(平成12年(ワ)第86号損害賠償請求事件(以下「A事件」という。),同年(ワ)第304号立替金請求事件(以下「B事件」という。)) 主文 1 A事件被告C及び同Dは連帯してA事件原告4,同7,同8,同11,同12,同13,同14,同15,同16,同18,同19,同20,同22,同23,同26,同27,同28に対し,別紙2の認容額欄記載の金銭及びこれに対するA事件被告Cは平成12年4月25日から,同Dは同月22日から各支払済みまで年5パーセントの割合による金銭を支払え。 2 A事件原告3とA事件被告株式会社クオークとの間で,別紙1の未払額欄記載の未払割賦代金債務が存在しないことを確認する。 3 B事件被告EはA事件被告・B事件原告株式会社セントラルファイナンスに対し,A事件被告小林織物株式会社から「シングル寝具セット/R・S・R超長綿(アロエ加工)」という名称の寝具セット1組を受領するのと引換えに,金41万3600円を支払え。 4 A事件原告4,同7,同8,同11,同12,同13,同14,同15,同16,同18,同19,同20,同22,同23,同26,同27,同28のA事件被告C及び同Dに対するその余の各請求及びその余のA事件被告らに対する各請求,A事件原告3のA事件被告株式会社クオークに対するその余の請求及びその余のA事件被告らに対する各請求,A事件原告1,同2,同5(6),同9,同10,同17,同21,同25,同29のA事件被告らに対する各請求並びにA事件被告・B事件原告株式会社セントラルファイナンスのその余の請求をいずれも棄却する。 5 A事件についての訴訟費用のうち,A事件被告C及び同Dに生じた費用は,これを5分し,そ びにA事件被告・B事件原告株式会社セントラルファイナンスのその余の請求をいずれも棄却する。 5 A事件についての訴訟費用のうち,A事件被告C及び同Dに生じた費用は,これを5分し,その4をA事件原告らの,その余をA事件被告C及び同Dの負担とし,その余のA事件被告らについて生じた費用はA事件原告らの負担とし,B事件についての訴訟費用は,これを2分し,それぞれを各自の負担とする。 6 この判決は,第1項及び第3項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 【以下,当事者の名称を次のとおり表記する。】A事件原告ら原告ら(なお,各原告について,別紙1のNo.欄の記載に従い,「原告1」のように表記する。)A事件被告株式会社キュアワールド被告キュアワールドA事件被告小林織物株式会社被告小林織物A事件被告株式会社クオーク被告クオークA事件被告株式会社アプラス被告アプラスA事件被告株式会社ファインクレジット被告ファインA事件被告ゼネラル・エレクトリック・キャピタル・コンシューマー・ファイナンス株式会社被告ゼネラルA事件被告C 被告CA事件被告D 被告DA事件被告・B事件原告株式会社セントラルファイナンス被告セントラルA事件被告ら被告らB事件被告E ルファイナンス被告セントラルA事件被告ら被告らB事件被告E 被告E第1 請求 1 A事件の主位的請求(1) 被告C及び同Dは原告ら全員に対し,別紙1の販売会社欄及び信販会社欄記載の被告らはこれに対応する契約者欄記載の原告らに対し,それぞれの原告に対応する被告らが連帯して,別紙1の請求額欄記載の金銭及びこれに対する別紙3の訴状送達日欄記載の日の翌日から各支払済みまで年5パーセントの割合による金銭を支払え(共同不法行為に基づく損害賠償請求)。 (2) 別紙1の契約者欄記載の原告らとこれに対応する信販会社欄記載の被告らとの間で,別紙1の未払額欄記載の各未払割賦代金債務が存在しないことを確認する(立替払契約に基づく割賦代金債務の不存在確認請求)。 2 A事件の予備的請求1(1)ア別紙1の信販会社欄記載の被告らはこれに対応する契約者欄記載の原告らに対し,別紙1の既払額欄記載の金銭及びこれに対する別紙3の訴状送達日欄記載の日の翌日から各支払済みまで年5パーセントの割合による金銭を支払え(既払割賦代金の不当利得返還請求)。 イ別紙1の販売会社欄記載の被告らはこれに対応する契約者欄記載の原告らに対し,別紙1の既払額欄記載の金銭及びこれに対する別紙3の訴状送達日欄記載の日の翌日から各支払済みまで年5パーセントの割合による金銭を支払え(既払割賦代金の不当利得返還請求)。 (2) 1(2)と同旨(立替払契約に基づく割賦代金債務の不存在確認請求) 3 A事件の予備的請求2別紙1の契約者欄記載の原告らとこれに対応する信販会社欄記載の被告らとの間で, (2) 1(2)と同旨(立替払契約に基づく割賦代金債務の不存在確認請求) 3 A事件の予備的請求2別紙1の契約者欄記載の原告らとこれに対応する信販会社欄記載の被告らとの間で,それぞれの原告らがそれぞれの被告らから別紙1の未払額欄記載の割賦代金の請求を受けたときは,これを拒絶する権利を有することを確認する(立替払契約に基づく割賦代金債務の取立を拒絶する権利の確認請求)。 4 B事件被告Eは被告セントラルに対し,金41万3600円及びこれに対する平成11年12月10日から支払済みまで年6分の割合による金銭を支払え(立替払契約に基づく割賦代金請求)。 第2 事案の概要A事件は,原告らが被告らを相手方として,原告らは,被告らとの間で寝具セット(以下「本件布団」という。)の売買契約及び立替払契約を締結したが,これは株式会社ジェー・エヌ・グリーンショップ(以下「JNグリーンショップ」という。)が原告らに対し,真実は経済的に破綻することが必至である商法であるにもかかわらず,モニター料を支払う特約に基づいて毎月の割賦代金額を超える報酬が得られるので,この報酬で支払をすれば実質的な出捐はないなどと欺罔したことによるものであるなどと主張して,主位的請求として,民法709条,715条及び719条に基づく損害賠償及び遅延損害金の支払並びに上記の立替払契約に基づく割賦代金債務の不存在確認を,予備的請求として,上記の立替払契約に基づく既払割賦代金の不当利得返還及び遅延損害金の支払並びに上記の立替払契約に基づく割賦代金債務の不存在確認ないしその取立を拒絶する権利の確認を求めた事案である。また,B事件は,被告セントラルが被告Eを相手方として,上記の立替払契約に基づく割賦代金及び遅延損害金の支払を求めた事案である。 存在確認ないしその取立を拒絶する権利の確認を求めた事案である。また,B事件は,被告セントラルが被告Eを相手方として,上記の立替払契約に基づく割賦代金及び遅延損害金の支払を求めた事案である。 1 A事件に関する原告らの主張(1) 前提となる事実関係についてア本件売買契約及び本件立替払契約の締結について別紙1の契約者欄記載の原告らは,契約日欄記載の日に,それぞれの原告に対応する販売会社欄記載の被告らとの間で,別紙1の契約日欄,数量欄及び寝具代金欄記載の内容の本件布団の売買契約(以下「本件売買契約」という。)を締結するとともに,それぞれの原告に対応する信販会社欄記載の被告らとの間で,別紙1の契約日欄,割賦代金総額欄記載の内容の本件売買契約に基づく売買代金の支払について立替払契約(以下「本件立替払契約」という。)を締結した。 イ JNグリーンショップが行った詐欺商法についてJNグリーンショップは原告ら及び被告Eに対し,真実は経済的に破綻することが必至である商法であるにもかかわらず,モニター料を支払う特約に基づいて毎月の割賦代金額を超える報酬が得られるので,この報酬で支払をすれば実質的な出捐はないなどと欺罔して,被告キュアワールド及び同小林織物(以下「被告販売会社」という。)との間で本件売買契約及び上記のモニター料支払に関する特約(以下「本件モニター特約」という。)を,被告クオーク,同セントラル,同アプラス,同ファイン及び同ゼネラル(以下「被告信販会社」という。)との間で本件立替払契約を,それぞれ締結させた(以下「本件詐欺商法」という。)。 本件詐欺商法の詳細は,以下のとおりである。 (ア) JNグリーンショップの設立等 替払契約を,それぞれ締結させた(以下「本件詐欺商法」という。)。 本件詐欺商法の詳細は,以下のとおりである。 (ア) JNグリーンショップの設立等被告Cと訴外Fは,平成10年6月,本件詐欺商法を行う目的でJNグリーンショップを設立した。 被告Cは,JNグリーンショップの代表取締役であり,Fは,その取締役兼広島支店長である。また,被告D,訴外G及び訴外Hは,いずれもJNグリーンショップの役員ではなかったが,被告Dは,本件詐欺商法の実質的首謀者として被告Cらに指示を与えており,G及び後記のBプラン会員であるHも本件詐欺商法に関与していた。 (イ) 本件詐欺商法の会員システム① Aプラン会員は,代金41万7900円で本件布団を購入した後,これを使用し,その使い心地についての感想,意見等を記載した報告書を提出したり,チラシの配布をしたりすることにより,JNグリーンショップから毎月5万3000円のモニター料と称する報酬(以下「モニター料」という。)を受領することができる。 Aプラン会員のほとんどは,本件布団を購入する際に信販会社との間で立替払契約を締結し,毎月3万7600円の割賦代金を支払うことにしたので,モニター料と割賦代金の差額である約1万5000円が実質的な報酬となる仕組みであった。 ② Bプラン会員は,JNグリーンショップとの間で取次店契約を締結し,新規会員を勧誘することにより,JNグリーンショップから媒介手数料を受領することができる。この媒介手数料の額は,契約1口につき3万1840円であり,契約3口を締結させた場合には更に19万9000円の手数料が加算され,その後は,当該Bプラン会員を初代 から媒介手数料を受領することができる。この媒介手数料の額は,契約1口につき3万1840円であり,契約3口を締結させた場合には更に19万9000円の手数料が加算され,その後は,当該Bプラン会員を初代として,3代目から7代目までの会員が契約を締結するごとに,それぞれ1万1940円のロイヤリティーが加算された。 (ウ) 本件詐欺商法における勧誘方法JNグリーンショップは,平成10年7月ころから,「勧誘すれば勧誘するほど儲かるから,信販会社と立替払契約を締結してもすぐに割賦代金を返済できる。」と説明してBプラン会員を募集し,更に募集したBプラン会員に対し,Aプラン会員を勧誘する方法について,「モニターの数はあらかじめ制限されている上,モニター料を支払うための資金も確保されているから,JNグリーンショップがこれを負担することはない。」,「クレジット契約を締結させるのは,誠実な報告書を書かせるための手段である。」などと述べて勧誘すればよいと説明し,Aプラン会員を勧誘するよう促した。 その結果,Bプラン会員は,「良いバイトがあるよ。」,「ローンを組むのは形式だけである。」,「モニター料が払い込まれてからクレジットの代金が引き落とされるので,実際にお金を払う必要はない。」などと説明した上で,友人,知人や会社の同僚,後輩らをAプラン会員になるよう勧誘した。 Bプラン会員の中には,上記の会員システムの内容について不審に思い,JNグリーンショップに問い合わせてくる者もいたが,被告Cらは,このようなBプラン会員に対し,「モニター契約は,メーカーが新たに商品を売り出すに当たり,消費者のアンケートを取るためのものであり,宣伝費がメーカーから入る仕組みになっているので,大丈夫である。 は,このようなBプラン会員に対し,「モニター契約は,メーカーが新たに商品を売り出すに当たり,消費者のアンケートを取るためのものであり,宣伝費がメーカーから入る仕組みになっているので,大丈夫である。」,「信販会社からの代金が一度に入るので,それを預けてその金利で充当する。」,「アンケートのデータを布団のメーカーに売却するので,会社が潰れることはない。」などと説明してAプラン会員を勧誘するよう指示するなどした。 原告ら及び被告Eは,このような勧誘を受けた結果,Aプラン会員(ただし,原告12は,Bプラン会員である。)になることを承諾し,本件売買契約,本件モニター特約及び本件立替払契約を締結したものである。 (エ) 本件詐欺商法が破綻することが必至の商法であったこと本件布団の売買代金は,41万7900円であったが,仮にその仕入代金が10万円程度であるとすれば,月額5万3000円のモニター料をわずか6か月間支払うことにより,モニター料の支払が粗利を超過することになる。JNグリーンショップや被告販売会社が,新たなAプラン会員を勧誘することにより赤字を補てんすることができると考えていたのであれば,このような商法は,まさにマルチ商法に当たる。また,被告Cらは,モニター料支払による損失が広告宣伝費であるとか,アンケートのデータを売却することによる収入があるなどと説明していたが,本件布団がAプラン会員及びBプラン会員以外の者に販売された実績はないし,アンケートのデータが売却されたこともない。 更に,本件詐欺商法の会員システムにおいては,Bプラン会員に対する媒介手数料の支払が予定されていたのであるから,粗利全額をモニター料の支払に充てれば,JNグリーンショップの経営が成り立た 更に,本件詐欺商法の会員システムにおいては,Bプラン会員に対する媒介手数料の支払が予定されていたのであるから,粗利全額をモニター料の支払に充てれば,JNグリーンショップの経営が成り立たないことは明らかである。仮に約定の高額の媒介手数料を支払うことなどあり得ないと考えていたと反論するのであれば,そのこと自体が,本件詐欺商法が破綻することが必至の商法であったことを認識していたことの証左である。 このように,本件詐欺商法が破綻することは必至であったというべきところ,原告ら及び被告Eは,いずれも平成10年9月から平成11年1月末ころまでの間に勧誘を受けてAプラン会員ないしBプラン会員となった。そして,JNグリーンショップは,平成11年2月にモニター料の支払を停止し,同年3月9日,広島地方裁判所に対していわゆる自己破産の申立てをしたものであるから,上記の勧誘は詐欺に当たる。 ウ本件立替払契約に基づく割賦代金の支払について別紙1の契約者欄記載の原告らはこれに対応する信販会社欄記載の被告らに対し,本訴提起までの間に,本件立替払契約に基づく割賦代金を別紙1の既払額欄記載のとおり支払った(以下「本件既払金」という。)。 エ本件訴状の送達について本件訴状は,別紙3記載の日に被告らに送達された。 (2) 主位的請求(1)(民法709条,715条及び719条に基づく損害賠償請求)についてア被告販売会社について(ア) 補助者の不法行為責任(民法709条)被告販売会社は,原告らとの間で,JNグリーンショップを補助者として本件売買契約及び本件モニター特約を締結したものであるから,原告らに対し,JNグリーンショ 任(民法709条)被告販売会社は,原告らとの間で,JNグリーンショップを補助者として本件売買契約及び本件モニター特約を締結したものであるから,原告らに対し,JNグリーンショップが行った本件詐欺商法について民法709条に基づく不法行為責任を負う。 本件売買契約及び本件モニター特約は,被告販売会社が被告信販会社から受領した白紙のクレジット契約申込書の販売店名欄に自社の社判を押捺し,これをJNグリーンショップに交付し,JNグリーンショップが顧客から申込みを受けた場合には,この申込書に所定事項を記入して被告販売会社にファクシミリ送信し,被告販売会社がこれを更に被告信販会社にファクシミリ送信し,被告信販会社がその審査の結果を被告販売会社ないしJNグリーンショップに通知するという方法によって締結されていたものであるが,JNグリーンショップが被告販売会社の補助者であることは,以上の事実からも明らかである。 (イ) 使用者責任(民法715条)被告販売会社は,その事業のためにJNグリーンショップを使用し,その事業の執行につき,JNグリーンショップが行った本件詐欺商法により原告らに対して損害を与えたものであるから,原告らに対し,民法715条に基づく使用者責任を負う。 (ウ) 監督責任(民法709条)被告販売会社は,JNグリーンショップの行為について,次に挙げる事情に基づく監督義務を有していたにもかかわらず,これを怠り,JNグリーンショップが行った本件詐欺商法により原告らに対して損害を与えたものであるから,原告らに対し,民法709条に基づく不法行為責任を負う。 ① 被告販売会社は,JNグリーンショップの取引形態を知った た本件詐欺商法により原告らに対して損害を与えたものであるから,原告らに対し,民法709条に基づく不法行為責任を負う。 ① 被告販売会社は,JNグリーンショップの取引形態を知った上で,信販会社の加盟店としての自己の名義をJNグリーンショップに使用させた。 ② 被告販売会社は,JNグリーンショップの行為により利益を上げている。 イ被告信販会社について(ア) 補助者の不法行為責任(民法709条)被告信販会社は,原告らとの間で,JNグリーンショップを補助者として本件立替払契約を締結したものであるから,原告らに対し,JNグリーンショップが行った本件詐欺商法について民法709条に基づく不法行為責任を負う。 被告信販会社は,前記のとおり,JNグリーンショップにいわゆる枝番を与えるなどの方法により加盟店ないしそれと同様の地位を与え,顧客についての与信の申込手続を直接行わせた上,これを審査した結果を被告販売会社を通じて通知するなどし,JNグリーンショップは,その結果に基づき,本件布団を顧客に引き渡すかどうかを決定していたものであり,JNグリーンショップが被告信販会社の補助者であることは,以上の事実からも明らかである。 (イ) 使用者責任(民法715条)被告信販会社は,その事業のためにJNグリーンショップを使用し,その事業の執行につき,JNグリーンショップが行った本件詐欺商法により原告らに対して損害を与えたものであるから,原告らに対し,民法715条に基づく使用者責任を負う。 (ウ) 監督責任(民法709条)被告信販会社は,JNグリーンショップの行為について,次に挙げる あるから,原告らに対し,民法715条に基づく使用者責任を負う。 (ウ) 監督責任(民法709条)被告信販会社は,JNグリーンショップの行為について,次に挙げる事情に基づく監督義務を有しており,JNグリーンショップの信用状態,取引形態を調査し,しかるべき措置を取れば原告らに被害が及ぶことを防止できたのに,これを怠り,JNグリーンショップが行った本件詐欺商法により原告らに対して損害を与えたものであるから,原告らに対し,民法709条に基づく不法行為責任を負う。 ① 被告信販会社は,クレジット制度によって利益を上げている。 ② 被告信販会社は,JNグリーンショップの情報を得るのは容易であった。 ③ ほとんどの場合,販売店が被告信販会社の補助者となって立替払契約を締結している。 ウ被告C及び同Dについて被告Cは,JNグリーンショップの代表取締役社長であり,被告Dは,JNグリーンショップの外部から被告Cに指示を与えていた実質的首謀者であり,被告C及び同Dは,共謀の上,JNグリーンショップの関係者らをその事業のために使用し,その事業の執行につき,JNグリーンショップに本件詐欺商法を行わせ,原告らに本件売買契約,本件モニター特約及び本件立替払契約を締結させたものであるから,原告らに対し,民法715条に基づく不法行為責任を負う。 エ被告らの共同不法行為クレジット契約は,商品販売者,信販会社及び商品購買者の3者が存在しなければ成立せず,被告販売会社及び被告信販会社は,いずれもJNグリーンショップを補助者として本件売買契約,本件モニター特約や本件立替払契約を締結していることからすれば,これらの被告ら 3者が存在しなければ成立せず,被告販売会社及び被告信販会社は,いずれもJNグリーンショップを補助者として本件売買契約,本件モニター特約や本件立替払契約を締結していることからすれば,これらの被告らの行為と被告C及び同Dの行為との間には関連共同性があり,被告らは連帯して原告らに対し,民法719条1項に基づく共同不法行為責任を負う。 オ損害(ア) 原告らは,被告らの本件不法行為がなければ,本件売買契約及び本件立替払契約を締結し,被告信販会社に対して本件既払金を支払うことはなかったから,本件不法行為と本件既払金の支払との間には因果関係があり,原告らは,被告らの不法行為により本件既払金相当額の損害を被った。 (イ) また,原告らは,本訴の提起及び追行を原告ら訴訟代理人弁護士らに委任し,その費用及び報酬として相当額の金銭の支払を約束したものであり,別紙1の割賦代金総額欄記載の金額の1割に当たる弁護士費用欄記載の弁護士費用は,本件不法行為と相当因果関係のある損害というべきである。 (3) 主位的請求(2)(立替払契約に基づく未払割賦代金債務の不存在確認)についてア確認の利益被告信販会社は原告らに対し,本件立替払契約に基づく未払割賦代金の支払を請求しており,その請求の当否について原告らとの間に紛争が生じている。 イ詐欺による本件立替払契約の取消し本件立替払契約は,前記のとおり,詐欺によってされたものであるから,原告らは被告信販会社に対し,別紙3の訴状送達日欄記載の日に送達された本件訴状において,JNグリーンショップを補助者として締結した本件立替払契約を民法96条1項により取り消すとの意思表示をした。 ウ公序良俗違反による本件 訴状送達日欄記載の日に送達された本件訴状において,JNグリーンショップを補助者として締結した本件立替払契約を民法96条1項により取り消すとの意思表示をした。 ウ公序良俗違反による本件立替払契約の無効JNグリーンショップを補助者として締結した本件立替払契約は,公序良俗に反し,無効である。 (4) 予備的請求1の(1)イ(被告販売会社に対する既払割賦代金の不当利得返還請求)についてア詐欺による本件売買契約の取消し原告らは被告販売会社に対し,別紙3の訴状送達日欄記載の日に送達された本件訴状において,JNグリーンショップを補助者として締結した本件売買契約を民法96条1項により取り消すとの意思表示をした。 イ公序良俗違反による本件売買契約の無効JNグリーンショップを補助者として締結した本件売買契約は,公序良俗に反し,無効である。 ウ債務不履行による本件売買契約の解除被告販売会社ないしその補助者であるJNグリーンショップは原告らに対し,本件モニター特約に基づくモニター料を支払わないので,原告らは被告販売会社に対し,別紙3の訴状送達日欄記載の日に送達された本件訴状において,民法541条により本件売買契約を解除するとの意思表示をした。 エ本件売買契約のクーリングオフ(ア) 本件布団は,割賦販売法(平成11年法律第34号による改正前のもの,以下「割賦販売法」という。)2条4項,同法施行令1条1項,別表第1の4号の「寝具」に該当し,本件モニター特約を伴う本件売買契約は,割賦販売法2条3項2号所定のいわゆる個品割賦購入あつせん(以下「個品割賦購入あつせん」という。)の方法により締結されたものである 第1の4号の「寝具」に該当し,本件モニター特約を伴う本件売買契約は,割賦販売法2条3項2号所定のいわゆる個品割賦購入あつせん(以下「個品割賦購入あつせん」という。)の方法により締結されたものである。 また,本件布団は,訪問販売等に関する法律(平成11年法律第34号による改正前のもので,現在の特定商取引に関する法律に該当する。以下,この改正前の法律を「旧訪問販売法」という。)2条4項,同法施行令3条1項,別表第1の36号の「寝具」に該当する。 (イ) 原告4,17以外の原告らは,自宅又は勤務先等の被告販売会社の営業所等以外の場所において,本件モニター特約を伴う本件売買契約の申込みをした。 (ウ) 原告らは被告販売会社に対し,別紙「クーリングオフ一覧」記載の日に,割賦販売法4条の3第1項,30条の6及び旧訪問販売法6条1項に基づき,本件売買契約の申込みを撤回し,又はこの契約を解除するとの意思表示をした。 また,原告らは被告販売会社に対し,平成13年9月25日に被告キュアワールドに到達し,同年10月10日に被告小林織物に到達した同年9月13日付け本件準備書面において,上記と同様の意思表示をした。 (エ) 原告3は,割賦販売法4条の3第1項1号及び旧訪問販売法6条1項1号所定の書面(以下「法定書面」という。)の交付を受けていない。また,原告8,9が交付された書面(原告8については甲1の8,原告9については甲1の9)には,契約内容が全く記載されておらず,この書面は法定書面には当たらない。 ところで,法定書面には,割賦販売法30条の2第5項,同法施行規則13条の12,旧訪問販売法4条,同法施行規則3条所定の事項が記載されていなけ ,この書面は法定書面には当たらない。 ところで,法定書面には,割賦販売法30条の2第5項,同法施行規則13条の12,旧訪問販売法4条,同法施行規則3条所定の事項が記載されていなければならず,これらの事項のうち1つでも記載が欠落していたり,多義的な記載がされていたり,真実と異なる記載がされていたりした場合には,法定書面を交付したことにはならないものと解すべきである。また,書面不記載の事項について,たとえ当該購入者がその内容を知っており,或いは法定書面と別個の書面の記載を考慮することによりその内容を理解することができたとしても,欠落が補充されると解すべきではない。 上記の必要的記載事項のうち,「商品名」については,原則として当該商品固有の名称を記載すれば足りるが,それのみでは商品のイメージが不明確なものについては,当該商品の一般的な名称をも併記すべきである。本件布団の固有の名称は「RSR」であると考えられるが,これのみでは商品のイメージが不明確であるから,法定書面には,商品固有の名称に加えて,「寝具」,「布団」等の一般的な名称を併記しなければならない。また,本件布団には,「シングル寝具セット」と「ダブル寝具セット」の2種類があるから,必要的記載事項である「商品の型式及び種類」或いは「機種又は型式」について,そのいずれであるかが記載されていなければならない。更に,本件モニター特約は,本件売買契約の特約なのであるから,法定書面の必要的記載事項に当たるというべきである。 ところが,原告らが交付された書面には,別紙「記載不備一覧表」記載のとおり,上記の必要的記載事項が記載されていないから,この書面は法定書面には当たらない。 オ利得と損失及びその間の因果関係 された書面には,別紙「記載不備一覧表」記載のとおり,上記の必要的記載事項が記載されていないから,この書面は法定書面には当たらない。 オ利得と損失及びその間の因果関係被告販売会社が被告信販会社から立替金を受領しているのであれば,被告販売会社には本件既払金相当額の利得があり,原告らにはこれと同額の損失があり,この利得と損失の間には因果関係がある。そして,この利得には法律上の原因がない。 (5) 予備的請求1の(1)ア(被告信販会社に対する既払割賦代金の不当利得返還請求)についてア詐欺による本件立替払契約の取消しないし公序良俗違反による同契約の無効(3)イ及びウ記載の主張と同じである。 イ抗弁権の接続本件モニター特約を伴う本件売買契約は,個品割賦購入あつせんの方法により締結されたものであるところ,原告らと被告販売会社との間の本件売買契約,原告らと被告信販会社との間の本件立替払契約,被告信販会社と被告販売会社との間の加盟店契約は密接に関連する一体のものであるから,JNグリーンショップが補助者として締結した本件売買契約が(4)アないしエ記載の事由により無効となることにより,本件立替払契約も無効となる。 なお,割賦販売法30条の4は,支払を拒絶できる抗弁権を定めたに止まらず,販売店との関係が消滅した場合には,立替払契約が無効になることを定めた規定である。 ウ利得と損失及びその間の因果関係被告販売会社が被告信販会社から立替金を受領していないのであれば,被告信販会社には本件既払金相当額の利得があり,原告らにはこれと同額の損失があり,この利得と損失の間には因果関係がある。そして,この利得には法律上の原因がない。 ら立替金を受領していないのであれば,被告信販会社には本件既払金相当額の利得があり,原告らにはこれと同額の損失があり,この利得と損失の間には因果関係がある。そして,この利得には法律上の原因がない。 (6) 予備的請求1の(2)(立替払契約に基づく未払割賦代金債務の不存在確認)についてア確認の利益(3)のア記載の主張と同じである。 イ詐欺による本件立替払契約の取消しないし公序良俗違反による同契約の無効(5)のア記載の主張と同じである。 ウ抗弁権の接続(5)のイ記載の主張と同じである。 (7) 予備的請求2(立替払契約に基づく割賦代金債務の取立を拒絶する権利の確認請求)について(5)のア及びイ記載の主張と同じであって,原告らは被告信販会社に対し,割賦販売法30条の4第1項の抗弁権を有する。 2 A事件に関する被告らの主張(1) 被告キュアワールドア本件売買契約及び本件モニター特約の締結について被告キュアワールドが,JNグリーンショップを履行補助者として,原告らとの間で本件売買契約及び本件モニター特約を締結したとの事実は否認する。 本件売買契約は,JNグリーンショップと原告らとの間で締結されたものである。被告キュアワールドは,JNグリーンショップを通じて被告クオークその他の信販会社に対し,原告らの本件立替払契約の申込みを取り次いでいたにすぎない。 本件モニター特約は,JNグリーンショップと原告らとの間で締結された,本件立替払契約とは全く別個の契約である。このことは,原告らが被告信販会社から電話による意思確認をされた際,本件モニター特約の存 本件モニター特約は,JNグリーンショップと原告らとの間で締結された,本件立替払契約とは全く別個の契約である。このことは,原告らが被告信販会社から電話による意思確認をされた際,本件モニター特約の存在について申告していないことからも明らかである。 イクーリングオフについて原告1,3ないし5,7ないし10,12ないし14,16,18,19,21ないし23,25ないし28が受領した契約書は,法定書面に当たる。本件モニター特約は,本件売買契約とは別個の,原告らとJNグリーンショップとの間の契約であるから,契約書に記載がないことは当然である。 (2) 被告小林織物ア本件売買契約及び本件モニター特約の締結について被告小林織物が,JNグリーンショップを履行補助者として,原告らとの間で本件売買契約及び本件モニター特約を締結したとの事実は否認する。 本件売買契約は,JNグリーンショップと原告らとの間で締結されたものである。被告信販会社との間で加盟店契約を締結したのは,被告小林織物であり,本件立替払契約の契約書においても,被告小林織物が販売店として表示されているが,これは,JNグリーンショップに自ら被告信販会社と加盟店契約を締結するだけの信用・実績がなかったため,被告信販会社の審査を受け,その取次店となった上,被告小林織物と被告信販会社の間の加盟店契約を利用して,JNグリーンショップが自己の計算で取引を行ったものにすぎない。 本件モニター特約は,JNグリーンショップと原告らとの間で締結された,本件売買契約とは全く別個の契約である。このことは,原告らが被告信販会社から電話による意思確認をされた際,本件モニター特約の存在について申告していないことからも ンショップと原告らとの間で締結された,本件売買契約とは全く別個の契約である。このことは,原告らが被告信販会社から電話による意思確認をされた際,本件モニター特約の存在について申告していないことからも明らかである。 イクーリングオフについてこの点に関する他の被告らの主張を援用する。 (3) 被告クオークア本件売買契約,本件モニター特約及び本件立替払契約の締結について被告販売会社が原告らとの間で本件売買契約を締結したとの事実,被告クオークが原告らとの間で本件立替払契約を締結したとの事実は認める。しかし,被告クオークがJNグリーンショップを履行補助者として使用したとの事実,本件立替払契約の特約として本件モニター特約が締結されたとの事実は,いずれも否認する。 被告クオークは,被告キュアワールドとの間で加盟店契約を締結していたにすぎず,JNグリーンショップとの間で直接取引をしたことも,与信行為をしたこともない。JNグリーンショップは,単なる取次店である。被告クオークは,「グリーンショップ」を被告キュアワールドが販売に際して用いる店舗の名称にすぎないものと理解していた。 本件モニター特約は,JNグリーンショップと原告らとの間で締結された,本件売買契約及び本件立替払契約と全く別個の契約である。 イクーリングオフについて被告クオークは原告1,3ないし5,9,10,12ないし14,16,18,19,21ないし23,25ないし28に対し,遅くとも別紙1の契約日欄記載の日までに法定書面を交付した。 ウ抗弁権の接続について原告らは,自らの判断で儲け話に乗り,それが途中で頓挫した ,25ないし28に対し,遅くとも別紙1の契約日欄記載の日までに法定書面を交付した。 ウ抗弁権の接続について原告らは,自らの判断で儲け話に乗り,それが途中で頓挫したため,その責任を被告クオークをはじめとする信販会社に押しつけて回収を図ろうとしているにすぎないのであって,JNグリーンショップの販売システムを容認して自らの判断でこれに参加した以上,被告クオークに対し,信義則上抗弁を対抗できない。 (4) 被告セントラルア本件売買契約,本件モニター特約及び本件立替払契約の締結について(ア) 被告小林織物が原告2,6,15,20との間で本件売買契約を締結したとの事実,被告セントラルが上記の原告らとの間で,次のとおり,本件立替払契約を締結したとの事実は,いずれも認める。 ① 契約年月日原告2は平成10年12月26日原告6は平成10年12月20日原告15は平成11年1月30日原告20は原告ら主張のとおり② 販売会社原告ら主張のとおり(被告小林織物)③ 商品名本件布団④ 代金 原告ら主張のとおり⑤ 支払総額原告ら主張のとおり⑥ 支払期日原告2は平成11年3月から,原告6は平成11年1月から, 原告2は平成11年3月から,原告6は平成11年1月から,原告15,原告20は,平成11年2月から,いずれも毎月26日限り,12回払い⑦ 支払金額原告2は,1回目7万5701円,2回目以降7万5300円原告6,原告15,原告20は,1回目3万8400円,2回目以降3万7600円⑧ 既払金額原告ら主張のとおり(イ) しかし,被告セントラルがJNグリーンショップを履行補助者として使用したとの事実,本件モニター特約が締結されたとの事実は,いずれも否認する。 被告セントラルは,被告小林織物との間で加盟店契約を締結していたにすぎず,JNグリーンショップから販売店の届出を受けたことも,同社との間で加盟店契約を締結したこともない。 イクーリングオフについて被告セントラルは上記の原告らに対し,法定書面を交付した。 (5) 被告アプラスア本件売買契約,本件モニター特約及び本件立替払契約の締結について被告キュアワールドが原告7,8との間で本件売買契約を締結したとの事実は認めるが,その内容は,本件モニター特約の締結も含めて知らない。上記の原告らは被告アプラスに対し,本件モニター特約の存在を告知していない。 本件売買契約締結の際に被告キュアワールドがJNグリーンショップを履行補助者と の締結も含めて知らない。上記の原告らは被告アプラスに対し,本件モニター特約の存在を告知していない。 本件売買契約締結の際に被告キュアワールドがJNグリーンショップを履行補助者として使用したとの事実は否認する。被告キュアワールドは被告アプラスに対し,JNグリーンショップが被告キュアワールドと全く独立した法人であるのに,直営店である旨の虚偽の申告をしていた。 被告アプラスが上記の原告らとの間で本件立替払契約を締結した事実は認めるが,被告アプラスがその際にJNグリーンショップを履行補助者として使用したとの事実は否認する。 イクーリングオフについて被告アプラスは,平成10年12月25日までに原告7に対し,平成11年1月8日までに原告8に対し,それぞれ法定書面を交付した。契約商品名については,「健康ふとん」,「健康寝具RSR」との表示で十分である。また,本件立替払契約は,本件モニター特約の存在を前提とせずに締結されているのであるから,その記載がないのは当然である。 ウ信義則違反について上記の原告らがクーリングオフを主張することは,次の事情により信義則に反する。 (ア) 上記の原告らは,商品である寝具セットの引渡しを受けてこれを使用しており,その商品価値は,なくなっているか,著しく減少している。 (イ) 上記の原告らは被告アプラスに対し,本件モニター特約の存在及び同契約が存在するからこそ本件立替払契約を締結したことを一切告知しなかった。これは,上記の原告らが被告キュアワールド等と共同して被告アプラスを騙した不法行為とみることもできる。 び同契約が存在するからこそ本件立替払契約を締結したことを一切告知しなかった。これは,上記の原告らが被告キュアワールド等と共同して被告アプラスを騙した不法行為とみることもできる。 (ウ) 上記の原告らがモニター料で寝具セットの代金以上の収入が得られると考えたこと自体,常識に反し,重大な落ち度がある。 (エ) 上記の原告らは,寝具セットを引き取り,モニター料を受領しているにもかかわらず,本件立替払契約に基づいて支払った金銭の返還を求め,同契約上の未払債務の存在も否定するというのでは,公平の観念に反する。 (6) 被告ファインア被告ファインの責任についていずれも争う。 (ア) 補助者の不法行為責任(民709条)被告ファインは,原告らの立替払いの申込みに対し,直接電話による意思確認及び独自の信用調査に基づき与信をしているのであり,本件立替払契約について,JNグリーンショップを補助者としているわけではない。むしろ,立替払の申込みという点では,JNグリーンショップは原告らの補助者であるといえる。 なお,被告ファインは,被告小林織物との間で加盟店契約を締結しているが,JNグリーンショップとの間では加盟店契約を締結しておらず,同社は被告小林織物のいわゆる「枝番先」である。 (イ) 使用者責任信販会社とJNグリーンショップとの間には使用関係はなく,JNグリーンショップは,本件売買契約については,販売店又は販売代理店として原告らと接触したものであり,信販会社 信販会社とJNグリーンショップとの間には使用関係はなく,JNグリーンショップは,本件売買契約については,販売店又は販売代理店として原告らと接触したものであり,信販会社との間に使用関係はない。また,このことについて,原告らには何ら誤解は生じていない。 (ウ) 監督責任信販会社と販売店は,法的に別個独立の経営主体として活動しているものであり,加盟店契約の締結により信販会社に監督権限,監督義務が当然に発生するものではない。被告信販会社は,原告らが主張するような法律上の監督義務を負っていない。 (エ) 被告らの共同不法行為本件売買契約と本件立替払契約とは,その契約主体を異にしており,本件売買契約について瑕疵が存在する場合に,これが当然に本件立替払契約の瑕疵となるわけではない。また,被告らの間に関連共同性が存在しないことは,割賦販売法30条の4が創設的規定として成立した経緯からも明らかである。 イ債務不存在確認請求について原告11は,被告ファインとの間で,次のとおり立替払契約を締結した。 ① 契約年月日平成11年1月13日② 販売会社原告ら主張のとおり(被告小林織物)③ 商品名本件布団④ 代金原告ら主張のとおり⑤ 支払総額原告ら主張のとおり⑥ 支払方法12回の分割払い⑦ 既払金額原告ら主張のとおりウクーリングオフについて(ア) 被告ファインは原告11に対し,平成11年1月12日,法 ⑥ 支払方法12回の分割払い⑦ 既払金額原告ら主張のとおりウクーリングオフについて(ア) 被告ファインは原告11に対し,平成11年1月12日,法定書面を交付した。 (イ) 原告らが書面の不備を主張する点は争う。 法が規定するすべての記載事項を充足することがクーリングオフ進行の要件となるわけではない。また,原告らモニター会員の主張は,業務委託契約の履行による報酬請求の前提としての寝具セットの購入であるというのであるから,商行為に該当する。 クレジット契約書に「クーリングオフのお知らせ」が朱書きで明記されていること,契約書面の裏面に「契約解除の条件(クーリングオフの手順)」が記載されていることからすれば,原告らについては,クーリングオフ権行使の機会が確保されていたというべきである。 エ権利濫用について原告らがクーリングオフを主張することは,権利の濫用に該当する。 原告らは,本件モニター契約の存在が被告信販会社に明らかになれば立替払を拒否されることをおそれ,被告信販会社からの電話確認に際し,単純な寝具セットの売買代金に関する立替払の申込みであることのみを告げ,本件モニター特約の存在を秘していたため,被告信販会社を誤信させたものである。また,原告らは,モニター料が支払われている間,或いはJNグリーンショップが営業を継続している間は,クーリングオフを行使するつもりは全くなかった。 オ抗弁権の接続について(ア) 割賦販売法30条の4の規定は,創設的な規定であり,その効果も一定の場合に支払停止の抗弁権を付与して消費者の保護を図ったものであり,債務不存在 オ抗弁権の接続について(ア) 割賦販売法30条の4の規定は,創設的な規定であり,その効果も一定の場合に支払停止の抗弁権を付与して消費者の保護を図ったものであり,債務不存在の確認や取立拒絶効を認めたものではない。 (イ) 原告ら主張の業務委託契約(本件モニター特約)は,売買契約とは別個のものであり,寝具セットの売買契約の本質的要素である商品の引渡しが完了している以上,モニター会員制度の存在及び原告らがモニター会員であることを知らなかった信販会社に対する抗弁事由とはならない。 (7) 被告ゼネラルア被告ゼネラルの責任についていずれも争う。 イ債務不存在確認請求について原告29が被告ゼネラルとの間で,原告ら主張のとおり立替払契約を締結した事実は認める。 (8) 被告C及び同Dア本件売買契約,本件モニター特約及び本件立替払契約の締結について(ア) 原告らが被告販売会社との間で本件売買契約を締結したとの事実は否認する。 本件布団の販売は,JNグリーンショップが主体となって行ったものである。JNグリーンショップは,被告販売会社に依頼して,被告販売会社が加盟店契約を締結している被告信販会社のクレジット番号の枝番号を使用させてもらっていたにすぎず,JNグリーンショップは,被告販売会社の履行補助者ではない。 (イ) 本件モニター特約は,本件売買契約の特約として締結されたものではない。 (ウ) 原告らが被告信販会社との間で本件立替払契約を締結したとの事実は認めるが,JNグリーンショップが被告信販会社の履行補助者であることはなく,JNグリーンショップは,被告 ない。 (ウ) 原告らが被告信販会社との間で本件立替払契約を締結したとの事実は認めるが,JNグリーンショップが被告信販会社の履行補助者であることはなく,JNグリーンショップは,被告販売会社のクレジット番号の枝番号を使用していたにすぎず,JNグリーンショップと被告信販会社との間にはなんら契約関係は存在しない。 イ被告C及び同Dの責任について原告らの不法行為の主張は争う。 JNグリーンショップが原告らを欺罔したとの事実,この行為が被告C及び同Dの共謀によるものであるとの事実は,いずれも否認する。JNグリーンショップは,会社存続のために種々の対策を講じていたものであり,破綻が必至であることを認識しながら原告らを勧誘したものではない。また,被告Dは,JNグリーンショップの経営には関与していない。 ウ原告らに生じた損害について原告らのほとんどは,商品である寝具の引渡しを受けているのであるから,これらの価値相当額については,損害から控除されるべきである。また,原告らの中には,実際にモニター料の支払を受けている者もいるはずであり,このモニター料相当額についても同様,損害から控除されるべきである。 3 B事件に関する被告セントラルの主張(1) 被告セントラルと被告Eは,次のとおり立替払契約を締結した(以下「B事件の立替払契約」という。)。 ① 契約年月日平成10年12月28日② 販売会社被告小林織物③ 商品名本件布団④ 支払総額売買代金41万7900円及び立替払手数料3万4100円の合計45万2000円⑤ 遅延損害金年6分の割合に ③ 商品名本件布団④ 支払総額売買代金41万7900円及び立替払手数料3万4100円の合計45万2000円⑤ 遅延損害金年6分の割合による。 (2) 被告セントラルは被告小林織物に対し,平成11年1月11日,上記の立替金を支払った。 (3) 被告セントラルは被告Eに対し,平成11年11月19日到達の書面により,B事件の立替払契約に基づく未払割賦金を同年12月9日までに支払うよう催告した。 (4) 被告小林織物は被告Eに対し,本件布団を引き渡した。 4 B事件に関する被告Eの主張1(5)記載の主張と同旨の内容でB事件の立替払契約の取消し・無効・抗弁権の接続を主張する。なお,被告Eは,本件布団を受領していないので,割賦販売法30条の4第1項に基づき,同時履行の抗弁権を有する。 第3 当裁判所の判断 1 甲1ないし14,16ないし20,22ないし28,30ないし37,乙イ1ないし4,乙ロ1ないし5,乙ハ1ないし19,29,乙ニ1ないし8,乙ホ1ないし3,6,7,乙ヘ1,2,乙チ1ないし3(枝番を含む。),原告15及び同5(6)の各供述並びに弁論の全趣旨によれば(当事者間に争いのない事実を含む。),当裁判所の判断の前提となる事実して,以下の事実が認められる。 (1) 株式会社エンゼル(以下「エンゼル」という。)は,平成元年8月8日,被告Dを代表取締役として設立され,寝装品の店舗及び展示会による販売業を開始した。被告Dは,平成4年12月,エンゼルの代表取締役を辞任し,Gが新たに代表取締役に就任した。 また,株式会社エンゼル寝装(以下「エンゼル寝装」という。)は,平成6年12月,被告Dを代表取締役として設立され,エンゼルと同様の寝 表取締役を辞任し,Gが新たに代表取締役に就任した。 また,株式会社エンゼル寝装(以下「エンゼル寝装」という。)は,平成6年12月,被告Dを代表取締役として設立され,エンゼルと同様の寝装品の無店舗販売等の業務を開始した。 更に,株式会社三井コーポレーション(以下「三井コーポレーション」という。)は,平成8年8月8日,Gを代表取締役として設立された。三井コーポレーションにおいては,寝装品の販売とは異なる新規事業を行うことが企図されたが,この事業は伸展せず,結局,同社は,実質的にはエンゼルの一営業部門として,寝装品の販売業を行うようになった。 (2) エンゼル,エンゼル寝装及び三井コーポレーションは,アンネル株式会社(以下「アンネル」という。)や被告小林織物から仕入れた寝装品を販売していたが,エンゼル寝装は,寝装品の売上が減少したため,平成9年3月に倒産した。 また,エンゼル及び三井コーポレーションは,エンゼル寝装に対して資金援助をしていたことに加えて,寝装品の売上が更に減少し,アンネルからの仕入れ及び資金援助が打ち切られるなどしたため,平成10年1月に支払不能の状態に陥り,このころ,破産宣告決定を受けた。 (3) 被告DやGは,エンゼル等が倒産した後,残された寝装品を売却しようとしたが,高額な寝装品を現金で購入する顧客は少なく,個品割賦購入あつせんの方法等を利用する必要があったが,被告Dらが自ら信販会社との間で加盟店契約を締結することができる状況にはなかった。そこで,Gは,同年2月,アンネルの部長を伴って被告キュアワールドの代表取締役であったIを訪れ,Gらから寝装品を購入した顧客について,被告キュアワールドの加盟店としての名義を借用する方法で立替払契約を締結することを認めてほしいと依頼し,そ って被告キュアワールドの代表取締役であったIを訪れ,Gらから寝装品を購入した顧客について,被告キュアワールドの加盟店としての名義を借用する方法で立替払契約を締結することを認めてほしいと依頼し,その了承を得た。また,被告キュアワールドは,そのころ,九州各地において「グリーンショップ」という名称の小売店舗を経営していたが,被告DやGらは,被告キュアワールドの了承を得て,広島市に「グリーンショップ広島」という名称の店舗(以下「グリーンショップ広島」という。)を設置し,この店舗において寝装品の販売を開始した。 そして,Gらは,被告キュアワールドがその提携先である信販会社から交付されている立替払契約の申込用紙をあらかじめ受領しておき,顧客に対して寝装品を販売した際,上記の申込用紙を用いて被告キュアワールドを販売店とし,グリーンショップ広島をその取次店ないし取扱店とする申込書を作成し,これを直接信販会社に送信するという方法を用いて,顧客と信販会社との間に立替払契約を成立させることにしたが,相手方の信販会社は,このような処理がされていることを知らなかった。また,信販会社から被告キュアワールドに振り込まれた立替金については,1パーセントの手数料を控除した残金を被告キュアワールドがグリーンショップ広島に振り込むこととされた。 (4) 被告DやGは,グリーンショップ広島において営業を開始した後,Hからモニター制度を利用した寝装品の販売をしようと持ちかけられたため,同年6月24日,JNグリーンショップを設立し,グリーンショップ広島で行っていた営業をJNグリーンショップに承継させるとともに,同社においてモニター制度を利用した寝装品の販売業を開始した。被告DやGは,これまで経営していたエンゼル等の会社が倒産するなどしており,経済的な信用がなかった Nグリーンショップに承継させるとともに,同社においてモニター制度を利用した寝装品の販売業を開始した。被告DやGは,これまで経営していたエンゼル等の会社が倒産するなどしており,経済的な信用がなかったため,JNグリーンショップの代表取締役には,これまでエンゼルやエンゼル寝装の従業員として勤務してきた被告Cが就任したが,実際には,被告DらがJNグリーンショップの経営方針を決定していた。 その後,JNグリーンショップは顧客に対し,被告小林織物の製品である本件布団を販売するようになった。本件布団にはシングルサイズとダブルサイズがあるものとされていたが,実際に販売されたのは,専らシングルサイズのものであり,その価格は,消費税抜きで39万8000円(以下「定価」という。),消費税込みで41万7900円であり,その正式な名称は,「シングル寝具セット/R・S・R超長綿(アロエ加工)」であった。 (5) JNグリーンショップは,その設立当初から,被告信販会社との間で立替払契約を締結する方法により本件布団を購入した顧客がJNグリーンショップとの間で,以下の内容の業務委託契約ないし取次店契約を締結することができるという内容のモニター制度を設けていた。 すなわち,上記の業務委託契約を締結した者(以下「Aプラン会員」という。)は,1年間にわたり,本件布団の宣伝をしたり,本件布団を使用した感想等を記載した報告書を提出したり,本件布団のチラシを配布したりするなどの業務を行い,その対価として,JNグリーンショップから月額5万3000円,合計63万6000円のモニター料(ただし,振込手数料やチラシの送料等は,当該Aプラン会員の負担とする。)を受領できることとされた(これが本件モニター特約である。)。また,Aプラン会員の紹介により本件布団の売 6000円のモニター料(ただし,振込手数料やチラシの送料等は,当該Aプラン会員の負担とする。)を受領できることとされた(これが本件モニター特約である。)。また,Aプラン会員の紹介により本件布団の売買契約が成立したときは,当該Aプラン会員は,JNグリーンショップから1口当たり定価の3パーセントに相当する1万1940円の紹介手数料を受領でき,3口の売買契約を成立させたときは,更に定価の15パーセントに相当する5万9700円のボーナスを受領できることとされた。 他方で,上記の取次店契約を締結した者(以下「Bプラン会員」という。)は,本件布団の販売の取次ぎを行い,その取次ぎにより本件布団の売買契約が成立したときは,JNグリーンショップから1口当たり定価の8パーセントに相当する3万1840円の紹介手数料を受領でき,3口の売買契約を成立させたときは,更に定価の50パーセントに相当する19万9000円のボーナスを受領できることとされた。また,Bプラン会員が3口の売買契約を成立させた後は,当該Bプラン会員を初代とし,これに連鎖して段階的に増加する後続の加入者を初代からの段階順に2代目,3代目などと呼び,初代のBプラン会員は,3代目ないし7代目のAプラン会員及びBプラン会員から定価の3パーセントに相当する1万1940円のロイヤリティーを受領できることとされた。 このほか,本件布団の購入のみを希望する顧客がいれば,これに応じることとされていたが,実際にはこのような顧客はほとんどおらず,ほとんどすべての顧客がAプラン会員ないしBプラン会員になった。 (6) ところで,JNグリーンショップは,設立されたばかりの会社であり,信販会社との間で個品割賦購入あつせんの方法を利用するための加盟店契約を締結することができるだけの信用を有 になった。 (6) ところで,JNグリーンショップは,設立されたばかりの会社であり,信販会社との間で個品割賦購入あつせんの方法を利用するための加盟店契約を締結することができるだけの信用を有していなかった。 そこで,被告Dらは,これまでに行っていた被告キュアワールドの加盟店としての名義を借用する方法をJNグリーンショップの営業についても引き続き利用するとともに,同年6月ころ,本件布団の仕入先である被告小林織物の代表取締役のJの了承をあらかじめ得た上で,被告キュアワールドの場合と同様の方法により,被告小林織物の加盟店としての名義をも借用して立替払契約を成立させることとした。 被告キュアワールドは,被告クオーク及び被告アプラスとの間で加盟店契約を締結しており,被告小林織物は,被告ファイン,被告ゼネラル及び被告セントラルとの間で加盟店契約を締結しており,JNグリーンショップは,被告販売会社の加盟店としての名義を借用し,その顧客と被告信販会社との間で立替払契約を成立させていたが,被告信販会社のうち上記のような名義の借用を行うことを正式に了承していたのは被告ファイン及び被告ゼネラルのみであり,その他の被告信販会社は,いずれもJNグリーンショップが被告販売会社の取次店にすぎず,被告販売会社が顧客に対して直接本件布団を売却したものであることを前提として,立替払契約の締結に応じていたにすぎなかった。 (7) 被告信販会社は被告販売会社に対し,本件布団の売買代金について締結した立替払契約に基づく立替金にその1ないし2パーセント程度の手数料を加えた金額を被告販売会社に振り込み,被告販売会社はJNグリーンショップに対し,上記の手数料を除く立替金全額をそのまま入金していた。 ところで,本件布団は,被告小林織物から直接 の手数料を加えた金額を被告販売会社に振り込み,被告販売会社はJNグリーンショップに対し,上記の手数料を除く立替金全額をそのまま入金していた。 ところで,本件布団は,被告小林織物から直接顧客に発送されていたが,形式上は,被告小林織物がKこと被告D(以下「K」という。)に代金約5万5300円で納品し,更にKがJNグリーンショップに代金約10万7000円で納品したこととされていた。このため,JNグリーンショップはKに対し,入金を受けた上記の立替金から約10万7000円を振り込み,Kは被告小林織物に対し,ここから更に約5万5300円を振り込むという処理を行っており,Kは,上記の各代金の差額に相当する利益を得ていた。 (8) JNグリーンショップは,前記のモニター制度を利用して,多数のAプラン会員及びBプラン会員を通じ,本件布団の販売を促進した。Aプラン会員及びBプラン会員が新規の顧客を勧誘する際には,上記のモニター制度の概要を説明した上で,「Aプラン会員になれば,クレジットの引落しの前にモニター料が支払われるので,負担は全くなく,むしろその差額が手元に残る。」,「チラシを見て本件布団を購入する顧客もいる。」などと述べて信販会社のクレジットを用いて本件布団を購入するよう勧めていたが,これは,JNグリーンショップないし自分より上位の段階の会員らの指示に基づくものであった。 また,JNグリーンショップは,上記のモニター制度に関する説明会を定期的に開催しており,この説明会に参加した会員らに対して,「現在は,モニター料や手数料が出ていくばかりであるが,いずれ別の商品を販売する。」,「Aプラン会員の人数とBプラン会員の人数のバランスを取っていくので,問題はない。」,「アンケートのデータを布団のメーカーに売却するので,会社が潰れる ばかりであるが,いずれ別の商品を販売する。」,「Aプラン会員の人数とBプラン会員の人数のバランスを取っていくので,問題はない。」,「アンケートのデータを布団のメーカーに売却するので,会社が潰れることはない。」などと説明していた。 (9) 原告ら及び被告Eは,いずれも,Aプラン会員ないしBプラン会員である知人らから,以上のような内容の説明をされた上で本件布団を購入するよう勧められたため,その説明を信用し,本件布団を購入してAプラン会員(ただし,原告12は,Bプラン会員である。)になることを承諾し,本件売買契約及び本件モニター特約に関する契約書並びに本件立替払契約の申込書を作成し,これをJNグリーンショップに提出した。 原告らはJNグリーンショップに対し,別紙1の契約日欄記載の日の前後ころに上記の契約書等を提出し,その控えを受領したが,原告3には,本件立替払契約の申込書の控えが交付されなかった。また,被告Eは,平成10年12月26日に上記の契約書等を提出した。 更に,上記の立替払契約の申込書は,受付後,直ちにJNグリーンショップから被告販売会社を通じて,或いはJNグリーンショップから直接,被告信販会社にファクシミリを用いて送信され,被告信販会社は,申込みがされてから数日のうちに,当該顧客に対する意思確認を行った上で,JNグリーンショップないし被告販売会社に対し,立替払契約の締結に応じる旨を通知することによって本件立替払契約が締結され,その後まもなく,被告信販会社から被告販売会社に対して約定の立替金が支払われた。 なお,上記の申込書の中には,本件売買契約に役務の提供が伴うかどうかを記載する欄が空欄のままになっているものもあったが,上記の意思確認を行った際,被告信販会社が当該顧客に対して,役務の なお,上記の申込書の中には,本件売買契約に役務の提供が伴うかどうかを記載する欄が空欄のままになっているものもあったが,上記の意思確認を行った際,被告信販会社が当該顧客に対して,役務の提供の有無を確認することはなかったし,当該顧客の側から本件モニター特約の存在を自発的に申告することもなかった。また,JNグリーンショップが被告信販会社に対し,上記のモニター制度が存在することを説明することもなかっため,被告信販会社は,上記のモニター制度の存在を認識しておらず,本件売買契約が通常の売買契約であると考えていた。 (10) 別紙1の契約者欄記載の原告らはこれに対応する信販会社欄記載の被告らに対し,本訴提起までの間に,本件立替払契約に基づく割賦代金を別紙1の既払額欄記載のとおり支払った。 また,本件モニター特約に基づくモニター料として,原告5(6,これは原告5と同一原告である。)は26万1955円を,原告29は15万5850円を,被告Eは5万2265円をそれぞれ受領したが,原告15は,モニター料を一切受領しなかった。 なお,JNグリーンショップはAプラン会員に対し,約定のモニター料月額5万3000円から振込手数料等を控除した残金を支払っていたが,その金額は,多くとも5万2580円を超えなかった。 (11) JNグリーンショップが以上のような方法で本件布団の販売を開始したところ,被告Dらが予想していた以上に多数の顧客がAプラン会員になることを希望してきた。被告Dらは,当初,Aプラン会員の数を一定の範囲内に限定しようと考えていたが,希望者をとりあえずAプラン会員とした上で,後日,Bプラン会員への変更を勧めることとした。ところが,このような試みが具体化しないうちに,JNグリーンショップがAプラン会員に 限定しようと考えていたが,希望者をとりあえずAプラン会員とした上で,後日,Bプラン会員への変更を勧めることとした。ところが,このような試みが具体化しないうちに,JNグリーンショップがAプラン会員に対して支払うべきモニター料の総額が急増したため,JNグリーンショップは,その資金繰りを急速に悪化させた。そこで,KがJNグリーンショップに対し,モニター料支払のための資金を貸し付けるなどしたが,JNグリーンショップは,平成11年2月ころには,モニター料の支払を停止して実質的な倒産の状態に陥り,同年3月9日,破産の申立てをした。 (12) 本件訴状は,別紙3の訴状送達日欄記載の日に被告らに送達された。また,原告らは被告販売会社及び被告信販会社に対し,本件訴状において,本件売買契約及び本件立替払契約を民法96条1項により取り消すとともに,本件売買契約を同法541条により解除するとの意思表示をした。 (13) 別紙「クーリング・オフ一覧」の原告名欄記載の原告らは,信販会社欄,販売会社欄記載の被告信販会社及び被告販売会社に対し,また,JNグリーンショップ欄に記載がある原告らについては,JNグリーンショップに対し,おおむね日付欄記載の日に,割賦販売法4条の3第1項,30条の6及び旧訪問販売法6条1項に基づき,本件売買契約を解除するとの通知をした。ただし,原告22の被告クオークに対する通知は,割賦金の支払の一時停止を求めるものであった。 また,原告らは被告販売会社に対し,被告キュアワールドに対して平成13年9月25日に到達し,被告小林織物に同年10月10日に到達した平成13年9月13日付け本件準備書面において,上記と同じ内容の意思表示をした。 更に,被告Eは被告販売会社に対し,平成14年12月24日の本件弁論準備手 物に同年10月10日に到達した平成13年9月13日付け本件準備書面において,上記と同じ内容の意思表示をした。 更に,被告Eは被告販売会社に対し,平成14年12月24日の本件弁論準備手続期日において,本件に関する原告らの主張をすべて援用する旨が記載された準備書面を陳述することによって,本件売買契約を詐欺を理由として取り消すとともに,債務不履行及びクーリングオフを理由として解除するとの意思表示をした。 2 A事件の主位的請求(1)(民法709条,715条及び719条に基づく損害賠償請求)について(1) JNグリーンショップの不法行為について前記の事実によれば,JNグリーンショップは,前記のモニター制度を利用して,多数のAプラン会員及びBプラン会員を通じて本件布団の販売を促進したが,Aプラン会員の人数が増加しすぎたため,Aプラン会員に対して支払われるべきモニター料の総額が過大となり,その資金繰りを悪化させて倒産したことが認められるが,そもそも,前記のモニター制度においては,Aプラン会員に対して,当該Aプラン会員に本件布団を販売することにより得られる利益よりも多額の金銭をモニター料として支払うことが予定されていたものである上,Aプラン会員及びBプラン会員に対する紹介手数料の支払も予定されていたものであるから,Aプラン会員の人数が急増すれば,支払うべきモニター料等の総額も急増し,たちまちJNグリーンショップの経営が立ちゆかなくなることは明らかであった。それにもかかわらず,JNグリーンショップは,上記のような多額のモニター料等を支払うあてもないまま,漫然とAプラン会員の勧誘を継続したものであって,以上のようなモニター制度を利用した本件布団の販売方法は,近い将来に破綻し,約定のモニター料や紹介手数料の支払が停止 ニター料等を支払うあてもないまま,漫然とAプラン会員の勧誘を継続したものであって,以上のようなモニター制度を利用した本件布団の販売方法は,近い将来に破綻し,約定のモニター料や紹介手数料の支払が停止されることが明らかな,極めて無謀なものであったというべきである。 そして,前記の事実によれば,JNグリーンショップは,上記のとおり,モニター制度を利用した本件布団の販売方法が近い将来に破綻し,約定のモニター料等の支払が停止されることが明らかな,極めて無謀なものであったにもかかわらず,原告ら及び被告Eに対し,そのことを告げなかったばかりか,他のAプラン会員やBプラン会員を通じて,「Aプラン会員になれば,クレジットの引落しの前にモニター料が支払われるので,負担は全くなく,むしろその差額が手元に残る。」などと説明させた上で,「チラシを見て本件布団を購入する顧客もいる。」,「現在は,モニター料や手数料が出ていくばかりであるが,いずれ別の商品を販売する。」,「Aプラン会員の人数とBプラン会員の人数のバランスを取っていくので,問題はない。」,「アンケートのデータを布団のメーカーに売却するので,会社が潰れることはない。」などと事実に反する虚偽の説明をするなどさせて,あたかも本件布団を購入してAプラン会員ないしBプラン会員となれば,約定のモニター料や紹介手数料を間違いなく受領することができるかのように誤信させて本件布団を購入させた上,信販会社との間で立替払契約を締結させたものであるから,JNグリーンショップの原告ら及び被告Eに対する以上の行為は,民法96条1項に該当する詐欺的商法に当たるとともに,原告ら及び被告Eに対する不法行為にもなるものというべきである。 この点について,被告C及び同Dは,JNグリーンショップにおいては会社存続のため 1項に該当する詐欺的商法に当たるとともに,原告ら及び被告Eに対する不法行為にもなるものというべきである。 この点について,被告C及び同Dは,JNグリーンショップにおいては会社存続のために種々の対策を講じていたものであって,破綻が必至であることを認識しながら原告らを勧誘したものではないと主張し,被告Cの証人尋問調書及び陳述書(乙チ3の1,2)には,もともとAプラン会員の人数を300人に限定することを予定していた上,Aプラン会員がBプラン会員に切り替わっていくよう促していく方針であったこと,浄水器の販売等の他の業種に進出したり,上記のモニター制度を利用せずに寝装品を販売する計画もあったことなどの上記の主張に副う供述部分がある。 確かに,前記の事実によれば,JNグリーンショップは,当初,Aプラン会員の数を一定の範囲内に限定しようと考えていたことが認められないではないが,その後,希望者をとりあえずAプラン会員とした上で,後日,Bプラン会員への変更を勧める方針に転換したため,Aプラン会員の人数が急増し,JNグリーンショップの経営状態が急激に悪化したものであることは,前記のとおりである。また,JNグリーンショップがAプラン会員に対して,実際にBプラン会員になるよう促していたことを認めるに足りる証拠はないから,Aプラン会員の数を適正に保つように配慮していたとの被告Cの上記の供述は,直ちに信用することはできない。 更に,前掲の各証拠によれば,JNグリーンショップが浄水器を商品として取り扱うことを検討していたことがうかがわれるが,この計画は何ら具体化していなかったことが認められる。そして,前記のとおり,上記のモニター制度を利用せずに本件布団を購入した顧客は,ほとんど存在しなかったのであるから,上記のモニター制度を利用 るが,この計画は何ら具体化していなかったことが認められる。そして,前記のとおり,上記のモニター制度を利用せずに本件布団を購入した顧客は,ほとんど存在しなかったのであるから,上記のモニター制度を利用せずに収益を上げることを計画していたとの被告Cの上記の供述も,直ちにこれを信用することができない。 加えて,前記のとおり,JNグリーンショップはその顧客に対し,Aプラン会員が提出したアンケートのデータを布団のメーカーに売却するので,会社が潰れることはないとの説明をしていたところ,上記のデータが売却されたことはなく,売却の見込みもなかったことは,前掲の各証拠に照らして明らかである。 以上の諸点に照らせば,JNグリーンショップは,Aプラン会員に対して支払うべきモニター料の増加を抑制するために適切な対応を取っていたとの被告Cの上記の供述は,到底信用することができず,他に被告C及び同Dの上記の主張に副う事実を認めるに足りる証拠はない。 (2) 被告販売会社の不法行為責任についてア原告らは,JNグリーンショップが被告販売会社の補助者ないし被用者に当たるから,被告販売会社は,JNグリーンショップの前記の不法行為について民法709条ないし715条に基づく不法行為責任を負うと主張する。 確かに,前記の事実によれば,本件立替払契約の契約書には,被告販売会社が販売店であり,JNグリーンショップはその取次店ないし取扱店である旨の記載がされており,JNグリーンショップは,被告販売会社を通じて上記の契約書を被告信販会社に提出するなどし,被告信販会社は,本件立替払契約に基づく立替金を被告販売会社に支払っているものである。しかし,前記のとおり,上記の契約書に被告販売会社が販売店として記載された理由は,JN 信販会社に提出するなどし,被告信販会社は,本件立替払契約に基づく立替金を被告販売会社に支払っているものである。しかし,前記のとおり,上記の契約書に被告販売会社が販売店として記載された理由は,JNグリーンショップが被告販売会社の加盟店としての名義を借用することにあったものであるから,本件立替払契約上,被告販売会社が本件売買契約の当事者であるとの取扱いがされていることから,直ちに被告販売会社がJNグリーンショップを通じて本件売買契約を締結したとまで認めることはできない。 むしろ,前記の事実によれば,本件売買契約の契約書(甲2)には,被告販売会社の社名は一切記載されていない上,被告販売会社が関与していたものとは認められない本件モニター特約に関する記載が存在し,本件売買契約の契約書の作成等の手続は,専らJNグリーンショップの関係者が行ったものであり,被告販売会社は,JNグリーンショップの指示に従って本件布団を送付したにすぎなかったものである。そして,本件布団の売買代金は,専らJNグリーンショップが得ており,被告販売会社は,立替金の1ないし2パーセント程度の手数料を徴収したにすぎなかったものである。これらの事実によれば,原告らとの間で本件売買契約を締結したのは,被告販売会社ではなく,JNグリーンショップであったものと認められる。 そうすると,JNグリーンショップが被告販売会社の補助者ないし被用者として本件売買契約の締結等に従事したと認める余地はなく,原告らの上記の主張は失当である。 イまた,原告らは,被告販売会社がJNグリーンショップを監督すべき義務を負っていたにもかかわらず,これを怠ったものであるから,JNグリーンショップの前記の不法行為について民法709条の不法行為責任を負うと主張する。 販売会社がJNグリーンショップを監督すべき義務を負っていたにもかかわらず,これを怠ったものであるから,JNグリーンショップの前記の不法行為について民法709条の不法行為責任を負うと主張する。 確かに,被告販売会社がJNグリーンショップに対し,信販会社の加盟店としての自己の名義を借用させていたこと,被告販売会社がJNグリーンショップが本件布団を販売した際,立替料の1ないし2パーセント程度の手数料を得ていたことは前記のとおりである。しかし,上記のような名義の借用は,あくまで被告信販会社に対する関係でなされていたにすぎず,JNグリーンショップが自己の名義で本件売買契約を締結していたことは前記のとおりであるから,上記のような事情が存在することから,直ちに被告販売会社がJNグリーンショップを監督すべき義務を負い,この義務に違反したことが不法行為を構成するとまでは認められない。 また,被告販売会社がJNグリーンショップの取引形態を知った上で上記のような名義の借用に応じたものであるとか,原告らが本件売買契約の相手方が被告販売会社であると誤信していたなどと認めることができる証拠はなく,他に上記のような監督義務が存在することを認めるに足りる証拠ないし事情は見当たらないから,原告らの上記の主張は失当である。 (3) 被告信販会社の不法行為責任についてア原告らは,JNグリーンショップが被告信販会社の補助者ないし被用者であるから,被告信販会社は,JNグリーンショップの前記の不法行為について民法709条ないし715条に基づく不法行為責任を負うと主張する。 確かに,前記の事実によれば,本件立替払契約における申込書の作成等の手続は,JNグリーンショップの関係者が行っていたものである。しかし 5条に基づく不法行為責任を負うと主張する。 確かに,前記の事実によれば,本件立替払契約における申込書の作成等の手続は,JNグリーンショップの関係者が行っていたものである。しかし,前記の事実によれば,JNグリーンショップは,被告販売会社の加盟店としての名義を借用し,被告信販会社に対し,この加盟店としての独立した地位に基づき本件立替払契約の締結を取り次いでいたものであり,JNグリーンショップは,前記のモニター制度を利用して本件布団の販売を勧奨し,自己の名義で本件売買契約や本件モニター特約を締結するなどしていたにもかかわらず,被告信販会社に対し,このようなモニター制度が存在することを一切告知していなかったものである。これらの事実に照らせば,JNグリーンショップが上記の申込書の作成等の手続を行っていたからといって,直ちにJNグリーンショップが専ら被告信販会社の指揮監督に従う補助者ないし被用者の地位にあったものとは認められず,むしろ,JNグリーンショップが被告信販会社の単なる補助者ないし被用者ではなかったものと認められるから,原告らの上記主張は失当である。 イまた,原告らは,被告信販会社がJNグリーンショップを監督すべき義務を負っていたにもかかわらず,これを怠ったものであるから,被告信販会社は,JNグリーンショップの前記の不法行為について民法709条の不法行為責任を負うと主張する。 確かに,前記の事実によれば,被告ファイン及び同ゼネラルは,JNグリーンショップが被告販売会社の加盟店としての名義を借用することを正式に了承していたものであり,前掲の各証拠によれば,その他の被告信販会社についても,このような取扱いを黙認していたとみる余地がある。しかし,JNグリーンショップが専ら被告信販会社の指揮監督を受 とを正式に了承していたものであり,前掲の各証拠によれば,その他の被告信販会社についても,このような取扱いを黙認していたとみる余地がある。しかし,JNグリーンショップが専ら被告信販会社の指揮監督を受ける補助者ないし被用者の地位になかったことは前記のとおりであるから,上記のような名義の借用を認めていたことから,直ちに被告信販会社がJNグリーンショップを監督すべき義務を負い,この義務に違反したことが不法行為を構成するとまでは認められない。 また,原告らは,被告信販会社が上記のような監督義務を負うべき根拠として,被告信販会社がクレジット制度によって利益を上げていること,被告信販会社がJNグリーンショップの情報を得るのは容易であったことを指摘するが,そもそも,このような事情が存在するというだけでは,上記のような監督義務を認めることはできない。そして,他に上記のような監督義務を認めるに足りる証拠ないし事情は見当たらないから,原告らの上記の主張は失当である。 なお,被告信販会社のうち,被告クオーク,同セントラル,同アプラス及び同ファインと原告らとの間では,被告販売会社が本件売買契約の売主であることは争いがないから,当裁判所もこれに拘束され,これらの当事者間においては,上記の事実認定にかかわらず,本件売買契約の売主は被告販売会社であると解すべきことになる。しかし,JNグリーンショップが被告販売会社の補助者ないし被用者であることについては,これらの当事者間に争いがないとはいえないから,この点について自白が成立したり,これに当裁判所が拘束されたりするものではなく,前掲の各証拠によっても,JNグリーンショップが被告販売会社の補助者ないし被用者であると認められないことは前記のとおりである。したがって,被告販売会社が本件売買 判所が拘束されたりするものではなく,前掲の各証拠によっても,JNグリーンショップが被告販売会社の補助者ないし被用者であると認められないことは前記のとおりである。したがって,被告販売会社が本件売買契約の売主であると解すべきであるとしても,JNグリーンショップが被告信販会社の補助者ないし被用者であると認められない以上,被告信販会社がJNグリーンショップの行為について不法行為責任を負うものでないことは,以上で説示したところと同様である。 (4) 被告C及び同Dの不法行為責任について前記の事実によれば,被告Cは,JNグリーンショップの代表取締役として,また,被告Dは,JNグリーンショップの実質的な設立者として,前記のモニター制度を利用した本件布団の販売方法が近い将来に破綻し,約定のモニター料等の支払が停止されることが明らかな,極めて無謀なものであることをいずれも認識していたにもかかわらず,その意思を通じて,JNグリーンショップの関係者らをその事業のために使用し,その事業の執行につき,JNグリーンショップに前記の不法行為を行わせ,原告らに本件布団を購入させたことが認められるから,被告C及び同Dは連帯して原告らに対し,JNグリーンショップが行った上記の不法行為について民法715条1項,719条1項に基づく不法行為責任を負うものと認められる。 この点について,被告C及び同Dは,JNグリーンショップの上記の不法行為は被告C及び同Dの共謀によるものではないとか,上記の販売方法が破綻することが必至であると認識していたわけではないとか,被告Dは,JNグリーンショップの経営には関与していないとか主張し,被告Cの証人尋問調書及び陳述書並びに被告Dの陳述書(乙チ3の1,2)には,これに副う供述部分が存在するが,これらの供述部 ないとか,被告Dは,JNグリーンショップの経営には関与していないとか主張し,被告Cの証人尋問調書及び陳述書並びに被告Dの陳述書(乙チ3の1,2)には,これに副う供述部分が存在するが,これらの供述部分は,前記の事実関係に照らして不自然かつ不合理であって,いずれも信用できないことが明らかであり,被告C及び同Dの上記の主張はいずれも失当である。 (5) 損害についてア原告らが本訴提起までの間に,別紙1の既払額欄記載のとおり,本件立替払契約に基づく割賦代金を支払ったことは前記のとおりであり,別紙2の既払額欄は,これを転記したものである。 他方で,原告5(6)及び29が別紙2のモニター料欄記載のモニター料を受領し,原告15がモニター料を受領していないことは前記のとおりである。また,前記の事実によれば,原告12以外の原告らは,おおむね別紙1の契約日欄記載の日に本件布団を購入し,Aプラン会員になったものであること,JNグリーンショップは,顧客がAプラン会員になった翌月から多くとも5万2580円のモニター料を支払っていたこと,JNグリーンショップは,平成11年1月末ころまでは,約定のモニター料を遅滞なく支払っていたことが認められ,以上の事実によれば,JNグリーンショップは原告5(6),12,15及び29以外の原告らに対し,本件布団を購入した月の翌月から平成11年1月までの間,毎月5万2580円のモニター料を支払っていたものと推認することができ,その総額は,別紙2のモニター料欄記載のとおりと認められる。 そうすると,原告らは,本件不法行為により,上記の既払額から受領済みのモニター料を控除した金額に相当する損害を被ったものと認めるのが相当であり,その金額は,別紙2の損害欄に記載したとおりであるが, そうすると,原告らは,本件不法行為により,上記の既払額から受領済みのモニター料を控除した金額に相当する損害を被ったものと認めるのが相当であり,その金額は,別紙2の損害欄に記載したとおりであるが,原告1ないし3,5(6),9,10,17,21,25,29については,受領済みのモニター料の額が既払額を超過するので,これらの原告らについて損害が生じたものとは認められず,原告4,7,8,11ないし16,18ないし20,22,23,26ないし28については,上記の損害欄に記載した金額に相当する損害が生じたものと認められる。 なお,被告C及び同Dは,原告らが引渡しを受けた本件布団の価値相当額を上記の損害から控除すべきであると主張する。確かに,本件の口頭弁論終結時における本件布団の交換価格に相当する金額は,本来は上記の損害から控除されるべきものであるが,本件売買契約が締結されてから現在までの間に約4年が経過していることなどの事情に照らせば,本件布団に交換価値があるものと認めることは困難であるから,結局,本件布団の交換価格を上記の損害から控除する必要はない。 イまた,弁論の全趣旨によれば,本件不法行為により損害を被ったものと認められる上記の原告らは,本訴の提起を原告ら訴訟代理人弁護士らに委任し,その費用及び報酬として相当額の支払を約束したことが認められる。そして,本件事案の内容,審理経過,認容額等の諸般の事情に照らせば,被告C及び同Dの上記の不法行為と相当因果関係に立つものとして被告C及び同Dに賠償を命ずべき弁護士費用の額は,それぞれの原告らに生じた損害額の約1割である別紙2の弁護士費用欄記載の各金額と認めるのが相当であり,上記の損害額とこの弁護士費用額を合計した金額は,別紙2の認容額欄記載のとおりである。 3 A事 ぞれの原告らに生じた損害額の約1割である別紙2の弁護士費用欄記載の各金額と認めるのが相当であり,上記の損害額とこの弁護士費用額を合計した金額は,別紙2の認容額欄記載のとおりである。 3 A事件の主位的請求(2)(立替払契約に基づく未払割賦代金債務の不存在確認)について(1) 確認の利益について弁論の全趣旨によれば,原告らと被告信販会社との間には,本件立替払契約に基づく未払割賦代金債務の存否について紛争が生じていることが認められ,この事実に照らせば,A事件の主位的請求(2)について確認の利益が存在することを肯定できる。 (2) 詐欺による本件立替払契約の取消しについて原告らは,JNグリーンショップを補助者として締結した本件立替払契約は,詐欺により締結されたものであり,これを取り消すことができると主張する。 確かに,JNグリーンショップが原告らに対し,本件売買契約及び本件立替払契約の締結について詐欺を行ったことは前記のとおりである。しかし,JNグリーンショップが被告信販会社の補助者であると認められないことは前記のとおりであるから,上記の詐欺は,第三者であるJNグリーンショップが行ったものというべきであるところ,被告信販会社がこの詐欺の事実を知っていたとの主張はなされておらず,これを認めるに足りる証拠もないから,本件立替払契約を詐欺を理由として取り消すことができる旨の原告らの上記の主張は失当である。 (3) 公序良俗違反による本件立替払契約の無効について原告らは,JNグリーンショップを補助者として締結した本件立替払契約は,公序良俗に反し,無効であると主張する。 確かに,JNグリーンショップないし被告販売会社が締結した本件売買契約は,破綻することが リーンショップを補助者として締結した本件立替払契約は,公序良俗に反し,無効であると主張する。 確かに,JNグリーンショップないし被告販売会社が締結した本件売買契約は,破綻することが明らかなモニター制度に基づく不当なものであったから,本件売買契約は,公序良俗に反し,無効であると解する余地がないではない。また,本件立替払契約と本件売買契約の間に密接な関係があることは原告らが指摘するとおりである。しかし,JNグリーンショップが被告信販会社の補助者であると認められないこと,被告信販会社は,JNグリーンショップや原告らから上記のモニター制度が存在することを知らされておらず,本件売買契約が上記のモニター制度を伴う不当なものであることを認識していなかったことは前記のとおりであり,これらの事実に照らせば,本件立替払契約が公序良俗に反するものとまでは認められない。したがって,原告らの上記の主張は失当である。 4 A事件の予備的請求1の(1)イ(被告販売会社に対する既払割賦代金の不当利得返還請求)について原告らは,原告らと被告販売会社との間で締結された本件売買契約に基づき,その売買代金を支払ったが,本件売買契約は,詐欺による取消等の理由により無効であり,被告販売会社の利得には法律上の原因がないと主張して,被告販売会社に対して既払割賦代金相当の不当利得の返還を求めている。 しかし,本件売買契約は,JNグリーンショップと原告らとの間で締結されたものであること,被告販売会社は,JNグリーンショップとの間で本件布団の売買契約を締結していたにすぎないことは前記のとおりであるから,上記のような内容の不当利得返還債務の存在を認める余地はない。したがって,その余の点について検討するまでもなく,原告らの上記の主張は失当である。 ていたにすぎないことは前記のとおりであるから,上記のような内容の不当利得返還債務の存在を認める余地はない。したがって,その余の点について検討するまでもなく,原告らの上記の主張は失当である。 5 A事件の予備的請求1の(1)ア(被告信販会社に対する既払割賦代金の不当利得返還請求)について(1) 詐欺による本件立替払契約の取消しないし公序良俗違反による同契約の無効について原告らは,本件立替払契約が被告信販会社の補助者であるJNグリーンショップの詐欺により締結されたものであり,これを取り消すことができると主張するとともに,本件立替払契約は公序良俗に反し,無効であると主張する。しかし,本件立替払契約を詐欺を理由として取り消すことができないこと,本件立替払契約が公序良俗に反するとは認められないことは前記のとおりであり,原告らの上記の主張は失当である。 (2) 抗弁権の接続についてア詐欺による本件売買契約の取消し及び債務不履行による本件売買契約の解除について(ア) 原告らは,原告らと被告販売会社との間で締結された本件売買契約は,詐欺ないし債務不履行を理由として取り消されたと主張するが,前記のとおり,本件売買契約を締結したのは,被告販売会社ではなくJNグリーンショップであるにもかかわらず,原告らは,JNグリーンショップとの間で本件売買契約が締結されたものとも,JNグリーンショップに対して本件売買契約を取り消すとの意思表示をしたものとも主張していないから,原告らの上記の主張は,JNグリーンショップが本件売買契約の売主であるとの事実を前提とする限り,いずれも失当であることが明らかである。 (イ) ところで,被告信販会社の一部と原告らとの間において,被告販売会社が本件売買 ョップが本件売買契約の売主であるとの事実を前提とする限り,いずれも失当であることが明らかである。 (イ) ところで,被告信販会社の一部と原告らとの間において,被告販売会社が本件売買契約の売主であることは争いがなく,当裁判所もこれに拘束されることは前記のとおりである。 しかし,前記のとおり,JNグリーンショップが被告販売会社の補助者ないし被用者であることについて自白が成立せず,前掲の各証拠によってもこのような事実が認められないことは前記のとおりであって,被告販売会社が自ら或いはJNグリーンショップを通じて原告らに対する詐欺を行ったことを認めるに足りる証拠はないから,詐欺を理由として本件売買契約を解除したとの原告らの上記の主張は失当である。 また,被告販売会社と原告らとの間で本件モニター特約が締結されたことについても,これらの当事者間に争いがないとはいえないから,この点について自白が成立するものではなく,このような事実を認めるに足りる証拠もないから,本件モニター特約に基づく債務の不履行があったことを理由として本件売買契約を解除したとの原告らの上記の主張は失当である。 イ公序良俗による本件売買契約の無効原告らは,JNグリーンショップを補助者として締結された本件売買契約は,公序良俗に反し,無効であるとした上で,割賦販売法30条の4に基づく抗弁権の接続を主張する。 確かに,本件売買契約は,破綻することが明らかなモニター制度に基づく不当なものであったから,本件売買契約は,公序良俗に反し,無効であると解する余地がないではないことは前記のとおりである。しかし,JNグリーンショップが被告信販会社の補助者であるとは認められないこと,被告信販会社は, たから,本件売買契約は,公序良俗に反し,無効であると解する余地がないではないことは前記のとおりである。しかし,JNグリーンショップが被告信販会社の補助者であるとは認められないこと,被告信販会社は,JNグリーンショップないし被告販売会社や原告らから上記のモニター制度が存在することを知らされておらず,本件売買契約が上記のモニター制度を伴う不当なものであることを認識していなかったこと,原告らは,被告信販会社から本件立替払契約の締結について意思確認を受けた際,上記のモニター制度や本件モニター特約が存在することを特に申告しなかったことは前記のとおりである。これらの事実によれば,原告らは,本件モニター特約の存在を被告信販会社に申告せず,これが本件売買契約及び本件立替払契約と一体のものでないかのように振る舞っていたにもかかわらず,後になって,これらが一体であることを前提として,割賦販売法30条の4の規定に基づき,本件売買契約が公序良俗に反し,無効であるとの抗弁を主張しているのであって,このような態度は,信義に反し,許されないというべきである。したがって,原告らの上記の主張は失当である。 ウ本件売買契約のクーリングオフについて(ア) 原告らは,被告販売会社との間で締結した本件売買契約について,割賦販売法4条の3第1項,30条の6及び旧訪問販売法6条1項に基づき,その申込みを撤回し,又はこの契約を解除したと主張するところ,被告販売会社が本件売買契約の売主であることは,被告クオーク,同セントラル,同アプラス及び同ファインと原告らとの間に争いがない。 しかし,被告ゼネラルと原告らとの間にはこのような自白は成立せず,本件売買契約の売主は,被告販売会社ではなくJNグリーンショップであると認められることは前記のとおり 争いがない。 しかし,被告ゼネラルと原告らとの間にはこのような自白は成立せず,本件売買契約の売主は,被告販売会社ではなくJNグリーンショップであると認められることは前記のとおりである。 そうすると,被告ゼネラルを当事者とする本件立替払契約について,クーリングオフを理由とする本件売買契約の解除の効果を対抗するためには,本件売買契約の売主と認められるJNグリーンショップに対して,上記の申込みの撤回ないし解除の意思表示をしたことが主張されなければならないというべきところ,被告ゼネラルとの間で本件立替払契約を締結した原告17及び29は,このような主張をしていないから,その余の点について検討するまでもなく,上記の原告らのクーリングオフの主張は失当である。 そこで,原告1ないし16,18ないし23,25ないし28のクーリングオフの主張について,更にその当否を検討する。 (イ) 本件布団が割賦販売法及び旧訪問販売法所定の指定商品に該当すること,本件売買契約が個品割賦購入あつせんの方法により締結されたこと,原告4以外の上記の原告らについては,被告販売会社の営業所等以外の場所で本件売買契約の申込みをしたこと,原告らは被告販売会社に対し,クーリングオフを理由として本件売買契約の申込みを撤回し,或いは解除するとの意思表示をしたことは前記のとおりである。 しかし,証拠(甲26)によれば,原告4は,被告販売会社の営業所というべきJNグリーンショップの防府支店に赴き,ここで本件売買契約の申込みをしたことが認められるから,その余の点について検討するまでもなく,原告4のクーリングオフの主張は失当である。 (ウ) そこで,原告1ないし3,5ないし16,18な 本件売買契約の申込みをしたことが認められるから,その余の点について検討するまでもなく,原告4のクーリングオフの主張は失当である。 (ウ) そこで,原告1ないし3,5ないし16,18ないし23,25ないし28について,法定書面が交付されたか否かを検討する。 前掲の各証拠及び弁論の全趣旨によれば,これらの原告らは,原告3を除き,本件売買契約及び本件立替払契約が締結された際,それぞれ本件立替払契約の申込書控え(以下「本件書面①」という。)と本件売買売買契約の契約書控え(以下「本件書面②」という。)を受領したことが認められる。 しかし,原告3がこれらの書面を受領したことを認めるに足りる証拠はない。確かに,前掲の各証拠によれば,被告クオークは,本件立替払契約を締結する際,あらかじめ被告販売会社ないしJNグリーンショップに交付しておいた複写式の申込用紙に,原告らに必要な事項を記入させ,そのうち1枚は本件書面①として原告らに交付し,他の1枚は被告クオークの契約書控えとしていたこと,被告クオークは,原告3との間で締結した本件立替払契約について,上記の契約書控えを所持していることが認められるが,このような事実があるからといって,直ちに原告3に本件書面①が交付されたと推認することはできない。また,原告3が作成した陳述書(甲26)に本件書面①を受領していないとの供述部分が存在することをも考慮すれば,原告3に対して本件書面①及び本件書面②が交付されたものとまでは認められない。したがって,原告3に対しては,法定書面が交付されなかったものというほかない。 (エ) ところで,割賦販売法及び旧訪問販売法が販売業者に対して法定書面の交付を義務づけている趣旨は,購入者に対して販売する商品の内容を正確 面が交付されなかったものというほかない。 (エ) ところで,割賦販売法及び旧訪問販売法が販売業者に対して法定書面の交付を義務づけている趣旨は,購入者に対して販売する商品の内容を正確に認識させ,その利益を保護することにあるものと考えられるから,販売業者が購入者に対して交付した書面に,契約の目的である商品の名称や販売価格等について正確な認識を得ることができるような記載がされていない場合には,この書面は,法定書面には該当しないが,このような記載がなされている限り,その記載に多少の欠落等があったとしても,法定書面としての効力は左右されないと解するのが相当である。 この点について,原告らは,割賦販売法,旧訪問販売法及びこれらの法律の施行規則において記載すべきものとされている事項のうち1つでも欠落等があった場合には,法定書面を交付したことにはならないものと解すべきであると主張するが,このような見解を採用することはできない。 (オ) そこで,この点を本件書面①及び本件書面②について検討すると,証拠(甲1,2,乙ハ1,4ないし19,乙ニ2,乙ホ1,2)及び弁論の全趣旨によれば,本件書面①には,原告8,9に交付されたものを除き,いずれも本件売買契約の商品名,数量,価格ないし支払総額,支払時期,販売業者及び取次業者の名称等並びにクーリングオフの手続の方法等が記載されていたこと,本件書面②の裏面には,いずれも不動文字で,本件布団について,「健康寝具 ”RSR” 1セット(掛・敷・枕・各カバー5点)」,「セット価格シングル定価800,000円→会員価格398,000円ダブル定価1,200,000円→会員価格560,000円」などと記載されていた上,本件モニター特約の内容やクーリングオフの手続の方法等が記載され グル定価800,000円→会員価格398,000円ダブル定価1,200,000円→会員価格560,000円」などと記載されていた上,本件モニター特約の内容やクーリングオフの手続の方法等が記載されていたことが認められ,以上の事実によれば,本件書面①及び本件書面②には,契約の目的である商品の名称や販売価格等について正確な認識を得ることができるような記載がされていたものと認められる。 この点について,原告らは,本件書面①の一部には,本件売買契約の商品名について,「健康ふとん」,「健康寝具RSR」などの不十分な記載しかされていないと主張するが,本件売買契約において販売された商品は,専ら本件布団のみであったことは前記のとおりであり,この事実に照らせば,上記のような商品名の記載が特に不明確であるとは認められない。また,仮に本件書面①における商品名の記載が不十分であるとしても,前記のとおり,本件書面②の裏面には,本件布団の名称や代金の総額が記載がされていたのであるから,本件書面①と本件書面②が合わせて交付されたことにより,法定書面が交付されたと認めることができる。 更に,原告らは,本件書面①には本件モニター特約の存在及び内容が記載されていないと主張するが,JNグリーンショップが被告信販会社の補助者であるとは認められないこと,被告信販会社がJNグリーンショップないし被告販売会社や原告らから上記のモニター制度が存在することを知らされておらず,本件売買契約が上記のモニター制度を伴う不当なものであることを認識していなかったこと,原告らは,被告信販会社から本件立替払契約の締結について意思確認を受けた際,上記のモニター制度や本件モニター特約が存在することを特に申告しなかったことなどの前記の事情に照らせば,原告らは, ったこと,原告らは,被告信販会社から本件立替払契約の締結について意思確認を受けた際,上記のモニター制度や本件モニター特約が存在することを特に申告しなかったことなどの前記の事情に照らせば,原告らは,本件モニター特約の存在を被告信販会社に申告せず,これが本件売買契約及び本件立替払契約と一体のものでないかのように振る舞っていたにもかかわらず,後になって,これらが一体であることを前提として,本件書面①に本件モニター特約についての記載がないと主張し,本件書面①の法定書面としての効力を争っているのであって,このような態度は,信義に反し,許されないというべきである。また,仮に上記のような主張をすることが信義に反しないとしても,本件書面②には,本件モニター特約の存在等が明記されているから,本件書面①及び本件書面②が合わせて交付されたことにより,法定書面が交付されたと認めることができる。 そして,原告らは,本件書面①には別紙記載不備一覧表に記載された不備があるから,この書面は法定書面に当たらないと主張し,確かに,証拠(甲1)によれば,原告8及び9に交付された本件書面①には,本件売買契約の要素というべき商品名,数量,価格ないし支払総額,支払時期等が全く記載されていないことが認められる。しかし,これらの原告らに交付された本件書面②(甲2の8,9)には,本件売買契約の商品名,数量,価格ないし支払総額(ただし,分割払手数料は記載されていない。),支払回数等が記載されていることが認められるから,本件書面①及び本件書面②が合わせて交付されたことにより,法定書面が交付されたと認めることができる。また,原告らが指摘するその余の点については,いずれも軽微な記載の不備にすぎないというべきであるから,本件書面①が交付されたのみで,或いは本件書面①と本件 法定書面が交付されたと認めることができる。また,原告らが指摘するその余の点については,いずれも軽微な記載の不備にすぎないというべきであるから,本件書面①が交付されたのみで,或いは本件書面①と本件書面②が合わせて交付されたことにより,法定書面が交付されたものと認めることができる。 そうすると,原告3以外の上記の原告らについては,本件売買契約を締結した際に法定書面が交付されたものと認められ,これらの原告らが本件売買契約を解除するとの意思表示をしたのは,割賦販売法3条の3第1項1号及び旧訪問販売法6条1項1号所定の期間を経過した後であることが明らかであるから,これらの原告に関するクーリングオフの主張は,いずれも失当である。 (カ) 被告クオークは,原告らが抗弁権の接続を主張することは信義則に反すると主張するので,この点を原告3について検討する。 JNグリーンショップが被告信販会社の補助者であるとは認められないこと,被告信販会社は,JNグリーンショップないし被告販売会社や原告らから上記のモニター制度が存在することを知らされておらず,本件売買契約が上記のモニター制度を伴う不当なものであることを認識していなかったこと,原告3は,被告信販会社から本件立替払契約の締結について意思確認を受けた際,上記のモニター制度や本件モニター特約が存在することを特に申告しなかったこと,原告3は,本件立替払契約に基づく割賦代金3万7996円を支払ったものであるが,他方で,JNグリーンショップから合計10万5160円ものモニター料を受領しているものと推認されることは前記のとおりである。これらの事実によれば,原告3が割賦販売法30条の4の規定に基づき,クーリングオフを理由とする本件売買契約の解除の効果を主張し,既払割 ター料を受領しているものと推認されることは前記のとおりである。これらの事実によれば,原告3が割賦販売法30条の4の規定に基づき,クーリングオフを理由とする本件売買契約の解除の効果を主張し,既払割賦代金相当の不当利得の返還を求めることは,信義に反し,許されないというべきである。 (キ) 以上検討したところによれば,原告らのクーリングオフに関する主張は,いずれも失当である。 6 A事件の予備的請求1の(2)(立替払契約に基づく未払割賦代金債務の不存在確認)及び予備的請求2(立替払契約に基づく割賦代金債務の取立を拒絶する権利の確認請求)について(1) 確認の利益について原告らと被告信販会社との間には,本件立替払契約に基づく未払割賦代金債務の存否について紛争が生じていることは前記のとおりであり,この事実に照らせば,A事件の予備的請求1の(2)及び2について確認の利益が存在することが明らかである。 (2) 抗弁権の接続について原告らは,被告販売会社との間で締結された本件売買契約に基づき,その売買代金を支払ったが,本件売買契約は,詐欺による取消等の理由により無効であり,原告らは被告信販会社に対し,本件売買契約が無効であることを割賦販売法30条の4に基づき対抗できると主張するが,この主張が失当であることは,原告3のクーリングオフの主張を除き,いずれも前記のとおりである。 そこで,原告3のクーリングオフの主張について検討すると,JNグリーンショップが被告信販会社の補助者であるとは認められないこと,被告信販会社は,JNグリーンショップないし被告販売会社や原告らから上記のモニター制度が存在することを知らされておらず,本件売買契約が上記のモニター制度を伴う不当なものであることを認 められないこと,被告信販会社は,JNグリーンショップないし被告販売会社や原告らから上記のモニター制度が存在することを知らされておらず,本件売買契約が上記のモニター制度を伴う不当なものであることを認識していなかったこと,原告らは,被告信販会社から本件立替払契約の締結について意思確認を受けた際,上記のモニター制度や本件モニター特約が存在することを特に申告しなかったこと,原告3は,本件立替払契約に基づく割賦代金3万7996円を支払ったものであるが,他方で,JNグリーンショップから合計10万5160円ものモニター料を受領しているものと推認されることは前記のとおりである。しかし,未払割賦代金債務の不存在確認請求については,不当利得の返還を求める場合とは異なり,これに敗訴すれば,上記債務の支払を求められる可能性があるものであって,このような場合には,信義則の適用に当たり,クーリングオフの制度趣旨を十分に考慮する必要がある。したがって,上記のような事情のみでは,原告3が割賦販売法30条の4の規定に基づき,クーリングオフを理由とする本件売買契約の解除の効果を主張し,未払割賦代金債務の不存在の確認を求めることが信義に反するものとまでは認められず,被告クオークの上記の主張は失当である。 そうすると,原告3は被告クオークに対し,本件売買契約がクーリングオフを理由として解除され,遡及的に無効になったことを主張できる。 7 B事件について(1) 証拠(乙ニ6ないし8)及び弁論の全趣旨によれば,①被告セントラルと被告Eは,平成10年12月28日,B事件の立替払契約を締結したこと,②被告セントラルは被告小林織物に対し,平成11年1月11日,上記の立替払契約に基づく立替金を支払ったこと,③被告セントラルは被告Eに対し,平成同年11月19日到達 B事件の立替払契約を締結したこと,②被告セントラルは被告小林織物に対し,平成11年1月11日,上記の立替払契約に基づく立替金を支払ったこと,③被告セントラルは被告Eに対し,平成同年11月19日到達の書面により,上記の立替払契約に基づく未払割賦金を同年12月9日までに支払うよう催告したことが認められる。 なお,被告セントラルと被告Eの間において,被告販売会社が本件売買契約の売主であることは争いがないから,当裁判所もこれに拘束されることになる。 (2) これに対し,被告Eは,上記の立替払契約が詐欺を理由として取り消されたこと,公序良俗違反により無効であることを主張するが,これらの主張がいずれも失当であることは前記のとおりである。 また,被告Eは,本件売買契約が詐欺を理由として取り消されたこと,債務不履行を理由として解除されたこと,公序良俗違反により無効であることを主張した上,これらの事由について抗弁権の接続を主張するが,これらの主張がいずれも失当であることは前記のとおりである。 更に,被告Eは,本件売買契約がクーリングオフを理由として解除されたと主張した上,この事由について抗弁権の接続を主張するが,証拠(乙ニ6)及び弁論の全趣旨よれば,被告Eは,本件売買契約及び上記の立替払契約が締結された際,被告セントラルないしその取次をしたJNグリーンショップから上記の立替払契約の申込書控えを受領したが,この申込書控えには,本件売買契約の商品名,数量,価格ないし支払総額,支払時期,販売業者の名称並びにクーリングオフの手続の方法等が記載されていたことが認められ,この申込書控えは,法定書面に当たるものというべきである。そして,被告Eが本件売買契約を解除するとの意思表示をしたのは,割賦販売法3条の3第1項1号及 フの手続の方法等が記載されていたことが認められ,この申込書控えは,法定書面に当たるものというべきである。そして,被告Eが本件売買契約を解除するとの意思表示をしたのは,割賦販売法3条の3第1項1号及び旧訪問販売法6条1項1号所定の期間を経過した後であることが明らかであるから,クーリングオフを理由とする本件売買契約の解除は許されず,被告Eの上記の主張は失当である。 (3) また,被告Eは,被告小林織物から本件布団を受領していないとして,割賦販売法30条の4第1項に基づき,同時履行の抗弁権を主張するので,被告小林織物が被告Eに対して本件布団を引き渡したか否かについて検討する。 本件布団の送り状(乙ニ5)の荷受人欄には,被告Eの氏名が記載されているが,この荷受人欄に記載されている住所は,JNグリーンショップの事務所の住所であることがその記載から明らかであるから,この送り状の記載のみでは,上記の事務所まで配送された本件布団が被告Eに引き渡されたかどうかは明らかでなく,他にこの点を明らかにできるだけの証拠はない。他方で,被告Eの陳述書(甲28)には,本件布団を受領したことはない旨の供述記載があり,その信用性を疑うべき事情は特に見当たらない。 したがって,被告小林織物が被告Eに対し,本件布団を引き渡したものとは認められず,被告Eは被告セントラルに対し,割賦販売法30条の4第1項に基づき,同時履行の抗弁権を主張することができる。 そうすると,被告セントラルの被告Eに対する割賦代金の支払請求は,被告Eに対し,被告小林織物から本件布団を受領するのと引換えに,B事件の立替払契約に基づく割賦代金41万3600円の支払を命じる限度で理由がある。したがって,被告Eが上記の割賦代金の弁済期を徒過したことには正当な事由があ 織物から本件布団を受領するのと引換えに,B事件の立替払契約に基づく割賦代金41万3600円の支払を命じる限度で理由がある。したがって,被告Eが上記の割賦代金の弁済期を徒過したことには正当な事由があったと認められるから,上記の割賦代金に対する遅延損害金の支払請求は理由がない。 8 原告らの主張を却下したことについて原告らは,平成14年7月26日付け第6準備書面において,「被告信販会社は,被告販売会社を監督する義務を怠り,原告らに損害を与えたものであるから,民法709条に基づき,その損害を賠償すべき責任を負う。」との主張を新たに提出しようとし,更に同日付け第7準備書面において,「原告らの一部は,JNグリーンショップの営業所等において本件売買契約の申し込みをしたものであるが,上記の原告らは,旧訪問販売法2条1項2号所定の特定顧客に該当するから,クーリングオフの主張をすることができる。」との主張を新たに提出しようとした。 しかし,本件については,平成12年6月13日の第1回口頭弁論期日以後,弁論準備手続において争点整理が進められ,原告らからは平成13年9月13日付け主張立証計画書において,主要事実をこれ以上補充することは予定していない旨が明らかにされたため,当裁判所が主張整理案を作成するなどした後,平成14年3月12日には原告らの主張及び被告らの反論の骨子を確認して弁論準備手続が終結され,続いて原告ら2名の本人尋問が実施されたものであり,上記の新主張が提出された当時は,被告らが原告らのした従前の主張,立証に対して反論及び反証を行うことのみが予定されていたものである。また,原告らは,上記の主張の提出が遅れた理由を何ら説明していないのであって,これらの事情も考慮すれば,上記の新主張は,原告らの過失により時機に後れて提出され 行うことのみが予定されていたものである。また,原告らは,上記の主張の提出が遅れた理由を何ら説明していないのであって,これらの事情も考慮すれば,上記の新主張は,原告らの過失により時機に後れて提出されたものであると認めた。そして,仮に原告らの上記の主張を提出することを認めた場合には,これに対して被告らが反論することや,争いのある部分について当事者に立証を行わせることを許容せざるを得ず,訴訟の完結が遅延することが予想されたため,当裁判所は,平成14年9月10日の弁論準備手続期日において,民事訴訟法157条1項に基づき,これらの主張を却下するとの決定をした次第である。 第4 結論以上で検討したところによれば,A事件におけるA事件原告4,同7,同8,同11,同12,同13,同14,同15,同16,同18,同19,同20,同22,同23,同26,同27,同28の各請求は,A事件被告C及び同Dに対し,別紙2の認容額欄記載の損害金及びこれに対する不法行為の日の後である被告Cは平成12年4月25日から,同Dは同月22日から各支払済みまで年5パーセントの割合による遅延損害金の連帯支払を命じる限度でいずれも理由があるので,これを認容するが,その余の各請求は,いずれも理由がないので,これを棄却する。 また,A事件原告3の各請求は,A事件被告株式会社クオークとの間で,別紙1の未払額欄記載の未払割賦代金債務が存在しないことを確認する限度で理由があるので,これを認容するが,その余の各請求は,いずれも理由がないので,これを棄却する。 更に,A事件原告1,同2,同5(6),同9,同10,同17,同21,同25,同29の各請求は,いずれも理由がないので,これを棄却する。 そして,B事件におけるA事件被告・B事件原告株式会社セントラ 件原告1,同2,同5(6),同9,同10,同17,同21,同25,同29の各請求は,いずれも理由がないので,これを棄却する。 そして,B事件におけるA事件被告・B事件原告株式会社セントラルファイナンスの請求は,B事件被告Eに対し,A事件被告小林織物株式会社から「シングル寝具セット/R・S・R超長綿(アロエ加工)」という名称の寝具セット1組を受領するのと引換えに,B事件の立替払契約に基づく割賦代金残金41万3600円の支払を命じる限度で理由があるので,これを認容するが,その余の請求は,理由がないので,これを棄却する。 そこで,訴訟費用の負担につき民事訴訟法61条,64条,65条1項本文を,仮執行宣言につき同法259条1項をそれぞれ適用して,主文のとおり判決する。 (平成15年2月10日口頭弁論終結)山口地方裁判所第1部裁判長裁判官山下満裁判官杉山順一裁判官栄岳夫
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