昭和38(オ)854 家屋明渡請求

裁判年月日・裁判所
昭和39年5月29日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人春原源太郎の上告理由第一について。  所論は、要するに、原審が上告

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判決文本文3,478 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人春原源太郎の上告理由第一について。  所論は、要するに、原審が上告人らの弁論再開の申請を許さなかつたのは違法で あるというのである。しかし、いつたん終結した弁論を再開すると否とは当該裁判 所の自由裁量によつて決し得るところである。原審が、弁論終結後に上告人らがし た所論のような弁論再開の申請を顧ることなく、判決をしたからといつて、所論の ような違法があるとはいえない。所論は採用できない。  同第二について。  上告人らは、原審において、本件(一)の家屋の占有権原として、右家屋はもと 訴外Dの所有であつたが、昭和二五年訴外E有限会社設立と同時に右訴外会社がD より賃料一ヶ月二、〇〇〇円の約定でこれを賃借使用し、現在に至つているもので あり、上告人A1は右訴外会社の従業員として右家屋を管理するため終始これに居 住してきたものである旨抗弁したが、これに対し、原審は、第一審判決を引用し、 訴外E有限会社が昭和二五年一二月二三日設立と同時にその本店を本件土地所在地 に定めていることが認められるけれども、右訴外会社は設立以来上告人A1の亡父 訴外Dを中心に親子兄弟をその構成員としたいわゆる家族会社であることが認めら れ、右訴外会社は名目上、形式上の存在を有するだけであつて、同会社による事業 は実質においては訴外D、上告人A1個人の経営となんら選ぶところがないことが 窺われ、右訴外会社が訴外Dから賃料一ヶ月金二、〇〇〇円の約定で賃借している 旨の証人F、上告人A1の本人尋問の結果は甲第三、四、五号証の記載に比照した やすく信用するわけにいかず、他に上告人ら主張の右抗弁事実を立証するに足る証 - 1 - 拠はない旨判断したうえ、本件(一)の家屋を共同して占有 A1の本人尋問の結果は甲第三、四、五号証の記載に比照した やすく信用するわけにいかず、他に上告人ら主張の右抗弁事実を立証するに足る証 - 1 - 拠はない旨判断したうえ、本件(一)の家屋を共同して占有している上告人らに対 し、その明渡を求める被上告人の本訴請求を認容すべき旨判断したのであり、右判 断は正当として是認できる。しかして、右請求ならびに抗弁の当否を判断するにつ き、右訴外会社が原審口頭弁論終結当時において本店を右家屋の所在地に定めてい ることにより右家屋を占有しているか否かのごときは元来関係のないことである。 所論は判決に影響のない事項につき無用の論議を展開するものであり、採用できな い。  同第三について。  第一審判決が、前記のごとく、訴外会社を家族会社と称し、また、その経営は個 人の経営と選ぶところがないと判示したのは、同会社が設立以来亡Dを中心に親子 兄弟をその構成員とし、それらの者によつて経営されている事実を指称したもので あることは判文上明らかであり、該事実は挙示の証拠によつて首肯できる。しかし て、第一審判決が、かかる事実を判示したのは、訴外会社が亡Dから本件(一)の 家屋を賃借した旨の上告人らの主張を肯認し難いと判断した理由の一を挙げた趣旨 にほかならず、所論のごとく、訴外会社がいわゆる家族会社であるから法律上存在 しないとか、構成員個人の人格に吸収されるとかは毫も判示していないこと明瞭で ある。所論は、原審が適法にした事実の認定を非難するか、または、判示を正解し ないで原判決に所論の違法があると主張するものであり、採用できない。  同第四について。  原判決の引用する第一審判決の確定したところによれば、被上告人は、本件(一) の家屋および本件土地に対する強制競売手続において、昭和三五年六月一三日競落 許可決定を得、右土地家屋の所有権を取得したとい  原判決の引用する第一審判決の確定したところによれば、被上告人は、本件(一) の家屋および本件土地に対する強制競売手続において、昭和三五年六月一三日競落 許可決定を得、右土地家屋の所有権を取得したというのである。右のように不動産 強制競売手続において不動産を競落し、その所有権を取得した競落人は、競落代金 を完納したときは、競売裁判所に対し、債務者またはその一般承継人の占有にかか - 2 - る右不動産を引き渡すべき旨の命令を申請し、該命令に基づいて引渡の執行をする ことができるのであるが、競落人が、競落物件の占有を取得するため、右引渡命令 を申請しこれを執行する方法によることができるからといつて、債務者またはその 一般承継人を相手どつて競落物件の引渡または明渡を求める訴を提起することが禁 止されるものとは考えられない。そして、記録によれば、上告人A1、同A2は、 他の相続人六名とともに、被上告人を相手どつて、名古屋地方裁判所に対し、昭和 三八年二月中所有権確認請求訴訟を提起し、本件土地および本件(一)の家屋が右 相続人八名の所有であることを確認する等の判決を求め、被上告人の所有権を否認 していることが認められるのであり、かかる事情のもとにおいては、被上告人が上 告人A1、同A2に対し本件(一)の家屋および本件土地中本件(二)の家屋の床 面積部分の明渡を請求することは訴の利益に欠けるところはないものといわなけれ ばならない。したがつて、本訴は適法であり、叙上に反する見地に立つて原判決を 論難する所論は採用できない。  同第五について。  被上告人は、原審において、本件(一)の家屋および本件土地に対する上告人ら の共同不法占有を理由に、一ヵ月五、〇〇〇円の割合による右土地家屋使用料相当 額の損害賠償を請求し、原審は、右請求を認容すべきものと判断し、上告人らに対 し右土地家屋の賃 および本件土地に対する上告人ら の共同不法占有を理由に、一ヵ月五、〇〇〇円の割合による右土地家屋使用料相当 額の損害賠償を請求し、原審は、右請求を認容すべきものと判断し、上告人らに対 し右土地家屋の賃料相当額一ヵ月五、四五二円の中請求にかかる一ヵ月五、〇〇〇 円の割合の範囲内において金員の支払を命じたものであることは、原判決およびそ の引用する第一審判決に徴して明らかであり、右判断はもとより正当である。  (1)について。右判断は、被上告人が原審において訂正した主張に基づいてな されたものであり、論旨(1)はこの点を正解しないものである。  (2)について。原審が本件土地のみの使用料相当額を一ヵ月五、〇〇〇円と認 めたものでないことは明らかである。論旨(2)はこの点を正解しないで立論する - 3 - ものである。  (3)について。前示のごとく、原審は、本件(一)の家屋ならびに本件土地の 不法占有を理由に、右土地家屋の賃料相当額の損害金の支払を命じたものであり、 右判断の正当なことは前示のとおりである。論旨は原審の認定と相容れない事実に 立脚して右判断を非難する以上に出ない。  (4)について。原審が、上告人らに一ヵ月五、〇〇〇円の割合による損害金の 支払義務があると判断したのは、上告人らが被上告人所有の本件(一)の家屋およ び本件土地を共同して不法占有していることを理由とする。このように数人が共同 して他人所有の不動産を不法に占有して損害を被らせた場合には、「各自連帯ニテ 其賠償ノ責ニ任ス」べきことは民法七一九条一項の規定により明らかである。これ に反する見解に立つ所論はあたらない。  要するに所論は原判示を正解せず、または独自の見解に立脚し、原判決に所論の 違法があると主張するものであり、採用できない。  よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の らない。  要するに所論は原判示を正解せず、または独自の見解に立脚し、原判決に所論の 違法があると主張するものであり、採用できない。  よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、 主文のとおり判決する。      最高裁判所第二小法廷          裁判長裁判官    奥   野   健   一             裁判官    山   田   作 之 助             裁判官    城   戸   芳   彦             裁判官    石   田   和   外 - 4 -

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