号に従い,さらに復号するステップと,所定のオリジナルのシーケンスを有するデー め,前記復号した情報ワードを再配列するステップと, 前記再配列し復号化した情報ワードを,第2のエラー訂正符号に従い,さらに復号するステップと,所定のオリジナルのシーケンスを有するデータワードを形成するため,前記さらに復号し再配列し復号した情報ワードを復元するステップとを備える,方法。 6 2-1(米国特許)- 93 -⑴ 特許番号5805564出願日平成8〔1996〕年5月29日(出願番号654599)登録日平成10〔1998〕年9月8日発明の名称アドレス領域での誤り検出可能な光ディスク,データ領 域での誤り検出方法,並びに記録方法及び装置⑵ 特許請求の範囲【請求項1】データを記録するトラックを複数のセクタに区分し,前記セクタを,アドレスを記録する第1の領域と,データを記録する第 2の領域とで構成し,前記アドレスの誤り検出のための第1の符号は,前記第1の領域内で完結し,前記データの誤り訂正のための第2の符号は,前記トラックの複数の前記セクタにまたがって完結する,データ記録ディスク。 【請求項2】前記データ記録ディスクを複数のゾーンに区分し,各ゾーンにおける1トラック当たりの前記セクタ数を,ゾーン毎に変化させ,前記第2の符号を,前記ゾーン内で完結する請求項1に記載のデータ記録 ディスク。 【請求項3】前記第2の符号を,前記ゾーン内で完結するために,前記ゾーンの冒頭部または終端部のセクタに,ダミーのデータを記録する請求項2に記載のデータ記録ディスク。 【請求項4】- 94 -データ記録ディスクにデータを記録するデータ記録方法において,データを記録するトラックを複数のセクタに区分することと,各前記セク データ記録ディスク。 【請求項4】- 94 -データ記録ディスクにデータを記録するデータ記録方法において,データを記録するトラックを複数のセクタに区分することと,各前記セクタを,アドレスを記録する第1の領域と,データを記録する第2の領域とで構成することと,前記アドレスの誤り検出のための第1の符号は,前記第1の領域内で完結 することと,前記データの誤り訂正のための第2の符号は,前記トラックの複数の前記セクタにまたがって完結することとを備える,データ記録方法。 【請求項5】データを記録するトラックが複数のセクタに区分され,各前記セクタが, アドレスを記録する第1の領域と,データを記録する第2の領域とで構成されているデータ記録ディスクにデータを記録するデータ記録装置において,前記アドレスの誤り検出のための符号に対する処理を,1つの前記第1の領域内で行うアドレス処理手段と,前記データの誤り訂正のための符号に対する処理を,前記トラックの複数 の前記セクタにまたがって行うデータ処理手段とを備える,データ記録装置。 【請求項6】前記データ処理手段は,前記データ記録ディスクを複数のゾーンに区分し,各ゾーンにおける1トラック当たりの前記セクタ数を,ゾーン毎に変化させ,前記データの誤り訂正のための符号に対する処理を,前記ゾーン内で完結さ せる請求項5に記載のデータ記録装置。 【請求項7】前記データ処理手段は,前記データの誤り訂正のための符号に対する処理を,前記ゾーン内で完結するために,前記ゾーンの冒頭部または終端部のセクタに,ダミーのデータを配置する請求項6に記載のデータ記録装置。 7 2-2(米国特許)- 95 -⑴ 特許番号5966368出願日平成9〔1 ンの冒頭部または終端部のセクタに,ダミーのデータを配置する請求項6に記載のデータ記録装置。 7 2-2(米国特許)- 95 -⑴ 特許番号5966368出願日平成9〔1997〕年4月11日登録日平成11〔1999〕年10月12日発明の名称データ記録ディスク⑵ 特許請求の範囲 【請求項1】データを記録するトラックを複数のセクタに区分するとともに,前記セクタを,アドレスを記録する第1の領域と,データを記録する第2の領域とで構成したデータ記録ディスクにおいて,前記アドレスの誤り検出のための第1の符号は,前記第1の領域内で完結 し,前記データの誤り訂正のための第2の符号は,前記トラックの複数の前記セクタにまたがって完結し,第1のデータを記録するとき線速度一定で記録し,第2のデータを記録するとき回転角速度一定で記録し, 線速度一定で記録する場合と,回転角速度一定で記録する場合とで,前記セクタのフォーマットを同一にする,データ記録ディスク。 【請求項2】線速度一定で記録したディスクと回転角速度一定で記録したディスクを識別する識別コードを記録した,請求項1に記載のデータ記録ディスク。 【請求項3】データを記録するトラックを複数のセクタに区分するとともに,前記セクタを,アドレスを記録する第1の領域と,データを記録する第2の領域とで構成したデータ記録ディスクにデータを記録するデータ記録方法において,前記第1の領域内で前記アドレスの誤り検出のための第1の符号を記録す ることと,- 96 -前記トラックの複数の前記セクタにまたがって前記データの誤り訂正のための第2の符号を記録することと,前記データ記録ディスクに第1のデータを記録するとき,線 す ることと,- 96 -前記トラックの複数の前記セクタにまたがって前記データの誤り訂正のための第2の符号を記録することと,前記データ記録ディスクに第1のデータを記録するとき,線速度一定で記録することと,前記データ記録ディスクに第2のデータを記録するとき,回転角速度一定 で記録することと,線速度一定で記録する場合と,回転角速度一定で記録する場合とで,前記セクタのフォーマットを同一にすることとを備えるデータ記録方法。 【請求項4】線速度一定で記録したディスクと回転角速度一定で記録したディスクを識 別する識別コードをさらに記録する,請求項3に記載のデータ記録方法。

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