平成30年4月27日判決言渡平成27年(行ウ)第229号政務活動費返還請求事件(住民訴訟) 主文 1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用(補助参加によって生じた費用を含む。)は,原告らの負担とする。 事実 及び理由第1 請求被告は,別紙2の1「請求一覧表(会派)」及び別紙2の2「請求一覧表(議員)」の各「相手方」欄記載の各相手方に対し,前記各表のうち当該各相手方の氏名が記載された部分に対応する各「請求額(円)」欄記載の各金員及びこれに 対する平成27年7月22日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うようそれぞれ請求せよ。 第2 事案の概要 1 事案の骨子本件は,茨木市の住民である原告らが,平成25年度における茨木市議会の 政務活動費(以下「本件政務活動費」という。)に関し,別紙2の1の「請求一覧表(会派)」の各「相手方」欄記載の各茨木市議会会派(以下「本件相手方会派ら」という。)及び別紙2の2の「請求一覧表(議員)」の各「相手方」欄記載の各茨木市議会議員(以下「本件相手方議員ら」といい,本件相手方会派らと併せて「本件相手方ら」という。なお,本件相手方らは,全て,本件訴えに 補助参加している。)は,本件政務活動費の一部を茨木市議会政務活動費の交付に関する条例(以下「本件条例」という。)6条に反して違法に支出したから,同市は本件相手方らに対する不法行為に基づく損害賠償請求権及び不当利得返還請求権を有するにもかかわらず,同市の執行機関である被告がその行使を怠っていると主張して,被告に対し,地方自治法242条の2第1項4号に基 づき,不法行為に基づく損害賠償又は不当利得返還の請求として,本件政務活 動費に関する支出のうち違 がその行使を怠っていると主張して,被告に対し,地方自治法242条の2第1項4号に基 づき,不法行為に基づく損害賠償又は不当利得返還の請求として,本件政務活 動費に関する支出のうち違法に支出されたものである旨主張する額に相当する金員及びこれに対する平成27年7月22日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による不法行為に基づく損害賠償請求に係る遅延損害金又は不当利得返還請求に係る利息の支払を本件相手方らに請求することを求める住民訴訟である。 なお,原告らは,本件政務活動費に関する支出のうち,別紙3及び別紙4の各「原告らの主張」欄中の「否認額」欄記載の各金額の支出(以下「本件各支出」という。)が,本件条例6条において政務活動費を充てることができるものとされた経費(以下「条例所定経費」という。)に該当しない違法なものである旨主張するが,本件訴えにおいては,本件相手方らのうちの一部の者に関して は,前記のとおり違法なものである旨主張する支出のうちの一部のみにつき,被告に対し,不法行為に基づく損害賠償又は不当利得返還の請求をすることを求めている。 2 関係法令等の定め(1) 地方自治法の定め ア普通地方公共団体は,条例の定めるところにより,その議会の議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として,その議会における会派又は議員に対し,政務活動費を交付することができる。この場合において,当該政務活動費の交付の対象,額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は,条例で定めなければならな い(100条14項)。 イ政務活動費の交付を受けた会派又は議員は,条例の定めるところにより,当該政務活動費に係る収入及び支出の報告書を議長に る経費の範囲は,条例で定めなければならな い(100条14項)。 イ政務活動費の交付を受けた会派又は議員は,条例の定めるところにより,当該政務活動費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出するものとする(100条15項)。 ウ議長は,政務活動費については,その使途の透明性の確保に努めるもの とする(100条16項)。 (2) 本件条例の定め(乙3)ア本件条例は,地方自治法100条14項から16項までの規定に基づき,茨木市議会議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として,議会における会派及び議員に対し政務活動費を交付することに関し必要な事項を定めるものとする(1条)。 イ政務活動費は,茨木市議会における会派(3人以上の所属議員を有するものをいう。以下「会派」という。)及び議員の職にある者(以下「議員」という。)に対して交付する(2条)。 ウ政務活動費は,四半期ごとに交付するものとし,各四半期の最初の月に,当該四半期に属する月数分を交付する(3条1項本文)。 エ政務活動費は,会派及び議員が行う調査研究,広報,広聴,住民相談,要請,陳情,各種会議への参加等市政の課題及び住民の意思を把握し,市政に反映させる活動その他住民福祉の増進を図るために必要な活動に要する経費に対して交付する(6条1項)。 政務活動費を充てることができる経費は,会派に係るものについては別 紙5の別表第1,議員に係るものについては別紙5の別表第2(以下当該別表第1及び当該別表第2を併せて,「本件別表」という。)の左欄に掲げる項目に応じ,それぞれ同表の右欄に定める内容のとおりとする(6条2項)。 オ政務活動費の交付を受けた会派の経理責任者及び議員は,政務活動費収 2を併せて,「本件別表」という。)の左欄に掲げる項目に応じ,それぞれ同表の右欄に定める内容のとおりとする(6条2項)。 オ政務活動費の交付を受けた会派の経理責任者及び議員は,政務活動費収 支報告書(以下「収支報告書」という。)を作成し,会計帳簿及び領収書等の証拠書類(以下「会計帳簿等」という。)を添えて,議長に提出しなければならない(8条1項)。 収支報告書及び会計帳簿等は,前年度の交付に係る政務活動費について,毎年4月30日までに提出しなければならない(8条2項)。 カ政務活動費の交付を受けた会派及び議員は,その年度において交付を受 けた政務活動費の総額から当該会派及び議員がその年度において6条に定める経費の範囲に基づいて支出した総額を控除して残余がある場合,当該残余の額に相当する額の政務活動費を返還しなければならない(9条)。 (3) 茨木市議会政務活動費の交付に関する規則(以下「本件規則」という。)の定め(乙4) ア議長は,提出された収支報告書の写しを市長に送付するものとする(6条)。 イ政務活動費の交付を受けた会派の経理責任者及び議員は,政務活動費の支出について会計帳簿を調製するとともに,領収書等の証拠書類を整理しなければならない(7条)。 ⑷ 茨木市議会政務活動費の支出に関する内規(以下「本件内規」という。)の定め(乙5)本件内規は,本件条例及び本件規則に規定する政務活動費を充てることができる経費及び証拠書類の取扱い等政務活動費の支出に関し,必要な事項を定める(第1)。 本件条例6条に規定する政務活動費を充てることができる経費の範囲の取扱い及びその支出基準について,別紙6の1「茨木市議会政務活動費の支出に関する内規別表2 会派用」及び別紙 る(第1)。 本件条例6条に規定する政務活動費を充てることができる経費の範囲の取扱い及びその支出基準について,別紙6の1「茨木市議会政務活動費の支出に関する内規別表2 会派用」及び別紙6の2「茨木市議会政務活動費の支出に関する内規別表1 議員用」のとおり定める(第2)ほか,前記⑶イ(本件規則7条)の領収書等の証拠書類とは,支払伝票,出張調書,支払 調書(交通費),支払調書(通信費),支払確認書及び事務所届であり,支払伝票は,原則として,全ての政務活動費の支出に対して作成し,領収書を添付すべき旨定める(第3,第4)。 3 前提事実(争いのない事実,顕著な事実並びに掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実) (1) 当事者等 ア原告らは,茨木市の住民である。 イ被告は,茨木市の執行機関(市長)である。 ウ本件相手方会派らは,いずれも,平成25年度において,茨木市議会の会派であった権利能力なき社団である。そのうち,被告補助参加人(以下「補助参加人」という。)民主みらいは,平成26年6月19日に解散し (乙1の1),補助参加人大阪維新の会・茨木は,同年9月30日,その会派名を「日本維新の会・茨木」から変更している(乙1の2)。 エ本件相手方議員らは,いずれも,平成25年度において,茨木市議会の議員であった者である。 (2) 本件相手方らによる本件政務活動費の使用状況 本件相手方らは,平成25年度において,本件政務活動費の交付を受け,その一部として,別紙3及び別紙4に各記載の「項目」,「付記番号」,「日付」及び「用途」(なお,「付記番号」は,原告らが本件に関する監査請求を行った際に,前記各支出に付した整理番号である。)に係る各支出(経費) て,別紙3及び別紙4に各記載の「項目」,「付記番号」,「日付」及び「用途」(なお,「付記番号」は,原告らが本件に関する監査請求を行った際に,前記各支出に付した整理番号である。)に係る各支出(経費)につき,「政務活動費として計上された額」欄記載の各金額の政務活動費を充てた旨 の収支報告書を作成した(甲1,2)。 なお,以下,別紙3及び別紙4記載の各支出について,例えば,別紙3の番号1に係る支出を「番号1」といい,別紙4の番号96に係る支出を「番号96」というなど,当該各別紙の「番号」欄記載の番号により特定することとする。 (3) 本件訴えに至る経緯等ア原告らは,平成27年4月27日,茨木市監査委員に対し,本件政務活動費の一部につき違法な支出がされたとして,これにより茨木市の被った損害額の返還を被告が本件相手方らに対し求めるよう勧告することなどを求める住民監査請求をした(甲1)。 イ茨木市監査委員は,平成27年6月15日,原告らに対し,原告らの前 記アの監査請求は理由がない旨の監査結果を通知した(甲2)。 ウ原告らは,平成27年7月14日,本件訴えを提起した(顕著な事実)。 エ原告らは,平成29年12月22日,本件訴えのうち,被告に対し,8万9079円の支払をP1に請求することを求める部分について,訴えを取り下げた(顕著な事実)。 4 争点及び当事者の主張の要旨本件の主たる争点は,本件政務活動費に関する支出のうち,別紙3及び別紙4の各「原告らの主張」欄中の「否認額」欄記載の各金額の支出(本件各支出)が,条例所定経費に該当しないものであるか否かであり,これに関する当事者の主張は以下のとおりである。 (原告らの主張の要旨)⑴ 地方自治法2条14項の趣旨に鑑 各金額の支出(本件各支出)が,条例所定経費に該当しないものであるか否かであり,これに関する当事者の主張は以下のとおりである。 (原告らの主張の要旨)⑴ 地方自治法2条14項の趣旨に鑑みると,政務活動費の支出には,住民福祉,公共目的に費用が適合していること及び最小の費用で最大限の効果を上げることが要求されるものと考えられること,同法100条14項が政務活動費を「議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部」と定 めていること,地方財政法8条が地方公共団体の財産につき「最も効率的に」運用しなければならない旨定めていること等に鑑みると,本件条例の解釈及び運用は厳正,厳格にされなければならず,政務活動費は,市政に関する調査研究その他の活動に要する必要最小限の経費についてのみ認められるべきものである。 また,政務活動費の支出を認める立法の趣旨は,支出の透明性を高め,説明責任を果たさせる点にあるから,本件別表に沿うようにみえる支出であったとしても,第三者による事後的な検証が困難である場合や,領収書の記載からは調査研究その他の活動との関連性が明らかではなく,支出の公正さを説明することができない場合には,当該支出は違法なものであるというべき である。 さらに,同一名目の支出のうち,本件別表に合致する部分とそうでない部分を合理的に区別することが可能であるにもかかわらず,本件相手方らが当該区別に係る具体的な主張立証をせず,その金額及び使途等からみてその多くが政務活動以外の活動に使用されていると社会通念上推認されるような場合には,同一名目の支出全体が本件別表に合致しないものと評価されるべき である。 (2) 本件相手方らは,本件各支出が,本件別表や本件内規に適合するものであるから,条例所 認されるような場合には,同一名目の支出全体が本件別表に合致しないものと評価されるべき である。 (2) 本件相手方らは,本件各支出が,本件別表や本件内規に適合するものであるから,条例所定経費に該当する旨主張するが,以下のとおり,本件内規の定めは違法,不当であるというべきであるから,これに適合することをもって,本件各支出が条例所定経費に該当するということはできない。 ア日当及び宿泊料(調査研究費)①議員としての活動に対しては議員報酬が支払われる以上,調査研究活動に係る日当及び宿泊料を政務活動費として支出することは,給与の二重払いとなること及び②仮に宿泊料の支出が許されるとしても,調査研究活動に不可欠な実費を超えて支出を認めるべきではないことから,日当及び 宿泊料に係る本件内規の定めは違法,不当であるというべきである。 イ広報・広聴費 本件内規は,調査研究その他の活動に係る報告と,それ以外の会派又は議員個人の活動に係る報告との区別を明確に定めておらず,調査研究その他の活動と無関係な広報・広聴活動に政務活動費を支出することが可能に なっているから,広報・広聴費に係る本件内規の定めは違法,不当であるというべきである。 ウ茶菓子代(広報・広聴費)①本件内規は,講師謝金の支出を認めており,これとは別に茶菓子代を支出する必要はないこと及び②仮に茶菓子代の支出が許されるとしても, 個別の使用状況に応じた支出が許されるのみであって,一律に1人当たり 1回2000円までの支出を認めるべきではないことから,茶菓子代に係る本件内規の定めは違法,不当であるというべきである。 エ通信費(広報・広聴費)①電話,携帯電話及びインターネットは,私的な利用にも供されるものであり,これらの いことから,茶菓子代に係る本件内規の定めは違法,不当であるというべきである。 エ通信費(広報・広聴費)①電話,携帯電話及びインターネットは,私的な利用にも供されるものであり,これらの使用料及びプロバイダー契約料に係る通信費は,公私の 区別が困難な費目であるから,政務活動費を支出することは許されないこと及び②仮に通信費の支出が許されるとしても,個別の使用状況に応じた支出が許されるのみであって,議員の通信費について,一律に年額の50%相当額までの支出を認めるべきではないことから,通信費に係る本件内規の定めは違法,不当であるというべきである。 オ事務機器購入費等(資料作成費,事務所費)事務機器は,私的な利用にも供されるものであり,その購入費,リース料,修理代等は,公私の区別が困難な費目であるから,事務機器購入費等に係る本件内規の定めは,違法,不当であるというべきである。 カ新聞購入費(資料購入費) 新聞は,図書館等に常備されており,購入の必要性がないし,私的な利用にも供されるものであり,その購入費は公私の区別が困難な費目であるから,新聞購入費に係る本件内規の定めは違法,不当であるというべきである。 キ人件費 ①会派又は議員が行う活動を補助する職員はそれ以外の職務にも従事する可能性が高く,当該活動を補助する能力もない親族等を名目上の補助職員として政務活動費が支出されるおそれもあること及び②仮に人件費の支出が許されるとしても,個別の使用状況に応じた支出が許されるのみであって,議員の人件費について,一律に月額3万円までの支出を認める べきではないことから,人件費に係る本件内規の定めは違法,不当である というべきである。 ク事務所賃借料,自宅兼事務所の維持管理費(事務所費) ,一律に月額3万円までの支出を認める べきではないことから,人件費に係る本件内規の定めは違法,不当である というべきである。 ク事務所賃借料,自宅兼事務所の維持管理費(事務所費)①自宅の維持管理に必要な経費は議員報酬として支払われる以上,自宅兼事務所の維持管理費に政務活動費を支出することは給与の二重払いとなること及び②仮に事務所費の支出が許されるとしても,個別の使用状況 に応じた支出が許されるのみであって,事務所賃借料について月額3万円まで,自宅兼事務所の維持管理費について月額1万円までの支出を一律に認めるべきではないことから,事務所賃借料及び自宅兼事務所に係る本件内規の定めは違法,不当であるというべきである。 ⑶ 本件各支出についての原告らの個別的主張は,別紙3及び別紙4の各「原 告らの主張」欄中の「左記の額が違法となる理由」欄記載のとおりである。 本件各支出は,市政に関する調査研究その他の活動に要する必要最小限の経費であるということはできず,条例所定経費に該当しない。 ⑷ したがって,本件相手方らは,違法な支出となる政務活動費を請求したこと自体について不法行為が成立し,本件各支出に相当する金額について不法 行為に基づく損害賠償義務を負うとともに,当該金額について不当利得の返還義務も負う。 (被告の主張の要旨)(1) 地方自治法100条14項は「議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として」と定めるのみであり,具体的な内容を明確にし ていないことや,同項が「当該政務活動費の交付の対象,額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は,条例で定めなければならない」と定めていることに鑑みると,政務活動費の使途については,同法の趣旨に反しない限り,各 交付の対象,額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は,条例で定めなければならない」と定めていることに鑑みると,政務活動費の使途については,同法の趣旨に反しない限り,各地方公共団体の規模,地域の実情,議員の調査研究活動の実態等の諸事情に応じた運用を図るべく,各地方公共団体の裁 量に任されているというべきである。また,議会の審議能力や議員の調査研 究その他の活動の基盤の充実を図るという政務活動費制度の趣旨に鑑みれば,本件別表に係る支出の具体的項目やその上限金額等についても,各地方公共団体がそれぞれの実情に応じて裁量により設定すべきものである。 茨木市は,政務活動費制度の趣旨を全うするために会派及び議員の自主性を尊重する一方,支出の適正をいかに図るかについても十分に考慮した上で, 本件内規において,本件別表の項目について一般に想定され,調査研究その他の活動にとって必要又は有益な項目を具体化するとともに,「留意事項及び事例」欄において,支出に当たっての留意事項や具体例を挙げ,金額の上限や回数制限を設けるなどして支出に一定の制限を加えているから,本件内規の定めは合理的なものである。 したがって,本件各支出は,本件別表及び本件内規に適合する限り,条例所定経費に該当するというべきである。 ⑵ 被告は,本件条例,本件規則及び本件内規の定めに基づいて本件相手方らから提出された収支報告書や領収書等を検証し,本件各支出に係る日付,金額及び領収者について確認し,本件各支出が本件別表及び本件内規に適合す る旨判断している。 したがって,本件各支出は,いずれも条例所定経費に該当する。 (補助参加人らの主張の要旨)本件各支出についての補助参加人ら(本件相手方ら)の個別的主張は,別紙3及び る旨判断している。 したがって,本件各支出は,いずれも条例所定経費に該当する。 (補助参加人らの主張の要旨)本件各支出についての補助参加人ら(本件相手方ら)の個別的主張は,別紙3及び別紙4の各「補助参加人の主張」欄記載のとおりである。本件各支出は, 条例所定経費に該当する。 第3 当裁判所の判断 1 本件各支出の違法性判断の枠組み等について⑴ア地方自治法100条14項~16項の規定による政務活動費の制度は,議会の審議能力を強化し,議員の調査研究その他の活動の基盤の充実を図 るため,議会における会派又は議員に対する調査研究の費用等の助成を制 度化し,併せてその使途の透明性を確保しようとしたものである。もっとも,同条14項は,議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として政務活動費を交付する旨を定めた上,その交付の対象,額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は,条例で定めなければならない旨のみを定めており,具体的な政務活動費の 交付の対象,額及び交付の方法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲については,各地方公共団体がその実情に応じて制定する条例の定めに委ねているものと解される(最高裁平成21年(行フ)第3号同22年4月12日第二小法廷決定・裁判集民事234号1頁参照)。 また,本件条例は,地方自治法100条14項~16項の規定に基づき 定められたもの(本件条例1条)であるところ,6条において,政務活動費は,「会派及び議員が行う調査研究,研修,広報,広聴,住民相談,要請,陳情,各種会議への参加等市政の課題及び住民の意思を把握し,市政に反映させる活動その他住民福祉の増進を図るために必要な活動に要する経費」に対して交付し(1項), ,研修,広報,広聴,住民相談,要請,陳情,各種会議への参加等市政の課題及び住民の意思を把握し,市政に反映させる活動その他住民福祉の増進を図るために必要な活動に要する経費」に対して交付し(1項),具体的に政務活動費を充てることがで きる経費は,本件別表の定めるとおりの項目及び内容とする旨(2項)を規定している。 地方自治法100条14項及び本件条例6条の文言に加えて,前記のとおりの政務活動費の制度趣旨に鑑みれば,本件条例6条において政務活動費を充てることができる経費とされているもの(条例所定経費)は,㋐会 派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究その他の活動又はこれとの間に合理的関連性が認められる行為(以下「調査研究活動等」という。)に関するものとして本件別表において定められた項目及び内容に該当する経費のうち,㋑本件別表所定の調査研究活動等の目的や性質に照らし,社会通念上,支出が相当であると認められる範囲のものをいうと解す べきである。そうすると,政務活動費の交付を受けた会派又は議員におい て政務活動費につき行った支出(以下「政務活動費に関する支出」ともいう。)が,条例所定経費に該当せず,不法行為に基づく損害賠償請求権又は不当利得返還請求権の対象となるためには,①当該支出に係る行為が会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないなど,当該支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しないこと,又は,②当 該支出が,本件別表所定の当該調査研究活動等の目的や性質に照らし,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えることが必要であると考えられる。 イまた,茨木市幹事長会(茨木市議会の正副議長及び各会派の幹事長により構成され,各会派間の意見調整等を行う機関)は,本件条例6条(本件 と認められる範囲を超えることが必要であると考えられる。 イまた,茨木市幹事長会(茨木市議会の正副議長及び各会派の幹事長により構成され,各会派間の意見調整等を行う機関)は,本件条例6条(本件 別表を含む。)及び本件規則7条の定めを具体化するものとして,本件内規(乙5)を定めたことが認められる(弁論の全趣旨)。そして,本件内規の別表(別紙6の1・2)は,本件条例6条に規定する政務活動費を充てることができる経費の範囲の取扱い及びその支出基準等について定めている。 本件内規は,本件条例6条に規定する政務活動費を充てることができる経費の範囲の取扱い及びその支出基準について,本件別表が列挙する項目ごとに,その費目及び支出基準をより具体的に規定したものであるところ,茨木市幹事長会において,茨木市における平成24年法律第72号による改正(同法により,地方地自法100条14項所定の「政務調査費」が「政 務活動費」に改められるなどの措置が講じられた。当該措置に係る部分は,平成25年3月1日に施行された。)前の地方自治法100条14項に基づく政務調査の実績,実情等を踏まえた議論が相当程度行われた上で本件内規が定められたものと推認されることに加えて,その内容も後記⑶で検討するとおり本件条例6条の定めに適う合理的なものというべきである ことに鑑みると,本件各支出が条例所定経費に該当しないものであるか否 かの判断に当たっては,本件内規の定めを参酌することも許容されるということができる。 ⑵アところで,本件のように,地方公共団体の住民が,政務活動費の交付を受けた会派又は議員において政務活動費につき行った支出が地方自治法100条14項及びこれに基づき定められた条例の規定に反するため,当 該地方公共団体は,当該会派 団体の住民が,政務活動費の交付を受けた会派又は議員において政務活動費につき行った支出が地方自治法100条14項及びこれに基づき定められた条例の規定に反するため,当 該地方公共団体は,当該会派又は議員に対して,当該支出につき,不法行為に基づく損害賠償請求権又は不当利得返還請求権を有するにもかかわらず,その執行機関がその行使を怠っているとして,同法242条の2第1項4号に基づき,当該会派又は議員に不法行為に基づく損害賠償又は不当利得返還の請求をすることを当該地方公共団体に対して訴えをもって 請求する場合には,原告たる当該住民において,当該支出が同法100条14項及びこれに基づき定められた条例の規定に反すること(本件においては,前記⑴ア①又は②を満たすこと)の主張立証責任を負うものと解される。 イこの点に関し,原告らは,本件別表に沿うようにみえる支出であったと しても,第三者による事後的な検証が困難である場合や,領収書の記載からは調査研究その他の活動との関連性が明らかではなく,支出の公正さを説明することができない場合には,当該支出は違法なものであるというべきである旨主張する。 そこで検討すると,前記アの場合において,原告たる当該住民が,政務 活動費に関する支出につき,地方自治法100条14項及びこれに基づき定められた条例の規定に反すること(本件においては,前記⑴ア①又は②を満たすこと)に関する評価根拠事実やこれを推認させるに十分な間接事実を証明したときには,被告又は同法242条の2第1項4号に基づく請求の相手方が,これを覆すに足る主張立証を行わない限り,当該支出が同 法100条14項及びこれに基づき定められた条例の規定に反するものと 認められることになることはいうまでもない。しかしながら,更に れを覆すに足る主張立証を行わない限り,当該支出が同 法100条14項及びこれに基づき定められた条例の規定に反するものと 認められることになることはいうまでもない。しかしながら,更に進んで,原告ら主張の前記各場合に,当該支出が違法となるものと解すべき合理的な根拠はない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 ウまた,原告らは,同一名目の支出のうち,本件別表に合致する部分とそ うでない部分を合理的に区別することが可能であるにもかかわらず,本件相手方らが当該区別に係る具体的な主張立証をせず,その金額及び使途等からみてその多くが政務活動以外の活動に使用されていると社会通念上推認されるような場合には,同一名目の支出全体が本件別表に合致しないものと評価されるべきである旨主張する。 しかしながら,原告らの主張は,「同一名目の支出のうち,本件別表に合致する部分とそうでない部分を合理的に区別することが可能である」というのがどのような場合を指すのか明確ではないなど,全体としてその趣旨が不明であるし,この点を措くとしても,本件においては,前記⑴アにおいて説示したとおり,政務活動費に関する支出が,条例所定経費に該当せ ず,不法行為に基づく損害賠償請求権又は不当利得返還請求権の対象となるためには,同①又は②を満たすことが必要であると解される(例えば,前記アの場合において,政務活動費に関する特定の支出が,「議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費」に該当すると同時に,調査研究活動等とは直接的な関係のない事項にも資するようなときに関しても,同 ①又は②を満たすか否かを検討すべきものと解される。)から,原告らの主張は,失当である。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 い事項にも資するようなときに関しても,同 ①又は②を満たすか否かを検討すべきものと解される。)から,原告らの主張は,失当である。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 エそして,原告らは,番号2~5,7~9等の各支出について,少なくともその各2分の1を超える部分は,支持者拡大活動のための支出であると いうべきであり,番号105,107,108等の各支出について,少な くともその各2分の1を超える部分は,支持者拡大活動又は私用のための支出であるというべきであるから,いずれも条例所定経費に該当しない旨主張する。原告らの主張は,必ずしも明確ではないものの,当該各支出は,その性質上,一般的に支持者拡大活動又は私用に関するものである蓋然性が高いものであるから,一律に,当該各支出の2分の1につき条例所定経 費に該当しないものとすべきであるとの内容のものと考えられる。 そこで検討すると,原告らの主張に係る各支出が,その性質上,支持者拡大活動又は私用に関するものである蓋然性が高いものであるということはできない。また,原告らは,普通地方公共団体やその議会の中には当該各支出に相当する支出項目につき2分の1の限度で政務活動費を充て ることができる旨の申合せ等を行っているものもあることを根拠に,当該限度の範囲内のもののみが条例所定経費に該当する旨の主張をしていると解する余地もあるが,仮に原告らがその旨の主張をしているとしても,本件内規には,前記のような内容の規定はなく,他に,茨木市又はその議会において,前記のような内容の申合せ等がされていることを裏付ける客 観的かつ的確な証拠はないから,原告らの主張は,その前提を欠くものであるといわざるを得ない。そして,当該各支出が,現実に,支持者拡大活動又 のような内容の申合せ等がされていることを裏付ける客 観的かつ的確な証拠はないから,原告らの主張は,その前提を欠くものであるといわざるを得ない。そして,当該各支出が,現実に,支持者拡大活動又は私用に関するものであったことを裏付ける客観的かつ的確な証拠はなく,これを推認させるような事情も見当たらない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 ⑶ また,原告らは,以下の費目に係る本件内規の定めは違法,不当であるというべきであるから,これに適合することをもって,本件各支出が条例所定経費に該当するということはできない旨主張する。そこで,以下検討する。 ア日当及び宿泊料(調査研究費)原告らは,①議員としての活動に対しては議員報酬が支払われる以上, 調査研究活動に係る日当及び宿泊料を政務活動費として支出することは, 給与の二重払いとなること及び②仮に宿泊料の支出が許されるとしても,調査研究活動に不可欠な実費を超えて支出を認めるべきではないことから,日当及び宿泊料に係る本件内規の定めは違法,不当である旨主張する。 本件内規は,日当及び宿泊料の支出基準について,茨木市職員旅費条例(以下「旅費条例」という。乙8)の定めを準用する旨定めているところ, 茨木市議会議員の議員報酬等に関する条例(乙9)6条2項が,議員等の旅費の支給について,同条例に定めのないものは,旅費条例2条に規定する特別職の職員の例による旨定めていることからすると,本件内規は,旅費条例の別表「1」欄(特別職の職員に係る規定)が定めるとおり,日当について1日当たり3000円,宿泊料について1泊当たり1万5000 円を,調査研究費として支出することを認める趣旨であると解される。 そこで検討すると,宿泊料は,調査研 が定めるとおり,日当について1日当たり3000円,宿泊料について1泊当たり1万5000 円を,調査研究費として支出することを認める趣旨であると解される。 そこで検討すると,宿泊料は,調査研究活動のための出張中の宿泊に係る費用の支払に,日当は,旅費及び宿泊料に含まれない当該出張中の諸雑費の支払に充てられるものであって,いずれも,会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等に関する費用であり,議員に対する給 与又は報酬として支払われる費用ではないというべきであるから,日当及び宿泊料の支払が,給与又は報酬の二重払いに当たるということはできない。 また,本件内規は,宿泊料の実費にかかわらず,1泊当たり1万5000円の宿泊料を一律に支給する旨を定めているところ,当該定めには,宿 泊料の濫用の防止や経理事務の負担軽減の観点から,合理性が認められ,1泊当たり1万5000円という金額も,旅費条例の定める基準によるものであること等に照らすと,社会通念上,支出が相当であると認められる範囲を超えているものであるということはできない。 そうすると,日当及び宿泊料に係る本件内規の定めが違法,不当である ということはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 イ広報・広聴費原告らは,本件内規が,調査研究その他の活動に係る報告と,それ以外の会派又は議員個人の活動に係る報告との区別を明確に定めておらず,調査研究その他の活動と無関係な広報・広聴活動に政務活動費を支出すること が可能になっているから,広報・広聴費に係る本件内規の定めは違法,不当である旨主張する。 しかしながら,本件内規は,本件条例6条の定めを踏まえ,本件別表にいう「広報・広聴費」,すなわち,会派又は議員が行う っているから,広報・広聴費に係る本件内規の定めは違法,不当である旨主張する。 しかしながら,本件内規は,本件条例6条の定めを踏まえ,本件別表にいう「広報・広聴費」,すなわち,会派又は議員が行う活動,市政について住民に報告するために要する経費,会派又は議員が行う住民からの市政及び 会派又は議員の活動に対する要望,意見の聴取,住民相談等の活動に要する経費として,一般的に発生すると考えられるものを,「広報紙作成費等」,「会場費」,「茶菓子代」,「文書発送費」等の費目に類型化し,費目ごとに,支出基準を定めているものと解すべきであって,後記ウ及びエで検討する費目のほか,各費目及び当該費目に係る支出基準の定めをみても,本件条 例6条に反する定めはないものというべきである。 そうすると,実際に,調査研究その他の活動以外の活動に関する経費に対して広報・広聴費に該当するものとして政務活動費が支出された場合には,当該支出は,本件条例6条のみならず,本件内規にも違反するものであるというべきであるから,当該支出がされる可能性があることをもって, 広報・広聴費に係る本件内規の定めが違法,不当であるということはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 ウ茶菓子代(広報・広聴費)原告らは,①本件内規は,講師謝金の支出を認めており,これとは別に 茶菓子代を支出する必要はないこと及び②仮に茶菓子代の支出が許される としても,個別の使用状況に応じた支出が許されるのみであって,一律に1人当たり1回2000円までの支出を認めるべきではないことから,茶菓子代に係る本件内規の定めは違法,不当である旨主張する。 しかしながら,広報・広聴費の支出対象となる,市政等に関する住民への報告又は住民からの要望, 0円までの支出を認めるべきではないことから,茶菓子代に係る本件内規の定めは違法,不当である旨主張する。 しかしながら,広報・広聴費の支出対象となる,市政等に関する住民への報告又は住民からの要望,意見の聴取,住民相談等の活動の場に茶や茶 菓子を用意することは,前記活動を円滑に進めることに資する側面を有するものであるから,茶菓子代は,会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等である前記活動に関する費用に当たるというべきである。また,茶菓子代について,本件内規が定める1人当たり1回2000円までという額も,その金額に照らすと,社会通念上,支出が相当である と認められる範囲を超えているものであるということはできない。 そうすると,茶菓子代に係る本件内規の定めが違法,不当であるということはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 エ通信費(広報・広聴費) 原告らは,①電話,携帯電話及びインターネットは,私的な利用にも供されるものであり,これらの使用料及びプロバイダー契約料に係る通信費は,公私の区別が困難な費目であるから,政務活動費を支出することは許されないこと及び②仮に通信費の支出が許されるとしても,個別の使用状況に応じた支出が許されるのみであって,議員の通信費について,一律に 年額の50%相当額までの支出を認めるべきではないことから,通信費に係る本件内規の定めは違法,不当である旨主張する。 しかしながら,通信機器は,一般に,調査研究活動等のために必要性が高いものであるところ,本件内規は,①会派の通信費について,会派控室に設置されており,契約者が会派である電話,ファックス,携帯電話,イ ンターネット使用料,プロバイダー契約料の支払額,②議員の通信費につ 件内規は,①会派の通信費について,会派控室に設置されており,契約者が会派である電話,ファックス,携帯電話,イ ンターネット使用料,プロバイダー契約料の支払額,②議員の通信費につ いて,契約者が議員本人である電話,携帯電話,インターネット使用料及びプロバイダー契約料(各機器1台に限る。)の支払額という支出基準を定めており,政務活動費を充てることができる範囲を,会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等に関する費用に限定しているということができる。 また,本件内規は,議員の通信費の支出基準を,前記各支払額を合計した年額使用料の50%以内とする旨定めているところ,「50パーセント以内」という文言に照らすと,通信機器がいかなる活動に用いられたのか,その割合を厳密に算出することが困難であることを踏まえ,前記年額使用料の50%相当額を,通信費の支出が許される上限として定めたものであ って,一律に前記年額使用料の50%相当額を通信費として支出することを認めるものではなく,当該議員による通信機器の使用状況等の事情から,会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等に関する利用割合が50%を下回ると認められる場合には,当該割合に相当する額を通信費として支出することを認めるにとどまるものと解される。よって,本 件内規の定める議員の通信費の支出基準が,社会通念上,支出が相当であると認められる範囲を超えているものであるということはできない。 そうすると,通信費に係る本件内規の定めが違法,不当であるということはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 オ事務機器購入費等(資料作成費,事務所費)原告らは,事務機器が,私的な利用にも供されるものであり,その購入 とはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 オ事務機器購入費等(資料作成費,事務所費)原告らは,事務機器が,私的な利用にも供されるものであり,その購入費,リース料,修理代等は,公私の区別が困難な費目であるから,事務機器購入費等に係る本件内規の定めは,違法,不当である旨主張する。 しかしながら,コピー機やプリンタ等の事務機器は,一般に,調査研究 活動等のために必要性が高いものであり,その購入費等は,会派又は議員 としての議会活動の基礎となる調査研究活動等に関する費用に当たるというべきである。公私の区別が困難であることを理由に,調査研究活動等に必要となる事務機器の購入を一律に否定することは,かえって,議会の審議能力を強化し,議員の調査研究その他の活動の基盤の充実を図ろうとした政務活動費制度の趣旨を没却することにもなりかねない。 そうすると,事務機器購入費等に係る本件内規の定めが違法,不当であるということはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 カ新聞購入費(資料購入費)原告らは,新聞は,図書館等に常備されており,購入の必要性がないし, 私的な利用にも供されるものであり,その購入費は公私の区別が困難な費目であるから,新聞購入費に係る本件内規の定めは違法,不当である旨主張する。 しかしながら,適時かつ迅速な調査研究活動等のため,会派や議員の事務所に新聞を備え置く必要性は高いというべきであるから,その購入費は, 会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等に関する費用に当たるというべきである。また,本件内規は,同一の新聞を複数購入することを認めていないこと等に照らすと,本件内規の定める新聞購入費の支出基準 としての議会活動の基礎となる調査研究活動等に関する費用に当たるというべきである。また,本件内規は,同一の新聞を複数購入することを認めていないこと等に照らすと,本件内規の定める新聞購入費の支出基準が,社会通念上,支出が相当であると認められる範囲を超えているものであるということはできない。 そうすると,新聞購入費に係る本件内規の定めが違法,不当であるということはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 キ人件費原告らは,①会派又は議員が行う活動を補助する職員がそれ以外の職務 にも従事する可能性が高く,当該活動を補助する能力もない親族等を名目 上の補助職員として政務活動費が支出されるおそれもあること及び②仮に人件費の支出が許されるとしても,個別の使用状況に応じた支出が許されるのみであって,議員の人件費について,一律に月額3万円までの支出を認めるべきではないことから,人件費に係る本件内規の定めは違法,不当である旨主張する。 しかしながら,本件内規は,人件費について,①雇用賃金は,市臨時職員の賃金等を参考とする旨及び②従事場所は,会派については会派控室内,議員については事務所届を提出した場所に限るとした上で,③「上限額」は月額3万円とする旨の支出基準を定めており,政務活動費を充てることができる範囲を,会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動 等に関する費用に限定しているということができる。また,前記のとおりの本件内規の規定内容に照らすと,本件内規は,当該議員の事務所における就業状況等の事情に照らし,議会活動等の基礎となる調査研究活動等に関する労務の対価と認められる金員に限って,人件費の支出を認めており,他の活動に関する労務の対価と認められる金員や,稼働実態 における就業状況等の事情に照らし,議会活動等の基礎となる調査研究活動等に関する労務の対価と認められる金員に限って,人件費の支出を認めており,他の活動に関する労務の対価と認められる金員や,稼働実態のない者に対 して賃金として支払われた金員について,人件費の支出を認めるものではなく,また,議会活動等に要する労務の内容及び時間を考慮し,政務活動費の支出が許される金額に月額3万円の上限を設けたものであって,一律に月額3万円の支出を認めるものではないと解するのが相当である。よって,本件内規の定める議員の人件費の支出基準は,社会通念上,支出が相当で あると認められる範囲を超えているものであるということはできない。 そうすると,人件費に係る本件内規の定めが違法,不当であるということはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 ク事務所賃借料,自宅兼事務所の維持管理費(事務所費) 原告らは,①自宅の維持管理に必要な経費は議員報酬として支払われる 以上,自宅兼事務所の維持管理費に政務活動費を支出することは給与の二重払いとなること及び②仮に事務所費の支出が許されるとしても,個別の使用状況に応じた支出が許されるのみであって,事務所賃借料について月額3万円まで,自宅兼事務所の維持管理費について月額1万円までの支出を一律に認めるべきではないことから,事務所賃借料及び自宅兼事務所に 係る本件内規の定めは違法,不当である旨主張する。 しかしながら,議員の自宅兼事務所を,会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等のための事務所として使用することは,当該活動等のために別途の事務所等を利用するには過大な費用を要することを考慮すれば,合理的であるということができ,その場合,当該活動等のた となる調査研究活動等のための事務所として使用することは,当該活動等のために別途の事務所等を利用するには過大な費用を要することを考慮すれば,合理的であるということができ,その場合,当該活動等のた めに要した維持管理費は,調査研究活動等に関するものとして,政務活動費を充当することができる経費に当たるから,議員の自宅兼事務所の維持管理費に政務活動費の支出を認めることが,常に給与の二重払いに当たるということはできない。 また,本件内規は,議員の事務所賃借料について,「上限額は,維持管理 費を含め,30,000円/月とする」旨,議員の自宅兼事務所の維持管理費について,「上限額は,維持管理の経費として10,000円/月とする」旨規定するところ,これらは,いずれも,議員の事務所又は議員の自宅兼事務所が,調査研究活動等のために使用されると同時に,議員個人の活動又は生活のためにも利用されるものであることを考慮し,事務所費の 支出が許される上限として前記各金額を定めたものであって,一律に当該金額を事務所費として支出することを認めるものではないと解するのが相当である。また,事務所賃借料について月額3万円を上限とすることは,一般的な相場に照らし,社会通念上,支出が相当であると認められる範囲を超えるものではなく,自宅兼事務所の維持管理費について月額1万円を 上限とすることも,居室内において調査研究その他の活動をするために一 定程度の維持管理を要するといえることを考慮すれば,社会通念上,支出が相当であると認められる範囲を超えているということはできない。 そうすると,事務所賃借料及び自宅兼事務所の維持管理費に係る本件内規の定めが違法,不当であるということはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 いうことはできない。 そうすると,事務所賃借料及び自宅兼事務所の維持管理費に係る本件内規の定めが違法,不当であるということはできない。 したがって,原告らの前記主張は,採用することができない。 ケ以上検討したところによれば,原告らの前記主張は,いずれも採用することができず,本件内規は,本件条例6条の定めに適う合理的なものというべきである。 ⑷ なお,被告は,本件訴えのうち,補助参加人民主みらいに対する請求をするよう求める部分について,同補助参加人は解散しており,請求すべき相手 方が存在しないから,不適法なものとして却下すべきである旨主張する。 しかしながら,同補助参加人は,解散後も,清算の目的の範囲内では権利能力なき社団としてなお存続するというべきであるから,請求すべき相手方が存在しないということはできない。 したがって,被告の前記主張は,採用することができない。 2 本件各支出について証拠(甲1,2)及び弁論の全趣旨によれば,本件相手方らが,本件各支出を含む,別紙3及び別紙4に各記載の「日付」及び「用途」に係る各支出(経費)につき,「政務活動費として計上された額」欄記載の各金額の政務活動費を充てたことが認められる。以下,本件各支出が,条例所定経費に該当しない ものであるか否かにつき,前記1⑴及び⑵に説示したとおりの判断枠組み等に基づき検討する。 ⑴ 調査研究費(番号1,10,11,35,36,96~100,110,111,114,128,174~176,180,194,230~233,243,252,270,290の各支出)について ア本件別表においては,会派は,「会派が行う市の事務,地方行財政等に関 する調査研究及び調査委託に関する経費」につき,議員は,「議員が行う市 2,270,290の各支出)について ア本件別表においては,会派は,「会派が行う市の事務,地方行財政等に関 する調査研究及び調査委託に関する経費」につき,議員は,「議員が行う市の事務,地方行財政等に関する調査研究及び調査委託に関する経費」につき,いずれも「調査研究費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。そして,本件内規においても,調査委託費,旅費,資料印刷費及び文書発送費につき,「調査研究費」として政務活動費を充てる ことができるものと定められており,旅費のうち,鉄道賃等,日当及び宿泊料の支出基準については,旅費条例(乙8)の定めを準用する旨が定められている。 そして,前記各支出は,いずれも本件別表所定の調査研究に関する経費であり,かつ,本件内規所定の旅費等に該当するものであると認めること ができる(弁論の全趣旨)。 また,茨木市議会議員の議員報酬等に関する条例(乙9)6条2項が,議員等の旅費の支給について,同条例に定めのないものは,旅費条例2条に規定する特別職の職員の例による旨定めていることからすると,本件内規は,旅費条例(乙8)の別表「1」欄(特別職の職員に係る規定)が定 めるとおり,片道100キロメートル以上の鉄道利用に係る鉄道賃について普通旅客運賃及び特別車両料金,片道100キロメートル未満の鉄道利用に係る鉄道賃について普通旅客運賃,日当について1日当たり3000円,宿泊料について1泊当たり1万5000円を,調査研究費として支出することを認める趣旨であると解されるところ,前記各支出のうち,鉄道 賃等,日当及び宿泊料の費目に該当するものは,いずれも旅費条例の別表「1」欄の定める支出基準を満たすものであると認めることができる(弁論の全趣旨)。 イ原告らは, 前記各支出のうち,鉄道 賃等,日当及び宿泊料の費目に該当するものは,いずれも旅費条例の別表「1」欄の定める支出基準を満たすものであると認めることができる(弁論の全趣旨)。 イ原告らは,番号1,10,11,35,36,96,110,111,114,128,174~176,180,194,243,252,2 70,290の各支出に係る各視察につき,同一会派の複数名で現地に赴 いていることに照らすと,視察の名の下に行われた仲間内の旅行というべきであって,その実施の必要性がない,当該各視察の報告書の内容に照らすと,旅費を支出して現地に赴く必要はなく,文書照会により調査研究の目的は十分に達成できるなどとして,前記各支出は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,本件相手方らは,前記各視察につき,先進的な取組みをしている自治体の施策や実情等について調査研究を行い,茨木市の市政に反映させることを目的とするものであるなどと主張するところ,視察を通じて,他の自治体の先進的な取組み等について,直接見聞し,理解を深めることは,茨木市の政策立案や政策実施等の在り方を検討する基礎となる ものであるから,前記各視察を実施することは,会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないということはできないのであって,関係各証拠に照らしても,当該実施に係る支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ウ原告らは,番号96~100,110,111,114,128,174~176,180,194,230~233,243,25 各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ウ原告らは,番号96~100,110,111,114,128,174~176,180,194,230~233,243,252,270,290の各支出のうち,鉄道賃等のうちグリーン料金に相当する部分及び 日当に相当する部分は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,前記1⑶ア,前記⑴アのとおり,本件内規は,旅費条例の別表「1」欄の定めに従い,片道100キロメートル以上の鉄道利用に係る鉄道賃について普通旅客運賃及び特別車両料金(いわゆるグリーン料金),日当について1日当たり3000円を,調査研究費として支出するこ とを認めるものであるところ,旅費条例の定める基準によって,グリーン 料金及び日当を支出することが,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えているということはできない。そして,前記各支出のうち,グリーン料金及び日当に相当する部分について,旅費条例の定める基準を満たさないものがあると認めるに足りる客観的かつ的確な証拠はない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認 めることができない。 エ原告らは,番号111,128の各支出につき,より経済的かつ合理的と認められる経路が存するので,当該経路による鉄道賃等の費用を上回る部分に相当する支出は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,本件内規は,旅費条例の別表「1」欄の定めに従い,調 査研究費として,鉄道賃の支出を認めるものであるところ,旅費条例の定める基準によって,鉄道賃を支出することが,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えているということはできない。そして,前記各支出について,旅費条例の定める基準を満たさない ところ,旅費条例の定める基準によって,鉄道賃を支出することが,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えているということはできない。そして,前記各支出について,旅費条例の定める基準を満たさないものがあると認めるに足りる客観的かつ的確な証拠はない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 オ原告らは,番号97~100,176,230~233の各支出に係る各視察及び各研修につき,茨木市のための研究調査と評価することができないもの又は具体的な政策立案を目的としていないものであり,議員とし ての議会活動の基礎となっていないなどとして,前記各支出は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,前記各支出をした議員らは,前記各視察及び各研修につき,他の自治体が実施する先進的又は特色のある取組みや,地方自治一般に共通する課題について調査研究をすることを目的とするものであるなど と主張するところ,他の自治体における取組みや,地方自治一般に共通す る課題への理解を深めることは,茨木市の政策課題及び政策実施の在り方を相対的に位置付け,政策立案の多角的な検討をするための基礎となるものであるから,前記各視察及び各研修を実施することは,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないということはできないのであって,関係各証拠に照らしても,当該実施に係る旅費等の支出が,本件別 表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 カ原告らは,番号111,128,174,180の各支出に係る各視察 につ と認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 カ原告らは,番号111,128,174,180の各支出に係る各視察 につき,補助参加人P2及び同P3は,番号111及び128の各支出に係る各視察に同道し,補助参加人P4及び同P5は,番号174及び180の各支出に係る各視察に同道した旨主張しているものの,当該各視察の報告書には,同道したはずの議員1名の記載がないことから,前記各支出は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,視察の報告書に同道した議員の氏名の記載がないことのみをもって,当該各視察を実施した旨の主張の内容に疑いを差し挟むことはできない。そうすると,前記各補助参加人のいずれかが,前記各視察をしていないにもかかわらず前記各視察に係る支出をしたとは認められず,その他に,前記各支出が本件別表所定の項目及び内容に該当しないことを 裏付ける事情は認められない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 キ小括そして,原告らは,調査研究費(番号1,10,11,35,36,9 6~100,110,111,114,128,174~176,180, 194,230~233,243,252,270,290の各支出)について,前記各主張をするにとどまるところ,当該各支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しないこと,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えることについて,これを裏付ける客観的かつ的確な証拠はなく,これを推認させるような事情も見当たらない。 そうすると,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ⑵ 広報・広聴費 裏付ける客観的かつ的確な証拠はなく,これを推認させるような事情も見当たらない。 そうすると,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ⑵ 広報・広聴費(番号2,12~15,38,43,53~58,92,135,136,179,195,200~210,218,223~225,244,245,291~299の各支出)について ア本件別表においては,会派は,「会派が行う活動,市政について住民に報告するために要する経費,会派が行う住民からの市政及び会派の活動に対する要望,意見の聴取,住民相談等の活動に要する経費」につき,議員は,「議員が行う活動,市政について住民に報告するために要する経費,議員が行う住民からの市政及び議員の活動に対する要望,意見の聴取,住民相 談等の活動に要する経費」につき,いずれも「広報・広聴費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。そして,本件内規においても,広報紙作成費等,会場費,茶菓子代,文書発送費等につき,「広報・広聴費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。 そして,前記各支出は,いずれも本件別表所定の報告,要望,意見の聴取,住民相談等の活動に要する経費であり,かつ,本件内規所定の広報紙作成費等に該当するものであると認めることができる(弁論の全趣旨)。 イ原告らは,番号179の支出に係る市政報告は,自己の選挙結果を報告する内容にすぎず,支持者拡大を目的に発送されたものであり,議員とし ての議会活動の基礎となっていないとして,前記支出は,条例所定経費に 該当しない旨主張する。 しかしながら,補助参加人P4は,前記支出に係る市政報告が「P4通信」19号である旨主張しており,その点につ となっていないとして,前記支出は,条例所定経費に 該当しない旨主張する。 しかしながら,補助参加人P4は,前記支出に係る市政報告が「P4通信」19号である旨主張しており,その点について当事者間に争いはないところ,証拠(戊6)によれば,「P4通信」19号には,平成25年1月27日に行われた茨木市議会議員選挙の結果,同日以降の茨木市議会各会 派の構成等が記載されており,当該記載内容は,本件別表が前記アのとおり規定するところの,「市政について住民に報告する」ものということができ,また,前記1⑴アの政務活動費の制度趣旨や,本件別表の文言に照らしても,特定の会派又は議員への選挙での投票を呼びかける内容の報告等については,本件別表所定の「市政について住民に報告する」ものに該当 しないと解する余地があるとしても,前記市政報告に係る既に実施された選挙結果の報告等は,「市政について住民に報告する」ものに該当するといい得るのであって,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないと解すべき根拠はない。そうすると,前記支出は,茨木市政について住民に報告するために必要な経費というべきであって,関係各証拠に照 らしても,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ウ原告らは,番号200,202~207の各支出につき,当該各支出に 係る市政相談会又は市政報告会の会場費等及び市政報告会開催案内の郵送料は,いずれも用途が不明であるか,支持者拡大活動のために要した費用であって,議員としての議会活動の基礎となっていないとして,前記各支出は,条例所定経費に該当 の会場費等及び市政報告会開催案内の郵送料は,いずれも用途が不明であるか,支持者拡大活動のために要した費用であって,議員としての議会活動の基礎となっていないとして,前記各支出は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,市民相談会又は市政報告会は,議員が行う活動,市政に ついての住民への報告や,住民からの市政及び議員の活動に対する要望, 意見の聴取,住民相談等といった,本件別表において広報・広聴費の対象として定められた活動を行うための会合であるということができるところ,前記市民相談会又は市政報告会において,その余の活動が行われていたことを裏付ける的確な証拠はない。そうすると,前記各支出に係る行為は,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないということは できないのであって,関係各証拠に照らしても,当該実施に係る支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 エ原告らは,番号218の支出につき,当該支出に係る市政報告には,補助参加人P6の後援会の宣伝があることなどから,少なくともその2分の1を超える部分は,支持者拡大活動のために要した費用であって,議員としての議会活動の基礎となっていないとして,前記支出は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,補助参加人P6は,前記支出が,同人の市政報告の(平成26年1月号)(戊7)の文書発送費である旨主張しており,その点について当事者間に争いはないところ,当該市政報告の2頁目下部における同人の後援会の親睦旅行の案内に係る記載は,議員としての議会活動の基礎と 1月号)(戊7)の文書発送費である旨主張しており,その点について当事者間に争いはないところ,当該市政報告の2頁目下部における同人の後援会の親睦旅行の案内に係る記載は,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等に関するものであるとは認められない一方,その余 の記載は,茨木市議会における同人の質疑内容の報告,同人の市議会議員としての活動内容の報告,茨木市議会報告会の内容の報告といったもので,本件別表所定の「市政について住民に報告する」ものに該当するといい得るのであって,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないと解すべき根拠はない。そして,証拠(戊7,12)によれば,前記市 政報告のうち,同人の後援会の親睦旅行の案内に係る記載が占める割合は, 多くとも24分の4を超えるものではないと認められるところ,同人は,前記市政報告の文書発送費の24分の20相当額である番号218の支出についてのみ,広報・広聴費として,政務活動費を充てることとしたことが認められる。 そうすると,番号218の支出に係る行為は,議員としての議会活動の 基礎となる調査研究活動等ではないということはできないのであって,関係各証拠に照らしても,番号218の支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記支出は,条例所定経費に該当しないものであると認め ることができない。 オ小括そして,原告らは,広報・広聴費(番号2,12~15,38,43,53~58,92,135,136,179,195,200~210,218,223~225,244,245,291~299の各支出)に ついて,前記各主張をするにとどまるところ,前 8,43,53~58,92,135,136,179,195,200~210,218,223~225,244,245,291~299の各支出)に ついて,前記各主張をするにとどまるところ,前記各支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しないこと,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えることについて,これを裏付ける客観的かつ的確な証拠はなく,これを推認させるような事情も見当たらない。 そうすると,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認 めることができない。 ⑶ 資料作成費(番号3~5,16~21,39,40,44~49,59~75,105~108,123,124,129~131,137~141,154,155,159,161,162,170,177,181~185,196,197,211~216,219~221,228,246, 271~275,300~306,334~339の各支出)について ア本件別表においては,会派は,「会派が行う活動に必要な資料の作成に要する経費」につき,議員は,「議員が行う活動に必要な資料の作成に要する経費」につき,いずれも「資料作成費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。そして,本件内規においても,印刷製本代,事務用品・事務機器購入・リース料,事務用品・事務機器の修繕料等につ き,「資料作成費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。 そして,前記各支出は,いずれも本件別表所定の資料の作成に要する経費であり,かつ,本件内規所定の印刷製本代,事務用品購入費等に該当するものであると認めることができる(弁論の全趣旨)。 イ原告らは,番号162の支出につき,当該支出に係る領収証に商品名の記 ,かつ,本件内規所定の印刷製本代,事務用品購入費等に該当するものであると認めることができる(弁論の全趣旨)。 イ原告らは,番号162の支出につき,当該支出に係る領収証に商品名の記載がなく,資料作成費に該当する経費であると認められない旨主張する。 しかしながら,証拠(丁3-1~3)及び弁論の全趣旨によれば,番号162の支出は,平成26年3月23日,A株式会社B支店において,4941円で購入された「インク」であることが認められるところ,当該イ ンクを議員としての議会活動の基礎となる資料の作成に利用したとの補助参加人P7の主張は合理的であって,その内容に疑いを差し挟むに足りる客観的かつ的確な証拠はない。 したがって,前記支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ウ原告らは,番号221の支出につき,印刷代が計上されている市政報告が付されておらず,条例所定経費と認められない旨主張する。 しかしながら,補助参加人P6は,前記支出が,同人の市政報告の(平成26年1月号)(戊7)の印刷代である旨主張しており,その点について当事者間に争いはないところ,前記⑵エのとおり,証拠(戊7,12)に よれば,前記市政報告のうち,調査研究活動等に関するものであるとは認 められない,同人の後援会の親睦旅行の案内に係る記載が占める割合は,多くとも24分の4を超えるものではないと認められるところ,同人は,前記市政報告の作成費の24分の20相当額である番号221の支出についてのみ,資料作成費として,政務活動費を充てることとしたことが認められる。 そうすると,番号221の支出に係る行為は,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないということはできないのであ 資料作成費として,政務活動費を充てることとしたことが認められる。 そうすると,番号221の支出に係る行為は,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないということはできないのであって,関係各証拠に照らしても,番号221の支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 エ小括そして,原告らは,資料作成費(番号3~5,16~21,39,40,44~49,59~75,105~108,123,124,129~1 31,137~141,154,155,159,161,162,170,177,181~185,196,197,211~216,219~221,228,246,271~275,300~306,334~339の各支出)について,前記各主張をするにとどまるところ,前記各支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しないこと,又は,社会通念 上,相当であると認められる範囲を超えることについて,これを裏付ける客観的かつ的確な証拠はなく,これを推認させるような事情も見当たらない。 そうすると,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ⑷ 資料購入費(番号6,22~34,41,50,76~91,109,1 12,115~121,125~127,132,133,142~153,156~158,160,163~169,171~173,178,186~193,198,217,222,226,239~242,247~251,255~269,276~286,307~331,340~352の各支 60,163~169,171~173,178,186~193,198,217,222,226,239~242,247~251,255~269,276~286,307~331,340~352の各支出)について ア本件別表においては,会派は,「会派が行う活動に必要な図書,資料等の購入に要する経費」につき,議員は,「議員が行う活動に必要な図書,資料等の購入に要する経費」につき,いずれも「資料購入費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。そして,本件内規においても,新聞,図書,雑誌,定期刊行物購入費及び有料データベース利用 料につき,「資料購入費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。 そして,前記各支出は,いずれも本件別表所定の図書,資料等の購入に要する経費であり,かつ,本件内規所定の新聞等の購入費に該当するものであると認めることができる(弁論の全趣旨)。 イ原告らは,前記各支出に係る資料につき,議会図書室に備えられているものであるか,又は,政務活動に必要なものであるならば議会図書室に備えるべきものであって,個別会派や議員が購入する必要はないから,前記各支出は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,前記1⑶カで述べたところと同様に,仮に当該資料が議 会図書室等に備えられているとしても,適時かつ迅速な調査研究活動のために必要な資料を,会派や議員の事務所に備え置く必要性は高いというべきであって,当該資料の購入が,調査研究活動の目的や性質に照らし,有益であるといえることに鑑みると,前記各支出に係る資料の購入費を支出することが,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認 めることができない。 したがって,前記各支出は あるといえることに鑑みると,前記各支出に係る資料の購入費を支出することが,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認 めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ウまた,原告らは,番号22,28,76,89,258,276,282,340,351,352の各支出に係る資料は,政党の機関誌等であるから,前記各支出は,条例所定経費に該当しないし,特に,自らが所属 する政党の機関誌や政党新聞の購入費は,社会通念上,政党活動と同視すべき活動に要する経費であるというべきであって,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,弁論の全趣旨によれば,前記機関誌及び新聞等には,当該政党の政策に限らず,国内外の政治経済等に関する情報が記載されてい ると認められるところ,前記機関紙及び新聞等を購入する行為は,会派又は議員としての議会活動の基礎となる前記情報を得るためのものとして合理性を有するというべきであって,関係各証拠に照らしても,当該購入に係る支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 なお,原告らは,資料作成費に該当するとして政務活動費を充てられている番号19の支出についても,政党新聞の購入費用であるので条例所定経費に該当しない旨主張する趣旨であると解されるところ,以上検討した ところによれば,当該支出が,条例所定経費に該当しないと認めることもできないというべきである。 エ原告らは,番号89の平成24年4月分から平成25年3月分までの「週 ところ,以上検討した ところによれば,当該支出が,条例所定経費に該当しないと認めることもできないというべきである。 エ原告らは,番号89の平成24年4月分から平成25年3月分までの「週刊・新社会」に係る支出(補助参加人日本共産党)及び番号341のうち,平成25年2月及び3月分の「反原発新聞」に係る支出(補助参加人P8) について,前記各支出は,平成24年度分の雑誌又は新聞の購入費を支出 したものであるから,平成25年度の政務活動費としては,条例所定経費に該当しない旨主張する。 そこで検討すると,本件条例は,政務活動費を,四半期ごとに交付するものとし,各四半期の最初の月に,当該四半期に属する月数分を交付する旨(3条1項)や,収支報告書及び会計帳簿等は,前年度の交付に係る政 務活動費について,毎年4月30日までに提出しなければならない旨(8条2項)等を定めるのみであり,本件規則及び本件内規をみても,政務活動費を充てることができる経費について,その支出ないし支出原因の発生の時期を限定する趣旨の規定は見当たらない。また,会計年度及びその独立の原則を定める地方自治法208条は,普通地方公共団体について,一 定の期間を画し,当該期間における収入及び支出の状況を明確にするとともに,収入及び支出の均衡を図る趣旨にとどまるから,同条の存在をもって,特定の年度の政務活動費に関して,これを充てることができる経費は,当該年度中に支出ないし支出原因が発生したものに限られると解すべきということにはならない。以上に加えて,①補助参加人日本共産党及び同P 8は,前記雑誌又は新聞を定期購読していたこと,②平成24年度においても,補助参加人日本共産党は,茨木市議会における会派として,補助参加人P8は,茨木市議会における議員 人日本共産党及び同P 8は,前記雑誌又は新聞を定期購読していたこと,②平成24年度においても,補助参加人日本共産党は,茨木市議会における会派として,補助参加人P8は,茨木市議会における議員として,それぞれ活動していたこと(弁論の全趣旨)を考慮すれば,補助参加人日本共産党及び同P8において,前年度分の雑誌又は新聞の購入費に政務活動費を充てたことが,本件 条例又は本件別表の定めに反するということはできない。 そして,関係各証拠に照らしても,前記各支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認 めることができない。 オ原告らは,①番号90のうち,平成26年4月分から平成27年1月分までの「宣伝研究」に係る支出,番号91のうち,平成26年4月分から平成27年1月分までの「月刊保育情報」に係る支出(補助参加人日本共産党),②番号249のうち,平成26年4月分から平成27年1月分までの「日本教育新聞」に係る支出,番号250のうち,平成26年4月分か ら平成27年2月分までの「自治体情報ディーファイル」に係る支出(補助参加人P9),③番号261のうち,平成26年4月分から同年11月分までの「月刊ガバナンス」に係る支出,番号265のうち,同年4月分から同年12月分までの「月刊保育情報」に係る支出,番号266のうち,同年4月分から同年11月分までの「遊育」に係る支出(補助参加人P1 0)について,前記各支出は,同年度分の雑誌又は新聞の購入費を支出したものであるから,平成25年度の政務活動費としては,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,前記エ 加人P1 0)について,前記各支出は,同年度分の雑誌又は新聞の購入費を支出したものであるから,平成25年度の政務活動費としては,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,前記エで検討したところに加えて,①補助参加人日本共産党,同P9及び同P10は,前記雑誌又は新聞を定期購読していたこと, ②平成26年度においても,補助参加人日本共産党は,茨木市議会における会派として,補助参加人P9及びP10は,茨木市議会における議員として,活動を継続していたと認められること(弁論の全趣旨)を考慮すれば,補助参加人日本共産党,同P9及び同P10において,翌年度分の雑誌又は新聞の購入費に政務活動費を充てたことが,本件条例又は本件別表 の定めに反するということはできない。 そして,関係各証拠に照らしても,前記各支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認 めることができない。 カ原告らは,①番号158のうち,「安倍政権365日の激闘」に係る支出(補助参加人P11),②番号186,188及び189のうち,「人類哲学序説」,「本居宣長『うひ山ぶみ』」,「新訳鉄舟随感録『剣禅一如』の精髄を極める」及び「人物を修める東洋思想十講」に係る各支出(補助参加人P5)について,前記各図書は,議員としての議会活動の基礎となるもの として,購入すべき必要がある図書ではないから,前記各支出は条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,補助参加人P11は,「安倍政権365日の激闘」を,消費税及び地方自治等に関する政策に関する知見を深める目的で,補助参加人P5 前記各支出は条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,補助参加人P11は,「安倍政権365日の激闘」を,消費税及び地方自治等に関する政策に関する知見を深める目的で,補助参加人P5は,「人類哲学序説」,「本居宣長『うひ山ぶみ』」,「新訳鉄舟随感録 『剣禅一如』の精髄を極める」及び「人物を修める東洋思想十講」を,人類の文化や普遍的な道徳の在り方等について知見を深め,茨木市における道徳教育等の教育行政を充実させる施策を考える基礎とする目的で,それぞれ前記各図書を購入した旨主張しているところ,前記各主張に係る各図書の購入の目的に一定の合理性があることは否定できないから,前記各図 書を購入する行為が,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないということはできないのであって,関係各証拠に照らしても,当該購入に係る支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 キ小括そして,原告らは,資料購入費(番号6,22~34,41,50,76~91,109,112,115~121,125~127,132, 133,142~153,156~158,160,163~169,1 71~173,178,186~193,198,217,222,226,239~242,247~251,255~269,276~286,307~331,340~352の各支出)について,前記各主張をするにとどまるところ,前記各支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しないこと,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えること について,こ ~352の各支出)について,前記各主張をするにとどまるところ,前記各支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しないこと,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えること について,これを裏付ける客観的かつ的確な証拠はなく,これを推認させるような事情も見当たらない。 そうすると,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ⑸ 事務所費(番号7~9,42,93~95,113,122,134,1 99,229,289,332,333の各支出)についてア本件別表においては,会派は,「会派が行う活動に必要な事務所の設置,管理に要する経費」につき,議員は,「議員が行う活動に必要な事務所の設置,管理に要する経費」につき,いずれも「事務所費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。そして,本件内規において も,会派は,会派控室内に設置・保管する事務用品・事務機器の購入費,リース料,修繕料及び保守料につき,議員は,月額3万円までの事務所賃借料,月額1万円までの自宅兼事務所の維持管理費,事務機器購入費等につき,「事務所費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。 そして,前記各支出は,いずれも本件別表所定の事務所の設置又は管理に要する経費であり,かつ,本件内規所定の事務用品の購入費,事務所賃借料等に該当するものであると認めることができる(弁論の全趣旨)。 イ原告らは,番号113,122,199の各支出につき,事務所費として,議員個人の生活に係る水光熱費が支出されており,議員としての議会 活動の基礎となっていないから,前記各支出は,条例所定経費に該当しな い旨主張する。 しかしながら,前記1⑶クのとおり,議員の自宅兼事務所の 費が支出されており,議員としての議会 活動の基礎となっていないから,前記各支出は,条例所定経費に該当しな い旨主張する。 しかしながら,前記1⑶クのとおり,議員の自宅兼事務所の維持管理費として,月額1万円を上限に政務活動費の支出を認める旨の本件内規の定めが,違法,不法であるということはできない。そして,前記各支出は,本件内規の定めに適合していないということも,本件別表所定の項目及び 内容に該当しないということもできないところ,自宅を事務所として使用したことにつき月額1万円を計上した前記各支出が,社会通念上相当であると認められる範囲を超えることについて,これを裏付ける客観的かつ的確な証拠はなく,これを推認させるような事情も見当たらない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認 めることができない。 ウ原告らは,番号289の支出につき,補助参加人P12は,当該事務所賃借料の支出に係る事務所を使用していないから,前記支出は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,補助参加人P12は,平成25年度において,賃借して いる前記事務所で,茨木市の住民からの市政及び議員の活動に対する要望,意見の聴取,住民相談等の活動及びそのための資料作成を行っていた旨主張するところ,当該主張の内容が不合理であるということはできない上,証拠(戊1)によれば,平成28年2月11日時点ではあるものの,前記事務所内に,机や椅子等が設置されていたことが認められ,前記主張と整 合する事情があるといえる一方,前記主張の内容に疑いを差し挟む足りる的確な証拠は見当たらない。そうすると,前記事務所を賃借する行為は,住民からの市政及び議員の活動に対する要望,意見の聴取等を実施するために不必要な といえる一方,前記主張の内容に疑いを差し挟む足りる的確な証拠は見当たらない。そうすると,前記事務所を賃借する行為は,住民からの市政及び議員の活動に対する要望,意見の聴取等を実施するために不必要なものであるとはいえず,また,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないということはできないのであって,関係各 証拠に照らしても,当該賃借に係る賃借料の支出が,本件別表所定の項目 及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 エ小括 そして,原告らは,事務所費(番号7~9,42,93~95,113,122,134,199,229,289,332,333の各支出)について,前記各主張をするにとどまるところ,前記各支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しないこと,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えることについて,これを裏付ける客観的かつ的確な証 拠はなく,これを推認させるような事情も見当たらない。 そうすると,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ⑹ 研修費(番号37,51,52,101~104,234~238,253,254の各支出)について ア本件別表においては,会派は,「会派が研修会を開催するために必要な経費,団体等が開催する研修会の参加に要する経費」につき,議員は,「議員が研修会を開催するために必要な経費,団体等が開催する研修会の参加に要する経費」につき,いずれも「研修費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。そして,本件内規においても,会場費, 旅費等につき 必要な経費,団体等が開催する研修会の参加に要する経費」につき,いずれも「研修費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。そして,本件内規においても,会場費, 旅費等につき,「研修費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。 そして,前記各支出は,いずれも本件別表所定の研修会の開催又は参加に要する経費であり,かつ,本件内規所定の会場費,旅費等に該当するものであると認めることができる(弁論の全趣旨)。 イ原告らは,番号37,253,254の各支出に係る各視察及び各研修 につき,同一会派の複数名で現地に赴いていることに照らすと,視察研修の名の下に行われた仲間内の旅行というべきであって,その実施の必要性がない旨主張する。 しかしながら,本件相手方らは,前記各視察及び各研修につき,バイオマス資源の活用,産官学連携による商品開発及び販売,ITCの活用とい った点について,先進的な取組みをしている自治体の施策や実情等について,調査研究を行うことを目的とするものであるなどと主張するところ,視察又は研修を通じて,他の自治体の先進的な取組み等について,直接見聞し,理解を深めることは,茨木市の政策立案や政策実施等の在り方を検討する基礎となるものであるから,前記各視察及び各研修を実施すること は,会派又は議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないということはできないのであって,関係各証拠に照らしても,当該実施に係る旅費等の支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ウ原告らは,番号 ,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ウ原告らは,番号101,103の各支出のうち,鉄道賃等のうちグリーン料金に相当する部分及び日当に相当する部分は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,前記⑴ウのとおり,本件内規は,旅費条例の別表「1」欄の定めに従い,片道100キロメートル以上の鉄道利用に係る鉄道賃について普通旅客運賃及び特別車両料金(いわゆるグリーン料金),日当について1日当たり3000円を,調査研究費として支出することを認めるものであるところ,旅費条例の定める基準によって,グリーン料金及び日当 を支出することが,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えてい るということはできない。そして,前記支出のうち,グリーン料金及び日当に相当する部分について,旅費条例の定める基準を満たさないものがあると認めるに足りる客観的かつ的確な証拠はない。 したがって,前記支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 エ原告らは,番号101~104,234~238の各支出に係る各視察及び各研修につき,茨木市のための研究調査と評価することができないもの又は具体的な政策立案を目的としていないものであり,議員としての議会活動の基礎となっていないなどとして,前記各支出は,条例所定経費に該当しない旨主張する。 しかしながら,前記各支出をした議員らは,前記各視察及び各研修につき,他の自治体が実施する先進的又は特色のある取組みや,地方自治一般に共通する課題について調査研究をすることを目的とするものであるなどと主張するところ,他の自治体に 員らは,前記各視察及び各研修につき,他の自治体が実施する先進的又は特色のある取組みや,地方自治一般に共通する課題について調査研究をすることを目的とするものであるなどと主張するところ,他の自治体における取組みや,地方自治一般に共通する課題への理解を深めることは,茨木市の政策課題及び政策実施の在り方 を相対的に位置付け,政策立案の多角的な検討をするための基礎となるものであるから,前記各視察及び各研修を実施することは,議員としての議会活動の基礎となる調査研究活動等ではないということはできないのであって,関係各証拠に照らしても,当該実施に係る旅費等の支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認 められる範囲を超えていると認めることができない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 オ小括そして,原告らは,研修費(番号37,51,52,101~104, 234~238,253,254の各支出)について,前記各主張をする にとどまるところ,前記各支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しないこと,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えることについて,これを裏付ける客観的かつ的確な証拠はなく,これを推認させるような事情も見当たらない。 そうすると,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認 めることができない。 ⑺ 人件費(番号227,287,288の各支出)についてア本件別表においては,会派は,「会派が行う活動を補助する職員を雇用する経費」につき,議員は,「議員が行う活動を補助する職員を雇用する経費」につき,いずれも「人件費」として政務活動費を充てることができるもの と定められてい 派が行う活動を補助する職員を雇用する経費」につき,議員は,「議員が行う活動を補助する職員を雇用する経費」につき,いずれも「人件費」として政務活動費を充てることができるもの と定められている。そして,本件内規においても,アルバイト雇用賃金につき,「人件費」として政務活動費を充てることができるものと定められている。 そして,前記各支出は,いずれも本件別表所定の補助職員の雇用に要する経費であり,かつ,本件内規所定のアルバイト雇用賃金に該当するもの であると認めることができる(弁論の全趣旨)。 イそして,原告らは,人件費(番号227,287,288の各支出)について,アルバイトの勤務日時や,アルバイト料の支払先等が不明であり,支出の必要性が認められない旨主張する。 しかしながら,補助参加人P13及び同P12は,当該被用者の職務内 容を一定程度具体的に主張しており,当該主張の内容が不合理であるということはできない一方で,原告らは,前記主張をするにとどまり,前記主張の内容に疑いを差し挟む足りる的確な証拠は見当たらない。そして,関係各証拠に照らしても,前記支出が,本件別表所定の項目及び内容に該当しない,又は,社会通念上,相当であると認められる範囲を超えていると 認めることができない。 そうすると,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 ⑻ その他の点について原告らは,番号35(補助参加人自由民主党・絆),193(補助参加人P5),271,272(補助参加人P12)の各支出について,本件相手方ら は,当該各支出に係る金額を,事後的に訂正し,減額しており,当該減額部分相当額について,精算及び戻入をすべきであるのに,現在に至るまで,精算及び戻入がされていない旨主 出について,本件相手方ら は,当該各支出に係る金額を,事後的に訂正し,減額しており,当該減額部分相当額について,精算及び戻入をすべきであるのに,現在に至るまで,精算及び戻入がされていない旨主張する。 そこで検討すると,証拠(甲1)のうち,前記各補助参加人に係る平成25年度政務活動費収支報告書の記載によれば,前記各支出に係る金額が訂正 される前の時点で,補助参加人自由民主党・絆は,政務活動費として72万円の交付を受けたのに対し,政務活動費を充てることができる経費として72万810円を支出していたこと,補助参加人P5は,政務活動費として36万円の交付を受けたのに対し,政務活動費を充てることができる経費として37万246円を支出していたこと,補助参加人P12は,政務活動費と して44万4000円の交付を受けたのに対し,政務活動費を充てることができる経費として47万3327円を支出していたことがそれぞれ認められる。そして,その後,補助参加人自由民主党・絆は,160円について,補助参加人P5は,1785円について,補助参加人P12は,499円について,それぞれ前記各支出に係る金額から減額する旨の訂正をしたと認めら れる(争いのない事実)。 本件条例9条は,政務活動費の交付を受けた会派及び議員は,その年度において交付を受けた政務活動費の総額(以下「交付総額」という。)から当該会派及び議員がその年度において本件条例6条に定める経費の範囲に基づいて支出した総額(以下「支出総額」という。)を控除して残余がある場合,当 該残余の額に相当する額の政務活動費を返還しなければならない旨定めてい るところ,補助参加人自由民主党・絆について,交付総額は72万円であるのに対し,前記訂正後の支出総額は72万650円であること 額に相当する額の政務活動費を返還しなければならない旨定めてい るところ,補助参加人自由民主党・絆について,交付総額は72万円であるのに対し,前記訂正後の支出総額は72万650円であること,補助参加人P5について,交付総額は36万円であるのに対し,前記訂正後の支出総額は36万8461円であること,補助参加人P12について,交付総額は44万4000円であるのに対し,前記訂正後の支出総額は47万2828円 であることから,前記各補助参加人らについて,いずれも,交付総額から支出総額を控除した場合の残余がなく,返還すべき政務活動費はないということができる。 そうすると,前記各補助参加人らが,減額部分相当額について,精算及び戻入をすべきであるということはできない。 したがって,前記各支出は,条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 3 総括以上によれば,本件各支出は,いずれも条例所定経費に該当しないものであると認めることができない。 第4 結論よって,原告らの請求は,いずれも理由がないから,これらを棄却することとし,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第2民事部 裁判長裁判官三輪方大 裁判官吉川慶 裁判官山崎雄大は,差し支えにつき,署名押印することができない。 裁判長裁判官三輪方大(別紙1省略)(別紙5省略)(別紙6の1省略)(別紙6の2省略) (別紙2の2)請求一覧表(議員) 相手方請求額(円) )(別紙6の1省略)(別紙6の2省略) (別紙2の2)請求一覧表(議員) 相手方請求額(円)P14287,832P1565,030P2224,194P16283,316P1742,501P383,826P1823,000P1998,793P1177,748P20109,000P772,288P21115,339P2260,029P4217,946P5172,185P23245,965P24157,181P6144,475P1348,873P254,500P26250,280 P9230,851P1074,000P12437,357P27254,060P8235,867
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