昭和25(う)700 公務執行妨害被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和25年10月10日 福岡高等裁判所 破棄自判
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      被告人を懲役六月に処する。      原審における訴訟費用は被告人の負担とする。          理    由  <要旨>弁護人山中唯二の控訴趣

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判決文本文1,089 文字)

主文 原判決を破棄する。 被告人を懲役六月に処する。 原審における訴訟費用は被告人の負担とする。 理由 <要旨>弁護人山中唯二の控訴趣意は末尾添付の書面に記載のとおりである。</要旨>原判決が被告人の犯罪事実を認定した証拠として証人Aの原審公判廷における供述を引用していることは所論のとおりである。そして判決に単に「同証人の当公廷における供述」と挙示し特に該供述中の除外部分を明示してないところから見ると該供述全般を証拠としたものと見るの外はない。そうすると該供述中の所論指摘部分は正にBの供述をその内容とするものであるから、被告人が証拠とすることに同意した場合か刑事訴訟法第三百二十一条第一項第三号所定の条件を具備した場合でなければ証拠能力を有しないのである。然るに記録を調べて見ると被告人が証拠とすることに同意した事蹟は全く見られないし、供述者たるCが死亡、心身の故障、所在不明又は国外にいるため公判準備又は公判期日で供述することができず且つその供述が犯罪事実の存否の証明に欠くことができないものでもないことが看取できるから、原判決が証人Aの前記供述部分を証拠に引用したことは証拠能力のない証拠を証拠としたもので、違法であつて、右の違法は判決に影響を及ぼすことが明かである。 それで爾余の論旨に対する判断を俟つまでもなく原判決は既にこの点で破棄を免れない。仍て同法第三百九十七条によつて原判決を破棄し更に同法第四百条但書を適用して次のように自判する。 当裁判所が認定する被告人の犯罪事実は原判決摘示の犯罪事実と同一であるから茲に之を引用する右判示引用事実は一、証人Aの原審第三回公判調書中前掲伝聞部分を除く其の余の供述記載、一、Dの司法警察員に対する参考人供述調書、一、Eの司法警察員 決摘示の犯罪事実と同一であるから茲に之を引用する右判示引用事実は一、証人Aの原審第三回公判調書中前掲伝聞部分を除く其の余の供述記載、一、Dの司法警察員に対する参考人供述調書、一、Eの司法警察員に対する参考人供述調書、一、Fの司法警察員に対する供述調書を綜合してえを認める。 法律に照すと、被告人の判示所為は、刑法第九十五条第一項第六十条に該るが右は一個の行為で数個の罪名にふれる場合だから同法第五十四条第一項前段第十条に則り最も重いと認める警察官Aに対する罪の刑に従い所定刑期範囲内で被告人を懲役六月に処し、原審における訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条第一項に従い被告人に負担させることにする。 以上の次第で主文のように判決する。 (裁判長判事石橋鞆次郎判事筒井義彦判事柳原幸雄)

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