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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告理由について第一点。原審挙示の証拠によれば、原審の認定は十分首肯するに足り、右各証拠と対照するときは、所論乙号各証によるも、未だ原審の認定を違法となし難く、引用の判例は本件に適切でない。所論は結局、原審が適法にした証拠の取捨判断、事実の認定を非難するに帰し、採用できない。第二点。証人は真実を述べるべきであり、したがつて、証言をなすに当つては、なんら所論の如く、さきに証人が作成した書面の記載に拘束されるべきものではない。所論は、到底採用し難い。第三点。原審は、本件建物の所有権が未だかつてDに属したことはない旨認定しているのである。それ故、右Dに対する債務名義に基づき本件強制執行をなし得ないことはいうまでもなく、このことは、たとえ上告人において右建物をDの所有と信じ、かつ、かく信ずるにつき所論の如き事由があつたにしても、その理を異にすべきいわれはない。されば原判決に所論の違法はなく、論旨は理由がない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官小谷勝重- 1 -裁判官藤田八郎裁判官河村大助裁判官奥野健一- 2 -
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