昭和25(れ)258 業務上横領

裁判年月日・裁判所
昭和25年9月22日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 札幌高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人芳谷今造の上告趣意第一点について。  しかし原判決挙示の証拠によつて原判示の如く海産物仲立業を営んでいる被告人 の

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判決文本文1,280 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人芳谷今造の上告趣意第一点について。 しかし原判決挙示の証拠によつて原判示の如く海産物仲立業を営んでいる被告人の仲介により所論売買契約の成立した事実を認定できるのであるから論旨の(イ)は原審が適法にした事実認定の非難に帰着し適法の上告理田とならない。また仲立人はその媒介した行為につき当事者のために支払その他の給付を受けることはできないが別段の意思表示又は慣習があるときは支払その他の給付を受けることができることは商法第五四四条但書の明定しているところである。本件において原判決の確定した事実は被告人の仲介によりD水産市場株式会社とE水産物株式会社との間に所論売買契約が成立したのでD水産市場株式会社に送金方を求めたが送金がないので同会社の集出荷員Aが愛知県の本社まで帰つて代金を持つて来るが、若し自分の留守中に本社から代金を送つて来たときは自分に代つてこれを受取つてE水産物株式会社に支払つて貰いたいと依頼してAの印鑑等を被告人に預けて小樽市を出発したところそれと入れちがいにD水産市場株式会社からB銀行C支店に対しA宛に金百五十万円の送金があつたので被告人は前記の委託の趣旨に基いてAのためにこれを受取り保管中内金七十万円をE水産物株式会社に支払つたのみでその余の金員八十万円を擅にその頃費消横領したというのであつて即ち被告人は買主側の特別の意思表示によつてその仲介した売買契約の代金を受取りこれを保管していたものであるから、かかる場合にはその代金の保管は仲立人の業務上の保管と解すべきである。然らば原判決が被告人の所為に対し業務上横領罪をもつて問擬したことは正当であつて論旨の(ロ)はその理田がない。 同第二点について。 - 1 -しかし原判決をみると「その余の金員 解すべきである。然らば原判決が被告人の所為に対し業務上横領罪をもつて問擬したことは正当であつて論旨の(ロ)はその理田がない。 同第二点について。 - 1 -しかし原判決をみると「その余の金員八十万円を檀にその頃函館市等で自己の事業資金等に費消横領したものである」と記載してあつて「その頃」というのは被告人が百五十万円を受取つた昭和二三年四月二四日頃を指すものであることは判文上明かであるから原判決は犯罪時の記載を欠如しているものではない。論旨はその理田がない。 同第三点について。 しかし原判決の引用した証拠中にはAに対する司法警察官の告訴補充調書と記載してあつて所論のように被告人に対する司法警察官の告訴補充調書とは記載してないのである。そして右Aに対する司法警察官の告訴補充調書は記録に存在するのであるから論旨は理田がない。 よつて刑訴施行法第二条旧刑訴第四四六条により主文のとおり判決する。 右は裁判官全員一致の意見である。 検察官田中已代治関与昭和二五年九月二二日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官塚崎直義裁判官霜山精一裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官栗山茂は出張中につき署名押印することができない。 裁判長裁判官塚崎直義- 2 -

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