1 令和7年3月14日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官令和3年(ワ)第18742号 商標権侵害行為差止等請求事件令和4年(ワ)第9207号 地位確認等請求反訴事件口頭弁論終結日 令和6年10月1日判 決5 本訴原告兼反訴被告 株式会社明光ネットワークジャパン(以下「原告」という。) 同訴訟代理人弁護士 柴﨑晃一10有馬 潤斉藤正登吉竹大樹 本訴被告兼反訴原告 株式会社明光ネットワーク九州15(以下「被告明光ネットワーク」という。) 本訴被告兼反訴原告 株式会社明光義塾九州(以下「被告明光九州」といい、被告明光ネットワークと被告明光九州を併せて「被告明20光ら」という。) 被告 株式会社アネムホールディングス(以下「被告アネム」といい、被告アネムと被告明光らを併せて「被告ら」という。)25 2 上記3名訴訟代理人弁護士 熊谷善昭池田早織主 文1 被告明光らは、学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役5務の提供に当たり、その提供を受ける者の利用に供する印刷物又は文房具類に別紙被告標章目録記載の各標章を付する行為をしてはならない。 2 被告明光らは、学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加 供する印刷物又は文房具類に別紙被告標章目録記載の各標章を付する行為をしてはならない。 2 被告明光らは、学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役務の提供に当たり、その提供を受ける者の利用に供する印刷物又は文房具類に10別紙被告標章目録記載の各標章を付したものを用いてその役務の提供をしてはならない。 3 被告明光らは、学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役務の提供に当たり、その役務の提供の用に供する印刷物又は文房具類に別紙被15告標章目録記載の各標章を付したものを当該役務の提供のために展示してはならない。 4 被告明光らは、電磁的方法により行う映像面を介した学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役務の提供に当たり、その映像面に別紙被20告標章目録記載の各標章を表示してその役務の提供をしてはならない。 5 被告明光らは、学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役務に関する営業上の施設、活動、販促物、広告、価格表又は取引書類に、別紙被告標章目録記載の各標章を付して展示し、頒布し、又はこれらを内容とする25情報に同各標章を付して電磁的方法により提供してはならない。 3 6 被告明光らは、別紙被告標章目録記載の各標章を、印刷物及び文房具類、もしくはそれらの包装に付し、又は同各標章を付した印刷物及び文房具類を販売し、販売のために展示してはならない。 7 被告明光らは、印刷物及び文房具類に 告標章目録記載の各標章を、印刷物及び文房具類、もしくはそれらの包装に付し、又は同各標章を付した印刷物及び文房具類を販売し、販売のために展示してはならない。 7 被告明光らは、印刷物及び文房具類に関する広告、価格表又は取引書類に、別紙被告標章目録記載の各標章を付して展示し、又は頒布してはならない。 58 被告明光らは、別紙被告標章目録記載の各標章を付した販促物、広告、価格表及び取引書類を廃棄せよ。 9 被告明光らは、別紙教室目録記載の教室内外にある正面看板、袖看板、可動式看板、オーダーボード及び垂れ幕に付されている別紙被告標章目録記載の各標章を抹消せよ。 1010 被告明光らは、別紙被告標章目録記載1ないし4、7、8、10ないし15の各標章を、別紙Webページ目録記載のインターネット上のウェブサイトその他の営業表示物件から抹消せよ。 11 被告らは、別紙被告標章目録記載5、6及び9の各標章を、別紙Webページ目録記載のインターネット上のウェブサイトその他の営業表示物件から抹15消せよ。 12 被告明光らは、別紙被告標章目録記載の各標章を付した印刷物及び文房具類を廃棄せよ。 13 被告明光ネットワークは、「株式会社明光ネットワーク九州」の商号を使用してはならない。 2014 被告明光ネットワークは、福岡法務局平成5年8月31日登記に係る「株式会社コイカワネットワークサービス」から「株式会社明光ネットワーク九州」への商号変更登記の抹消登記手続をせよ。 15 被告明光九州は、「株式会社明光義塾九州」の商号を使用してはならない。 16 被告明光九州は、福岡法務局平成5年8月31日登記に係る「株式会社明25光ネットワーク九州」から「株式会社明光義塾九州」への商号変更登記手続及4 び福岡法務局平成3年4月23日 。 16 被告明光九州は、福岡法務局平成5年8月31日登記に係る「株式会社明25光ネットワーク九州」から「株式会社明光義塾九州」への商号変更登記手続及4 び福岡法務局平成3年4月23日受付に係る被告明光九州の設立登記中「株式会社明光ネットワーク九州」の商号の抹消登記手続をせよ。 17 被告らは、「di」の文字を含むドメイン名を取得し、保有し、又は使用してはならない。 18 被告明光九州は、「Ei」のドメイン名の登録抹消申請手続をせよ。 519 被告らは、その営業及び同営業の広告、取引に用いる書類及び通信に別紙表示目録記載の各表示をしてはならない。 20 被告らは、「(URLは省略)」において開設するウェブサイトから別紙表示目録記載の各表示を削除せよ。 21 被告明光ネットワークは、原告に対し、46万2373円及びこれに対す10る令和3年1月26日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 22 被告明光ネットワーク及び被告アネムは、原告に対し、連帯して、1018万7317円及びこれに対する令和3年1月26日から支払済みまで年14. 6パーセントの割合による金員を支払え。 23 被告らは、原告に対し、連帯して、3億4806万5219円及びこれに15対する令和5年12月15日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 24 被告明光らは、別紙顧客目録記載の各顧客に係る氏名、住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスその他の連絡時に使用可能な情報を用いて、顧客に対する営業勧誘行為、訪問及び顧客に対する電話、FAXの送信、電子20メールの送信、郵送物の送付その他一切の連絡をしてはならない。 25 原告の本訴に係るその余の請求をいずれも棄却する。 26 被告明光ネットワーク及び被告明光九 する電話、FAXの送信、電子20メールの送信、郵送物の送付その他一切の連絡をしてはならない。 25 原告の本訴に係るその余の請求をいずれも棄却する。 26 被告明光ネットワーク及び被告明光九州の反訴に係る請求をいずれも棄却する。 27 訴訟費用は、本訴反訴を通じ、これを10分し、その4を原告の負担とし、25その余を被告らの負担とする。 5 28 この判決は、第21項ないし第23項に限り、仮に執行することができる。 事実及び理由第1 請求1 本訴(1) 被告らは、学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募5集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役務の提供に当たり、その提供を受ける者の利用に供する印刷物又は文房具類に別紙被告標章目録記載の各標章を付する行為をしてはならない。 (2) 被告らは、学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役10務の提供に当たり、その提供を受ける者の利用に供する印刷物又は文房具類に別紙被告標章目録記載の各標章を付したものを用いてその役務の提供をしてはならない。 (3) 被告らは、学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役15務の提供に当たり、その役務の提供の用に供する印刷物又は文房具類に別紙被告標章目録記載の各標章を付したものを当該役務の提供のために展示してはならない。 (4) 被告らは、電磁的方法により行う映像面を介した学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加20盟店の経営の指導及び助言に関する役務の提供に当た 4) 被告らは、電磁的方法により行う映像面を介した学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加20盟店の経営の指導及び助言に関する役務の提供に当たり、その映像面に別紙被告標章目録記載の各標章を表示してその役務の提供をしてはならない。 (5) 被告らは、学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役務に関する営業上の施設、活動、販促物、広告、価格表又は取引書類に、別25紙被告標章目録記載の各標章を付して展示し、頒布し、又はこれらを内容と6 する情報に上記各標章を付して電磁的方法により提供してはならない。 (6) 被告らは、別紙被告標章目録記載の各標章を、印刷物及び文房具類、もしくはそれらの包装に付し、又は当該標章を付した印刷物及び文房具類を販売し、販売のために展示してはならない。 (7) 被告らは、印刷物及び文房具類に関する広告、価格表又は取引書類に、別5紙被告標章目録記載の各標章を付して展示し、又は頒布してはならない。 (8) 被告らは、別紙被告標章目録記載の各標章を付した販促物、広告、価格表及び取引書類を廃棄せよ。 (9) 被告らは、別紙教室目録記載の教室内外にある正面看板、袖看板、可動式看板、オーダーボード及び垂れ幕に付されている別紙被告標章目録記載の各10標章を抹消せよ。 (10) 被告らは、別紙被告標章目録記載の各標章を、別紙Webページ目録記載のインターネット上のウェブサイトその他の営業表示物件から抹消せよ。 (11) 被告らは、別紙被告標章目録記載の各標章を付した印刷物及び文房具類を廃棄せよ。 15(12) 主文第13項ないし20項と同旨(13) 被告明光ネットワー 業表示物件から抹消せよ。 (11) 被告らは、別紙被告標章目録記載の各標章を付した印刷物及び文房具類を廃棄せよ。 15(12) 主文第13項ないし20項と同旨(13) 被告明光ネットワーク及び被告アネムは、原告に対して、連帯して、金1494万9067円及びこれに対する令和3年1月26日から支払済みまで年14.6パーセントの割合による金員を支払え。 (14) 被告らは、原告に対して、連帯して、金16億4878万3340円及20びうち金8760万0641円については令和3年8月28日から、うち金15億6118万2699円については令和5年12月15日から各支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 (15) 主文第24項と同旨(16) 被告明光らは、別紙顧客目録記載の各顧客に係る氏名、住所、電話番号、25FAX番号、電子メールアドレスその他の連絡時に使用可能な情報が記録さ7 れた文書、磁気ディスク、光ディスクその他の記録媒体を廃棄せよ。 2 反訴(1) 被告明光ネットワークと原告との間において、被告明光ネットワークが、原告と被告明光ネットワーク及び同明光九州との間で締結された契約に係る平成26年6月12日付け「エリアフランチャイズ契約書」上の「エリ5アフランチャイズ権を付与する地域」(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県及び山口県)のエリアフランチャイズ権を有する地位にあることを確認する。 (2) 被告明光九州と原告との間において、被告明光九州が、原告と被告明光ネットワーク及び同明光九州との間で締結された契約に係る平成26年610月12日付け「エリアフランチャイズ契約書」上の「エリアフランチャイズ権を付与する地域」(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎 ク及び同明光九州との間で締結された契約に係る平成26年610月12日付け「エリアフランチャイズ契約書」上の「エリアフランチャイズ権を付与する地域」(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県及び山口県)のフランチャイズ権を有する地位にあることを確認する。 (3) 原告は、被告明光ネットワークに対し、5億円及びうち1億円に対する15令和4年4月21日から、うち4億円に対する令和6年4月18日から各支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 (4) 原告は、被告明光九州に対し、1200万円及びこれに対する令和4年4月21日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 第2 事案の概要等201 事案の要旨(1) 本訴学習塾のフランチャイズを展開するマスターフランチャイザーである原告が、同フランチャイズのエリアフランチャイザーである被告明光ネットワーク及び同フランチャイジーである被告明光九州並びに同フランチャイズ25に係るフランチャイズ契約(以下「本件契約」という。)に基づく被告明光8 ネットワークの債務を連帯保証した被告アネムに対し、以下のような請求をする事案である。 被告らが、本件契約の解除後も、被告明光らの学習塾の経営に関し、別紙被告標章目録記載の各標章(以下、目録の番号順に「被告標章1」、「被告標章2」などといい、これらを併せて「被告各標章」という。)を5使用し続け、別紙商標目録記載の原告の商標権(以下、目録の番号順に、「原告商標権1」、「原告商標権2」などといい、これらを併せて「原告各商標権」という。また、これらの商標権に係る商標を、目録の番号順に、「原告商標1」、「原告商標2」などといい、これらを併せて「原告各商標」という。)を侵害してい 」などといい、これらを併せて「原告各商標権」という。また、これらの商標権に係る商標を、目録の番号順に、「原告商標1」、「原告商標2」などといい、これらを併せて「原告各商標」という。)を侵害していると主張して、被告明光らに対しては、商10標法36条1項及び2項又は本件契約に基づき(これらの規定及び契約に基づく請求は選択的併合の関係にある。)、被告アネムに対しては、同法36条1項及び2項に基づき、次の(ア)ないし(コ)の各請求をするもの。 学習塾の運営及びフランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する15役務の提供(以下「学習塾の運営等に関する役務の提供」という。)に関し、その役務の提供の用に供する物品に被告各標章を付すことの差止請求(同法2条3項3号)学習塾の運営等に関する役務の提供に関し、その役務の提供の用に供する物品に被告各標章を付したものを用いて役務を提供することの20差止請求(同法2条3項4号)学習塾の運営等に関する役務の提供に関し、その役務の提供の用に供する物品に被告各標章を付したものを役務の提供のために展示することの差止請求(同法2条3項5号)電磁的方法により行う映像面を介した学習塾の運営等に関する役務25の提供に関し、その役務の提供に当たり、その映像面に被告各標章を9 付すことの差止請求(同法2条3項7号)学習塾の運営等に関する役務の提供に関する広告、価格表又は取引書類に被告各標章を付して展示、頒布、又は電磁的方法により提供することの差止請求(同法2条3項8号)被告各標章を付した印刷物及び文房具類及び被告各標章を付した印5刷物及び文房具類の包装の販売及び展示の差止請求(同法2条3項1号及び2号)被 供することの差止請求(同法2条3項8号)被告各標章を付した印刷物及び文房具類及び被告各標章を付した印5刷物及び文房具類の包装の販売及び展示の差止請求(同法2条3項1号及び2号)被告各標章を付した広告、価格表、取引書類の展示又は頒布の差止請求(同法2条3項8号)被告各標章を付した販促物、広告、価格表、取引書類、印刷物及び10文房具類の廃棄請求別紙教室目録記載の教室内外にある正面看板、袖看板、可動式看板、オーダーボート及び垂れ幕に付されている被告各標章の抹消請求被告各標章の別紙Webページ目録記載のウェブサイトからの削除請求15被告明光らが、本件契約の解除後も、原告商標3及び4と類似する商号を引き続き使用していると主張して、本件契約、商標法36条1項及び2項、会社法8条又は不正競争防止法(以下「不競法」という。)3条1項及び2項に基づき(これらの規定及び契約に基づく各請求は選択的併合の関係にある。)、次の(ア)及び(イ)の各請求をするもの。 20被告明光ネットワークに対する「株式会社明光ネットワーク九州」の商号の使用差止請求及び福岡法務局平成5年8月31日登記に係る商号変更登記の抹消登記手続請求被告明光九州に対する「株式会社明光義塾九州」の商号の使用差止請求並びに福岡法務局平成5年8月31日登記に係る商号変更登記及25び福岡法務局平成3年4月23日受付に係る被告明光九州の設立登記10 中「株式会社明光ネットワーク九州」の商号の抹消登記手続請求被告明光九州が、本件契約の解除後も、原告商標14と類似するドメイン名(Ei、以下「本件ドメイン名」という。)を保有し、被告らが、同じく、本件ドメイン名を使用して、被告らの学習塾経営に関するウェブサイト(「(URLは省略)」を 後も、原告商標14と類似するドメイン名(Ei、以下「本件ドメイン名」という。)を保有し、被告らが、同じく、本件ドメイン名を使用して、被告らの学習塾経営に関するウェブサイト(「(URLは省略)」をアドレスとするウェブサイト。以下「本5件ウェブサイト」という。)を運営していると主張して、被告明光らに対しては、本件契約又は不競法3条1項及び2項に基づき(これらの規定及び契約に基づく各請求は選択的併合の関係にある。)、被告アネムに対しては、同条1項及び2項に基づき、次の(ア)及び(イ)の各請求をするもの。 10被告らに対する「di」の文字を含むドメイン名の取得、保有又は使用の差止請求被告明光九州に対する本件ドメイン名の登録抹消申請手続請求被告らが、別紙表示目録記載の各表示(以下「本件各表示」という)を使用し、被告明光らが運営する学習塾が原告の行う明光義塾ブランド15の学習塾のフランチャイズ傘下であると誤認させたことは、不競法2条1項20号所定の不正競争に当たると主張して、被告らに対し、同法3条1項及び2項に基づき、その営業及び同営業の広告、取引に用いる書類及び通信に本件各表示をすることの差止め及び本件ウェブサイト上の本件各表示の削除請求をするもの。 20被告明光ネットワークが、平成24年頃から、ロイヤルティ算定の基礎となるロイヤルティ対象売上を過少申告していたことによりロイヤルティの未払が発生していると主張して、被告明光ネットワークに対しては、主位的に本件契約に基づき、予備的に不法行為(民法709条)に基づき、被告アネムに対しては、主位的に、連帯保証契約に基づき、予25備的に不法行為に基づき、連帯して、未払ロイヤルティ1494万9011 67円及びこれに対する約定支払日の後の日である令和3年1月 告アネムに対しては、主位的に、連帯保証契約に基づき、予25備的に不法行為に基づき、連帯して、未払ロイヤルティ1494万9011 67円及びこれに対する約定支払日の後の日である令和3年1月26日から支払済みまで約定利率年14.6パーセントの割合による遅延損害金の支払請求をするもの。 被告明光らが、本件契約の解除後も、学習塾の経営又は同経営への関与を続けており、同行為が原告との間の競業避止義務に違反するととも5に原告各商標権の侵害に当たるため、原告がこれにより損害を被ったと主張して、被告明光らに対しては、本件契約又は不法行為に基づき、被告アネムに対しては、連帯保証契約又は不法行為に基づき(これらの規定及び契約に基づく各請求は選択的併合の関係にある。)、連帯して、16億4878万3340円並びにうち8760万0641円に対する訴10状送達の日の翌日である令和3年8月28日から及びうち15億6118万2699円に対する訴えの変更申立書送達の日の翌日である令和5年12月15日から各支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金の支払請求をするもの。 キ 被告明光らが、本件契約の解除後は別紙顧客目録記載の各顧客に係る15氏名、住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスその他の連絡時に使用可能な情報(以下「本件顧客情報」という。)の使用を中止する義務があるにもかかわらず、これを使用し続けていると主張して、被告明光らに対し、本件契約又は不競法3条1項及び2項に基づいて(これらの規定及び契約に基づく各請求は選択的併合の関係にある。)、本件顧客情報の20使用の差止め及び本件顧客情報の記載された記録媒体の廃棄の各請求をするもの。 (2) 反訴被告明光らが、原告に対し、本件契約の解除は無効であると主張し 合の関係にある。)、本件顧客情報の20使用の差止め及び本件顧客情報の記載された記録媒体の廃棄の各請求をするもの。 (2) 反訴被告明光らが、原告に対し、本件契約の解除は無効であると主張して、被告明光らが本件契約に基づいてエリアフランチャイズ権又はフランチャイズ25権を有することの地位確認を求めるとともに、本件契約の解除により被告明12 光らが損害を被ったと主張して、債務不履行又は不法行為に基づき、被告明光ネットワークついては5億円(一部請求)、うち1億円に対する反訴状送達の日の翌日である令和4年4月21日から支払済みまで年3パーセントの割合による遅延損害金及びうち4億円に対する訴えの変更申立書送達の日の翌日である令和6年4月18日から支払済みまで同割合による遅延損害金の5支払を求め、被告明光九州については1200万円及び反訴状送達の日の翌日である令和4年4月21日から支払済みまで同割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いのない事実及び当裁判所に顕著な事実並びに後掲の各証拠(以下、特記しない限り枝番を含む。)及び弁論の全趣旨により容10易に認定できる事実)(1) 当事者(甲1、3ないし6、59、94、弁論の全趣旨)原告は、学習塾の経営及び経営指導等を目的とし、「明光義塾」という名称の学習塾(以下「明光義塾」という。)のマスターフランチャイザーないしフランチャイザーとして、明光義塾を全国的に開設、経営させる15ことなどを業とする株式会社である。 被告明光ネットワークは、学習塾経営のフランチャイズチェーンシステムによる加盟店の募集及び指導業務等を目的とする株式会社である。 被告明光ネットワークは、本件契約の有効期間中、原告が展開する明光義塾の福岡県、佐賀県、 は、学習塾経営のフランチャイズチェーンシステムによる加盟店の募集及び指導業務等を目的とする株式会社である。 被告明光ネットワークは、本件契約の有効期間中、原告が展開する明光義塾の福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、20沖縄県及び山口県(以下、これらの県を併せて「本件地域」という。)におけるエリアフランチャイザーの地位にあった。 被告明光九州は、学習塾経営のフランチャイズチェーンシステムによる加盟店の募集及び指導業務等を目的とする株式会社である。 被告明光九州は、本件契約の有効期間中、原告のフランチャイジーと25して、別紙教室目録記載の明光義塾を運営することのできる地位にあっ13 た。 また、被告明光九州は、平成13年頃から、「明光義塾」の名称及び「明光義塾」に係る商標を使用して家庭教師による学習指導を行う事業(以下「本件家庭教師事業」という。)を行っている。 被告アネムは、学習塾の経営及び経営指導等を目的とする株式会社で5あり、被告明光ら、株式会社e-sia(以下「e-sia」という。)及び株式会社受験Ⅴアカデミー(以下「Vアカデミー」という。)の親会社である(以下、被告アネムを親会社とする企業グループを「アネムグループ」という。)。 e-siaは、各種システムの開発、製造、販売等を業とする株式会10社であり、被告明光ネットワークから委託されて、教室管理運営システムを開発している。 Vアカデミーは、集団学習塾である「EDINA」(以下「エディナ」という。)を営む株式会社である。 被告ら、e-sia及びVアカデミーは、いずれもAi及びBiが代15表取締役に就任しており、取締役、監査役も同一である(ただし、取締役Ciは、被告明光九州についてのみ代表取締役である ある。 被告ら、e-sia及びVアカデミーは、いずれもAi及びBiが代15表取締役に就任しており、取締役、監査役も同一である(ただし、取締役Ciは、被告明光九州についてのみ代表取締役である。)また、被告ら及びe-siaは、本店所在地が同一である。(甲4ないし6、59、202)(2) 明光義塾の事業規模20令和3年8月の時点で、明光義塾は、47都道府県の全てに所在しており、原告が運営する明光義塾は205教室、フランチャイジーが運営する明光義塾は1366教室あった(甲162)。 (3) 本件契約の締結(甲1、3ないし5、163、乙1、弁論の全趣旨)原告は、平成元年、集団塾及び個別指導塾を業とする株式会社西日本25教育社(代表者はAi)との間で、九州地域における明光義塾のフラン14 チャイジー募集の代理権を付与する代理店契約を締結した。 その後、Aiは、平成3年4月23日、被告明光九州(旧商号「株式会社明光ネットワーク九州」)を、同月25日、被告明光ネットワーク(旧商号「株式会社コイカワネットワークサービス」)を、それぞれ設立し、株式会社西日本教育社は、同年6月12日、被告明光九州に対し、5上記代理店契約の契約上の地位を譲渡し、原告と被告明光九州は、同日、九州地域における明光義塾のフランチャイジー募集の代理権を付与する代理店契約を締結した。 原告と被告明光らは、遅くとも平成5年6月12日までには、被告明光ネットワークを本件地域のエリアフランチャイザーとし、被告明光九10州を本件地域のフランチャイジーとするエリアフランチャイズ契約を締結した。 原告は、平成26年6月12日、被告明光らとの間で、別紙「本件契約の定め」に記載された内容を含むフランチャイズ契約(本件契約)を締結し、被告 ャイジーとするエリアフランチャイズ契約を締結した。 原告は、平成26年6月12日、被告明光らとの間で、別紙「本件契約の定め」に記載された内容を含むフランチャイズ契約(本件契約)を締結し、被告明光ネットワークに対し、本件地域におけるエリアフラン15チャイズ権を、被告明光九州に対し、本件地域において明光義塾を開設、経営するフランチャイズ権をそれぞれ付与した。 (4) 被告アネムによる連帯保証被告アネムは、本件契約締結と同時に、原告に対し、被告明光ネットワークが本件契約に基づいて負う債務を連帯保証する旨を合意した(以下「本20件連帯保証契約」という。)。 (5) 個別フランチャイズ契約の締結(甲22、弁論の全趣旨)原告及び被告明光ネットワークは、被告明光九州を除く本件地域のフランチャイジー(以下「本件各フランチャイジー」という。)との間で、別紙「本件個別契約の定め」に記載された内容を含む個別フランチャイズ契約(以下25「本件個別契約」という。)を締結し、本件各フランチャイジーに対し、明光15 義塾を経営する権利を付与した。 (6) 原告による本件契約の解除の意思表示(甲21)原告は、令和2年12月15日付けで、被告明光らに対し、本件契約第43条に基づき、同月17日をもって本件契約を解除する旨の意思表示をした(以下、この意思表示による解除を「本件解除」という。)。 5本件解除に係る通知に記載されていた被告明光ネットワークによる債務不履行の事由は、オーナーからの改善要求に対する不誠実な対応、エリアフランチャイザーとしての資質の欠如、支援システム費の不正使用、原告に対する不実報告、原告が開催した意見交換会の妨害、ブランドイメージの毀損(情報工作)、原告がした緊急支援に対する不当な非難、守秘義務違 ンチャイザーとしての資質の欠如、支援システム費の不正使用、原告に対する不実報告、原告が開催した意見交換会の妨害、ブランドイメージの毀損(情報工作)、原告がした緊急支援に対する不当な非難、守秘義務違反、10情報の不開示、ロイヤルティの分配変更とその後の被告明光ネットワークの対応、オーナー間の交流の阻害、契約条件の一方的変更及び被告明光九州による不正行為(生徒数の水増し及びロイヤルティの過少申告)の支持であり、被告明光九州による債務不履行の事由は、ロイヤルティの過少申告及び生徒数の水増しであった。 15(7) 本件解除後の学習塾の営業等原告は、令和2年12月16日付けで、本件各フランチャイジーに対し、被告明光らとの本件契約を解除したこと及び今後は原告が本件各フランチャイジーを管轄する旨通知した(乙38)。 被告明光九州は、肩書所在地において、本件解除後も、明光義塾の運20営を継続している。 また、被告明光ネットワークは、本件解除後も、明光義塾九州本部の名称で、本件各フランチャイジーに対し、ダイレクトメール等を送っている(甲166)。 本件各フランチャイジー47名中46名は、令和3年1月9日付けで、25被告明光ネットワークに対し、被告明光ネットワークの代表者の対応や16 経営姿勢により被告明光ネットワークに対する信頼が崩壊したこと及び本件解除によって被告明光ネットワークがエリアフランチャイザーとしての地位を失ったことにより本件個別契約が履行不能になったことを理由として、本件個別契約を解除する旨の意思表示をし、他の1名は、同年3月31日をもって、教室を閉鎖した(甲29、52)。 5Vアカデミーは、令和4年4月以降、同月時点で存在していた被告明光九州が運営する明光義塾(以下「直営教室」という。)全3 の1名は、同年3月31日をもって、教室を閉鎖した(甲29、52)。 5Vアカデミーは、令和4年4月以降、同月時点で存在していた被告明光九州が運営する明光義塾(以下「直営教室」という。)全31校に、Vスタという名称の小中高校生向けの学習塾(以下「Vスタ」という。)を併設した(甲155)。 (8) 原告各商標権及び被告明光らによる被告各標章の使用10原告は、原告各商標権を有している(甲99ないし127)。 被告明光らは、別紙「対比表」の「被告標章」欄記載の被告各標章を、同「使用態様」欄記載の各態様で使用している(甲32、33、128ないし138、弁論の全趣旨)。 被告各標章は、原告各商標のいずれに類似し、被告明光らによる別紙15「対比表」の「被告標章」欄記載の被告各標章の同「使用態様」欄記載の各態様での使用は、同「侵害の対象となる別紙商標目録の商標(別紙登録商標の番号)」欄記載の原告各商標に係る原告の商標権を侵害している。 (9) 本件ドメイン名の使用等(甲32ないし35、133)20被告明光九州は、本件ドメイン名の使用権を有している。 本件ドメイン名を使用した本件ウェブサイトには、本件地域における明光義塾のフランチャイジーの募集に係る情報及び各教室の生徒募集に係る情報が掲載されており、被告アネムの商号及び同社の会社概要も記載されているほか、「Copyright©2021 ANEM、All25right reserved.」との表記がある。また、本件ウェブサ17 イトには、少なくとも、被告標章5、6及び9が使用されており、本件解除後も、本件ウェブサイトにおいて上記内容が掲載されている。 (10) 仮処分申立事件(甲2、140)被告明光らは、令和3年、東京地方裁判所に対し、被告 、6及び9が使用されており、本件解除後も、本件ウェブサイトにおいて上記内容が掲載されている。 (10) 仮処分申立事件(甲2、140)被告明光らは、令和3年、東京地方裁判所に対し、被告明光らを債権者とし、原告並びに本件地域のフランチャイジーであるサクセスリンク株式会5社(以下「サクセスリンク」という。)及び株式会社クース・コーポレーション(以下「クース」という。)を債務者として、①被告明光ネットワークと原告との間で、被告明光ネットワークが本件地域のエリアフランチャイズ権を有する地位にあること、②被告明光ネットワークとサクセスリンク及びクースとの間で、被告明光ネットワークがフランチャイザーの地位に10あること、③被告明光九州と原告との間で、被告明光九州が本件地域のフランチャイズ権を有する地位にあることを仮に定める仮処分を申し立てた。 同裁判所は、同年3月25日、原告による本件解除が有効であり、本件解除により、被告明光らは本件契約に基づくフランチャイズ権を有する地位を喪失していると判断し、被保全権利の疎明がないとして、被告明光らの15申立てをいずれも却下する決定をした。被告明光らは、同決定を不服として、東京高等裁判所に即時抗告したが、同裁判所は、同年11月5日、被告明光らの抗告をいずれも棄却する決定をした。(以下、これらの決定に係る事件を「本件仮処分申立事件」という。)(11) 本件訴訟20原告は、令和3年7月19日、本訴を提起した。 イ 被告らは、令和5年12月6日の第6回弁論準備手続期日において陳述した準備書面1において、本訴の請求の趣旨(2)記載の未払ロイヤルティの支払債務につき時効を援用する旨の意思表示をした。 3 争点25(1) 解除事由1 ロイヤルティの過少申告及び未払の有 した準備書面1において、本訴の請求の趣旨(2)記載の未払ロイヤルティの支払債務につき時効を援用する旨の意思表示をした。 3 争点25(1) 解除事由1 ロイヤルティの過少申告及び未払の有無(争点1)18 (2) 解除事由2 生徒数の水増しの有無(争点2)(3) 解除事由3 被告らが個別指導塾と同様の事業を行っているか(争点3)(4) 解除事由4 被告明光九州による本件家庭教師事業は本件契約に違反するか(争点4)(5) 解除事由5 被告明光ネットワークによる支援システム費の不正利用等5の有無(争点5)(6) 解除事由6 被告明光ネットワークのフランチャイジーに対する指導、援助義務違反の有無(争点6)(7) 解除事由7 フランチャイジーからの改善要求に対する被告明光ネットワークの対応が本件契約に違反するか(争点7)10(8) 解除事由8 被告明光ネットワークの支援システム費に関する説明義務違反の有無(争点8)(9) 解除事由9 被告明光ネットワークが原告主催による意見交換会の実施を妨害したか(争点9)(10) 解除事由10 被告明光ネットワークが原告のブランドイメージを毀損15したか(争点10)(11) 解除事由11 原告の緊急支援に対する被告明光ネットワークの対応が本件契約に違反するか(争点11)(12) 解除事由12 被告明光ネットワークによる守秘義務違反の有無(争点12)20(13) 解除事由13 被告明光ネットワークによるロイヤルティの配分変更に関する義務違反の有無(争点13)(14) 解除事由14 被告明光ネットワーク代表者によるフランチャイジーに対する対応が本件契約に違反するか(争点14)(15) 解除事由15 被告明光ネットワークが本件個別契約の条件を 13)(14) 解除事由14 被告明光ネットワーク代表者によるフランチャイジーに対する対応が本件契約に違反するか(争点14)(15) 解除事由15 被告明光ネットワークが本件個別契約の条件を変更した25ことが本件契約に違反するか(争点15)19 (16) 本件契約解除の可否(争点16)(17) 被告各標章の使用差止等の可否(争点17)(18) 被告明光らによる商号の使用差止等の可否(争点18)(19) 被告らによる本件ドメイン名の使用差止等の可否(争点19)(20) 品質誤認表示に基づく差止等の可否((争点20)5(21) ロイヤルティ支払債務の存否(争点21)(22) 競業避止義務違反及び商標権侵害による損害の発生及びその額(争点22)(23) 秘密情報の不正使用に対する差止等の可否(争点23)(24) 反訴請求に係る原告の債務不履行ないし不法行為の成否(争点24)10(25) 反訴請求に係る損害の有無及びその額(争点25)4 争点に関する当事者の主張別紙「当事者の主張」のとおり第3 当裁判所の判断1 各争点に共通する認定事実15後掲の各証拠及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。 (1) 本件解除に至る経緯本件各フランチャイジーの一部による支援システム費の撤廃要求等本件各フランチャイジーのうち6名(うち2名は、サクセスリンク及びクース)は、令和2年7月24日付けで、被告明光ネットワーク20に対し、新型コロナウィルスなどの影響により売上げが減少しており、本件個別契約第11条1項及び3項に基づき、本件各フランチャイジーが被告明光ネットワークに対して支払っている支援システム費(生徒一人当たり月額実質1200円)の支払負担が重くな 上げが減少しており、本件個別契約第11条1項及び3項に基づき、本件各フランチャイジーが被告明光ネットワークに対して支払っている支援システム費(生徒一人当たり月額実質1200円)の支払負担が重くなっていて、経営を圧迫しているとして、支援システム費の撤廃、Vゼミ基本料(125教室当たり2万円)の半減、各コンテンツ視聴料の減額及び支援シス20 テム費の具体的使途を明らかにすることなどを求める旨記載した「明光義塾九州管轄FCの契約内容改善に関する要求」と題する書面を送った(以下「本件改善要求1」という。)。また、上記6名は、同日付けで、原告に対しても、同人らが被告明光ネットワークに対して本件改善要求1をした旨を伝えた上、本件地域における実情調査と被告明5光ネットワークの管理監督を求めた。(甲7、8)被告明光ネットワークは、令和2年7月29日、原告に対し、本件各フランチャイジーに電話で確認したところ、支援システム費の負担について苦情を言う者はいなかったこと、本件改善要求1は、2名のフランチャイジーが主導していると考えられ、原告と被告明光ネット10ワークを混乱させ、亀裂を作ることにより、自分たちの希望を通そうとするものである旨伝えた(甲36)。 被告明光ネットワークは、令和2年8月10日頃、本件各フランチャイジーに対し、支援システム費をオンライン授業システム等に使用していること、支援システム費を撤廃すると本件各フランチャイジー15において生徒等一人当たり600円(被告ネットワークからフランチャイジーに対して支払われる支援協力費)の収入が減少することなどを説明した文書を送付するとともに、本件各フランチャイジーを対象として、支援システム費の継続等についてアンケートを実施した(甲37、弁論の全趣旨)。 20 援協力費)の収入が減少することなどを説明した文書を送付するとともに、本件各フランチャイジーを対象として、支援システム費の継続等についてアンケートを実施した(甲37、弁論の全趣旨)。 20前記(ウ)のアンケートの結果、支援システム費について、「継続する」との回答が33名、「廃止する」との回答が2名(なお、2名のうち1名は教室閉鎖予定のフランチャイジー、他の1名は第三者に対する運営権譲渡を検討中のフランチャイジー)、「どちらともいえない」との回答が7名であった(乙2)。 25意見交換会の実施21 原告は、被告明光ネットワークに対し、遅くとも令和2年9月2日までには、本件各フランチャイジーとの間で意見交換会を実施することを提案し、同日、その具体的な実施方法を提案した。これに対し、被告明光ネットワークは、同日、被告明光ネットワーク及び原告に送付された要望内容について相互に確認することが最優先であり、まず5は同手順を踏んでほしい、緊急事態ではないためビジネスルールをもって丁寧に進めてほしいなどと連絡した。この連絡を受けて、原告は、同月3日、被告明光ネットワークに対し、本件改善要求1をしたフランチャイジーに対してあまりに誠意がないとして、被告明光ネットワークを参加させずに意見交換会を実施することを伝えた。(甲9、39)10被告明光ネットワークは、令和2年9月4日頃、本件各フランチャイジーに対し、同年8月に実施した前記ア(ウ)のアンケート結果の報告として、「2名のオーナー(今月閉鎖予定と譲渡交渉中)を除き、全オーナーより支援システム費を含む各管理システムについて100%のご支持をいただきました」と記載した書面を送付した。また、同書面15には、被告明光ネットワークが、教務、教材、受験、コンピューターシ ナーより支援システム費を含む各管理システムについて100%のご支持をいただきました」と記載した書面を送付した。また、同書面15には、被告明光ネットワークが、教務、教材、受験、コンピューターシステム等の研究開発を進めていく中で、開発運営資金の継続に無理が生じることが判明したため、その解決策として、支援システム費を徴収することにした旨、e-siaのソフト販売は、同社が10億円以上の資金を投入し開発した塾運営管理ソフトの費用を賄うために、20e-siaにおいて集団塾、英会話教室、各種学校、カルチャースクール等にソフトを販売する、一般的なビジネス販売活動である旨などが記載されていた。(甲13)被告明光ネットワークは、令和2年9月9日頃、本件各フランチャイジーに対し、「塾ナビ」(塾を検索するための大手ポータルサイト)25の利用を本件各フランチャイジーによる選択制にすることにより、支22 援システム費を1143円から1043円に削減すること、これまで提供してきた「受験速読」のコンテンツを本件各フランチャイジーの選択制とし、「受験速読」を利用しない場合はVゼミ基本料を1教室当たり2万円から1万5000円に減額すること(ただし、「受験速読」を利用する場合は、別途7000円の支払が必要となる。)、生徒から5徴収する教室維持費を2000円から2500円に値上げすること及び小学生プログラミングコースについては支援システム費を撤廃することを提案した(甲14)。また、被告明光ネットワークは、同じ頃、本件各フランチャイジーに対し、同年11月から5か月間、緊急支援金として生徒一人当たり毎月300円の支援を実施する方針を伝えた10(甲38)。 被告明光ネットワークは、同年9月12日、本件各フランチャイジーに対し、経費削減のた 月から5か月間、緊急支援金として生徒一人当たり毎月300円の支援を実施する方針を伝えた10(甲38)。 被告明光ネットワークは、同年9月12日、本件各フランチャイジーに対し、経費削減のための改善案として、支援システム費等を減額する、本件各フランチャイジーから生徒一人当たり476円(税別)を徴収し、うち238円を原告が収受しているコンピュータ使用料15(本件契約第17条において情報システム及びデータ料として定められているもの。以下「コンピュータ使用料」という。)は、本件地域のフランチャイジーが原告の提供する教室管理運営システムを使用していないことを理由として、原告に対して徴収の廃止を求めるとの方針を提案した(甲38)。 20コンピュータ使用料のうち原告が収受する上記金額の割合(以下「本件分配割合」という。)は、本件契約第27条が定める「秘密情報」に該当する。 被告明光ネットワークは、令和2年9月14日付けで、原告に対し、本件各フランチャイジーのほとんどが支援システム費の継続について25反対していないにもかかわらず、被告明光ネットワークを排除して原23 告が意見交換会を実施すれば、被告明光ネットワークと本件各フランチャイジーとの間の信頼関係が毀損しかねないため、極めて不適切であるとして、原告が開催予定の意見交換会の中止を求めた(甲40)。 被告明光ネットワークは、令和2年9月16日付けで、本件各フランチャイジーに対し、原告が開催する意見交換会に参加する必要はな5い旨、参加したとしても、アンケートや書類等にサインをせず、公平な立場に立って注意して発言してほしい旨及び原告に対してコンピュータ使用料238円の徴収が令和2年11月から廃止されるのかの回答を求めてほしい旨を記載した文書を送付した(甲41) サインをせず、公平な立場に立って注意して発言してほしい旨及び原告に対してコンピュータ使用料238円の徴収が令和2年11月から廃止されるのかの回答を求めてほしい旨を記載した文書を送付した(甲41)。 原告は、令和2年9月17日ないし19日及び23日、本件各フラ10ンチャイジーとの意見交換会(本件意見交換会)を開催し、同意見交換会において、本件各フランチャイジーに対するアンケート(以下「本件意見交換会アンケート」という。)を実施した。本件意見交換会アンケートの質問の多くは、四つの選択肢から回答するものであったところ、うち二つの選択肢は被告明光ネットワークに否定的なもの、15一つが肯定的なもの、一つがその他で構成されていた。(甲10、乙50)。 被告明光ネットワークは、本件各フランチャイジーに対し、令和2年9月24日頃、本件意見交換会に出席した本件各フランチャイジーから聴取した内容として、「何のために集まったのか具体性が無かっ20た。」、「質問をしても明確に答えてもらえなかった。」、「コンピュータ使用料238円の中止についても回答がなかった。」などと記載した文書を送付し、同年10月19日頃、本件意見交換会について、「全オーナーの30%以上が欠席した」、「同一オーナーが何度もアンケートに回答した」などと記載した文書を送付した(甲42、44)。 25原告は、令和2年9月30日付けで、本件各フランチャイジーに対24 し、本件地域限定でTVCMの放送等の緊急支援策を行うことを告知した(甲11、159)。 原告は、令和2年10月9日付けで、被告明光ネットワークに対し、本件意見交換会アンケートの集計結果(回答数41)を伝えた。同集計結果では、被告明光ネットワークが導入を推進しているシステムは5教室運営におい 2年10月9日付けで、被告明光ネットワークに対し、本件意見交換会アンケートの集計結果(回答数41)を伝えた。同集計結果では、被告明光ネットワークが導入を推進しているシステムは5教室運営においてどの程度有効かを問う質問に対し、非常に有効であり教室運営に役立っているとの回答が6、支援システム費を廃止すべきか否かとの質問に対し、分からないとの回答が8、無回答が1であった。また、個別意見において、「東京本部(原告のことを指す、以下同じ。)でどのくらいになるのか、まだまだ不安なことがあります。」10といった意見や、被告明光ネットワークではなく原告の直轄になることを希望する意見がある一方で、出来る限り丸く収めてほしいといった意見もあった。(甲10)本件意見交換会以降の経緯被告明光ネットワークは、令和2年10月10日、本件各フランチ15ャイジーに対し、原告が実施予定の本件各フランチャイジーに対する支援内容(TVCMの放送等)や、コンピュータ使用料238円についての対応方針を原告に確認する予定であることなどを記載した文書を送付した。また、被告明光ネットワークは、同月19日、本件各フランチャイジーに対し、原告に対しコンピュータ使用料238円の支20払の廃止を求める予定であることなどを記載した文書を送付した。(甲43、44)本件各フランチャイジーのうち23名は、令和2年10月19日付けで、被告明光ネットワークに対し、支援システム費の具体的使途の明確化、支援システム費等の撤廃、オーナーズクラブの活動推進、ス25ーパーバイザー(SV)の増員によるサポート体制の充実及び支援シ25 ステム費を原資として開発された教室管理運営システム「anestaPro」の他社への販売中止を要望した(以下「本件改善要求2」という。 ー(SV)の増員によるサポート体制の充実及び支援シ25 ステム費を原資として開発された教室管理運営システム「anestaPro」の他社への販売中止を要望した(以下「本件改善要求2」という。甲15)。 原告は、本件改善要求2を受けて、被告明光ネットワークに対し、支援システム費の使途の詳細や流用の事実等につき回答を求めた。こ5れに対し、被告明光ネットワークは、令和2年11月6日付け書面でで、前記ア(イ)の書面における、「100%のご支持をいただいた」との表現及び前記イ(ク)の書面における「30%以上が欠席されました」との表現が誤解を招くものであったとして、今後は同様のことがないように改める旨、本件各フランチャイジーに対し、被告明光ネットワ10ークが提供する支援内容によって支援システム費を選択制にすることなどの変更案を提示することを検討している旨、支援システム費を原資として開発した教室運営管理システムについては、明光義塾と競合する個別指導塾には販売していない旨、今後は他社への販売可能性があるシステムの開発に支援システム費を使用することは差し控えたい15旨などを回答した(甲45、46)。 被告明光ネットワークは、令和2年11月6日付け書面で、本件各フランチャイジーに対し、支援システム費について選択制(使用するシステムの内容に応じて、生徒一人当たり450円、800円又は1100円の三つのプラン)を導入するなどの案を提示した。(甲47)。 20原告は、令和2年11月13日付け書面で、被告明光ネットワークに対し、支援システム費を選択制にすることには合理的な理由がないとして、支援システム費の使途について具体的な収支を早急に明らかにすることなどを求めた。これに対し、被告明光ネットワークは、同月20日付け書面において テム費を選択制にすることには合理的な理由がないとして、支援システム費の使途について具体的な収支を早急に明らかにすることなどを求めた。これに対し、被告明光ネットワークは、同月20日付け書面において、本件意見交換会の内容について被告明光25ネットワークが報告した内容に齟齬があるため訂正する旨及び原告と26 被告明光ネットワークとの間のエリアフランチャイズ契約については協議の上で契約を更新することを望んでいる旨回答した。(甲49、乙3)被告明光ネットワークは、令和2年11月26日付け書面で、本件各フランチャイジーに対し、支援システム費等について選択制とする5ことを正式に決定した旨通知した(甲48)。 原告は、令和2年11月27日付け書面で、被告明光ネットワークに対し、e-siaの構築したシステム等の販売先リスト、被告明光九州が運営する直営教室の同年9月及び同年10月分の「その他売上」の月別・生徒別明細及び講師担当表、同年1月から同年10月までに10おける支援システム費の使途の明細(項目別の具体的な金額)などを明らかにするよう求めた。これに対し、被告明光ネットワークは、本件改善要求1及び2を受けて支援システム費等の改革を実施しており、支援システム費に関する事項以外は同改革が解決してから対応したい旨回答し、また、支援システム費の使途については具体的に明らかに15したものの、開示した使途は支援システム費以外の資金も投入しているため使途ごとに支援システム費の支出金額を明らかにすることはできない旨回答した。(甲16、17)本件各フランチャイジーのうち35名は、令和2年12月7日付けで、被告明光ネットワークに対し、過去の支援システム費の使途明細20を明らかにするとともに支援システム費を撤廃するよう求めている 本件各フランチャイジーのうち35名は、令和2年12月7日付けで、被告明光ネットワークに対し、過去の支援システム費の使途明細20を明らかにするとともに支援システム費を撤廃するよう求めているものの、被告明光ネットワークから回答がない旨、被告明光ネットワークに対する信頼は完全に崩壊し、修復不可能である旨、原告のみとのフランチャイズ契約を希望する旨及び被告明光ネットワークが自らフランチャイズ契約から撤退することを希望する旨記載した文書を送付25した(甲18)。 27 (2) 本件解除原告は、令和2年12月15日付けで、被告明光らに対し、同月17日をもって本件契約を解除する旨の意思表示をし、本件契約46条1項に基づき被告明光九州の直営教室の引継ぎを請求した(甲21)。 (3) 本件解除時点における本件地域の教室数等(弁論の全趣旨)5本件解除の時点で、本件地域におけるフランチャイジーは48名であった。 また、明光義塾は、本件解除の時点で、本件地域において178校(被告明光九州の直営教室34校、本件各フランチャイジーが運営する教室144校)あった。 2 争点1(解除事由1 ロイヤルティの過少申告及び未払の有無)について10(1) ロイヤルティに関する認定事実本件契約の定め等(甲1、弁論の全趣旨)本件契約は、ロイヤルティについて、フランチャイジー及び被告明光九州が被告明光ネットワークに支払うフランチャイズ権の対価であって、「入会金、教室維持費、月謝、増加授業料、講習料等の合計売上15入金額の10パーセントに相当する金額」であると定めている(第16条第1文)。他方で、生徒から支払われるテスト代及び教材費は、ロイヤルティ算定の対象とならない。 被告明光ネットワークは、前記(ア)のロイヤルテ ーセントに相当する金額」であると定めている(第16条第1文)。他方で、生徒から支払われるテスト代及び教材費は、ロイヤルティ算定の対象とならない。 被告明光ネットワークは、前記(ア)のロイヤルティのうち17.5パーセントを原告に支払う義務がある(第16条第2文、第18条3項)。 20各種報告書の提出被告明光ネットワークは、原告に対し、本件契約第23条2項に基づき、被告明光九州及び本件各フランチャイジーが運営する各教室に関し、入金報告書、生徒在籍異動報告書、生徒別売上集計表等の報告書を毎月提出し、同報告書に基づき、ロイヤルティを支払っていた(甲1、75、76、8254、148、149、169、乙21)。 28 入金報告書入金報告書は、各教室が生徒から受領した金員につき、①入会金、②維持費、③月謝、④講習費、⑤テスト代、⑥教材費及び⑦その他の費目ごとに各月の入金状況を報告するもので、上記のうち①ないし④はロイヤルティ算定の対象となる入金であり、⑤ないし⑦はロイヤル5ティ算定の対象外となる入金であることを前提に、被告明光ネットワークが原告に支払うべき当月のロイヤルティ額が記載されている。また、入金報告書には、生徒数も記載されている。 生徒在籍異動報告書生徒在籍異動報告書は、当月の入会、復会、休会及び退会した生徒10の個人情報が記載されているほか、各月の小学校1年から高校3年までの各学年の生徒の人数、それらの合計人数等が記載されている。 生徒別売上集計表生徒別売上集計表は、生徒番号、氏名、学年及び同生徒から当月集金した額の内訳が、前記(ア)の①ないし⑦の項目ごとに記載されてい15る。もっとも、生徒別売上集計表には、記載された生徒が、どの講座ないしコースを受講しているかは記載され 年及び同生徒から当月集金した額の内訳が、前記(ア)の①ないし⑦の項目ごとに記載されてい15る。もっとも、生徒別売上集計表には、記載された生徒が、どの講座ないしコースを受講しているかは記載されておらず、また、⑦その他の売上げの内訳についても記載されていない。 被告明光ネットワークによる売上げに関する取扱いエディナの受講生に係る売上げ20被告明光九州の直営教室に通う生徒の中には、アネムグループであるVアカデミーが運営するエディナの講座を受講する者もいた。被告明光九州は、明光義塾に在籍してエディナの講座を受講している生徒に対し、明光義塾の運営する講座等の月謝とエディナの月謝とを合わせて請求していた。そして、上記生徒のエディナの月謝は、前記イ25(ウ)の生徒別売上集計表において、⑦その他の売上げとして計上され29 ていた。(乙72、73)また、被告明光ネットワークが作成した平成26年1月から令和2年12月までの間の各月の「費目名」、「品目名」(コースないし講座名等)、各品目に係る「入金」等が記載された「品目別入金一覧」では、例えば、品目名「H25年クリスマス・正月特訓(高受)」につ5き、「集団塾」と記載されており、エディナの講座等は、「集団塾」と整理されていた(乙25、26)。 映像授業及び自習型講座の売上げ被告明光ネットワークは、平成27年頃から、被告明光九州の直営教室の売上げにつき、映像授業及び自習型講座の対価をロイヤルティ10算定の対象とならないその他の売上げに計上した入金報告書及び生徒別売上集計表を作成し、これを原告に提出していた。また、被告明光ネットワークは、前記(ア)の平成26年1月から令和2年12月までの間の「品目別入金一覧」において、平成26年には、映像授業又は自習型講座で 集計表を作成し、これを原告に提出していた。また、被告明光ネットワークは、前記(ア)の平成26年1月から令和2年12月までの間の「品目別入金一覧」において、平成26年には、映像授業又は自習型講座である「Vゼミ運営管理(○○)」という名称の品目につ15いて、費目等を「講習費」及び「ロイ対象」又は「月謝」及び「ロイ対象」と記載し、その全額をロイヤルティ算定の対象として整理していたが、平成27年には、同品目について、ロイヤルティ算定の対象とならない「その他」及び「映像教材」又は「その他」及び「自習型」と整理するようになった(甲75、76、乙25ないし28、弁論の20全趣旨)。 ロイヤルティ算定の対象となる売上げとその他の売上げの申告額被告明光ネットワークが原告に報告した被告明光九州の29期(平成24年9月1日から平成25年8月31日まで)から37期(令和2年12月1日から同月31日まで)までのロイヤルティ算定の25対象となる売上げとその他の売上げの金額は、別紙「直営及びFC30 の売上一覧表」の【直営】欄記載のとおりである。同表のとおり、その他の売上げの金額は、31期(平成26年9月1日から平成27年8月31日まで)までが約1500万円ないし2000万円であったのに対し、32期(平成27年9月1日から平成28年8月31日)は約6300万円に増加し、33期(平成28年9月1日5から平成29年8月31日)以降は約1億3000万円ないし2億2500万円に増加した。他方で、ロイヤルティ算定の対象となる売上げは、32期まで10億円を超えているが、33期以降は10億円を下回り、36期では約7億3000万円に減少した。また、被告明光ネットワークが原告に報告した上記29期から37期まで10の、ロイヤルティ算定の対象と 0億円を超えているが、33期以降は10億円を下回り、36期では約7億3000万円に減少した。また、被告明光ネットワークが原告に報告した上記29期から37期まで10の、ロイヤルティ算定の対象となる売上げの合計額は90憶0302万2849円、その他の売上げの合計額は、別紙「未払ロイヤルティ算定表」の「1 その他売上げの合計額」「その他売上」「合計」欄のとおり、8億5423万2417円であった。(甲19)本件各フランチャイジーの取扱い15被告明光ネットワークが原告に報告した本件各フランチャイジーの前記ウ(ウ)の29期から37期までのロイヤルティ算定の対象となる売上げとその他の売上げの各金額は、別紙「直営及びFCの売上一覧表」の【FC】欄のとおりであり、本件各フランチャイジーのその他の売上げは、ほとんどの月で0円であった。また、本件各フランチャイジーは、映像授業及び20自習型講座について、その全額をロイヤルティ算定の対象となる売上げとして計上し、原告に報告していた。(甲19)映像授業の内容等被告明光九州が生徒に提供していた映像授業は、「Vゼミ」、「受験速読」、「受験英語」、「ベーシックウイング」、「ブロードバンド予備校(BBY)」、25「マイガク」等の名称で提供されていた講座であり、これらの講座は、概31 ね、生徒が、映像教材で導入授業を視聴した後で、自分で問題を解きながら復習と演習を行い、その後、映像教材で解説を聞くという流れで行われる。映像授業では、講師1名が、7~8名の生徒を担当し、その進捗管理をしていた。(甲147、170、174ないし176、乙29ないし32、85ないし87、弁論の全趣旨)5自習型講座の内容等被告明光九州が実施していた「Vサロン」は、自習型講座の 進捗管理をしていた。(甲147、170、174ないし176、乙29ないし32、85ないし87、弁論の全趣旨)5自習型講座の内容等被告明光九州が実施していた「Vサロン」は、自習型講座の一つであり、生徒が受けた判定テストに基づいて問題集のデータベースから当該生徒に適切な問題が選択され、生徒が当該問題(特訓プリント)を自身で解いて反復トレーニングを行うという講座である。この講座においては、生徒が、10特訓プリントを解いて、間違った問題の横に表示されたバーコードを読み込ませると、そのデータを基に弱点対策プリントが作成され、生徒は、間違った問題について同プリントの解説を読んで理解するという過程を繰り返す。自習型講座では、通常、教室の運営管理を行う教室長が、生徒を担当し、生徒からの質問に答えることとなっている。(甲147、乙22、15弁論の全趣旨)原告と被告明光らとの間のフランチャイズ契約に係る改定案の提示原告は、令和2年2月、被告明光らに対し、原告と被告明光らとの間のフランチャイズ契約について改定案(本件改定案)を提示した。本件改定案は、ロイヤルティに関し、「増加授業料とは、月謝の対象となる授業以20外で別途増加した授業(自教室内で行う映像事業その他一切の授業を含む。)に対する対価をいう。ただし、講習費は含まない。」、「ロイヤルティは各月の教室の維持費、月謝、増加授業料(映像授業等、自教室内で行う一切の授業の対価を含む)」との定めがある。また、原告と被告明光らは、同月22日、本件改定案についての協議を行い、被告らにおいて本件改定25案を検討することとなったが、本件改定案の契約の締結には至らなかった。 32 (甲78)(2) ロイヤルティの過少申告の有無ロイヤルティ算定の対象となる「入会金、教 いて本件改定25案を検討することとなったが、本件改定案の契約の締結には至らなかった。 32 (甲78)(2) ロイヤルティの過少申告の有無ロイヤルティ算定の対象となる「入会金、教室維持費、月謝、追加授業料、講習費等」の意義フランチャイズとは、フランチャイザーが自己の商標等及び経営ノウハ5ウを用いて統一的な事業を行う権利をフランチャイジーに与え、これに対しフランチャイジーが対価を支払うものであるところ、明光義塾は、学習塾、すなわち「明光義塾」に係る商標等を使用して、児童、生徒等に対し学習指導を行うものであるから、「明光義塾」の名称を用いた学習指導に係る対価は、ロイヤルティ算定の対象に当たると解される。そうすると、10本件契約第16条は、ロイヤルティ算定の対象を、入会金、教室維持費、月謝、追加授業料、講習費等と規定しているのみであって、映像授業、自習型講座等といった、対価を生じさせる授業や講座についての明示的な定めはないものの、「明光義塾」に係る商標等を用いて受講の募集が行われ、被告明光九州が経営する明光義塾の教室で提供され、学習指導を行う授業15ないし講座に係る対価であれば、本件契約第16条に規定される「月謝、追加授業料、講習費等」に当たると解するのが相当である。 これに対し、被告らは、個別指導を伴わない授業ないし講座に係る対価は、「月謝、追加授業料、講習費等」に当たらない旨主張するが、本件契約上、ロイヤルティ算定の対象となる売上げが個別指導のみに限定される20旨の定めはなく、被告らの上記主張は採用できない。 映像授業及び自習型講座前記アを前提に、映像授業及び自習型講座に係る対価が「月謝、追加授業料、講習費等」に該当するかを検討する。 まず、前記(1)オの認定事実のとおり、映像授業は、生徒 い。 映像授業及び自習型講座前記アを前提に、映像授業及び自習型講座に係る対価が「月謝、追加授業料、講習費等」に該当するかを検討する。 まず、前記(1)オの認定事実のとおり、映像授業は、生徒が映像を視聴25することによって学習をするものであって、映像という手段によって学習33 の指導がされていることは明らかである。そうすると、映像授業の対価は、テスト代や教材費といった実費の性質を有するものとはいえず、映像コンテンツを使用した学習指導に対する月謝、増加授業料又は講習費に該当するというべきである。 次に、自習型講座については、前記(1)カの認定事実のとおり、判定テ5ストに基づき苦手単元を分析し、問題集のデータベースから生徒に適切な問題を提供し、生徒が同問題を解くトレーニングを繰り返し、生徒は、自分で間違えた問題の解説を読み、講師ないし教室長は、その進捗を管理するというものであるが、生徒に合わせた教材及びカリキュラムを作成すること、すなわち、個々の生徒に合わせて適切な教材やカリキュラムを提供10して、当該生徒の自学自習によって学力が向上し得るような環境を整え、講師ないし教室長がその自学自習の進捗を管理すること自体が、学習の指導に当たると解される。そうすると、自習型講座においては、生徒の自学自習が主な内容となっているとしても、当然に学習指導も含まれているといえるから、自習型講座の対価は、指導に対する月謝、増加授業料又は講15習費に該当するというべきである。 したがって、被告明光ネットワークが、原告に対して提出した入金報告書、生徒別売上集計表において、被告明光九州の映像授業及び自習型講座に係る対価をロイヤルティ算定の対象とならないその他の売上げに計上してロイヤルティを算定したことは、ロイヤルティの過少申 た入金報告書、生徒別売上集計表において、被告明光九州の映像授業及び自習型講座に係る対価をロイヤルティ算定の対象とならないその他の売上げに計上してロイヤルティを算定したことは、ロイヤルティの過少申告に当たると認20められる。 エディナの講座の受講料前記(1)ウの認定事実のとおり、被告明光九州は、その直営教室に通う生徒が、Vアカデミーが運営するエディナの講座を受講した場合、直営教室とエディナの両方の月謝を併せて請求し、入金報告書及び生徒別集計表25においても、エディナの月謝をロイヤルティ算定の対象とならない「その34 他」の売上げとして計上していた。被告明光九州が、上記取扱いをしていたことは、被告明光ネットワークが作成した平成26年1月から令和2年12月までの間の「品目別入金一覧」においても被告明光九州が運営していない講座等が「集団塾」と整理されていたこととも整合し、これを認めることができる。 5この点、原告は、被告らが作成した「品目別入金一覧」等の各書面には信用性がない旨主張する。しかし、上記のとおりエディナの講座を受講した生徒に対する請求書の記載と生徒別売上集計表の記載とが整合している上、上記「品目別入金一覧」のデータが膨大であるため、同データと入金報告書、生徒在籍異動報告書、生徒別売上集計表等が整合するように改ざ10んをすること自体、容易ではなく、現実味がないといえる。他方、原告は、「品目別入金一覧」等の各書面の信用性を否定するに足りる具体的な事情を主張、立証できていない。したがって、原告の上記主張を採用することはできない。 以上によれば、被告明光ネットワークが原告に対して提出した入金報告15書及び生徒別売上集計表には、Vアカデミーが運営するエディナの講座の受講料が含まれていたと認 張を採用することはできない。 以上によれば、被告明光ネットワークが原告に対して提出した入金報告15書及び生徒別売上集計表には、Vアカデミーが運営するエディナの講座の受講料が含まれていたと認められる。そして、エディナの講座の受講料は、Vアカデミーが運営する集団指導塾の受講料であって、明光義塾の講座の受講料ではなく、当然にロイヤルティ算定の対象とならないことからすれば、これらの報告書に記載された「その他」の売上げのうちエディナの講20座の受講料に該当する金額を「その他」の売上として報告してロイヤルティの算定をしていたことは、ロイヤルティの過少申告に当たらない。 過少申告と認められる額前記(1)ウ(ウ)の認定事実のとおり、被告明光ネットワークが原告に報告した平成24年9月から令和2年12月まで(29期から37期まで)の25その他の売上げの合計額は、8億5423万2417円であった。 35 この点、被告らは、仮にロイヤルティ算定の対象となる売上げにつき過少申告があるとしても、その額は、その他の売上げに計上していた額の一部にすぎない旨主張するので、以下検討する。 エディナの講座の受講料に係る売上げ前記ウで認定説示したとおり、その他の売上げには、Vアカデミー5が運営するエディナの講座の受講料が含まれているところ、同受講料はロイヤルティ算定の対象とはいえない。証拠(乙25、153)によれば、平成26年1月から令和2年12月までの間のエディナの講座の受講料に係る売上げは1億8267万3628円であると認められ、同額をロイヤルティの算定の対象としなかったことが過少申告に当たると認10めることはできない。 映像授業及び自習型講座に関する売上げ被告らは、個別指導においては教材費及びテスト代はロイヤルティ算 イヤルティの算定の対象としなかったことが過少申告に当たると認10めることはできない。 映像授業及び自習型講座に関する売上げ被告らは、個別指導においては教材費及びテスト代はロイヤルティ算定の対象とならず、かつこれらの実費については利益分を上乗せした金額を生徒から徴収していたことからすると、映像授業においても、生15徒から徴収した月謝のうち、コンテンツ使用料や視聴のためのPC購入費及びiPadリース料のいわゆる実費及びコンテンツ使用料に利益率40パーセントを上乗せした金額については、ロイヤルティ算定の対象となる売上げから差し引くべきである旨主張する。 しかし、前記イで説示したとおり、映像授業の対価は、映像コンテ20ンツを使用した学習指導であるがゆえにロイヤルティ算定の対象となるものであって、映像コンテンツ自体に学習指導が含まれていると評価することができるし、映像授業においては、教材費やテスト費用と異なり、映像授業の月謝とは別にコンテンツ使用料を生徒から徴収しているものではないから、映像授業の月謝のうちコンテンツ使用料相当額がロイヤ25ルティ算定の対象とならない教材費に当たるということはできない。ま36 た、PC購入費及びiPadリース代は、教材費やテスト代とは異なり、教室運営に必要な備品や設備に係る費用の一種であって、フランチャイジーにおいて各教室の売上げから支出すべきものであるといえるから、生徒から徴収する月謝の一部から、PC購入費及びiPadリース代に相当する額をロイヤルティ算定の対象となる売上げから差し引くことは5できないというべきである。さらに、被告明光九州が行っていた家庭教師事業において生徒が視聴していた映像コンテンツE-schoolも、原告が提供していたコンテンツではないものの、同映像コン とは5できないというべきである。さらに、被告明光九州が行っていた家庭教師事業において生徒が視聴していた映像コンテンツE-schoolも、原告が提供していたコンテンツではないものの、同映像コンテンツの視聴には学習指導が含まれていると評価することができ、被告明光九州が「明光義塾」に係る商標等を用いて家庭教師事業をしている以上、同映10像コンテンツの視聴の対価がロイヤルティ算定の対象とならない教材費に当たるということはできない。 そうすると、映像授業及び自習型講座におけるコンテンツ使用料や視聴のためのPC購入費及びiPadリース料及びコンテンツ使用料に利益率40パーセントを上乗せした金額は、ロイヤルティ算定の対象と15ならないとする被告らの主張は採用できないというべきである。 上記以外の売上げ証拠(乙25、167ないし174)及び弁論の全趣旨によれば、平成26年1月から令和2年12月までの売上げのうち、英検特訓必勝DAYの受講料については、エディナが実施する英検対策講座であ20ると認められるから、ロイヤルティ算定の対象とならない。また、被告明光九州の生徒から徴収した検定料(日本英語検定協会が主催する英語検定、日本漢字能力検定協会が主催する漢字検定、ロボット検定(株式会社アーテックが提供するロボットプログラミングキット「アーテックロボ」を使用した検定)の各検定料(検定料はそれぞれの実25施団体が決定する。)は、検定を受ける生徒から、その都度、各実施団37 体が決定した所定の検定料を実費として徴収するものであって、そもそも明光義塾の学習指導に係る対価ではないし、同様に、家庭教師の交通費も実費であるから、いずれもロイヤルティ算定の対象とはならない。さらに、発行手数料(生徒への月謝の請求書をWEBシステムで そもそも明光義塾の学習指導に係る対価ではないし、同様に、家庭教師の交通費も実費であるから、いずれもロイヤルティ算定の対象とはならない。さらに、発行手数料(生徒への月謝の請求書をWEBシステムではなく紙で発行した場合に徴収する手数料110円(税込))も、事5務手数料及び郵送料の実費そのものであり、ロイヤルティ算定の対象にはならない。 平成24年9月1日から平成25年12月31日までの期間の過少申告額上記期間については、「品目別入金一覧」はないものの、平成26年10以降の「品目別入金一覧」には、継続的にエディナの講座の受講料等含まれており、当該受講料が「その他」の売上げに計上されていたことからすれば、平成24年9月1日から平成25年12月31日末までの期間についても、その他の売上げ(合計3303万0758円、甲19)には、エディナの講座の受講料等が一定程度含まれていたと15推認することができる。そして、被告明光九州の元帳で確認できる限りにおいても、上記期間におけるその他の売上げには、エディナの講習の受講料3027万5225円(乙159、174)、英語検定代74万9700円(乙175)、漢字検定代74万8650円(乙176)及び家庭教師交通費18万1220円(乙177)の合計3195万204795円が含まれていると認められる。 以上によれば、上記期間のその他の売上げ3303万0758円についても、その全額がロイヤルティ算定の対象となる映像授業又は自習型講座の対価であるとはいえず、うちエディナの講習の受講料、各種検定料及び家庭教師交通費の合計額である3195万4795円につ25いては、ロイヤルティ算定の対象とはならない。したがって、上記の38 差額の107万5963円に限り、ロイヤルティ算定の対象とな 及び家庭教師交通費の合計額である3195万4795円につ25いては、ロイヤルティ算定の対象とはならない。したがって、上記の38 差額の107万5963円に限り、ロイヤルティ算定の対象となる売上げを過少申告していたと認めるのが相当である。 小括以上によれば、被告明光ネットワークが原告に報告した平成24年9月から令和2年12月まで(29期から37期まで)のその他の売上5げの合計額8億5423万2417円のうち、ロイヤルティ算定の対象となる売上げとして報告しなければならない額は、同額から、別紙「未払ロイヤルティ算定表」の「2 その他売上げとして計上すべき額」記載のとおり、①平成24年9月1日から平成25年12月末までのその他の売上げのうち3195万4795円(「2012.9-2013.12」の「合計」10欄に記載の額)、②エディナの講座の受講料合計1億8267万3628円、③英検特訓必勝DAYの受講料合計126万5660円、英語検定料合計2788万9340円、漢字検定料合計118万4500円、ロボット検定料合計8万0480円、家庭教師の交通費合計48万0790円及び明細書の発行手数料合計14万9456円の合計である2億154567万8649円を除いた6億0855万3768円であると認められる。そして、前記(1)アによれば、被告明光九州は、被告明光ネットワークに対し、ロイヤルティ算定の対象となる売上げの10パーセントをロイヤルティとして支払う義務があり、被告明光ネットワークは、うち17.5パーセントを原告に支払う義務がある。以上によれば、前20記額に対して被告明光ネットワークが原告に支払うべきロイヤルティの額は、1064万9690(小数点以下切捨て)円となる。 被告明光らの認識前記ア及びイのとおり、 ある。以上によれば、前20記額に対して被告明光ネットワークが原告に支払うべきロイヤルティの額は、1064万9690(小数点以下切捨て)円となる。 被告明光らの認識前記ア及びイのとおり、本件契約第16条にはロイヤルティ算定の対象を個別指導の対価のみに限定する定めはなく、また、映像授業及び自習型25講座が学習指導を伴うものであったことからすると、映像授業や自習型講39 座に係る対価がロイヤルティ算定の対象となる月謝等であることは、原告のフランチャイジーにおいて自明であったといえる。このことは、前記(1)エの認定事実のとおり、本件各フランチャイジーが運営する教室において、映像授業及び自習型講座の一つである「Vサロン」がロイヤルティ算定の対象となる売上げとして計上されていることからも、裏付けられる。 5これに対し、被告らは、本件各フランチャイジーの上記取扱いについては認識しておらず、令和2年2月に本件改定案において、増加授業料(映像授業等、自教室内で行う一切の授業の対価を含む)がロイヤルティ算定の対象となることが明示されたことからしても、それ以前の時点では、映像授業等はロイヤルティ算定の対象ではなかった旨主張する。しかし、被10告明光ネットワークは、本件地域のエリアフランチャイザーであって、本件各フランチャイジーの運営する教室及び直営教室から入金報告書及び生徒別売上報告書を回収してとりまとめを行い、これを原告に報告していたものであるから(本件契約第23条2項)、被告明光ネットワークが本件各フランチャイジーの上記取扱いを認識していなかったという主張は無理15があるといわざるを得ない。また、前記(1)ウの認定事実のとおり、被告明光らは、平成26年には、映像授業及び自習型講座をロイヤルティ算定の対象として計上し 認識していなかったという主張は無理15があるといわざるを得ない。また、前記(1)ウの認定事実のとおり、被告明光らは、平成26年には、映像授業及び自習型講座をロイヤルティ算定の対象として計上していたところ、平成27年から、これらの講座の売上げをロイヤルティ算定の対象外に移行させていったこと、他方で、前記(1)エの認定事実のとおり、本件各フランチャイジーは、被告明光らと同20様の取扱いをしておらず、基本的にその他の売上げが0円であったことからすれば、被告明光らは、映像授業や自習型講座がロイヤルティ算定の対象であることを認識しつつ、支払うべきロイヤルティの額を減らすために、その取扱いを自己に有利に変更したものと推認される。加えて、本件改定案に関する各条項の比較表(甲78)の記載内容からすると、本件改定案25は、原告と被告明光らとの間のフランチャイズ契約を改定するタイミング40 で、従前からロイヤルティ算定の対象となっていた映像授業等がロイヤルティ算定の対象となることを確認的に明文化したにすぎないといえる。 以上によれば、本件各フランチャイジーの運営する教室及び被告明光九州の直営教室の入金報告書及び生徒別売上集計表をとりまとめて原告に報告していた被告明光ネットワークは、いずれも、映像授業及び自習型講座5に係る対価がロイヤルティ算定の対象であることを認識した上で、平成27年から令和2年12月までの間、被告明光九州における映像授業及び自習型講座に係る対価を意図的にロイヤルティ算定の対象から除外し、ロイヤルティ算定の対象となる売上げを過少申告したものと認めるのが相当である。 10(3) 解除事由該当性フランチャイズ契約が、フランチャイザーによる経営ノウハウ等の提供に対し、フランチャイジーがその対価 なる売上げを過少申告したものと認めるのが相当である。 10(3) 解除事由該当性フランチャイズ契約が、フランチャイザーによる経営ノウハウ等の提供に対し、フランチャイジーがその対価を支払うことを内容とするものであることからすれば、フランチャイジーによるロイヤルティの支払義務は、フランチャイズ契約において、フランチャイジーの最も基本的かつ中核的な15債務であるといえる。そして、本件では、被告明光九州が作成した報告書等を被告明光ネットワークにおいてとりまとめて原告に報告し、被告明光ネットワークが、原告に対し、一括してロイヤルティを支払うことになっていたから(本件契約第18条、第23条)、被告明光らによるロイヤルティの過少申告は、原告に対する報告義務を定めた本件契約第23条2項、20被告明光ネットワークによるロイヤルティの未払は、ロイヤルティの支払義務を定めた本件契約第18条3項に違反するものであって、本件契約第43条1号及び5号に該当することは明らかである。また、被告明光らは、平成27年以降、本件解除がされた令和2年12月までの長期にわたって、映像授業や自習型講座に係る売上げがロイヤルティ算定の対象であると認25識した上で、従来の運用を変更してロイヤルティを過少申告し、その支払41 を免れていたこと、未払ロイヤルティの総額は決して低額とはいえないことからすれば、被告明光らによるロイヤルティの過少申告及び被告明光ネットワークによるロイヤルティの未払は、本件契約第43条3号の原告に対する背信行為にも該当するというべきである。 これに対し、被告らは、原告において、入金報告書、生徒別売上報告書等5によりその他の売上げの金額を把握しており、かつ、被告らが九州本部総会(被告明光ネットワークが主催する、被告明光 きである。 これに対し、被告らは、原告において、入金報告書、生徒別売上報告書等5によりその他の売上げの金額を把握しており、かつ、被告らが九州本部総会(被告明光ネットワークが主催する、被告明光ネットワークと本件地域のフランチャイジーの会合)において映像授業等を推進していく旨を発表していたことを知っていたから、その他の売上げに映像授業等が含まれているのを認識し、これを認容していたと主張する。しかし、入金報告書及10び生徒別売上報告書の「その他」の欄に金額の記載や被告明光ネットワークが、九州本部総会において映像授業を積極的に導入することを発表し、これを報告する書面を原告に送っていたこと(乙33、34)をもって、原告が映像授業及び自習型講座に係る対価をロイヤルティ算定の対象となる売上げから除外することを容認していたとは認められない。したがって、15被告らの上記主張は採用できない。 (4) 小括以上によれば、被告明光らによるロイヤルティの過少申告及び未払は、本件契約第43条1号、3号及び5号の解除事由に該当すると認められる。 3 争点2(解除事由2 生徒数の水増しの有無)について20(1) 生徒数に関する認定事実各報告文書等に記載の生徒数被告らは、アネムグループの内部資料として、各月の直営教室の生徒数を集計した人数表(以下「本件直営教室人数表」という。)を作成していた(甲85)。他方で、被告明光ネットワークは、上記2(1)イの認定事25実のとおり、原告に対し、本件契約に基づき、入金報告書、生徒在籍異動42 報告書、生徒別売上集計表等の報告書を提出しており、入金報告書、生徒在籍異動報告書には、生徒別売上集計表と整合する各教室の生徒数が記載されていた(甲85、93、乙21)。 平成 42 報告書、生徒別売上集計表等の報告書を提出しており、入金報告書、生徒在籍異動報告書には、生徒別売上集計表と整合する各教室の生徒数が記載されていた(甲85、93、乙21)。 平成22年1月から令和2年12月までの間の本件直営教室人数表と入金報告書に記載されていた被告明光九州の直営教室である薬院本校教室5(以下「薬院本校」という。)の各月の生徒数を比較すると、平成23年9月以降において、入金報告書記載の生徒数が本件直営教室人数表の記載より毎月、数十名から最大で151名多く、多くの月でその差は50名を超えていた(甲20、93、85)。 在籍実績のない生徒10生徒別売上集計表に記載された令和2年9月の薬院本校の生徒のうち26名は、実際には薬院本校に在籍していなかった。また、被告明光らは、同月に限らず、少なくとも平成27年10月から令和2年10月までの間、毎月、薬院本校に在籍していない生徒約20人から30名について、同校に在籍しているものとして入金報告書等を作成していた。(甲83、84、1588、89、乙35、36)二重在籍の生徒平成23年10月に薬院本校に在籍しているとして入金報告書により報告された生徒のうち52名は、薬院本校以外の明光義塾にも在籍していた。 これらの生徒は、薬院本校で明光私立対策プロジェクトという名称の講座20等を受講し、同教室以外の別の教室で、同講座とは異なる講座等を受講していた。(甲90、乙35、74)薬院本校の表彰原告は、毎年12月、明光義塾総会(全国の明光義塾のフランチャイジーが集まる会合)を開催しており、同総会では、各開催年の10月時点で25の在籍生徒数に応じた表彰制度を設けている。被告明光九州が運営する薬43 院本校は、平成23年度か 塾のフランチャイジーが集まる会合)を開催しており、同総会では、各開催年の10月時点で25の在籍生徒数に応じた表彰制度を設けている。被告明光九州が運営する薬43 院本校は、平成23年度から平成25年度の3年間、在籍数全国1位で最優秀教室賞を受賞しており、その後も平成30年まで、特別優秀教室賞を毎年度受賞していた。(甲91)(2) 生徒数の虚偽報告の有無被告らがアネムグループの内部資料として作成した本件直営教室人数表5と被告明光らが原告に提出した入金報告書、生徒在籍異動報告書記載の各校の生徒数は、集計時期の違い等の理由により完全に一致しない場合があるとしても、本来は、その差異は大きくならないと考えられるにもかかわらず、前記(1)アの認定事実のとおり、その数値には、平成23年9月以降において、大きな齟齬が生じている。この点、被告らは、上記生徒数の差10異について、被告明光九州作成の「生徒数内訳(薬院本校教室)」(乙35)に基づき、入金報告書に記載の生徒には、本件直営教室人数表記載の人数に加えて、家庭教師コースを受講している生徒、薬院本校と他の教室に二重に在籍している生徒及び在籍実績のない生徒が含まれているため、その分の人数が増えていると主張する。 15そこで検討すると、そもそも、在籍していない生徒を在籍しているものと扱って各種報告書を作成することは、生徒数の水増し、すなわち、生徒数を偽って過大に報告することにほかならず、被告明光らは、少なくとも、平成27年10月から令和2年10月までの間、薬院本校につき、虚偽の生徒数を報告していたものといわざるを得ない。 20他方で、二重在籍の生徒については、薬院本校における受講実績がないと認めるに足りる証拠はないから、複数の教室で講座を受講する学生につき各教室におけ 数を報告していたものといわざるを得ない。 20他方で、二重在籍の生徒については、薬院本校における受講実績がないと認めるに足りる証拠はないから、複数の教室で講座を受講する学生につき各教室における生徒数に計上することが虚偽の生徒数の報告に当たるとまではいえない。 さらに、その余の理由による生徒数の齟齬について、被告らは、「生徒数25内訳(薬院本校教室)」には、本件直営教室人数表に含まれていない家庭教44 師コース、全社受験プロジェクト(グループ企業が運営するエディナや「シェーン英会話」に通う小学校6年生、中学校3年生、高校3年生を対象に、苦手単元に対するフォローとして、明光義塾にて個別指導を行うコース。乙37)及び全社家庭教師プロジェクト(エディナや「シェーン英会話」に通う生徒を対象に、明光義塾にて家庭教師を受講できるコース)5を受講する生徒が含まれている分、生徒数が多いと主張する。しかし、家庭教師コースについては、本件直営教室人数表にも家庭教師コースの人数が計上されているから、本件直営教室人数表との齟齬が生じた理由の説明にはなっていない。また、「生徒数内訳(薬院本校教室)」(乙35)では、平成23年10月において、薬院本校で受講する生徒の人数が270人で10あるのに対し、家庭教師コースの人数は87人、明光私立対策プロジェクト(1対1ないし1対2の指導を行うもの)の人数は73人であったとされ、平成24年10月においては、薬院本校で受講する生徒の人数は252人であるのに対し、家庭教師コースの人数は109人、明光私立対策プロジェクトの人数は29人であったとされており、本件契約第8条4項に15おいて、個別指導が講師1名に対し3人程度を指導するものとされていることからすると、個別指導より多くの講師を必要とする家庭教 ロジェクトの人数は29人であったとされており、本件契約第8条4項に15おいて、個別指導が講師1名に対し3人程度を指導するものとされていることからすると、個別指導より多くの講師を必要とする家庭教師コースや明光私立対策プロジェクトにつき、上記人数に対応するだけの講師が存在していたのか疑問が残る。以上を前提にすると、被告らが、家庭教師コース、全社受験プロジェクト、全社家庭教師プロジェクトを受講する生徒数20であると主張する生徒数については、その全員につき、実態があったと認めるに足りる証拠はないといわざるを得ない。さらにいえば、後記5で説示するとおり、本件家庭教師事業は本件契約に違反するものであるから、家庭教師コースを受講している生徒の人数を生徒数として計上することは許されないものである。 25以上によれば、被告明光らは、在籍しない生徒を在籍している生徒とし45 て計上するなどして、継続的に数名から数十名の単位で実態と異なる生徒数を報告していたといわざるを得ない。 (3) 解除事由該当性前記(2)のとおり、被告明光らは、平成22年1月から令和2年10月までの間、在籍しない生徒を在籍している生徒として計上するなどして、継5続的に数名から数十名の単位で実態と異なる生徒数を報告していたところ、かかる虚偽報告は、原告に対する報告義務を定めた本件契約第23条2項に違反する。 また、前記(1)エの認定事実のとおり、被告明光九州は、虚偽の生徒数に基づいて明光義塾総会において3年連続で表彰されるなどしており、虚偽10の生徒数に基づいた表彰により薬院本校の知名度を上げ、その結果として、被告らを含むアネムグループは、e-siaにおいて開発した教室管理運営システムの販売に関し、間接的な宣伝効果を享受していたものといえる。 こ 基づいた表彰により薬院本校の知名度を上げ、その結果として、被告らを含むアネムグループは、e-siaにおいて開発した教室管理運営システムの販売に関し、間接的な宣伝効果を享受していたものといえる。 このような事情に照らすと、薬院本校の生徒数に係る虚偽報告は、被告明光らにおいて意図的かつ組織的に行われていたものとうかがわれる。 15この点、被告らは、存在しない生徒を計上した理由につき、経費処理の煩雑さを回避するために便宜上したものにすぎないなどと主張するが、本件契約上、生徒数の報告が被告明光らの義務として定められていることからすれば、被告らが主張するような理由によって、生徒数の虚偽報告が正当化されるものではないというべきである。 20加えて、被告明光らによる生徒数の虚偽報告の期間が長期にわたっていることを踏まえると、当該虚偽報告は、原告との信頼関係を破壊するものであり、本件契約第43条1号、3号及び5号の解除事由に該当すると認められる。 4 争点3(解除事由3 被告らが個別指導塾と同様の事業を行っているか)25について46 (1) 競業に関する認定事実令和2年3月末以降、被告明光九州が運営する教室のうち4教室(西新、大橋、春日原及び美しが丘の各教室)と同一住所において、Vスタが運営されている。 被告アネムが管理し、アネムグループの事業を紹介するためのウェブ5ページにおいて、Vスタは、明光義塾及びエディナとともに、「個別指導と小グループ指導の長所とテクノロジーを駆使した学習管理で、生徒の学習をトータルにサポート。難関校を目指す全く新しいタイプの学習塾です。」と紹介され、Vスタの教育内容を紹介するウェブページでは、学年別コース例として小学生の知識教育として「個別指導 算数・国語10週2コマ(60分× 難関校を目指す全く新しいタイプの学習塾です。」と紹介され、Vスタの教育内容を紹介するウェブページでは、学年別コース例として小学生の知識教育として「個別指導 算数・国語10週2コマ(60分×2)」と記載されていた。なお、原告から競業行為を指摘された後、上記表記は、「小グループ 算数・国語 週2コマ(60分×12」に変更された。(甲94、95、乙15、弁論の全趣旨)Vスタの資料請求に関するウェブサイトには、資料請求のウェブページのメールアドレスの記入例に「abc@Ei」と記載されている(甲1596)。 Vスタの資料請求に関するウェブサイトのソースコードには、「個別指導の学習塾Vスタ九州本部」との記載がある(甲97)。 (2) 競業避止義務違反の有無本件契約第26条1項は、直接又は間接を問わず本件契約継続中は個別20指導の学習塾を開設及び運営してはならない旨定め、同条5項は、被告明光らの代表者の親族、知人、被告明光らと資本関係にある法人が個別指導の学習塾を開設又は経営する行為も、被告明光らが間接に経営する場合とみなすとして、同条違反となる旨定めていることからすると、VスタがVアカデミーによって運営されているとしても、前提事実(1)キのとおり、被25告アネム、被告明光ら、e-sia及びVアカデミーのいずれの代表者も47 Aiであることから、Vスタが同条1項で禁止されている個別指導の学習塾の開設・運営に該当する場合、被告明光らが間接に経営するものとして、被告明光らの競業避止義務違反が認められると解するのが相当である。 そして、前記(1)イの認定事実のとおり、被告アネムは、Vスタを個別指導と小グループ指導の長所とテクノロジーを駆使した学習管理を行う学習5塾と紹介しており、かつ、Vスタの教育内容を紹 である。 そして、前記(1)イの認定事実のとおり、被告アネムは、Vスタを個別指導と小グループ指導の長所とテクノロジーを駆使した学習管理を行う学習5塾と紹介しており、かつ、Vスタの教育内容を紹介するウェブページでは、小学生のコースとして、「個別指導 算数・国語 週2コマ(60分×1)」と記載されていたものである。上記ウェブページの記載からすると、Vスタは、少人数の集団指導のみならず、個別指導も行っていたと認めるのが相当であるから、Vスタの開設・運営は、本件契約第26条1項が禁止し10ている個別指導の開設・運営に該当すると認められる。 これに対し、被告らは、上記ウェブページの記載は誤記であって、実際には少人数の集団指導しかしていない旨主張する。しかし、学習塾の紹介ウェブページにおいて、最も重要な情報の一つと考えられる学習指導の方法につき、実際に行っていない指導方法を誤って掲載するとは考え難いし、15被告らが、原告から競業行為を指摘されて、Vスタのウェブページの記載を個別指導から小グループに変更したという経緯も考慮すると、Vスタでは、少なくとも過去の一時期において、一部のコースにつき個別指導を含む学習指導を行っていたと認定するのが相当であり、被告らの上記主張は採用できない。 20(3) 解除事由該当性前記(2)のとおり、Vスタの開設・運営は、本件契約第26条1項の競業避止義務に違反するから、本件契約第43条1号の解除事由である本契約の各条項に違反したときに該当する。また、Vスタの開設・運営という競業行為によって、本件地域の明光義塾の潜在的な顧客が奪われる可能性が25あることからすれば、Vスタの開設・運営がが令和2年3月末からである48 ことを考慮しても、上記競業避止義務違反は、同条3号の解除事 、本件地域の明光義塾の潜在的な顧客が奪われる可能性が25あることからすれば、Vスタの開設・運営がが令和2年3月末からである48 ことを考慮しても、上記競業避止義務違反は、同条3号の解除事由である原告に対する背信行為にも該当する。 5 争点4(解除事由4(被告明光九州による本件家庭教師事業は本件契約に違反するか)について本件契約及び本件個別契約の定めのとおり、明光義塾とは、「明光義塾」に5係る商標及びサービスマークにより原告が展開する個別指導形態による学習塾のフランチャイズチェーンであって(本件契約書第2条1号、第8条1号、個別契約書頭書(4))、本件契約及び本件個別契約上、フランチャイジーに付与されるフランチャイズ権は、明光義塾の教室を開設、経営する権利であり(本件契約書第3条、本件個別契約第1条)、被告明光九州を含むフランチ10ャイジーは、フランチャイズ権を行使するために、「明光義塾」の名称、原告が権利を有する商標、サービスマーク、ロゴ、その他「明光義塾」の象徴となるものを使用することを許諾されているものである(本件契約第4条、本件個別契約第2条)。これらの定めからすれば、被告明光九州が「明光義塾」に係る商標及びサービスマークを使用して行うことができる事業は、学習塾15に限られると解される。したがって仮に、その実質が個別指導としての事業であるとしても、本件契約の全ての条項に照らし、「明光義塾」に係る商標及びサービスマークを使用して学習塾以外の事業を行うことが許容されていると認めることができない。 にもかかわらず、被告明光九州は、前提事実(1)ウのとおり、平成13年頃20から「明光義塾」の名称、「明光義塾」に係る商標等を使用して、本件家庭教師事業を行っていたものであるから、当該行為が本件契約第4条に違 、被告明光九州は、前提事実(1)ウのとおり、平成13年頃20から「明光義塾」の名称、「明光義塾」に係る商標等を使用して、本件家庭教師事業を行っていたものであるから、当該行為が本件契約第4条に違反することは明らかである。 これに対し、被告らは、本件家庭教師事業についても原告に対してロイヤルティを支払っていたことから、原告は、被告明光九州が「明光義塾」の名25称で本件家庭教師事業を行っていることを認識した上で、これを容認してい49 た旨主張する。しかし、まず、被告明光九州が原告にロイヤルティを支払っているか否かによって、「明光義塾」の名称、「明光義塾」に係る商標等を使用した家庭教師による学習指導が本件契約に違反するかの帰結が異なるものではないから、ロイヤルティの支払の有無は本件契約の違反を左右しない。 そして、被告明光ネットワークは、平成15年及び平成16年の九州本部総5会後に、家庭教師事業について言及した書面を原告の取締役に送付しているものの(乙75)、本件全証拠によっても、被告明光らは、本件家庭教師事業を開始するに当たり、原告から許諾を得るための手続をとるなどしたものとは認められず、上記書面を送付したこと等をもって、原告が本件契約に違反する本件家庭教師事業について許諾するという重要な決定をしていたと認め10ることもできない。 以上によれば、被告明光九州が「明光義塾」の名称等を使用して本件家庭教師事業を行っていたことは、本件契約第4条に違反する行為であるから、本件契約第43条1号の解除事由である本件契約の各条項に違反したときに該当する。また、フランチャイズとは、フランチャイザーが自己の商標、サ15ービスマーク等の営業標識、及び経営ノウハウを用いて、統一された商品の販売その他の事業を行う権利をフランチャイジー ときに該当する。また、フランチャイズとは、フランチャイザーが自己の商標、サ15ービスマーク等の営業標識、及び経営ノウハウを用いて、統一された商品の販売その他の事業を行う権利をフランチャイジーに与え、商標及びサービスマークにより統一的なサービスを展開することであるから、「明光義塾」の名称、「明光義塾」に係る商標等を使用して、本件契約に定めのない本件家庭教師事業を行うことは、原告が個別指導の学習塾として築き上げたブランド価20値を毀損するものであり、原告に対する背信行為であるということができる。 そして、本件契約第24条に基づき、被告明光九州及び本件各フランチャイジーは、明光義塾の信用とブランドイメージを棄損することがないように注意しなければならず、被告明光ネットワークは、被告明光九州及び本件各フランチャイジーにこれを遵守させる義務を負っているから、被告明光ネット25ワークが、被告明光九州による本件家庭教師事業を長年許容していたことは、50 同条に違反するとともに、原告に対する背信行為であるということができる。 したがって、被告明光九州による本件家庭教師事業は、被告明光らにおいて、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為及び同条13号の解除事由である法令又は本契約違反がありブランドイメージを毀損したときに該当する。 56 争点5(解除事由5 被告明光ネットワークによる支援システム費の不正利用等の有無)について(1) 支援システム費に関する認定事実支援システム費の支払本件個別契約第11条1項に基づき、本件各フランチャイジーは、被10告明光ネットワークに対し、支援システム費として生徒一人当たり月額1800円を支払っており、他方で、同条2項に基づき、支援協力費として600円が本件各フラン き、本件各フランチャイジーは、被10告明光ネットワークに対し、支援システム費として生徒一人当たり月額1800円を支払っており、他方で、同条2項に基づき、支援協力費として600円が本件各フランチャイジーに支払われているから、実質的に本件各フランチャイジーが負担する費用は生徒一人当たり月1200円である。 支援システム費に関する状況15支援システム費の徴収は、平成13年頃から導入されたものであるところ、支援システム費は本件各フランチャイジーのみが負担するものであって、少なくとも本件解除時点において、被告明光九州は支援システム費を負担していなかった。また、原告がフランチャイザーとなっている本件地域以外の地域において、支援システム費は徴収されていない。(甲7、弁20論の全趣旨)コンピュータ使用料本件各フランチャイジーを含む原告のフランチャイジーは、原告に対し、情報システム及びデータ料(コンピュータ使用料)を支払わなければならないところ、本件地域においては、本件契約第17条及び25第18条4項に基づき、被告明光ネットワークが、各フランチャイジ51 ーから生徒一人当たり毎月476円を徴収し、うち238円を被告明光ネットワークが、残る238円を原告が、それぞれ受領している(甲1、弁論の全趣旨)。 コンピュータ使用料は、原告が開発した教室運営管理運営システム「METS」、「METSⅡ」ないし「METIS」の利用料金として、5徴収されているものである。同システムは、生徒や保護者からの問合せ、通塾者の座席・入退室・成績、塾講師の勤怠・賃金、ロイヤルティの支払を含む教室の売上管理など、教室業務全般をサポートするもので、原告がフランチャイジーに対して提供している。被告明光九州、本件各フランチャイジー及び 退室・成績、塾講師の勤怠・賃金、ロイヤルティの支払を含む教室の売上管理など、教室業務全般をサポートするもので、原告がフランチャイジーに対して提供している。被告明光九州、本件各フランチャイジー及び本件地域外でe-siaが開発した後記10エの教室運営管理システムを導入したフランチャイジーを除く原告のフランチャイジーは、原告が提供する教室運営管理システムを使用している。(甲54、弁論の全趣旨)アネムグループによる教室運営管理システムの開発被告明光ネットワークは、平成17年頃、被告明光らで独自の教室15運営管理システムを開発することを決定した。同年の九州本部総会において報告した書面には、原告が提供していたMETSⅡは、2ないし3年後に改訂されると聞いているが、原告の改訂を待つ時間的余裕がないため、被告明光ネットワークにおいて教室運営管理システムの開発に取り組むことにした旨、将来的には、被告明光ネットワークが20開発したシステムを東京本部で使うようになればよいと考えている旨、METSⅡより更に進化したシステムを開発し、受験への対応、英会話教室、幼児教育などトータルで簡単に管理できるシステム、かつ海外展開もできるようなシステムを作っていきたいと考えている旨などが記載されていた。(乙60)25被告明光ネットワークは、教室運営管理システムの開発をe-si52 aに委託し、平成18年に「VEST」、平成22年には「VESTⅡ」を完成させた(なお、外販時の名称は「anesta」である。)。その後、「anestaPro」が完成し、被告明光ネットワークは、これらの教室運営管理システムを被告明光九州及び本件各フランチャイジーに提供していた。これらの教室運営管理システムは、被告明光ネ5ットワークだけでなく、アネムグ 完成し、被告明光ネットワークは、これらの教室運営管理システムを被告明光九州及び本件各フランチャイジーに提供していた。これらの教室運営管理システムは、被告明光ネ5ットワークだけでなく、アネムグループ全体でe-siaに委託して開発しているものであり、汎用性のあるシステムを開発した上で、本件各フランチャイジーに対しては、これを明光義塾用にカスタマイズして提供していた。(甲46、乙60、弁論の全趣旨)前記(イ)の各システムの著作権その他の権利は、e-siaに帰属10しており、e-siaは、e-sia又は被告アネムの名義で、同各システムをVアカデミー及びアネムグループ外の他の塾に対して販売し、利用料収入を得ており、アネムグループが外販によって得た収入の総額は平成18年7月から令和3年6月までの間で5億2301万5735円であった。また、被告明光ネットワークは、令和2年1115月6日付け書面において、原告に対し、「弊社としても相応の資金支出を行っておりますことから、他の塾への販売を行うなどして資金回収を図っているところでございます。」と伝えていた。(甲46、乙10の3、弁論の全趣旨)(2) 支援システム費の不正利用等の有無20支援システムの目的等本件個別契約第11条4項は、同条5項以下の定めとは異なり、支援システム費について、「明光義塾全体の発展と相互利益確保のために活用する」と概括的かつ抽象的に定めていることからすると、「明光義塾全体の発展と相互利益確保」に反しない限り、様々な使途のために活用される25ことが許容されていたというべきである。そうすると、被告明光ネットワ53 ークが、支援システム費を本件各フランチャイジーが使用する教室運営管理システムの開発費用として活用することや、TVCM等のための 容されていたというべきである。そうすると、被告明光ネットワ53 ークが、支援システム費を本件各フランチャイジーが使用する教室運営管理システムの開発費用として活用することや、TVCM等のための広告宣伝費として活用することも、許容されていたといえる。 しかし、上記の支援システム費は、本件各フランチャイジーのみが負担しており、34教室を有し、本件地域内における総売り上げの約4分の51の売上を占めていたこと(甲19)から、本件地域において多くの生徒数を有していたと推認される被告明光九州は、本件地域のフランチャイジーでありながら、支援システム費を負担していない。このように支援システム費は、本件各フランチャイジーのみに負担が課されるとの点で不公平なものである上、生徒一人当たり実質月1200円という額の10水準も、コンピュータ使用料と比較して、本件各フランチャイジーに大きな負担を課すものといえる。そうすると、本件各フランチャイジーにおいて、自身が拠出した支援システム費を原資として開発された教室運営管理システムを使用できるとの利益があったとしても、本件各フランチャイジーの負担において被告らが不相当な利益を得て、その結果、原15告や他のフランチャイジーの利益を害することとなるような態様で支援システム費を利用することは、「明光義塾全体の発展と相互利益確保」に反するものと解される。 これに対し、被告らは、本件個別契約第11条4項は、間接的であってもフランチャイジーの発展と利益確保につながる支出を広く許容してい20ると主張する。しかし、上記のとおり支援システム費の支払義務が本件各フランチャイジーのみに課されていることや、同項が「相互利益確保」と明記していることからすると、間接的であってもフランチャイジーに何らかの利益があれば直ち 記のとおり支援システム費の支払義務が本件各フランチャイジーのみに課されていることや、同項が「相互利益確保」と明記していることからすると、間接的であってもフランチャイジーに何らかの利益があれば直ちに同項に定める支援システム費活用の趣旨に反しないということはできず、被告らの上記主張は採用できない。 25支援システム費の使途が本件個別契約第11条4項に違反するもので54 あるか教室運営管理システムの開発及び販売について前記アを前提に検討すると、前記(1)エの認定事実のとおり、支援システム費から拠出され、e-siaに開発を委託した教室運営管理システムは、その著作権がe-siaに帰属しており、被告明光九州は、支5援システム費を負担することなく、当該教室運営管理システムを利用できた上、e-siaを含む被告らは、これを自由に他社に販売して利益を得ることができたと認められるから、被告らは、本件各フランチャイジーの負担によって、不相当な利益を上げることができたといえ、このことは、実際に、被告らが利益を得たか否か、本件教室運営管理システ10ムを販売したのが被告明光ネットワークかe-siaかに関わらず、「相互利益確保」に反するものといえる。また、e-siaが開発した教室運営管理システムを他塾へ販売することは、日本全国において明光義塾のフランチャイズチェーンを展開する原告の利益を害するものといえる。さらに、本件各フランチャイジーが必要とする教室運営管理シス15テムは、明光義塾の運営に関するもので足りるところ、前記(1)エの認定事実からすると、被告らが、明光義塾の運営管理とは関係のない英会話教室、幼児教育なども対象とした汎用性の高い教室運営管理システムを開発した目的は、これを他社に販売して利益を得ることにあったといわざる 実からすると、被告らが、明光義塾の運営管理とは関係のない英会話教室、幼児教育なども対象とした汎用性の高い教室運営管理システムを開発した目的は、これを他社に販売して利益を得ることにあったといわざるを得ない。そうすると、本件各フランチャイジーは、自身に利用20価値のない機能を有するシステムの開発のためにも支援システム費の拠出を強いられたといえ、その観点からしても、本件各フランチャイジーの利益が害されたというべきである。 これに対し、被告らは、平成15年から令和2年までの間において、被告明光ネットワークがe-siaに対して支払ったシステム開発費用25の総額は16億1178万9600円、e-siaが支出したシステム55 開発費用(直接費と間接費を合計した投資総額)の総額は29億0671万0993円であるのに対し、アネムグループが外販によって得た収入の総額は5億2301万5735円にすぎず、開発費用を回収できていないから、アネムグループは、e-siaが開発したシステムで利益を得ていないと主張する。 5しかし、被告らの主張を前提とすると、e-siaはシステム開発を目的とする営利企業でありながら、平成15年から令和2年までという長期間にわたって採算の取れないシステム開発を継続し、その間莫大な資金を投入してきたことになるが、そのこと自体極めて不自然かつ不合理である。また、被告明光ネットワークの原告に対するエリアフランチ10ャイズ事業譲渡の交渉過程において被告らの監査役であった税理士が平成30年11月6日付けで作成した「証明書」と題する書面には、被告明光ネットワークは、被告アネムを頂点としたグループ会社の一員で、アネムグループの中核を成す会社であること、グループ関係会社の開発支援には多額の費用を要し、被告明光ネットワークは する書面には、被告明光ネットワークは、被告アネムを頂点としたグループ会社の一員で、アネムグループの中核を成す会社であること、グループ関係会社の開発支援には多額の費用を要し、被告明光ネットワークは節税も兼ねて事業15展開をしている関係で、決算報告書では利益が僅かになっているが、グループ関係会社の開発支援事業を除外すれば、被告明光ネットワークのフランチャイズ事業の利益は、決算報告書記載より多い旨記載されており、支援システム費等の経費を除外して被告明光ネットワークの経常利益の額が算定されていたものと認められる(甲58、165)。これら20の事実関係を前提とすると、アネムグループ内におけるシステム開発に係る資金については、利益圧縮等のために資金が還流されている疑いがあり、本件全証拠によっても、アネムグループが、e-siaの開発したシステムで利益を得ていないと認めることはできないから、被告らの主張はその前提を欠いているというべきである。さらに、被告らの主張25は、結果的に被告明光ネットワークが利益を得ていなければ「明光義塾56 全体の発展と相互利益確保」に反しないというものであって、その点においても採用することができないというべきである。 以上によれば、被告明光ネットワークが支援システム費をe-siaに対して支出したことは、本件個別契約第11条4項に違反するものというべきである。 5TVCMに関する費用について前記アで説示したとおり、支援システム費からTVCM等の広告宣伝費を拠出することは、支援システム費の使途として許容されている。 原告は、原告が負担したTVCM費用及びその放送回数からすると、被告明光ネットワークが支出したとするTVCM費用は、実際は明光義10塾以外のTVCMに係る費用として不正に使 て許容されている。 原告は、原告が負担したTVCM費用及びその放送回数からすると、被告明光ネットワークが支出したとするTVCM費用は、実際は明光義10塾以外のTVCMに係る費用として不正に使用されたものであると主張するが、原告が負担したTVCM費用と放送回数の関係のみから同主張を認めることはできず、他に同主張を認めるに足りる証拠はない。 以上によれば、被告明光ネットワークが支援システム費をTVCMに関する費用として支出したことは、本件個別契約第11条4項に違反す15るものではない。 案内ビデオについて本件個別契約第11条9項は、被告明光ネットワークが、生徒の入会時に視聴させる明光義塾の案内ビデオを無料で作成し、その費用を負担とすると定めているものの、同ビデオに収録すべき情報の内容や、同ビ20デオをいつ改訂しなければならないかについては定めていないから、その内容及び改訂頻度については、被告明光ネットワークにこれを決定する裁量があったといえる。そして、被告明光ネットワークでは、本件ウェブサイト上に案内動画を載せていること(甲64、乙8)や、生徒の入会時にDVDを配布していたこと(甲65、145)に照らすと、本25件全証拠によっても、被告明光ネットワークが本件個別契約第11条957 項に定める生徒の入会時に視聴させる明光義塾の案内ビデオを作成していなかったとは認められないから、同項に違反しているということはできない。 小括以上からすれば、被告明光ネットワークによる支援システム費の支出の5うち、e-siaに対する支出については、本件個別契約第11条4項に違反するものであるといえる。 (3) 解除事由該当性前記(2)のとおり、被告明光ネットワークの行為は、本件個別契約第11条4項に iaに対する支出については、本件個別契約第11条4項に違反するものであるといえる。 (3) 解除事由該当性前記(2)のとおり、被告明光ネットワークの行為は、本件個別契約第11条4項に違反するものであるところ、これは、長年にわたり多額の支援シ10ステム費を負担してきた本件各フランチャイジーに対する背信行為に当たる。そして、エリアフランチャイザーである被告明光ネットワークが本件各フランチャイジーに対して背信行為をしていたことは、マスターフランチャイザーである原告に対する背信行為にも該当すると解するのが相当である。 15以上によれば、被告明光ネットワークの上記行為は、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為に該当する。 7 争点6(解除事由6 被告明光ネットワークのフランチャイジーに対する指導、援助義務違反の有無)について(1) 指導、援助義務に関する認定事実20SV(スーパーバイザー)による経営指導等被告明光ネットワークは、本件各フランチャイジーに対する経営指導として、SVによる訪問指導をしており、1教室当たり、年間0回ないし10数回、平均で2回以上の訪問指導を行っている。また、訪問指導を行っていない教室に関しても、定期的に電話によって状況を25確認していた。(乙5、76)58 令和2年12月の時点のSVの人数は4名で、うち2名の現在の所属はe-siaであるものの、いずれも直営教室の教室長経験者であった。(弁論全趣旨)九州本部総会及びブロック研修会被告明光ネットワークは、九州本部総会を年2回、ブロック研修会5を年6回開催しており、その際に勉強会や懇親交流会を開催していた(乙6、79ないし81)。 被告明光ネットワークは、ブロック研修会において、令和 ークは、九州本部総会を年2回、ブロック研修会5を年6回開催しており、その際に勉強会や懇親交流会を開催していた(乙6、79ないし81)。 被告明光ネットワークは、ブロック研修会において、令和2年3月以降、ウェブ会議サービスを活用した保護者懇談会の実施方法やオンライン双方向授業についての指導を行った。また、被告明光ネットワ10ークは、教室でしか使用できなかった映像教材(「atama+」、「ベーシックウイング」、「ブロードバンド予備校」など)を自宅でも使えるよう開放したほか、平常時は季節講習の時期しか行わない「塾ナビ」への掲載及び問合せ対応を同年4月及び5月に追加で行った。(乙13)(2) SVによる指導、援助義務違反の有無15前提事実(1)イのとおり、被告明光ネットワークは、本件地域のエリアフランチャイザーであるから、本件各フランチャイジーに対し、本件契約第5条2号に基づく教室運営の経営指導を行う義務並びに本件契約第23条3項及び本件個別契約第20条1項に基づく各教室を運営するために必要な知識並びに技術を習得させるための指導、援助を行う義務を負う。 20しかし、本件契約及び本件個別契約上、上記定めの他にSVによる指導、援助に関する具体的な定めはなく、原告と被告明光ネットワークとの間でフランチャイジーの教室数に応じて必要なSVの人数や訪問頻度等に関して合意したことや、原告が被告明光ネットワークに対して教室数等に基づく必要なSVの人数や訪問頻度の目安を示したことを認めるに足りる証拠25はないから、原告と被告明光ネットワークとの間では、SVによる指導、59 援助の内容についての基準等は存在しなかったといえる。そうすると、SVによる指導、援助の頻度や内容等については、被告明光ネットワークに裁量があった ットワークとの間では、SVによる指導、59 援助の内容についての基準等は存在しなかったといえる。そうすると、SVによる指導、援助の頻度や内容等については、被告明光ネットワークに裁量があったと認められるから、本件契約及び本件個別契約で要求される合理的な指導、援助の履行の水準におよそ達していなかったと認められる場合でない限り、被告明光ネットワークにおいて、SVによる指導、援助5義務の不履行があったとはいえないというべきである。そして、前記(1)アの認定事実のとおり、被告明光ネットワークは、本件各フランチャイジーに対し、SVによる訪問指導を行ってきたと認められるし、被告明光ネットワークのSV4名中2名は、e-siaの従業員であるものの、過去教室長の職にあったものであることからすれば、上記2名による訪問がSV10としての指導、援助におよそ当たらないということはできない。また、明光義塾の運営においては、教室管理運営システムを利用することが前提となっており、映像授業も講座の一つとして存在していることからすれば、教室運営管理システムや映像講座の導入に関する指導、援助がSVに求められる指導、援助に含まれないとはいえない。 15以上によれば、被告明光ネットワークのSVによる訪問指導は、本件契約及び本件個別契約で要求される合理的な指導、援助の履行の水準におよそ達していなかったということはできず、被告明光ネットワークにおいてSVによる指導、援助義務違反があったとは認められない。 (3) 教室管理運営システムの提供義務違反の有無20原告は、被告明光ネットワークが教室管理運営システムとして本件各フランチャイジーに提供していたVESTⅡの品質が低く、このようなシステムしか提供できなかったことは、教室運営の実用に堪える教室管理運営シ は、被告明光ネットワークが教室管理運営システムとして本件各フランチャイジーに提供していたVESTⅡの品質が低く、このようなシステムしか提供できなかったことは、教室運営の実用に堪える教室管理運営システムを提供する義務に違反すると主張する。 確かに、被告らも、VESTⅡのサーバ容量の不足によるシステム障害が25何度か発生したことを認めているものの、システムに常時何らかの不具合60 があったと認めるに足りる証拠はないこと、本件改善要求1及び2においてVESTⅡの品質の低さが問題にされていないことからすると、被告明光ネットワークが提供していた教室運営管理システムが、教室運営の実用に堪えないものであったと認めることはできない。 以上によれば、被告明光ネットワークによる教室運営管理システムの提供5が、教室運営の実用に堪える教室管理運営システムを提供する義務に違反するものとは認められない。 (4) 九州本部総会及びブロック研修における経営改善指導や援助義務違反の有無原告は、九州本部総会やブロック研修の内容は、教室運営管理システムの10説明や新教材購入の勧誘ばかりであって、経営の改善のための指導や援助として著しく不十分であるから、被告明光ネットワークは経営改善指導や援助義務違反に違反すると主張する。 しかし、被告明光ネットワークは、本件各フランチャイジーに対し、各教室を適性に運営するために、原告又は被告明光ネットワークが開発した、15「学習指導システム・教材・テスト・マニュアル・その他の教室運営に資する各種ツールを提供しなければならない」(本件契約第23条4項)から、研修等において教室管理運営システムの説明や新教材の導入を勧めることが指導、援助義務に含まれないとはいえず、被告明光ネットワークに九州本部総会及びブロック ばならない」(本件契約第23条4項)から、研修等において教室管理運営システムの説明や新教材の導入を勧めることが指導、援助義務に含まれないとはいえず、被告明光ネットワークに九州本部総会及びブロック研修における経営改善指導や援助義務違反はない。 20(5) オーナーズクラブの活動推進義務違反の有無証拠(甲68ないし70)によれば、原告は、フランチャイジー間の情報共有、連携、共助等を目的とするオーナーズクラブを組織していることが認められ、本件個別契約第23条には、フランチャイジーがオーナーズクラブの会員資格を取得する旨が定められているものの、上記条項を除き、25本件契約及び本件個別契約において被告明光ネットワークが本件地域のオ61 ーナーズクラブの組成をしなければいけない旨の定めはない(甲1、22)。 また、原告と被告明光ネットワークとの契約関係は30年以上の長期にわたっているところ、原告が、被告明光ネットワークに対し、本件地域においてオーナーズクラブを組成するよう指示ないし指導をしたことを認めるに足りる証拠はない。そうすると、本件契約及び本件個別契約上、被告明5光ネットワークにおいてオーナーズクラブの組成と運営を支援する義務を負っているということはできないし、また、被告明光ネットワークが、前記(2)及び(4)のとおり、SVによる指導、援助並びに九州本部総会及びブロック研修を実施していたことからすれば、オーナーズクラブを組成しなかったことが、直ちに、本件契約第5条2号及び第23条3項に定められた10経営指導等の義務の違反となるものではないというべきである。 以上によれば、被告明光ネットワークにおいてオーナーズクラブの組成と運営を支援する義務違反があるとは認められない。 (6) 解除事由該当性前記(2)ないし( なるものではないというべきである。 以上によれば、被告明光ネットワークにおいてオーナーズクラブの組成と運営を支援する義務違反があるとは認められない。 (6) 解除事由該当性前記(2)ないし(5)のとおり、被告明光ネットワークにおいて、本件契約第155条2号及び第23条3項、本件個別契約第20条に規定された指導、助言等の義務に違反したものとは認められないから、本件契約第43条1号の解除事由である本件契約の違反に該当するとは認められず、その他の解除事由に該当するとも認められない。 8 争点7(解除事由7 フランチャイジーからの改善要求に対する被告明光ネ20ットワークの対応が本件契約に違反するか)について原告は、被告明光ネットワークの本件改善要求1以降の対応が、原告、被告明光ネットワーク及びフランチャイジーの「共存共栄関係を保持すること」を定めた本件契約第1条に違反する不誠実なものである旨主張するので、以下検討する。 25本件改善要求1以降の被告明光ネットワークの対応は、前記1(1)の認定事62 実のとおりであり、被告明光ネットワークは、本件改善要求1につき、当初は、2名のフランチャイジーが要求を通そうとしているものである旨伝えたものの、その後は、支援システム費の減額や支援システム費の金額を選択制にする等の提案を行い、本件各フランチャイジーが負担する金額を減らす提案をしていた。原告は、被告明光ネットワークによるこれらの提案がフラン5チャイジーにとって何らの救済策にもなっていないと主張するが、本件各フランチャイジーの要望は、現に支出する支援システム費が経営を圧迫しているとして、その撤廃を求めるものであったことからすれば、支援システム費の負担額を選択制にする一方で、負担額に応じて提供するコンテンツを変え ジーの要望は、現に支出する支援システム費が経営を圧迫しているとして、その撤廃を求めるものであったことからすれば、支援システム費の負担額を選択制にする一方で、負担額に応じて提供するコンテンツを変えるという提案が、本件各フランチャイジーの負担を軽減するための方策にな10らないということはできない。そもそも、支援システム費は、本件個別契約において定められたものであって、本件各フランチャイジーは、同契約に基づき支援システム費を支払う義務を負っていることからすると、同契約が継続している期間の途中において、被告明光ネットワークが支援システム費の撤廃等を求める本件改善要求1に応じなければならないとはいえない。 15さらに、前記1(1)イの経過からすると、本件意見交換会に被告らの参加を認めず、原告のみで開催することを決定したのは、原告自身であると認められるし、本件意見交換会に関する被告明光ネットワークの言動が原告に対する背信行為に該当しないことは、後記10において説示するとおりである。 また、前記1(1)ウの認定事実のとおり、被告明光ネットワークは、支援シス20テム費の撤廃を求めていたフランチャイジーが存在していたにもかかわらず、本件各フランチャイジーに対し、支援システム費を含む各管理システムについて100パーセントの支持が得られた旨の不正確な内容の文書を送付したものの、本件解除より前に、同文書の表現が誤解を招くものであり、今後は同様のことがないように改める旨を原告に回答している。 25以上によれば、本件改善要求1以降の被告明光ネットワークの原告及び本63 件各フランチャイジーに対する対応が本件契約第1条に違反する不誠実なものとまではいえないから、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為に該当するとは認められず 原告及び本63 件各フランチャイジーに対する対応が本件契約第1条に違反する不誠実なものとまではいえないから、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為に該当するとは認められず、その他の解除事由に該当するとも認められない。 9 争点8(解除事由8 被告明光ネットワークの支援システム費に関する説明5義務違反の有無)について原告は、支援システム費は使途が限定されたものであったことからすれば、被告明光ネットワークには、原告及び本件各フランチャイジーに対し、支援システム費の利用が本件個別契約第11条4項に定める使途に適合していること及びその収支について説明すべき義務があったと主張する。 10しかし、前記6(2)アで説示したとおり、本件個別契約第11条4項に反して支援システム費を使用することは、本件契約に違反するものではあるものの、本件個別契約第11条4項の定めは、同条5項以下の定めとは異なり、支援システム費を「明光義塾全体の発展と相互利益確保」に反しない限りで多様な目的に使用することを許容しているから、本件各フランチャイジーの15ための教室運営管理システムの開発、コンテンツの開発、TVCM放送等の費用として使用することも許容しているといえる。 また、本件契約及び本件個別契約には、教室運営管理システム開発、コンテンツ開発、TVCM放送等に関する定めはないことからすると(甲1及び22)、これらに対する費用は、支援システム費のみから拠出しなければなら20ないものではなく、被告明光ネットワークは、本件各フランチャイジーから徴収するロイヤルティからも、これらの費用を拠出することができるといえる。他方で、本件個別契約には、被告明光ネットワークが支援システム費の具体的な使途及び各使途に拠出した額を明確化する義務を ーから徴収するロイヤルティからも、これらの費用を拠出することができるといえる。他方で、本件個別契約には、被告明光ネットワークが支援システム費の具体的な使途及び各使途に拠出した額を明確化する義務を負う旨の定めは設けられていない。そうすると、被告明光ネットワークにおいて、支援システ25ム費のみならずロイヤルティ等からも拠出することができる教室運営管理シ64 ステム開発、コンテンツ開発、TVCM放送等の費用につき、支援システム費から支出した額を特定することは困難であったといわざるを得ず、原告から支援システム費の収支について説明を求められた時点において、支援システム費の具体的な使途に係る支出額を説明すべき義務があったとまでは認められない。 5以上によれば、被告明光ネットワークが、平成16年の九州本部総会においては、支援システム費の収支を開示していたこと(甲67)を踏まえても、被告明光ネットワークにおいて、本件個別契約第11条4項に基づき支援システム費の各使途の支出額を説明する義務の違反があったとは認められない。 よって、被告明光ネットワークが、原告及び本件各フランチャイジーに対し、10支援システム費の各使途の支出額を説明しなかったことは、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為に該当するとは認められず、他の解除事由に該当するとも認められない。 10 争点9(解除事由9 被告明光ネットワークが原告主催による意見交換会の実施を妨害したか否か)について15前記1(1)イ(カ)の認定事実のとおり、被告明光ネットワークは、本件意見交換会に先立ち、本件各フランチャイジーに対し、参加をする必要がない旨や発言に注意するよう求める旨などを伝えたものである。 しかし、前記1(1)イ(ア)の認定事実からすると、原告は ークは、本件意見交換会に先立ち、本件各フランチャイジーに対し、参加をする必要がない旨や発言に注意するよう求める旨などを伝えたものである。 しかし、前記1(1)イ(ア)の認定事実からすると、原告は、被告明光ネットワークが本件意見交換会に参加することを拒否し、被告明光ネットワークを参20加させることなく本件意見交換会を開催することを決定したものといえる。 そして、エリアフランチャイザーである被告明光ネットワークが本件改善要求1に対する対応を検討しているさなかに、被告明光ネットワークを排除して、原告と本件各フランチャイジーとの間で意見交換会を開催することは、被告明光ネットワークと本件各フランチャイジーとの間の信頼関係の構築及25び維持を阻害する可能性もあったといえる。したがって、このような状況下65 で原告に本件意見交換会への参加を拒否された被告明光ネットワークが、本件意見交換会の開催中止を要請し、本件各フランチャイジーに参加しないよう呼びかけたことは、やむを得ないところがあったというべきであり、被告明光ネットワークの上記行動が不当な圧力であって、本件意見交換会を妨害するものであるということはできない。 5以上からすれば、本件意見交換会に係る被告明光ネットワークの言動は、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為には該当せず、その他の本件契約の解除事由に該当するとも認められない。 11 争点10(解除事由10 被告明光ネットワークが原告のブランドイメージを毀損したか)について10前記1(1)イ(ク)の認定事実のとおり、被告明光ネットワークは、本件各フランチャイジーに対し、本件意見交換会後に、「具体性がなかった。」、「質問に明確に答えてもらえなかった。」、「コンピュータ使用料238円の中止についても 実のとおり、被告明光ネットワークは、本件各フランチャイジーに対し、本件意見交換会後に、「具体性がなかった。」、「質問に明確に答えてもらえなかった。」、「コンピュータ使用料238円の中止についても回答がなかった。」、「全オーナーの率直なご意見」などと記載した通知文を送付し、令和2年10月19日頃、「全オーナーの30パーセント以上が欠15席した」、「同一オーナーが何度もアンケートに回答した」などと記載した文書を送付した。原告は、これらの被告明光ネットワークによる書面の送付が、本件意見交換会を実施した原告の信用性を意図的に毀損する行動であると主張する。 しかし、本件意見交換会において実施されたアンケートの内容は、前記120(1)イ(キ)の認定事実のとおり、質問の多くは、回答の選択肢の半分が被告明光ネットワークに否定的なものであるなど、中立的なものであったとはいい難い。また、本件証拠上、被告明光ネットワークの方針に反対していないフランチャイジーが一定数いた可能性を否定できないこと、原告が本件意見交換会においてコンピュータ使用料の撤廃ついて言及したと認めるに足りる証拠25はないことからすると、本件各フランチャイジーの一部において、「公平性に66 欠けていた。」、「具体性がなかった。」、「質問に回答しなかった」との印象を持った者がいたとしても不思議ではなく、被告明光ネットワークの送付した上記書面が殊更に虚偽の情報を記載したものであるとまでは認められない。 他方で、被告明光ネットワークが、令和2年10月19日頃、本件各フランチャイジーに対し、「全オーナーの30パーセント以上が欠席した」、「同一オ5ーナーが何度もアンケートに回答した」等と記載した文書を送付した行為については、同文書において、本件改善要求1を提出した6名のフラン 対し、「全オーナーの30パーセント以上が欠席した」、「同一オ5ーナーが何度もアンケートに回答した」等と記載した文書を送付した行為については、同文書において、本件改善要求1を提出した6名のフランチャイジーを除外した欠席率を記載したことを被告らは認めており、被告明光ネットワークが自己の都合の良いように情報を操作したものということができる。 これらの事情を総合すれば、被告明光ネットワークが送付した上記各書面10の一部に不適切な表現が含まれているものの、大部分が虚偽の内容であるとまでは認めることができないというべきである。また、本件改善要求1を要求した本件各フランチャイジーの一部である6名を除外して、被告明光ネットワークに有利な情報操作をしたことについては、前記1(1)ウのとおり本件解除通知に先立ち、原告に対し、誤解を招く表現であり、今後は同様のこと15がないと改める旨回答している。 以上によれば、被告明光ネットワークによる上記各書面の送付は、その背信性は軽微なものであるといえ、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為には該当せず、その他の解除事由に該当するとも認められない。 2012 争点11(解除事由11 原告の緊急支援に対する被告明光ネットワークの対応が本件契約に違反するか)について証拠(甲11、12、43)によれば、原告は、本件改善要求1以降、本件各フランチャイジーの救済策として、TVCM放映等を含む広告宣伝などの支援を行ったが、これに対し、被告明光ネットワークは、「九州地区のオーナー25だけにこのような支援策を講じても大丈夫なのでしょうか。東京本部管轄のオ67 ーナー方は不満に思われないか心配です。」などと記載した書面を送付したと認められる。 しかし、被告明光ネットワークが送付した ような支援策を講じても大丈夫なのでしょうか。東京本部管轄のオ67 ーナー方は不満に思われないか心配です。」などと記載した書面を送付したと認められる。 しかし、被告明光ネットワークが送付した上記書面の内容は、本件地域のフランチャイジーと他の地域のフランチャイジーとの均衡や公平性の観点から発言されたものであると理解することができ、原告に対する不当な非難であると5まではいえない。 以上によれば、原告の緊急支援に対する被告明光ネットワークの対応について、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為に該当するとは認められず、その他の解除事由に該当するとも認められない。 13 争点12(解除事由12 被告明光ネットワークによる守秘義務違反の有10無)について前記1(1)イ及びウの認定事実のとおり、被告明光ネットワークは、本件改善要求1以降、繰り返し、本件各フランチャイジーに対して、原告がコンピュータ使用料のうち238円を収受している事実を開示したものである。そして、原告と被告明光ネットワークのコンピュータ使用料の収受金額(本件分担割合)15は、本件契約第27条の秘密情報に該当するものである。したがって、被告明光ネットワークが上記の本件分担割合を開示したことは、本件契約第27条に定める守秘義務に違反し、本件契約第43条1号の解除事由である本件契約の各条項に違反したときに該当する。 これに対し、被告らは、被告明光ネットワークが、本件各フランチャイジー20からの様々な要求を受けて改善策を模索する中で、コンピュータ使用料の減額という選択肢を本件各フランチャイジーに提案するに際し、本件分担割合が守秘義務の対象であることを意識しないまま誤って言及してしまったものであって、悪意をもって意図的に漏えいしたもので タ使用料の減額という選択肢を本件各フランチャイジーに提案するに際し、本件分担割合が守秘義務の対象であることを意識しないまま誤って言及してしまったものであって、悪意をもって意図的に漏えいしたものではないから、本件契約第27条に定める守秘義務に違反するとしても、本件解除事由には該当しないと主張する。 25しかし、前記1(1)アの認定事実のとおり、被告明光ネットワークは、支援シ68 ステム費の撤廃を求める本件各フランチャイジーに対し、支援システム費の使途やこれを撤廃した場合の弊害を説明したものであるが、その際に、本件分担割合を開示する必要性があったとはいえない。それにもかかわらず、被告明光ネットワークが、本件改善要求1以降、本件各フランチャイジーに対し、繰り返し本件分担割合を開示したのは、本件各フランチャイジーが原告の提供する5教室管理運営システムを使用していないのに、原告がコンピュータ使用料を徴収していることを周知することで、被告明光ネットワークに対する批判を回避する意図に基づくものであったとうかがわれる。したがって、意図的な開示ではないとの理由で本件契約第43条1号に該当しないとする被告らの上記主張は、その前提を欠くものといわざるを得ず、採用することができない。 1014 争点13(解除事由13 被告明光ネットワークによるロイヤルティの配分変更に関する義務違反の有無)について原告は、被告明光ネットワークが株式を上場するために収益性を改善する必要があるという理由を信じ、平成16年に被告明光ネットワークの代理店手数料を増額したが、その後、被告明光ネットワークが上場のための準備活15動をしないまま増額した代理店手数料を受領していることから、そのような行為が本件契約に違反すると主張する。 しかし、本件全証拠によっても が、その後、被告明光ネットワークが上場のための準備活15動をしないまま増額した代理店手数料を受領していることから、そのような行為が本件契約に違反すると主張する。 しかし、本件全証拠によっても、被告明光ネットワークが、平成16年の時点で、真実は上場の予定がないにもかかわらず、原告に対し、虚偽の事実を述べたとの事実や、その後、実際には上場の予定がなくなっているにもか20かわらず、原告に対し、上場のための準備活動を継続している旨の虚偽の報告をしたといった事実を認めることはできない。しかも、マスターフランチャイジーである原告が、平成16年以降、被告明光ネットワークに対し、株式上場の準備状況について報告を求めたり、その報告の内容に基づいて手数料増額の合意について再交渉したりなどの対応をしたと認めるに足りる証拠25はない。 69 以上によれば、仮に、現時点において、被告明光ネットワークが株式の上場に係る具体的な計画を有していないとしても、配分変更されたロイヤルティの収受を継続したことが、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為に該当するとは認められず、その他の解除事由に該当するとも認められない。 515 争点14(解除事由14 被告明光ネットワーク代表者によるフランチャイジーに対する対応が本件契約に違反するか)について原告は、被告明光ネットワークが、平成15年の時点で、クースに対し、本件個別契約違反が生じた場合には高額の違約金を課す旨を定めた覚書及びこれと同内容の公正証書を作成させたこと等が、本件契約の解除事由に該当10すると主張する。 しかし、被告明光ネットワークがクースに上記覚書及び公正証書を作成させた事実があるとしても、原告が主張する被告明光ネットワークのクースに対する対応は、平成15年 由に該当10すると主張する。 しかし、被告明光ネットワークがクースに上記覚書及び公正証書を作成させた事実があるとしても、原告が主張する被告明光ネットワークのクースに対する対応は、平成15年の出来事であって、本件解除の意思表示より15年以上も前のことであり、本件解除に当たって原告がその点を問題にしたと15認めるに足りる証拠もない。そうすると、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為に該当するとは認められないというべきであり、その他の解除事由に該当するとも認められない。 16 争点15(解除事由15 被告明光ネットワークが本件個別契約の条件を変更したことが本件契約に違反するか)について20原告は、被告明光ネットワークが原告に無断で支援システム費の選択制の導入を決定したことが、本件個別契約第11条に違反すると主張する。 確かに、本件個別契約は、原告、被告明光ネットワーク及び本件各フランチャイジーとの間で締結されているから、被告明光ネットワークと本件各フランチャイジーとの合意のみで、本件個別契約の内容を変更できるものでは25ない。 70 もっとも、前記1(1)の認定事実のとおり、被告明光ネットワークは、本件各フランチャイジーの一部から令和2年7月24日付けで支援システム費の廃止等を含む本件改善要求1を受けて以降、原告からも対応を求められており、支援システム費について再考しなければならなかったことは、明らかである。このような経過に照らせば、被告明光ネットワークが、支援システム5費の削減等の本件個別契約に定める事項の変更について、原告の了解を得ることなく、これを本件各フランチャイジーに諮り、支援システム費を選択制とすることを決定した旨を本件各フランチャイジーに伝えたことについて、本件契約第43 に定める事項の変更について、原告の了解を得ることなく、これを本件各フランチャイジーに諮り、支援システム費を選択制とすることを決定した旨を本件各フランチャイジーに伝えたことについて、本件契約第43条3号の解除事由である原告に対する背信行為に該当すると認めることはできないというべきであり、その他の解除事由に該当するとも10認められない。 17 争点16(本件契約解除の可否)について(1) 本件契約の解除の可否本件契約は、被告明光ネットワーク又は被告明光九州が本件契約第43条各号に定める事項のいずれかに該当する場合、何ら通知催告することなく15直ちに本件契約を解除することができる旨定めている。 もっとも、フランチャイズ契約は、フランチャイザーが、自己の商標等の営業標識及び経営ノウハウを用いて統一された商品の販売その他の事業を行う権利をフランチャイジーに与え、これに対し、フランチャイジーが、一定の対価を支払い、事業に必要な資金を投下してフランチャイザーの指20導及び援助の下で事業を行う継続的契約である。また、本件では、被告明光九州が、フランチャイジーとして、明光義塾の運営のための費用を投下していること、原告と被告明光らと契約関係が30年以上の長期にわたって継続してきたものであること、本件解除が認められる場合、被告明光ネットワークはエリアフランチャイザーの地位を喪失してロイヤルティ等の25収入を失い、被告明光九州は全ての直営教室の経営権を失う(本件契約第71 46条1項)という、極めて大きな損失を受けることになることに加え、本件解除は無催告解除であって、被告明光らは、催告による解除事由を是正する機会を与えられなかったという事情も認められる。これらの事情を踏まえると、本件契約の解除は、被告明光らの行為が本件契約第 え、本件解除は無催告解除であって、被告明光らは、催告による解除事由を是正する機会を与えられなかったという事情も認められる。これらの事情を踏まえると、本件契約の解除は、被告明光らの行為が本件契約第43条各号に該当するのみならず、同条各号に該当する行為によって原告と被告明5光らとの間の信頼関係が破壊され、本件契約を継続し難い状態に至った場合に限り、認められると解するのが相当である。 (2) 義務違反の内容本件において、被告明光九州については、ロイヤルティの過少申告(解除事由1)、薬院本校における生徒数の虚偽報告(解除事由2)、被告明光九10州と代表者を同一とするVアカデミーにおける個別指導塾の運営(解除事由3、)及び本件家庭教師事業の実施(解除事由4)の各事実が認められ、これらの事実は、本件契約43条1号、3号、5号及び13号のいずれか一つ又は複数に該当する。また、被告明光ネットワークについては、ロイヤルティの過少申告及び未払(解除事由1)、薬院本校における生徒数の虚15偽報告(解除事由2)、本件家庭教師事業の運営(解除事由4)、支援システム費の使途に係る本件個別契約11条4項違反(解除事由5)及びコンピュータ使用料の分担割合に係る守秘義務違反(解除事由12)が認められ、これらの事実は、本件契約第43条1号、3号、5号及び13号のいずれか一つ又は複数に該当する。 20上記のとおり、被告明光らの義務違反がそれぞれ複数認められることに加え、被告明光らは、前記2ないし5のとおり、フランチャイジーにおいて最も中核的な義務であるロイヤルティ支払義務に係る過少申告及び未払、学習塾において重要な情報である生徒数の虚偽報告及び本件契約上認められない本件家庭教師事業の実施に及んでいたものであって、これらの事実25は、い あるロイヤルティ支払義務に係る過少申告及び未払、学習塾において重要な情報である生徒数の虚偽報告及び本件契約上認められない本件家庭教師事業の実施に及んでいたものであって、これらの事実25は、いずれも本件契約における重大な義務違反に該当するというべきであ72 る。そして、上記のいずれの義務違反についても、その義務違反行為の期間や当該行為についての被告明光らの認識に照らし、原告に対する重大な背信行為であって、原告との間における信頼関係を著しく破壊するものであるといわざるを得ない。さらに、被告明光ネットワークについては、前記6及び13のとおり、守秘義務違反や不明瞭な支援システム費の支出が5認められ、これらの事情も、原告と被告明光ネットワークの間の信頼関係破壊の程度をより強めるものといえる。以上によれば、原告と被告明光らとの間の、信頼関係は既に破壊されており、本件契約は継続し難いものとなっているというべきである。 これに対し、被告らは、原告が、本件改善要求1以降、本件各フランチャ10イジーの一部と結託して、被告明光らを明光義塾のフランチャイズチェーンから排除することを決定し、あえて解除事由を告げずに解除したものであるから、解除権の濫用であって、解除は認められないと主張する。しかし、本件改善要求1以降、原告が、被告明光らを調査した結果、複数の解除事由の存在が判明したものであることからすると、本件解除が被告明光15らを本件フランチャイズチェーンから排除することを希望していた一部の本件各フランチャイジーの意向と合致するものであったとしても、本件解除権の行使が権利の濫用に当たるということはできず、本件全証拠によっても、権利の濫用を基礎付けるに足りる事実を認めることはできない。 (3) 小括20以上によれば、原 しても、本件解除権の行使が権利の濫用に当たるということはできず、本件全証拠によっても、権利の濫用を基礎付けるに足りる事実を認めることはできない。 (3) 小括20以上によれば、原告と被告明光らの本件契約は、本件解除によって終了しものと認められる。 18 争点17(被告各標章の使用差止等の可否)について(1) 被告明光らに対する被告各標章の使用差止等の可否前記17のとおり、本件解除により原告と被告明光らとの間の本件契約25は終了している。そして、前提事実(9)のとおり、被告らは、本件契約が解73 除されている場合、被告各標章が、原告各商標のいずれかに類似し、被告明光らによる別紙「対比表」の「被告標章」欄記載の被告各標章の同「使用態様」欄記載の各態様での使用は、同「侵害の対象となる別紙商標目録の商標(別紙登録商標の番号)」欄記載の原告各商標に係る原告の商標権を侵害していることを争っていない。 5また、原告の被告らに対する被告各標章の使用の差止及び廃棄請求のうち、別紙Webページ目録記載のインターネット上のウェブサイトその他の営業表示物件から抹消請求については、原告は、商標法36条1項及び同条2項に基づいて請求していることからすると、同請求は、被告各標章を別紙Webページ目録記載のインターネット上のウェブサイトその他の10営業表示物件において使用することの差止及び廃棄を含むものとして、抹消を求める趣旨であると解される。 以上によれば、原告の被告明光らに対する原告各商標権の侵害を理由とする被告各標章の使用に係る商標法36条1項に基づく差止請求及び同条2項に基づく廃棄請求はいずれも理由がある。 15(2) 被告アネムに対する被告各標章の使用差止等の可否被告アネムは、本件連帯保証契約 章の使用に係る商標法36条1項に基づく差止請求及び同条2項に基づく廃棄請求はいずれも理由がある。 15(2) 被告アネムに対する被告各標章の使用差止等の可否被告アネムは、本件連帯保証契約により被告明光ネットワークが負担する債務を連帯保証したのみであるから、明光義塾のフランチャイザーないしフランチャイジーとして、被告明光らとともに、被告各標章を使用したものということはできない。もっとも、前提事実(9)のとおり、本件ドメイン20名は被告明光九州が使用権を有しているものの、本件ドメイン名を使用している本件ウェブサイトには、被告アネムの商号及び会社概要が記載され、「Copyright©2021 ANEM、All right reserved.」との表記があるから、本件ウェブサイトは、本件ドメイン名を保有する被告明光九州のみならず、被告らにおいて管理運営されている25というべきである。そして、前提事実(9)のとおり、本件ウェブサイトには、74 被告標章5、6及び9が使用されていたものであり、本件解除後も、本件ウェブサイトにおいて、上記被告アネムの商号、会社概要、「Copyright©2021 ANEM、All right reserved.」との表記、被告標章5、6及び9が掲載されているものである。そうすると、被告アネムは、被告標章5、6及び9については、被告明光らとともに、5これを本件ウェブサイトに表示して使用しているといえるところ、被告らは、被告各標章は、原告各商標のいずれに類似し、被告明光らによる別紙「対比表」の「被告標章」欄記載の被告各標章の同「使用態様」欄記載の各態様での使用は、同「侵害の対象となる別紙商標目録の商標(別紙登録商標の番号)」欄記載の原告各商標に係る原告の商標権を侵害していること10を 告標章」欄記載の被告各標章の同「使用態様」欄記載の各態様での使用は、同「侵害の対象となる別紙商標目録の商標(別紙登録商標の番号)」欄記載の原告各商標に係る原告の商標権を侵害していること10を争っていないから、別紙「対比表」の「別紙被告標章目録の番号」欄5、6及び9の被告標章については、同欄に対応する同表の「侵害の対象となる別紙商標目録の商標(別紙登録商標の番号)」欄の1、2、3、5、6、7に係る原告の商標権を侵害していると認められる。ただし、被告アネムが本件ウェブサイトでの表示以外に被告標章5、6及び9を使用している15と認めるに足りる証拠はないから、被告標章5、6及び9以外の被告各標章の使用の差止及び廃棄は認められない。また、被告標章5、6及び9についても、ウェブサイトの表示については、本件ウェブサイト以外のウェブサイトにおいても本件ウェブサイトと同様の表示をすることが容易であり、そのおそれがあるといえるから、別紙Webページ目録記載のインタ20ーネット上のウェブサイトその他の営業表示物件からの抹消を求めるのが相当であるが、それ以外の被告標章5、6及び9に係る差止及び廃棄請求については認められない。 以上によれば、原告の被告アネムに対する原告各商標権侵害を理由とする被告各標章の使用に係る商標法36条1項に基づく差止請求及び同条2項25に基づく廃棄請求は、被告標章5、6及び9について、別紙Webページ75 目録記載のインターネット上のウェブサイトその他の営業表示物件からの抹消を求める限度で理由がある。 19 争点18(被告明光らによる商号の使用差止等の可否)について被告明光ネットワークの商号は、原告が商標権を有する「明光ネットワークジャパン」(原告商標4)と「明光ネットワーク」の部分が同一であること5 8(被告明光らによる商号の使用差止等の可否)について被告明光ネットワークの商号は、原告が商標権を有する「明光ネットワークジャパン」(原告商標4)と「明光ネットワーク」の部分が同一であること5からすると、両者は類似しているものと認められる。また、被告明光九州の商号は、原告が商標権を有する「明光義塾」(原告商標3)と「明光義塾」の部分が同一であることからすると、両者は類似しているものと認められる。 そして、被告明光らの事業目的は、前提事実(1)イ及びウのとおり、学習塾の経営等であって、「明光ネットワークジャパン」及び「明光義塾」の指定役務10である「学習塾における教授」と同一であるか又は類似している。そして、前記17のとおり、本件解除により原告と明光らとの間の本件契約は終了したから、被告明光らは、本件契約に基づき原告各商標を使用する権原を喪失している。したがって、本件解除後の被告明光らの各商号の登記及び使用は、上記商標に係る原告の商標権を侵害するものといえる。 15以上によれば、原告の被告明光らに対する原告商標権3及び4の侵害に基づく被告明光らの商号の使用の差止及び抹消登記に係る請求はいずれも理由がある。 20 争点19(被告らによる本件ドメイン名の使用差止等の可否)について前記18(2)のとおり、本件ドメイン名を使用している本件ウェブサイトは、20本件ドメイン名を保有する被告明光九州のみならず、被告アネムを含む被告らにおいて管理運営されているものである。本件ドメイン名は、「Ei」であるところ、本件ドメイン名は、原告商標14がアルファベットの大文字の「Di」であるのに対し、アルファベットの小文字であって、かつ、「di」の前に「v-」が付加されているものの、原告商標14と本件ドメイン名は25類似するといえるから、 がアルファベットの大文字の「Di」であるのに対し、アルファベットの小文字であって、かつ、「di」の前に「v-」が付加されているものの、原告商標14と本件ドメイン名は25類似するといえるから、被告らは、原告の特定商品等表示(不競法2条1項76 19号)と類似するドメイン名を使用しているものといえる。 そして、前記17のとおり、本件解除により原告と被告明光らとの間の本件契約は終了したから、被告明光らは、本件契約に基づき原告各商標を使用する権原を喪失している。また、被告アネムは、そもそも、原告商標14を使用する権原がない。そうすると、本件解除後の本件ドメイン名の使用は、5被告らが、明光義塾ブランドの商標等の顧客吸引力を利用し、被告らが明光義塾のフランチャイズ傘下ではないにもかかわらず明光義塾の学習塾であると誤認させて、不正の利益を得ようとするものであって、本件地域でフランチャイジーに明光義塾の運営を行わせている原告の営業上の利益を侵害するものである。 10以上からすれば、被告明光九州による本件ドメイン名の使用権の保有並びに被告らによる本件ドメイン名の使用行為は、不競法2条1項19号の不正競争に該当するから、同法3条1項及び2項に基づく被告明光九州に対する本件ドメイン名の登録抹消申請手続請求及び被告らに対する「di」の文字を含むドメイン名の取得、保有又は使用の差止請求はいずれも理由がある。 1521 争点20(品質誤認表示に基づく差止等の可否)について被告らは、本件ウェブサイト上で、本件各表示(別紙表示目録記載の各表示)を使用している(甲32)。しかし、被告アネムは、明光義塾に係る商標及びノウハウを使用する権原をそもそも有しておらず、被告明光らは、本件契約の解除により、本件契約に基づき使用許諾されていた明光義 )を使用している(甲32)。しかし、被告アネムは、明光義塾に係る商標及びノウハウを使用する権原をそもそも有しておらず、被告明光らは、本件契約の解除により、本件契約に基づき使用許諾されていた明光義塾に係る商標及びノ20ウハウを使用する権原を喪失しているから、被告らが、本件解除後も、被告明光らによる学習塾の運営という役務において本件ウェブサイト上で本件各表示を用いる行為は、被告明光らが運営する学習塾が個別指導日本第1位であるか又は原告が運営する学習塾である明光義塾フランチャイズ傘下であると誤認させるものであり、その役務の質及び内容等を誤認させるものであるといえる。 25したがって、被告らが本件ウェブサイト上で本件各表示を使用する行為は、役77 務の広告にその役務の質及び内容について誤認させるような表示をするものであって、不競法2条1項20号の不正競争に該当する。そして、被告らによる本件各表示の使用は、本件地域でフランチャイジーに「明光義塾」の名称で学習塾の運営を実施させている原告の営業上の利益を侵害することは明らかである。 5以上からすれば、原告の被告らに対する同号所定の不正競争を理由とする本件各表示に係る不競法3条1項に基づく差止請求はいずれも理由がある。 22 争点21(ロイヤルティ支払債務の存否)について(1) ロイヤルティの未払額前記2(2)のとおり、平成24年9月1日から本件解除がされた令和2年1012月まで(29期から37期の途中まで)のその他の売上げの合計額8億5423万2417円のうち、本来ロイヤルティ算定の対象となる売上げとして報告しなければならない額は、6億0855万3768円であって、同額に対して被告明光ネットワークが原告に支払うべきロイヤルティの額は、1064万9690円(小 イヤルティ算定の対象となる売上げとして報告しなければならない額は、6億0855万3768円であって、同額に対して被告明光ネットワークが原告に支払うべきロイヤルティの額は、1064万9690円(小数点以下切捨て)である。 15(2) 消滅時効の成否もっとも、平成28年(2016年)6月に支払期限が到来する、同年5月分までのロイヤルティについては、本訴の提起時点において既に5年以上が経過しており、被告明光ネットワーク及び被告アネムは、同月までのロイヤルティについて消滅時効を援用したから、本件契約に基づく未払ロ20イヤルティの請求権のうち、平成28年5月分までの未払分については、時効により消滅した(民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成29年法律第45号)4条7項、同法による改正前の商法522条)。 (3) 不法行為の成否25前記2(2)のとおり、被告明光ネットワークは、映像授業及び自習型講座78 に係る対価が、ロイヤルティ算定の対象であることを認識しながら、これらの対価をその他の売上げに計上して、ロイヤルティの過少申告をしたものであるから、かかるロイヤルティの未払は原告に対する不法行為にも該当する。他方で、被告アネムについては、前提事実(1)及び(2)のとおり、被告アネムは、被告明光らの親会社であって、被告明光らと本店所在地を同5じくし、その役員構成は被告明光ネットワークと同じであること、本件ウェブサイトには、被告アネムの商号が表示され、被告アネムの会社概要が記載されていることが認められるものの、被告アネムがロイヤルティ算定の対象となる売上げを過少計上することについて、これを被告明光らと共同して行ったことを認めるに足りる証拠はないから、ロイヤルティの未払10につい が認められるものの、被告アネムがロイヤルティ算定の対象となる売上げを過少計上することについて、これを被告明光らと共同して行ったことを認めるに足りる証拠はないから、ロイヤルティの未払10について被告らが一体となって行っていたものとまでは認められない。以上によれば、被告アネムについての、共同不法行為責任は認められない。 (4) 小括以上によれば、被告明光ネットワークは、平成24年9月1日から平成28年6月に支払期限が到来する同年5月分までのロイヤルティにつ15き、不法行為に基づいて、被告明光ネットワーク及び被告アネムは、平成28年6月から令和2年12月までのロイヤルティにつき、それぞれ本件契約又は本件連帯保証契約に基づいて、連帯して支払う義務を負い、またその遅延損害金の割合は、不法行為に基づく請求については改正前民法所定の年5分、本件契約及び本件連帯保証に基づく請求については、20本件契約の約定利率である14.6パーセントとなる。 以上を前提に、各期間の未払ロイヤルティの額を算定する。 平成24年9月1日から平成28年6月末まで上記期間のその他の売上げの額は、別紙「未払ロイヤルティ算定表」の「1 その他売上げの合計額」の「29期~32期(2016.5ま25で)」「小計」欄に記載のとおり、8752万3283円と認められる79 (甲19)。同額のうち、ロイヤルティ算定の対象とならない売上げは、①平成24年9月1日から平成25年12月末まで「その他」の売上げとして報告された3303万0758円、②エディナの講座の受講料、③英検特訓必勝DAYの受講料、被告明光九州の生徒から徴収した各検定料、家庭教師の交通費、明細書の発行手数料(以下、これらの費目を5併せて「本件対象外売上げ」という。)であって、その額は 講料、③英検特訓必勝DAYの受講料、被告明光九州の生徒から徴収した各検定料、家庭教師の交通費、明細書の発行手数料(以下、これらの費目を5併せて「本件対象外売上げ」という。)であって、その額は、同別紙の「2 その他売上げとして計上すべき額」の「2012.9-2013.12」及び「2024.1-2016.5」の欄にそれぞれ記載のとおりであり、その合計額は同「小計」欄に記載のとおり、合計6110万1941円となる。したがって、その差額である2642万1342円が、ロイヤルティ算定の10対象となる売上げと認められる。 以上によれば、同期間のロイヤルティの額は46万2373円(2642万1342円×0.1×0.175、小数点以下切捨て)となる。 平成28年6月分から令和2年12月まで上記期間のその他の売上げは、別紙「未払ロイヤルティ算定表」の15「1 その他売上げの合計額」の「32期(2016.6から)~37期」「小計」欄に記載のとおり、7億6670万9134円と認められる(甲19)。同額のうちロイヤルティ算定の対象とならない本件対象外売上げの合計額は、同別紙の「2 その他売上げとして計上すべき額」の「2026.6-2020」の欄にそれぞれ記載のとおりであり、その合計額は、20同「合計」欄に記載のとおり、合計1億8457万6708円となる。 したがって、その差額である5憶8213万2426円が、ロイヤルティ算定の対象となる売上げと認められる。以上によれば、同期間のロイヤルティの額は1018万7317円(5億8213万2426円×0. 1×0.175、小数点以下切捨て)となる。 25小括80 以上によれば、被告明光ネットワークは、原告に対し、46万2373円及びこれに対する令和3年1月26日から支払済みまで 0. 1×0.175、小数点以下切捨て)となる。 25小括80 以上によれば、被告明光ネットワークは、原告に対し、46万2373円及びこれに対する令和3年1月26日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金を支払う義務を負い、被告明光ネットワーク及び被告アネムは、原告に対し、連帯して、1018万7317円及びこれに対する令和3年1月26日から支払済みまで年14.6パーセントの割5合による遅延損害金を支払う義務を負う。 23 争点22(競業避止義務違反及び商標権侵害による損害の発生及びその額)について(1) 被告明光九州に対する損害賠償請求損害額の算定10前記18のとおり、被告明光九州は、本件解除以降に原告各商標権を侵害しているから、被告明光九州は、商標権侵害により原告に生じた損害を賠償する責任を負うところ、商標法38条2項所定の侵害行為により侵害者が受けた利益の額は、侵害者が提供する侵害に係る役務の売上高から、侵害者において侵害に係る役務の提供に直接関連して追加的に15必要となった経費を控除した限界利益の額であり、その主張立証責任は原告にあるものと解すべきである。 被告明光九州の売上高損益計算書及び総勘定元帳(乙96、97、100、101、108、109)によれば、被告明光九州の純売上高(月謝収入、入会金収入、維20持費収入、講座収入、別口収入、業務受託収入の合計)は、令和3年が10億7445万9678円、令和4年が7億9028万5795円である。 このうち、業務受託収入は、令和3年は全て教室運営管理システムに関するe-siaからの受託収入、令和4年は教室運営管理システムに関するe-siaからの受託収入等であるが、前記6(2)で説示したとおり、ア25ネムグループ内 和3年は全て教室運営管理システムに関するe-siaからの受託収入、令和4年は教室運営管理システムに関するe-siaからの受託収入等であるが、前記6(2)で説示したとおり、ア25ネムグループ内におけるシステム開発に係る資金については、利益圧縮等81 のために資金が還流されている疑いがあること、また総勘定元帳において上記業務受託収入は、全て未収金であることからすると、実際に生じた売上げではない可能性が高いから、上記純売上高から、業務受託収入を控除するのが相当である。 以上によれば、被告明光九州の明光義塾の教室の運営に係る売上高は、5次のとおりであると認められる。 令和3年9億1604万3678円(損益計算書(乙96)の【純売上高】10億7445万9678円-業務受託収入1億5841万6000円)10令和4年5億9892万8116円(損益計算書(乙108)の【純売上高】7億9028万5795円-業務受託収入1億9135万7679円)売上高から差し引くべき経費の額争いのない経費15売上高から経費を差し引く場合、別紙「損害額整理表 令和3年」及び別紙「損害額整理表 令和4年」記載の費目及びこれに関する金額のうち、網掛のない部分の金額については、当事者に争いがない。 研修費用(乙97-3、乙109-3【613】)令和3年12月31日のマインクラフトに関する研修費用が売上高20から控除されない費用であることは当事者に争いがない。その余の研修費用のうち、令和3年4月30日および令和4年5月1 日の被告明光九州の新入社員の研修費用については、被告明光九州では社会保険料を負担している社員がいないこと(甲185)からすると、同研修費用が、明光義塾の教室の運営に直接関連して追加的 4年5月1 日の被告明光九州の新入社員の研修費用については、被告明光九州では社会保険料を負担している社員がいないこと(甲185)からすると、同研修費用が、明光義塾の教室の運営に直接関連して追加的に必要となった25経費に当たるか明らかでない。よって、原告の予備的主張の限度で、82 明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費として売上高から控除するのが相当である。 役員報酬(乙97-3、乙109-3【620】)、法定福利費(乙97-3、乙99-3【627】)被告明光九州の役員に対する報酬及び法定福利費は、商標権侵害に5係る役務の提供に直接関連して追加的に必要となるものではない固定費用であって、明光義塾の教室の運営に直接関連して追加的に必要となった経費に当たらないから、売上高から控除することはできない。 人材派遣料(乙97-3【629】)証拠(乙93-3)によれば、被告明光九州は、株式会社リクルート10スタッフィングから事務担当者の派遣を受けているが、「関連会社貸付金」、「アネムホールディングス」との記載があることからすると、これらの派遣社員に係る人材派遣料は、教室の運営に直接関連して追加的に必要となった経費に当たるか明らかではない。よって、上記人材派遣料を経費として売上高から控除することはできない。 15出張旅費(乙97-3【647】)証拠(甲183)によれば、被告明光九州が支出する出張旅費のうち、令和3年11月6日、同月26日、同月30日の幕張メッセへの出張費用は、令和3年10月27日~29日に開催されたIT系の展示会への出張費用であって、教室の運営に直接関連して追加的に必要となった経20費には当たらないから、経費として控除することはできない。よって、原告の予備的主張に係る 29日に開催されたIT系の展示会への出張費用であって、教室の運営に直接関連して追加的に必要となった経20費には当たらないから、経費として控除することはできない。よって、原告の予備的主張に係る金額の限度で、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費として売上高から控除するのが相当である。 管理分担金(乙97-3、乙109-3【648】)25被告らは、アネムグループの人材募集や人材管理業務を行うための費83 用を、被告らを含むグループ会社で分担して拠出していると主張する。 仮に、管理分担金が、被告らの主張する性質のものであるとしても、管理分担金の支出により賄われている人材募集や人材管理業務が、教室の運営に直接関連して追加的に必要となった経費に当たるか明らかでない。 よって、管理分担金を経費として売上高から控除することはできない。 5ノウハウ料(ロイヤルティ)(乙97-3、乙109-3【649】)本件解除により本件契約は終了したから、本件解除以降、ロイヤルティは発生せず、契約が有効であることを前提に、ロイヤルティの趣旨で、被告らが原告に支払った金銭は、本件損害賠償請求において、一部弁済として考慮されるにすぎないから、そもそも経費として認められない。 10システム利用料(乙97-3【652】)総勘定元帳(乙97-3【652】)によれば、被告明光九州は、令和3年12月31日、e-siaに対して7976万1000円を支出したとされており、これに沿う請求書(乙121)も存在する。しかし、同請求書は、グループ会社間で発行されたものであって、同請求書には、15各月、生徒一人当たり2500円の単価で価格が計算されているところ、同請求書記載の生徒数について裏付けはなく、また同価格は、被告ら 書は、グループ会社間で発行されたものであって、同請求書には、15各月、生徒一人当たり2500円の単価で価格が計算されているところ、同請求書記載の生徒数について裏付けはなく、また同価格は、被告らが主張するanestaProの月額利用料1630円(乙122)を大幅に超過しており、およそ採算が取れない数字であること、月単位で価格が記載されているにもかかわらず、同請求書は令和3年12月31日20付で、一年分の教室運営管理システムに関する請求がされているなど、その記載内容からして信頼性に乏しい。加えて、前記6(2)イのとおり、被告らによる教室運営管理システムに支払ったと主張する金額については、実際に支出をしているか明らかでなく、上記7976万1000円については、総勘定元帳(乙97の3)においても未払金となっている。 25これらの事情からすれば、被告が主張する全額について、教室の運営に84 直接関連して追加的に必要となった経費であるとは認められない。よって、原告が予備的に主張する金額の限度で、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費として売上高から控除するのが相当である。 給料手当、賞与、退職金、雑給、旅費交通費、地代家賃、修繕費、5事務用品費、消耗品費、水道光熱費、通信費、リース料、雑費(乙97-3、乙109-3【621】【622】【623】【625】【631】【632】【633】【634】【635】【636【641】【645】【655】)前提事実(8)のとおり、Vアカデミーは、本件解除後である令和4年104月以降、被告明光九州が運営する教室の全て(31校)に、Vスタを併設した。また、証拠(甲178)及び弁論の全趣旨によれば、被告明光九州は、明光義塾の教室長にⅤスタの教室長(コーディネーター 104月以降、被告明光九州が運営する教室の全て(31校)に、Vスタを併設した。また、証拠(甲178)及び弁論の全趣旨によれば、被告明光九州は、明光義塾の教室長にⅤスタの教室長(コーディネーター)を兼務させ、講師陣も兼務をしている。したがって、令和4年4月分以降の被告明光九州が計上するこれらの費用については、被告明光九州とV15アカデミーの共通の経費といえるものについては、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費の限度で、売上高から控除すべき経費と認めるのが相当である。 給料手当、賞与、退職金、雑給、旅費交通費給料手当、賞与、退職金、雑給、旅費交通費は、本来、明光義塾と20Vスタの業務負担割合で決すべきであるものの、業務負担割合についてはこれを的確に判断できる証拠がないことからすれば、原告の予備的主張の限度で、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費として売上高から控除するのが相当である。 被告らは、修繕費、事務用品費、消耗品費、通信費、リース料、25雑費は、明光義塾とVアカデミーでそれぞれ負担していると主張し、85 元帳(乙128)を提出するが、修繕費として計上されているのは、本件解除前からVスタが開校していた教室(春日原、美しが丘、西新)であるし、事務用品費、消耗品費、通信費、リース料、雑費についても、薬院、西新、南ケ丘、大橋等の特定の教室に関するものしかなく、同教室は、「シェーン英会話」が所在する教室であること5(甲189)からするとVスタが開校した全ての教室(31教室)の経費をVアカデミーにおいて支出しているかは明らかでない。以上によれば、原告の予備的主張の限度で、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費として売上高から控除する 教室(31教室)の経費をVアカデミーにおいて支出しているかは明らかでない。以上によれば、原告の予備的主張の限度で、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費として売上高から控除するのが相当である。 10地代家賃、水道光熱費地代家賃、水道光熱費については、その利用負担割合については、生徒数によって決するのが相当であると解される。証拠(乙127)によれば、令和4年4月から10月までの間の明光義塾の生徒数(ただし夏季講習のある8月分を除く。)は延べ9034人であり、15他方でVスタのみを受講している生徒数は3024人であったと認められるから、生徒数比率(1/4)で算出したVアカデミーが負担すべき費用を控除した金額である被告らが主張する額を、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費として売上高から控除するのが相当である。 20消耗品費(乙97-3【634】)消耗品費のうち、令和3年10月8日、同月14日、同年12月28日のマインクラフトに関するPC費用が、控除されないことは当事者に争いがない。同年10月25日及び11月30日の社宅に設置する家電の購入費用は、明光義塾の教室運営に直接関連して追加25的に必要となった経費にあたらない。さらに、同年4月8日のPC86 購入費用は、仮に被告明光九州が負担すべき費用であるとしても、生徒に提供するタブレット類ではないから、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費にあたらない。また、令和4年の消耗品費については、Vスタが開校した全ての教室(31教室)の消耗品費をVアカデミーにおいて支出しているかは明らかで5ない。 以上によれば、原告の予備的主張の限度で、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費とし 全ての教室(31教室)の消耗品費をVアカデミーにおいて支出しているかは明らかで5ない。 以上によれば、原告の予備的主張の限度で、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費として売上高から控除するのが相当である。 限界利益の額10前記ウからすると、明光義塾の教室運営に直接関連して追加的に必要となった経費として認められるのは、別紙損害額整理表の9577【売上原価】及び9579【販売費及び一般管理費】に係る裁判所認定欄に記載した金額となる。したがって、限界利益の額は、以下のとおりとなる。 令和3年15売上げ9億1604万3678円-6億8390万0145円(別紙「損害額整理表 令和3年」の9577【売上原価】に係る裁判所認定欄記載の額である4390万4975円と9579【販売費及び一般管理費】に係る裁判所認定欄記載の額である6億3999万5170円の合計】=2億3214万3533円20令和4年売上げ5億9892万8116円-4億6079万2733円(別紙「損害額整理表 令和4年」の9577【売上原価】に係る裁判所認定欄記載の額である1677万6781円と9579【販売費及び一般管理費】に係る裁判所認定欄記載の額である4億4401万5952円の25合計】=1億3813万5383円87 合計3億7027万8916円被告らは、原告に対しロイヤルティ相当額として、これまで2221万3697円を支払っているから、同額を控除すると、被告明光九州は、商標権侵害に係る損害賠償として、3億4806万5219円5を支払う義務を負う。 (2) 被告明光ネットワーク及び被告アネムに対する損害賠償請求前記18のとおり、被告明光ネットワークは、本件解除以降に原告 る損害賠償として、3億4806万5219円5を支払う義務を負う。 (2) 被告明光ネットワーク及び被告アネムに対する損害賠償請求前記18のとおり、被告明光ネットワークは、本件解除以降に原告各商標権に係る原告の商標権を侵害しているから、被告明光ネットワークは、被告明光九州と共同して、商標権侵害により原告に生じた損害を賠償する責10任を負う。また、前提事実(1)のとおり、被告らは被告アネムを頂点とするグループ法人として資本的な一体性を有することは勿論、代表取締役も同一人物で、役員も共通しており、本件解除後も、本件解除の有効性を争い、被告明光九州をして、直営教室の運営を継続させている。また、前記18のとおり、被告アネムは、被告らが運営管理する本件ウェブサイトにおい15て、被告標章5、6、8を使用して、原告の商標権を侵害している。これらの事情からすれば、被告アネムは、被告明光らと緊密な一体関係を有して明光義塾の運営をしているといえるから、被告アネムも、被告明光らと共同して、商標権侵害により原告に生じた損害について、共同不法行為責任を負うというべきである(民法719条1項)。 20(3) 小括以上によれば、被告らは、原告に対して、共同不法行為に基づく損害賠償責任を負うというべきであるから(民法719条1項)、被告らは、原告に対し、連帯して、商標権侵害に係る損害賠償として、3億4806万5219円の支払義務を負う。そして、同額に対する遅延損害金の起算日につ25いては、原告において令和3年及び令和4年の各年の限界利益しか主張し88 ておらず、本訴提起の翌日である令和3年7月20日時点において8760万0641円の限界利益が発生していたことは明らかでないから、令和5年11月29日付け訴えの変更申立書の送達日の翌日 88 ておらず、本訴提起の翌日である令和3年7月20日時点において8760万0641円の限界利益が発生していたことは明らかでないから、令和5年11月29日付け訴えの変更申立書の送達日の翌日である令和5年12月15日を起算日として、年3パーセントの割合による遅延損害金を支払う義務を負うと解するのが相当である。なお、本件では、被告らの商標5権侵害に基づく損害賠償が認められるところ、原告は、競業避止義務違反につき、商標権侵害に基づく損害を超える損害についての主張をしていないから、別途、競業避止義務違反に係る損害について検討する必要はない。 24 争点23(秘密情報の不正使用に対する差止等の可否)について(1) 本件顧客情報の使用の差止の可否10本件契約第28条4項は、被告明光らが取得した生徒等の個人情報について、「前項(学習支援サービスの提供、明光義塾の運営)の利用目的の達成に必要な範囲内でのみ利用する。」とされ、同条11項において、「本条で定める被告明光らの個人情報管理義務は、本件契約の終了又は解除後も有効とする。」と規定されているから、被告明光らは、明光義塾の運営以外に15生徒等の個人情報を利用することはできないと解される。そして、本件顧客情報は、いずれも、同条3項の生徒等の個人情報に該当するとところ、被告明光らは、本件解除により明光義塾のエリアフランチャイザー及びフランチャイジーの地位を喪失しており、明光義塾に係る事業を継続することはできないから、上記生徒等の個人情報を用いて連絡をすることはでき20ない。 したがって、不競法に基づく請求の成否について検討するまでもなく、原告の被告明光らに対する本件顧客情報の使用の差止請求は理由がある。 (2) 本件顧客情報の廃棄について原告は、被告明光らは、本件契 たがって、不競法に基づく請求の成否について検討するまでもなく、原告の被告明光らに対する本件顧客情報の使用の差止請求は理由がある。 (2) 本件顧客情報の廃棄について原告は、被告明光らは、本件契約第27条、第28条及び第46条により、25本件顧客情報を廃棄する義務があると主張する。しかし、本件契約第2789 条1項は、被告明光らが本件契約によって知り得た原告の事業上の秘密を「秘密情報」と定義しているところ、本件顧客情報は、本件契約第28条3項のとおり、被告明光らが生徒等から取得するものであるから、そもそも本件契約上の「秘密情報」に該当するものとはいえない。また、同条は、生徒等の個人情報の目的外利用を禁止しているものの、当該情報の破棄に5ついて定めておらず、本件契約第46条1項も、フランチャイズ展開に使用した資料及び書類を原告に返還する旨定めているものの、本件顧客情報が上記フランチャイズ展開に使用した資料及び書類に含まれるかは明らかでない上、同条項も、原告への返還義務を規定しているにすぎず、廃棄について定めたものとはいえない。以上によれば、本件契約に基づき、本件10顧客情報の廃棄を求めることはできない。 また、原告は、不競法2条1項7号又は同項14号に定める不正競争に該当するとして、本件顧客情報の廃棄を求めている。しかし、これらの不正競争は、いずれも、営業秘密又は限定提供データを保有する事業者からその営業秘密又は限定提供データを示された場合に成立するものであるとこ15ろ、本件において生徒等の個人情報を取得したのは被告明光らであって、被告明光らが本件契約第23条に規定する報告書等の提出において関係する個人情報を原告に提供する(本件契約28条5項)とされている。そうすると、当該情報は、被告明光らが取得して原告に提 光らであって、被告明光らが本件契約第23条に規定する報告書等の提出において関係する個人情報を原告に提供する(本件契約28条5項)とされている。そうすると、当該情報は、被告明光らが取得して原告に提供したものであるといえ、原告から示された場合に該当しないことは明らかであるから、その20余について検討するまでもなく、原告の不競法に基づく請求も理由がないというべきである。 以上によれば、本件顧客情報の廃棄を求める原告の請求はいずれも理由がない。 25 争点24(反訴請求に係る原告の債務不履行ないし不法行為の成否)につ25いて90 前記17で説示したとおり、本件解除は有効であるから、本件解除が無効であることを前提とする被告明光らの反訴請求は、争点25(反訴請求に係る損害の有無及び損害額)について検討するまでもなく、理由がない。 第4 結論以上の次第で、原告の本訴に係る請求は一部理由があるからその限度で認容5し、その余は理由がないからこれを棄却することとし、被告明光らの反訴に係る請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第29部 10 裁判官 間 明 宏 充 15 裁判官 塚 田 久 美 子 20裁判長裁判官國分隆文は、差支えにつき署名押印することができない。 裁判官 塚 田 久 美 子25 分隆文は、差支えにつき署名押印することができない。 裁判官 塚 田 久 美 子25
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