平成30(ネ)5402 損害賠償請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
令和元年5月14日 東京高等裁判所 その他 東京地方裁判所 平成30(ワ)26018
ファイル
hanrei-pdf-88694.txt

判決文本文16,184 文字)

- 1 - 主文 1 一審被告の控訴に基づき,原判決を次のとおり変更する。 一審被告は,一審原告に対し,11万円及びこれに対する平成30年7月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審原告のその余の請求を棄却する。 2 一審原告の本件控訴を棄却する。 3 訴訟費用は,第一,二審を通じてこれを5分し,その1を一審被告の負担とし,その余を一審原告の負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 各控訴の趣旨(一審原告) 1 原判決中,一審原告敗訴部分を取り消す。 2 一審被告は,一審原告に対し,更に22万円及びこれに対する平成30年7月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 (一審被告) 1 原判決を取り消す。 2 (主位的答弁・本案前の答弁)一審原告の本件訴えを却下する。 3 (予備的答弁・本案の答弁)一審原告の請求を棄却する。 第2 事案の概要 1 本件は,一審被告が東京弁護士会に一審原告の懲戒を請求したこと(以下「本件懲戒請求」という。)は不法行為を構成し,それにより弁護士である一審原告の名誉,信用等が侵害されるなどして精神的苦痛を受けたと主張する一審原告が,一審被告に対し,民法709条,710条に基づき,慰謝料の内金50 - 2 -万円と弁護士費用5万円の合計55万円及びこれに対する不法行為の後(訴状送達の日の翌日)である平成30年7月23日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。 原審は,一審被告が,適式の呼出しを受けながら原審第1回口頭弁論期日に出頭せず,答弁書その他の準備書面も提出しなかったこと みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。 原審は,一審被告が,適式の呼出しを受けながら原審第1回口頭弁論期日に出頭せず,答弁書その他の準備書面も提出しなかったことから,一審原告主張の請求原因事実を自白したものとみなした上,一審被告の不法行為(本件懲戒請求)により一審原告が被った精神的苦痛に対する慰謝料を30万円,本件訴訟の弁護士費用を3万円(合計33万円)と認めるのが相当であるとして,一審原告の請求を一部認容し,その余を棄却した。 これに対し,一審原告及び一審被告双方が,原判決を不服として本件各控訴を提起した。 2 前提事実等掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 一審原告は,在日朝鮮人2世を父として日本国内で生まれ育ち,昭和59年に帰化して日本国籍を取得した後,平成6年,弁護士登録して東京弁護士会に所属し,現在,東京都台東区内の事務所に所属して弁護士業務に従事している。一審原告は,平成29年当時,在日コリアン弁護士協会の理事として活動していたが(以上につき,乙5,53,54),東京弁護士会の役員ではなかった。 日本弁護士連合会会長は,平成28年に「朝鮮学校に対する補助金停止に反対する会長声明」を発し,東京弁護士会会長(甲)も,同年4月22日,「朝鮮学校への適正な補助金交付を求める会長声明」を発出した(以下,両者を併せて「本件会長声明」という。)。 弁護士法は,「第8章懲戒」として,次のとおり規定する(以下,その抜粋)。 56条1項弁護士及び弁護士法人は,この法律又は所属弁護士会若しくは - 3 -日本弁護士連合会の会則に違反し,所属弁護士会の秩序又は信用を害し,その他職務の内外を問わずその品位を失うべき非行があったときは,懲戒を受ける。 法律又は所属弁護士会若しくは - 3 -日本弁護士連合会の会則に違反し,所属弁護士会の秩序又は信用を害し,その他職務の内外を問わずその品位を失うべき非行があったときは,懲戒を受ける。 2項懲戒は,その弁護士又は弁護士法人の所属弁護士会がこれを行う。 58条1項何人も,弁護士又は弁護士法人について懲戒の事由があると思料するときは,その事由の説明を添えて,その弁護士又は弁護士法人の所属弁護士会にこれを懲戒することを求めることができる。 2項弁護士会は,所属の弁護士又は弁護士法人について,懲戒の事由があると思料するとき又は前項の請求があったときは,懲戒の手続に付し,綱紀委員会に事案の調査をさせなければならない。 3項綱紀委員会は,前項の調査により対象弁護士等(懲戒の手続に付された弁護士又は弁護士法人をいう。以下同じ。)につき懲戒委員会に事案の審査を求めることを相当と認めるときは,その旨の議決をする。この場合において,弁護士会は,当該議決に基づき,懲戒委員会に事案の審査を求めなければならない。 4項綱紀委員会は,第2項の調査により,第1項の請求が不適法であると認めるとき若しくは対象弁護士等につき懲戒の手続を開始することができないものであると認めるとき,対象弁護士等につき懲戒の事由がないと認めるとき又は事案の軽重その他情状を考慮して懲戒すべきでないことが明らかであると認めるときは,懲戒委員会に事案の審査を求めないことを相当とする議決をする。 この場合において,弁護士会は,当該議決に基づき,対象弁護士等を懲戒しない旨の決定をしなければならない。 64条1項第58条第1項の規定により弁護士又は弁護士法人に対する懲 - 4 -戒の請求があったにもかかわらず,弁護士会が対象弁護士等を懲戒しない旨の決定をしたとき又 しなければならない。 64条1項第58条第1項の規定により弁護士又は弁護士法人に対する懲 - 4 -戒の請求があったにもかかわらず,弁護士会が対象弁護士等を懲戒しない旨の決定をしたとき又は相当の期間内に懲戒の手続を終えないときは,その請求をした者(以下「懲戒請求者」という。)は,日本弁護士連合会に異議を申し出ることができる。弁護士会がした懲戒の処分が不当に軽いと思料するときも,同様とする。 2項前項の規定による異議の申出(相当の期間内に懲戒の手続を終えないことについてのものを除く。)は,弁護士会による当該懲戒しない旨の決定に係る第64条の7第1項第2号の規定による通知又は当該懲戒の処分に係る第64条の6第2項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して3箇月以内にしなければならない。 64条の7第1項弁護士会は,その懲戒の手続に関し,次の各号に掲げる場合には,速やかに,対象弁護士等,懲戒請求者,懲戒の手続に付された弁護士法人の他の所属弁護士会及び日本弁護士連合会に,当該各号に定める事項を書面により通知しなければならない。 1号綱紀委員会に事案の調査をさせたとき又は懲戒委員会に事案の審査を求めたときその旨及び事案の内容2号対象弁護士等を懲戒しない旨の決定をしたときその旨及びその理由ア一審被告は,平成29年12月13日,東京弁護士会に対し,一審原告を含む18人を対象弁護士とする懲戒請求書(以下「本件懲戒請求書」という。)を提出し,懲戒を求めた(本件懲戒請求)。本件懲戒請求書には,懲戒事由として次の記載がある。 「 違法である朝鮮人学校補助金支給要求声明に賛同,容認し,その活動を推進することは,日弁連のみならず傘下弁護士会および弁護士の確信的犯 - 5 -罪行為である(以下「本件懲戒事由①」と 。 「 違法である朝鮮人学校補助金支給要求声明に賛同,容認し,その活動を推進することは,日弁連のみならず傘下弁護士会および弁護士の確信的犯 - 5 -罪行為である(以下「本件懲戒事由①」という。)。 利敵行為としての朝鮮人学校補助金支給声明のみならず,直接の対象国である在日朝鮮人で構成されるコリアン弁護士会との連携も看過できるものではない(以下「本件懲戒事由②」という。)。 この件は別途,外患罪で告発しているところであるが,今般の懲戒請求は,あわせてその売国行為の早急な是正と懲戒を求めるものである(以下「本件懲戒事由③」という。)。」イ本件懲戒請求書は,自筆で日付(11月16日)と一審被告の住所・氏名が記載されているが,それ以外は印刷された不動文字であり,右肩部分にはあらかじめ番号(№208)が印字されていた。 ウ本件懲戒請求において対象弁護士とされた18人の内訳は,会長・副会長の肩書がある者(7人),氏を「A」とする者(5人,一審原告を含む。),同じく「B」,「C」,「D」とする者(各1人),それ以外の者(3人)であり,一審原告を含む8人(氏をA,B,C,Dとする者,以下「本件8人」という。)については,括弧書きで読み仮名又はアルファベットのスペルが付されており,他の10人と区別されていた。 エ一審被告は,本件懲戒請求に当たり,何らの証拠も提出しなかった。 その頃,東京弁護士会には,本件懲戒請求書と同一書式による懲戒請求が約960件提起されていた(以下「大量懲戒請求」という。)。東京弁護士会は,対象弁護士が弁明書を提出しなくても議決ができるように綱紀委員会の会規を変更し,平成30年4月12日,変更後の規則を施行した。 東京弁護士会は,平成30年4月19日,綱紀委員会に対し,一審原告を含む対象弁護士(被調査 出しなくても議決ができるように綱紀委員会の会規を変更し,平成30年4月12日,変更後の規則を施行した。 東京弁護士会は,平成30年4月19日,綱紀委員会に対し,一審原告を含む対象弁護士(被調査人)について,本件懲戒請求書記載の事案の調査を命じた。綱紀委員会第1部会は,調査を終了し(一審原告は弁明書を提出しなかった。),同月20日,本件懲戒事由①については,被調査人らが,本件会長声明に賛同,容認し,その活動を推進したとの事実があったとしても, - 6 -当該行為を弁護士としての品位を失うべき非行と評価することはできない,本件懲戒事由②については,被調査人らが,在日朝鮮人で構成されるコリアン弁護士会と連携したとの事実を認定すべき証拠はないとして,被調査人らにつき,いずれも懲戒委員会に事案の審査を求めないことを相当とする旨の議決をした(以下「本件議決」といい,その書面を「本件議決書」という。)。 東京弁護士会は,平成30年4月26日,一審原告を含む対象弁護士(被調査人)らについて,綱紀委員会が本件議決をしたことを理由として,懲戒しない旨の決定をした(以下「本件決定」という。)。 一審被告は,本件決定について,東京弁護士会から本件議決書の謄本を添えた書面で通知を受けたが,これに対して,日本弁護士連合会に異議申出をしなかった。 3 一審原告の主張本件懲戒請求は,次の点から不法行為を構成する。 ア弁護士法58条1項は,広く一般の人々に懲戒請求権を認めることにより,自治的団体である弁護士会の自律的懲戒権限が適正に行使され,懲戒制度が公正に運用されることを期するものであるが,それは決して恣意的な請求を許容したり,広く免責を認めたりする趣旨ではないから,懲戒請求者は,被請求者の利益が不当に侵害されることがないように,その者に が公正に運用されることを期するものであるが,それは決して恣意的な請求を許容したり,広く免責を認めたりする趣旨ではないから,懲戒請求者は,被請求者の利益が不当に侵害されることがないように,その者に懲戒事由があることを事実上及び法律上裏付ける相当な根拠について調査検討する義務を負うというべきであって,請求者が,懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠くことを知りながら又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに,あえて懲戒を請求するなど,懲戒請求が弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くと認められるときは,違法な懲戒請求として不法行為となる(最高裁平成19年4月24日第三小法廷判決・民集61巻3号1102頁,以下「平成19年最高裁判決」という。)。 - 7 -一審被告は,本件懲戒請求が,次のとおり事実上又は法律上の根拠を欠いていることを知っていたか,又は普通の注意を払うことによりそのことを知り得た。 本件懲戒事由①は,東京弁護士会会長声明を指すと思われるが,それが違法である根拠は示されていない上,朝鮮学校に対する補助金の支給が法令上許されないものではないから,上記声明に賛同等することが弁護士会の犯罪的行為となることはない。また,一審原告は,東京弁護士会の役員ではなく,本件会長声明の発出主体でもない。 本件懲戒事由③は,一審原告が,刑法第2編第3章外患に関する罪に規定された外患罪等に該当する犯罪行為をした事実を指摘するが,一審原告がそのような行為をした事実はない。 イ本件懲戒請求は,一審原告の国籍や民族を理由に懲戒を求めるものであり,明白な人種差別であるとともに,一審原告の名誉,信用,その他の人格権を不当に侵害するおそれがあり,また,民族的マイノリティの権利擁護のための活動を 審原告の国籍や民族を理由に懲戒を求めるものであり,明白な人種差別であるとともに,一審原告の名誉,信用,その他の人格権を不当に侵害するおそれがあり,また,民族的マイノリティの権利擁護のための活動を行うことを妨害し,萎縮させるものであって,その態様・内容に照らしても,強い人種差別的効果を持つものとして,極めて悪質かつ高度の違法性を有している。 本件懲戒請求の対象とされた弁護士18人のうち,一審原告を含む本件8人は,いずれも弁護士会の役員ではなく,その弁護士業務に共通性もない。他方で,本件8人の氏は,いずれも一般に在日コリアンと見られるものであり,本件懲戒事由②の記載に照らしても,本件8人が在日コリアンであることを理由とするものと考えられる。 我が国が加入する,あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約(以下「人種差別撤廃条約」という。)は,人種差別を「人種,皮膚の色,世系又は民族的若しくは種族的出身に基づくあらゆる区別,排除,制限又は優先であって,政治的,経済的,社会的,文化的その他のあら - 8 -ゆる公的生活の分野における平等の立場での人権及び基本的自由を認識し,享有し又は行使することを妨げ又は害する目的又は効果を有するもの」と定義した上(1条1項),「締約国は,人種差別を非難し,また,あらゆる形態の人種差別を撤廃する政策及びあらゆる人種間の理解を促進する政策をすべての適当な方法により遅滞なくとることを約束する。」と規定するとともに(2条1項柱書),締約国に対し,私人によってされる人種差別を終了させる義務(同項のほか,人種差別の撤廃に向けた様々な具体的義務を課しており(4条~),さらに,「締約国は,自国の管轄の下にあるすべての者に対し,権限のある自国の裁判所及び他の国家機関を通じて,この条約に反して人権及 人種差別の撤廃に向けた様々な具体的義務を課しており(4条~),さらに,「締約国は,自国の管轄の下にあるすべての者に対し,権限のある自国の裁判所及び他の国家機関を通じて,この条約に反して人権及び基本的自由を侵害するあらゆる人種差別の行為に対する効果的な保護及び救済措置を確保し,並びにその差別の結果として被ったあらゆる損害に対し,公正かつ適正な賠償又は救済を当該裁判所に求める権利を確保する。」と規定し(6条),締約国の裁判所による公正・適正な被害者救済が果たされることを求めており,その趣旨は,民法709条の解釈適用に当たっても尊重されるべきである。 本件懲戒請求は,本件8人が,在日コリアンという民族的マイノリティに属することを理由に懲戒を求めるものであるから,人種差別撤廃条約の禁止する「人種差別」に該当し,違法性が基礎づけられる。 本件懲戒請求は,①弁護士が事実上又は法律上の裏付けを欠くことが明らかな懲戒請求を受けるものであり,弁護士の名誉,信用等に対する不当な侵害であること,②本件懲戒請求が人種差別であること,③一審原告の行為が外患に関する罪に該当するというものであり(本件懲戒事由③),外患誘致罪(刑法81条)の法定刑は死刑であるから,一審原告がそれに値する行為をしたというのと同じであり,その生命に対する害悪の告知であること,④匿名の場合と比較して,心理的抵抗が大きいにもかかわらず,氏名及び住所 - 9 -を公開して自らの立場をあえて公然と示していることに照らすと,悪質性が高く,⑤一審被告の主張自体が人種差別に該当し,応訴態度も悪質であるから,慰謝料増額事由として斟酌すべきである。 一審原告の損害額合計55万円ア慰謝料 50万円本件懲戒請求により一審 も悪質であるから,慰謝料増額事由として斟酌すべきである。 一審原告の損害額合計55万円ア慰謝料 50万円本件懲戒請求により一審原告が被った精神的苦痛は大きく,これを慰謝するためには相当額の慰謝料を必要とし,一審原告は,内金として上記金額を請求する。 イ弁護士費用 5万円 時機に後れた攻撃防御方法却下の申立て一審被告は,当審において初めて,控訴理由書,答弁書,準備書面等を提出するに至ったものであり,これらの主張は,一審被告の故意又は重大な過失に基づく時機に後れた攻撃防御方法の提出であり,本件訴訟の完結を遅延させるものであることは明らかであるから,却下されるべきである。 4 一審被告の主張 (本案前の答弁に係る主張)東京高等裁判所平成13年1月31日判決は,「当該訴えが,もっぱら相手方当事者を被告の立場に置き,審理に対応することを余儀なくさせることにより,訴訟上又は訴訟外において相手方当事者を困惑させることを目的とし,あるいは訴訟が係属,審理されていること自体を社会的に誇示することにより,相手方当事者に対して有形・無形の不利益・負担若しくは打撃を与えることを目的として提起されたものであり,右訴訟を維持することが前記民事訴訟制度の趣旨・目的に照らして著しく相当性を欠き,信義に反すると認められた場合には,当該訴えの提起は,訴権を濫用する不適法なものとして,却下を免れないと解するのが相当である」と判示している。本件訴訟も,法的知識があり,社会的強者である弁護士会及び弁護士が,特権意識の発露 - 10 -としての警告及び報復として,一審被告を含む大量懲戒請求を行った者及び一般国民に対し,新たな懲戒請求をさせな 法的知識があり,社会的強者である弁護士会及び弁護士が,特権意識の発露 - 10 -としての警告及び報復として,一審被告を含む大量懲戒請求を行った者及び一般国民に対し,新たな懲戒請求をさせないように威嚇する萎縮的効果を狙ったものである。このように,1審被告を困惑させ,有形・無形の不利益・負担や打撃を与える目的がある本件訴訟は,少なくとも上記東京高裁判決のいう訴権の濫用に当たることが明らかであるから,却下すべきである。 (本案に関する主張)ア弁護士を対象とする懲戒請求が不法行為を構成する要件に関し,弁護士であるテレビ番組の出演者において,特定の刑事事件の弁護団の弁護活動が懲戒事由に当たるとして,上記弁護団を構成する弁護士らについて懲戒請求をするよう視聴者に呼び掛けた行為は,判示の事情の下においては,上記弁護士らについて多数の懲戒請求がされたとしても,これによって上記弁護士らの被った精神的苦痛が社会通念上受忍すべき限度を超えるとまではいえず,不法行為上違法なものであるということはできないとした最高裁平成23年7月15日第二小法廷判決・民集65巻5号2362頁(以下「平成23年最高裁判決」という。)があり,平成19年最高裁判決は実質的に変更されており,本件懲戒請求について次の点を踏まえれば,受忍限度の範囲内であるから,不法行為とはならない。 平成23年最高裁判決の事案は,懲戒請求者らはもとより,呼び掛けをした弁護士も,報道等により知り得た以上の情報を有しておらず,弁護士会綱紀委員会が一括して事案を調査し,懲戒委員会に事案の審査を求めないことを相当とする旨の議決をした点で,本件訴訟と同じ事案であるといえるところ,平成23年最高裁判決は,報道等の伝聞情報だけを基に,自分なりの判断で懲戒事由に該当すると 戒委員会に事案の審査を求めないことを相当とする旨の議決をした点で,本件訴訟と同じ事案であるといえるところ,平成23年最高裁判決は,報道等の伝聞情報だけを基に,自分なりの判断で懲戒事由に該当すると思料したことを根拠がない又は理由がないことを知りながら呼び掛けをしたとはしなかった。 したがって,弁護士でもない一般人が,懲戒請求をするに当たって求められる事実上及び法律上の根拠の調査は,高い水準は要求されていない。 - 11 -弁護士法58条1項の「何人も」とは,伝聞情報しか持たない一般人の懲戒請求を想定するものであるから,事実上の根拠の調査は直接体験した事実から確認できることでない限り,伝聞情報で足りるというべきであるし,同法56条の懲戒事由は,品位を失うべき非行であれば足り,違法であることを要しないから,法律上の根拠の調査は不要である。 一般の懲戒請求者に対して懲戒事由があることを事実上及び法律上裏付ける相当な根拠につき高度の調査,検討を求めることは,懲戒請求を萎縮させるものであり,懲戒請求が広く一般の人に認められていることを基盤とする弁護士懲戒制度の目的に合致しないから,高度の義務を課すべきではない。 そもそも,懲戒請求を受け,調査が開始されただけの段階では,その弁護士が根拠のない請求により名誉,信用等を不当に侵害されるおそれはないから,この点に関する平成19年最高裁判決の判示は誤りである。 イ一審被告が,本件懲戒事由①について,朝鮮学校に補助金を支給することが違法であると思料したこと,弁護士会が本件会長声明を発することも違法であると思料したこと,それらの活動を推進することが確信的犯罪行為であると思料したこと,本件懲戒事由③について,一審原告の行為が外患罪,取り分け,外患援助未遂罪(刑法87条)に該当すると思料 も違法であると思料したこと,それらの活動を推進することが確信的犯罪行為であると思料したこと,本件懲戒事由③について,一審原告の行為が外患罪,取り分け,外患援助未遂罪(刑法87条)に該当すると思料したことが,事実上及び法律上の根拠を欠くとはいえないことは,次のとおりである。 本件懲戒事由①についてa 朝鮮学校への補助金の支給について,国際連合の防止活動又は強制行動の対象となっている国に対する援助の供与は,国際連合憲章で慎むべきとされており(2条5項),安全保障理事会決議に違反するから,朝鮮学校への補助金の支給が違法と思料したことが事実上又は法律上の根拠を欠くとはいえず,通常人の普通の注意を払えば,根拠が - 12 -ないことを知り得たとはいえない。 b 弁護士会は,強制加入団体であり,会員の思想信条や政治的立場により意見の分かれる問題に対し,会として決議をしたり,会長声明を発したりすることは,法人の目的の範囲を逸脱し,違法無効であって,多数の弁護士が,日本弁護士連合会総会決議が弁護士会の目的の範囲を逸脱したとして日本弁護士連合会を提訴したことに照らしても,本件会長声明を違法と思料したことが事実上又は法律上の根拠を欠くとはいえず,通常人の普通の注意を払えば根拠がないことを知り得たともいえない。 c 朝鮮学校に補助金を支給することは違法であり,法律の専門家である弁護士がそれを行い推進することは確信的犯罪行為といっても過言ではないという論評について,仮にそれが違法又は犯罪行為に当たらないとしても,それを懲戒事由とすることに問題はない。なお,たとえ一審原告が本件会長声明の発出主体でなくても,弁護士会の会員として,本件会長声明を明示的又は黙示的に支持することは,懲戒事由となり得るものである。 本 ることに問題はない。なお,たとえ一審原告が本件会長声明の発出主体でなくても,弁護士会の会員として,本件会長声明を明示的又は黙示的に支持することは,懲戒事由となり得るものである。 本件懲戒事由③について外患援助罪(刑法82条)の行為状況要件(日本国に対して外国から武力の行使があったときに)について,韓国が竹島を不法占拠していること,北朝鮮が日本人を拉致したり,ミサイル発射実験を繰り返したりする状況は,これを満たすものであり,一審原告が,朝鮮学校への補助金支給要求声明に加担することは,北朝鮮が朝鮮学校に教育資金を拠出する必要性を減らし,軍事上の利益をもたらし,ミサイル発射による日本の主権及び日本国民の生命・身体・財産の侵害を継続させること等につながるから,「その他これに軍事上の利益を与えた」ことになる。また,日本に帰化せずに日本への帰属意識を拒否し続ける在日コリアンは, - 13 -国籍が韓国であれ,北朝鮮であれ,敵国民であり,その人たちが日本の参政権を得ることは利敵行為であるから,その実現を主張する在日コリアン弁護士協会の活動は,日本の対外的存立を直接害するものとして,外患援助行為に該当する。したがって,一審被告が一審原告を含む本件8人の活動は外患罪に該当すると思料して行った本件懲戒請求について,事実上又は法律上の根拠を欠き又は根拠を欠くことを通常人が普通の注意を払えば知り得たとはいえない。 ウ国家間に対立が存在する現実に対応し,主権の維持や安全保障という目的のため,相手国を直接に利する行為を制限したり,そのような活動を行う団体の構成員に格別の取扱いをしたりすることは,国家固有の権利としての自衛権の行使の範囲内であり,それと同様に本件懲戒請求も,対象弁護士が,武力行使国を直接に利する行為をしている のような活動を行う団体の構成員に格別の取扱いをしたりすることは,国家固有の権利としての自衛権の行使の範囲内であり,それと同様に本件懲戒請求も,対象弁護士が,武力行使国を直接に利する行為をしていることやそのような活動を行う団体において行動することに着目してされたものであるから,民族を理由とする人種差別に当たらない。 在日コリアン弁護士協会は,日本が主権国家としてする正当な行為に対し,人種差別を主張したり,参政権を要求したりして,日本の主権を蹂躙し,国益を損なっているものであり,本件懲戒請求は,利敵行為や反日行為に着目したものであるから,人種差別ではない。 エ一審原告に損害は生じていない。 本件懲戒請求は不法行為に該当せず,それにより一審原告が何らかの不快感を抱いたとしても,それは一審原告の無自覚によるものであり,弁護士懲戒制度の社会的重要性ないし制度趣旨に鑑み,当然想定される受忍限度の範囲内にあるから,賠償されるべき損害はない。 一審原告は弁護士であるから,訴訟追行のために弁護士を選任すべき必要性がなく,たとえ弁護士に訴訟委任をしたとしても,不法行為との間に相当因果関係はない。 - 14 -第3 当裁判所の判断 1 認定事実前記前提事実等(第2の2)に加え,証拠(乙73)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 一審被告は,一審原告との間で業務上の関係はなく,個人的な面識等もなかった。 一審被告は,本件懲戒請求当時,在日韓国・朝鮮人が弁護士となる資格を持ち得ることを知らず,在日コリアン弁護士協会の活動内容についても知らなかった。 一審被告が自己の名において当審で陳述した書面及び提出した書証は,陳述書(乙73)を除き,別件訴訟において他の被告らが提出等したものと同 日コリアン弁護士協会の活動内容についても知らなかった。 一審被告が自己の名において当審で陳述した書面及び提出した書証は,陳述書(乙73)を除き,別件訴訟において他の被告らが提出等したものと同一であり,同人らから入手したものをそのまま提出したことがうかがわれる。 なお,一審被告が認識する限りでは,本件訴訟と同様の訴訟が全国で24件係属している。 2 判断時機に後れた攻撃防御方法却下の申立てについて一審原告は,当審において提出された一審被告の主張は,故意又は重大な過失に基づく時機に後れた攻撃防御方法の提出であり,本件訴訟の完結を遅延させるものであるから,却下されるべきであると主張する。しかし,本件訴訟は当審の第1回口頭弁論期日に弁論終結となったものであり,当審において提出された一審被告の主張が訴訟の完結を遅延させるものということはできないから,時機に後れた攻撃防御方法却下の申立ては採用しない。 本案前の答弁及び主張について一審被告は,本件訴訟は,弁護士会及び弁護士が,特権意識の発露としての警告及び報復として,一審被告を含む大量懲戒請求を行った者及び一般国民に対し,新たな懲戒請求をさせないように威嚇する萎縮的効果を狙ったも - 15 -のであり,このように1審被告を困惑させ,有形・無形の不利益・負担や打撃を与える目的がある本件訴訟は訴権の濫用に当たることが明らかであるから却下すべきであると主張する。 しかし,「弁護士法58条1項に基づく懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠く場合において,請求者が,そのことを知りながら又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに,あえて懲戒を請求するなど,懲戒請求が弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くと認められるときには,違法な懲戒請求として不法 又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに,あえて懲戒を請求するなど,懲戒請求が弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くと認められるときには,違法な懲戒請求として不法行為を構成する。」(平成19年最高裁判決)と解するのが相当である。一審原告は,本件懲戒請求が平成19年最高裁判決でいう不法行為に当たると主張し,これにより受けた精神的損害の賠償を求めて本件訴訟を提起していることが認められ,他方,一審被告が主張する訴権の濫用といえるような事情を認めるに足りる証拠はない。 したがって,一審原告が提起した本件訴えは適法であり,本件訴えの却下を求める一審被告の本案前の答弁及び主張は理由がない。 本件懲戒請求の不法行為該当性についてア前記のとおり,懲戒請求に係る不法行為該当性の判断基準については,懲戒請求者が,懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠くことを知りながら又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに,あえて懲戒を請求するなど,懲戒請求が弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くと認められるときは,違法な懲戒請求として不法行為が成立する(平成19年最高裁判決)。これに対し,一審被告は,平成19年最高裁判決は平成23年最高裁判決によって実質的に変更されているとして,それに沿った主張をする(前記第2の4ア)が,平成23年最高裁判決は,テレビ番組の出演者が懲戒請求を呼びかけた表現行為の違法性が問題とされた事案であるのに対し,平成19年最高裁判決は,懲戒請 - 16 -求自体の違法性が問題とされた事案であり,本件は本件懲戒請求自体の違法性が問題とされているから,平成19年最高裁判決が示した違法性の判断基準が妥当する(なお,平成19年最高裁判決が平成23年最高裁判決により実 性が問題とされた事案であり,本件は本件懲戒請求自体の違法性が問題とされているから,平成19年最高裁判決が示した違法性の判断基準が妥当する(なお,平成19年最高裁判決が平成23年最高裁判決により実質的に変更されたとはいえない。)。 したがって,本件においては,上記判断基準に従って,本件懲戒請求の不法行為該当性について判断する。 イ一審原告は,帰化したことにより日本国籍を有する日本人であるが,在日朝鮮人2世を父とする者であり,いわゆる在日コリアンであるところ,東京弁護士会の役員ではなく,本件会長声明の発出主体でもない(一審被告は,弁護士会の会員として本件会長声明を明示的又は黙示的に支持することは,懲戒事由となり得ると主張するが,本件会長声明が,日本弁護士連合会又は東京弁護士会の決議の下にされたものでなく,会長の個人名でされていることを無視する主張であって,採用することはできない。)。 また,一審原告を含む本件8人について,弁護士としての活動内容に共通性があることを認めるに足りる証拠はなく,一審被告は,一審原告の犯罪いない。そうすると,一審原告に対する本件懲戒請求は,事実上又は法律上の根拠を欠くものといわざるを得ない。 そして,本件懲戒請求において一審原告を含む本件8人が名指しで対象弁護士とされた理由は,専らその氏を手掛かりとした民族的出身に着目したものであることが明らかであって,民族的出身に対する差別意識の発現ともいうべき行為であり,この点についても合理的な理由は全くない。これに対し,一審被告は,第2ののとおり主張するが,本件懲戒請求はもっぱら一審原告の民族的出身に着目してされたものと認められるから,採用することができない。 ウ前記1のとおり,一審被告は,一審原告との間で業務上の関係はなく, - 17 -個人的な もっぱら一審原告の民族的出身に着目してされたものと認められるから,採用することができない。 ウ前記1のとおり,一審被告は,一審原告との間で業務上の関係はなく, - 17 -個人的な面識等もなかったものであるが,本件懲戒請求当時,在日韓国・朝鮮人が弁護士となる資格を持ち得ることを知らず,在日コリアン弁護士協会の活動内容についても知らなかった。しかも,一審被告は,本件懲戒請求において裏付ける資料や証拠を全く提出せず(本件決定に対して異議申出もしていない。),本件訴訟が提起され,一審判決後の控訴審である当審に至って初めて主張及び書証を提出したが,その書面等は,陳述書(乙73)を除き,いずれも別件訴訟の被告らから入手したものをそのまま提出しただけであり,言わば後付けで取得した書面に基づいて訴訟対応をしているものである。 そうすると,一審被告は,本件懲戒請求をした時点において,本件懲戒事由①~③について,それが事実上又は法律上の根拠を有すると信ずべき合理的理由は全くなかったと認められるから,それを欠くことを知っていたか又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに,あえて本件懲戒請求を行ったものといわざるを得ない。これに対し,一審被告は,前記第2の4が,独自の見解に基づくものであり,採用することはできない。 エしたがって,本件懲戒請求は,違法性が認められ,一審原告に対する不法行為を構成するというべきである。 一審原告の損害についてア一審被告は,懲戒事由が事実上又は法律上の根拠を欠き,そのことを知りながら又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たにもかかわらず,あえて本件懲戒請求をしたものであり,弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くものと認められる。 また,本 知りながら又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たにもかかわらず,あえて本件懲戒請求をしたものであり,弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くものと認められる。 また,本件会長声明の発出主体ではなく,東京弁護士会の役員でもない一審原告が対象弁護士とされたのは,専らその民族的出身に着目されたためであり,民族的出身に対する差別意識の発現というべき行為であって合理 - 18 -性が認められないところ,このような理由から本件8人を対象弁護士とし,名指しで懲戒請求をすることは,確たる根拠もなしに,弁護士としての活動を萎縮させ,制約することにつながるものである。したがって,一審被告は,本件懲戒請求により一審原告が受けた精神的苦痛の損害を賠償すべきである(なお,一審原告は,一審被告が自己の氏名及び住所を明らかにして本件懲戒請求をしたことは,匿名の場合と比較して悪質性が高く慰謝料の増額事由として斟酌すべきであると主張するが,そのように解することはできない。)。 他方,一審被告は,本件懲戒請求当時,一審原告の弁護士としての活動内容等について全く認識がなく,本件訴訟において一審原告の主張を争ってはいるものの,当審において提出した主張及び書証は,陳述書(乙73)を除き,すべて別件訴訟の被告らが作成・提出したものを流用したものであり,大量懲戒請求が行われた中で付和雷同的に本件懲戒請求に加わったことがうかがわれる。また,本件懲戒請求は,東京弁護士会綱紀委員会(第1部会)において,一審原告の弁明書の提出を必要とせずに調査を終了し,直ちに本件議決がされており,もともと懲戒事由に当たらないことが明白な事案であって,本件懲戒請求がされたことにより,一審原告が弁護士会への特別な対応を迫られたわけではない。加えて,弁護士の身分を有する に本件議決がされており,もともと懲戒事由に当たらないことが明白な事案であって,本件懲戒請求がされたことにより,一審原告が弁護士会への特別な対応を迫られたわけではない。加えて,弁護士の身分を有する一審原告が,法的知識の乏しい一般人が違法ないし不合理な懲戒請求を行ったことに対し,法的措置を執ることが常に必要であるとは限らず,弁護士法58条1項が広く何人に対しても懲戒請求権を認めた趣旨に鑑みれば,ある程度謙抑的姿勢が望まれるのであって,これらの事情も,一審原告の損害を算定する上で考慮する必要がある。 以上の認定に加え,本件懲戒請求の内容・程度,その他本件にあらわれた一切の事情を総合考慮すると,一審原告が受けた精神的苦痛の慰謝料は10万円と認めるのが相当である。 - 19 -イ一審原告は弁護士であるが,大量懲戒請求を受けて本件訴訟以外にも訴訟を提起していることがうかがわれるから,本件訴訟を提起するに当たり代理人弁護士に訴訟追行を委任するのはやむを得ないことというべきである。そして,本件事案に照らすと,本件懲戒請求という不法行為と相当因果関係がある弁護士費用の損害は,1万円と認めるのが相当である。 ウ上記ア,イ合計 11万円 3 まとめしたがって,一審被告は,不法行為に基づき,一審原告に対し,11万円及びこれに対する不法行為の後である平成30年7月23日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金を支払う義務がある。 第4 結論以上によれば,一審原告の本件請求は,不法行為に基づき,一審被告に対し,11万円及びこれに対する遅延損害金の支払を求める限度において理由があるから認容し,その余は理由がないから棄却すべきところ,これと異なる原判決は一部失当であって,一審被告の本件控訴の一部は理由があるから原判決を上記のとおり変 損害金の支払を求める限度において理由があるから認容し,その余は理由がないから棄却すべきところ,これと異なる原判決は一部失当であって,一審被告の本件控訴の一部は理由があるから原判決を上記のとおり変更し,一審原告の本件控訴は理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第16民事部 裁判長裁判官萩原秀紀 裁判官馬場純夫 - 20 -裁判官河田泰常は,転補のため,署名押印することができない。 裁判長裁判官萩原秀紀

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る