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昭和43(オ)1091 建物収去土地明渡請求

裁判所

昭和44年4月24日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和40(ネ)831

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1,489 文字

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人小菅義雄の上告理由について。所論の点に関する原審の事実の認定は、当事者間に争のない事実関係および原判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ。)拳示の証拠関係に照らして首肯することができる。また、原審の確定するところによれば、被上告人両名は夫婦(昭和二七年一〇月一三日婚姻届出)として本件土地上の本件家屋に居住し生活を共にして居たものであり、上告人は昭和二九年九月一日被上告人B1との間に本件土地賃貸借契約を締結するに際し被上告人両名の右同居生活の事実並びに本件家屋の登記簿上の所有名義は被上告人B1であるが真の所有者は被上告人B2であることを知つていたものであり(昭和三〇年八月一七日被上告人B2へ本件家屋の所有権移転登記がなされた)、その後被上告人両名の夫婦関係の破綻、離婚(昭和三六年二月一〇日協議離婚届出)に伴つて、同居していた被上告人B1から被上告人B2へ昭和三七年二月頃に本件土地賃借権が譲渡されたが、被上告人B1が昭和三七年二月頃他へ転出したほか本件土地の使用状況の外形には何ら変るところがないというのであるし、その他原判決確定の諸事情を考えれば、右賃借権の譲渡は、賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情がある場合にあたり、上告人は、被上告人B1に対し民法六一二条二項によつて本件賃貸借契約を解除することはできず、被上告人B2は、賃貸人たる上告人の承諾がなくても賃借権の譲受けをもつて上告人に対抗できるものと解すべきであるから、これと同旨の原判決の判断は正当として支持することができる。- 1 -また、上告人と被上告人B1との間に締結された本件土地賃貸借契約は、従前の貸借人Dと上告人間の本 るものと解すべきであるから、これと同旨の原判決の判断は正当として支持することができる。- 1 -また、上告人と被上告人B1との間に締結された本件土地賃貸借契約は、従前の貸借人Dと上告人間の本件土地の賃貸借契約とは別個無関係の契約であり、本件賃貸借期間は十年と定められているけれども、右契約期間は借地法二条に反し借地権者に不利なものであつて同法一一条に違反するから、本件賃貸借は期間の定めがないものとして、三十年存続するものであるとした原判決の認定判断も正当である。 支持することができる。- 1 -また、上告人と被上告人B1との間に締結された本件土地賃貸借契約は、従前の貸借人Dと上告人間の本件土地の賃貸借契約とは別個無関係の契約であり、本件賃貸借期間は十年と定められているけれども、右契約期間は借地法二条に反し借地権者に不利なものであつて同法一一条に違反するから、本件賃貸借は期間の定めがないものとして、三十年存続するものであるとした原判決の認定判断も正当である。その他論旨指摘の点について原判決には所論違法はない。論旨中違憲をいう点は、その実質は原判決の事実認定を非難するか、または民法六一二条に関する原審の解釈を非難するものであつて、前記説示の通り原判決には違法はないから、採用の限りではない。所論は、ひつきよう、原判決を正解せず、または原判決の認定にそわない事実を主張して、適法になされた原審の証拠の取捨判断、事実の認定、それに基づく正当な判断を非難するに帰し、すべて採用できない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官長部謹吾裁判官入江俊郎裁判官松田二郎裁判官岩田誠裁判官大隅健一郎- 2 -

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