【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人新妻幸宣の上告趣意は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。 弁護人新妻幸宣上告趣意第一点について。 しかし原
主文本件上告を棄却する。 理由弁護人新妻幸宣の上告趣意は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。 弁護人新妻幸宣上告趣意第一点について。 しかし原判決において証拠として挙示した原審公判における被告人の供述によれば裁判長より第一審判決書記載の第一の二の(一)の事実を読聞かされたのに対し其通り相違ない旨を述べていることがわかるのであるが右読聞かせられた部分には被告人が被害者A(Bなる者は記録上存在しないからAの誤りと認められる)に対し短刀を示したとあるから被告人は原審においてAに対し短刀を示したことを認めているのである。しかのみならず原判決挙示の証拠によれば被告人はAに対し判示申向けをした際右手に短刀を提げていたこと及び被告人の背後には多数の共犯者がいたことは明らかであるから仮りに被告人が短刀を提げていたことは短刀を示したといえないとしても被告人は短刀を右手に提げており其背後には多数の共犯者がいたのでAが手出しができないほど脅かされたものと認め得るのであるから原判決において挙示の証拠により判示事実を認定したことは虚無の証拠によつたものとはいい得ない。論旨は理由がない。 同第二点について。 しかし日本国憲法の施行に伴ふ刑事訴訟法の応急的措置に関する法律第一二条第一項本文については、証人其他の者(被告人を除く)の供述を録取した書類又は之に代るべき書類は公判期日において被告人に対し供述者又は作成者を訊問する権利のあることを告知して其訊問の請求をするかどうかを確かめることは望ましい事ではあるが之をしなかつたからとて前記法条に違反するものでないことは当裁判所の屡々判例とするところである。そして原審において被告人の側より所論の証人につ- 1 -いて訊問の請求をしなかつたことは記録上明らかであるから つたからとて前記法条に違反するものでないことは当裁判所の屡々判例とするところである。そして原審において被告人の側より所論の証人につ- 1 -いて訊問の請求をしなかつたことは記録上明らかであるからこれ等証人について訊問をしないでこれ等証人が第一審公判においてなしたる証言を録取した第一審第三回公判調書を証拠としたからとて所論の如き違法はない。論旨は理由がない。 よつて刑事訴訟法施行法第二条旧刑事訴訟法第四四六条により主文の通り判決する。 以上は裁判官全員一致の意見である。 検察官長谷川瀏関与昭和二四年二月一五日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介- 2 -
▼ クリックして全文を表示