【DRY-RUN】主 文 原決定を取消す。 右当事者間の神戸地方裁判所昭和三一年(ヨ)第四六〇号動産仮差押事 件につき抗告人が供したる各保証はこれを取消す。 理 由
主文 原決定を取消す。 右当事者間の神戸地方裁判所昭和三一年(ヨ)第四六〇号動産仮差押事件につき抗告人が供したる各保証はこれを取消す。 理由 本件抗告理由は別紙のとおりであつて、これに対する当裁判所の判断は、つぎのとおりである。 本件記録ならびにこれに添付せられた本件当事者間の神戸地方裁判所昭和三一年(ワ)第一四〇号事件記録中の判決及び判決確定証明によれば、抗告人は、相手方等に対する金千二百万円の共同不法行為による損害賠償債権の内各金五〇万円につき、各金一〇万円の保証を立て動産仮差押決定をうけたところ、本訴に於て相手方等三名連帯して金一〇〇万円を支払うべき旨の判決をうけ、右判決確定したことを認めることができる。 <要旨>この場合、右の仮差押決定をもつて、相手方に対しそれぞれ金五〇万円迄合計金一五〇万円の動産仮差押を</要旨>なしうるのであり、右本訴判決のあつた相手方等の各金一〇〇万円の連帯債務については、それぞれ金一〇〇万円まで動産差押をなしうるものであるが他の連帯債務者との関係においては民訴五六四条第二項の超過差押の禁止はこの場合に適用ないと解すべきである。けだし連帯債務は、各債務者がそれぞれ全額の債務を負担するのであつて、ただ各債務が共同の弁済目的を有するため、一の債務の弁済等により他の債務者の債務も当然消滅することとなるにすぎないからである。もとより他の債務者に対する動産差押換価により、しかも他に配当加入なきため全額の弁済確実なごとき場合に、なお差押換価の手続を維持続行することが執行手続の濫用として、制限をうくべきことあるは当然であるが、右は、前示法条や民訴五七八条のがんらい関するところではないと考うべきである。 そして右のごとく合計金一五〇万円以上の本差押が可能である以 行手続の濫用として、制限をうくべきことあるは当然であるが、右は、前示法条や民訴五七八条のがんらい関するところではないと考うべきである。 そして右のごとく合計金一五〇万円以上の本差押が可能である以上、金銭債権はどの部分を採つてみても価値ひとしきものであるから、本件仮差押の各金五〇万円の債権が本案の損害賠償債権各一〇〇万円以外の部分にあたると強いて解する必要はない。むしろ右仮差押は右のごとく確定した判決による損害賠償債権の執行を保全したものと解すべく保全の必要も反証なきかぎり当時具備したものと見るべきであるから、本件保証取消の申立は担保の事由止みたるものとして正当というべく、右申立を棄却した原決定は失当であり、取消を免れない。 よつて、民事訴訟法第四一四条第三八六条を適用し、主文のように決定する。 (裁判長判事沢栄三判事井関照夫判事坂口公男)
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