昭和52(オ)633 請求異議

裁判年月日・裁判所
昭和55年12月9日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 岡山支部 昭和34(ネ)56
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人古田進の上告理由一について  民訴法五四六条所定の執行文付与に対す

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判決文本文2,487 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人らの負担とする。 理由 上告代理人古田進の上告理由一について民訴法五四六条所定の執行文付与に対する異議の訴と同法五四五条所定の請求に関する異議の訴とは、目的を異にする別個の訴であつて、前者の訴における審理の対象は、債務名義に表示された条件が成就したものとして執行文が付与された場合における条件成就の有無、又は承継執行文を付与された場合における債務名義に表示された当事者についての承継の存否のみに限られ、その請求の原因として、後者の訴により主張すべきものと定められたいわゆる請求に関する異議事由を主張することが許されないものであることは、当裁判所の判例とするところである(最高裁昭和四〇年(オ)第九〇〇号同四三年二月二〇日第三小法廷判決・民集二二巻二号二三六頁、同昭和五五年(オ)第五一号同年五月一日第一小法廷判決・裁判集民事第一二九号登載予定参照)。したがつて、後訴である請求に関する異議の訴において、前訴である執行文付与に対する異議の訴における事実審の口頭弁論終結の時までに生じていた請求に関する異議事由を主張することを妨げないのであつて、このことは、前訴である執行文付与に対する異議の訴において執行文付与に対する異議事由として構成して主張した事実関係をもつて同時に請求に関する異議事由として構成して主張することができる場合においても同様である、と解すべきである。 本件についてこれをみるに、被上告人は、前訴においては、被上告人が訴外Dから原判示の旧建物を買受けたことによりいつたんは発生したDの承継人としての地位がその後亡Eと被上告人との間に本件土地についての賃貸借契約が成立したことによつて消滅したとの見地から右賃貸借契約成立の事実をもつて執行文付与に対 たことによりいつたんは発生したDの承継人としての地位がその後亡Eと被上告人との間に本件土地についての賃貸借契約が成立したことによつて消滅したとの見地から右賃貸借契約成立の事実をもつて執行文付与に対す- 1 -る異議事由と構成して主張したが、本訴においては、右賃貸借契約が成立したことにより債務名義に表示された本件土地に対する明渡請求権が訴外Dの承継人である被上告人との関係においては消滅したとの見地から右賃貸借成立の事実をもつて請求に関する異議事由と構成して主張するものであるから、被上告人が本訴においてこれを主張することを妨げる理由はない、といわなければならない。してみれば、これと結局同旨に帰する原審の判断は正当であつて、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 同二について所論の点に関する原審の判断は、第一審判決のように被上告人主張の賃貸借の成立の事実を本訴における異議事由として主張することが許されないものと解する以上、第一審としては訴却下の判決をすべきものであつた、というのであり、原審は、このような見地から、本件を控訴審として裁判するにあたつては、原則として、民訴法三八八条が適用されるべきものであることを前提として本件につき自判をすることの当否を論じているのである。しかしながら、第一審判決の趣旨は、前訴である執行文付与に対する異議の訴における事実審の口頭弁論終結時までに生じた請求に関する異議事由については、これを後訴である請求に関する異議の訴によつて主張することができなくなるというにとどまるのであつて、右前訴の口頭弁論終結後に生じた請求に関する異議事由を右後訴において主張することをも許さないとするものでないことは、その判文に照らして明らかであり、後訴である本訴において後者の異議事由の主張があれば当然に本案の審理 結後に生じた請求に関する異議事由を右後訴において主張することをも許さないとするものでないことは、その判文に照らして明らかであり、後訴である本訴において後者の異議事由の主張があれば当然に本案の審理をすべきことになるのであるから、他に適法な異議事由の主張がないからといつて、直ちに訴が不適法になるというものではない。そして、第一審もまた、この見地に立つて他に適法な異議事由の主張のないことを理由として請求棄却の本案判決をしたものであつて、その判断は正当というべきである。してみれば、第一審が本訴を却下すべきものであつたことを前- 2 -提として民訴法三八八条の適用の当否を論じた原審の判断はその前提を誤つているといわなければならず、原審が同条を適用して本件を第一審に差戻さなかつたことを非難する論旨もまたその前提を欠くものというべきである。 もつとも、民訴法三八九条によれば、控訴裁判所は、同法三八八条に該当する場合のほか、第一審判決を取消す場合において事件につきなお弁論を必要とするときはこれを第一審裁判所に差戻すことができる旨を定めており、論旨もまた、原審が同法三八九条を適用して本件を第一審に差し戻すべきであつたにもかかわらず、その措置に出なかつたことの違法をいう趣旨を含むと解する余地がないではない。しかしながら、同条により事件を第一審に差戻すか否かは原則として控訴裁判所の裁量に委ねられるものであるところ、原審における当事者双方の主張・立証の態度及びその内容など本件訴訟の経過に徴すれば、原審が本件を第一審に差戻すことなく自判をしたことがいまだその裁量の範囲を逸脱するものとは認められない。してみれば、原審の措置には、原判決の結論に影響を及ぼすべき違法はないことに帰するから、論旨は採用することができない。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、 範囲を逸脱するものとは認められない。してみれば、原審の措置には、原判決の結論に影響を及ぼすべき違法はないことに帰するから、論旨は採用することができない。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官環昌一裁判官横井大三裁判官伊藤正己裁判官寺田治郎- 3 -

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