平成24(ネ)10019 商標権侵害差止等請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
平成25年1月24日 知的財産高等裁判所 2部 判決 控訴棄却 東京地方裁判所 平成22(ワ)32483
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判決文本文8,653 文字)

- 1 -平成25年1月24日判決言渡平成24年(ネ)第10019号商標権侵害差止等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成22年(ワ)第32483号)口頭弁論終結日平成24年12月17日判決 控訴人(原告) 株式会社カムイワークスジャパン 訴訟代理人弁護士稲元富保弁理士宮田信道 被控訴人(被告) 株式会社中条 訴訟代理人弁護士平尾正樹補佐人弁理士猪狩 充 主文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実 及び理由第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人は,ゴルフクラブに,別紙被告標章目録記載1,3,5の各標章を付して,譲渡し,引き渡し,譲渡若しくは引渡しのために展示し,輸出し,電気通信回線を通じて提供してはならない。 - 2 - 3 被控訴人は,キャディバッグに,別紙被告標章目録記載3の標章を付して,譲渡し,引き渡し,譲渡若しくは引渡しのために展示し,輸出し,電気通信回線を通じて提供してはならない。 4 被控訴人は,ゴルフクラブ及びキャディバッグに関する広告に,別紙被告標章目録記載1~4の各標章を付して展示し若しくは頒布し,同広告を内容とする情報に上記各標章を付して電磁的方法により提供してはならない。 5 被控訴人は,その所有し,占有する別紙被告標章目録記載1,3,5のいずれかの標章を付したゴルフクラブ,同目録記載3の標章を付したキャディバッグ及び同目録記載1~4のいずれかの標章を付したゴルフクラブの広告用パンフ の所有し,占有する別紙被告標章目録記載1,3,5のいずれかの標章を付したゴルフクラブ,同目録記載3の標章を付したキャディバッグ及び同目録記載1~4のいずれかの標章を付したゴルフクラブの広告用パンフレットを廃棄せよ。 6 被控訴人は,控訴人に対し,4000万円及びこれに対する平成22年9月11日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 控訴人(原告)は,「KAMUI」の標準文字から成る本件商標の商標権者であるところ,被控訴人(被告)が本件商標と同一又は類似の商標である別紙被告標章目録記載1~5の標章(被告標章1~5)を付した商品等を譲渡等することにより,本件商標権を侵害していると主張して,商標法36条1項に基づく侵害差止め,同条2項に基づく被控訴人の商品等の廃棄,不法行為に基づく損害賠償として8000万円の支払を求めた。 2 原判決は,被控訴人による被告標章1~5の使用及び被告標章1~3が本件商標と同一又は類似の商標であることは当事者間に争いがなく,被告標章4及び5が本件商標と同一又は類似の商標であることは認められるとしたが,被告標章1~3については被控訴人の先使用権の抗弁を認め,被告標章4及び5については権利濫用の抗弁を認めて,控訴人の請求をいずれも棄却した。 3 本件控訴のうち損害賠償請求に係る部分は,4000万円の支払を求める限- 3 -度での一部控訴である。 4 争いのない事実(1) 当事者ア控訴人は,ゴルフ用具の製造及び販売などを業とする株式会社である。 控訴人の旧商号は,株式会社北陸ゴルフ製作所であり,その後,株式会社カムイワークスに変更し,平成9年10月22日に,現在の商号である株式会社カムイワークスジャパンに変更した。 イ被控訴人は,ゴルフ用品の製造及びスポーツ用品の ゴルフ製作所であり,その後,株式会社カムイワークスに変更し,平成9年10月22日に,現在の商号である株式会社カムイワークスジャパンに変更した。 イ被控訴人は,ゴルフ用品の製造及びスポーツ用品の販売などを業とする株式会社である。 (2) 控訴人は,本件商標の商標権者である。 【本件商標】KAMUI(標準文字)・登録第5142685号・指定商品第28類運動用具・出願日平成19年4月23日・登録日平成20年6月20日・公報発行日平成20年7月22日(3) 被控訴人は,遅くとも平成20年7月23日から,我が国において,被控訴人が製造するゴルフクラブ及びキャディバッグ(以下,これらを総称して「被告製品」ということがある。)に,被告標章1~3及び5の少なくともいずれかを付して,譲渡し,引き渡し,譲渡若しくは引渡しのために展示し,輸出し,電気通信回線を通じて提供し,また,被告製品に関する広告に被告各標章1~3及び5の少なくともいずれかを付して展示し若しくは頒布し,同広告を内容とする情報に上記各標章を付して電磁的方法により提供している。例えば,被控訴人は,ゴルフクラブに被告標章1,3又は5を付し,キャディバッグに被告標章3を付し,また,広告用パンフレットに被告標章1~3のいずれかを付している。 (4) 被告標章1~3は,いずれも本件商標と同一又は類似の商標である。 - 4 - 第3 当事者の主張 1 原審からの主張原審における当事者の主張は,原判決4頁3行目以下の「3 当事者の主張」記載のとおりである。 2 当審における控訴人の主張(1) 被告標章4及び5の使用について被告標章4が我が国において使用されていないという被控訴人の主張(後記3(1)ア)については,それが立証されるのであれば,強くは争 当審における控訴人の主張(1) 被告標章4及び5の使用について被告標章4が我が国において使用されていないという被控訴人の主張(後記3(1)ア)については,それが立証されるのであれば,強くは争わない。なお,被告標章4は,文字を結合したものであるから,1個の標章である。 また,被告標章5も,1個の標章として特定されるものである。 (2) 被告標章4及び5と本件商標の類否について被控訴人の主張するように,被告標章4及び5の「KAMUI」部分がハウスマークであるとすれば,本件商標との間で出所の混同を生じることは明らかである。 (3) 先使用の抗弁について原判決は,先使用の抗弁に関して,被告標章1~3の周知性を認定する基礎として,被控訴人のゴルフクラブの販売本数,売上高,宣伝広告,プロゴルファーへの納品の事実を認定した。 しかしながら,販売本数に関する証拠は,被控訴人作成の書面であるか,加工されたデータにすぎない。売上高に関する証拠(乙11の1~4)は,被控訴人とは別法人の有限会社カムイの決算報告書であって,被控訴人の売上高ではなく,これに基づいて被控訴人の売上高を認定するのは誤りである。また,上記証拠は,確定申告で提出されたものではないから客観性が担保されておらず,全額が国内におけるゴルフクラブ等の売上高であるか不明である。宣伝広告に関する証拠は,被控訴人の名称が表示されているのはわずか2つにすぎず,また,被控訴人と控訴人が共有する商標「KAMUIPRO」に関するものであるから,被告標章1~3と被控- 5 -訴人とを結び付けるものではない。プロゴルファーへの納品に関する証拠も,被控訴人作成の書面にすぎず,また,納品されたとされるゴルフクラブを使用していないと回答するプロゴルファーの比率が非常に高いことに照らすと,その信用性は低 ない。プロゴルファーへの納品に関する証拠も,被控訴人作成の書面にすぎず,また,納品されたとされるゴルフクラブを使用していないと回答するプロゴルファーの比率が非常に高いことに照らすと,その信用性は低い。したがって,原判決の上記認定は誤りである。 また,原審でも主張したとおり,控訴人のゴルフクラブも「カムイ」として取り扱われていたこと,被控訴人のシェアが低いこと,被告標章1~3のような「KAMUI」単独の標章が付されたものが少ないことからすれば,被告標章1~3が周知であるとはいえず,原判決がこれらについて先使用権を認めたのは誤りである。 (4) 権利濫用の抗弁について原判決は,被告標章4及び5に関する権利濫用を基礎付ける事実として,①被告標章1~3について先使用権が認められること,②控訴人が被控訴人の使用する標章について異議を述べなかったこと,③被控訴人が被告標章1~3を使用してきたこと,④控訴人が本件商標の登録まで「KAMUI」の標章を使用していなかったこと,⑤「KAMUI」や「カムイ」の標章が控訴人の標章として浸透していなかったこと,⑥本件商標権の取得及び被控訴人に対する行使は,大韓民国における被控訴人の控訴人に対する行為への報復であることなどを挙げている。 しかしながら,①については上記(3)で主張したとおり,先使用権は認められない。 ②については,以前は,株式会社卑弥呼が「CAMUI」商標を有しており,本件商標が登録されるまで,控訴人は,異議を述べる権利を有していなかったのであるから,異議を述べなかったことは当然である。③について,被控訴人は,株式会社卑弥呼の有する「CAMUI」商標に係る使用許諾契約に基づき被告標章1~3を使用していたところ,平成17年にこの契約を解消し,その後は,同社の「CAMUI」商標の権利を侵害した状態 訴人は,株式会社卑弥呼の有する「CAMUI」商標に係る使用許諾契約に基づき被告標章1~3を使用していたところ,平成17年にこの契約を解消し,その後は,同社の「CAMUI」商標の権利を侵害した状態で,被告標章1~3の使用を継続していたのであって,そのような被控訴人を有利に扱うことは不当である。④についても,控訴人は,上記「CAMUI」商標の商標権を侵害しないように,「KAMUI」の標章を使用しなかったのである。⑤については,上記(3)で主張したように,控訴人のゴ- 6 -ルフクラブも「カムイ」として認識されていた。⑥について,控訴人が本件商標を登録したのは,控訴人のゴルフクラブが「カムイ」として認識されているという事実を確定するためであって,不法な目的に出たものではない。 また,被控訴人が,控訴人との共有ではあるが,「KAMUIPRO」の商標権を有していること等の事実からすると,被告標章4,5を使用できないことにより被控訴人が受ける影響は軽微である。 したがって,原判決が被告標章4,5について権利濫用の抗弁を認めたのは誤りである。 3 当審における被控訴人の主張(1) 被告標章4及び5の使用についてア控訴人は,被告標章1~5の使用を立証する証拠として甲3~8を提出するが,このうち,被告標章4と同様の標章が記載されているのは,甲4のパンフレットのみである。この甲4のパンフレットは,香港のGolfTown作成のパンフレットであって,被控訴人が作成したものではなく,我が国で頒布されたものでもない。したがって,被控訴人が我が国において被告標章4を使用した事実を立証する証拠はない。 また,甲4に表示された「KAMUITyphoonPro」の標章は,「KAMUI」と「TyphoonPro」が別々の書体で表示されていること,このう 標章4を使用した事実を立証する証拠はない。 また,甲4に表示された「KAMUITyphoonPro」の標章は,「KAMUI」と「TyphoonPro」が別々の書体で表示されていること,このうち「KAMUI」部分は,被控訴人のハウスマークを表す特殊書体であって,広く知られていること,両者間に意味的関連がなく,全体でまとまった意味を成さないこと,パンフレットの別の場所では,「KAMUI」と「TyphoonPro」が別々に表示されていることなどからして,「KAMUI」と「TyphoonPro」の2個の標章である。 イ被告標章5のうち,「KAMUI」部分は,被控訴人のハウスマークを表す特殊書体であって,広く知られていること,これに対し,「PRO」部分は,通常の書体で,別の段に記載されていること,両者間に意味的関連がなく,全体で- 7 -まとまった意味を成さないことからすると,被告標章5は,1個の標章ではなく,「KAMUI」と「PRO」の2個の標章である。これを1個の「KAMUIPRO」標章と看るのならば,被控訴人が控訴人と共有する商標登録第3357402号商標「KAMUIPRO」の使用であるから,本件商標権の侵害にはならない。 (2) 被告標章4及び5と本件商標の類否について甲4に表示された「KAMUITyphoonPro」の標章を1個の標章と捉えたとしても,被控訴人は,「カムイタイフーンプロ」以外にも,「カムイプロ」,「カムイ320」,「カムイRDⅡ」等のゴルフクラブを販売してきたのだから,「カムイ」部分だけでは被控訴人のどのクラブであるかを特定するに不十分な状況にあった。ゴルフクラブは,嗜好性が高く,安価とはいえない商品であるから,多くのゴルファーは,商標を正確に指して商品を選択する。また,称呼の「カムイタイフーンプロ」 であるかを特定するに不十分な状況にあった。ゴルフクラブは,嗜好性が高く,安価とはいえない商品であるから,多くのゴルファーは,商標を正確に指して商品を選択する。また,称呼の「カムイタイフーンプロ」は冗長ではない。したがって,被告標章4を全体として本件商標と対比すると,両者は非類似である。 被告標章5についても同様に,これを全体として本件商標と対比すると,両者は非類似である。 (3) 先使用の抗弁について控訴人は,被控訴人のゴルフクラブの売上高に関して,有限会社カムイの決算報告書に基づいて認定することが不当である旨主張する。しかしながら,有限会社カムイは,被控訴人代表者がその製造したゴルフクラブを販売するために設立した会社であり,被控訴人の代表者の妻が代表を務め,被控訴人の代表者とその弟が役員を務める被控訴人代表者の同族会社であって,実質的には被控訴人と同一の会社である。被控訴人が製造したゴルフクラブはすべて有限会社カムイに譲渡して同社が販売する。したがって,周知性の主体を認定する局面では両者は同一視すべきである。また,宣伝広告については,いずれも被控訴人のゴルフクラブに関する広告又は記事であるし,ゴルフクラブ本体に被告標章1~3が付されている。被控訴人のゴルフクラブのプロゴルファーへの納品については,控訴人の調査に信憑性はなく,- 8 -また,現在使用していないだけで,過去に使用していた者もいると考えられる。 (4) 権利濫用の抗弁について原判決は,控訴人にはそもそも被控訴人の「KAMUI」標章の使用に対して異議を述べる権利などなく,現実にも異議を述べなかったのに,被控訴人の「KAMUI」標章の使用を排除するために,株式会社卑弥呼の有していた「CAMUI」商標を取り消した上で,本件商標の登録を得てこれを行使したという,控訴人 ,現実にも異議を述べなかったのに,被控訴人の「KAMUI」標章の使用を排除するために,株式会社卑弥呼の有していた「CAMUI」商標を取り消した上で,本件商標の登録を得てこれを行使したという,控訴人の一連の行為が権利濫用だと認定・判断したのであって,原判決に誤りはない。 第4 当裁判所の判断 1 被告標章1~3について被告標章1~3が本件商標と類似することについて被控訴人は争わないところ,当裁判所も,被告標章1~3については,被控訴人に先使用権が認められるものと判断する。その理由は,原判決13頁9行目以下の「2 争点2(被告に法32条1項の先使用権が認められるか)について」のとおりである(ただし,25頁6行目~9行目を除く。)。 控訴人は,原判決の証拠評価等について主張するが,当裁判所も,原判決13頁11行目~16行目に掲げられた証拠及び弁論の全趣旨によれば,原判決13頁18行目~24頁10行目に摘示した事実が認められ,これらの事実によれば,控訴人が主張するシェア等の事実を斟酌したとしてもなお,被告標章1~3につき被控訴人に先使用権が認められると判断するものであって,控訴人が主張するところによっても,上記認定は左右されない。 2 被告標章4について証拠(甲4)によれば,被告標章4が甲4のパンフレットに記載されている事実は認められるものの,他方で,このパンフレットには,被控訴人の住所,電話番号等や日本語による商品の紹介は記載されておらず,香港の代理店の名称,住所,Eメールアドレス等や,英語と中国語による商品の紹介が記載されていることが認め- 9 -られる。このような記載内容に照らすと,このパンフレットは,香港で頒布されたものと認めるのが相当であり,それ故,甲4から被控訴人が我が国において被告標章4を使用したという事実を認 が認め- 9 -られる。このような記載内容に照らすと,このパンフレットは,香港で頒布されたものと認めるのが相当であり,それ故,甲4から被控訴人が我が国において被告標章4を使用したという事実を認めることはできず,他に,これを認めるに足りる証拠はない。 したがって,その余の点(本件商標との類否,先使用権,権利濫用等)について判断するまでもなく,被告標章4の使用に係る控訴人の請求は理由がない。 3 被告標章5について(1) 証拠(証拠番号は文中に掲記のとおり)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められるア被控訴人と控訴人は,「KAMUIPRO」の標準文字から成る商標に係る商標権(登録第3357402号,指定商品第28類「運動用具))の共有者である(乙2の1)。 イ控訴人と被控訴人は,平成6年2月1日,ゴルフクラブの開発,製造,販売を目的とする共同企業体カムイクラフトを設立し,製造したゴルフクラブに「KAMUIPRO」(カムイプロ)の名称を付けて販売していた。上記アの商標権は,共同企業体カムイクラフト設立とほぼ同時期の平成6年2月28日に登録出願された(乙1,2の1)。 控訴人と被控訴人は,平成7年2月21日,上記共同企業体を解消することとし,控訴人は,同年秋ころ,ゴルフクラブの名称をカムイプロからカムイツアー(KAMUITOUR)に改めることとしたが,被控訴人は,「KAMUIPRO」の商標を付したゴルフクラブの製造を継続した(乙2~5(枝番を含む),26)。 ウ被控訴人は,自身が製造する一部のゴルフクラブ,当該ゴルフクラブのパンフレット,広告等において,「KAMUIPRO」の文字を一連に横書きする商標を使用していたが,一部商品については,「KAMUI」と「PRO」の各部分を上下2段に分け,各部分を近接させて表示するこ パンフレット,広告等において,「KAMUIPRO」の文字を一連に横書きする商標を使用していたが,一部商品については,「KAMUI」と「PRO」の各部分を上下2段に分け,各部分を近接させて表示することもあった(甲6,8,乙9,14(枝番を含む))。 - 10 -(2) 上記認定のとおり,「KAMUIPRO」商標の共同商標権者の1名であり,同商標を継続的に使用していた被控訴人が,指定商品であるゴルフクラブについて,「KAMUI」と「PRO」の各部分を上下2段に近接させて表示していたのであるから,これらの標章は一体として使用されていた,すなわち,被告は一体としての被告標章5を使用していたものと認められる。需要者も,被告標章5について「KAMUIPRO」商標を意味するものと理解し,被告標章5の全体を一体のものとして把握するものと認められる。また,被告標章5の全体から生じる「カムイプロ」の称呼も5音であって冗長ではなく,一気に発音し得るものである。 (3) 以上によれば,被告標章5は全体を要部と認めるのが相当であり,前記(1)アの「KAMUIPRO」の登録商標と社会通念上同一と認めることができる。「KAMUIPRO」の登録商標について,被控訴人が商標権者の1名として,これを使用してゴルフクラブを製造,販売することができることを控訴人も自認しているところである(原判決9頁,控訴人原審第3準備書面9頁)。 したがって,被控訴人は,被告標章5について,商標権者による上記登録商標の使用(商標法25条)として,これを使用することができるのであるから,その余の点(本件商標との類否,先使用権,権利濫用等)について判断するまでもなく,被告標章5の使用に係る控訴人の請求は理由がない。 第5 結論以上のとおりで,被告標章1~3については被控訴人が先使用 点(本件商標との類否,先使用権,権利濫用等)について判断するまでもなく,被告標章5の使用に係る控訴人の請求は理由がない。 第5 結論以上のとおりで,被告標章1~3については被控訴人が先使用権を有しており,被告標章4については被控訴人の我が国における使用の事実が認められず,被告標章5の使用は「KAMUIPRO」登録商標の使用に当たる。よって,控訴人の請求を棄却した原判決は相当であるから,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第2部 裁判長裁判官塩月秀平 裁判官池下朗 裁判官古谷健二郎 被告標章目録 KAMUITyphoonPro PRO

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