【DRY-RUN】主 文 本件再上告を棄却する。 理 由 弁護人島田武夫の上告趣意第一点について。 議員選挙に際しその候補者となろうとする者が、いわゆる追放令による覚書非該
主文 本件再上告を棄却する。 理由 弁護人島田武夫の上告趣意第一点について。 議員選挙に際しその候補者となろうとする者が、いわゆる追放令による覚書非該当者の確認を求めるため、確認の申請をする以前に、立候補の決意を固め自己の当選を得る目的で他人に対し選挙運動を依頼し、且つ投票取まとめのための資金を供与した場合には、事前運動及び金銭供与の選挙犯罪が成立することは明らかである。 それは、後になつて審理の結果、覚書該当者となろうが或は非該当者となろうが、前記犯罪の成立には何等の関係がないと言わねばならぬ。論旨は、それ故に採るを得ない。 同第二点について。 被告人及び共同被告人Aが、所論のように勾留され取調を受けた当時は、憲法及び刑訴応急措置法がまだ施行されていない頃のことであるから、被告人等に対し直ちに弁護人に依頼することができる旨を告げなかつたからといつて、所論のような違法があるわけではない。次に、被告人に対する勾留状の上部欄外(記録四五丁)には明らかに昭和二二年四月五日釈放する旨を記載し検事の認印があり、同年四月七日附公判請求書(記録八七丁)には被告人の氏名の上部に「不勾留」と記されており、また第一、二審の各公判期日の召喚状はいずれも皆被告人の自宅に送達されている。これらの諸点から考えると、被告人は勾留後僅か数日にして釈放されたものと認めることができる。それ故に、不法に長く抑留された後の自白であることを前提とする論旨は、理由なきものである。 よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。 この判決は齋藤裁判官の反対意見を除き、全裁判官の一致した意見である。 - 1 -齋藤裁判官の反対意見は次のとおりである。 本件では、原上告判決において法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないか は齋藤裁判官の反対意見を除き、全裁判官の一致した意見である。 - 1 -齋藤裁判官の反対意見は次のとおりである。 本件では、原上告判決において法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかについて何等判断が存在せず、また、所論はこの判断を不当とするものでもないから、再上告適法の理由とは認め難い。 裁判官塚崎直義は退官につき合議に関与しない。 検察官十藏寺宗雄関与昭和二六年五月二日最高裁判所大法廷裁判長裁判官澤田竹治郎裁判官霜山精一裁判官井上登裁判官栗山茂裁判官眞野毅裁判官小谷勝重裁判官島保裁判官齋藤悠輔裁判官藤田八郎裁判官岩松三郎裁判官河村又介裁判官穂積重遠は差支につき署名押印することができない。 裁判長裁判官澤田竹治郎- 2 -
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