平成12年(行ケ)第415号特許取消決定取消請求事件(平成14年5月8日口頭弁論終結)判決原告株式会社信光社訴訟代理人弁護士水澤恒男同鈴木英夫同弁理士小平進被告特許庁長官及川耕造指定代理人田部元史同平井良憲同山口由木同高木進同宮川久成 主文 特許庁が平成11年異議第74700号事件について平成12年9月11日にした決定を取り消す。 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 原告主文と同旨 2 被告原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 第2 当事者間に争いのない事実 1 特許庁における手続の経緯(1) 原告は、名称を「光部品」とする特許第2905767号発明(平成10年2月9日出願、平成11年3月26日設定登録)の特許権者である。 その後、本件特許につき特許異議の申立てがされ、同申立ては、平成11年異議第74700号事件として特許庁に係属した。原告は、平成12年4月28日、本件特許出願の願書に添付した明細書(以下「本件明細書」という。)の特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載の訂正の請求(以下「本 4700号事件として特許庁に係属した。原告は、平成12年4月28日、本件特許出願の願書に添付した明細書(以下「本件明細書」という。)の特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載の訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)をした。特許庁は、上記事件につき審理した結果、同年9月11日、「特許第2905767号の請求項1ないし13に係る特許を取り消す。」との決定(以下「本件決定」という。)をし、その謄本は、同年10月2日、原告に送達された。 (2) 原告は、同年10月31日、本件決定の取消しを求める本件訴えを提起した後、平成14年1月31日、本件明細書の特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載の訂正(以下「本件訂正」という。)をする訂正審判の請求をし、特許庁は、同請求を訂正2002-39025号事件として審理した結果、同年3月15日、本件訂正を認める旨の審決(以下「訂正審決」という。)をし、その謄本は、同月28日、原告に送達された。 2 本件明細書の特許請求の範囲の記載(1) 本件訂正請求前の【請求項11】のもの(【請求項1】~【請求項10】、【請求項12】及び【請求項13】は、本件訂正により削除された。)【請求項11】入出射光導波路、レンズ、反射材料、機能材料及び光半導体とを備えており、上記入出射光導波路は、同一側に入射側光導波路と出射側光導波路とを備えているものであり、上記レンズは、上記入出射光導波路と反射材料との間に配置されており、上記機能材料は、レンズと反射材料との間に配置されており、上記光半導体は、上記反射材料を挾んで機能材料とは反対側に配置されており、上記反射材料は、上記入出射光導波路に入射した光を入出射光導波路側へ折り返すものであることを特徴とする光部品。 (2) 本件訂正 、上記反射材料を挾んで機能材料とは反対側に配置されており、上記反射材料は、上記入出射光導波路に入射した光を入出射光導波路側へ折り返すものであることを特徴とする光部品。 (2) 本件訂正に係るもの(訂正部分には下線を付す。)【請求項1】入出射光導波路部、レンズ、反射材料、バンドパスフィルタ等の機能材料及び光半導体によって構成されており、一側から他側に向けて上記入出射光導波路部、レンズ、機能材料、反射材料及び光半導体の配置順でこれらの素子が直線的に並設されており、上記入出射光導波路部は、入射側光導波路である1本の入射ファイバと出射側光導波路である1本の出射ファイバとからなる構造であって、上記入射ファイバの入射ポート及び出射ファイバの出射ポートが固定素子によって一体化されており、上記レンズは、上記固定素子と機能材料との間にかつそれぞれと隣接して配置されていると共に、レンズの配置位置はこのレンズ及び上記機能材料を通過して上記反射材料へ入射する光が互いに平行光となるように設定されており、上記機能材料は、レンズと反射材料との間に配置されており、上記反射材料は、上記機能材料に隣接しており、上記入射側光導波路から出射した光を入出射光導波路部側へ折り返すものであると共に、上記レンズ及び機能材料を通過する光の一部を透過可能であり、上記光半導体は、隣接する上記反射材料を挟んで上記機能材料とは反対側に配置されており、上記反射材料から透過する光をモニター可能な受光素子であり、上記入射ファイバの入射ポートから出射された光は、上記レンズ、機能材料及び反射材料を透過して上記受光素子に結合されるものを除き、上記入出射光導波路部側へ折り返されて上記出射ファイバの出射ポートに入射されるものであることを ら出射された光は、上記レンズ、機能材料及び反射材料を透過して上記受光素子に結合されるものを除き、上記入出射光導波路部側へ折り返されて上記出射ファイバの出射ポートに入射されるものであることを特徴とする光部品。 3 本件決定の理由の要旨本件決定は、本件明細書の特許請求の範囲【請求項11】の発明(以下「本件発明」という。)の要旨を、本件訂正請求前の本件明細書の特許請求の範囲記載のとおりと認定した上、本件発明は、特開平5-181035号公報に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項により特許を受けることができないものであり、同法113条2号に該当し取り消されるべきものであるとした。 第3 原告主張の決定取消事由本件決定が、本件発明の要旨を本件訂正請求前の本件明細書の特許請求の範囲記載のとおりと認定した点は、訂正審決の確定により特許請求の範囲が上記のとおり訂正されたため、誤りに帰したことになる。本件決定は本件発明の要旨の認定を誤った違法があり、取り消されなければならない。 第4 被告の主張訂正審決により本件明細書の特許請求の範囲が上記のとおり訂正されたことは認める。 第5 当裁判所の判断訂正審決により本件明細書の特許請求の範囲が上記のとおり訂正されたことは当事者間に争いがなく、本件訂正によって、本件明細書の特許請求の範囲は減縮されたことが明らかである。 そうすると、本件決定が本件発明の要旨を本件訂正請求前の本件明細書の特許請求の範囲記載のとおりと認定したことは、結果的に本件発明の要旨の認定を誤ったこととなり、この誤りが本件決定の結論に影響を及ぼすことは明らかであるから、本件決定は取消しを免れない。 よって、原告の請求は理由があるからこれを認容し、訴 結果的に本件発明の要旨の認定を誤ったこととなり、この誤りが本件決定の結論に影響を及ぼすことは明らかであるから、本件決定は取消しを免れない。 よって、原告の請求は理由があるからこれを認容し、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法7条、民事訴訟法61条を適用して、主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第13民事部裁判長裁判官篠原勝美裁判官長沢幸男裁判官宮坂昌利
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