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昭和36(オ)636 土地所有権移転登記手続及土地所有権侵害扶除請求

裁判所

昭和38年10月29日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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2,231 文字

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人銭坂喜雄の上告理由第一点について。論旨は、ひつきよう、原審が適法にした証拠の取捨判断ないし事実の認定を非難するに帰し、採用するを得ない。同第二点について。本件土地の売買契約において、所有権移転登記義務と代金支払義務とが同時履行の関係にあつたものであるとした原判決(第一審判決引用)の判断は、挙示の証拠関係から肯認できるから、所有権移転登記義務が先給付の関係にあつたものとする論旨は、原審の裁量に委ねられた証拠の取捨判断ないし事実認定を非難するに帰着する。そして、原判決の確定した事実によると前記両債務の履行期についてはその定めがなかつたというのであるから、被上告人B1は自己の債務に属する移転登記義務の履行の提供をして上告人に対し代金支払の催告をすることにより上告人をして遅滞に附することができるといわなければならない。原判決によれば、被上告人B1の代理人たる被上告人B2は、右所有権移転登記手続に必要な書類等の準備を整えたうえ、昭和三二年九月八日この旨を上告人に告げて同月末日までに右登記手続および代金の授受をすべきことを申し入れたところ、上告人はこれに応じられない旨応答し、そのまま同月末日を経過したというのであるから、これにより被上告人B1の移転登記義務については適法な履行の提供を伴う催告がなされたものとした原審の認定は正当として是認できる。論旨は、所有権移転登記と代金支払とが同時履行の関係に立つ場合でも、所有権移転登記を現実になし終ることによつてのみ代金の支払を請求しうるものであるとか、所有権移転登記手続に着手したか否かに- 1 -ついても疑問があるなどというが、結局同時履行の法理や履行の提供の意義を誤解 登記を現実になし終ることによつてのみ代金の支払を請求しうるものであるとか、所有権移転登記手続に着手したか否かに- 1 -ついても疑問があるなどというが、結局同時履行の法理や履行の提供の意義を誤解するか、独自の法律的見解を主張するにすぎず、引用の大審院判例も本件に適切でない。 か、所有権移転登記手続に着手したか否かに- 1 -ついても疑問があるなどというが、結局同時履行の法理や履行の提供の意義を誤解 登記を現実になし終ることによつてのみ代金の支払を請求しうるものであるとか、所有権移転登記手続に着手したか否かに- 1 -ついても疑問があるなどというが、結局同時履行の法理や履行の提供の意義を誤解するか、独自の法律的見解を主張するにすぎず、引用の大審院判例も本件に適切でない。論旨は採用できない。同第三点について。昭和三三年三月二四日所論所有権移転登記申請書が受理されなかつたのは、添付の印鑑証明書の有効期間が経過したためであるとの原判示は、その挙示の証拠により肯認できる。されば、右申請書の受理されなかつた理由に関しては、論旨証人尋問が唯一の証拠方法とは認められないから(乙六号証の一、二は所有権保存登記ならびに相続登記の申請書であるから、それには印鑑証明書の添付を要しないことはいうまでもない。不動産登記法施行細則四二条、四四条ノ四参照)、右尋問の申請を採用しなかつた原審の措置には所論違法はない。論旨は採用できない。同第四点について。当事者の主張事実と原審が証拠により認定した事実との間に論旨(イ)ないし(ハ)に指摘する程度の多少の喰い違いがあつたからといつて、その主張事実の同一性にはなんら影響がなく、当事者の主張の範囲内においてなした事実上の判断にすぎないと認められるから、このような場合には、所論弁論主義に反するものとはいえない。また、論旨(ニ)(ホ)に指摘する原審の認定事実は、単なる間接事実にすぎないから、当事者の主張がなくても裁判所がこれを認定できることもいうまでもない(最高裁昭和二七年一二月二五日第一小法廷判決、民集六巻一二四〇貢参照)。論旨は、いずれも、採用できない。同第五点について。原判決によれば、被上告人B1の代理人たる被上告人B2がした昭和三二年九月八日の所論催告により、同月末日の徒過とともに上告人が履行遅 参照)。論旨は、いずれも、採用できない。同第五点について。原判決によれば、被上告人B1の代理人たる被上告人B2がした昭和三二年九月八日の所論催告により、同月末日の徒過とともに上告人が履行遅滞に陥つたものであり、爾後の期限を附しての催告は本件売買契約解除の前提たる催告として有効で- 2 -ある旨を認定判示していることは極めて明白であるから、原判決には所論理由齟齬の点はない。 過とともに上告人が履行遅 参照)。論旨は、いずれも、採用できない。同第五点について。原判決によれば、被上告人B1の代理人たる被上告人B2がした昭和三二年九月八日の所論催告により、同月末日の徒過とともに上告人が履行遅滞に陥つたものであり、爾後の期限を附しての催告は本件売買契約解除の前提たる催告として有効で- 2 -ある旨を認定判示していることは極めて明白であるから、原判決には所論理由齟齬の点はない。論旨は、原判示を正解しないでこれを論難するものであり、採るを得ない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官横田正俊裁判官河村又介裁判官垂水克己裁判官石坂修一- 3 -

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