平成13(ワ)2361 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
平成15年12月24日 神戸地方裁判所
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判決文本文16,540 文字)

主文 1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告らは,原告らに対し,連帯して,456万8000円及び別紙計算書記載の各回支給額に対する各支給日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 事案の要旨本件は,妻の兄の子を扶養しているとして児童扶養手当の支給を被告らに請求した原告Aが,当該請求を被告らが受け付けなかったのは不当であるなどと主張して,被告らに対し,国家賠償法1条1項に基づき,本来であれば受給できたであろう受給額相当の損害金の賠償とこれに対する各支給日からの遅延損害金を連帯して支払うよう求め,原告Bが,原告Aに扶養費を援助したとして,同原告と同一の請求をした事案である。 2 前提となる事実原告A(以下「原告A」という。)は,昭和63年4月7日,妻C(以下「C」という。)の兄であるD(以下「D」という。)の長男E(同55年3月10日生,以下「E」という。)を引き取り,それ以降,Eと同居し,同人を監護,養育した(証人C,弁論の全趣旨)。 3 争点及び当事者の主張本件の争点は,①Eの児童扶養手当の支給要件該当性,②被告らの職員の行為の違法性,③被告らの責任,④原告らの損害,⑤消滅時効の成否であり,争点についての当事者双方の主張は下記のとおりである。 (1) 原告らの主張ア Eの児童扶養手当の支給要件該当性Eは,以下のとおり,児童扶養手当支給の対象児童であった。 (ア) 父が引き続き1年以上遺棄している児童平成12年4月1日改正前の児童扶養手当法(以下「旧法」という。)4条1項5号及び当時の児童扶養手 対象児童であった。 (ア) 父が引き続き1年以上遺棄している児童平成12年4月1日改正前の児童扶養手当法(以下「旧法」という。)4条1項5号及び当時の児童扶養手当法施行令(以下「旧施行令」という。)1条の2によると,父が引き続き1年以上遺棄している児童の母がないか,若しくは母が監護しない場合において,当該児童の母以外の者がその児童を養育するときは,その養育者に対し児童扶養手当を支給する旨が規定されていた。 そして,旧施行令の上記規定にいう「遺棄」とは,父の監護意思及び監護事実が客観的に認められない状態を指すと解されるところ,Eの父DがEと別居後初めて会ったのは別居から3年後のことであり,また,受給期間である10年間にDがEと会ったのは5回程度で,Dが与えた金銭も全額で7000円程度であるから,Eは,Dと別居を始めた昭和63年4月当時からDに遺棄されており,それから1年が経過した平成元年5月以降,児童扶養手当の支給要件を満たす児童であったことは明らかである。 (イ) 父母が婚姻を解消した児童旧法4条1項1号によると,父母が婚姻を解消した児童の母がないか,若しくは母が監護しない場合において,当該児童の母以外の者がその児童を養育するときは,その養育者に対し児童扶養手当を支給する旨が規定されていた。 そして,旧法の上記規定にいう「婚姻を解消した」とは,父母が事実上離婚している状態をも含むと解されるところ,Eの母G(以下「G」という。)が家出の後,生死不明の状態であったことは明白であるし,仮に「婚姻を解消した」との要件が法律婚の解消のみを指すとしても,離婚届の提出や裁判離婚によって父母が法律婚を解消することは将来的に可能であったか 出の後,生死不明の状態であったことは明白であるし,仮に「婚姻を解消した」との要件が法律婚の解消のみを指すとしても,離婚届の提出や裁判離婚によって父母が法律婚を解消することは将来的に可能であったから,いずれにせよ原告らは,一定の時期以降,児童扶養手当を受給できた。 イ被告らの職員の行為の違法性(ア) 被告神戸市の職員の違法行為a 不当な申請拒否上記のとおり,原告Aは,Eの養育者として児童扶養手当を受給する権利を有するところ,原告Aの使者である原告BないしCは,再々,被告神戸市(以下「被告市」という。)のz区役所に赴き,児童扶養手当受給のための申請書用紙の交付を求めたところ,被告市の公務員であるz区役所職員は,次のとおり述べるなどし(以下「」内はz区役所職員の発言である。),ことごとく,それを拒否し,原告Aに児童扶養手当の申請をさせず,同原告の児童扶養手当の受給を妨げた。 (a) 昭和63年4,5月Cに対し,「父方の親戚による養育は受給資格なし。」(b) 同年7月,12月Cと原告Bに対し,「父は扶養義務があるから父方の親戚による養育は受給資格がないので申請できない。」原告ら側が,父が生活保護受給者であると申告したのに対し,z区役所職員が被告兵庫県(以下「被告県」という。)職員に問い合わせた結果,受給資格なしとの回答を得たとのことであった。 「同手当は,家持ちの人には受給資格がない。」「父の方は,普通,生活力があり養育する義務があるので父子家庭は資格がなく,育てることが大変だったら,なぜ預かった。」 。 「同手当は,家持ちの人には受給資格がない。」「父の方は,普通,生活力があり養育する義務があるので父子家庭は資格がなく,育てることが大変だったら,なぜ預かった。」(c) 平成7年6月原告Bに対し,「父方の親戚は受給資格がないので,あなたには申請用紙は渡せない。」(d) 同11年3月ころ原告Bに対し,上記(a)から(c)と同じ説明をした。 b 教示義務違反原告Aの使者である原告Bは,z区役所職員に対し,昭和63年5月以降,再々,窓口や電話で,Eの父の病名及び入退院履歴並びに生活保護受給の事実について,また,Eの母が行方不明であることについて話し,何か受給する手当があればお願いしますと相談したが,z区役所職員は戸籍上離婚していなければ児童扶養手当法にいう「婚姻の解消」に当たらないという通達に基づく解釈について原告Bに教示せず,原告A側からの児童扶養手当の申請を妨げ,原告Aによる児童扶養手当の受給を妨げた。 c 憲法14条違反憲法14条は男女平等を定めるから,旧法1条,4条1項,旧施行令1条の2の「父」との定めは,すべて「父又は母」と読み替えるべきである。 そうすると,Eは,憲法14条1項によって読み替えた旧法4条1項4号に定める「父又は母の生死が明らかでない児童」,あるいは,憲法14条1項によって読み替えた旧施行令1条の2に定める「父又は母から引き続き1年以上遺棄されている児童」に該当するから,その意味でも,原告Aは,児童扶養手当を受給できる。 そう 項によって読み替えた旧施行令1条の2に定める「父又は母から引き続き1年以上遺棄されている児童」に該当するから,その意味でも,原告Aは,児童扶養手当を受給できる。 そうであるのに,上記aに記載のとおり,z区役所職員は,原告A側からの児童扶養手当の申請書用紙の交付の要請を拒否し,原告Aの児童扶養手当の受給を妨げた。 (イ) 被告県の職員の違法行為a 不当な申請拒否被告県の職員は,被告市の問い合わせに対し,旧法,旧施行令,憲法14条を正しく解釈した結果を伝えるべきであるのに,これを怠り,上記(ア)a(b)に記載のように,z区役所職員からの数回にわたる問い合わせに対し,旧法,旧施行令,憲法14条の定める要件とは異なる,「父方の親戚には受給資格がない」旨の回答をし,さらには,平成9年3月,原告Bが,原告Aの使者として被告県健康福祉児童課に相談したところ,同様に「父方は民法でも子供の親権者であり養育義務があるので父方の親戚は受給資格がない。」と回答し,その後,平成12年まで,原告Bにおいて,再々,被告県に相談したところ,上記と同様の回答をし,原告Aの,z区役所における児童扶養手当の申請及び受給を妨げた。 b 教示義務違反原告Aの使者である原告Bは,被告県職員に対し,再々,窓口や電話で,Eの父の病名及び入退院履歴並びに生活保護受給の事実について,また,Eの母が行方不明であることについて話し,「何か受給する手当があればお願いします。」と相談したが,被告県職員は戸籍上離婚していなければ旧法にいう「婚姻の解消」に当たらないという通達に基づく解釈について原告Bらに教示せず,原告A側からの児童扶養手当の申請を妨げ,原告Aによる児童扶養 と相談したが,被告県職員は戸籍上離婚していなければ旧法にいう「婚姻の解消」に当たらないという通達に基づく解釈について原告Bらに教示せず,原告A側からの児童扶養手当の申請を妨げ,原告Aによる児童扶養手当の受給を妨げた。 ウ被告らの責任(ア) 被告市z区役所職員は,被告市の公権力の行使にあたる公務員として,その職務である兵庫県知事の神戸市長に対する機関委任事務を遂行するにあたり,故意又は過失によって,上記イ(ア)記載の違法行為を行ったものであるから,被告市は同記載の違法行為によって原告A及び原告Bに生じた損害について,国家賠償法1条1項に基づく賠償責任を負う。 (イ) 被告県被告県の職員は,被告県の公権力の行使にあたる公務員として,その職務を遂行するにあたり,故意又は過失によって,上記イ(イ)記載の違法行為をしたものであるから,被告県は,同記載の違法行為によって原告Aないし原告Bに関して生じた損害について,国家賠償法1条1項に基づく賠償責任を負う。 (ウ) 被告らの責任は連帯債務である。 エ原告らの損害原告Aは,被告らの上記違法行為によって,本来受給できる昭和63年4月分以降の児童扶養手当の受給を妨げられた。原告Bは,Eの父の兄弟であるが,原告Aが公的手当を受けられなかったので,平成元年10月ころから平成6年11月ころまで,Eに対する養育費として合計200万円を原告Aに対し援助した。 養育費相当の損害は原告ら双方に生じており,損害賠償請求権は不可分債権である。 オ消滅時効の成否原告らの請求が遅れた理由は,行政の専門家である係員から,行く度に受給資格がないと拒否され, 双方に生じており,損害賠償請求権は不可分債権である。 オ消滅時効の成否原告らの請求が遅れた理由は,行政の専門家である係員から,行く度に受給資格がないと拒否され,諦めていたからであって,原告らが権利の上に眠って権利の行使を長期間怠っていたわけではない。 本件で,消滅時効の主張をすることは,著しく正義,衡平の理念に反するものであって,信義則上,被告らの消滅時効の主張は許されない。 (2) 被告市の主張ア Eの児童扶養手当の支給要件該当性(ア) 父が引き続き1年以上遺棄している児童原告らの主張する各規定の存在は認めるが,要件該当性の判断につき争う。 児童扶養手当に関する遺棄の認定基準については,昭和55年6月20日,厚生省児童家庭局企画課長による通知(以下「厚生省通知」という。)がなされているが,同通知によると,「遺棄」とは父が児童と同居しないで監護義務を全く放棄している場合をいうものとされている。そうであれば,Eの父DがEの監護を全く放棄したとはいえない以上,父が子を遺棄した場合に当たらないことになるから,Eの扶養者に児童扶養手当の受給資格はない。なお,生活保護を受給しているからといって,同要件に該当するものではない。 (イ) 父母が婚姻を解消した児童原告らの主張は争う。 昭和48年5月16日の厚生省児童家庭局企画課長通知によると,「婚姻を解消した」とは,法律婚の場合には法律婚の解消を指し,事実上婚姻関係をやめている場合でも戸籍上婚姻関係にある限り婚姻を解消したことにならないとされている。本件では,Eの父母が法律婚を解消したことはないから,Eは,父が 律婚の場合には法律婚の解消を指し,事実上婚姻関係をやめている場合でも戸籍上婚姻関係にある限り婚姻を解消したことにならないとされている。本件では,Eの父母が法律婚を解消したことはないから,Eは,父が婚姻を解消している児童には該当せず,Eの扶養者に児童扶養手当の受給資格はない。 イ被告市の職員の行為の違法性等(ア) 不当な申請拒否原告らの主張のうち,平成12年4月以降,原告Bらがz区役所に何度か来庁したことは認めるが,その際,職員は児童扶養手当の支給要件を原告Bらに対して説明した。しかし,その余の事実は相当以前の,窓口での,口頭又は電話による相談内容を主張するもので,原告が主張する折衝があったか否かは,担当職員も異動しており,真偽不明である。 (イ) 教示義務違反当時,z区役所の職員は,戸籍上離婚したことになっていないと受け付けない旨の厚生省通知に従う必要があったし,原告らも離婚届が受理されていることについては知らなかった以上,z区役所職員が当該事実を知るすべはなかったから,z区役所職員に故意,過失はない。また,原告らから「何か受給する手当があればお願いします。」というような相談を受けたか否かは不明である。 なお,受給資格者は,受給資格を取得した日から起算して5年以内に認定請求をすべきであるから(旧法6条2項),仮に昭和63年5月以降,Eが「父母が婚姻を解消した児童」に該当していたとしても,平成5年4月以降は認定請求期間を経過してしまっていたことになる。また,仮に同元年5月以降,Eが「父が引き続き1年以上遺棄している児童」に該当したとしても,同6年5月の時点において,児童扶養手当の認定請求期間を経過してしまっていたことになる。そうであ ことになる。また,仮に同元年5月以降,Eが「父が引き続き1年以上遺棄している児童」に該当したとしても,同6年5月の時点において,児童扶養手当の認定請求期間を経過してしまっていたことになる。そうであれば,同月以降,原告AにはEにかかる児童扶養手当の認定請求資格がないから,z区役所職員の行為も違法行為とはなりえない。 (ウ) 憲法14条違反児童扶養手当の支給制度は,母子世帯には社会経済的に困窮している事例が多く,母子世帯の母が児童を扶養する努力を経済的に援助する必要性が高いこと等を考慮して,経済的支柱である父と生計を同じくしていない児童の世帯に手当を支給し,もって児童の福祉の増進を図るために立案されたもので,支給対象世帯を父と生計を同じくしていない児童の世帯に限ることには十分な合理性があるから,旧法1条,4条1項,旧施行令1条の2が「父」と定め,「父又は母」と定めていないからといって,憲法14条に違反するとは解されない。 ウ被告市の責任原告らの主張は争う。 また,扶養者でなかった原告Bに受給資格は認められないから,原告Bに対し被告市が損害賠償責任を負うことはなく,原告Bの請求はその点からも失当である。 エ原告らの損害原告Bには明らかに損害がない。その余は争う。 オ消滅時効の成否原告が主張するz区役所職員の行為の違法性は,要するに,原告らの受給資格を同職員が認めなかったというものである。この点,Eが支給対象児童でなくなった平成10年4月1日以降の行為については不法行為とはなり得ない。 また,原告らがz区役所の職員の不法行為を構成する行為として主張する行為のうち最も時期の遅 支給対象児童でなくなった平成10年4月1日以降の行為については不法行為とはなり得ない。 また,原告らがz区役所の職員の不法行為を構成する行為として主張する行為のうち最も時期の遅い行為は,平成9年3月に行われたとされているところ,それより3年の経過により原告ら主張の損害賠償請求権はすべて時効消滅している。 被告市は,同14年10月31日,本件口頭弁論期日において,原告らに対し上記消滅時効を援用する旨の意思表示をした。 (3) 被告県の主張ア Eの児童扶養手当の支給要件該当性(ア) 父が引き続き1年以上遺棄している児童被告市の主張と同じ。 (イ) 父母が婚姻を解消した児童被告市の主張と同じ。 イ被告県の職員の行為の違法性等(ア) 不当な申請拒否原告らの主張は否認する。 母も親権者であること及び母にも子供の養育義務があることについては周知の事実であり,被告県の職員が,周知の事実に反することを口にするはずはない。 (イ) 教示義務違反原告らは,Eの父母が離婚届を提出したことを被告県職員に述べておらず,また,外国人登録原票にも離婚が受理されたことが記載されていないなど,Eの両親の離婚届が昭和57年8月10日付けで京都市の区長に受理されているという事実を被告県職員が知ることは不可能であったので,被告県職員の対応に違法性はないし,また,故意,過失もない。 また,原告らが被告県の職員に対し,Eが「父が引き続き1年以上遺棄している児童」に該当するかどうかという判断の前提となるような事実を告げた形跡がまったくう 故意,過失もない。 また,原告らが被告県の職員に対し,Eが「父が引き続き1年以上遺棄している児童」に該当するかどうかという判断の前提となるような事実を告げた形跡がまったくうかがえない以上,被告県職員に故意,過失はない。 なお,受給資格者は,受給資格を取得した日から起算して5年以内に認定請求をすべきであるから(旧法6条2項),仮に昭和63年5月以降,Eが「父母が婚姻を解消した児童」に該当していたとしても,平成5年4月以降は認定請求期間を経過してしまっていたことになる。また,仮に同元年5月以降,Eが「父に1年以上遺棄された児童」に該当したとしても,同6年5月の時点において,児童扶養手当の認定請求期間を経過してしまっていたことになる。そうであれば,同月以降,原告AにはEにかかる児童扶養手当の認定請求資格がないから,被告県職員の行為も違法行為とはなりえない。 ウ被告県の責任原告らの主張は争う。 また,扶養者でなかった原告Bに受給資格は認められないから,原告Bに対し被告県が責任を負うことはなく,原告Bの請求はその点からも主張は失当である。 エ原告らの損害被告市の主張と同じ。 オ消滅時効の成否原告らが主張する被告県職員の違法行為は平成9年3月と同11年の行為であるが,Eが受給資格を失う年齢に達した後である同11年の行為は不法行為とならないから,同9年3月の行為のみが不法行為となるものである。 そして,上記時期から3年の経過により原告ら主張の損害賠償請求権につき消滅時効が成立しているところ,被告県は,同14年10月31日の本件口頭弁論期日において,原告らに対し,上記消滅時効を援 そして,上記時期から3年の経過により原告ら主張の損害賠償請求権につき消滅時効が成立しているところ,被告県は,同14年10月31日の本件口頭弁論期日において,原告らに対し,上記消滅時効を援用する旨の意思表示をした。 第3 当裁判所の判断 1 Eは児童扶養手当の支給要件に該当する児童であったか(争点①)。 (1) 児童扶養手当の支給要件の判断基準ア遺棄について旧法4条1項5号に基づく旧施行令1条の2にいう「遺棄」がいかなる状態を指すものであるかについては,旧法及びその関係法規に明確な定義規定が定められておらず,扶養手当を支給する旨を定めた同法の立法趣旨に照らして判断するほかないが,児童扶養手当に関する行政事務を地域的格差なく画一的に処理する必要が認められることから,その判断は,客観的,中立的立場から明確な基準に基づいてなされる必要があるというべきである。 そこで,同法の立法趣旨に照らして検討するに,旧法は,いわゆる死別母子世帯を対象として国民年金法による母子福祉年金が支給されていたこととの均衡上,いわゆる生別母子世帯に対しても同様の施策を講ずべきであるとの議論を契機として制定されたものであることに鑑みると,旧法4条1項各号及び旧施行令1条の2で規定する類型の児童は,同法1条の目的規定等に照らして,世帯の生計維持者としての父による現実の扶養を期待できない児童であり,具体的には,父の監護意思及び監護事実が客観的に認められない状態にある児童であると解される。 したがって,上記規定にいう「遺棄」に該当するか否かは,父の監護意思及び監護事実が客観的に認められない状態にあるか否かをもって判断するのが相当である。 イ婚姻の解消について って,上記規定にいう「遺棄」に該当するか否かは,父の監護意思及び監護事実が客観的に認められない状態にあるか否かをもって判断するのが相当である。 イ婚姻の解消について旧法4条1項1号にいう「父母が婚姻を解消した児童」の判断にあたっても,上記「遺棄」の場合と同様に,同法の立法趣旨及び目的等から客観的基準をもって判断すべきである。 もっとも,遺棄の場合と異なり,婚姻解消の判断については父母の夫婦関係の実態につき個別の事情に立ち入って児童扶養手当の支給の判断を行うことは,行政として困難であるから,父による現実の扶養を期待できないという判断のために戸籍上の離婚を画一的に要求することに合理性が認められるから,同法にいう「婚姻を解消した」とは法律婚の解消のみを指すものと解するのが相当である。 したがって,事実上婚姻関係を解消している場合であっても離婚届を提出せず,戸籍上婚姻関係にある限り,上記規定にいう婚姻を解消したことにはならず,戸籍上も離婚することが支給要件として必要であると解される。 (2) Eの児童扶養手当の支給要件該当性に対する判断ア事実関係そこで,児童扶養手当の支給要件該当性について検討するに,証拠(甲1及び2の各1,2,甲3,甲7の1,2,甲8ないし11,甲12の1ないし3,甲13の1,2,甲14の1,甲15の1,2,甲16,甲18,証人C,原告B本人)並びに弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 (ア) DとGは,昭和52年10月27日に婚姻し,同55年3月10日にEが出生した。 (イ) Dは,同56年ころから飲酒が原因で手や身体が震えるようになり,同57年1月28日から同年3月24日 Gは,昭和52年10月27日に婚姻し,同55年3月10日にEが出生した。 (イ) Dは,同56年ころから飲酒が原因で手や身体が震えるようになり,同57年1月28日から同年3月24日までの間,肝硬変症,糖尿病により甲病院に入院した。 (ウ) 他方,Gは,同年1月ころからDと別居した。原告Bが興信所に所在調査を依頼したところ,同年2月ころからは別の男性と同居を始めたが,自らの在留資格がなくなる同年8月ころには,別の地域に転居し,行方不明になったとの報告を受けた。 (エ) Eは,同年2月1日,京都市児童相談所長により,父母の別居,Dの入院等を理由として京都市内の乳児院への措置入院の決定がなされたが,同月10日,Dの兄方へ引き取られ,措置解除となった。 (オ) Dは,退院後も収入を得られる状態ではなく,同年3月31日から生活保護法による保護を受給するようになった。 (カ) DとGの婚姻関係については,同年8月10日,京都市の区役所に原告Bらを証人とする離婚届が提出され,受理された。しかし,Dの戸籍には,現在もGが妻として記載されており,戸籍上離婚したことになっていないが,その理由は不明である。 (キ) 昭和63年ころ,Eは,Dと同人の母Kが養育していたが,同人も入院したため,Eは京都市内の児童養護施設に入所となった。Dの妹Cは,姉からそのことを聞き,同年4月7日ころ,夫である原告Aと共にEを引き取った。 (ク) Dは,その後も,同年6月7日から同年8月12日までの間,平成元年9月25日から同2年1月7日までの間,それぞれ肝硬変,糖尿病により甲病院に入院し,同年11月4日から同3年5月15日までの間は,糖尿病,肝障害,胃十二指腸潰瘍により乙 8月12日までの間,平成元年9月25日から同2年1月7日までの間,それぞれ肝硬変,糖尿病により甲病院に入院し,同年11月4日から同3年5月15日までの間は,糖尿病,肝障害,胃十二指腸潰瘍により乙病院に入院するなど入退院を繰り返した。同年11月15日には,同病院の医師により児童扶養手当障害認定診断書が作成されており,生活保護(生活扶助・医療扶助)の受給は同13年2月19日時点でも継続していた。 (ケ) Dは,原告AにEの生活費の支払をしたことはなく,Eが会いに来た時に電車賃,小遣いなどを同人に渡したことがある程度で,その額も昭和63年4月から平成10年3月までの10年間で合計7000円ほどである。 この間,Dは,Eに数回電話をかけたことはあるし,Eに会うことを特に拒んだことはないが,自ら会いに行ったことはなく,手紙を書き送ったこともなかった。 イ遺棄について(ア) 上記認定事実によれば,Dに客観的にEに対する監護の事実が認められないことは明らかであるし,客観的にみてEを監護する意思も認められないというべきである。 (イ) この点につき,被告らは,DはEの監護を全く放棄しているとはいえず,Eは遺棄された児童に該当しない旨主張する。 なるほど,証拠(甲19,乙2,丙1)によれば,厚生省通知は,「監護とは,金銭面,精神面等から児童の生活について種々配慮していることをいい,」「別居の場合でも,仕送り,定期的な訪問,手紙,電話等による連絡等があれば監護しているものと考えられる。」としていることが認められる。そして,DがEに若干の金銭を交付し,また,電話による連絡,面会等をしていることは上記認定のとおりである。しかし,金銭の交付は,金額的にみてEの ているものと考えられる。」としていることが認められる。そして,DがEに若干の金銭を交付し,また,電話による連絡,面会等をしていることは上記認定のとおりである。しかし,金銭の交付は,金額的にみてEの生活費を一部にしろ賄うものであったとは到底認められないし,電話連絡,面会についても,その頻度,態様等に照らして親権者の子に対する監護義務の履行とみることができるかははなはだ疑問というべきであって,これらをもって厚生省通知にいう監護とは到底認めることはできない。よって,被告らの上記主張は採用することができない。 (ウ) そして,DにEの監護をすることが期待できないことが決定的となったのは,Dの実家でEを養育することができず,Eが京都市内の施設に入った昭和63年4月ころであると考えられるから,Eが遺棄された児童として上記要件を満たしたのは,それから1年後である平成元年4月以降であると認められる。 ウ婚姻の解消について上記認定事実のとおり,DとGは戸籍上離婚したことになっていないのであるから,Eが父母が婚姻を解消した児童に当たらないことは明らかである。 ところで,児童扶養手当の支給につき,父母の戸籍上の離婚を要件とする趣旨は,事実上の婚姻関係が解消しているか否かを個別に行政が判断することは困難であり,画一的行政による平等を担保する必要があるためであることは既に説示のとおりであるところ,このような観点からすると,父母の離婚届が受理されていれば,戸籍上それが記載されていなくても,婚姻関係が解消したものとして扱うべきであると解する余地もある。 しかし,社会保障制度一般が,住民票,戸籍等の記載を疎明資料,判断資料として利用し,これらの記載を全ての法律関係の基礎として運営されている状 て扱うべきであると解する余地もある。 しかし,社会保障制度一般が,住民票,戸籍等の記載を疎明資料,判断資料として利用し,これらの記載を全ての法律関係の基礎として運営されている状況においては,単に記載に変更をもたらす申請が受理されているというだけで当該要件が満たされているとすると,その申請の有効性,ないしそれが戸籍に記載されていない理由を個別に詮索する必要が生じ,結局,画一的処理の要請に反することになるから,やはり,戸籍,住民票上の記載がなされていることまでが要件として必要であるというべきである。 そうであれば,本件においても,戸籍,住民票に離婚の記載がない以上,Eが父母が婚姻を解消した児童に当たるとは認められない。 (3) 以上のとおり,Eは平成元年4月以降支給要件に該当する児童であったことが認められるから,Eを監護,養育する者には同月分から平成10年3月分までの旧法所定の児童扶養手当につき受給資格があったと認められる。 2 被告らの職員の行為は故意又は過失による,違法なものか(争点2)。 (1) 違法性の判断基準旧法4条1項によると,児童扶養手当の支給主体は県知事であると規定されており,さらに,同33条及び旧施行令6条1項の規定により,児童扶養手当に関する認定請求及びその請求に係る事実についての審査に関する事務を市町村長に行わせることができるものとされていた。また,神戸市においては,福祉事務所長委任規則に基づき,神戸市長は地域の福祉事務所長に対し,上記委任事務につき委任していた。 したがって,z区役所の職員は,神戸市の職員として,又は,z福祉事務所の職員として,児童扶養手当の受給に関する申請事務,受給資格に関する事実の審査に関する事務を取り扱っていたも た。 したがって,z区役所の職員は,神戸市の職員として,又は,z福祉事務所の職員として,児童扶養手当の受給に関する申請事務,受給資格に関する事実の審査に関する事務を取り扱っていたものと認められる。 そうであれば,z区役所の職員は児童扶養手当行政の担当窓口であったのであるから,具体的制度に関する申請及び相談につき誤った回答をなしたり,正当な理由なく申請書の交付を拒絶したり,申請書を受理しないことは違法行為として許されないものである。 また,それにとどまらず,昭和36年以降,厚生省(当時)の通知によって数度にわたり児童扶養手当の受給に関する普及徹底が求められていたことをも考え併せると,具体的に制度を特定した上,その受給の可否につき質問された場合には,具体的な相談内容により,受給可能な制度を教示する職務上の義務を負うと考えられるから,受給可能なことが明らかな場合には申請手続を適切に教示し,相談内容から何らかの手当を受給できる可能性があると認められた場合には,不明な部分に関する資料の追完を求め,再度来所するよう示唆すべき職務上の義務を負うと考えられるから,相談内容等に照らし,明らかに受給可能な制度の教示を怠ったり,誤った説明をすることによって相談者の受給を妨げた場合には,当該職員の対応が違法と評価される場合もあると考えられる。 したがって,窓口で対応した職員の行為が違法であるか否かは,相談者の相談の具体的内容を基礎として総合的に検討しなければならない。 また,旧法では県知事が児童扶養手当の支給の主体であるから,県職員は同手当の支給事務につき市職員からの問い合わせや相談者の相談に適切に対応すべき職務上の注意義務を負うというべきである。 (2) 被告市及び被告県の職 童扶養手当の支給の主体であるから,県職員は同手当の支給事務につき市職員からの問い合わせや相談者の相談に適切に対応すべき職務上の注意義務を負うというべきである。 (2) 被告市及び被告県の職員の行為の認定そこで,被告市及び同県の各職員の対応につき検討するに,証拠(甲5,甲14の1,2,甲17,証人C,原告B本人)によれば以下の事実が認められる。 ア扶養手当の受給について原告らが区役所に相談に行こうとした当初の動機は,Eを引き取ったころDが生活保護を受給していたので,子供の扶養に関する扶助が受給できるのではないかと考えたことにあった。 イ昭和63年5月ころ,Cがz区役所を訪れたところ,係員がCに対し,児童扶養手当の受給が考えられる旨を回答した。そこでCは,同係員に対し,父子家庭で父が生活保護を受給していること,その子供を引き取って扶養していることを伝えたが,同係員はその事情を聞く限り,同係員は原告Aには受給資格がないと判断するに至り,Cに申請書を交付しなかった。 同年中,原告Bは12月に1回など,2回ほどz区役所を尋ねたが,職員は,父親に収入がなく生活保護を受給しているというだけでは児童扶養手当の支給対象にはならないと回答し,児童扶養手当の申請を受け付けなかった。 ウ Cは,z区役所での以上の折衝の結果,平成10年ころに偶々別事件を担当した弁護士から助言を得るまで,児童扶養手当の受給を諦めていた。ただし,Cは,その後も数回z区役所に行ったことはある。他方,原告Bは,児童扶養手当の支給要件につき,父子家庭と母子家庭で異なることが男女差別であるとの強い認識を抱いており,その後同区役所を訪れた際には,その点について同職員らと折衝をすることが多かった。しかし,原告BやCから 当の支給要件につき,父子家庭と母子家庭で異なることが男女差別であるとの強い認識を抱いており,その後同区役所を訪れた際には,その点について同職員らと折衝をすることが多かった。しかし,原告BやCから,Dの生活状況やEの監護状況について,上記以上に詳細な説明はなされず,職員からも話題にされなかった。 エ平成3年11月ころ,原告Bは,児童扶養手当の請求をするため,京都府福祉部児童家庭課から児童扶養手当障害認定診断書等の申請用紙を取得し,Dについての診断書を入院先の病院で作成してもらった上,z区役所を訪れたが,結局,対応した係員は,原告らにつき児童扶養手当の受給資格があるとは判断しなかった。 また,当時,原告Bは,自らが証人となったDとGの離婚届が京都市の区役所に提出され受理されたことを失念していたため,このことに言及したこともなかった。 これに対し,原告らは,原告らの申請ないし相談に対応したz区役所及び被告県の職員らが,「父親は親権者であるから受給資格がない。」「父は養育義務があるから父方の親戚による養育は受給資格がない。」等と述べたと主張し,原告B本人の陳述やその陳述書(甲17),証人Cの証言やその陳述書(甲5)にはこれに沿う部分があるが,親権者であることと受給資格とは関係がないことは事務担当者にとって周知の事実であったと思われるし,後者の説明も論理的整合性を欠いていることを考えると,同職員らがそのような説明をしたとはにわかに信用し難く,原告BやCが職員らの説明を正解しなかったり,正確に記憶していないことが多分に想定される。 また,原告らは,Eの生活状況を職員に伝えたと主張するが,対象となる児童であるEの監護状況に関し,原告らやCが,具体的にどのような説明をなしたかにつき,原告B本人の 分に想定される。 また,原告らは,Eの生活状況を職員に伝えたと主張するが,対象となる児童であるEの監護状況に関し,原告らやCが,具体的にどのような説明をなしたかにつき,原告B本人の供述や証人Cの証言及び原告BやCの各陳述書はいずれも抽象的な指摘,言及にとどまるのみで,Eが施設に入所していたことや原告Aに引き取られた後の父Dとの接触状況等の具体的監護状況をz区役所の職員に具体的に説明した事実を認めるに足りない。 また,原告らは,兵庫県の職員がz区役所の職員に申請書の交付を禁止させていた旨を主張するが,本件証拠上,当該事実を認めることはできない。 (3) 被告市及び被告県の職員の行為の違法性の有無ア被告市の職員の行為について(ア) 上記認定説示に照らすと,Eが原告Aに引き取られた昭和63年中にCがz区役所を訪れ,担当した係員に対して,Eが父子家庭の児童であって,父が生活保護を受給していること,そのような子供を引き取って扶養していることを伝えた事実が認められる。しかし,単に父親が生活保護を受給しているというだけでは遺棄された児童であるとは直ちに判断できないし,父子家庭であること自体が何らかの支給要件を満たすものではないから,これらの事実をもってしてはEが旧法所定の支給要件に該当する児童に当たると評価するには十分でなく,これらの申し出を受けたz区役所の職員が原告らに申請書を交付しなかったり,受給資格につき否定的な発言をしたとしても,それが任意の対応に止まる限り,違法であるとはにわかに認められない。 たしかに,本件において,原告B及びCから児童扶養手当を受給したい旨の申し出がなされた際,職員において,父親が監護していないことをうかがわせる事実を具体的に知り得た場 られない。 たしかに,本件において,原告B及びCから児童扶養手当を受給したい旨の申し出がなされた際,職員において,父親が監護していないことをうかがわせる事実を具体的に知り得た場合には,職員から質問を重ねるなどして,支給要件が備わっていることを判断し得た可能性もないではないが,上記認定事実によれば,本件では父子家庭と母子家庭で異なることが男女差別であるか否かの問題が専ら職員らとCや原告Bとの協議の対象となっており,DやEについてそれ以上の情報提供がなされたとは認められないところ,そのような場合に,窓口職員の方から相談者に積極的に想定し得る限りの発問をして監護状況を確認することが望ましいことではあるものの,それが職務上の義務であったとまでは解されない。したがって,同職員らが原告Aが受給資格を有することを認識するに至らなかったことにつき,過失があったものとは認められない。 (イ) また,原告らは,戸籍上,離婚していなければ,父母の「婚姻の解消」に当たらないことを被告市の職員が教示しなかったことの違法を主張しているが,離婚は当該夫婦関係にある者の意思に委ねられるべき一身専属的事項であるから,事実上の離婚状態にあることがうかがわれる場合であっても,夫婦関係の当事者でない者に対して,上記のような教示をして法的な離婚手続を促すべき義務があるとは考えがたい。なお,本件では,DとGの離婚届が京都の区役所に提出され,受理されていたが,原告Bからその点を説明しなかったことは上記認定のとおりであるから,被告市の職員においてそのことを知り得る余地がなく,そうであれば,特に本件において上記の教示が必要であったとも解し難い。 (ウ) さらに,原告らは,憲法14条に照らし,旧法1条,4条1項,旧施行令1条の2の「父」との り得る余地がなく,そうであれば,特に本件において上記の教示が必要であったとも解し難い。 (ウ) さらに,原告らは,憲法14条に照らし,旧法1条,4条1項,旧施行令1条の2の「父」との定めを「父又は母」と読み替えるべきであると主張するが,上記規定は,母子世帯には社会経済的に困窮している事例が多く,経済的に援助する必要性が高いことを考慮したものと考えられ,合理性があることは既に説示のとおりであり,上記規定が憲法14条に違反するものとは解しがたい。 したがって,被告市の職員がEを「母の生死が明らかでない児童」あるいは「父が引き続き1年以上遺棄している児童」として支給要件に該当すると認めなかったとしても違法とはいえないし,少なくとも故意,過失があるとは到底認められない。 イ被告県の職員の行為について被告県の職員が,原告Aの使者である原告Bに対し,父方の親戚には受給資格がないと述べた事実が本件で認められないことは既に説示のとおりであるし,被告県の職員がz区役所の職員に対して申請書の交付を禁じたり,申請を拒否するよう指示した事実も認められないから,被告県の職員の行為の違法をいう原告らの主張は理由がない。 (4) 結語以上のとおり,被告らの職員に職務上の違法な行為があった旨の原告らの主張に理由がないことが既に明らかであるから,その余の点につき考慮するまでもなく,原告らの請求に理由はない。 3 結論以上の次第で,原告らの請求にはいずれも理由はないから棄却することとし,訴訟費用の負担につき民事訴訟法61条,65条1項本文を適用して,主文のとおり判決する。 神戸地方裁判所第6民事部 裁判長裁判官田中澄夫 主文 ることとし,訴訟費用の負担につき民事訴訟法61条,65条1項本文を適用して,主文のとおり判決する。 理由 神戸地方裁判所第6民事部 裁判長裁判官田中澄夫 裁判官大藪和男 裁判官三宅知三郎

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