【DRY-RUN】主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 弁護人佐治良三、同後藤昭樹の上告趣意について。 所論は、要するに、国税通則法(昭和三七年法律六六号)六八条所定の重加
主文本件各上告を棄却する。 理由弁護人佐治良三、同後藤昭樹の上告趣意について。 所論は、要するに、国税通則法(昭和三七年法律六六号)六八条所定の重加算税は、国税逋脱者に対する刑罰たる実質を有するのであるから、同一の法人税逋脱行為につき、一方において同条による重加算税を賦課徴収しながら、他方において旧法人税法(昭和二二年法律二八号。昭和三七年法律六七号による改正後のもの)四八条一項、五一条一項所定の逋脱犯に対する刑罰を科すことは、憲法三九条後段の禁止する二重処罰に該当するというのである。 しかし、所論重加算税は、ある程度過少申告者等に対する制裁的意義を有する面を否定できないにせよ、その本質は、過少申告等による納税義務違反の発生を防止し、もつて租税収入の確保を図る趣旨のもとに、行政機関の行政手続により租税の形式をもつて賦課する行政上の措置に外ならず、これと本来の刑罰を併科したからといつて憲法三九条後段の規定に違反するものでないことは、当裁判所大法廷の判例(昭和二九年(オ)第二三六号同三三年四月三〇日判決、民集一二巻六号九三八頁)の趣旨に照らし明らかである(昭和三五年(あ)第一三五二号同三六年七月六日第一小法廷判決、刑集一五巻七号一〇五四頁参照。)。それ故、これと同旨を判示する原判決に所論違憲ないし憲法解釈の誤りは認められず、論旨はこれに反する独自の見解に立脚するものであつて、採るを得ない。 また、記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 昭和四三年三月二九日最高裁判所第二小法廷- 1 -裁判長裁判官奥野健一裁 一致の意見で、主文のとおり判決する。 昭和四三年三月二九日最高裁判所第二小法廷- 1 -裁判長裁判官奥野健一裁判官草鹿浅之介裁判官城戸芳彦裁判官色川幸太郎- 2 -
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