平成24(ワ)8071 特許権侵害差止等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成26年1月16日 大阪地方裁判所
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平成26年1月16日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成24年(ワ)第8071号特許権侵害差止等請求事件口頭弁論終結日平成25年10月17日判決      原告株式会社湯山製作所 同訴訟代理人弁護士飯島 歩同生沼寿彦同岡田 徹同訴訟代理人弁理士横井知理同補佐人弁理士吉田美和 被告日進医療器株式会社 同訴訟代理人弁護士川村哲二主文 1 被告は,別紙製品目録記載の各製品を製造し,販売し,販売の申出をし,又は販売のために展示してはならない。 2 被告は,前項の各製品を廃棄せよ。 3 被告は,原告に対し,556万5991円並びに内313万5116円に対する平成24年8月4日から及び内243万0875円に対する平成25年8月3日から,それぞれ支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 4 原告のその余の請求を棄却する。  5 訴訟費用はこれを5分し,その4を原告の負担とし,その余は被告の負担とする。 6 この判決は,1項,3項及び5項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由第1 当事者の求めた裁判 1 原告(1) 主文1項と同旨(2) 被告は,別紙製品目録記載の各製品及びその半製品(同目録記載の製品の構造を具備しているもの)並びに同製品の製造に 実及び理由第1 当事者の求めた裁判 1 原告(1) 主文1項と同旨(2) 被告は,別紙製品目録記載の各製品及びその半製品(同目録記載の製品の構造を具備しているもの)並びに同製品の製造に供する製造設備を廃棄せよ。 (3) 被告は,原告に対し,1億1250万円及びこれに対する平成24年8月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 (4) 訴訟費用は被告の負担とする。 (5) 仮執行宣言 2 被告(1)原告の請求をいずれも棄却する。 (2)訴訟費用は原告の負担とする。 第2 事案の概要 1 前提事実(証拠等の掲記がない事実は当事者間に争いがない。)(1)当事者原告は,保健医療機械器具類の製造及び販売等を目的とする会社である。 被告は,医療衛生用品,医科器械,衛生材料,計量器,医薬品,理化学器械の製造販売等を目的とする会社である。 (2)原告の有する特許権及び商標権ア原告の有する特許権(ア) 原告は,以下の特許(以下「本件特許」といい,本件特許の請求項1に係る発明を「本件特許発明」という。)に係る特許権(以下「本件特許権」という。)を有する。特許番号 4194737号発明の名称薬剤分包用ロールペーパ出願日平成12年6月2日登録日平成20年10月3日特許請求の範囲【請求項1】非回転に支持された支持軸の周りに回転自在に中空軸を設け,中空軸にはモータブレーキを係合させ,中空軸に着脱自在に装着されるロールペーパのシートを送りローラで送り出す給紙部と,2つ折りされたシートの間にホッパから薬剤を投入し,薬剤を投入されたシートを所定間隔で幅方向と両側縁部とを帯状にヒートシールする加熱ローラを有する分包部とを備え,ロールペーパの回転角 出す給紙部と,2つ折りされたシートの間にホッパから薬剤を投入し,薬剤を投入されたシートを所定間隔で幅方向と両側縁部とを帯状にヒートシールする加熱ローラを有する分包部とを備え,ロールペーパの回転角度を検出するために支持軸に角度センサを設け,上記中空軸と上記支持軸の固定支持板間で上記中空軸のずれを検出するずれ検出センサを設け,分包部へのシート送り経路上でシート送り長さを測定する測長センサを設け,ロールペーパを上記中空軸に着脱自在に固定してその固定時に両者を一体に回転させる手段をロールペーパと中空軸が接する端に設け,角度センサ及び測長センサの信号に基づいてシート張力をロールペーパ径に応じて調整しながら薬剤を分包するようにし,さらに角度センサの信号とずれ検出センサの信号との不一致により上記中空軸に着脱自在に装着されたロールペーパと上記中空軸とのずれを検出するようにした薬剤分包装置に用いられ,中空芯管とその上に薬剤分包用シートをロール状に巻いたロールペーパとから成り,ロールペーパのシートの巻量に応じたシート張力を中空軸に付与するために,支持軸に設けた角度センサによる回転角度の検出信号と測長センサの検出信号とからシートの巻量が算出可能であって,その角度センサによる検出が可能な位置に磁石を配置し,その磁石をロールペーパと共に回転するように配設して成る薬剤分包用ロールペーパ。(イ) 本件特許発明は,以下のとおり分説することができる。A 非回転に支持された支持軸の周りに回転自在に中空軸を設け,中空軸にはモータブレーキを係合させ,中空軸に着脱自在に装着されるロールペーパのシートを送りローラで送り出す給紙部と,2つ折りされたシートの間にホッパから薬剤を投入し,薬剤を投入されたシートを所定間隔で幅方向と両側縁部とを帯状にヒートシールする加 在に装着されるロールペーパのシートを送りローラで送り出す給紙部と,2つ折りされたシートの間にホッパから薬剤を投入し,薬剤を投入されたシートを所定間隔で幅方向と両側縁部とを帯状にヒートシールする加熱ローラを有する分包部とを備え,ロールペーパの回転角度を検出するために支持軸に角度センサを設け,上記中空軸と上記支持軸の固定支持板間で上記中空軸のずれを検出するずれ検出センサを設け,分包部へのシート送り経路上でシート送り長さを測定する測長センサを設け,ロールペーパを上記中空軸に着脱自在に固定してその固定時に両者を一体に回転させる手段をロールペーパと中空軸が接する端に設け,角度センサ及び測長センサの信号に基づいてシート張力をロールペーパ径に応じて調整しながら薬剤を分包するようにし,さらに角度センサの信号とずれ検出センサの信号との不一致により上記中空軸に着脱自在に装着されたロールペーパと上記中空軸とのずれを検出するようにした薬剤分包装置に用いられ,B 中空芯管とその上に薬剤分包用シートをロール状に巻いたロールペーパとから成り,C ロールペーパのシートの巻量に応じたシート張力を中空軸に付与するために,支持軸に設けた角度センサによる回転角度の検出信号と測長センサの検出信号とからシートの巻量が算出可能であって,その角度センサによる検出が可能な位置に磁石を配置し,D その磁石をロールペーパと共に回転するように配設して成るE 薬剤分包用ロールペーパ。(ウ)本件特許出願の願書に添付された明細書には,本件特許発明の作用効果について以下の記載がある。【0068】【効果】以上詳細に説明したように,薬剤分包装置に用いられるこの発明の薬剤分包用ロールペーパは,中空芯管とこれに巻付けたロールペーパとから成り,シート巻量が検出できる がある。【0068】【効果】以上詳細に説明したように,薬剤分包装置に用いられるこの発明の薬剤分包用ロールペーパは,中空芯管とこれに巻付けたロールペーパとから成り,シート巻量が検出できる位置に配置した磁石を支持軸の角度センサで検出してシート張力の調整を可能とするものとしたから,簡易な構成のロールペーパであって,これを薬剤分包装置に用いることによりその分包作用において耳ずれや裂傷のない分包作用を実現できるという利点が得られる。イ原告の有する商標権原告は,以下の各登録商標(以下,併せて「本件各登録商標」という。)に係る各商標権(以下,併せて「本件各商標権」という。)を有する。(ア) 本件登録商標1登録番号 1685481号登録日昭和59年5月29日出願日昭和56年6月27日商品の区分第16類指定商品紙類,文房具類 登録商標別紙商標目録記載1のとおり(イ)本件登録商標2登録番号 5488876号登録日平成24年4月27日出願日平成23年9月29日商品の区分第16類指定商品紙類,薬剤分包機用分包紙,包装用プラスチックフィルム登録商標別紙商標目録記載2のとおり(3)原告の行為原告は,薬剤分包用ロールペーパ(以下「原告製品」という。)を製造販売している(なお,原告が,原告製品を販売するに際し,原告製品の芯管の所有権を留保しているかについて,後記のとおり,当事者間に争いがある。)。 原告製品の芯管(中空芯管)の一端にはプラスチック製リングが嵌合されており,その外表面には,本件登録商標2が対向するようにして2か所,本件登録商標1が1 後記のとおり,当事者間に争いがある。)。 原告製品の芯管(中空芯管)の一端にはプラスチック製リングが嵌合されており,その外表面には,本件登録商標2が対向するようにして2か所,本件登録商標1が1か所,それぞれ型抜きで立体的に浮き上がるようにして付されている。 (4)被告の行為被告は,平成22年2月から,別紙製品目録記載の各製品(以下「被告製品」という。)を販売している。被告製品は,原告製品の分包紙が費消された後に残った使用済み芯管を回収し,それに分包紙(グラシン紙又はセロポリ紙からなる薬剤分包用シート)を芯管の円筒部外周に巻き直すことによって製品化したものである。原告製品の芯管をそのまま使用しているため,被告製品の芯管にも,原告の付した本件各登録商標が付されたままとなっている。 なお,原告は薬剤分包装置(型式:TWIN-Rシリーズ等。以下「原告装置」という。)を製造販売しており,原告製品及び被告製品は,いずれも専ら原告装置においてのみ使用されるものである。 2 原告の請求原告は,被告に対し,本件特許権及び本件各商標権に基づき,被告製品及びその半製品並びにその製造に供する製造設備の廃棄を求めるとともに,不法行為又は不当利得に基づき,一部金請求として1億1250万円の損害賠償又は利得返還及びこれに対する本件訴状送達の日の翌日である平成24年8月4日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めている。 3 争点(1)被告製品は本件特許発明の技術的範囲に属するか (争点1)(2)原告が被告製品につき本件特許権を行使することの可否(特許権消尽の成否)ア原告製品の芯管に関する譲渡の有無等 (争点2-1)イ被告製品と原告製品の同一性 告が被告製品につき本件特許権を行使することの可否(特許権消尽の成否)ア原告製品の芯管に関する譲渡の有無等 (争点2-1)イ被告製品と原告製品の同一性 (争点2-2)(3)原告が被告製品につき本件各商標権を行使することの可否(商標権消尽の成否) (争点3)(4)損害額等 (争点4)第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(被告製品は本件特許発明の技術的範囲に属するか)について【原告の主張】以下のとおり,被告製品は本件特許発明の技術的範囲に属する。 (1)被告製品の構成被告製品の構成は以下のとおりである。 a 原告装置には,非回転に支持された支持軸の周りに回転自在に中空軸が設けられており,被告製品の中空芯管は,この中空軸への挿入方向の端部に配置されたリング状の強磁性体によって当該中空軸に着脱自在に固定される。 b 被告製品は,中空芯管とその上に薬剤分包用シートをロール状に巻いたロールペーパとからなる。 c 上記中空芯管には,原告装置に設けられた上記中空軸への挿入方向とは 逆側の端部プラスチック内部の円周上に,3個の磁石が配設されている。 d 上記磁石は,中空芯管を構成するプラスチックの内部に配設されており,巻回されたロールペーパと共に回転する。 e 薬剤分包用ロールペーパである。 (2)構成要件充足性上記被告製品は,本件特許発明の各構成要件を充足する。 【被告の主張】(1)被告製品の構成原告が主張する被告製品の構成のうちa,b,d及びeは認め,cは知らない。 (2)構成要件充足性被告製品が 本件特許発明の各構成要件を充足する。 【被告の主張】(1)被告製品の構成原告が主張する被告製品の構成のうちa,b,d及びeは認め,cは知らない。 (2)構成要件充足性被告製品が本件特許発明の構成要件B及びEを充足することは認め,構成要件A,C及びDを充足することは知らない。 2 争点2-1(原告製品の芯管に関する譲渡の有無等)について【被告の主張】原告は,芯管を含む原告製品全体を譲渡している。そして,被告製品は原告製品の使用済み芯管をそのままの状態で再利用したものであるから,被告製品について本件特許権は消尽している。 (1)原告製品の譲渡と本件特許権の消尽原告は,芯管を含む原告製品全体を譲渡している。 前提事実のとおり,被告製品は,分包紙が費消された後の原告製品の使用済み芯管に分包紙を巻き直して製品化したものである。原告製品の芯管をそのままの状態で再利用しており,何らの加工や部材交換も行っていない。 (2)後記【原告の主張】に対する反論原告は,原告と最終的な顧客(使用者)である病院や薬局等との間で,原告製品の芯管の所有権を原告に留保する旨の合意があると主張する。  しかし,原告製品は,原告から医薬品問屋などの卸売業者に,卸売業者から病院や薬局等の顧客に,順次,販売されるものである。それにもかかわらず,原告は,最終的な顧客(使用者)との合意しか主張しておらず,卸売業者間や卸売業者と顧客間でも所有権留保の合意が成立していることについて主張立証していない(しかも,その主張立証は,個々の原告製品の芯管についてなされるべきである。)。 また,ユーザーが原告製品の芯管を返還しなかったからといって,ペナルティがあるわけではなく,返却するよう催促されるわけでもなく,多くの芯管が原告の管理,支配を離 ついてなされるべきである。)。 また,ユーザーが原告製品の芯管を返還しなかったからといって,ペナルティがあるわけではなく,返却するよう催促されるわけでもなく,多くの芯管が原告の管理,支配を離れてしまっている。このような芯管を再利用する製品の全てについて,製造,販売の差止めが認められるべきではない。 【原告の主張】原告は,顧客に対し,原告装置を販売する際に,原告装置に使用する原告製品の芯管の所有権を留保することについて説明している。また,原告装置に関する売買契約の締結時,原告装置の設置時又はこれらの間に,顧客からこのことに関する承諾を得ている。 したがって,原告と顧客との間では,原告製品の芯管の所有権を原告に留保する旨の包括的合意が成立しているから,原告製品(被告製品)について本件特許権は消尽していない。 3 争点2-2(被告製品と原告製品の同一性)について【被告の主張】前提事実のとおり,被告製品は,分包紙を費消した後の原告製品の使用済み芯管に分包紙を巻き直して製品化したものであり,芯管自体には何らの加工や部材交換も行っていない。 分包紙が消耗品であるのに対し,芯管は硬い樹脂でできており,分包紙を使い切る程度の期間で破損したり劣化したりするものではない。 このような芯管のリサイクルは,特許製品が製品としての本来の耐用期間を経過してその効用を終えた後に再使用又は再生利用をするものではない。 したがって,被告製品は,原告製品と同一性を有しており,新しく特許製品を製造したものではない。 【原告の主張】以下の事情からすると,被告製品は,加工前の原告製品と同一性を欠く特許製品を新たに製造したものである。 (1) 原告製品の属性原告製品は,薬剤の分包に用いられるものであり,その構造は,芯管とそ 以下の事情からすると,被告製品は,加工前の原告製品と同一性を欠く特許製品を新たに製造したものである。 (1) 原告製品の属性原告製品は,薬剤の分包に用いられるものであり,その構造は,芯管とその周囲に巻回された分包紙からなる。 そうすると,分包紙を使い切った後は製品としての効用を失うことになるから,製品としての耐用期間は分包紙を使い切るまでの間である。 (2) 本件特許発明の内容本件特許発明の構成要件は,分包紙の巻き量の検出を可能にする芯管と,その周囲に巻回された分包紙からなり,分包紙を使い切った後の芯管だけでは本件特許発明の構成要件を充足しない。 そうすると,分包紙は本件特許発明の必須の構成要件であり,これを使い切った後に特許製品としての同一性が失われることは明らかである。 (3) 加工及び部材の交換の態様被告製品における加工の態様は,原告製品の芯管に分包紙を巻き直すことにより,完全に失われていた商品としての効用を,概ね新品同様に回復させるものである。 (4) 取引の実情等芯管を再利用することは可能であるものの,製品全体としては使い切りの消耗品であり,修理して使い続けることは予定されていない。 前記のとおり,原告は原告製品の芯管の所有権を留保しており,原告製品の経済的価値のほとんどは分包紙が占めている。  4 争点3(原告が被告製品につき本件各商標権を行使することの可否)について【被告の主張】前記2【被告の主張】のとおり,原告は,芯管を含む原告製品全体を譲渡しており,被告製品は原告製品の使用済み芯管をそのままの状態で再利用したものであるから,被告製品について本件各商標権は消尽している。 また,被告は,被告製品について,原告の製品として宣伝,販売しているわけではない。被告製品に付された本件各 をそのままの状態で再利用したものであるから,被告製品について本件各商標権は消尽している。 また,被告は,被告製品について,原告の製品として宣伝,販売しているわけではない。被告製品に付された本件各登録商標は芯管の一部に小さく表示されているだけであり,よほど注意しない限り,認識できないものである。しかも,被告製品は,芯管の周りに分包紙が巻き付けられており,外装もされた上,段ボール箱に詰められた状態で販売されている。 これらのことからすれば,被告製品の芯管に本件各登録商標が付されているとしても,製品全体について,出所識別機能や品質保証機能を害する態様で使用しているものではない。 【原告の主張】以下の理由から,被告製品について本件各商標権は消尽していない。 (1)原告製品と被告製品の同一性がないこと本件各登録商標の指定商品は「紙類」であるところ,原告製品と被告製品は分包紙が全く別の物であるから,製品としての同一性がない。 また,原告製品全体の品質に最も影響するのは分包紙の材質及びその巻き方である。原告製品の分包紙に用いられるラミネート材料は,防湿性や密封性に適した材料を選択して製造され,独自の特性を有する自社開発製造品である。そして,原告工場内では,衛生的に管理された環境下で,原告製品を一貫生産することにより,万全な品質を確保している。 したがって,芯管が同一であるとはいえ,被告製品は,分包紙やその巻き方が原告製品とは異なるから,商標の出所識別機能及び品質保証機能の観点からみても完全に異なる商品である。 (2)原告が原告製品の芯管の所有権を留保していること前記2【原告の主張】のとおり,原告は,原告製品の芯管の所有権を留保しており,譲渡していないから,被告製品について本件各商標権は消尽していない。 が原告製品の芯管の所有権を留保していること前記2【原告の主張】のとおり,原告は,原告製品の芯管の所有権を留保しており,譲渡していないから,被告製品について本件各商標権は消尽していない。 5 争点4(損害額等)について【原告の主張】(1)損害額ア特許法102条2項による損害額被告は,被告製品1個につき平均5500円で販売し,2500円の利益を受けた。 平成20年10月3日から平成25年8月3日までの58か月間における被告製品の譲渡数量は,5万8000個である。 よって,被告は合計1億4500万円の利益を受けており,原告は同額の損害を受けたものと推定される。 〔計算式〕 2,500×58,000=145,000,000イ特許法102条3項及び商標法38条3項による損害額(前記アの損害額の予備的主張)(ア) 本件特許発明の実施料率被告製品は原告装置に用いられるものであり,原告装置は特殊産業用機械であるところ,特殊産業用機械に用いられる特許発明の一般的な実施料率は売上高の6.5%である。本件特許発明は医薬品の厳密な衛生管理を行うために極めて基本的かつ重要な技術であるから,相当な実施料率は上記6.5%である。 そうすると,本件特許発明の実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額は,2073万5000円である。 〔計算式〕 5,500×58,000×0.065=20,735,000(イ) 本件各登録商標の使用料率原告は,薬剤分包装置製造の草分けであり,世界最大のシェアを誇る企業である。原告製品の品質に対する市場の信頼も極めて厚いものであり,本件各登録商標の使用料率が売上高の5%を下ることはない。 そうすると,本件登録商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額は,1 ある。原告製品の品質に対する市場の信頼も極めて厚いものであり,本件各登録商標の使用料率が売上高の5%を下ることはない。 そうすると,本件登録商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額は,1595万円である。 〔計算式〕 5,500×58,000×0.05=15,950,000(ウ) 損害額上記(ア)及び(イ)によれば,特許法102条3項及び商標法38条3項による損害額は合計3668万5000円を下らない。 〔計算式〕 20,735,000+15,950,000=36,685,000(2)利得額被告は,法律上の原因なく,前記(1)アの1億4500万円又は同イの3668万5000円の利益を受け,その結果,原告に同額の損失を及ぼした。 したがって,被告は,原告に対し,不当利得に基づき,1億4500万円又は3668万5000円の利得返還義務を負う。 【被告の主張】(1)平成22年6月頃から平成25年3月までの間に受けた利益ア売上高被告は,平成22年6月頃から平成25年3月までの間に,4944個の被告製品を販売し,2607万1180円の売上げを得た。 イ経費経費は以下のとおり(合計2129万5201円)である。 (ア)仕入額 1805万3250円(イ)返品額 25万5609円(ウ)値引額 187万3262円(エ)回収芯管の確認作業手数料 36万7280円(オ)芯管の回収に要した運送費用 25万3500円(カ)製品の顧客への運送費用 49万2300円ウ利益額被告が受けた利益の額は,上記アの売上高から上記イの経費を控除した した運送費用 25万3500円(カ)製品の顧客への運送費用 49万2300円ウ利益額被告が受けた利益の額は,上記アの売上高から上記イの経費を控除した477万5979円である。 (2)平成25年4月から同年8月3日までの間に受けた利益ア売上高被告は,平成25年4月から同年8月3日までの間に771個の被告製品を販売し,404万3400円の売上げを得た。 イ経費額経費は以下のとおり(合計325万3388円)である。 (ア) 仕入額 275万9480円(イ) 値引額 32万4182円(ウ) 回収芯管の確認作業手数料前記(1)と同様の割合(5万6961円)(エ) 芯管の回収に要した運送費用前記(1)と同様の割合(3万9315円)(オ) 製品の顧客への運送費用 7万3450円ウ利益額被告が受けた利益の額は,上記アの売上高から上記イの経費を控除した額(79万0012円)である。 第4 当裁判所の判断 1 争点1(被告製品は本件特許発明の技術的範囲に属するか)に対する判断以下のとおり,被告製品は本件特許発明の技術的範囲に属する。 (1)被告製品の構成被告製品が以下の構成a,b,d及びeを備えることについては,当事者間に争いがない。また,証拠(甲16)によれば,以下の構成cを備えることも認められる。 a 原告装置には,非回転に支持された支持軸の周りに回転自在に中空軸が設けられており,被告製品の中空芯管は,この中空軸への挿入方向の端部に配置されたリング状の強磁性体によって当該中空軸に られる。 a 原告装置には,非回転に支持された支持軸の周りに回転自在に中空軸が設けられており,被告製品の中空芯管は,この中空軸への挿入方向の端部に配置されたリング状の強磁性体によって当該中空軸に着脱自在に固定される。 b 被告製品は,中空芯管とその上に薬剤分包用シートをロール状に巻いたロールペーパとからなる。 c 上記中空芯管には,原告装置に設けられた上記中空軸への挿入方向とは逆側の端部プラスチック内部の円周上に,3個の磁石が配設されている。 d 上記磁石は,中空芯管を構成するプラスチックの内部に配設されており,巻回されたロールペーパと共に回転する。 e 薬剤分包用ロールペーパである。 (2)構成要件充足性以下のとおり,上記(1)の被告製品は,本件特許発明の各構成要件を充足する。 ア構成要件B及びEの充足性被告製品が本件特許発明の構成要件B及びEをそれぞれ充足することは,当事者間で争いがない。 イその余の構成要件充足性証拠(甲10)によれば,原告装置は,本件特許発明の構成要件Aの構成を備える薬剤分包装置であることが認められる。そして,前提事実のとおり,被告製品は,専ら原告装置に装着されて使用されるものであるから,本件特許発明の構成要件Aを充足する。 同様に,被告製品は,上記構成cを備えることにより,原告装置に用いられた場合,ロールペーパのシートの巻量に応じたシート張力を中空軸に付与するために支持軸に設けた角度センサによる回転角度の検出信号と測長センサの検出信号とからシートの巻量を算出することが可能なものであることが認められる。したがって,被告製品は本件特許発明の構成要件Cも充足する。被告製品の構成dは,明らかに本件特許発明の構成要件Dに該当し,被告製品は構成要件Dを充足する。 能なものであることが認められる。したがって,被告製品は本件特許発明の構成要件Cも充足する。被告製品の構成dは,明らかに本件特許発明の構成要件Dに該当し,被告製品は構成要件Dを充足する。 2 争点2-1(原告製品の芯管に関する譲渡の有無等)について被告は,原告製品が芯管を含め譲渡されており,被告製品は原告製品の使用済み芯管をそのままの状態で再利用したものであるから,被告製品について本件特許権は消尽している旨主張する。しかし,次のとおり,原告製品が芯管を含め譲渡されたものと認めることはできない。 (1)特許権の消尽特許権者又は実施権者が我が国の国内において特許製品を譲渡した場合には,当該特許製品については特許権はその目的を達成したものとして消尽し,もはや特許権の効力は,当該特許製品を使用し,譲渡し又は貸し渡す行為等には及ばない(最高裁判所平成9年7月1日第三小法廷判決・民集51巻6号2299頁参照)。 (2)認定事実後掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。この認定に反する証拠はいずれも採用することができない。 ア原告は,原告装置を販売するに際し,関連会社又は代理店の従業員を介し,顧客に対し,① 原告製品の芯管は分包紙を使い切るまでの間無償で貸与するものであること,② 使用後は芯管を回収すること,③ 第三者に対する芯管の譲渡,貸与等は禁止することを説明しており,顧客も,このことについて承諾の意思表示をしている(甲18,26)。 イ原告は,原告製品の芯管の円周側面(甲22の1~3),外装の上端面及び側面(甲21の1~3),原告製品を梱包する梱包箱の表面(甲20の1・2)にも,上記①から③までと同じ内容の記載をしている。 また,原告装置の製品紹介をする原告のウェブサイト(甲24の 上端面及び側面(甲21の1~3),原告製品を梱包する梱包箱の表面(甲20の1・2)にも,上記①から③までと同じ内容の記載をしている。 また,原告装置の製品紹介をする原告のウェブサイト(甲24の1~3)及びカタログ(甲25)にも同旨の記載をしている。 原告は,原告製品の芯管が顧客から返却された場合にポイントを付与し,ポイントが一定数に達すれば景品と交換するサービスを実施しているところ,当該サービスの広告(甲23)にも同旨の記載をしている。 ウ原告による原告製品の芯管の回収率は,平成22年には97.4%であり,平成23年には97.7%であり,平成24年(1月~8月)には97.3%である(甲19)。 (3)検討前記(2)のとおり,原告は,原告装置を販売する際に,顧客との間で,原告製品の芯管について無償で貸与するものであり,その所有権を原告に留保する旨の合意をしていること,原告製品自体やその梱包材,広告等においても芯管の所有権が原告にあることを明記していることが認められる。また,実際に,最近3年間で約97%もの原告製品の芯管を回収していることから,最終的な顧客である病院や薬局だけでなく,卸売業者も含め,これらの表示を十分に認識していることが認められる。 これらのことからすれば,原告が,顧客に対し,原告製品の分包紙を譲渡したことは認められるものの,原告製品の芯管を譲渡しているとまでは認めがたいというべきである(原告製品は芯管と分包紙に分けることができ,原告は,芯管に巻いた分包紙のみを譲渡し,芯管については,所有権を留保し,使用貸借をしていると認めるのが相当である。)。 そうすると,原告製品のうち分包紙は顧客の下で費消されており,この部分について本件特許権の消尽は問題とならないし,芯管については消尽の前提を 貸借をしていると認めるのが相当である。)。 そうすると,原告製品のうち分包紙は顧客の下で費消されており,この部分について本件特許権の消尽は問題とならないし,芯管については消尽の前提を欠いているから,この点に関する被告の主張には理由がない。 3 争点2-2(被告製品と原告製品の同一性)について原告製品の芯管に関する譲渡の成否にかかわらず,次のとおり,被告製品と原告製品の同一性を認めることはできないから,被告製品について本件特許権の消尽を認めることはできない。 (1) 特許製品の新たな製造特許権者又は特許権者から許諾を受けた実施権者が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされ,それにより当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるときは,特許権者は,その特許製品について,特許権を行使することが許される。 特許権者又は特許権者から許諾を受けた実施権者が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされた場合において,当該加工等が特許製品の新たな製造に当たるとして特許権者がその特許製品につき特許権を行使することが許されるといえるかどうかについては,当該特許製品の属性,特許発明の内容,加工及び部材の交換の態様のほか,取引の実情等も総合考慮して判断すべきである(最高裁判所平成19年11月8日第一小法廷判決・民集61巻8号2989頁)。 (2)検討まず,特許製品の属性についてみると,原告製品及び被告製品の分包紙が消耗部材であるのと比較すれば,芯管の耐用期間が相当長いことは明らかである。他方で,分包紙を費消した後は,新たに分包紙を巻き直すことがない限り,製品として使用することができないものであるから,分包紙を費消した時点で製品としての効用をいったんは喪失するものであると である。他方で,分包紙を費消した後は,新たに分包紙を巻き直すことがない限り,製品として使用することができないものであるから,分包紙を費消した時点で製品としての効用をいったんは喪失するものであるといえる。 また,証拠(甲10)によれば,原告製品は,病院や薬局等で医薬品の分包に用いられることから高度の品質が要求されるものであり,厳密に衛生管理された自社工場内で製造されていることが認められる。同様に,証拠(甲12~14,乙5)によれば,被告製品も,被告が製造委託した工場において高い品質管理の下で製造されていることが認められる。これらのことからすれば,顧客にとって,原告製品(被告製品)は上記製品に占める分包紙の部分の価値が高いものであること,需要者である病院や薬局等が使用済みの芯管に分包紙を自ら巻き直すなどして再利用することはできないため,顧客にとって,分包紙を費消した後の芯管自体には価値がないことも認められる。そうすると,特許製品の属性としては,分包紙の部分の価値が高く,分包紙を費消した後の芯管自体は無価値なものであり,分包紙が費消された時点で製品としての本来の効用を終えるものということができる。芯管の部分が同一であったとしても,分包紙の部分が異なる製品については,社会的,経済的見地からみて,同一性を有する製品であるとはいいがたいものというべきである。 被告製品の製造において行われる加工及び部材の交換の態様及び取引の実情の観点からみても,使用済みの原告製品の芯管に分包紙を巻き直して製品化する行為は,製品の主要な部材を交換し,いったん製品としての本来の効用を終えた製品について新たに製品化する行為であって,かつ,顧客(製品の使用者)には実施することのできない行為であるといえる。以上によれば,使用済みの原告製品の芯管に分 たん製品としての本来の効用を終えた製品について新たに製品化する行為であって,かつ,顧客(製品の使用者)には実施することのできない行為であるといえる。以上によれば,使用済みの原告製品の芯管に分包紙を巻き直して製品化する行為は,製品としての本来の効用を終えた原告製品について,製品の主要な部材を交換し,新たに製品化する行為であって,そのような行為を顧客(製品の使用者)が実施することもできない上,そのようにして製品化された被告製品は,社会的,経済的見地からみて,原告製品と同一性を有するともいいがたい。これらのことからすると,被告製品は,加工前の原告製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認めるのが相当である。被告製品を製品化する行為が本件特許発明の実施(生産)に当たる旨の原告の主張には理由がある。 4 争点3(原告が被告製品につき本件各商標権を行使することの可否)に対する判断前記3のとおり,原告製品及び被告製品は,いずれも病院や薬局等で医薬品の分包に用いられることから高度の品質が要求されるものであり,厳重な品質管理の下で,芯管に分包紙を巻き付けて製造されるものである。顧客にとって,上記製品に占める分包紙の部分の品質は最大の関心事であることが窺える(なお,前記3のとおり,需要者である病院や薬局等が使用済みの芯管に分包紙を自ら巻き直すなどして再利用することもできない。)。そうすると,分包紙及びその加工の主体が異なる場合には,品質において同一性のある商品であるとはいいがたいから,このような原告製品との同一性を欠く被告製品について本件各登録商標を付して販売する被告の行為は,原告の本件各商標権(専用使用権)を侵害するものというべきである。実質的にみても,購入者の認識にかかわらず,被告製品の出所が原告では く被告製品について本件各登録商標を付して販売する被告の行為は,原告の本件各商標権(専用使用権)を侵害するものというべきである。実質的にみても,購入者の認識にかかわらず,被告製品の出所が原告ではない以上,これに本件各登録商標を付したまま販売する行為は,その出所表示機能を害するものである。また,被告製品については原告が責任を負うことができないにもかかわらず,これに本件登録商標が付されていると,その品質表示機能をも害することになる。 これらのことからすると,原告は被告製品につき本件各商標権を行使することができるものと解するのが相当である。 5 争点4(損害額等)について(1)損害額ア特許法102条2項による損害額(ア) 被告が平成20年10月3日から平成25年3月までの間に受けた利益証拠(乙2)及び弁論の全趣旨によれば,被告は,平成22年6月から平成25年3月までの間に合計4944個の被告製品を販売し,2607万1180円の売上げを得たことが認められる(平成22年5月以前の売上げはない。)。 同様に,経費として合計2129万5201円(内訳:仕入額1805万3250円,返品額25万5609円,値引額187万3262円,回収芯管の確認作業手数料36万7280円,芯管の回収に要した運送費用25万3500円,製品の顧客への運送費用49万2300円)を要したことが認められる。 そうすると,被告は,上記売上額から上記経費額を控除した合計477万5979円の利益を受けたことが認められる。 (イ) 被告が平成25年4月から同年8月3日までの間に受けた利益証拠(乙161)及び弁論の全趣旨によれば,被告は,平成25年4月から同年8月3日までの間に771個の被告製品を販売し,404万3400円の売上げを得た 4月から同年8月3日までの間に受けた利益証拠(乙161)及び弁論の全趣旨によれば,被告は,平成25年4月から同年8月3日までの間に771個の被告製品を販売し,404万3400円の売上げを得たことが認められる。 同様に,経費として,仕入額275万9480円,値引額32万4182円及び製品の顧客への運送費用7万3450円を要したことも認められる。 また,回収芯管の確認作業手数料と芯管の回収に要した運送費用については,前記(ア)の回収芯管の確認作業手数料と芯管の回収に要した運送費用の,被告の売上額に対する割合と同じ割合に基づいて計算するのが相当である。 よって,回収芯管の確認作業手数料は5万6961円であると認める。 〔計算式〕 4,043,400×367,280÷26,071,180≒56,961また,芯管の回収に要した運送費用は3万9315円であると認める。 〔計算式〕 4,043,400×253,500÷26,071,180≒39,315これらのことからすると,被告は,上記売上額から上記経費額合計325万3388円を控除した79万0012円の利益を受けたことも認められる。 (ウ) 小括上記(ア)及び(イ)によれば,被告は,合計556万5991円の利益を受け,原告は,同額の損失を被ったものと推定され,この推定を覆滅するような事情も窺えない。 イ特許法102条3項及び商標法38条3項による損害額原告が主張する本件特許発明の実施料率及び本件各登録商標の使用料率を前記アの被告製品の売上額に乗じた額が,前記アの損害額を上回ることを認めるに足りる証拠はない。 (2)利得返還請求不当利得額についても前記(1)イと同様に,前記(1)アの損害額を上回ることを認めるに足りる証拠はない。 ( 額が,前記アの損害額を上回ることを認めるに足りる証拠はない。 (2)利得返還請求不当利得額についても前記(1)イと同様に,前記(1)アの損害額を上回ることを認めるに足りる証拠はない。 (3)損害賠償又は利得返還請求に対する判断以上によれば,原告の請求のうち損害賠償又は利得返還請求については,556万5991円の損害賠償並びにこれに対する支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由がある。 遅延損害金については,訴状で求めた平成24年7月25日までの損害について訴状送達の日の翌日である同年8月4日を起算日とし,その後に発生した損害については訴えの変更に際し追加された販売期間の末日である平成25年8月3日を起算日とすべきである。 証拠(乙2,161)によると,平成24年7月25日までの損害は,313万5116円であり,それ以降の損害は,243万0875円であると認める(前記(1)で算定した損害額を,上記期間における売上高によって割り振った。平成24年7月分については,日割計算により算定した。)。 6 差止め及び廃棄請求の可否に対する判断被告が被告製品の製造に供する製造設備を所有しているとする主張立証はない。かえって,弁論の全趣旨によれば,被告は,第三者に委託して被告製品を製造していることが認められる。 また,被告製品は,原告製品の芯管に分包紙を巻き直して製品化されるものであり,その半製品(別紙製品目録記載の製品の構造を具備しているもの)とは現に分包紙の巻付け作業中のものぐらいしか想定することはできず,しかも,上述したとおり,被告は,第三者に委託して被告製品を製造しているので,被告がそのような半製品を保有していることも想定しがたい。 したがって,原告による差止め及び廃 か想定することはできず,しかも,上述したとおり,被告は,第三者に委託して被告製品を製造しているので,被告がそのような半製品を保有していることも想定しがたい。 したがって,原告による差止め及び廃棄請求のうち,被告製品の半製品及び被告製品の製造に供する製造設備の廃棄を求める請求については必要性があると認めることができない。 7 結論よって,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第26民事部 裁判長裁判官山田陽三 裁判官松阿彌隆  裁 判 官    西田昌吾(別紙)製品目録 1 品名:ユヤマ式Yグラシン無地70規格(幅㎜)×巻き(M):70㎜×330MJANコード:ロールタイプ:ダブル 2 品名:ユヤマ式Yグラシン無地132規格(幅㎜)×巻き(M):132㎜×400MJANコード:ロールタイプ:シングル 3 品名:ユヤマ式Yグラシン無地140規格(幅㎜)×巻き(M):140㎜×400MJANコード:ロールタイプ:シングル 4 品名:ユヤマ式Yセロポリ薄口無地70規格(幅㎜)×巻き(M):70㎜×330MJANコード: ロールタイプ:ダブル 5 品名:ユヤマ式Yセロポリ薄口無地132規格(幅㎜)×巻き(M):132㎜×390MJANコード:ロールタイプ:シングル 6 品名 5 品名:ユヤマ式Yセロポリ薄口無地132規格(幅㎜)×巻き(M):132㎜×390MJANコード:ロールタイプ:シングル 6 品名:ユヤマ式Yセロポリ薄口無地140規格(幅㎜)×巻き(M):140㎜×390MJANコード:ロールタイプ:シングル 7 品名:ユヤマ式Yセロポリ薄口白帯70規格(幅㎜)×巻き(M):70㎜×330MJANコード:ロールタイプ:ダブル 8 品名:ユヤマ式Yセロポリ薄口白帯132規格(幅㎜)×巻き(M):132㎜×390MJANコード:ロールタイプ:シングル 9 品名:ユヤマ式Yセロポリ薄口白帯140規格(幅㎜)×巻き(M):140㎜×390MJANコード: ロールタイプ:シングル(別紙)商標目録12

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