平成28(ワ)16912 特許権侵害差止等請求事件

裁判年月日・裁判所
令和元年9月4日 東京地方裁判所
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令和元年9月4日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成28年(ワ)第16912号特許権侵害差止等請求事件口頭弁論終結日令和元年6月19日判決原告株式会社コムスクエア同訴訟代理人弁護士髙﨑仁同訴訟復代理人弁護士羽田長愛 村島大介同補佐人弁理士山内博明被告TIS株式会社同訴訟代理人弁護士升永英俊 江口雄一郎同補佐人弁理士佐藤睦 大石幸雄主文 1 被告は,別紙1製品目録記載のプログラムの生産,使用,譲渡,貸渡し,又は電気通信回線を通じた提供をしてはならない。 2 被告は,原告に対し,別紙2-1⑤欄記載の各金員及びこれに対する同⑥欄記載の各日から支払済みまで年5分の割合による各金員を支払え。 3 原告のその余の請求を棄却する。 4 訴訟費用は,これを9分し,その4を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求の趣旨 1 主文1項同旨 2 被告は,原告に対し,別紙2-2⑦欄記載の各金員及びこれに対する同⑧欄 記載の各日から支払済みまで年5分の割合による各金員を支払え。 第2 事案の概要 1 本件は,発明の名称を「情報管理方法,情報管理装置及び情報管理プログラム」とする特許第5075201号(以下「本件特許」という。)に係る特許権(以下「本件特許権」という。)を有する原告が,被告が,その特許請求の範囲請求項7に係る発明(以下「本件発明」という。)の技術的範囲に属する別紙1記載のプログラム(以下「被告プログラム」という。)を使用したサービスを顧客に提供し,本件特許権を侵害しているとして,被告に対し,特許法100条1項に基づき,被告プログラムの譲渡 範囲に属する別紙1記載のプログラム(以下「被告プログラム」という。)を使用したサービスを顧客に提供し,本件特許権を侵害しているとして,被告に対し,特許法100条1項に基づき,被告プログラムの譲渡等の差止めを求めるとともに,民法709条に基づき,損害賠償及び不法行為の後の日から民法所定の年5分の割合による割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いがない事実又は文中に掲記した証拠及び弁論の全趣旨により認定することができる事実。なお,本判決を通じ,証拠を摘示する場合には,特に断らない限り,枝番を含むものとする。)(1) 当事者ア原告は,コンピュータのハードウェア,ソフトウェア等の設計・開発・製造・販売・運用・保守並びに輸出入等を業とする株式会社である。 イ被告は,コンピューターハードウェア・ソフトウェアの開発等を業とする株式会社である。 (2) 原告の特許権原告は,以下の本件特許権を有している(甲1,2)。 登録番号第5075201号発明の名称情報管理方法,情報管理装置及び情報管理プログラム出願日平成19年7月31日(特願2009-525232)登録日平成24年8月31日(3) 特許請求の範囲の記載 本件特許に係る特許請求の範囲のおける請求項7の記載は,以下のとおりである(以下,本件特許の特許公報(甲2)の明細書及び図面を「本件明細書等」という。ただし,下線部は補正部分)。 「ウェブページにおいて明示的又は黙示的に提供され,かつ架電先の電話器を識別する識別情報を管理するための情報管理プログラムであって,コンピュータに,前記識別情報に基づく架電が第1の架電先の電話器に接続される状態の該識別情報を,前記ウェブページを構築するウェブサーバであって前記コンピュ 管理するための情報管理プログラムであって,コンピュータに,前記識別情報に基づく架電が第1の架電先の電話器に接続される状態の該識別情報を,前記ウェブページを構築するウェブサーバであって前記コンピュータとは異なるウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる機能と,前記送出不可能な状態とされた前記識別情報に基づく架電を第2の架電先の電話器に接続される状態にする機能と,前記識別情報に基づく架電が前記第2の架電先の電話器に接続される状態となった場合の該識別情報を,前記ウェブサーバ又は他のウェブサーバに向けて送出可能な状態にする機能と,前記識別情報を前記ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させるステップを,前記ウェブサーバに向けて前記識別情報が送出されてから一定期間が満了した場合に,又は前記ウェブサーバへアクセスされた回数が基準に達した場合に実行する機能とを実現させるための情報管理プログラム。」(4) 構成要件の分説本件発明は,以下のとおり,次の構成要件①から⑦の各構成要件に分説することができる。 ① ウェブページにおいて明示的又は黙示的に提供され,かつ架電先の電話器を識別する識別情報を管理するための情報管理プログラムであって,② コンピュータに,③ 前記識別情報に基づく架電が第1の架電先の電話器に接続される状態の該識別情報を,前記ウェブページを構築するウェブサーバであって前記コンピュータとは異なるウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可 能な状態へと変化させる機能と,④ 前記送出不可能な状態とされた前記識別情報に基づく架電を第2の架電先の電話器に接続される状態にする機能と,⑤ 前記識別情報に基づく架電が前記第2の架電先の電話器に接続される状態となった場合の該識別 記送出不可能な状態とされた前記識別情報に基づく架電を第2の架電先の電話器に接続される状態にする機能と,⑤ 前記識別情報に基づく架電が前記第2の架電先の電話器に接続される状態となった場合の該識別情報を,前記ウェブサーバ又は他のウェブサーバに向けて送出可能な状態にする機能と,⑥ 前記識別情報を前記ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させるステップを,前記ウェブサーバに向けて前記識別情報が送出されてから一定期間が満了した場合に,又は前記ウェブサーバへアクセスされた回数が基準に達した場合に実行する機能とを⑦ 実現させるための情報管理プログラム(5) 被告プログラムア被告プログラムは,被告が提供する「Callクレヨン」(N対Nモデル)と称するサービス(以下「被告サービス」という。)を実現するためのプログラムである。そして,例えば,アットホーム株式会社(以下「アットホーム」という。)は,自社の不動産情報サイト(以下「本件不動産サイト」という。)において,被告サービスを利用していた。 イ本件不動産サイトは,これを閲覧するユーザが,掲載物件の「電話」ボタンを選択すると,連絡先の架電番号とともに,「10分以内にお電話をお願いいたします。」,「上記無料電話番号は,今回のお問合せ用に発行したワンタイムの電話番号です。1時間以内であればリダイヤルが可能です」などと表示した連絡先画面を表示するものであった。(甲7)ウその外,原告が主張する本件不動産サイトを例とした被告プログラムの具体的な説明及び構成は,別紙3記載のとおりである。 (6) 先行文献本件特許の優先日前において,その発明(以下「乙5発明」という。)の 名称を「インターネット上の広告システム及び広告システムにおいて電話番号を付与する方法」と おりである。 (6) 先行文献本件特許の優先日前において,その発明(以下「乙5発明」という。)の 名称を「インターネット上の広告システム及び広告システムにおいて電話番号を付与する方法」とする公開特許公報(特開2007-148833号。 乙5。以下「乙5公報」という。)が存在した。 3 争点(1) 構成要件充足性ア被告プログラムにおける架電番号が,「架電先の電話器を識別する識別情報」に当たるか(争点1-1)。 イ被告プログラムが,架電番号を「送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる機能」を有するか(争点1-2)。 (2) 無効理由の有無(争点2)(3) 損害額(争点3)第3 当事者の主張 1 構成要件充足性(1) 被告プログラムにおいて,架電番号が,「架電先の電話器を識別する識別情報」に当たるか(争点1-1)。 〔原告の主張〕ア本件不動産サイトを閲覧するユーザが,特定の不動産物件情報とともに表示された「電話」ボタンをクリックすると,問合せ番号として,架電番号が表示される。この架電番号は,被告サービスの説明資料(乙2)において,「番号=ロック」とあるとおり,その表示から一定期間,当該物件の連絡先業者以外の者に架電できないようになっている。 したがって,被告プログラムは,この段階において,架電番号を「架電先の電話器を識別する識別情報」(構成要件①)として利用しているということができる。 イ実際,原告が,端末1を用い,本件不動産サイトにおいて,特定の不動産物件の連絡先画面に架電番号を表示させた後,これと異なる端末2を用 い,当該架電番号に架電する実験(甲8・実施結果1)をしたところ,当該物件の連絡先の不動産業者に接続された。仮に,被告プログラムが,端末1の連絡先画面に表示された架電番号 れと異なる端末2を用 い,当該架電番号に架電する実験(甲8・実施結果1)をしたところ,当該物件の連絡先の不動産業者に接続された。仮に,被告プログラムが,端末1の連絡先画面に表示された架電番号によって対応する連絡先の不動産業者を識別していないとすれば,端末2から同一の架電番号に架電した際,同一の不動産業者に接続されることはないはずである。 ウこれに対し,被告は,被告プログラムは,架電番号と発信者番号とで架電先を識別していると主張する。確かに,当該ユーザが連絡先画面に表示された架電番号に架電し,その発信者番号が被告プログラムに送信された後の「リダイヤル」においては,架電先は,架電番号と発信者番号とで識別される。しかし,その「架電前」において,被告プログラムは当該ユーザの発信者番号を知らないはずであるから,その段階においては,架電番号と発信者番号とで架電先が識別されることはあり得ない。 エ被告は,端末に表示させた架電番号に発信者番号非通知の設定で架電した場合,いかなる架電先にも接続されないとする実験結果を根拠とするが(乙3),同実験においては,実際に表示された番号に架電しているのであるから,乙3は,架電前において架電番号が特定の不動産業者を識別していることを否定するものではない。(X2p4)オ被告は,架電番号のみで架電先を識別されない根拠として,同一の架電番号が同時に複数の連絡先のために表示されたとする実験結果(乙8・実験2)を根拠とするが,同実験結果は,実際に架電され,架電番号と発信者番号とで架電先が識別されるようになった「架電後」のことにすぎない。 「架電前」という条件の下では,架電番号の表示後10分以内に別々の端末に300個の架電番号を表示させることに相当する実験(甲14・実験Ⅰ)を5470回にわたり繰り返しても,同 後」のことにすぎない。 「架電前」という条件の下では,架電番号の表示後10分以内に別々の端末に300個の架電番号を表示させることに相当する実験(甲14・実験Ⅰ)を5470回にわたり繰り返しても,同一の架電番号は表示されなかった。 カ被告は,「架電前」であっても,同一の架電番号が,同時に複数の連絡 先のために表示されたとする実験結果(乙10)を根拠とするが,乙10は,被告プログラムが既に発信者番号を取得している端末と同番号を取得していない端末を対比し,同じ架電番号がいずれの端末にも表示されるという実験結果である。原告の対照実験(甲15)によれば,被告プログラムは,端末から架電を受けると,その発信者番号を保管し,それ以後は,別の連絡先との関係でも架電番号と発信者番号とで架電先を識別していると考えられるので,架電後の端末と架電前の端末が同一の架電番号を表示しても,架電前において架電番号が特定の不動産業者を識別していることに対する反証とはならない。 〔被告の主張〕ア被告プログラムは,架電番号と発信者番号とで架電先を識別する。したがって,架電番号は,本件発明にいう「識別情報」に当たらない。発信者番号が架電先を識別する上で必須であることは,端末に表示させた架電番号に発信者番号非通知の設定で架電した場合,いかなる架電先にも接続されないという実験結果(乙3)からも示される。また,被告プログラムにおいて,発信者番号は,「ウェブページにおいて明示的又は黙示的に提供され」(構成要件①)るものではないから,架電番号と発信者番号とを併せたものを「識別情報」ということもできない。以上のとおり,被告プログラムは,本件発明の構成要件①及び③~⑥を充足しない。 イ被告プログラムにおいては,1つの架電番号が,同時に複数のユーザが複数の架電先に接続す 情報」ということもできない。以上のとおり,被告プログラムは,本件発明の構成要件①及び③~⑥を充足しない。 イ被告プログラムにおいては,1つの架電番号が,同時に複数のユーザが複数の架電先に接続するために利用されており,それのみでは架電先を識別し得ない(乙2)。実際,本件不動産サイトにおいて,端末①に物件1の連絡先のための架電番号Xを表示させ,これに端末①から架電した後,1990台の端末を用い,物件2の連絡先を繰り返し表示させるなどしたところ,その架電番号が有効とされる10分以内であるのに,端末②に物件2の連絡先として同番号が表示されることが確認された(乙8・実験 2)。 ウ原告は,これが端末①による「架電後」であったことを問題とするが,乙10の実験結果は,同一の架電番号が同時に複数のユーザ(端末①,③)によって未架電の異なる架電先に架電するための番号として用いられることを示している(乙10・画面13)。 エなお,原告は,「架電前」において,被告プログラムは,当該ユーザーの発信者番号を知り得ないから,被告プログラムが,架電番号と発信者番号とで架電先を識別しているはずがない旨の指摘をする。しかし,被告プログラムが架電先を識別するために利用する発信者番号は,架電番号を表示させた端末の発信者番号ではなく,実際に架電してきた端末の発信者番号であるから,原告の指摘は失当である。 (2) 被告プログラムが,架電番号を「送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる機能」を有するか(争点1-2)。 〔原告の主張〕ア本件発明にいう「送出可能な状態」とは,本件明細書等に定義されるとおり,「広告情報に関連付けられた識別情報がウェブサーバへと送信されてそのウェブページ上に表示され得る状態」のことを意味し(段落【0020】),「送出不 可能な状態」とは,本件明細書等に定義されるとおり,「広告情報に関連付けられた識別情報がウェブサーバへと送信されてそのウェブページ上に表示され得る状態」のことを意味し(段落【0020】),「送出不可能な状態」とは,これに対応し,「架電先の電話器に接続される状態の識別情報がウェブサーバに送出され得ない状態」のことを意味する。そして,実施例にもあるように,識別情報が,架電先に接続不可能な状態にあるとすれば,当該識別情報は,送出不可能な状態にあるということもできる(段落【0075】~【0077】)。そうでなければ,どこにも接続されない架電番号がウェブサーバに送出され,端末画面に表示されるという事態が生じてしまうからである。 イこれらを前提に本件不動産サイトをみるに,連絡先画面に表示させた架電番号は,表示から10分以内であれば,連絡先の不動産事業者に接続さ れるものであるから(甲8・実施結果1),その段階において,当該架電番号は,「架電先の電話器に接続される状態の識別情報がウェブページ上に表示され得る状態」にあったといえる。そして,これに架電しないまま有効期間10分間を経過すると,当該架電番号は,不動産業者に接続不可能な状態となるから(同・実施結果2),当然,送出不可能な状態にもあるということができる。したがって,被告プログラムは,識別情報たる架電番号を「送出可能な状態から送出不可能な状態に変化させる機能」(構成要件③)を有するというべきである。 ウこれに対し,被告は,本件明細書等の実施例の記載を根拠に,構成要件③は,架電先に接続可能な状態のまま,送出不可能な状態に変化させることを意味すると主張する。しかし,本件発明の技術的範囲は,当該実施例に限られない上,当該実施例の構成を前提にしても,接続可能な状態なまま,送出不可能な状態に 態のまま,送出不可能な状態に変化させることを意味すると主張する。しかし,本件発明の技術的範囲は,当該実施例に限られない上,当該実施例の構成を前提にしても,接続可能な状態なまま,送出不可能な状態にある時間(「非公開期間T2」)の設定は任意とされているのであるから(段落【0099】),T2をゼロとすることも可能である。このように,構成要件③を被告主張のように限定解釈する理由はない。 エまた,被告は,被告プログラムにおいて,全ての架電番号は,ユーザからのアクセスに応じ,送出される可能性を有しているから,「送出不可能な状態」に変化することはないと主張する。しかし,被告の主張は,被告プログラムにおいて,全ての架電番号は,順番が来れば,ウェブサーバに送出される抽象的な可能性を有していることをいうにすぎない。本件明細書等の実施例には,識別情報が送出不可能であると判断された場合に,別の識別情報と広告情報が関連付けられ,当該識別情報がウェーブサーバに送出されることが記載されており(段落【0080】,【0082】,【0083】,【0085】,【0086】,【0088】),同実施例においても,全ての識別情報は,順番が来れば,ウェブサーバに送出され る可能性を有することになるが,それをもって,全ての識別情報が「送出可能な状態」にあるとはされていない(段落【0075】,【0076】)。実際,それらが「送出可能な状態」にあるとすれば,同実施例自体も構成要件③を充足しないという不合理な結果になるのであり,構成要件③に関する被告の上記解釈は誤りである。 オ被告は,被告プログラムにおいて,架電番号が送出不可能な状態とならないことの裏付けとして,本件不動産サイトにおいて,端末に表示され,送出可能な状態にあった架電番号が,その有効期間経過の直後,別の端末 被告は,被告プログラムにおいて,架電番号が送出不可能な状態とならないことの裏付けとして,本件不動産サイトにおいて,端末に表示され,送出可能な状態にあった架電番号が,その有効期間経過の直後,別の端末に表示され,連続的に送出可能な状態になることがあると主張するが,仮に,そのような事象があるとして,その架電先となる不動産業者は,有効期間経過の前後で異なるから,構成要件③にいう「第1の架電先の電話器に接続される状態の識別情報」が「送出不可能な状態」になっていることに変わりはない。 〔被告の主張〕ア本件発明において,識別情報が「送出不可能な状態」にあるとは,ユーザからのアクセスがあっても,当該識別情報がウェブサーバに送出される可能性が存在しない状態を意味すると理解するべきである。本件明細書等には,「利用者Uが利用者コンピュータ6を用いて広告提供サイト12aにアクセスすると」(段落【0072】)などとして,ウェブサイトにユーザがアクセスした際に,当該商材と関連付けられた識別情報(段落【0057】)が送出可能か否かの判別がされ(段落【0081】),当該識別情報が送出不可能な状態の場合,これはウェブサーバに送出されないことが記載されている(段落【0082】)。 イこれを前提に被告プログラムを見るに,被告プログラムにおいて,全ての架電番号は,端末に表示され,有効期間10分間が経過した後であっても,ユーザからのアクセスに応じ,架電先に接続可能な状態となってウェ ブサーバに送出される可能性が存在するから,被告プログラムは,全ての架電番号を送出不可能な状態に変化させることなく,送出可能な状態で管理しているということができる。 すなわち,被告プログラムは,架電番号について,①端末に発行され,有効期間内の架電を待っている番号,②端末に発行さ 可能な状態に変化させることなく,送出可能な状態で管理しているということができる。 すなわち,被告プログラムは,架電番号について,①端末に発行され,有効期間内の架電を待っている番号,②端末に発行されたが,有効期間内に架電がされなかった番号,③架電があった後,所定期間の「冷却」をしている番号,④冷却期間が経過した番号という区分で管理しているが,現に端末に架電番号が表示される状態①の架電番号のみならず,その余の架電番号についても,新たにユーザからアクセスがあれば,状態④,②,③の順に発行され,ウェブサーバに送出されることになる(乙6,7)。 実際,被告は,本件不動産サイトにおいて,端末に表示させた架電番号が,前記の有効期間が経過した74ミリ秒後,別の端末に表示された例を確認しており(乙12),被告プログラムの架電番号が,有効期間経過後も送出不可能な状態になることなく,送出可能な状態にあることは明らかである。 ウまた,原告が援用する本件明細書等の実施例は,送出不可能な状態に変化するに当たり,⒜接続可能・送出可能,⒝接続可能・送出不可能,⒞接続不可能・送出不可能という段階を踏む(【図10】)。同実施例を参酌するのであれば,構成要件③の段階における状態変化は,接続可能な状態のまま,送出不可能な状態に変化することを意味すると考えるべきであるが,被告プログラムは,そのような構成を備えない。 これに対し,原告は,前記⒞の段階の期間T2をゼロとする態様も許されると主張するが,これをゼロとしたとき,本件発明が機能しないことは,前記【図10】からも明らかである。しかも,本件明細書等には,期間T2を「短縮」する場合に関する記載があるものの(段落【0104】),これをゼロとすることが許容される旨の記載はない。むしろ,仮に,構成 要件③が,原告主 ある。しかも,本件明細書等には,期間T2を「短縮」する場合に関する記載があるものの(段落【0104】),これをゼロとすることが許容される旨の記載はない。むしろ,仮に,構成 要件③が,原告主張のような態様を含むものであるとすれば,明細書に記載のない態様ということになるから,本件発明は,サポート要件を満たさず,無効とされるべきものとなる。 したがって,被告プログラムは,構成要件③,④及び⑥を充足しない。 2 無効理由の有無〔被告の主張〕(1) 乙5公報の実施例1には,以下の構成ⓐからⓖが開示されている。 ⓐ ウェブページにおいて表示され,かつ広告主の電話番号を識別する一時的な電話番号を管理するための管理プログラムであって,ⓑ 管理装置に,ⓒ 一時的な電話番号に基づく架電が第1の広告主の電話番号に接続される状態の一時的な電話番号を,一時的な電話番号に基づく架電が第1の広告主の電話番号に接続されない状態へと変化させる機能と,ⓓ 第1の広告主の電話番号に接続されない状態とされた一時的な電話番号に基づく架電を第2の広告主の電話番号に接続される状態にする機能と,ⓔ 一時的な電話番号に基づく架電が第2の広告主の電話番号に接続される状態となった場合の一時的な電話番号を,ウェブサイト装置に向けて送出する機能と,ⓕ 一時的な電話番号に基づく架電が第1の広告主の電話番号に接続されない状態へと変化させるステップを,ウェブサイト装置に向けて一時的な電話番号が送出されてから所定の時間が経過した場合に実行する機能とをⓖ 実現させるための情報管理プログラム。 (2) 仮に,原告が主張するように,「接続不可能な状態」にあれば,「送出不可能な状態」にあるとすれば(争点1-2のア),以下のとおり,これらの構成は,それぞれ本件発明の構成要件 管理プログラム。 (2) 仮に,原告が主張するように,「接続不可能な状態」にあれば,「送出不可能な状態」にあるとすれば(争点1-2のア),以下のとおり,これらの構成は,それぞれ本件発明の構成要件に相当するといえる。そうすると,本件発明は,乙5発明と同一のものであり,又は,これに基づいて当業者が容 易に発明をすることができたものということができるから,本件特許は無効にされるべきものである。 ア構成要件①構成ⓐにおける「一時的な電話番号」は,「ウェブページにおいて表示され」,かつ,「広告主の電話番号を識別する」ものであるから,構成要件①における「ウェブページにおいて明示的に…提供され,かつ架電先の電話器を識別する識別情報」に相当する。 イ構成要件②構成ⓑの「管理装置に」は構成要件②「コンピュータに」に相当する。 ウ構成要件③構成ⓒの「一時的な電話番号」は,本件発明における「識別情報」に相当する。そして,仮に,原告が主張するように,「接続不可能な状態」であれば「送出不可能な状態」と解するのであれば,構成ⓒの「接続されない状態」は,構成要件③の「送出不可能な状態」に相当するということができる。したがって,構成ⓒは,構成要件③に相当する。 エ構成要件④構成ⓓの「一時的な電話番号」が,本件発明における「識別情報」に相当し,構成ⓓの「接続されない状態」が,本件発明における「送出不可能な状態」に相当することは,既に説明したところと同様である。したがって,構成ⓓは,構成要件④に相当する。 オ構成要件⑤構成ⓔの「一時的な電話番号」が,本件発明における「識別情報」に相当することは,既に説明したところと同様である。そして,構成ⓔの「ウェブサイト装置」が本件発明の「ウェブサーバ」に相当することも明らかである。したがっ 電話番号」が,本件発明における「識別情報」に相当することは,既に説明したところと同様である。そして,構成ⓔの「ウェブサイト装置」が本件発明の「ウェブサーバ」に相当することも明らかである。したがって,構成ⓔは,構成要件⑤に相当する。 カ構成要件⑥ 構成ⓕの「一時的な電話番号」及び「接続されない状態」と構成要件⑥との対応は,既に説明したところと同様である。そして,構成ⓕの「ウェブサイト装置に向けて一時的な電話番号が送出されてから所定の時間が経過した場合」は,構成要件⑥の「前記ウェブサーバに向けて前記識別情報が送出されてから一定期間が満了した場合」に相当するといえる。したがって,構成ⓕは,構成要件⑥に相当する。 キ構成要件⑦構成ⓖの「実現させるための情報管理プログラム」は,構成要件⑦「実現させるための情報管理プログラム」に相当する。 (3) これに対し,原告は,乙5発明は,「所定の時間が経過」した場合ではなく,ユーザからのアクセスがあったときに,「電話番号に接続されない状態へと変化させる」ものであるから,構成要件⑥に対応する構成ⓕを有しないと指摘する。しかし,仮に,乙5発明が,ユーザーからアクセスがあったときにのみ「電話番号に接続されない状態へと変化させる」ものであったとして,本件発明は,そのような構成を排除していない。 (4) また,仮に,これが相違点になるとしても,乙5公報には,「使用が一定期間なされない場合」に,割り当てた電話番号を無効とする技術思想が開示され(段落【0007】),しかも,「利用されていない時間が極端に短い場合」には,その対象外とするとして(段落【0022】),特定の期間が経過した電話番号について,割当の解除となることが明記されている。そうすると,この点は,乙5公報の技術思想に接した当業者が適宜 い場合」には,その対象外とするとして(段落【0022】),特定の期間が経過した電話番号について,割当の解除となることが明記されている。そうすると,この点は,乙5公報の技術思想に接した当業者が適宜になし得る設計的事項にすぎない。 〔原告の主張〕(1) 乙5発明は,被告が主張する構成ⓕを有しない。乙5発明は,「所定の時間が経過」したことをきっかけとして,「電話番号に接続されない状態へと変化させる」のではなく,「未割り当ての電話番号が存在していない」とい う状態において,ユーザの「アクセス」というアクションがあったときにのみ,電話番号の割当を解除し,「電話番号に接続されない状態へと変化させる」ものにすぎない。したがって,乙5発明が構成ⓕを有することを前提とすることはできず,被告の主張は失当である。 (2) そして,このような乙5発明の構成は,本件発明の構成要件に相当するものではない。すなわち,本件発明の構成要件⑥の「一定期間」は,定められた特定の期間を意味するのに対し,乙5発明の前記構成は,ユーザのアクセスと未割り当ての電話番号の不存在という未確定な事項を条件とするものであるから,これに対応しない。また,当該条件の下,割当を解除された電話番号は,直ちに別の割当を受け,サーバに送出されるから,乙5発明の前記構成は,本件発明の構成要件③の「送出不可能な状態」も有しない。 (3) これに対し,被告は,構成要件⑥の「一定期間」にかかる技術思想は,乙5公報にも記載されているなどと主張する。しかし,当該記載は,LRU方式(使われてから最も長い時間が経ったものを選択する方式)に関する説明である。この方式に従って電話番号の割当を解除する場合,割当から解除になるまでの期間は電話番号によってバラバラである。したがって,当該特許公報は,本件発明 間が経ったものを選択する方式)に関する説明である。この方式に従って電話番号の割当を解除する場合,割当から解除になるまでの期間は電話番号によってバラバラである。したがって,当該特許公報は,本件発明の構成要件⑥にいう「一定期間」にかかる技術事項を開示しているとはいえず,本件特許出願当時,当業者がこれを容易に想到し得たということもできない。 3 損害額〔原告の主張〕(1) 原告に生じた損害の額についてア原告は,平成17年以降,「コールトラッカー」(旧名称:ペイパーコール)というサービスを第三者に提供している。他方,被告プログラムが実現する被告サービスは,原告の前記サービスと競合するから,本件特許を侵害する被告サービスが市場に存在することで,原告は,前記サービス の売上によって得られるはずの利益を喪失した。これによって,原告には,平成25年5月26日から平成31年4月30日までの間,遅くとも別紙2-2⑧欄の各日までに,それぞれ,被告が侵害行為により受けた利益の額である同④欄の金額に同⑤欄の消費税率による消費税相当額を加えて得た額に(特許法102条2項),弁護士費用相当損害10%を加算した同⑦欄の各金額の損害が生じた。 イただし,別紙2-2④欄の額は,計算鑑定の結果である別紙2-3⑤欄の額に,本来,同②欄に含まれるはずの●(省略)●の利益相当額として,同②欄の額に限界利益率50%を乗じた額)を加算して得た(また,原告の請求の範囲外の期間を含む平成25年6月分の金額は,計算鑑定の結果を日割り計算し,計算鑑定の範囲外である平成30年10月分以降の金額は,その直前6か月の金額の平均値によった。)。なぜなら,●(省略)●であるから,その利益は,被告が自由に決定し得るものであって,被告の利益の「分け前」にすぎないからである。こ 年10月分以降の金額は,その直前6か月の金額の平均値によった。)。なぜなら,●(省略)●であるから,その利益は,被告が自由に決定し得るものであって,被告の利益の「分け前」にすぎないからである。このような利益操作によって,被告の損害賠償額が左右されることがあってはならない。 ウこれに対し,被告は,被告が受けた「利益」の額を争い,その経費として,①通信回線及び通信機器設備の利用料,②派遣労働者の費用,③専用プログラムの開発費を控除すべきであるなどと主張する。しかし,前記①は,売上の増減に応じて変動する経費は当たらない上,前記イで指摘したとおり,●(省略)●にすぎないものであるから,売上から控除すべきではない。同②も,売上の増減に応じて変動する経費の性質を有するものではなく,単なる一般管理費にすぎない。また,同③は,サービスの提供開始までに要した費用にすぎないから,同様に売上から控除すべき経費に当たらない。これらの点に関する被告の主張は,いずれも失当である。 (2) 被告の主張(寄与度)についてア被告サービスにおける本件発明の重要性は高い。被告自身も,被告サー ビスを紹介する当たり,「その時・その人にだけ有効な『即時電話番号』を発行」し,「静的に電話番号を割り振るのではなく,ユーザーのアクションに応じて動的に電話番号を割り振」ることなどを宣伝しているが(甲6),このような機能を実現しているのが本件発明である。 本件発明は,電話番号を静的に割り振る従来技術と異なり,動的に電話番号を割り振り,その再利用を可能とすることにより,調達すべき電話番号の数を減らし,サービスコストを削減する作用効果を有する。実際,被告サービスも,本件発明を利用することで,経費となるべき番号利用料を約●(省略)●%にまで圧縮している。被告は,原告サービ き電話番号の数を減らし,サービスコストを削減する作用効果を有する。実際,被告サービスも,本件発明を利用することで,経費となるべき番号利用料を約●(省略)●%にまで圧縮している。被告は,原告サービスを利用する顧客企業の一部が,本件発明を利用していないと指摘するが,そのような事実は,本件発明の被告プログラムに対する寄与の程度とは無関係な事実である。 イ被告は,本件発明の特徴点は,構成要件⑥にすぎないと主張する。しかし,構成要件⑥は,他の構成要件と有機的に組み合わさり,電話番号などの識別情報を再利用するという本件発明の課題を現実に解決している。需要者は,製品全体の機能や作用効果に誘因されるから,本件発明の需要喚起力や寄与度も,構成全体から評価すべきであるから,被告の主張は失当である。 ウ被告は,電話番号を再利用する技術自体は従来技術にすぎないと主張する。しかし,そもそも,被告が指摘する従来技術は,現実の実装が不可能又は非常に困難なものである。すなわち,LRU方式は,電話番号の在庫が枯渇した状態の継続を前提とし,電話番号の再割当てに失敗するなどの内在化したリスクを有する上,次に割当解除すべき電話番号を常に把握し,割当解除及び再割当が同時集中した場合の負荷にも対処したシステムの開発保守のため,相応のコストを要する。また,当該方式は,ユーザからみて,発行を受けた電話番号の割当が解除される時期を予測することができ ないため,そのままでは広告サービスとして成立しない。被告が実施しているという特許明細書に記載された方式も,ユーザからみて,初期化が行われた時期を予測し得ない点でLRU方式と同様の問題がある。 〔被告の主張〕(1) 被告が受けた利益の額についてア特許法102条2項の「利益」の算定に当たっては,以下のとおり,売上 化が行われた時期を予測し得ない点でLRU方式と同様の問題がある。 〔被告の主張〕(1) 被告が受けた利益の額についてア特許法102条2項の「利益」の算定に当たっては,以下のとおり,売上に直接的に必要な変動費や個別固定費が控除されるべきである。 (ア) 通信回線及び通信機器設備の利用料被告は,●(省略)●に対する外注費として,被告サービス等を提供するために必要なデータセンタの運営及び通信回線の確保に関する利用料を支払済みである。これらの利用料(平成25年度から平成30年度まで)のうち,被告サービスに対応する部分をプログラムのソースコードのステップ数で按分計算した●(省略)●は,被告サービスの外注費であり,個別固定費に当たる。 (イ) 派遣労働者の費用被告は,被告サービス等の提供に必要な作業,顧客問合せについての調査作業,新規サービス登録における設定作業等のため運用に必要な作業等を行うため,労働者派遣の役務の提供を受けている。これら派遣労働者に対する支払は変動費たる外注費に当たる。その総額は,原告の請求の対象期間内に●(省略)●に上るが,そのうち,被告サービスに対応する部分を後記専用プログラムのソースコードにおけるステップ数で按分計算すると●(省略)●となる(総ステップ数●(省略)●のうち,被告サービスに係る部分のステップ数は●(省略)●であるので,前記の金額に●(省略)●を乗じた。)。この金額も,売上から控除すべき経費に当たる。 (ウ) 専用プログラムの開発費 被告は,被告サービス等のため,専用のプログラムを開発したが,これがなければ,被告サービスを提供することができないから,その開発費のうち,被告サービスに係る部分は,必須の製作費として,個別固定費に当たる。特許法102条2項は,侵害者の利益の額を特許 したが,これがなければ,被告サービスを提供することができないから,その開発費のうち,被告サービスに係る部分は,必須の製作費として,個別固定費に当たる。特許法102条2項は,侵害者の利益の額を特許権者の損害の額と推定する規定であるから,侵害製品の製造・販売のため,直接的に必要となった経費であれば,変動費であれ,固定費であれ,これを控除すべきである。したがって,これらの開発費●(省略)●(乙33)のうち,被告サービスのためのプログラムに係る費用をソースコードのステップ数で按分計算した●(省略)●は,控除すべき経費となる。 イなお,●(省略)●に対する仕入費は,同社の利益相当額を含め,控除される経費である。同社は,被告とは別法人であり,自らのサービスから利益を受けることは当然である。これを特許法102条2項の「利益」に含める原告の主張は,同条項が,「その者」(特許権の侵害者)の「利益」を損害額の推定の対象と定める文理に反する。 (2) 本件発明の寄与度について以下の事情によれば,被告サービスに対する本件発明の寄与率は0%と解すべきである。 ア被告サービスは,PhoneCookieという独自技術を用い,ウェブと電話から得られるトランザクション情報を効果的に利用する点を訴求ポイントとする。アットホームも,被告の前記技術により,ユーザーの負担軽減と細かい単位での計測が実現されたことが被告サービスを採用した理由であると明言している。他方,本件発明は,構成要件⑥の発明特定事項の付加補正によって特許査定に至っており,これが本件発明の特徴点である。しかるに,これは被告サービスの訴求ポイントではないから,被告サービスに対する本件発明の寄与率は低いといえる。本件発明に訴求力が ないことは,被告が調査した限り,原告自身,原告のサービスに る。しかるに,これは被告サービスの訴求ポイントではないから,被告サービスに対する本件発明の寄与率は低いといえる。本件発明に訴求力が ないことは,被告が調査した限り,原告自身,原告のサービスにおいて,本件特許を使用していないことからも明らかである。 イしかも,被告は,この訴求ポイントを実現するため,別紙4記載のとおり,被告が特許権者である2件の特許技術(特許第5411290号,特許第5719409号)も使用している(乙18,19)。 ウ原告は,本件発明は,電話番号の再利用を可能にすることで,被告サービスに寄与すると主張する。しかし,本件発明のうち,電話番号を再利用する部分は従来技術にすぎず,例えば,LRU方式によることができ,また,前記イの特許の明細書に記載した方式によることもできた。原告自身,本件特許の出願過程において,本件発明の進歩性が,前記アの発明特定事項にあることを主張していた。これに対し,原告は,これらの従来技術の問題点を指摘するが,所論の問題は,例えば,ユーザに対し,「当該電話番号は10分間有効に架電できます。」と表示するだけで回避することができる。また,その開発コストについても,実際のビジネスからみると,その開発を諦めなければならないほど高額になるとは見込まれない。 第4 当裁判所の判断 1 本件発明の内容(1) 本件明細書等(甲2)には,以下の記載がある。 ア技術分野「本発明は,情報管理方法,情報管理装置,情報管理プログラム及び架電受付装置に係り,特にペイ・パー・コール(PayPerCall)方式において識別情報を再利用して情報資源を有効利用することのできる情報管理方法等に関する。」(段落【0001】)「従来より,インターネットのウェブページを利用した広告方法の一方式として,ペイ・パー・ おいて識別情報を再利用して情報資源を有効利用することのできる情報管理方法等に関する。」(段落【0001】)「従来より,インターネットのウェブページを利用した広告方法の一方式として,ペイ・パー・クリック(PayperClick)方式というものが利用されている。ペイ・パー・クリック方式とは,広告代理業 者が,ウェブページ上に表示された広告情報のクリック回数に応じて広告主に対して広告料を課金する方式のことをいう。」(段落【0002】)「例えば広告提供サイトのウェブページに広告主の広告情報が掲載され,そのページを閲覧した利用者が広告情報を選択(クリック)すると,広告主が管理する自社のウェブサイトへとリンクされてその広告情報に関する詳細情報を閲覧することができるようになっている。そして,その広告情報のクリック回数に応じて広告主がポータルサイトの管理者に広告料を支払うのである。」(段落【0003】)「しかし,このペイ・パー・クリック方式は,広告主が自社サイトを有していない場合には,リンク先を設定することができず広告情報に関する詳細情報を提供することもできないという問題がある。単に広告情報をクリックするのみで広告料の支払が発生するので,広告費用に対する効果として,「利用者(顧客)との直接的なコンタクト(連絡)」を得ることもできない。」(段落【0005】)「また,利用者が何げなく広告情報をクリックした場合や意図的に繰り返しクリックした場合でも,クリック回数に応じて広告料が課金されてしまうので,広告効果と広告料との関連性が低くなってしまう場合もある。」(段落【0006】)「そこで,広告提供サイトのウェブページに広告情報とともに広告主ごとに対応付けられた電話番号を掲載し,それを見た利用者が広告主に対して電話を架けた場合に,そ う場合もある。」(段落【0006】)「そこで,広告提供サイトのウェブページに広告情報とともに広告主ごとに対応付けられた電話番号を掲載し,それを見た利用者が広告主に対して電話を架けた場合に,その通話の成立に基づいて広告料の課金を発生させる方式も提案されている。なお,この広告方法の一方式を,ペイ・パー・コール(PayperCall)方式といい,例えば特許文献1に記載のものがある。」(段落【0007】)「しかしながら,多数の広告提供サイトに広告情報を掲載する場合に,掲載するすべての電話番号を一律に同じ電話番号にしてしまうと,利用者 がどの広告提供サイトを見て電話を架けてきたのかわからない。そのため,どの広告提供サイトの広告効果が高く,どの広告提供サイトの広告効果が低いのかを把握することができないという問題がある。」(段落【0008】)「そのため,広告情報ごとに異なる電話番号を割り振って異なる広告提供サイトに掲載し,いずれの電話番号に電話が架かってきたかによって利用者がいずれの広告提供サイトを見て電話を架けてきたかを把握する方法も提案されている(例えば,特許文献2を参照。)。この方法によれば,広告提供サイトごとの広告効果を把握することができる。」(段落【0009】)イ発明が解決しようとする課題「近年では広告提供サイトも数多く存在している。例えば,広告主が10,000の広告提供サイトに自社の広告情報を掲載する場合に,これらのサイトごとに異なる電話番号を割り当てて掲載する場合には10,000番号という膨大な数の電話番号を準備する必要がある。」(段落【0011】)「更に,1つの広告提供サイト内に複数の商材(商品やサービス等の広告の対象物。)の広告情報を掲載する場合もある。仮に,広告主が1つの広告提供サイト内に 準備する必要がある。」(段落【0011】)「更に,1つの広告提供サイト内に複数の商材(商品やサービス等の広告の対象物。)の広告情報を掲載する場合もある。仮に,広告主が1つの広告提供サイト内に10,000種類の商材の広告情報を掲載し,各々の商材について各々異なる電話番号を割り当てるとすると,10,000サイト×10,000商材で100,000,000番号の電話番号を準備する必要がある。」(段落【0012】)「このように,数多くの広告提供サイト及び商材ごとに異なる電話番号を割り当てるには,桁数の多い電話番号とする必要がある。しかし電話番号の桁数が増えると,電話を架ける利用者の架け間違いが増えたり,煩わしさから架電を断念する利用者が増えたりしてしまい,広告効果の減退に 繋がってしまう。架電受付システム側の仕様により,広告情報に対して割当て可能な電話番号桁数に制約があり,むやみに桁数を増加させることができない場合もある。」(段落【0013】)「また,広告主が広告情報を掲載する広告提供サイトの数や取り扱う商材の種類は変動することがあるため,広告主ごとに(又は広告提供サイトごとに)余裕を見て多めの電話番号数を確保しておく必要がある。そうすると,電話番号の桁数を例え多くしてもその電話番号資源がすぐに枯渇してしまい,更にどんどん電話番号の桁数を増やして広告主ごとの電話番号数の確保に対応しなければならない。」(段落【0014】)「本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので,ペイ・パー・コール(PayPerCall)方式における電話番号を指標する識別情報を広告情報ごとに動的に割り当てて,識別情報の再利用を可能とすることにより,識別情報の資源の有効活用及び枯渇防止を図ることのできる情報管理方法,情報管理装置,情報管理プログラム及び 指標する識別情報を広告情報ごとに動的に割り当てて,識別情報の再利用を可能とすることにより,識別情報の資源の有効活用及び枯渇防止を図ることのできる情報管理方法,情報管理装置,情報管理プログラム及び架電受付装置を提供することを例示的課題とする。」(段落【0015】)ウ課題を解決するための手段「第1の架電先に架電接続可能とされた識別情報を,ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させた上で第2の架電先に架電接続可能とし,ウェブサーバ又は他のウェブサーバへと送出可能とするので,1つの識別情報に対して動的に異なる架電先を接続可能とすることができる。したがって,識別情報の有効活用及び枯渇防止に寄与することができる。」(段落【0017】)「ここで,「ウェブページにおいて明示的又は黙示的に提供され」とは,ウェブページ上に文字情報として明示的に識別情報が表示される場合を含む。また,ウェブページ上に明示的に表示されないが,そのウェブページのデータに内部的に関連付けられており,ウェブページに対する何らかの 操作に基づき明示的に提供可能であったり,その識別情報に関連付けられた架電先へと架電可能であったりする状態を含む。」(段落【0018】)「識別情報とは,架電先に関連付けられることによりその架電先を識別する情報であって,例えば複数桁の番号を含んで構成される。また,識別情報は,例えば広告情報にも関連付けられており,広告情報ごとに異なる識別情報が割り当てられるようになっていてもよい。」(段落【0019】)「識別情報がウェブサーバに向けて送出可能な状態とは,例えば,利用者がウェブページにアクセスしたときに,広告情報に関連付けられた識別情報がウェブサーバへと送信されてそのウェブページ上に表示され得る状態をいう。「識 ブサーバに向けて送出可能な状態とは,例えば,利用者がウェブページにアクセスしたときに,広告情報に関連付けられた識別情報がウェブサーバへと送信されてそのウェブページ上に表示され得る状態をいう。「識別情報が第1の架電先に架電接続可能な状態」とは,識別情報に基づく架電が第1の架電先に接続され得る状態をいう。」(段落【0020】)「識別情報をウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させるステップが,第1の所定条件の成立に基づき実行されてもよい。」(段落【0021】)「第1の所定条件の成立は,例えば一定期間の満了,一定回数の満了を含む。例えば,一定期間満了に基づき,識別情報をウェブサーバに向けて送出不可能とすれば,一定期間のみ識別情報をウェブサーバにおいて提供可能とし,その後ウェブサーバにおいて提供不可能とすることができる。」(段落【0022】)「そして,提供不可能とした識別情報を,今度は第1の架電先とは異なる第2の架電先に架電接続可能な状態にしてウェブサーバに向けて提供することができるので,1つの識別情報を時期的にずらして様々な架電先へと関連付けることができ,識別情報を有効に再利用することができる。」(段落【0023】) 「一方,識別情報と広告情報とが関連付けられている場合には,1つの広告情報に関連付ける識別情報を時期的にずらして様々に変えることができる。したがって,利用者からの架電がいずれの識別情報に基づき行われたかを把握することにより,その広告情報が高い広告効果を発揮している時期や時間帯を把握することができる。」(段落【0024】)「本発明の更に他の例示的側面としての情報管理プログラムは,ウェブページにおいて提供される広告情報を識別するための管理情報を,ウェブページを構築するウェブサーバか ができる。」(段落【0024】)「本発明の更に他の例示的側面としての情報管理プログラムは,ウェブページにおいて提供される広告情報を識別するための管理情報を,ウェブページを構築するウェブサーバから取得するための管理情報取得部,架電先を識別するための識別情報と取得した管理情報とが関連付けられているか否かを判別するための第1判別部,識別情報がウェブサーバに向けて提供可能な状態であるか否かを判別するための第2判別部,及び,識別情報と管理情報とが関連付けられており,かつ提供可能な状態である場合に,識別情報をウェブサーバに向けて送出する識別情報送出部としてコンピュータを機能させる。」(段落【0045】)「管理情報と識別情報とが関連付けられている場合であって,その識別情報がウェブサーバに提供可能である場合に識別情報送出部が識別情報を送出するので,管理情報と識別情報とが関連付けられていない場合や,関連付けられている識別情報が提供不可能な状態の場合に,識別情報をウェブサーバに向けて送出することがない。したがって,識別情報の状態に応じて適正にウェブサーバへの送出/非送出を管理することができる。」(段落【0046】)エ発明の効果「本発明によれば,ペイ・パー・コール(PayPerCall)方式における電話番号を指標し,架電先を識別するための識別情報を広告情報ごとに動的に割り当てて,識別情報の再利用を可能とすることにより,識別情報の資源の有効活用及び枯渇防止を図ることができる。」(段落 【0049】)「ウェブページへの提供期間や提供回数に応じて動的に識別情報を変化させることにより,広告効果を時期や時間帯に基づき把握することもできる。また,ウェブページへの提供が終了した識別情報に基づく架電の有無の程度に応じて架電先への接続期間や に応じて動的に識別情報を変化させることにより,広告効果を時期や時間帯に基づき把握することもできる。また,ウェブページへの提供が終了した識別情報に基づく架電の有無の程度に応じて架電先への接続期間や非接続期間を延長/短縮することにより,広告効果の確実な獲得や利用者の混乱防止,識別情報の資源の一層の有効活用を実現することができる。」(段落【0050】)オ発明を実施するための最良の形態「[実施の形態1] 以下,本発明の実施の形態1に係る情報管理方法を用いた広告情報管理システムSについて図面を用いて説明する。なお,本明細書において,サーバはサーバコンピュータを意味し,サイト(ウェブサイト,インターネットサイトも略同義。)は,サーバ内に仮想的に構築されるウェブページの集合体を意味する。ウェブページとは,URLによって特定することができ,文字情報や画像情報等の種々の情報が掲載される仮想的な情報提供媒体である。ここにおいて,「ウェブサイトに掲載」することを「ウェブページに掲載」することと同義に用い,「ウェブサイトを閲覧」することを「ウェブページを閲覧」することと同義に用いる。」(段落【0051】)「図1は,この広告情報管理システムSの全体構成を示す概略構成図である。この広告情報管理システムSは,情報管理サーバ(情報管理装置)1,架電受付サーバ(架電受付装置)2を有して大略構成され,その情報管理サーバ1は,インターネットWを介して広告主サーバ3,事業者サーバ4,広告提供サーバ5a~5c,利用者コンピュータ6と情報送受信可能に接続されている。広告主と利用者とは各々広告主電話器7,利用者電話器8を有しており,それらは電話回線網Nを介して架電受付サーバ2に 接続されている。」(段落【0052】)「広告主サーバ3は,広告主Aが管理する 主と利用者とは各々広告主電話器7,利用者電話器8を有しており,それらは電話回線網Nを介して架電受付サーバ2に 接続されている。」(段落【0052】)「広告主サーバ3は,広告主Aが管理するサーバコンピュータであり,内部に第2のインターネットサイトとしての広告主のウェブサイト(広告主サイト)3aが構築されている。この広告主サイト3aは,後述する広告情報9a~9cにリンクされており,利用者Uが広告情報9a~9cをクリックすることによって利用者コンピュータ6に広告主サイト3aの内容(広告情報の詳細情報。)が表示されるようになっている。また,広告主Aは広告主サーバ3を介して事業者サーバ4に向けてバナー画像9を送出することができるようになっている。」(段落【0053】)「このバナー画像9は,例えば利用者の注意を惹き付けるように種々の色彩や模様が付加された装飾的広告画像であったり,広告主Aの広告内容を簡単に説明する説明的広告画像である。」(段落【0054】)「事業者サーバ4は,広告事業者が管理するサーバコンピュータであり,インターネットWを介して複数の広告提供サーバ5a~5cに接続され,これらの広告提供サーバ5a~5cを統括管理するためのものである。事業者サーバ4は,広告主サーバ3からバナー画像9を受け取る機能を有し【図1】 ている。そして,そのバナー画像9を情報管理サーバ1に向けて送出し,Flash等のスクリプト(指標情報)21と合成された合成後のバナー画像9を情報管理サーバ1から受け取る。更に,その合成後のバナー画像9を,複数の広告提供サーバ5a~5cに向けて広告情報9a~9cとして送出する機能も有する。」(段落【0055】)「事業者サーバ4は内部に図示しない記憶装置を有している。その記憶装置内には,図2に示すよ 数の広告提供サーバ5a~5cに向けて広告情報9a~9cとして送出する機能も有する。」(段落【0055】)「事業者サーバ4は内部に図示しない記憶装置を有している。その記憶装置内には,図2に示すように管理IDデータベース4aが構築されている。この管理IDデータベース4aは,管理ID(管理情報)14とバナー画像9とが関連付けられて構築されている。」(段落【0056】)「この管理ID14は,広告情報9a~9cごとの課金管理を行うのに用いる情報であって,広告情報9a~9cを識別する情報である。管理IDは,例えばMID(広告主ID)14p,DID(広告事業者ID)14q,PID(商材ID)14r,SID(広告提供サイトID)14sを含んで構成されている。すなわち,管理ID14によって,いずれの広告事業者が管理するいずれの広告提供サイトに掲載されたいずれの商材の広告情報であるかを識別することができるようになっている。更に,管理ID14がUID(個人ページID)14tを含む場合は,管理IDによって,その広告情報がいずれの広告提供サイトの管理者(広告提供者)との契約に基づきいずれの個人ページ(又は個人ブログ等。)に掲載されたものであるかを識別することができるようになっている。したがって,広告情報9a~9cには,各々管理ID14a~14cが関連付けられている。」(段落【0057】)「広告提供サーバ(ウェブサーバ)5a~5cは,それぞれ広告提供者が管理するサーバコンピュータであり,各々内部に第1のインターネットサイトとしての広告提供サイト12a~12cが構築されている。図3は,広告提供サイト12aのウェブページの表示画面例である。」(段落【0 058】)「広告情報9aは,バナー画像9とスクリプト21とが合成されて構成されており,利用 が構築されている。図3は,広告提供サイト12aのウェブページの表示画面例である。」(段落【0 058】)「広告情報9aは,バナー画像9とスクリプト21とが合成されて構成されており,利用者Uの注意を惹き付けつつ利用者Uに対してスクリプト21の機能により識別情報11aを表示する機能を有している。その識別情報11aは,架電先を識別するための情報であって,例えば前半7桁のサーバ識別番号と後半10桁の広告識別番号とを有する合計17桁の電話番号情報「0125423-0011002553」である。利用者Uは,この識別情報11aに基づいて架電を行うことにより,この広告情報9aの広告主Aと電話連絡(通話)を行うことができるようになっている。」(段落【0060】)「広告提供サイト12aにおける識別情報11aの提供方法としては,いくつかの方法が適用可能である。例えば,図3に示すように,バナー画像9と共に識別情報11aを広告提供サイト12a上に掲載して表示する方法もある。例えば,図4(a)に示すように,通常状態,すなわちバナー画像9上にマウスポインタMがない場合にはバナー画像9のみが表示されて識別情報11aが表示されず,図4(b)に示すように,バナー画像9上にマウスポインタMを移動させた場合に識別情報11aがバルーン表示される方法もある。例えば,図5(a)に示すように,通常状態,すなわちバナー画像9上をマウスでクリックする前はバナー画像9のみが表示されて識別情報11aが表示されず,図5(b)に示すように,バナー画像9をマウスでクリックすると別ウィンドウが表示されてそのウィンドウ内に識別情報11aが表示される方法もある。」(段落【0061】)「広告提供サイト12b,12cにも同様に広告情報9b,9cが掲載される。その広告情報9b,9c中の ドウが表示されてそのウィンドウ内に識別情報11aが表示される方法もある。」(段落【0061】)「広告提供サイト12b,12cにも同様に広告情報9b,9cが掲載される。その広告情報9b,9c中のバナー画像9は広告情報9aのものと共通であるが,スクリプト21の機能により表示される識別情報11b,11cは各々の番号が異なっている。すなわち,識別情報11bは,「0 125423-0011002554」であり,識別情報11cは,「0125423-0011002555」である。したがって,利用者Uがどの番号に電話を架けたかを把握すれば,どの広告情報9a~9cの広告効果があったかを把握することができるようになっている。」(段落【0062】)「もちろん,識別情報11a~11cは17桁の電話番号情報に限られず,2~4桁程度の電話番号の一部の情報であってもよいし,電話を架けた後に利用者Uが応答先のサーバに向けて入力するための数桁の入力番号であってもよい。また,応答先のサーバが音声認識機能を有している場合には,識別情報11a~11cは,利用者Uが架電中に発声するためのキーワードであってもよい。広告提供サイト12b,12cのその他の構成については広告提供サイト12aと同様であるので説明を省略する。」(段落【0063】)「なお,本実施の形態1においては,事業者サーバ4を広告事業者が管理し広告提供サーバ5a~5cを広告提供者が管理するものとして各々別々のサーバとして説明したが,もちろんこれらは必ずしも各々別々である必要はない。例えば1つの広告事業者が複数の広告提供サーバ5a~5cを管理し,事業者サーバ4を廃して各広告提供サーバ5a~5cがそれぞれ事業者サーバとしての機能を併せ持っていてもよい。また,各広告提供サイト12a~12cの管理者との 複数の広告提供サーバ5a~5cを管理し,事業者サーバ4を廃して各広告提供サーバ5a~5cがそれぞれ事業者サーバとしての機能を併せ持っていてもよい。また,各広告提供サイト12a~12cの管理者との契約に基づき,各広告提供サイト12a~12cに関連付けられた複数の個人ページに広告情報9a~9cが掲載されてもよい。」(段落【0064】)「利用者コンピュータ6は,広告提供サイト12a~12cを閲覧する利用者Uが管理,使用するコンピュータである。利用者Uが利用者コンピュータ6によりインターネットWを介して広告提供サイト12aを閲覧すると,広告提供サイト12a内の様々な情報と共に広告情報9aが利用者 コンピュータ6の表示画面に表示されるようになっている。」(段落【0065】)「そして,利用者Uが広告情報9aに興味を持ち,表示された「0125423-0011002553」の番号に自宅の利用者電話器8から架電を行うと,架電受付サーバ2によって受け付けられ,広告主Aと通話を行うことができるようになっている。」(段落【0066】)「情報管理サーバ1は,この広告情報管理システムSの主要部を構成するサーバコンピュータであり,インターネットWを介して事業者サーバ4に接続されている。情報管理サーバ1は,事業者サーバ4から受け取ったバナー画像9にスクリプト21を合成して,合成後のバナー画像9を事業者サーバ4に向けて返送する動作を実行する。更に,広告提供サーバ5a~5cから管理ID14a~14cの情報と共に識別情報11a~11cの要求信号を取得する動作も実行する。その要求信号に基づき,管理ID14a~14cに対応する広告提供サーバ5a~5cに向けて,識別情報11a~11cをその状態に基づいて動的に割り振って送出する動作も実行する。更に,後述 も実行する。その要求信号に基づき,管理ID14a~14cに対応する広告提供サーバ5a~5cに向けて,識別情報11a~11cをその状態に基づいて動的に割り振って送出する動作も実行する。更に,後述する架電受付サーバ2から識別情報11a~11cを受け取ると,その識別情報11a~11cの状態を指標する情報を架電受付サーバ2に向けて送出する動作も実行する。」(段落【0067】)「図6は,この情報管理サーバ1の内部構成の概略を示すブロック図である。情報管理サーバ1は,内部に演算処理装置(CPU)15,記憶装置16を有している。このCPU15がコンピュータの主要部として上記の各動作を実行する。」(段落【0068】)【図6】 「記憶装置16内には,情報管理プログラムP,情報管理データベースD,識別情報データベースEが格納されている。上記の各動作は,この情報管理プログラムPの指令に基づいてCPU15が実行する。すなわち,情報管理プログラムPにより,CPU15は,スクリプト合成部15a,管理ID取得部(管理情報取得部)15b,第1判別部15c,第2判別部15d,識別情報関連付け実行部15e,識別情報送出部15f,送出状態変更部15g,接続状態変更部15h,架電受付情報受信部15j,期間変更部15kとして機能する。以下,各部の機能及びその動作について図7を参照しつつ説明する。」(段落【0069】)「スクリプト合成部15aは,事業者サーバ4から受け取ったバナー画像9に対して所定のスクリプト21を合成し,事業者サーバ4に向けて返送する機能を有する。そのスクリプト21が合成された合成後のバナー画像9は,広告情報9a~9cとして事業者サーバ4から複数の広告提供サーバ5a~5cに向けて送信される。」(段落【0070】)「スクリ る機能を有する。そのスクリプト21が合成された合成後のバナー画像9は,広告情報9a~9cとして事業者サーバ4から複数の広告提供サーバ5a~5cに向けて送信される。」(段落【0070】)「スクリプト21は,例えばFlash等により構成され,識別情報11を要求する要求信号を情報管理サーバ1に向けて送出し,情報管理サーバ1から受け取った識別情報11をウェブページ内に表示する機能を有する動作モジュールである。すなわち,広告提供サイト12a~12cのウェブページが利用者Uによって閲覧されると,ウェブページに掲載された広告情報9a~9c内のスクリプト21の機能に基づき,情報管理サーバ1から受け取った識別情報11a~11cがそのウェブページ内に表示さ【図7】 れるようになっている。」(段落【0071】)「管理ID取得部15bは,広告提供サーバ5a~5cから送出される管理ID14a~14cを取得する機能を有する。例えば,利用者Uが利用者コンピュータ6を用いて広告提供サイト12aにアクセスすると,広告情報9a内のスクリプト21の機能に基づき,広告提供サーバ5aから情報管理サーバ1に向けて識別情報の要求信号が送出される。その際,広告提供サーバ5aからは要求信号と共に広告情報9aの管理ID14aも情報管理サーバ1に向けて送出され,その管理ID14aが管理ID取得部15bによって取得される。管理ID取得部15bは,取得した管理ID14の情報を第1判別部15c及び第2判別部15dに向けて送出する。」(段落【0072】)「第1判別部15cは,取得した管理ID14aといずれかの識別情報とが関連付けられているか否かを判別する機能を有する。この判別機能は,情報管理データベースDを用いることにより行われるので,以下,情報管理データベースDについて た管理ID14aといずれかの識別情報とが関連付けられているか否かを判別する機能を有する。この判別機能は,情報管理データベースDを用いることにより行われるので,以下,情報管理データベースDについて説明する。」(段落【0073】「図8は,情報管理データベースDの内部構造の概略を示すデータ構造図である。情報管理データベースDは,管理ID14,識別情報11,状態情報17が相互に関連付けられて構築されている。この情報管理データベースDにおいて,例えば管理ID14aに対応して識別情報11aが関連付けられている場合,管理ID14aが指標する架電先(すなわち,広告主Aの広告主電話器7。)と識別情報11aとが関連付けられていることを意味する。」(段落【0074】)「ここで,状態情報17は,識別情報11の種々の状態を指標する情報であり,例えば,送出状態情報17a,接続状態情報17bを有している。 送出状態情報17aが1の場合,広告提供サーバ5a~5cに向けてその識別情報11を送出することが可能な状態であることを意味している。送 出状態情報17aが0の場合,広告提供サーバ5a~5cに向けてその識別情報11を送出することが不可能な状態であることを意味している。」(段落【0075】)「また,接続状態情報17bが1の場合,識別情報11に基づく架電が,その識別情報11に関連付けられている管理ID14が指標する架電先に接続可能な状態であることを意味している。接続状態情報17bが0の場合,識別情報11に基づく架電が,その識別情報11に関連付けられている管理ID14が指標する架電先に接続不可能な状態であることを意味している。例えば,管理ID14aに対応して識別情報11aが関連付けられている場合であってその接続状態情報17bが1の場合,その識別情報 D14が指標する架電先に接続不可能な状態であることを意味している。例えば,管理ID14aに対応して識別情報11aが関連付けられている場合であってその接続状態情報17bが1の場合,その識別情報11aに基づく架電が管理ID14aが指標する広告主Aの広告主電話器7へと接続されるようになっている。」(段落【0076】)「なお,情報管理データベースDにおいては,識別情報11の送出状態情報17aが1である場合には,接続状態情報17bは常に1であり,送出状態情報17aが0の場合には,接続状態情報17bが1の場合と0の場合とがある。また,1つの管理ID14に対して複数の識別情報11が関連付けられる場合があるが,そのうち送出状態情報17aが1である識別情報11は常に1つであり,他の識別情報11の送出状態情報17aは0で【図8】【図9】 ある。」(段落【0077】)「記憶装置16内の識別情報データベースE内には,図9に示すように,予め複数の識別情報11がいずれの管理ID14とも架電先とも関連付けられていない状態で格納されている。その中の特定の識別情報11aが特定の管理ID14aと識別情報関連付け実行部15eによって関連付けられると,情報管理データベースD内において管理ID14aに関連付けられて識別情報11aが設定され,その識別情報11aに対して送出状態情報17a及び接続状態情報17bが送出状態変更部15g及び接続状態変更部15hによって設定されるようになっている。そして,管理ID14aと識別情報11aとの関連付けが識別情報関連付け実行部15eによって解除されると,情報管理データベースD内において管理ID14aに関連付けられた識別情報11aが削除されるようになっている。そして,情報管理データベースD内からすべての識別情報11a 部15eによって解除されると,情報管理データベースD内において管理ID14aに関連付けられた識別情報11aが削除されるようになっている。そして,情報管理データベースD内からすべての識別情報11aが削除されると,識別情報11aが再び識別情報データベースE内へと格納されるようになっている。その後,今度は別の管理ID14bと識別情報11aとが関連付けられると,情報管理データベースD内の管理ID14bに対応する欄に識別情報11aが設定されるようになっている。」(段落【0078】)「第1判別部15cは,情報管理データベースDを参照することにより,管理情報ID14aと関連付けされている識別情報11の有無を判別し,関連付けられた識別情報11(本実施の形態においては識別情報11a。)が有る場合には,「識別情報有り」を指標する情報を第2判別部15dに向けて送出する。管理ID14aに関連付けられている識別情報11が無い場合には,「識別情報無し」を指標する情報を識別情報関連付け実行部15eに向けて送出する。」(段落【0080】)「第2判別部15dは,識別情報11がウェブサーバに向けて提供可能な状態であるか否かを判別する機能を有する。すなわち,第1判別部15 cから「識別情報有り」を指標する情報を受け取った場合に,管理ID14aに関連付けられた識別情報11aの送出状態情報17aを情報管理データベースDを参照して確認する。そして識別情報11aの送出状態情報17aが1,すなわち送出可能状態を指標していれば,「送出可能」を指標する情報を識別情報送出部15fに向けて送出する。」(段落【0081】)「一方,管理ID14aに関連付けられたすべての識別情報11の送出状態情報17aが0である場合,「送出不可能」を指標する情報を識別情報関連付け実行部15 に向けて送出する。」(段落【0081】)「一方,管理ID14aに関連付けられたすべての識別情報11の送出状態情報17aが0である場合,「送出不可能」を指標する情報を識別情報関連付け実行部15eに向けて送出する。」(段落【0082】)「識別情報関連付け実行部15eは,識別情報11と管理ID14とが関連付けられていない場合に,識別情報11と管理ID14との関連付けを行う機能を有する。すなわち,第1判別部15cから「識別情報無し」を指標する情報を受け取ると,識別情報データベースEからいずれの管理ID14とも架電先とも関連付けられていない新たな識別情報11aを抽出し,管理ID14aとの関連付けを行う。」(段落【0083】)「なお,識別情報関連付け実行部15eにより管理ID14aに新たな識別情報11aが関連付けられると,送出状態変更部15g及び接続状態変更部15hにより,その識別情報11aの送出状態情報17a及び接続状態情報17bが共に1に設定される。そして,識別情報関連付け実行部15eは,識別情報送出部15fに向けて「識別情報有り」及び「送出可能」を指標する情報を送出する。」(段落【0084】)「また,識別情報関連付け実行部15eは,識別情報11が広告提供サーバ5a~5cに向けて提供不可能な状態である場合に,その識別情報11とは異なる他の識別情報11eと管理ID14との関連付けを行う機能も有する。すなわち,第2判別部15dから「送出不可能」を指標する情報を受け取ると,識別情報データベースEからいずれの管理ID14とも 架電先とも関連付けられておらず,管理ID14aに関連付けられた識別情報11aとは異なる他の識別情報11eを抽出し,管理ID14aとの関連付けを行う。」(段落【0085】)「なお,識別情報関連付け実行部1 関連付けられておらず,管理ID14aに関連付けられた識別情報11aとは異なる他の識別情報11eを抽出し,管理ID14aとの関連付けを行う。」(段落【0085】)「なお,識別情報関連付け実行部15eにより管理ID14aに他の識別情報11eが関連付けられると,送出状態変更部15g及び接続状態変更部15hにより,他の識別情報11eの送出状態情報17a及び接続状態情報17bが共に1に設定される。そして,識別情報関連付け実行部15eは,識別情報送出部15fに向けて「識別情報有り」及び「送出可能」を指標する情報を送出する。」(段落【0086】)「識別情報送出部15fは,識別情報11と管理ID14とが関連付けられており,かつ提供可能な状態である場合に,識別情報11を広告提供サーバ5a~5cに向けて送出する機能を有する。すなわち,第2判別部15dから「送出可能」を指標する情報を受け取った場合,又は識別情報関連付け実行部15eから「識別情報有り」及び「送出可能」を指標する情報を受け取った場合には,管理ID14aが指標する広告提供サーバ5aに向けて管理ID14aに関連付けられかつ送出可能な識別情報11を送出する。」(段落【0087】)「CPU15によるこれら一連の機能及び動作により,利用者Uが広告提供サイト12aにアクセスした場合に,その時点で管理ID14aに関連付けられ,かつ送出可能とされている識別情報が広告提供サーバ5aに向けて動的に送出され,広告提供サイト12aに表示されるようになっている。」(段落【0088】)「なお,本実施の形態1においては,第1判別部15cが「識別情報無し」を判別した場合も,第2判別部15dが「送出不可能」を判別した場合も,識別情報関連付け実行部15eが管理ID14aに新たな識別情報11を関連付けるように構成 ては,第1判別部15cが「識別情報無し」を判別した場合も,第2判別部15dが「送出不可能」を判別した場合も,識別情報関連付け実行部15eが管理ID14aに新たな識別情報11を関連付けるように構成している。しかしながら,第1判別部15c による「識別情報無し」を指標する情報や,第2判別部15dによる「送出不可能」を指標する情報が識別情報送出部15fに向けて送出されるように構成し,それらの場合には,広告提供サーバ5aへの識別情報の送出を行わないようにすることも可能である。」(段落【0089】)「次に,送出状態変更部15g,接続状態変更部15h,架電受付情報受信部15j,期間変更部15kの各機能について,図10の状態説明図を用いて説明する。図10は,識別情報11aの各状態を説明するための状態説明図である。」(段落【0090】)「図中(a)で示す送出状態情報17aは,上述したように広告提供サーバ5aからの要求信号があった場合に,その広告提供サーバ5aに向けて識別情報11aを送出可能か否かを指標する情報である。この送出状態情報17aの送出可能を指標する1の状態と送出不可能を指標する0の状態とは,送出状態変更部15gの機能に基づき設定及び変更される。」(段落【0091】)「(b)で示す接続状態情報17bは,識別情報11aに基づく架電を架電先に架電接続可能か否かを指標する情報である。この接続状態情報17bの接続可能を指標する1の状態と接続不可能を指標する0の状態とは,接続状態変更部15hの機能に基づき設定及び変更される。ここで,架電先とは,識別情報11aが関連付けられている管理ID14aが指標する【図10】 広告主の連絡先(広告主電話器7)である。すなわち,識別情報11aが管理ID14aに関連付けされている場合は,その は,識別情報11aが関連付けられている管理ID14aが指標する【図10】 広告主の連絡先(広告主電話器7)である。すなわち,識別情報11aが管理ID14aに関連付けされている場合は,その架電先は広告主電話器7(第1の架電先)であるが,識別情報11aが他の新たな管理ID14dに関連付けされた場合は,その架電先は広告主電話器7とは異なる他の架電先(第2の架電先)となる。」(段落【0092】)「(c)で示す管理ID14との関連付け状態は,識別情報11aが管理IDと関連付けられているか否かを指標する状態である。すなわち「Y」の場合は,識別情報11aがいずれかの管理ID14と関連付けられている状態であり,識別情報11aが識別情報データベースE内になく,情報管理データベースD内にある状態である。逆に,「N」の場合は,識別情報11aがいずれの管理ID14とも関連付けられていない状態であり,識別情報11aが識別情報データベースE内にあり,情報管理データベースD内にない状態である。」(段落【0093】)「(d)で示す抽出信号は,識別情報関連付け実行部15eによる識別情報データベースE内からの抽出動作を表す信号である。この抽出信号が「ON」になったとき,識別情報データベースE内から識別情報11aが抽出されて管理ID14との関連付けが行われ,その識別情報11aの送出状態情報17a及び接続状態情報17bが共に1に設定される。」(段落【0094】)「例えば,図中の公開期間T1において広告提供サイト12aに利用者Uがアクセスした場合,識別情報11aは管理ID14aに関連付けられており,送出可能かつ接続可能であるので,広告提供サイト12aに識別情報11aが表示される。そして,その識別情報11aに基づく架電が広告主電話器7へと接続される。」( は管理ID14aに関連付けられており,送出可能かつ接続可能であるので,広告提供サイト12aに識別情報11aが表示される。そして,その識別情報11aに基づく架電が広告主電話器7へと接続される。」(段落【0095】)「しかし,図中の非公開期間(所定期間)T2において広告提供サイト12aに利用者Uがアクセスした場合,識別情報11aは管理ID14a に関連付けられているが,送出不可能な状態であるので,識別情報11aは広告提供サーバ5aに向けて送出されない。このとき,識別情報関連付け実行部15eによって抽出された他の識別情報11eが広告提供サーバ5aに向けて送出される。この非公開期間T2においては,識別情報11aは送出不可能な状態であるが,接続可能状態であるので,識別情報11aに基づく架電が行われた場合には,その架電は第1の架電先としての広告主電話器7へと接続される。なお,この公開期間T1と非公開期間T2とを合わせて接続可能期間T12と呼ぶこととする。」(段落【0096】)「図中の無効期間T3において,広告提供サイト12aに利用者Uがアクセスした場合,識別情報11aは管理ID14aに関連付けられているが,送出不可能かつ接続不可能な状態である。したがって,識別情報11aは広告提供サーバ5aに向けて送出されず,識別情報11aに基づく架電は,接続不可能(話中,呼出し状態,非接続アナウンス等。)とされる。 なお,広告提供サイト12aには他の識別情報11eが表示される。」(段落【0097】)「図中の関連付け解除期間T4において,広告提供サイト12aに利用者Uがアクセスした場合も,無効期間T3と同様である。ただし,この関連付け解除期間T4においては,管理ID14aと識別情報11aとの関連付けが解除され,識別情報11aが情報管理データベー 2aに利用者Uがアクセスした場合も,無効期間T3と同様である。ただし,この関連付け解除期間T4においては,管理ID14aと識別情報11aとの関連付けが解除され,識別情報11aが情報管理データベースDから削除されて識別情報データベースE内へと格納されている。したがって,識別情報11aは,他の広告提供サーバからの要求信号に基づいて,いずれの管理ID14及び架電先とも関連付け可能な状態となっている。なお,無効期間T3と関連付け解除期間T4とを合わせて接続不可能期間T34と呼ぶこととする。」(段落【0098】)「なお,これらの各期間T1~T4は任意の時間又は期間に設定するこ とが可能である。また,特に公開期間T1等においては,時間を基準とするのでなく広告提供サーバ5aへのアクセス回数(すなわち,広告提供サーバ5aに向けての識別情報11aの送出回数。)を基準として設定することも可能である。」(段落【0099】)「この関連付け解除期間T4において,識別情報関連付け実行部15eによる識別情報11aの抽出(図中X)が実行され,新たな管理ID(新たな管理情報)14dとの関連付けが行われると,識別情報11aは新たな管理ID14dが指標する広告提供サーバへと送出され,また,識別情報11aに基づく架電は新たな管理ID14dが指標する第2の架電先へと接続されるようになる。」(段落【0100】)「架電受付情報受信部15jは,識別情報11aに基づく架電があったことを指標する架電受付情報18を架電受付サーバ2から受信する機能を有する。そして,情報管理データベースDに基づき,識別情報11aに関連付けられかつ接続可能とされている架電先の情報を架電受付サーバ2に向けて返送する。」(段落【0101】)「すなわち,情報管理データベースD内に識別情報11 タベースDに基づき,識別情報11aに関連付けられかつ接続可能とされている架電先の情報を架電受付サーバ2に向けて返送する。」(段落【0101】)「すなわち,情報管理データベースD内に識別情報11aが無い場合,又は識別情報11aが有ってもその接続状態情報17bが0である場合には,「接続不可能」を指標する情報を架電受付サーバ2へと返送する。一方,情報管理データベースD内に識別情報11aが有り,かつその接続状態情報17bが1である場合は,識別情報11aに関連付けられた管理ID14aに基づき,架電先としての広告主電話器7の電話番号情報を架電受付サーバ2へと返送する。」(段落【0102】)「期間変更部15kは,識別情報11aを送出不可能な状態へと変化させてから広告主電話器7に架電接続不可能な状態へと変化させるまでの非公開期間(所定期間)T2内に,識別情報11aに基づく架電があった場合にその非公開期間T2を延長する機能を有する。すなわち,非公開期間 T2内に識別情報11aに基づく架電受付情報18を架電受付情報受信部15jが受信した場合,識別情報11aに関連する広告情報9aの広告効果が残存しているとの判断のもとに,その架電を広告主電話器7へと接続可能な期間を延長する。」(段落【0103】)「例えば,非公開期間T2内の特定の時点(例えば中間時点。)において,識別情報11aに基づく架電が全く無かった場合に,非公開期間T2を短縮するように構成するのももちろん可能である。」(段落【0104】)「また,期間変更部15kは,識別情報11aを広告主電話器7に架電接続不可能な状態へと変化させてから第2の架電先に架電接続可能な状態へと変化させるまでの接続不可能期間T34内に識別情報11aに基づく架電があった場合に,接続不可能期間T34を延長する 話器7に架電接続不可能な状態へと変化させてから第2の架電先に架電接続可能な状態へと変化させるまでの接続不可能期間T34内に識別情報11aに基づく架電があった場合に,接続不可能期間T34を延長する機能を有する。特に,無効期間T3内に識別情報11aに基づく架電受付情報18を架電受付情報受信部15jが受信した場合,識別情報11aを新たな架電先に関連付けるのは時期尚早であるとの判断のもとに,その架電を接続不可能とする無効期間T3を延長する。」(段落【0105】)「例えば,無効期間T3内の特定の時点(例えば中間時点。)において,識別情報11aに基づく架電が全く無かった場合に,無効期間T3を短縮するように構成するのももちろん可能である。」(段落【0106】)(2) 本件発明の特許請求の範囲及び本件明細書等における上記記載によれば,本件発明は,①広告提供サイトのウェブページに連絡先の電話番号を掲載する場合における情報管理プログラムに係る発明であり,②利用者がいずれの広告提供サイトを見て電話を架けてきたかなどを把握するため,数多くの広告提供サイトや商材ごとに異なる電話番号を掲載しようとすると,電話番号資源が枯渇するという課題の解決のため,③電話番号を指標する識別情報を動的に割り当て,一定時間の経過又は一定回数のアクセスを基準として,そ の提供を終了することで,識別情報の再利用を可能とし,識別情報の資源の有効活用及び枯渇防止を図るものであるということができる。 2 争点1-1(被告プログラムにおける架電番号が「架電先の電話器を識別する識別情報」に当たるか)について(1) 証拠(甲6,7)及び弁論の全趣旨を総合すれば,本件不動産サイトにおける物件の連絡先への架電等の仕組みは,以下のとおりであると認められる。 ア本件不動産サイトにおい に当たるか)について(1) 証拠(甲6,7)及び弁論の全趣旨を総合すれば,本件不動産サイトにおける物件の連絡先への架電等の仕組みは,以下のとおりであると認められる。 ア本件不動産サイトにおいて,ユーザが特定の不動産物件の詳細情報を選択すると,例えば,以下の画面のような,当該物件についてのウェブページが表示され,同ページの下段・右側に「電話」ボタンが表示される。 イ上記「電話」ボタンをユーザが選択すると,例えば,次の画面に遷移する。同画面には,架電番号が表示されるとともに「このページを開いてから10分以内にお電話をお願いいたします。」「上記無料通話番号は, された画面に問合せのための専用電話番号が表示され,当該番号が表示されるとその時点で架電番号がロックされた状態となり,その表示から一定期間,当該架電番号に架電するとその不動産業者に架電されるとの事実が認められる。そうすると,被告プログラムにおける架電番号は,「架電先に関連付けられることによりその架電先を識別する情報」であり,構成要件①にいう「識別情報」に該当するということができる。 (3) また,原告が行った実験結果(甲8・実施結果1。なお,以下の実験結果はいずれも被告プログラムを使用している本件不動産サイトを利用したものである。)によれば,(ⅰ)本件不動産サイトのユーザが,端末を用い,特定の物件の連絡先画面を表示させると,特定の架電番号が表示された,(ⅱ)そのまま架電せずに前記連絡画面を閉じ,再び物件の連絡先画面を表示させると同じ架電番号が表示された,(ⅲ)ユーザが,異なる端末の電話機能を用い,同一の架電番号に架電しても,同一の連絡先である広告主に接続されたとの事実が認められる。 上記結果は,被告プログラムにおいて,ある端末に特定の物件の連絡先に繋がる が,異なる端末の電話機能を用い,同一の架電番号に架電しても,同一の連絡先である広告主に接続されたとの事実が認められる。 上記結果は,被告プログラムにおいて,ある端末に特定の物件の連絡先に繋がる架電番号を表示させると,それにより当該番号と架電先が関連付けられ,それ以降は当該架電番号に対応する連絡先の不動産業者が識別されるとの上記(1)の認定を裏付けるものであり,同結果に照らしても,被告プログラムにおける架電番号は,構成要件①にいう「識別情報」に該当するということができる。 (4) これに対し,被告は,架電番号と発信者番号とで架電先を識別するので,架電番号は,本件発明にいう「識別情報」に当たらないと主張し,端末に表示させた架電番号に発信者番号非通知の設定で架電した場合,架電先にも接続されないという実験結果(乙3)は被告主張を裏付けるものであると主張する。 しかし,架電前においては,被告プログラムは当該ユーザの発信者番号を 知らないはずであるから,架電前において,同プログラムが架電番号と発信者番号とで架電先を識別するとは考え難い。上記実験において端末に表示された架電番号に架電した場合に架電先に接続されなかったのは,後記のとおり,被告プログラムが当該架電番号に架電した時点以降,架電番号と発信者番号とで架電先が識別されていること(この点については当事者間に争いがない。)に起因するものと考えるのが相当であって,上記実験結果は,架電前において表示された架電番号と架電先が関連付けられることを否定するに足りるものではない。 むしろ,原告の行った実験結果(甲9)によれば,発信者番号を送信し得ないパーソナルコンピュータに本件不動産サイトを表示した場合であっても,物件の連絡先に繋がる架電番号が表示され,携帯端末から当該番号に架電したところ, 実験結果(甲9)によれば,発信者番号を送信し得ないパーソナルコンピュータに本件不動産サイトを表示した場合であっても,物件の連絡先に繋がる架電番号が表示され,携帯端末から当該番号に架電したところ,当該連絡先に接続したとの事実が認められ,これによれば,被告プログラムは,架電前の時点において,架電番号により架電先を識別していると推認することが相当である。 (5) 被告は,乙8の実験2の結果は,被告プログラムにおいて,1つの架電番号が,同時に複数のユーザが複数の架電先に接続するために利用されていることを示しているので,当該架電番号のみでは架電先を識別し得ないと主張する。 しかし,上記実験は,(ⅰ)本件不動産サイトのユーザが,端末①を用い,物件1の連絡先画面を表示させると架電番号が表示された,(ⅱ)端末①の電話機能で当該番号に架電した後,1990台分の仮想端末を用い,それぞれ物件2の連絡先画面を表示させた,(ⅲ)その後,上記(ⅰ)の時点から10分以内に,端末②で物件2の連絡先画面を表示すると,同一の架電番号が表示された,(ⅳ)上記(ⅲ)の後,前記(ⅰ)から10分以内に,端末①で再び物件1の連絡先画面を表示すると,同一の架電番号が表示されたというものであると認められる。 同実験の(ⅲ)において,端末②において物件2の連絡先画面が表示されたのは,上記(ⅱ)のとおり,端末①により架電をした後であるから,物件2の連絡先画面が表示された時点においては,物件1の連絡先は,架電番号のみではなく,架電番号と発信者番号とで識別されるようになっており,それゆえに,物件2の連絡先画面において同一の架電番号を表示することが可能になったものと考えられる。 そうすると,上記実験も,架電前において表示された架電番号と架電先が関連付けられることを否定するに ゆえに,物件2の連絡先画面において同一の架電番号を表示することが可能になったものと考えられる。 そうすると,上記実験も,架電前において表示された架電番号と架電先が関連付けられることを否定するに足りるものではないというべきである。 (6) 被告は,乙10の実験結果も,同一の架電番号が同時に複数のユーザによって未架電の異なる架電先に架電するための番号として用いられることを示していると主張する。 ア乙10の実験は,(ⅰ)本件不動産サイトのユーザが,端末①を用い,物件1の連絡先画面を表示させると架電番号Xが表示され,同番号に架電した(午前2時10分),(ⅱ)その後,端末①で物件2の連絡先画面を表示させると,架電番号Yが表示された(午前2時10分),(ⅲ)その後,1994台分の仮想端末を用い,物件3の連絡先画面を表示させ,それぞれ架電番号を表示させた,(ⅳ)端末②を用い,前記(ⅱ)の表示から10分以内に,物件3の連絡先画面を表示させると,架電番号Yが表示され(午前2時14分),続いて端末②から架電番号Yに架電した(午前2時15分),(ⅴ)端末③を用い,前記(ⅱ)の表示から10分以内に,物件4の連絡先画面を表示させると,架電番号Yが表示された(午前2時15分),(ⅵ)前記(ⅱ)の表示から10分以内に,端末①~③において,再度各物件について架電番号を表示させると,いずれの端末においても架電番号Yが表示されたというものであると認められる。 イ上記実験結果のうち,(ⅳ)~(ⅵ)において端末①~③において架電番号Yが表示されたこと,取り分け,端末①において架電番号Yに架電をし ていないにもかかわらず,端末①及び③に架電番号Yが表示されたことについては,ある端末(この場合は端末①)から架電すると,当該端末の発信者番号が被告プログラムに登 おいて架電番号Yに架電をし ていないにもかかわらず,端末①及び③に架電番号Yが表示されたことについては,ある端末(この場合は端末①)から架電すると,当該端末の発信者番号が被告プログラムに登録され(この点は争いがない。被告準備書面9の14頁参照),架電済みの端末に払い出された未架電の架電番号についても,架電番号と発信者番号とで識別されることによるものであると考えられる。 このことは,原告が行った実験結果(甲15)からも裏付けられる。すなわち,同実験(甲15・実験A-1,2)は,(ⅰ) 本件不動産サイトのユーザが,端末Aを用い,物件Aの連絡先画面を表示させると,架電番号Aが表示された,(ⅱ) 端末Aの電話機能で架電番号Aに架電した後,端末Aで物件Bの連絡先画面を表示させると,架電番号Bが表示された,(ⅲ) 前記(ⅱ)から10分以内に,端末Bの電話機能を用い架電番号Bに架電しても,物件Bの連絡先である広告主には接続されなかった,(ⅳ)他方,前記(ⅲ)の代わり,端末Aの電話機能を用いて架電すれば,物件Bの連絡先である広告主に接続されたというものであると認められる。同実験結果によれば,架電済みの端末に払い出された未架電の架電番号についても,架電番号と発信者番号とで識別されるものと認めるのが相当である。 そうすると,上記アの(ⅳ)~(ⅵ)において架電番号Yが表示されたのは,その時点において,端末①及び②については,架電番号Yと各端末の発信者番号により関連付けが行われていたからであり,同実験結果も,架電前において表示された架電番号と架電先が関連付けられることを否定するに足りるものではないというべきである。 (7) 以上によれば,被告プログラムにおいて,未架電の端末にのみ架電番号が表示されている場合には,当該架電番号は,「架電先に関連付 付けられることを否定するに足りるものではないというべきである。 (7) 以上によれば,被告プログラムにおいて,未架電の端末にのみ架電番号が表示されている場合には,当該架電番号は,「架電先に関連付けられることによりその架電先を識別する情報」であり,構成要件①にいう「識別情報」に該当するということができる。そして,前記判示のとおり,被告プログラ ムが架電後においては架電番号と発信者番号とで架電先を識別しているとしても,このことは被告プログラムが構成要件①を充足するとの結論を左右するものではないというべきである。 したがって,被告プログラムは,構成要件①を充足する。 3 争点1-2(被告プログラムが,架電番号を「送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる機能」を有するか)について(1) 被告は,被告プログラムは,構成要件③及び⑥の「識別情報を…ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる」との構成を備えていないと主張する。 そこで検討するに,構成要件③及び⑥の「識別情報を…ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる」の意義については,特許請求の範囲の記載に加え,本件明細書等に「識別情報がウェブサーバに向けて送出可能な状態とは,例えば,利用者がウェブページにアクセスしたときに,広告情報に関連付けられた識別情報がウェブサーバへと送信されてそのウェブページ上に表示され得る状態をいう。」(段落【0020】),「識別情報をウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させるステップが,第1の所定条件の成立に基づき実行されてもよい。」(段落【0021】),「第1の所定条件の成立は,例えば一定期間の満了,一定回数の満了を含む。例えば,一定期間満了に基づき,識別情 させるステップが,第1の所定条件の成立に基づき実行されてもよい。」(段落【0021】),「第1の所定条件の成立は,例えば一定期間の満了,一定回数の満了を含む。例えば,一定期間満了に基づき,識別情報をウェブサーバに向けて送出不可能とすれば,一定期間のみ識別情報をウェブサーバにおいて提供可能とし,その後ウェブサーバにおいて提供不可能とすることができる。」(段落【0022】)などの記載を参酌すると,連絡先に関連付けられた識別情報をウェブページに表示可能な状態から,ウェブページに表示することができない状態に変化させることをいうものと解される。 (2) 被告は,識別情報が「送出不可能な状態」にあるとは,ユーザからのアク セスがあっても当該識別情報がウェブサーバに送出される可能性が存在しない状態を意味し,そのような可能性が存在するのであれば「送出可能な状態」に当たると解すべきであると主張する。 しかし,被告の主張によれば,「送出不可能な状態」に変化するとは,結局のところ,架電番号が再利用される可能性がなくなる場合をいうと考えざるを得ないが,例えば,本件明細書等における「関連付け解除期間T4」の識別情報(段落【0098】~【0100】)は,新たな管理IDとの関連付けが行われるとウェブサーバへの送出が可能になる以上,送出される可能性は有することとなるが,同明細書等において,「関連付け解除期間T4」の識別情報が,ウェブページに表示することができない「送出不可能な状態」にあるとされていることは明らかである。 このように,被告の上記解釈は,本件明細書等の記載と整合しないものであり,採用し得ない。 (3) 被告は,本件明細書等の実施例において,送出不可能になった後であっても第1の架電先に接続可能な段階(非公開期間T2)が記載されていることな の記載と整合しないものであり,採用し得ない。 (3) 被告は,本件明細書等の実施例において,送出不可能になった後であっても第1の架電先に接続可能な段階(非公開期間T2)が記載されていることなどを根拠に,構成要件③や⑥における「送出不可能な状態」とは,接続可能な状態のまま送出不可能な状態に変化することを意味すると主張する。 しかし,「送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させるステップの実行から所定期間経過した後に,該識別情報に基づく架電を前記第1の架電先の電話器に接続されない状態にするステップを,有し,」との構成は本件特許の請求項2などの構成要件であるものの,本件特許の請求項1には「送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる」と記載されているにすぎず,被告の主張するような限定は付されていない。 また,本件明細書等においても,非公開期間を含む構成は,「識別情報をウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させるステップの実行から所定期間経過した後に,識別情報を第1の架電接続不可 能な状態へと変化させるステップ,を更に有してもよい」と記載されているにすぎず(段落【0025】),非公開期間を設けなかったとして,「識別情報の再利用を可能とすることにより,識別情報の資源の有効活用及び枯渇防止を図る」(段落【0015】)という本件発明の課題の解決が可能であることは明らかである。 したがって,構成要件③や⑥における「送出不可能な状態」は,接続可能な状態のまま送出不可能な状態に変化することを意味するとの被告主張は採用し得ない。 (4) 以上を前提にして,被告プログラムが構成要件③及び⑥の「識別情報を…ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる」との要件を充足するかどうかについて検 用し得ない。 (4) 以上を前提にして,被告プログラムが構成要件③及び⑥の「識別情報を…ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる」との要件を充足するかどうかについて検討する。 前記(2(1))のとおり,本件不動産サイトにおいて,①ユーザが特定の不動産物件の詳細情報を選択すると「電話」ボタンが表示され,②ユーザが表示された架電番号に架電すると,当該物件を管理する不動産業者に直接通話が繋がるが,一定時間を経過すると,当該架電番号に架電しても電話は繋がらず,③上記表示から架電することなく10分以上経過してから,同一携帯端末で同一の不動産物件について架電番号を表示すると,別の架電番号が表示され,④上記②により繋がらなくなった架電番号は,別のユーザ端末や商品に対応した電話番号として再利用し得るものと認められる。これによれば,被告プログラムにおいて連絡先に関連付けられた識別情報は,ウェブページに表示可能な状態からウェブページに表示することができない状態に変化するものということができる。 被告は,被告プログラムにおける識別情報の管理について,「番号発行後所定時間以内の架電待ちの番号の状態」(状態①),「発行したが,架電されなかった番号(発行後,架電がなく所定時間以上が経過した番号)」(状態②),「架電後,所定時間冷却中の番号(架電後180分以内の状態)」 (状態③),「冷却済架電後所定時間経過した番号(架電後180分経過後の状態)」(状態④)の4つの状態で管理しており,いずれの状態であっても新たにユーザからアクセスがあれば架電番号が発行され,ウェブサーバに送出されることになるのであるから,送出不可能な状態には変化しないと主張する。 しかし,「送出不可能な状態」の意義に関する被告の主張が採用し得ないこと があれば架電番号が発行され,ウェブサーバに送出されることになるのであるから,送出不可能な状態には変化しないと主張する。 しかし,「送出不可能な状態」の意義に関する被告の主張が採用し得ないことは前記判示のとおりであるところ,被告の主張する上記管理状況を前提としたとしても,少なくとも状態②における架電番号は,同番号が表示された端末の画面に表示することができない状態にあるので,これに送出され得ない状態,すなわち「送出不可能な状態」で管理されているというべきである。 したがって,被告プログラムは,有効期間の経過によって,架電番号を「送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる機能」を有するということができる。 なお,被告は,本件不動産サイトにおいて,端末に表示させた架電番号が,前記の有効期間が経過した74ミリ秒後,別の端末に表示されたこと(乙12・実験2)を根拠に,被告プログラムは送出不可能な状態になることはないと主張するが,当該架電番号は,状態②に遷移した後,再び端末に発行され,送出されたにすぎないと考えて何ら矛盾せず,前記の結論を左右しない。 (5) 以上のとおり,被告プログラムは,構成要件③及び⑥の「識別情報を…ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる」という要件を充足するということができる。 4 争点2(無効理由の有無)について被告は,本件発明は,乙5発明と同一で新規性を欠くものであり,又は,同発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本件特許は無効にされるべきものであると主張する。 (1) そこで検討するに,乙5公報には,以下の記載がある。 ア特許請求の範囲「【請求項1】広告主の広告が掲載されたウェブサイト装置とIP電話システムを備えた管理装置 主張する。 (1) そこで検討するに,乙5公報には,以下の記載がある。 ア特許請求の範囲「【請求項1】広告主の広告が掲載されたウェブサイト装置とIP電話システムを備えた管理装置とがIP網を介して接続されており,前記管理装置によって,ウェブサイトと広告主でなる一組に対し,電話番号が付与されることを特徴とするインターネット上の広告システム。」「【請求項3】前記電話番号が付与される際,LRU方式が採用されることを特徴とする請求項1に記載の広告システム。」イ技術分野「この発明は,ウェブサイトにバナー広告を掲載する広告主が,顧客によるバナー広告へのアクセス回数に応じてウェブサイト運営者に広告費用を支払うシステムであって,当該アクセスが電話回線を用いた場合にあってもアクセスのカウントが可能であり広告の対象とできることを特徴とするシステムに関するものである。」(段落【0001】)ウ発明が解決しようとする課題「…音声による顧客のアクセスは,それがたとえバナー広告を見たことによるものであっても,カウントしようがなく問題があった。すなわち,音声による問合せはIP網内で完結せず,携帯電話回線網や公衆回線網を通ってしまうことが多いため,トラッキングができず,成果に応じて広告費を集計するという手法が適用できなかったのである。…」(段落【0004】)エ課題を解決するための手段「請求項1では,広告主の広告が掲載されたウェブサイト装置とIP電話システムを備えた管理装置とがIP網を介して接続されており,前記管 理装置によって,ウェブサイトと広告主でなる一組に対し,電話番号が付与されることを特徴とするインターネット上の広告システムによって,課題を解決する。管理装置の管理は,広告主とウェブサイト装置の運 理装置によって,ウェブサイトと広告主でなる一組に対し,電話番号が付与されることを特徴とするインターネット上の広告システムによって,課題を解決する。管理装置の管理は,広告主とウェブサイト装置の運営者とを仲介する者が管理する。ウェブサイトと広告主でなる一組に対し電話番号が付与し,管理装置は,これらウェブサイトと広告主と電話番号の関係を記録し,管理する。すなわち,その電話番号が用いられた回数を計数し,用いられた回数によって広告主の負担すべき広告費用を計算することができる。「付与」される電話番号は,必ずしも,管理装置が予め保有する番号から選択するとは限らない。…」(段落【0005】)「請求項3では,前記電話番号が付与される際,LRU方式が採用されることを特徴とする請求項1に記載の広告システムによって,課題を解決する。LRU方式を採用することによって,電話番号を有効に利用できる。 すなわち,ウェブサイトと広告主でなる一組に対し,一つの電話番号と与え,その番号の使用が一定期間なされない場合には,与えられた電話番号が無効とされ,その番号は,新たな一組への番号付与に供される。このようにすることで,少ない電話番号を有効に利用できる。」(段落【0007】)オ実施例1「実施例1は,顧客が携帯電話を使用し,広告主が一般固定電話回線を使用している場合である。図1に実施例1に係るウェブサイトを例示する。ここでは化粧品比較サイトA社がウェブサイトの運営者であり,この運営者はX社のバナー広告とY社のバナー広告を請け負っ【図1】 ている。Y社は,顧客による問合せ手段として電話を希望している。顧客が,ウェブサイトの画面上で「電話問合せ」を記載されたリンクをクリックすると,Y社に電話が通じ,顧客はY社の担当者と直接話しができる。」 。Y社は,顧客による問合せ手段として電話を希望している。顧客が,ウェブサイトの画面上で「電話問合せ」を記載されたリンクをクリックすると,Y社に電話が通じ,顧客はY社の担当者と直接話しができる。」(段落【0017】)「このとき,システムは図2のように動作する。 S1:顧客がウェブサイトの電話リンクをクリックするS2:クリックしたことが広告仲介者のコンピュータに通知されるS3:広告仲介者のインターフェースを介して広告仲介者のデータベースを検索し,広告仲介者の所有する複数の電話番号から一時的な番号を決定するS4:決定された一時的な番号を広告仲介者のインタフェースより顧客が閲覧しているウェブサイトへ返すS5:顧客が一時的に割り当てられたIP電話の電話番号へ電話を掛けるS6:ログを取得するS7:広告主の電話番号へ転送するS8:広告主に電話が通じる」(段落【0018】)【図2】 「電話が通じる際,顧客が携帯電話を使用しているので,一度携帯電話回線網を通ったり,広告主が一般固定電話を利用しているので,公衆回線網を通ったりしているが,一度,IP網を通り,管理システムを経由した後に転送されているので,ログの取得が可能となる。」(段落【0019】)「結果的に,ウェブサイトの電話リンクをクリックすることが広告主の電話につながるようになっておらず,広告仲介者の所有する,広告仲介者によって管理される電話回線につながるようになっていることによって,電話をかけた回数を計数できるようにされていることが,このようなシステムを可能にしている理由である。さらに,このようにすることによって,システムで用いる電話回線を少なくすることができる。電話回線の一時的な割り当ては,所定のアルゴリズムにより行う。」(段落【0020】)「電話回 いる理由である。さらに,このようにすることによって,システムで用いる電話回線を少なくすることができる。電話回線の一時的な割り当ては,所定のアルゴリズムにより行う。」(段落【0020】)「電話回線の一時的な割り当てを行い管理するアルゴリズムについて説明する。オペレーティングシステムのメモリ管理等で一般的に使われているLRUアルゴリズムを基本とする。そして,さらに管理装置により取得されたログに基づいたアルゴリズムをも採用する。」(段落【0021】)「LRUアルゴリズムでは,顧客が特定のウェブサイトにアクセスをすると,そのウェブサイトと広告主のセットに対し,アクセスがあった時にどのセットにも割り当てられていない電話番号リストの中からランダムに一つの電話番号を選び出し,割り当て作業を行う。また,その時に,未割り当ての電話番号が存在していない場合,割り当てを行ってから一番長い間利用されていない電話番号の割り当てを解除し,アクセスのあったウェブサイトとそこに表示された広告主のセットに対して新たに割り当て作業を行う。全ての電話番号が割り当て中であり,かつ,一番長い間利用されていない電話番号の利用されていない時間が極端に短い場合(10分未満)は現在システムが込み合っているため,受け付けられない旨のメッセージ を返し,終了する。」(段落【0022】)「管理装置により取得されたログに基づいたアルゴリズムでは次のとおりである。顧客がウェブサイトと広告主のセットに割り当てられた電話番号に電話を掛けた場合,顧客が電話を掛けた日時,顧客の電話番号,顧客が電話を掛けた際に割り当てられていた電話番号,閲覧されていたウェブサイト,そして実際に電話のつながった広告主のデータは全てログに取得されている。このため,ある程度の時間が経って,過去の割り当てが解 が電話を掛けた際に割り当てられていた電話番号,閲覧されていたウェブサイト,そして実際に電話のつながった広告主のデータは全てログに取得されている。このため,ある程度の時間が経って,過去の割り当てが解除されていたり,別のウェブサイト,広告主のセットに割り当てられてしまっていたとしても,その顧客の電話番号からその割り当て電話番号へ掛かってきた時は,過去のログを検索して,過去につながった広告主へつながるものとする。このログの有効期間は顧客が広告主へ問い合わせを行い,取引を完了させるのに十分な期間(例えば3ヶ月程度)とする。」(段落【0023】)(2) 乙5公報の上記記載によれば,乙5発明は,ウェブページにおいて明示的に提供され,かつ架電先の電話器を識別する識別情報を管理するための情報管理プログラムであって,顧客がウェブページの電話リンクをクリックすると,端末の画面上に一時的に割り当てられた架電番号が表示されるが,その際に,LRUアルゴリズムに基づき,顧客が特定のウェブサイトにアクセスをした時点で未割り当ての電話番号を割り当て,未割り当ての電話番号が存在しない場合には,割り当てを行ってから一番長い間利用されていない電話番号の割り当てを解除し,アクセスのあったウェブサイトとそこに表示された広告主のセットに対して新たに割り当て作業を行うものであると認められる。 (3) 被告は,乙5発明が,構成要件⑥の「前記識別情報を前記ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させるステップを,前記ウェブサーバに向けて前記識別情報が送出されてから一定期間が満了した 場合に,…実行する機能」を備えていると主張する。 しかし,本件発明における送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させるステップは,ウェブサーバに向けて前記識別情報 ら一定期間が満了した 場合に,…実行する機能」を備えていると主張する。 しかし,本件発明における送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させるステップは,ウェブサーバに向けて前記識別情報が送出されてから「一定期間が満了した場合」に実施されるところ,ここにいう「一定期間」は,予め定められた期間を意味し,識別番号ごとに期間が異なるものではなく,また,上記ステップは特定の条件にかからしめることなく実施されるものであると解するのが相当である。 これに対し,乙5発明における架電番号の割り当ての解除は,顧客からのアクセスがあったが未割り当ての番号が存在していない場合に限り実施されるものである点で本件発明と相違し,また,乙5発明において割り当ての解除が行われる場合には,割り当てをしてから最も長く利用されていない番号を対象とするので(LRUアルゴリズム),識別情報が送出されてから解除がされるまでの期間は識別番号によって異なることになり,この点においても,本件発明とは相違する。 したがって,乙5発明は,本件発明の構成要件⑥の「前記ウェブサーバに向けて前記識別情報が送出されてから一定期間が満了した場合に,…実行する機能」を備えているということはできない。また,乙5発明はLRUアルゴリズムにより上記の割り当てを行っているのに対し,本件発明は係る方式を採用していないのであるから,上記相違点に係る構成が単なる設計事項にすぎないということもできない。 (4) また,被告は,乙5発明は,識別情報を「ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる」との構成を備えていると主張する。 しかし,前記判示のとおり,乙5発明においては,割り当てを行ってから一番長い間利用されていない電話番号の割り当てを解除し,アクセスのあったウェブサイ 変化させる」との構成を備えていると主張する。 しかし,前記判示のとおり,乙5発明においては,割り当てを行ってから一番長い間利用されていない電話番号の割り当てを解除し,アクセスのあったウェブサイトとそこに表示された広告主のセットに対して新たに割り当て 作業を行うものであるから,割り当て済みの電話番号の割り当てを解除して直ちに新たな広告主に割り当てるものということができる。そうすると,乙5発明は,本件発明における「ウェブサーバに向けて送出可能な状態から送出不可能な状態へと変化させる」との構成も有していないというべきである。 したがって,乙5発明は,構成要件③及び⑥の上記構成を有していない点においても本件発明と相違しているところ,同相違点に係る構成は,前記のとおり,乙5発明がLRUアルゴリズムにより上記の割り当てを行っていることに起因しているものであり,同方式を採用していない本件発明との上記相違点に係る構成が単なる設計事項であるということはできない。 (5) したがって,本件発明が,乙5発明に基づき,新規性又は進歩性を欠くとの被告主張は理由がない。 5 争点3(損害額)について(1) 特許法102条2項所定の利益の額についてア特許法102条2項所定の侵害行為により侵害者が受けた利益の額は,侵害者の侵害品の売上高から,侵害者において侵害品を製造販売することによりその製造販売に直接関連して追加的に必要となった経費を控除した限界利益の額であり,その主張立証責任は特許権者側にあるものと解すべきである(知的財産高裁平成30年(ネ)第10063号令和元年6月7日判決参照)。 本件における計算鑑定の結果によれば,被告プログラムについては,平成25年6月分から平成30年9月分までの間,別紙2-3①欄記載の売上高があり,製造販売に直接 63号令和元年6月7日判決参照)。 本件における計算鑑定の結果によれば,被告プログラムについては,平成25年6月分から平成30年9月分までの間,別紙2-3①欄記載の売上高があり,製造販売に直接関連して追加的に必要となった経費の額は同②欄記載のとおりであるので,その限界利益の額は同③欄記載のとおりであると認めることができる。 イこれに対し,原告は,●(省略)●であることを指摘し,別紙2-3②欄記載の変動費に含まれる●(省略)●からの仕入費の額については,そ の利益相当額50%を控除した額とするべきであると主張する(なお,当裁判所は,この点に関する原告の主張のうち,●(省略)●が,被告サービスを実質的に運営する共同事業者であって,共同不法行為者に当たるなどとする主張については,時機に後れた攻撃防御方法を理由とする却下をした。)。しかし,●(省略)●されるべきものでないことは当然であり,また,その仕入価格が不当に高額に設定されていたといったような事情を認めるに足りる証拠もないのであるから,この点に関する原告の主張を採用することはできない。 ウ他方,被告は,別紙2-3②欄記載の金額のほか,①通信回線及び通信機器設備の利用料,②派遣労働者の費用,③専用プログラムの開発費も,変動費又は個別固定費として控除すべきであると主張する。 しかし,証拠(乙30~32)によれば,上記①~③の費用は,被告プログラムにのみ費消されたものではなく,被告の提供する他のサービスについても費消されているものであると認められ,被告プログラムの作成や販売に直接関連して追加的に必要となった経費であるということはできない。 したがって,これを売上高から控除すべきであるとの被告主張は採用し得ない。 エもっとも,本件において,原告の請求の対象となる限界利益 連して追加的に必要となった経費であるということはできない。 したがって,これを売上高から控除すべきであるとの被告主張は採用し得ない。 エもっとも,本件において,原告の請求の対象となる限界利益は,平成25年5月26日から平成31年4月30日までの利用に対するものであるのに対し,前記計算鑑定は,平成25年6月分から平成30年9月分までの売上を対象とするところ,乙27及び弁論の全趣旨によれば,これら各月分の売上は,それぞれ前月分の利用に対応することが認められる。そこで,平成25年5月の利用については,同年6月分の限界利益の額を日割り計算し,平成30年9月から平成31年4月までの利用については,平成30年4月分から同年9月分までの限界利益の額の平均額を採用するの が相当である。そうすると,特許法102条2項所定の利益の額は,この計算によって得た別紙2-1②欄記載の額に,それぞれの時期における同2-3③欄記載の消費税率を加算した額と計算されることになる。 (2) 推定覆滅事由について被告は,被告サービスに対する本件発明の寄与率は0%と解すべきであるとして,特許法102条2項における推定覆滅事由があり,その割合は100%であると主張する。 ア同条項における覆滅については,侵害者が主張立証責任を負うものであり,侵害者が得た利益と特許権者が受けた損害との相当因果関係を阻害する事情がこれに当たると解され,同条1項ただし書の事情と同様,同条2項についても,これらの事情を推定覆滅の事情として考慮することができるものと解される。(前掲知的財産高等裁判所判決参照)イ被告は,被告プログラムの訴求ポイントは,PhoneCookieという独自技術を用い,ウェブと電話から得られるトランザクション情報を効果的に利用する点であるのに対し,本件発 等裁判所判決参照)イ被告は,被告プログラムの訴求ポイントは,PhoneCookieという独自技術を用い,ウェブと電話から得られるトランザクション情報を効果的に利用する点であるのに対し,本件発明の特徴点は,補正手続において付加された構成要件⑥であるから,被告プログラムと本件発明は訴求ポイントが異なると主張する。 しかし,本件発明は,その構成要件が一体となって所期の効果,すなわち,「架電先を識別するための識別情報を広告情報ごとに動的に割り当てて,識別情報の再利用を可能とすることにより,識別情報の資源の有効活用及び枯渇防止を図る」(段落【0049】)とともに,「ウェブページへの提供期間や提供回数に応じて動的に識別情報を変化させることにより,広告効果を時期や時間帯に基づき把握すること」(段落【0050】)を可能にするものであり,構成要件⑥が出願審査の過程において補正により付加されたとしても,同構成要件のみが本件発明の特徴点であると解することはできない。 他方,被告プログラムを使用している本件不動産サイト(甲6)においては,ユーザーによる架電の負担の軽減が課題として掲げられるとともに,「その時・その人にだけ有効な『即時電話番号』を発行」し,「静的に電話番号を割り振るのではなく,ユーザーのアクションに応じて動的に電話番号を割り振」るとの内容を有することが記載されていることが認められる。 上記本件不動産サイトに記載された「その時・その人にだけ有効な『即時電話番号』を発行」し,「動的に電話番号を割り振」ることは,「識別情報の資源の有効活用及び枯渇防止を図る」などの本件発明の効果を発揮する上で不可欠な要素であり,被告プログラムにおいてもこうした構成を備えた結果,その顧客は本件発明と同様の効果を享受しているものということができる。 用及び枯渇防止を図る」などの本件発明の効果を発揮する上で不可欠な要素であり,被告プログラムにおいてもこうした構成を備えた結果,その顧客は本件発明と同様の効果を享受しているものということができる。 被告は,被告サービスの訴求ポイントについて,PhoneCookieという独自技術を用い,ウェブと電話から得られるトランザクション情報を効果的に利用することができる点にあると主張するが,同技術が被告サービスの売上に貢献したことを具体的に示す証拠はない。 そうすると,被告プログラムがPhoneCookieという独自技術を用いているとしても,この点を覆滅事由として考慮することはできないというべきであり,被告がそのために被告を特許権者とする特許技術(特許第5411290号,特許第5719409号)を使用していることも,上記結論を左右しない。 ウ被告は,本件発明のうち架電番号の再利用という部分の機能は,従来技術にすぎないと主張する。 しかし,原告が従来技術として挙げるLRU方式は,前記判示のとおり,使用されてから最も長い時間が経った架電番号から順に利用する方式であり,本件特許とはその採用している方式が異なるものであり,本件発明が 従来技術として利用しているものではない上,市場において本件発明と同様の効果を奏する代替可能な技術として原告の提供するサービスと競合関係にあるということはできない。 また,被告は,被告を特許権者とする前記特許明細書に記載された方式によっても,本件発明を代替することが可能であると主張するが,同方式は,架電番号の在庫が尽きた場合に,これを初期化し,その初期化したことを通知するものであり(乙18・段落【0095】),本件特許とはその採用している方式が異なるものであり,本件発明が従来技術として利用しているものではない た場合に,これを初期化し,その初期化したことを通知するものであり(乙18・段落【0095】),本件特許とはその採用している方式が異なるものであり,本件発明が従来技術として利用しているものではない上,市場において本件発明と同様の効果を奏する代替可能な技術として原告の提供するサービスと競合関係にあるということはできない。 以上のとおり,本件発明のうち架電番号の再利用という部分の機能が従来技術にすぎないとの被告主張は理由がなく,この点を推定覆滅事由として考慮することもできない。 エしたがって,本件においては,被告が得た利益の全部又は一部について推定を覆滅する事由があるということはできない。 (3) 小括前記のとおり,特許法102条2項の「利益」の額は,別紙2-1②欄記載の額に同③欄の消費税率を乗じた額であり,同項における推定覆滅事由があるとは認められないので,被告が賠償すべき額は,その10%に相当する弁護士費用相当額を加算し,一円単位に切り捨てた別紙2-1⑤欄のとおりと計算される。また,弁論の全趣旨によれば,これらの損害の発生日は,遅くとも,それぞれ同⑥記載の日であると認められるので,各同日から支払済みまでの遅延損害金の請求をすることができる。 6 結論したがって,原告の請求は,主文掲記の限度で理由があるのでその範囲で 認容し,その余は理由がないから棄却することとし,仮執行宣言については本件特許の有効性に係る係争状況等に鑑み相当でないからこれを付さないこととして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第40部 裁判長裁判官 佐藤達文 裁判官 判所民事第40部 裁判長裁判官 佐藤達文 裁判官 三井大有 裁判官 𠮷野俊太郎 別紙1製品目録CallクレヨンのN対Nモデルを実現するプログラム (以上)

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