昭和46(行ス)2 行政処分執行停止申立却下決定に対する即時抗告申立事件

裁判年月日・裁判所
昭和46年3月11日 大阪高等裁判所 地方自治
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【DRY-RUN】主   文 本件抗告を棄却する。 抗告費用は抗告人の負担とする。        理   由 一、本件抗告の趣旨と理由  別紙のとおり 二、当裁判所の判断  当裁判所は、抗告人の本件執行停止の申立ては、

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判決文本文10,403 文字)

主文 本件抗告を棄却する。 抗告費用は抗告人の負担とする。 理由 一、本件抗告の趣旨と理由別紙のとおり二、当裁判所の判断当裁判所は、抗告人の本件執行停止の申立ては、行政事件訴訟法二五条三項の「本案について理由がないとみえるとき」に当ると考えるが、その理由は、原決定の理由と同一であるから、ここに引用する。ただし、次の付加をする。 (一) 抗告理由書記載の抗告理由第一点について本件記録を精査しても、抗告人が主張するような縦覧手続上の違法はない。従つて、この理由は採用に由ない。 (二) 同第二点について相手方委員会は、署名簿を調査し同一筆跡と一応疑われるもの約一万四、〇〇〇件を選び出し、更に審査し、その結果同一筆跡と疑われるもの六、一八三件を特定して実地調査し、そのほかの分は、同一筆跡ではないと判断して処理したことは、本件記録によつて明らかである。 抗告人は、そのほかの分約七、八一七件は、実地調査をしていないから、すべて無効にすべきであるというが、そのように処理しなければならない理由はない。相手方委員会が、全署名を再度にわたつて調査し同一筆跡と疑わしい六、一八三件を特定し、そのほかの分は同一筆跡でないと判断したことが誤認であると認められる資料はない。ただ抗告人は、この中に同一筆跡がまたある筈であるというに過ぎない。抗告人は、乙第五号証の一ないし一五を挙げているが、これは、同一筆跡と疑われた分についてのもので、同一筆跡でないとした分についての証拠ではない。 そのうえ、同一筆跡と疑わしい六、一八三件の実地調査が、ずさんであつたことを認めるに足る資料はない。従つてこの理由は採用に由ない。 (三) 同第三点について(1) 署名収集期日前の署名は、無効でその署名者が署名収集期日後自らの意思で署名年月日を訂正しても んであつたことを認めるに足る資料はない。従つてこの理由は採用に由ない。 (三) 同第三点について(1) 署名収集期日前の署名は、無効でその署名者が署名収集期日後自らの意思で署名年月日を訂正しても有効になるものではないところ、このような署名が二八四件あり、それは署名簿で特定できる。抗告人は、そのような署名のある署名簿については、他の署名も全部無効にすべきであるという。しかし、署名簿は、署名の番号に従い日を追つて連続しているものであるから、無効の署名は除外し、有効な他の署名が続いて行くと考えるべきであり、署名簿に無効の署名があれば、その署名簿の他の署名が全部無効になる理はない。前述の二八四件について、相手方委員会の有効とした判断に誤りがあつたとすれば十分である。 (2) 請求代表者が署名収集を第三者に委任した場合、その旨が地方自治法施行令一一六条、九二条三項によつて文書で直ちに選挙管理委員会に届けられなくても、委員会の効力審査前にその届出があれば、その受任者の収集した署名は無効ではないと解するのが相当である(最判昭和二八年一一月二〇日民集七巻一一号一二五五頁)。そうして、「直ちに」を、このように効力審査前までと解する趣旨は、市町村選挙管理委員会が署名の効力を審査するに際し適法に委任を受けた者が集めた署名であるかどうかを調査するための便宜にもとづく。 ところで、本件記録によると、相手方委員会は、署名簿提出と同時に届出のあつた署名収集委任届と、各署名簿に添付された署名収集委任状を照合し、未届の者二二五名を発見し、これを請求代表者に連絡し、その委任届の提出を促すとともに、追完されることを前提に、署名収集受任者六、八三二名全部について選挙人名簿登載の有無の調査を進め、昭和四五年一二月七日にみぎ二二五名の署名収集委任届が提出されたことが認められる 提出を促すとともに、追完されることを前提に、署名収集受任者六、八三二名全部について選挙人名簿登載の有無の調査を進め、昭和四五年一二月七日にみぎ二二五名の署名収集委任届が提出されたことが認められる。そうすると、二二五名については、署名簿には、委任状がありながら、審査前までに文書による署名収集委任届の提出がなかつたわけではあるが、本件のように、相手方委員会が追完のあることを前提に適法な委任があつたものと認め、事後その追完がなされた以上、前述の便宜はその目的を達したことになる。そうすると、このように後日追完されたときも、審査前にその届出があつた場合に含ませて解するのが相当である。 以上により抗告人の理由第三点は採用に由ない。 (四) 同第四点について抗告人主張の第四点について、これを認めるに足りる資料はないから、採用に由ない。 (五) 追加抗告理由書記載の抗告理由について抗告人は、選挙管理委員会が署名の自署であるか否かを決定するには、必ず、関係人の出頭又は証言の方法による実質審査を必要とし、その他の方法は違法であるというが、地方自治法七四条の三第三項は、「必要があると認めるときは、関係人の出頭及び証言を求めることができる」とあり、「必ず、関係人の出頭及び証言を求めなければならない」とはない。署名が自署であるかどうかの判断と、その判断をするための方法は、あげて選挙管理委員会の裁量にまかされているのであり、本件において相手方委員会のとつた方法は、大量署名を短期日に処理するのに適当なものであることは、本件記録上十分認められる。抗告人は、相手方委員会の調査はずさんであるというが、そのことが認められる的確な資料はない。 そうすると、この抗告理由も採用に由ない。 むすび以上の次第であるから、本件執行停止の申立ては失当として排斥すべく、これと の調査はずさんであるというが、そのことが認められる的確な資料はない。 そうすると、この抗告理由も採用に由ない。 むすび以上の次第であるから、本件執行停止の申立ては失当として排斥すべく、これと同旨の原決定は正当であり、本件抗告は棄却を免れない。そこで、民訴法四一四条、三八四条、八九条を適用して主文のとおり決定する。 (裁判官三上修長瀬清澄古●慶長)(別紙)抗告の趣旨原決定はこれを取消す。 大阪地方裁判所昭和四六年(行ウ)第四号行政処分取消請求事件の判決に至るまで、相手方が昭和四六年二月二日抗告人のなした大阪府茨木市長解職請求者署名簿の署名の効力に関する異議申立につきなした棄却決定の効力及びこれにもとずく一切の行政処分の執行手続を停止するとの裁判を求める。 抗告の理由原決定は当然無効とすべき署名を、その判断、法律の解釈を誤まり有効と認定し、その結果有効署名は四八、八四五人であり、法定解職請求署名数は三五、五八九人で、法定署名数を超える署名が一三、二五六人であるが新たに無効とする署名数は二八四人である故、一二、九七二個が超過数である等の判断をし、抗告人の申立却下したもので、全く不当である。 よつて●に抗告なす次第である。 抗告の理由一、序原審決定中、申立人の主張について(イ)、署名総数五七、三〇一名、署名簿冊一一、六九一冊の大量であることを考慮すると、縦覧期間内に一々点検して特定することは時間的に不可能である場合も当然考えられる場合は例外的に例示的特定をもつて署名全部について異議の申出をなしていると解すべきである。この点についての主張は形式的には理由があると判示した点(ロ)、署名収集期日前の署名で被申立人において有効とした二八四件(署名収集期日後、署名者が自らの意思で署 申出をなしていると解すべきである。この点についての主張は形式的には理由があると判示した点(ロ)、署名収集期日前の署名で被申立人において有効とした二八四件(署名収集期日後、署名者が自らの意思で署名年月日を訂正した分)については解職請求の署名収集期間が法定されていること、直接請求制度の趣旨、署名が要式行為とされていること等から判断すると、収集期日前収集された署名は右期日後において署名者の意思でその年月日を訂正しても有効となるものではないと解するのが相当であると判示した点は極めて正当であるが、その余の主張についてなした判断は事実を誤認するものである。 第一点縦覧手続の違法原審は縦覧手続に何等の違法はないと判示しているが、被申立人は当初署名簿の縦覧をし得る関係人を署名簿に署名した者及び被解職者に限られると誤つた解釈をなし、右以外の選挙人名簿登録者に対し縦覧の機会を与えなかつた事実はA、B、C等の供述書によつて明らかな処である。 特に昭和四六年一月一四日午后零時半頃申立人は、A(選挙名簿登録者)を同伴して縦覧の補助をさせるべく入場しようとした処、被申立人事務局長若江より右Aの入場が拒否され、申立人がその理由をただした処「自治法にないから断ります」といわれ、これに対し申立人より署名の効力の決定について自治法に違反した取扱をしながら縦覧手続についてのみ自治法を理由にして拒否するのは納得出来ないと反論する等のやりとりがあり、その場に居合せたD係長やE庶務係長は右事実を認めて居るが、申立人は自己の立場を考えその場から前記Aを帰宅させた処である。 しかる処、同日午后五時近くになつて被申立人事務局長が市長室に来て申立人に対し「代理人は一人だけ許可する」旨通告してきたが、既に縦覧期間のうち二日間は申立人のみが市長の激務の間げきをみて細々と署名簿を かる処、同日午后五時近くになつて被申立人事務局長が市長室に来て申立人に対し「代理人は一人だけ許可する」旨通告してきたが、既に縦覧期間のうち二日間は申立人のみが市長の激務の間げきをみて細々と署名簿を縦覧したのみであるしかるに被申立人は疏乙第一五号証の写真を提出し縦覧場所入口受付の壁面に「縦覧できる者の範囲、茨木市の選挙人名簿に登録されている者に限られます」と記載された貼紙を貼布され広く有権者に縦覧させていた事実を疏明しようとするが、かかる貼紙が縦覧日の当初より掲示されていたなら前記の如き紛争は起らなかつたものである。 従つて前記の如き貼紙をしたのは一月一五日以降である。 又被申立人は縦覧をさせたと主張するなら乙第一〇号証を以つて疏明すべきであるのに此等の書類の提出がない。 従つて本件について縦覧手続について違法がなかつたと判示した原決定は事実を誤認するものである。 第二、署名の効力決定についての違法署名の効力を決定する判断の基準は自署でないと認められる署名は無効であるとするのが原則である。 この原則から自署でないと認められる署名約一四、〇〇〇件(正確には一四、四一〇件である)は原則として無効として取扱わねばならない。 しかるに被申立人は右考え方と逆に自署でない署名も一応有効と推定し、実地調査によつて代筆、偽筆等自署でないことが判明した署名についてのみ無効と判断している。(疏乙第四号証の裏面(2)(3)の記載によつて明白である)かかる被申立人の署名の効力判定の基本的態度の誤謬について判示すべきであるのにかかる点について何等の判断もせずに安易に被申立人の主張事実を認めている。 即ち(神戸地裁昭和二九年九月三〇日判決の判例御参照)疏甲九号証の「市長の解職請求者署名簿の審査のため職員の事務従事の協議について」と題する書面によると 安易に被申立人の主張事実を認めている。 即ち(神戸地裁昭和二九年九月三〇日判決の判例御参照)疏甲九号証の「市長の解職請求者署名簿の審査のため職員の事務従事の協議について」と題する書面によると昭和四五年一一月一七日提出された本件署名簿を約一五日間に亘つて調査した結果約一四、〇〇〇の多くの自署でないものと思われる署名であることが判明したので、右署名について実地調査をする為め職員の派遣方を茨木市長に要請したものであり、右要請に応じて派遣された職員をして同年一二月五日から九日まで五日間実地調査にあたらせたものである。 しかるに被申立人は右一四、〇〇〇件を更に審査して六、一八三件に特定し、これについて実地調査をしたと主張する。然し前記のように一五日間を要して調査して判明した非自署の署名一四、四一〇件を僅か数日で被申立人において六、一八三件に特定することは事実上不可能であり、しかも応援職員六〇名は選管の職員ではないから自署か非自署かを判別することは不可能である(因みに自署か非自署かの最終判断は被申立人である選挙管理委員がなすべきものである)。 而して筆跡鑑定の専門家を招き講習を受けたのは、一二月九日で実地調査打切り後であつて筆跡調査について何等寄与する処はない。 従つて若し六、一八三件が意味あるとすれば派遣された職員をして実地調査した署名の数であると推測され、被申立人は前記六、一八三件の署名を調査したが請求者代表者等より早期に署名の効力を判定せよと迫られ已むなく同年一二月九日で実地調査を打切つたものである。この事実は疏甲第一〇号証の記載によつて明らかな処である。 従つて一四、四一〇件の署名中六、一八三件のみ実地調査したのみでその余の非自署の署名については実地調査もせずに全部有効としたものである。 従つて前記のように非自署の署名については かな処である。 従つて一四、四一〇件の署名中六、一八三件のみ実地調査したのみでその余の非自署の署名については実地調査もせずに全部有効としたものである。 従つて前記のように非自署の署名については原則として無効とし、実地調査等実質審査によつて自署と判明したものについてのみ有効とするとの立前からすれば、右の如く実地調査等実質審査をしなかつた非自署の署名八、二二七件は無効として処理すべきである。 又実地調査をしたと推測される署名六、一八三件についてもそのうち一、〇八五件のみを非自署として無効としているがその余の有効とした五、〇九八件の調査についても、乙第五号証の一乃至一五の審査票を検討すると直接署名者に面接して確めたものは僅か六名であり、その余の九名については本人以外の者の陳述が記載されているので極めて不十分の調査である。しかも直接署名者本人に面接して調査した結果六名中その半数の三名が自署でないことを認めている。 従つて被申立人はかかるずさんな実地調査の結果に基き有効とした署名は極めて多数含まれ、右審査票を基にして推定すると実地調査の対象となつた署名の半数約三、〇〇〇は無効署名と推定される。 第三、署名収集上の違法一、期日前署名原決定は前記の通り署名収集期日前の署名で署名収集期日後、署名者が自らの意思で署名年月日を訂正したものは無効であると判断したことは極めて正当であるが、原決定が無効とした理由からすれば期日前に署名を収集したと認められる署名簿(署名収集期日後に署名年月日を訂正したもの及び署名年月日の訂正がされなかつた為め無効とされたもの、請求者代表者に於いて抹消した署名を含む)に記載された署名は当然全部無効とさるべきである。 しかるに原決定はこの点については何等の判断もしていない。被申立人の主張によつても期日後署名年月日を訂正し 請求者代表者に於いて抹消した署名を含む)に記載された署名は当然全部無効とさるべきである。 しかるに原決定はこの点については何等の判断もしていない。被申立人の主張によつても期日後署名年月日を訂正した署名簿だけでも二一七冊あり、一冊平均五名の署名があると推定される(被申立人の主張による)ので、右理由による無効署名は一、〇八五件の多数に上り、請求者代表者が自ら抹消した期日前署名や被申立人が期日前署名で無効とした署名簿も含めるとその無効署名は二、〇〇〇件を超えるものと推測される。 二、第三者収集の署名原決定は申立人が主張した第三者収集の署名についての事実は総て理由がないと排斥したが、本件署名運動に当つては茨木市以外の他市町から多数の応援者が応援にかけつけた事実及び署名期日前に多数の署名簿がバラまかれた事実その他申立人が主張した事実があるのに被申立人の審査の結果によれば、第三者収集の理由によつて無効とされた署名が皆無と言うことは、過去の直接請求の例からみても又常識上からも到底理解されない処である。 この点について被申立人は申立人より異議の申立に於いて指摘した事実についても単に形式的に指摘された受任者(何れも直接請求運動の中心人物)について直接署名を収集したか否かを問合わせたのみで、右署名簿に署名した署名者に対し直接署名したか否かを調査することもせずに右事実なしと異議の申立を棄却したものであるのに、原決定もかかる事実を看過して証人尋問ないし実地調査したと認定しているのは事実を誤認するものである。 しかも本件審理の過程に於いては被申立人事務局長の供述によつて明らかにされた処であるが、署名収集をなし得る者は請求者代表又はかかる者より委任を受けた者に限られ請求者は右受任者の住所、氏名、委任年月日を予め被申立人に届出でる必要がある。 しかるに係 によつて明らかにされた処であるが、署名収集をなし得る者は請求者代表又はかかる者より委任を受けた者に限られ請求者は右受任者の住所、氏名、委任年月日を予め被申立人に届出でる必要がある。 しかるに係る届出がなされていない受任者合計二二五名の収集した署名簿多数が署名効力の審査の過程で発見されるや、被申立人は昭和四五年一二月七日請求者にこの旨連絡して受任者の追加届出をさせてかかる署名簿も有効として審査をしている。 本来受任者の届出は事前に被申立人に届出るのが立前であるが、仮りにかかる届出の追完が許されるとしても遅くとも署名簿を選挙管理委員会に提出して署名の効力の審査を申出でる時までに追完することが必要である。 何故ならば法は署名収集に当る者を厳重に限定し請求者又は受任者以外の第三者の収集した署名を無効とするとの取扱をしている限り、受任者の届出をルーズに認めることは出来ない。 従つて本件の場合、署名簿が提出された日(昭和四五年一一月一七日)以后である同年一二月七日に追加届出された受任者の収集した署名は第三者が収集した署名として全部無効とすべきであるのに、かかる署名簿を有効としたのは明らかに被申立人の誤りである。 第四、無効署名数の推定原決定は無効とした署名数等は総て被申立人の主張する通りこれを認めているが、被申立人が挙示している数字自身何等これを信用することは出来ない。 現に申立人は異議申立書第一三項で主張した通り無作為に五〇冊ずつ抽出して調査した結果、同一筆跡の理由で約一二、五〇〇件を更に無効としなければならない結論になり、更に被申立人が原審で提出した署名簿(乙第一二号証)について仔細に検討すれば原決定記載事実(申立人の昭和四六年二月一六日付準備書面三、無効署名の実例)記載の通り全署名の三割七分五厘の署名が無効であると推定され法定署 で提出した署名簿(乙第一二号証)について仔細に検討すれば原決定記載事実(申立人の昭和四六年二月一六日付準備書面三、無効署名の実例)記載の通り全署名の三割七分五厘の署名が無効であると推定され法定署名数を大きく下廻ることは明らかな処である。 因みに疏甲第六号証の新聞記事によれば本件直接請求の推進母体である「明るい茨木市をつくる会」自体に於いても三〇パーセント位の無効署名が出ることを予測していたと推認される。 しかるに被申立人の審査によれば総署名中五七、三〇一のうち僅か八、四五六が無効署名でその率が僅か一七・三パーセントであることは福岡市等で行われた直接請求の例からみれば到底信用出来ない処である。 追加抗告理由書一、昭和四六年三月一日付準備書面第二署名の効力決定の違法について左の通り補充訂正する。 (一) 署名効力決定についての違法一、署名の効力を決定する判断の基準は自署でないと認められる署名は全部無効であるのが原則である。 従つて被申立人が確認した一四、四一〇件は原則として無効とすべきである。 地方自治法七四条の三は昭和二五年法律第一四三号地方自治法の一部を改正する法律により新設された規定であり右規定は市町村の選挙管理委員会がなす直接請求の署名簿の署名の審査に関し、従来は形式的審査(署名簿の署名と選挙人名簿登載の有無との対比)のみすることにされていたのを、署名の自署であるか否かの決定するについて必要があると認める時は関係人の出頭及び証言を求めて事実について審査する事にされ、署名簿の署名の効力を決定するに際し、拠るべき基準を明らかにされたものである。 従つて署名の自署であるか否かの実質的審査は地方自治法第七四条の三、第三項の規定による関係人の出頭及び証言を求めて審査する方法のみが許された手続で、その他の方法による署名の実 にされたものである。 従つて署名の自署であるか否かの実質的審査は地方自治法第七四条の三、第三項の規定による関係人の出頭及び証言を求めて審査する方法のみが許された手続で、その他の方法による署名の実質的審査は許されない趣旨と解すべきである。 何故なれば関係人の出頭及び証言については地方自治法第七四条の三、第四項によつて準用される同法第一〇〇条第二項、第三項、第七項及び第八項の規定によると、証人訊問の手続は民事訴訟法の規定が準用され、不出頭、証言拒否については、禁錮、罰金の制裁が科せられ、虚偽の陳述をした者に対しては三ケ月以上五年以下の禁錮に処する旨厳重な制裁規定が設けられている。 従つて関係人の出頭又は証言の方法による実質審査によらない他の方法(被申立人の主張する実地調査等)によつて署名の効力を決定することは法律に違反した手続で、かかる手続によつて署名の効力を審査しても何等法律上の効力が発生しない。 しかるに本件に於いては被申立人は自署でないと認められる署名一四、四一〇について、かかる実質的審査を行つた事実はない。 従つて神戸地裁昭和二九年九月三〇日判決(末尾添付)に準拠すれば、かかる実質的審査を経ていない自署でないと認められる署名一四、四一〇は全部無効と言わねばならない。 二、しかるに原決定はイ、被申立委員全委員四名が茨木市からの応援職員とともに全署名について、同一筆跡と一応疑われるもの約一四、〇〇〇件(真実は一四、四一〇件である)を選び出し、ロ、この審査について、多数であることから茨木市長に職員(六〇名)の応援を依頼するとともに、被申立人委員とその所属職員とが二名一組となつて、右の約一四、〇〇〇件を更に審査し、その結果同一筆跡と疑われるもの六、一八三件を特定した事実を認定している。 然し、当初自署でないと認められる署名一四、四 人委員とその所属職員とが二名一組となつて、右の約一四、〇〇〇件を更に審査し、その結果同一筆跡と疑われるもの六、一八三件を特定した事実を認定している。 然し、当初自署でないと認められる署名一四、四一〇件を選別するについてはイ、総務部庶務課長 F在職年数一七年二ケ月選管書記経験年数七年一一ケ月ロ、水道部次長 G在職年数一九年一一ケ月税務課選管係経験年数四年一ケ月ハ、総務部庶務課長代理 H在職年数二一年三ケ月総務課選管係経験年数一五年一一ケ月の三名の経験者が被申立人委員会委員と共に昭和四五年一一月一七日より一二月二日までの間慎重審査し、且つ右署名を各投票所四一ケ所別に分類する作業を了した処、(疏甲第一八号証)被申立人は右自署でない署名について、所謂実地調査をして効力を判定しようと考え(かかる調査の違法については前述した通りである)茨木市長に六〇名の職員の派遣方を要請したものである。 しかるに本件審理に至るや、突然前記ロ、の如き主張をなすに至つたもので申立人は勿論前記F等署名の審査に従事した者等も驚いている次第である。 しかも選管職員は前記一二月二日までは署名の審査に従事せず署名簿の整理、分類等の雑用に従事していたもので、しかも此等選管職員の事務経験は局長Iを除いた他の職員については問題にならず、しかも現在まで直接請求の署名審査等に従事した経験はない。 かかる者等において一二月三日から同月四日までの僅かの間に前記自署でない署名を約半数に絞る作業を行うことは物理的に不可能であつて、到底かかる作業を行つたとは信用出来ない。 しかも前記ベテラン職員と被申立人委員四名が協力して確認し、投票所別にまで区分した自署でない署名について如何なる根拠を以つて前記のように六、一八三件に絞つたのか了解に苦しむ処である。 来ない。 しかも前記ベテラン職員と被申立人委員四名が協力して確認し、投票所別にまで区分した自署でない署名について如何なる根拠を以つて前記のように六、一八三件に絞つたのか了解に苦しむ処である。 又被申立人主張のように六、一八三件に絞り、右署名全部について実地調査したとの主張が真実であるならば、疏甲第一〇号証の記載「1、現在実施中の調査については一二月九日で打切る。2、再検討の結果による実地調査計画については別途協議する」として一二月九日で実地調査を打切つたことと、全く矛盾して居る。 従つて被申立人の前記主張は全く虚偽の固りとも言うべきである。しかも被申立人の主張する実地調査と称する調査は、昭和四六年三月一日付準備書面第二項記載のように、きわめてずさんな調査であつて、かかる調査によつて署名の効力を判定したのは違法と言わねばならない。

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