- 1 -主文 本件控訴をいずれも棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実 及び理由第1控訴の趣旨 原判決を取り消す。 被控訴人玉川税務署長が控訴人に対して平成15年6月17日付けでした控訴人の平成14年分所得税の更正のうち,還付金の額が81万8238円を下回るとした部分及び過少申告加算税賦課決定を取り消す。 処分行政庁玉川税務署長が控訴人に対して平成16年6月29日付けでした控訴人の平成15年分所得税の更正のうち,還付金の額が64万9311円を下回るとした部分及び過少申告加算税賦課決定を取り消す。 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人らの負担とする。 第2事案の概要 本件は,控訴人の土地取得のための借入金について,租税特別措置法(平成15年法律第8号による改正前のもの。以下「措置法」という。)41条1項1号に規定する住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除(以下「住宅借入金等特別控除」という。)の適用の有無が争われたものであり,同号に基づく租税特別措置法施行令(以下「措置法施行令」という。)26条7項6号にいう「居住用家屋の敷地の用に供する土地等をその新築の日前2年以内に取得した場合における当該土地等の取得に要する資金に充てるため」の借入金に該当するか否かが争われた事案である。 すなわち,控訴人は,平成11年11月30日,妻と共に原判決別紙物件目録記載1の土地(以下「本件土地」という。)とその土地上の同目録記載2の建物(以下「本件既存建物」という。)を取得し,その資金に充てるため金融機関からの借入れをした。そして,控訴人は,平成12年3月26日,本件既- 2 -存建物を居住の用に供し,平成12年分の所得税確定申告において,上記借入金について,措置法41条1項1号,同法施行令26条7項 借入れをした。そして,控訴人は,平成12年3月26日,本件既- 2 -存建物を居住の用に供し,平成12年分の所得税確定申告において,上記借入金について,措置法41条1項1号,同法施行令26条7項1号に基づく住宅借入金等特別控除をした確定申告書を提出した。 その後,控訴人は,平成13年3月に本件既存建物を取り壊し,同目録記載3の建物(以下「本件建物」という。)を新築し,同年8月1日に同建物に入居した。その際,控訴人は,本件建物の建築資金の一部を住宅金融公庫から借り入れた。 そして,控訴人は,本件土地及び本件既存建物取得の際の前記金融機関からの借入金のうち本件土地を取得する資金に充てた分(以下「本件土地借入金」という。)は本件建物新築の日の前2年以内に取得した土地に関するものであるから,措置法41条1項1号,同法施行令26条7項6号所定の借入金に該当し,住宅借入金等特別控除の対象となるとして,平成14年分及び平成15年分の各所得税確定申告において,原判決別表1及び2の各「確定申告」欄記載のとおり,住宅借入金等特別控除の額をいずれもその上限の50万円と記載して申告をした。 これに対し,被控訴人(原審第一事件)兼処分行政庁(原審第二事件)玉川税務署長(以下「玉川税務署長」という。)は,控訴人の平成14年分及び平成15年分の各所得税確定申告に対し,本件土地借入金は住宅借入金等特別控除の対象とはならないとして,上記各申告に係る住宅借入金等特別控除の額を減少させることにより,還付金の額に相当する税額を減少させ,原判決別表1及び2の各「更正処分」欄記載のとおりの更正及び過少申告加算税賦課決定処分をした。 控訴人は,玉川税務署長がした上記各処分に対し,同各別表の各「異議申立て」及び「審査請求」欄記載のとおり,異議申立て及び審査請求をしたが,各「異議 おりの更正及び過少申告加算税賦課決定処分をした。 控訴人は,玉川税務署長がした上記各処分に対し,同各別表の各「異議申立て」及び「審査請求」欄記載のとおり,異議申立て及び審査請求をしたが,各「異議決定」及び「裁決」欄記載のとおり,いずれも棄却された。 そこで,控訴人は,①玉川税務署長が平成15年6月17日付けでした控訴- 3 -人の平成14年分の所得税確定申告に対する更正及び過少申告加算税賦課決定の各取消し(原審第一事件),並びに②同税務署長が平成16年6月29日付けでした控訴人の平成15年分の所得税確定申告に対する更正及び過少申告加算税賦課決定の各取消し(原審第二事件)を求めたものである。 原審は,住宅借入金等特別控除の対象となる土地は住宅と共に取得されたものであることが必要であり,既存の家屋を敷地と共に取得して,その取得に係る借入金について上記特別控除の適用を受けた場合には,既存建物を取り壊し,同じ土地上に新築家屋を取得した場合であっても,当該土地について措置法41条1項の規定の適用はないから,玉川税務署長がした上記各更正及び過少申告加算税賦課決定はいずれも適法であるとして,控訴人の請求をいずれも棄却したため,控訴人がこれを不服として控訴した。 関係法令の定め,前提事実,被控訴人らが主張する控訴人の税額等,争点及びこれに関する当事者の主張の要旨は,次のとおり付加訂正するほか,原判決「事実及び理由」の「第二事案の概要」一ないし五(原判決3頁7行目から17頁8行目まで)記載のとおりであるから,これを引用する。 ( )原判決4頁5行目の「15年間と…(中略)…する。」を「15年間と し,居住日が平成13年7月1日から同年12月31日までの期間(次項及び第3項において「平成13年後期」という。)内の日である場合…(中略)…には10 5年間と…(中略)…する。」を「15年間と し,居住日が平成13年7月1日から同年12月31日までの期間(次項及び第3項において「平成13年後期」という。)内の日である場合…(中略)…には10年間とする。」に改める。 ( )5頁下から9行目の次に改行して次を加え,同下から8行目の「3号及 び4号」を「4号」に改める。 「3号居住年が平成13年…(中略)…である場合(居住年が平成13年である場合には,その居住日が平成13年後期内の日である場合に限る。)その年12月31日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が5000万円を超える場合には,5000万円)の1パーセン- 4 -トに相当する金額」( )7頁4行目の「次項」の次に「第6号」を加え,10頁11,12行目 の「7929万4721円」を「7929万4741円」に,同13行目の「償還期間又は割払期間」を「償還期間又は賦払期間」に,11頁下から6行目の「平成13年」を「平成13年3月」に,同下から3行目の「乙1」を「甲4」にそれぞれ改める。 ( )30頁4行目の「負担軽減措置法6条2項」の次に「(平成17年法律 第21号による改正前のもの。以下,同じ。)」を加え,43頁1行目の「措置法施行令36条7項1号」を「措置法施行令26条7項1号」に,同11,12行目の「措置法規則18条の2第2項」を「租税特別措置法施行規則(以下「措置法規則」という。)18条の22第2項」にそれぞれ改める。 第3当裁判所の判断 当裁判所も,本件土地借入金は本件建物との関係で住宅借入金等特別控除の適用対象となるものではなく,玉川税務署長による本件各更正及び本件各賦課決定はいずれも適法なものと判断する。その理由は,次のとおり付加訂正するほか,原判決「事実及び理由」の「第三当裁判所 別控除の適用対象となるものではなく,玉川税務署長による本件各更正及び本件各賦課決定はいずれも適法なものと判断する。その理由は,次のとおり付加訂正するほか,原判決「事実及び理由」の「第三当裁判所の判断」一ないし三(原判決17頁10行目から25頁下から3行目まで)記載のとおりであるから,これを引用する。 ( )原判決18頁5行目の「当該居住の用に供した日が」を「当該居住の用 に供した日が平成13年7月1日から同年12月31日までの期間内の日である場合。当該居住の用に供した日が」に,同下から3行目の「取得に用する」を「取得に要する」にそれぞれ改める。 ( )20頁4行目末尾に「このように,住宅借入金等特別控除の対象となる 土地等については,取得する住宅との関連においてこれを判断すべきものと解することは,住宅借入金等特別控除の制度が住宅の取得を促進するための- 5 -特例措置であること(乙7ないし14)に照らし,その制度趣旨にもよく適合するものというべきである。」を,23頁下から4,3行目の「措置法41条1項1号」の次に「,措置法施行令26条7項1号」をそれぞれ加え,25頁10,11行目の「平成14年分確定申告書の提出」を「平成14年分確定申告書」に改める。 よって,控訴人の請求をいずれも棄却した原判決は相当であり,本件控訴はいずれも理由がないから,これを棄却することとし,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第7民事部裁判長裁判官横山匡輝裁判官石井忠雄裁判官相澤眞木
▼ クリックして全文を表示