令和6(わ)147 法人税法違反、地方法人税法違反、消費税法違反、地方税法違反、法人税法違反幇助、地方法人税法違反幇助、消費税法違反幇助、地方税法違反幇助

裁判年月日・裁判所
令和6年6月28日 熊本地方裁判所
ファイル
hanrei-pdf-93342.txt

判決文本文6,540 文字)

令和6年6月28日熊本地方裁判所刑事部宣告令和6年(わ)第147号法人税法違反、地方法人税法違反、消費税法違反、地方税法違反、法人税法違反幇助、地方法人税法違反幇助、消費税法違反幇助、地方税法違反幇助 主文 被告人株式会社Aを罰金1300万円に、被告人Bを懲役1年6月及び罰金1800万円に、被告人Cを懲役6月及び罰金600万円に処する。 被告人B及び被告人Cにおいてその罰金を完納することができないときは、被告人Bについて10万円を、被告人Cについて5万円を、それぞれ1日に換算した期間、その被告人を労役場に留置する。 被告人B及び被告人Cに対し、この裁判が確定した日から3年間その懲役刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)被告人株式会社A(以下「被告会社」という。)は半導体製造装置工事業等を営む株式会社、被告人Bは被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括していたもの、被告人Cは被告会社の外注先であるが、第1 被告人Bは、被告会社の業務に関し、 1 架空の外注加工費を計上する方法により所得を秘匿した上、令和元年7月1日から令和2年6月30日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が1億3153万2067円であったにもかかわらず、同年8月28日、熊本市西区春日2丁目10番1号熊本地方合同庁舎B棟所在の所轄熊本西税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が2123万3037円で、こ れに対する法人税額が427万円であり、課税標準法人税額が427万円で、これに対する地方法人税額が18万7800円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税の確定申告をし、その 37円で、こ れに対する法人税額が427万円であり、課税標準法人税額が427万円で、これに対する地方法人税額が18万7800円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税の確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額2985万9300円と前記申告税額との差額2558万9300円及び正規の地方法人税額131万3700円と前期申告地方法人税額との差額112万5900円を免れ、令和2年7月1日から令和3年6月30日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が8340万5743円であったにもかかわらず、延長された確定申告書提出期限内である同年9月15日、前記熊本西税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が0円で、所得税額161円の還付を受けることとなり、課税標準法人税額及びこれに対する地方法人税額がいずれも0円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税の確定申告をし、そのまま納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額1869万3700円と前記還付所得税額との合計1869万3800円(100円未満の端数切捨て)及び正規の地方法人税額192万5300円を免れ、令和3年7月1日から令和4年6月30日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が2億2363万9235円であったにもかかわらず、同年8月29日、前記熊本西税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が5264万7162円で、これに対する法人税額が1155万7900円であり、課税標準法人税額が1155万8000円で、これに対する地方法人税額が119万400円である旨の虚偽の法 により、所得金額が5264万7162円で、これに対する法人税額が1155万7900円であり、課税標準法人税額が1155万8000円で、これに対する地方法人税額が119万400円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税の確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額5122万8000円と前記申告税額との差額3967万100円及び正規の地方法人税額527万6400円と前期申告地方法人税額との差 額408万6000円を免れ、 2 架空の課税仕入れを計上する方法により、 令和元年7月1日から令和2年6月30日までの課税期間における実際の消費税の課税標準額が10億1088万5000円で、これに対する消費税額が7502万6070円であり、これから控除されるべき消費税額が5538万5116円で、納付すべき消費税額1964万954円から中間納付税額990万1500円を差し引いた後の納付消費税額が973万9400円であり、実際の地方消費税の課税標準となる消費税額が1964万954円で、納付すべき譲渡割額549万6100円から中間納付譲渡割額267万1800円を差し引いた後の納付譲渡割額が282万4300円であったにもかかわらず、同年8月28日、前記熊本西税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、消費税の課税標準額が10億1088万5000円で、これに対する消費税額が7502万6070円であり、これから控除されるべき消費税額が6456万7865円で、納付すべき消費税額1045万8200円から中間納付税額990万1500円を差し引いた後の納付消費税額が55万6700円であり、地方消費税の課税標準額となる消費税額が1045万8200円 865円で、納付すべき消費税額1045万8200円から中間納付税額990万1500円を差し引いた後の納付消費税額が55万6700円であり、地方消費税の課税標準額となる消費税額が1045万8200円で、納付すべき譲渡割額293万円から中間納付譲渡割額267万1800円を差し引いた後の納付譲渡割額が25万8200円である旨の虚偽の消費税及び地方消費税の確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同課税期間の正規の納付すべき消費税額と前記申告に係る納付すべき消費税額との差額918万2700円及び同課税期間の正規の納付すべき地方消費税の譲渡割額と前記申告に係る納付すべき地方消費税の讓渡割額との差額256万6100円を免れ、令和2年7月1日から令和3年6月30日までの課税期間における実際の消費税の課税標準額が13億1837万1000円で、これに対する消費税 額が1億283万2938円であり、これから控除されるべき消費税額が8400万6430円で、納付すべき消費税額1882万6500円から中間納付税額784万3500円を差し引いた後の納付消費税額が1098万3000円であり、実際の地方消費税の課税標準額となる消費税額が1882万6500円で、納付すべき譲渡割額531万円から中間納付譲渡割額221万2200円を差し引いた後の納付譲渡割額が309万7800円であったにもかかわらず、延長された確定申告書提出期限内である同年9月15日、前記熊本西税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、消費税の課税標準額が13億1837万1000円で、これに対する消費税額が1億283万2938円であり、これから控除されるべき消費税額が9135万4236円で、納付すべき消費税額 て行う方法により、消費税の課税標準額が13億1837万1000円で、これに対する消費税額が1億283万2938円であり、これから控除されるべき消費税額が9135万4236円で、納付すべき消費税額1147万8700円から中間納付税額784万3500円を差し引いた後の納付消費税額が363万5200円であり、地方消費税の課税標準額となる消費税額が1147万8700円で、納付すべき譲渡割額323万7500円から中間納付譲渡割額221万2200円を差し引いた後の納付譲渡割額が102万5300円である旨の虚偽の消費税及び地方消費税の確定申告をし、そのまま納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同課税期間の正規の納付すべき消費税額と前記申告に係る納付すべき消費税額との差額734万7800円及び同課税期間の正規の納付すべき地方消費税の讓渡割額と前記申告に係る納付すべき地方消費税の譲渡割額との差額207万2500円を免れ、令和3年7月1日から令和4年6月30日までの課税期間における実際の消費税の課税標準額が16億4461万7000円で、これに対する消費税額が1億2828万126円であり、これから控除されるべき消費税額が9292万4900円で、納付すべき消費税額3535万52000円から中間納付税額860万8800円を差し引いた後の納付消費税額が2674万 6400円であり、実際の地方消費税の課税標準額となる消費税額が3535万5200円で、納付すべき譲渡割額997万1900円から中間納付譲渡割額242万7900円を差し引いた後の納付譲渡割額が754万4000円であったにもかかわらず、同年8月29日、前記熊本西税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、消費税の課税標準額が16億44 額が754万4000円であったにもかかわらず、同年8月29日、前記熊本西税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、消費税の課税標準額が16億4461万7000円で、これに対する消費税額が1億2828万126円であり、これから控除されるべき消費税額が1億474万8402円で、納付すべき消費税額2353万1700円から中間納付税額860万8800円を差し引いた後の納付消費税額が1492万2900円であり、地方消費税の課税標準額となる消費税額が2353万1700円で、納付すべき譲渡割額663万7100円から中間納付譲渡割額242万7900円を差し引いた後の納付譲渡割額が420万9200円である旨の虚偽の消費税及び地方消費税の確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同課税期間の正規の納付すべき消費税額と前記申告に係る納付すべき消費税額との差額1182万3500円及び同課税期間の正規の納付すべき地方消費税の譲渡割額と前記申告に係る納付すべき地方消費税の譲渡割額との差額333万4800円を免れ、第2 被告人Cは、被告人Bが前記第1の1及び第1の2記載の各犯行に及んだ際、その情を知りなから、同人の依頼を受け、同人に対し、被告会社において、被告人Cに対する架空の外注加工費を計上することなどを承諾した上、 1 別表1【掲載省略】記載のとおり、令和元年8月30日から令和2年7月31日までの間、12回にわたり、架空の外注加工費名目で、被告会社から、株式会社D銀行に開設された被告人C名義の通常貯金口座に架空の外注加工費合計1億3543万8000円を含む合計1億6349万6850円を振込入金させるなどして、被告人Bの前記第1の1及び第1の2の各犯行を容易にし、 2 別表2 名義の通常貯金口座に架空の外注加工費合計1億3543万8000円を含む合計1億6349万6850円を振込入金させるなどして、被告人Bの前記第1の1及び第1の2の各犯行を容易にし、 2 別表2【掲載省略】記載のとおり、令和2年8月31日から令和3年6月30 日までの間、11回にわたり、架空の外注加工費名目で、被告会社から、前記被告人C名義口座に架空の外注加工費合計1億2401万8400円を含む合計1億5131万6050円を振込入金させるなどして、被告人Bの前記第1の 及び第1の2の各犯行を容易にし、 3 別表3【掲載省略】記載のとおり、令和3年7月30日から令和4年7月29日までの間、13回にわたり、架空の外注加工費名目で、被告会社から、前記被告人C名義口座に架空の外注加工費合計1億5559万4742円を含む合計1億7612万7912円を振込入金させるなどして、被告人Bの前記第1の 及び第1の2の各犯行を容易にし、もって法人税法違反、地方法人税法違反、消費税法違反及び地方税法違反を幇助した。 (量刑の理由)本件は、3事業年度における法人税及び地方法人税並びに3課税期間における消費税及び地方消費税の期限内虚偽過少申告ほ脱犯に関する事案である。 法人税及び地方法人税のほ脱について見ると、被告会社のほ脱所得は合計約3億6500万円、ほ脱税額は合計約9100万円、ほ脱率は約84パーセントに上り、消費税及び地方消費税のほ脱について見ると、ほ脱税額は合計約3600万円、ほ脱率は約60パーセントに上る。そして、犯行態様をみると、被告会社と被告人Cら協力者との間で架空の外注加工費を計上し、これに沿うよう協力者の預金口座に振込入金して資金移動の外形も整えた上、協力者の報酬分を除く移動させた資金を現金で回収し、とき をみると、被告会社と被告人Cら協力者との間で架空の外注加工費を計上し、これに沿うよう協力者の預金口座に振込入金して資金移動の外形も整えた上、協力者の報酬分を除く移動させた資金を現金で回収し、ときには振り込んだ金額に沿う請求書を協力者に作成させるなどして所得を秘匿するなどしており、相応に巧妙な手口となっている。 被告人Bは、接待交際費や投資の資金等に充てるため、上記スキームを発案し、自ら被告人Cらに協力を持ち掛けて判示第1の各犯行を主導し、被告人Cは、被告人Bの依頼に応じて上記の多額の架空外注加工費計上に加担したもので、本犯への 寄与の度合いは高く、協力の報酬として架空外注加工費の1割という相当高額な金員を受け取っている。なお、被告人Cは、被告人Bへの恩義があり、受け取った金員は、被告会社や、被告人Bと共同で開いていた店舗の資金等に費消した旨述べるが、仮にそのような使途に費消したこともあったからといって被告人Bによる判示第1の犯行を幇助することが正当化されるものではなく、被告人Cに対する非難は軽減されない。 そうすると,被告人B及び被告人Cの刑事責任は相応に重いというべきであるが、他方で、被告人Bには前科前歴がないこと、被告人Cについては、令和3年10月までは執行猶予中であったものの同前科は道路交通法違反等の罪による異種前科であること、被告人B及び被告人Cが罪を認め、被告人Bの元配偶者及び被告人Cの配偶者が今後の被告人B又は被告人Cの支援等を申し出ていること、被告会社の破産手続開始決定を受け、被告会社は事業の存続ができなくなり、被告人B自身も破産手続開始決定を申し立てたこと、被告人Cは報酬として受け取った金員を雑収入として計上した上で所得税等の申告をし、今後分割で支払う旨約束した旨述べていることなど、被告人B及び被告人C 告人B自身も破産手続開始決定を申し立てたこと、被告人Cは報酬として受け取った金員を雑収入として計上した上で所得税等の申告をし、今後分割で支払う旨約束した旨述べていることなど、被告人B及び被告人Cのために酌むべき事情も認められる。 これに加えて、今後、被告会社の破産手続内で、被告会社の預金等の換価財産を原資に、財団債権となる本税及び附帯税の一部については弁済がされる可能性があること及びこの種事犯の量刑の傾向も踏まえ、被告会社については主文の罰金刑を科し、被告人B及び被告人Cについては、主文の懲役刑を科してその刑事責任を明確にした上で刑の執行を猶予し、さらに、主文の罰金刑も併科するのが相当であると判断した。 よって主文のとおり判決する。 (求刑被告会社に対し罰金1500万円、被告人Bに対し懲役1年6月及び罰金2500万円、被告人Cに対し懲役6月及び罰金1000万円)令和6年7月17日 熊本地方裁判所刑事部 裁判官賀嶋敦

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る