昭和29(オ)48 損害賠償等請求

裁判年月日・裁判所
昭和30年10月25日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 仙台高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人片岡政雄の上告理由第一点について。  所論は、原判決は、民法七二〇条

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判決文本文1,164 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人片岡政雄の上告理由第一点について。  所論は、原判決は、民法七二〇条に定める正当防衛の解釈適用を誤つた違法があ ると主張する。しかし原判決の認定した事実関係の下においては、所論の点に関す る原審の判断は相当であつて、違法とは認められない。すなわち判示のように被上 告人等は上告人の田に植附をしょうと「約十人位で右田に臨み、第一審原告に無断 で……右田に立入り馬を使用して……植附準備をはじめ」たことは、法所定の「他 人ノ不法行為」たる客観的要件を充足するものと解することができるが、判示事実 を通じてその「他人ノ不法行為」が急迫であり、上告人の加害行為が「已ムコトヲ 得スシテ為シタル」ものとは認めるに足りない。従つて原審の判断に所論のような 違法はなく、これと異なる前提に立つ損害賠償額に関する主張は理由がない。  同第二点について。  所論は、原判決は、不法行為に基く損害賠償の範囲について、実験則に反し、か つ民法四一六条の解釈を誤つた違法があると主張する。しかし原判決は、適法に調 べた証拠によつて、被上告人が上告人に与えた加害の程度では、通常は脳神経衰弱 症の病状を呈することはなく、上告人の場合は異例に属すること等を認定し、結局 上告人の右病状による損害は、これを民法四一六条一項にいう通常生ずべき損害と は認められず、同二項の「特別ノ事情ニ因リテ生シタル損害」と解すべきところ、 上告人の立証によつては、被上告人が右特別の事情を予見しまたは予見し得べかり しことを認めるに足りないから、上告人の右損害賠償請求は失当であるという趣旨 を判断したのであつて、この判断になんら所論のような違法はない。所論は結局原 - 1 - 審の事実認定を非難し、これと異なる しことを認めるに足りないから、上告人の右損害賠償請求は失当であるという趣旨 を判断したのであつて、この判断になんら所論のような違法はない。所論は結局原 - 1 - 審の事実認定を非難し、これと異なる前提に立つて原審の判断を攻撃するに帰し採 用の限りでない。  よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと おり判決する。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    小   林   俊   三             裁判官    島           保             裁判官    河   村   又   介             裁判官    本   村   善 太 郎             裁判官    垂   水   克   己 - 2 -

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