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昭和30(あ)1885 公職選挙法違反

裁判所

昭和30年12月26日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 岡山支部

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1,894 文字

主文 本件各上告を棄却する。理由 被告人A外十一名の弁護人海野普吉、同高橋禎一、同柳沼八郎の上告趣意第一点について。原判決の引用する第一審判決認定の事実によれば、被告人等の行為は、所論のように投票買収の共謀者間で順次行われた買収資金の授受行為ではなく、被告人等自身が選挙運動に対する報酬として金銭の供与を受けた行為であるから、論旨引用の判例の場合とは異なるので右判例は本件に適切でなく、原判決は少しも右判例と相反する判断をしたものではない。そして、被告人等が供与を受けた金銭中に他の選挙人又は選挙運動者に交付すべき金銭が含まれていたとしても、選挙運動の報酬と不可分の関係にあるのであるから全部の金銭について受供与罪が成立するので、この点に関する所論も採用することができない。されば、被告人等の行為が受供与罪とならないことを前提とする憲法三一条違反の主張も理由がない。同第二点について。所論は、原審が被告人B同Cの各控訴を棄却するにつき決定によらないで判決でしたことは、憲法三二条に違反するというのであるが、かかる主張は、その実質において訴訟手続法違反の主張にすぎず違憲の主張といえないばかりでなく、憲法三二条は、すべて国民は憲法又は法律に定められた裁判所においてのみ裁判を受ける権利を有し、裁判所以外の機関によつて裁判をされることのないことを保障した趣旨であること、当裁判所大法廷判決の判示したところであるから(昭和二三年(れ)五一二号同二四年三月二三日大法廷判決、集三巻三号三五二頁)所論は採用することができない。同第三点について。- 1 -所論は、原判決は被告人Dから二〇七円、同Eから二二七円をそれぞれ追徴(論旨には夫々二百円とあるもDからは二〇七円、Eからは二二七円を追徴したことの誤記 きない。同第三点について。- 1 -所論は、原判決は被告人Dから二〇七円、同Eから二二七円をそれぞれ追徴(論旨には夫々二百円とあるもDからは二〇七円、Eからは二二七円を追徴したことの誤記と認める)する旨言い渡しているが、右被告人等はF外七名に対しG候補から来た酒だといつて一人前一〇七円相当の酒肴を饗応した者であつて、饗応を受けた者ではないので、同人等から追徴することは、公職選挙法二二四条の解釈を誤り憲法三一条にも違反すると主張する。 所論は、原判決は被告人Dから二〇七円、同Eから二二七円をそれぞれ追徴(論旨には夫々二百円とあるもDからは二〇七円、Eからは二二七円を追徴したことの誤記と認める)する旨言い渡しているが、右被告人等はF外七名に対しG候補から来た酒だといつて一人前一〇七円相当の酒肴を饗応した者であつて、饗応を受けた者ではないので、同人等から追徴することは、公職選挙法二二四条の解釈を誤り憲法三一条にも違反すると主張する。しかしながら、被告人D同Eは右饗応罪のほか、被告人DはHより選挙運動の報酬等として同被告人外二名分として一五〇〇円の供与を受け(第一審判決第一事実)、被告人EはDより選挙運動の報酬等として同被告人外一名分として一〇〇〇円の供与を受け(第一審判決第二事実)た行為につき有罪とされており、第一審判決挙示の証拠によれば、被告人D同E両名とも右供与を受けた金銭中各自の追徴額以上の金銭を費消していることが窺われるので、原判決が右事実につき収受した利益を没収することができない場合として公職選挙法二二四条後段に従いその価額を追徴したことは、もとより正当であつて、原判決は右法条の解釈を誤つたものではないから、所論違憲の主張は前提を欠き理由がない。同第四点について。所論前段は、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。なお論旨後段は、原審が刑訴四〇〇条但書による破棄自判の権能を濫用したことを前提として憲法三一条違反を主張するが、かかる濫用は認められないので、論旨は前提を欠き理由がない。被告人Iの上告趣意について。所論は、事実誤認及び量刑不当の主張を出でず、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四〇八条により裁判官全員一 意について。所論は、事実誤認及び量刑不当の主張を出でず、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。- 2 -昭和三〇年一二月二六日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎裁判官垂水克己- 3 -

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