平成29年3月28日判決言渡平成27年(行ウ)第731号年金記録に係る不訂正決定取消請求事件 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求処分行政庁が,平成27年10月23日付けで原告に対してした原告に係る国民年金原簿を訂正しない処分を取り消す。 第2 事案の概要本件は,原告が,過年度分である昭和42年7月から昭和55年3月までの期間(以下「本件期間」という。)の国民年金保険料(以下,国民年金保険料を「保険料」といい,本件期間に係る保険料を「本件保険料」という。)を納付した(以下,この納付を「本件納付」という。なお,本件納付のうち,保険料を徴収する権利が時効消滅した期間に係るものについては,国民年金法等の一部を改正する法律(昭和53年法律第46号)附則4条に基づく納付(以下「特例納付」という。)をしたとするもの)にもかかわらず,国民年金原簿に自己に係る特定国民年金原簿記録が記録されていないとして,国民年金法(以下「国年法」という。)14条の2第1項に基づいてした同原簿の訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)に対し,処分行政庁から訂正をしない旨の決定(以下「本件不訂正決定」という。)を受けたことを不服として,その取消しを求める事案である。 1 関係法令等の定め関係法令等の定めは,別紙2「関係法令等の定め」に記載のとおりである(なお,同別紙中で定義した略称等は,以下の本文においても同様に用いるものと する。)。 2 前提事実(証拠等を掲げていない事実は当事者間に争いがない。)(1) 原告は,昭和22年○月○日生まれの男性であり,昭和51年6月から新聞専売所を経営している者である(甲55,60,62ないし64,乙21)。 (2) 原告は, は当事者間に争いがない。)(1) 原告は,昭和22年○月○日生まれの男性であり,昭和51年6月から新聞専売所を経営している者である(甲55,60,62ないし64,乙21)。 (2) 原告は,国民年金に加入していなかったところ,昭和55年6月27日,20歳の誕生日の前日に遡って国民年金に加入した(以下,この際に原告がとった手続を「本件加入手続」という。)(甲1,33)。 (3) 原告は,昭和55年9月27日,A郵便局において同年4月分ないし同年6月分の保険料(以下「本件現年度保険料」という。)を納付書により納付し,同年9月24日以降,同年7月分ないし平成19年6月分の保険料を,順次,納付した(甲3,4,52(枝番号を含む。))。 (4) 原告は,平成19年7月17日,平成21年3月19日及び平成23年11月24日の3回にわたり,総務大臣に対し,本件期間に係る原告の年金記録の訂正を求めて,年金記録に係る確認申立て(以下,順に「第1回確認申立て」などという。)をした。 これに対し,総務省神奈川行政評価事務所長(以下,単に「行政評価事務所長」という。)は,第1回確認申立てについては平成21年3月4日付けで,第2回確認申立てについては平成22年3月10日付けで,第3回確認申立てについては平成24年4月4日付けで,それぞれ原告に対し,総務大臣において,年金記録確認第三者委員会(以下,単に「第三者委員会」という。)が審議をした結果,原告が本件納付をしたものと認めることはできず,年金記録の訂正が必要とまではいえないとして,年金記録の訂正のあっせんを行わない旨を通知した。 (5) 原告は,平成23年6月17日,東京簡易裁判所に対し,国及び第三者委員会を相手方として,原告が本件納付をした事実の確認を求めて調停の申 立てをしたところ,東京簡 わない旨を通知した。 (5) 原告は,平成23年6月17日,東京簡易裁判所に対し,国及び第三者委員会を相手方として,原告が本件納付をした事実の確認を求めて調停の申 立てをしたところ,東京簡易裁判所は,同年7月26日,調停を不成立として終了させた(乙7)。 (6) 原告は,平成24年8月31日,東京地方裁判所に対し,本件期間を含む480か月分の保険料を納付したことに応じた額の老齢基礎年金の給付を受けることのできる法的地位を有することの確認等を求める訴え(以下「前訴」という。)を提起した(乙11)。 これに対し,東京地方裁判所は,平成26年8月28日,訴えを一部却下するとともに,原告のその余の請求を棄却する判決をしたところ,同判決は,平成27年2月18日に,控訴審において訴えを全部却下するものと変更され(乙11,12),控訴審判決は,間もなく確定した。 (7)ア原告は,平成27年3月11日,厚生労働大臣に対し,本件期間に係る原告の国民年金原簿の訂正を求めて本件訂正請求をした。 イ厚生労働大臣から国年法109条の9第1項の規定により権限の委任を受けた処分行政庁は,平成27年9月11日,関東信越地方年金記録訂正審議会に対し,本件訂正請求について諮問したところ,同審議会は,同年10月22日,処分行政庁に対し,本件期間について保険料を納付した期間に訂正することを認めることができないとする答申をした(乙14,15)。 ウ処分行政庁は,平成27年10月23日付けで,原告に対し,国年法14条の4第2項の規定による訂正をしない旨の本件不訂正決定をし,その旨を通知した。 (8) 原告は,平成27年12月22日,本件訴えの提起をした(顕著な事実)。 3 争点及びこれに対する当事者の主張本件の争点は,原告が昭和55年6月27日の本件加 定をし,その旨を通知した。 (8) 原告は,平成27年12月22日,本件訴えの提起をした(顕著な事実)。 3 争点及びこれに対する当事者の主張本件の争点は,原告が昭和55年6月27日の本件加入手続に際し,B市C区役所(以下,単に「C区役所」という。)において,本件保険料(本件期間のうち,昭和42年7月ないし昭和53年3月の129か月分の月額4000 円の特例納付に係るもの(合計51万6000円),同年4月ないし昭和54年3月の12か月分の月額2730円の保険料(合計3万2760円)及び同年4月ないし昭和55年3月の12か月分の月額3300円の保険料(合計3万9600円)の合計58万8360円)を納付する本件納付をしたかどうかである。 (原告の主張)次のとおり,原告は,本件納付をしたものである。 (1) 原告は,特例納付が認められる期限の直前に加入手続をしたことからすると,特例納付をするためにあえて区役所を訪れたと考えるほかなく,保険料が未納とされているのは,保険料を納付したにもかかわらず,消失したものである。原告の知人は,原告が特例納付をした旨の話を聞いた旨を供述しており,原告が特例納付を知った広報誌には,原告の記憶どおり,特例納付に関する記事が掲載されている。また,原告は,加入日が原告の20歳の誕生日の前日とされている年金手帳の交付を受け,職員からこの加入日から保険料を支払ったことになると説明されたから,保険料を領収してもらった証拠となると考えたものである。 (2) C区役所の職員は,本件加入手続に際し,本件現年度保険料についてすら,その場で納付書を発行しなかったから,本件保険料についてもその場で納付書を発行しなかったことが強く推認される。原告は,未納であった保険料全てを納付するためにC区役所に行ったものである についてすら,その場で納付書を発行しなかったから,本件保険料についてもその場で納付書を発行しなかったことが強く推認される。原告は,未納であった保険料全てを納付するためにC区役所に行ったものであるから,本件保険料の納付書が発行されなかった事実は,原告が本件保険料を現金で納付したことを強く推認させる。 また,C区役所の職員は,本件加入手続に際し,本件現年度保険料について納付書を発行しなかったところ,これは,原告が本件納付をしたことからすると,本件現年度保険料の納付は困難であると考えたからである。このことは,区役所の職員が新たに年金に加入するために区役所を訪れた者に保険 料のうち現年度分すら支払わせずに退庁させるとは考えられないことからすると,原告が本件納付をしたことを強く推認させる。 原告は,昭和55年9月27日に本件現年度保険料を納付書により納付したから,本件加入手続に際して本件納付をしなかったとすると,本件加入手続に際して全く保険料を納付しなかったこととなるが,原告は保険料を納付するつもりでC区役所を訪れたことからすると,同日に全く保険料を納付しなかったというのは不自然であるから,本件納付をしたというべきである。 (3) 原告は,本件保険料が60万円程度であったことを一貫して主張しているところ,同金額は,実際の本件保険料の金額と一致している。 原告は,新聞専売所を経営しているところ,原告の経営は,正に現金商売であって,昭和55年当時,毎月150万円から200万円程度の現金を扱っており,昭和58年初めの時点で250万円の定期預金と180万円程度の普通預金を有し,20万円程度から100万円近くする自動車や新聞カバー等も現金で購入していたものであることに照らすと,60万円ほどの本件保険料を現金で支払うことは自然である。 (4) 0万円程度の普通預金を有し,20万円程度から100万円近くする自動車や新聞カバー等も現金で購入していたものであることに照らすと,60万円ほどの本件保険料を現金で支払うことは自然である。 (4) 原告が支払ったと主張する期間は,国民年金の強制加入期間であり,保険料を支払うべきものであった。 (5) 原告は,本件納付後,全く保険料を滞納しておらず,将来年金を満額受領することができるように保険料を完全に納付する意思が強くあったことが推測される。 (6) C区役所においては,特例納付をすることができないとの建前はあったが,実際には特例納付を受け付けていた。このことは,他の事案において証明されている。また,横浜銀行の派出所においては,建前としては国庫金は取り扱えないこととされていたが,被告の調査による回答においても,横浜銀行の派出所が特例納付の窓口であることが当然の前提とされている。そして,銀行が閉店する午後4時以降は,区役所の窓口でも特例納付金が受領さ れていた。 (7) 原告は,昭和54年分の保険料が未納となっている旨の通知(以下「本件未納通知」という。)を受領しているが,本件未納通知を受領したのは,本件納付から1か月後前後である可能性が高いところ,本件未納通知を受領したとしても行き違いであって未納とは限らないから,本件未納通知を受領したことをもって,原告が本件保険料を納付していないとはいえない。 また,本件未納通知には,昭和53年度分の保険料が未納である旨は記載されていなかったから,原告は,同年度分の保険料については,少なくとも時効が成立していない部分は納付していたということができる。さらに,本件未納通知以外に,何ら催告,督促等を受けていないこと,本件未納通知には,「昭和54年分」という文字が印刷されているところ,昭和53年 が成立していない部分は納付していたということができる。さらに,本件未納通知以外に,何ら催告,督促等を受けていないこと,本件未納通知には,「昭和54年分」という文字が印刷されているところ,昭和53年度分に未納がある場合にも対応できるよう,未納期間欄の年月は手筆することができる体裁になっていたにもかかわらず,同年度分の未納が記載されていなかったことから,被告において,本件保険料が未納であるとは記録されていなかったものである。 (8) 被告は,未納者カードを作成していたところ,同カードは,複数年分の未納の状況が記載される体裁となっており,担当者は同カードを見て未納通知を送付していたものと考えられるから,原告に対しては,昭和54年度分の未納通知のみを送付している以上,昭和53年度分については,未納であるとは認識していなかったというべきである。 (9) 前訴における被告の回答によれば,原告が本件加入手続をした昭和55年6月下旬に国民年金に新規加入した者のうち,40%が特例納付をしたとのことであり,原告も特例納付をした可能性が高い。 そして,特例納付がされたにもかかわらず,これがされていないと扱われた事例が散見される。被告が主張する神奈川県内においてされた年金記録訂正請求手続のうち国民年金事案104件中,区役所の窓口で被保険者本人が 現金で一括して特例納付をした事案が2件(1.92%)も存在したというのは,非常に大きなことであるし,第三者委員会制度施行中の平成19年7月から平成25年3月31日までの間に,同県内における記録訂正申立件数のうち国民年金事案は,少なくとも7514件存在し,そのうち上記1.92%が本件と類似の事案であるとすると,少なくとも約144件が本件と類似の事案ということになり,上記2件を合わせると約146件以上も本件と 年金事案は,少なくとも7514件存在し,そのうち上記1.92%が本件と類似の事案であるとすると,少なくとも約144件が本件と類似の事案ということになり,上記2件を合わせると約146件以上も本件と類似の事案がある。 (10) 保険料については,多額の横領事案が発覚しており,このような横領事案の存在が,原告のように保険料を納付したにもかかわらず,未納とされている原因であるとの指摘もある。 (被告の主張)以下のとおり,原告が本件納付をしたとは認められない。 (1) 原告は,第三者委員会による年金記録の訂正手続を3回申し立てているところ,納付した時期について,順次,昭和55年の初め頃,同年6月,同月末頃と主張した上,本訴では,同月27日と主張しており,申立てを重ねて時間が経過する度に納付した時期が詳細になっている。また,金額についても,順次,数十万円あるいは二,三十万円以上100万円未満,60万円位,約60万円あるいは60万円前後と変遷している。このように,納付時期や金額に関する原告の主張は,不自然に変遷している。 (2) 原告は,第1回確認申立ての際には,納付方法について回答していないし,保険料の徴収事務においては,領収書を発行するのが通常であるところ,原告が保険料を納付したのであれば,領収書を受領していないのは不自然である。原告は,年金手帳が領収書の代わりになるかのような主張をするが,年金手帳には納付した保険料の金額は記載されず,年金手帳をもって領収書の代わりになるとは到底いえないから,原告の上記主張は不自然,不合理である。 (3) 原告は,昭和55年6月27日に本件加入手続をしたものであるところ,同年当時の納入督促の運用に照らすと,本件未納通知は,同年7月以降に送付されたものというべきであって,本件未納通知が送付さ (3) 原告は,昭和55年6月27日に本件加入手続をしたものであるところ,同年当時の納入督促の運用に照らすと,本件未納通知は,同年7月以降に送付されたものというべきであって,本件未納通知が送付された時期が同年6月27日から1か月程度後であって納付との行き違いがあったとはいえず,原告が本件保険料を納付していなかったことから送付されたものと解するのが合理的である。 なお,原告は督促を受けなかった旨を主張するが,過年度保険料については,年1回納付書を交付するほか,実情に即した手段を講ずることとされていたから,督促等がされなかったことをもって未納ではなかったとはいえない。 (4) 一般に,市町村では,特例納付及び過年度保険料の納付は,納付書により金融機関等ですることとされており,市町村は,納付書の備付け及び送付等は行うものの,過年度保険料を直接,受領することとはされていなかった。 B市の各区役所では,特例納付について,金融機関等での納付の案内はするものの,現金による納付はできなかった。 (5) 原告は,原告の供述を裏付けるという知人の供述を挙げるが,同供述は原告からの伝聞にすぎないこと,内容に具体性がないことから,原告の主張を裏付けるものとはいえない。また,原告は,他の事案を挙げるが,同事案は,納付したとされる総額が7万4800円であり,現金で納付する金額として不自然とはいえないこと,保険料の捻出過程が具体的に明らかにされていること,社会保険庁の記録内容に矛盾があったことなどの事情があり,本件とは事案を異にする。また,同事案は,被保険者の便宜のため,特例納付用の納付書を作成し,交付していたものであって,C区役所において現金による納付を受けたことを認めるものではない。 (6) 本件未納通知は,昭和54年度分の保険料の未納についてのみ通知 ため,特例納付用の納付書を作成し,交付していたものであって,C区役所において現金による納付を受けたことを認めるものではない。 (6) 本件未納通知は,昭和54年度分の保険料の未納についてのみ通知するものであることは,文面上明らかであり,また,年度をまたがって保険料の 未納がある場合であっても,納付書の納付金額の記載は,原則として前年度の保険料の未納額について行うものとされており,社会保険事務所で作成される未納者カードも前年度の保険料の未納者を対象としている。本件未納通知に昭和53年度分が記載されていないことをもって同年度分の未納がなかったとはいえない。 なお,未納者カードは,当初,単年度(前年度)分のみ作成する様式が用いられていたところ,様式が複数年度分追記できるものに変更されたが,これは,事務の合理化を図るとともに,時効中断の対象となる保険料徴収権を明らかにしておくものである。 (7) 神奈川県年金審査分室において平成27年3月1日から平成28年9月30日までに受け付けた国民年金事案104件のうち,神奈川県の全市町村における特例納付に係る訂正請求は2件にすぎず,特例納付と同様の過去の納付に係る事案はなかった。 なお,国年認定基準・要領における特例納付事案において重視すべき事項のうち,近接する時期に生じた類似内容の請求が年金事務所又は市町村に散見されるとの項目は,社会保険庁職員や市町村職員による横領等事案についての社会保険庁の調査結果に基づいて,申立事案と同じ社会保険事務所や市町村において申立期間と近接する時期の横領等事案の有無を確認するもので,類似の請求内容の件数を想定したものではない。 第3 当裁判所の判断 1 年金記録訂正制度について(1) 年金の保険料の納付に関する記録が社会保険庁に正確に記録されていない事 確認するもので,類似の請求内容の件数を想定したものではない。 第3 当裁判所の判断 1 年金記録訂正制度について(1) 年金の保険料の納付に関する記録が社会保険庁に正確に記録されていない事案が発覚したことから,平成19年6月22日,総務省に臨時の機関として第三者委員会が設置された。第三者委員会は,年金記録に係る苦情申立てに対し,年金記録の訂正の要否等を判断し,これを踏まえ,総務大臣は,厚生労働大臣に対し,年金記録訂正のあっせん又は訂正は必要でないとする 通知を行い,厚生労働大臣は,これらを尊重して年金記録の訂正等を行うものとされた。 (2) 上記(1)の第三者委員会によるあっせん等が実施されてきたところ,申立受付件数が減少傾向となった上,厚生年金保険における比較的最近の期間に係る標準報酬月額等を対象とした事案が主体となる傾向が見られたこと等から,年金行政の主管省である厚生労働省において恒常的な年金記録の訂正手続が整備され,平成27年3月1日,新たに年金記録の訂正手続が創設された。 年金記録の訂正手続の内容は,要旨,被保険者又は被保険者であった者は,厚生労働大臣の管理する国民年金原簿ないし厚生年金保険原簿(以下,これらを併せて「原簿」という。)に記録された自己の特定国民年金原簿記録ないし特定厚生年金保険原簿記録が事実ではないか,又は記録されていないと思料するときは,厚生労働省令の定めるところにより,厚生労働大臣に対し,原簿の訂正請求をすることができ,厚生労働大臣は,訂正請求に対し,あらかじめ社会保障審議会に諮問した上,原簿を訂正する旨又は訂正をしない旨の決定をするというものである(国年法14条の2ないし4,厚年法28条の2ないし4)。 また,厚生労働大臣は,上記決定に係る権限を地方厚生局長ないし地方厚生支局長に委任 正する旨又は訂正をしない旨の決定をするというものである(国年法14条の2ないし4,厚年法28条の2ないし4)。 また,厚生労働大臣は,上記決定に係る権限を地方厚生局長ないし地方厚生支局長に委任することができ,この場合,社会保障審議会の業務は,地方年金記録訂正審議会が担うこととなる(国年法109条の9第1項ないし3項,国民年金法施行令11条の12の2,厚年法100条の9第1項ないし3項,厚生年金保険法施行令4条の4の2,厚生労働省組織令153条の2)。 (3) 訂正手続の具体的手続の定めは,厚生労働省令に委任されるとともに,厚生労働大臣は,訂正請求に係る原簿の訂正に関する方針を定めなければならないこととされる(国年法14条の2第1項,14条の3第1項,厚年法28条の2第1項,28条の3第1項)。 これを受け,厚生労働大臣は,国民年金原簿及び厚生年金保険原簿の訂正に関する方針(平成27年厚生労働省告示第42号。以下「基本方針」という。)を定め,訂正請求の内容を十分にくみ取り国民の信頼に応えるよう努めるなどの基本的考え方を定めるとともに,判断基準を,関連資料及び周辺事情等を踏まえて総合的に判断し,訂正請求の内容が社会通念に照らして明らかに不合理ではなく,一応確からしいものであることとした(甲7,乙17)。 (4) 上記基本方針を受け,厚生労働大臣は,国民年金原簿及び厚生年金保険原簿の訂正に関する事務取扱要領を策定し,訂正請求の手続につき,「年金記録訂正請求書兼年金記録に係る確認調査申立書」により日本年金機構が受け付け,日本年金機構から同申立書の送付を受けた地方厚生局長又は地方厚生支局長は,関連資料及び周辺事情等を基に,請求内容に応じた審査をし,地方年金記録訂正審議会の答申を経て,訂正請求に対する処分をすべきこととした( 構から同申立書の送付を受けた地方厚生局長又は地方厚生支局長は,関連資料及び周辺事情等を基に,請求内容に応じた審査をし,地方年金記録訂正審議会の答申を経て,訂正請求に対する処分をすべきこととした(乙18)。 (5) また,厚生労働大臣は,基本方針に基づき,国年認定基準・要領を策定し,評価に際しては,事案に係る関連資料及び周辺事情の収集を行い,そこから得られる個々の事情を積極的な事情(訂正の認容に対し肯定的な事情)又は消極的な事情(訂正の認容に対し否定的な事情)として評価し,基本的には先例との均衡によって評価を行うが,本件のように,国民年金保険の特例納付事案で納付の記録がない事案においては,所定の評価点の全てに該当するものについては,基本的に当該請求を認める方向で検討すべきものとされる(甲8,乙19)。 2 未納保険料の納付方法及び過年度保険料の督促手続に係る課長通知の定め等保険料の納付期限は,本件加入手続当時,1月分ないし3月分についてはその年の4月末日までとされており,これらの月の保険料が未納と確定するのは,その年の5月の時点であり,社会保険事務所が市町村から過年度保険 料として徴収事務を引き継ぐのは毎年5月以降であった。 また,過年度保険料の徴収事務については,本件加入手続当時,昭和37年4月13日年国発第25号都道府県民生主管部(局)国民年金課(部)長あて厚生省年金局国民年金課長・庶務課長通知「保険料の現金徴収について」(以下「課長通知」という。)に基づき取り扱っていたところ,課長通知によれば,特例納付分の保険料及び過年度保険料の納付は,納付書により納付することとされており,市町村においては,その協力を得て,納付書の備付け及び送付等を行うものとされていた。また,課長通知によれば,納入督励のため未納者ごとに作成する 保険料の納付は,納付書により納付することとされており,市町村においては,その協力を得て,納付書の備付け及び送付等を行うものとされていた。また,課長通知によれば,納入督励のため未納者ごとに作成する未納者カードについては,遅くとも毎年度6月下旬までに調製を了し,納入督励を実施できるよう措置すること及び納入督励の実施時期はおおむね7月以降とすることとされており,東京都福祉局国民年金部管理課長は,課長通知を受けて「現金徴収事務運用方針」(昭和37年4月27日事務連絡管理課長から各課所長あて。以下「運用方針」という。)を定め,5月20日までに被保険者台帳の整理を一応完了し,同月21日から6月末日までに未納者カードを作成することとしており,その年の同日までに未納者カードが作成され,その年の7月を初めとする納入督励の一環として未納通知が送付される扱いとされていた。これによれば,その年の5月20日以降に年金の加入手続をした者については,納入督励の開始月であるその年の7月ではなく,その後の時期に納入督励をすることとされていた。(乙22ないし24,弁論の全趣旨) 3 認定事実前記前提事実,後掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 (1) 原告は,昭和51年6月から新聞販売店を経営し,毎月150万円ないし200万円程度の現金を扱っていた。原告は,月末は,新聞社への納金日であるなど,様々な仕事が重なり,繁忙となっていた。(前提事実(1), 甲55,60,乙21)(2) B市においては,広報誌で,特例納付の制度が設けられたこと(昭和53年7月号)や,特例納付の納付期限が昭和55年6月30日までであり,国民年金に加入していない者等にとって最後の機会であること(同年5月号)が広報されていた(甲2の8・9)。 (3) 原告は 和53年7月号)や,特例納付の納付期限が昭和55年6月30日までであり,国民年金に加入していない者等にとって最後の機会であること(同年5月号)が広報されていた(甲2の8・9)。 (3) 原告は,昭和55年6月27日,本件加入手続をして,20歳の誕生日前日に遡って国民年金の資格を取得したものとして国民年金に加入し,年金手帳の交付を受けた。原告は,本件期間の保険料を納付したことを証明する納付書や領収書を所持していない。(前提事実(2),弁論の全趣旨)(4) 原告は,本件現年度保険料について,昭和55年8月30日を払込期限(収納事務の整理の都合上定められたもの)とするC区役所発行の同月8日付け納付書を郵送で受領し,同年9月27日,これをA郵便局において納付した。また,原告は,同月24日以降,同年7月分ないし平成19年6月分の保険料を,順次,納付した。原告は,上記納付書及び昭和55年7月分から昭和58年3月分までの領収書,年金額の変更通知を保管している。 (前提事実(3),甲4,65ないし71(枝番号を含む。))(5) αに住民票がある者の年金について管轄していた国民年金D第一社会保険事務所は,昭和56年4月までに,原告に対し,本件未納通知を送付し,昭和54年4月から昭和55年3月までに係る過年度保険料について,未納となっている旨を通知した。本件未納通知には,不動文字で,「あなたの昭和54年度分の国民年金保険料は,下記のとおり未納となっています。」「すでに,保険料を納付されている場合は,行違いですのでご容赦ください。」と記載されており,また,未納期間欄には,「 年月から年月まで」「 ヶ月」と記載され,同欄は,未納期間を手筆する体裁となっている。原告は,その後,督促や滞納処分等を受けていない。(甲16,28の1,甲47,弁論の全 未納期間欄には,「 年月から年月まで」「 ヶ月」と記載され,同欄は,未納期間を手筆する体裁となっている。原告は,その後,督促や滞納処分等を受けていない。(甲16,28の1,甲47,弁論の全趣旨) (6) 原告は,平成19年7月17日,第1回確認申立てをし,保険料を納付したのは区役所又は社会保険事務所であり,現金で納付した金額は,数十万円,具体的には,20ないし30万円よりも高かったが,100万円にはいかないくらいである旨を主張した(前提事実(4),甲60,乙1,3,21)。 これに対し,行政評価事務所長は,平成21年3月4日付けで,原告に対し,総務大臣において,第三者委員会の審議の結果,原告の記憶が曖昧で具体性が乏しい,国民年金の加入手続をした後に本件未納通知が原告に送付されていることが不自然であるなどとして,原告が本件納付をしたものと認めることはできず,年金記録の訂正が必要とまではいえないと判断した旨を通知した(前提事実(4),乙3)。 (7) 原告は,平成21年3月19日,第2回確認申立てをし,昭和55年6月頃にC区役所において保険料として現金で60万円前後を納付した旨,原告の知人も原告が本件納付をしたことを知っている旨などを主張した(前提事実(4),乙4)。 これに対し,行政評価事務所長は,平成22年3月10日付けで,原告に対し,総務大臣において,第三者委員会の審議の結果,上記原告の知人から本件期間の保険料を納付していたことを裏付ける具体的な証言が得られなかったなどとして,原告が本件納付をしたものと認めることはできず,年金記録の訂正が必要とまではいえないと判断した旨を通知した(前提事実(4),乙6)。 (8) 原告は,平成23年11月24日,第3回確認申立てをし,昭和55年6月末頃,C区役所において現金で ,年金記録の訂正が必要とまではいえないと判断した旨を通知した(前提事実(4),乙6)。 (8) 原告は,平成23年11月24日,第3回確認申立てをし,昭和55年6月末頃,C区役所において現金で60万円程度の本件納付をしたことをはっきり記憶しているなどと主張した(前提事実(4),乙8)。 これに対し,行政評価事務所長は,平成24年4月4日付けで,原告に対し,総務大臣において,第三者委員会の審議の結果,原告が本件納付をしたものと認めることはできず,年金記録の訂正が必要とまではいえないと判断 した旨を通知した(前提事実(4),乙10)。 (9) 原告は,平成24年8月31日,東京地方裁判所に対し,本件期間を含む480か月分の保険料を納付したことに応じた額の老齢基礎年金の給付を受けることのできる法的地位を有することの確認等を求める前訴を提起し,昭和55年6月27日に本件納付をした旨などを主張した(前提事実(6),甲50,乙11)。 これに対し,東京地方裁判所は,平成26年8月28日,訴えを一部却下するとともに,原告のその余の請求を棄却する判決をしたところ,同判決は,平成27年2月18日に,控訴審において訴えを全部却下するものと変更され,控訴審判決は,間もなく確定した(前提事実(6))。 4 検討(1) 前記2のとおり,特例納付分の保険料及び過年度保険料の納付は,納付書により納付することとされ,市町村においてこれらを直接受領するものとはされていなかったものであるが,具体的な事案によっては,市町村においてこれらを預かる場合がなかったとまでは断言できないところ,原告は,前訴の本人尋問において,昭和55年6月に本件加入手続をとり,その際に現金で本件納付をした旨を供述し,同旨の陳述書を提出する(甲60,72,74,75,乙21)。ま では断言できないところ,原告は,前訴の本人尋問において,昭和55年6月に本件加入手続をとり,その際に現金で本件納付をした旨を供述し,同旨の陳述書を提出する(甲60,72,74,75,乙21)。また,上記認定事実によれば,原告は,本件加入手続当時,業務上,日常的に多額の現金を取り扱っていたこと,特例納付の期限を3日後に控えた同月27日に,C区役所において本件加入手続をしたこと,同年9月27日に,A郵便局において,同年8月8日付け納付書により本件現年度保険料を納付し,その後の平成19年6月(原告が60歳に達した日の属する月の前月)分まで保険料を納付したことが認められ,原告は本件保険料を除く保険料を完納したことが認められる。 また,原告は,第三者委員会による年金記録訂正手続において,納付した金額は二,三十万円以上100万円未満,60万円程度などと陳述し,変遷 が見られるものの,これは,本件納付において納付すべき本件期間の保険料に照らして明らかに不合理とはいえない。さらに,納付時期についても,第1回確認申立てにおいて,昭和55年初旬頃との陳述が見られるものの,第2回確認申立て及び第3回確認申立て並びに前訴及び本訴では同年6月頃と一貫して主張している。そして,原告は,保険料の納付や通知に関する書類を丹念に保管していることがうかがわれる。 (2) しかし,これらの事実は,本件納付をしたとの原告の主張に沿うものであるが,飽くまで間接的な事情にすぎないといわざるを得ず,一方,原告が本件納付に係る納付書や領収書等を所持していないことを措くとしても,本件全記録を精査しても,原告が本件納付を行ったことを前提とする,納付したとする保険料に相当する金額が記載されている確定申告書の控えや,特例納付を行ったとする日付及び保険料に相当する金額が記載されて 件全記録を精査しても,原告が本件納付を行ったことを前提とする,納付したとする保険料に相当する金額が記載されている確定申告書の控えや,特例納付を行ったとする日付及び保険料に相当する金額が記載されている当時の家計簿等,原告が本件納付をしたことを裏付ける客観的証拠は存在しない。また,原告が主張するように,預金残高に鑑みて保険料を納付する資力があったとしても,間接的な事情にすぎず,その他,関係者の供述(甲2の10)も曖昧で,C区役所において類似事案が散見されるとも認められず,かえって,原告は,本件期間のうち過年度分に当たる昭和54年4月分ないし昭和55年3月分の保険料が未納となっている旨が記載された本件未納通知を所持している。これらを総合すると,原告が本件納付をしたことが一応確からしいと認めるに足りないというほかなく,他に原告の主張を認めるに足りる証拠はない。 (3) この点,原告は,本件未納通知は,昭和55年7月頃に本件納付と行き違いに送付されたものであって,本件未納通知を所持していることをもって,原告が本件納付をしていなかったとはいえない旨を主張する。 しかし,上記2のとおり,未納通知を7月頃に送付するには,6月下旬までに未納者の特定をして未納者カードを作成しなければならないとこ ろ,原告は,昭和55年6月27日に本件加入手続をしたのであるから,同年7月当時の未納者の対象者に含まれないと解するのが自然である。また,そもそも本件未納通知は本件加入手続を契機として発出されたものと解され,原告の主張のとおり本件加入手続と同時に本件納付が行われたとすると,本件未納通知がこれと行き違いに発送されたものとは考え難い。 したがって,原告の上記主張は,採用することができない。 (4) また,原告は,未納通知には,未納となっている保険料のうち時 れたとすると,本件未納通知がこれと行き違いに発送されたものとは考え難い。 したがって,原告の上記主張は,採用することができない。 (4) また,原告は,未納通知には,未納となっている保険料のうち時効期間の経過していないものについては全て記載されるべきであるところ,本件未納通知には昭和53年度分について未納である旨は記載されていないから,同年度分は納付したといえる旨を主張する。 しかし,上記認定事実(5)によれば,本件未納通知には,不動文字で「あなたの昭和54年度分の国民年金保険料は,下記のとおり未納となっています。」と記載されていることから,本件未納通知は,その体裁上,昭和54年度分に限定して保険料の未納について通知するものであることが明らかであり,本件未納通知に昭和53年度分について未納である旨が記載されていないことをもって,同年度分の保険料が納付されていたものということはできない。したがって,原告の上記主張は,採用することができない。 第4 結論よって,本件不訂正決定は適法であり,原告の請求は理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第2部 裁判長裁判官林俊之 裁判官梶浦義嗣 裁判官高橋心平(別紙1 省略) (別紙2)関係法令等の定め第1 国民年金法等の一部を改正する法律(昭和53年法律第46号)附則4条(1) 1項国民年金の被保険者〔中略〕は,都道府県知事に申し出て,昭和53年4月1日前のその者の国民年金の被保険者期間(〔括弧内略〕)のうち,国民年金の保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の期間(当該期間に係る国民年金の保険料を徴収する権利が 知事に申し出て,昭和53年4月1日前のその者の国民年金の被保険者期間(〔括弧内略〕)のうち,国民年金の保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の期間(当該期間に係る国民年金の保険料を徴収する権利が時効によつて消滅している期間に限る。)について,1月につき4000円を納付することができる。 (2) 2項前項の規定による納付は,昭和55年6月30日までに行わなければならない。 (3) 3項第1項の規定による納付は,先に経過した月の分から順次行うものとする。 (4) 4項第1項の規定により納付が行われたときは,納付が行われた日に,納付に係る月の国民年金の保険料が納付されたものとみなす。 (5) 5,6項〔略〕第2 国民年金法 1 14条(国民年金原簿)厚生労働大臣は,国民年金原簿を備え,これに被保険者の氏名,資格の取得及び喪失,種別の変更,保険料の納付状況,基礎年金番号(〔括弧内略〕)その他厚生労働省令で定める事項を記録するものとする。 2 14条の2(訂正の請求)(1) 1項 被保険者又は被保険者であつた者は,国民年金原簿に記録された自己に係る特定国民年金原簿記録(被保険者の資格の取得及び喪失,種別の変更,保険料の納付状況その他厚生労働省令で定める事項の内容をいう。以下この項において同じ。)が事実でない,又は国民年金原簿に自己に係る特定国民年金原簿記録が記録されていないと思料するときは,厚生労働省令で定めるところにより,厚生労働大臣に対し,国民年金原簿の訂正の請求をすることができる。 (2) 2項〔略〕 3 14条の3(訂正に関する方針)(1) 1項厚生労働大臣は,前条第1項(〔括弧内略〕)の規定による請求(次条において「訂正請求」という。)に係る国民年金原簿の訂正に関する方針を 〔略〕 3 14条の3(訂正に関する方針)(1) 1項厚生労働大臣は,前条第1項(〔括弧内略〕)の規定による請求(次条において「訂正請求」という。)に係る国民年金原簿の訂正に関する方針を定めなければならない。 (2) 2項〔略〕 4 14条の4(訂正請求に対する措置)(1) 1項厚生労働大臣は,訂正請求に理由があると認めるときは,当該訂正請求に係る国民年金原簿の訂正をする旨を決定しなければならない。 (2) 2項厚生労働大臣は,前項の規定による決定をする場合を除き,訂正請求に係る国民年金原簿の訂正をしない旨を決定しなければならない。 (3) 3項厚生労働大臣は,前2項の規定による決定をしようとするときは,あらかじめ,社会保障審議会に諮問しなければならない。 5 109条の9(地方厚生局長等への権限の委任)(1) 1項この法律に規定する厚生労働大臣の権限(〔括弧内略〕)は,厚生労働省令(第14条の4に規定する厚生労働大臣の権限にあつては,政令)で定めるところにより,地方厚生局長に委任することができる。 (2) 2項前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は,厚生労働省令(第14条の4に規定する厚生労働大臣の権限にあつては,政令)で定めるところにより,地方厚生支局長に委任することができる。 (3) 3項第1項の規定により第14条の4に規定する厚生労働大臣の権限が地方厚生局長に委任された場合(前項の規定により同条に規定する厚生労働大臣の権限が地方厚生支局長に委任された場合を含む。)には,同条第3項中「社会保障審議会」とあるのは,「地方厚生局に置かれる政令で定める審議会」とする。 第3 国民年金法施行令11条の12の2(地方厚生局長等への権限の委任) 1 1項法第14条の 条第3項中「社会保障審議会」とあるのは,「地方厚生局に置かれる政令で定める審議会」とする。 第3 国民年金法施行令11条の12の2(地方厚生局長等への権限の委任) 1 1項法第14条の4に規定する厚生労働大臣の権限は,法第14条の2第1項(〔括弧内略〕)の規定による請求を受理した日本年金機構の事務所(年金事務所(日本年金機構法(〔括弧内略〕)第29条に規定する年金事務所をいう。以下同じ。)を含む。次項において同じ。)の所在地を管轄する地方厚生局長に委任する。ただし,厚生労働大臣が自らその権限を行うことを妨げない。 2 2項前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は,法第14条の2第1項の規定による請求を受理した日本年金機構の事務所の所在地を管轄する地方 厚生支局長に委任する。ただし,地方厚生局長が自らその権限を行うことを妨げない。 第4 厚生年金保険法(平成24年法律第63号による改正前のもの。以下「厚年法」という。) 1 28条(記録)厚生労働大臣は,被保険者に関する原簿を備え,これに被保険者の氏名,資格の取得及び喪失の年月日,標準報酬(標準報酬月額及び標準賞与額をいう。 以下同じ。),基礎年金番号(〔括弧内略〕)その他厚生労働省令で定める事項を記録しなければならない。 2 28条の2(訂正の請求)(1) 1項被保険者又は被保険者であつた者は,前条の原簿(以下「厚生年金保険原簿」という。)に記録された自己に係る特定厚生年金保険原簿記録(被保険者の資格の取得及び喪失の年月日,標準報酬その他厚生労働省令で定める事項の内容をいう。以下この項において同じ。)が事実でない,又は厚生年金保険原簿に自己に係る特定厚生年金保険原簿記録が記録されていないと思料するときは,厚生労働省令で定めるところにより,厚生 定める事項の内容をいう。以下この項において同じ。)が事実でない,又は厚生年金保険原簿に自己に係る特定厚生年金保険原簿記録が記録されていないと思料するときは,厚生労働省令で定めるところにより,厚生労働大臣に対し,厚生年金保険原簿の訂正の請求をすることができる。 (2) 2項以下〔略〕 3 28条の3(訂正に関する方針)(1) 1項厚生労働大臣は,前条第1項(〔括弧内略〕)の規定による請求(次条において「訂正請求」という。)に係る厚生年金保険原簿の訂正に関する方針を定めなければならない。 (2) 2項 〔略〕 4 28条の4(訂正請求に対する措置)(1) 1項厚生労働大臣は,訂正請求に理由があると認めるときは,当該訂正請求に係る厚生年金保険原簿の訂正をする旨を決定しなければならない。 (2) 2項厚生労働大臣は,前項の規定による決定をする場合を除き,訂正請求に係る厚生年金保険原簿の訂正をしない旨を決定しなければならない。 (3) 3項厚生労働大臣は,前二項の規定による決定をしようとするときは,あらかじめ,社会保障審議会に諮問しなければならない。 5 100条の9(地方厚生局長等への権限の委任)(1) 1項この法律に規定する厚生労働大臣の権限(〔括弧内略〕)は,厚生労働省令(第28条の4に規定する厚生労働大臣の権限にあつては,政令)で定めるところにより,地方厚生局長に委任することができる。 (2) 2項前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は,厚生労働省令(第28条の4に規定する厚生労働大臣の権限にあつては,政令)で定めるところにより,地方厚生支局長に委任することができる。 (3) 3項第1項の規定により第28条の4に規定する厚生労働大臣の権限が地方厚生局長に委任された場合( 臣の権限にあつては,政令)で定めるところにより,地方厚生支局長に委任することができる。 (3) 3項第1項の規定により第28条の4に規定する厚生労働大臣の権限が地方厚生局長に委任された場合(前項の規定により同条に規定する厚生労働大臣の権限が地方厚生支局長に委任された場合を含む。)には,同条第3項中「社会保障審議会」とあるのは,「地方厚生局に置かれる政令で定める審議会」とする。 第5 厚生年金保険法施行令4条の4の2(地方厚生局長等への権限の委任) 1 1項法第28条の4に規定する厚生労働大臣の権限は,法第28条の2第1項(〔括弧内略〕)の規定による請求を受理した日本年金機構の事務所(年金事務所(日本年金機構法(〔括弧内略〕)第29条に規定する年金事務所をいう。以下同じ。)を含む。次項において同じ。)の所在地を管轄する地方厚生局長に委任する。ただし,厚生労働大臣が自らその権限を行うことを妨げない。 2 2項前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は,法第28条の2第1項の規定による請求を受理した日本年金機構の事務所の所在地を管轄する地方厚生支局長に委任する。ただし,地方厚生局長が自らその権限を行うことを妨げない。 第6 厚生労働省組織令153条の2(地方年金記録訂正審議会) 1 1項地方厚生局に,地方年金記録訂正審議会を置く。 2 2項地方年金記録訂正審議会は,厚生年金保険法(〔括弧内略〕)及び国民年金法の規定によりその権限に属させられた事項の処理に関する事務をつかさどる。 3 3項前項に定めるもののほか,地方年金記録訂正審議会の組織,所掌事務及び委員その他の職員その他地方年金記録訂正審議会に関し必要な事項については,厚生労働省令で定める。 第7 国民年金記録訂正請求認定基準・要 定めるもののほか,地方年金記録訂正審議会の組織,所掌事務及び委員その他の職員その他地方年金記録訂正審議会に関し必要な事項については,厚生労働省令で定める。 第7 国民年金記録訂正請求認定基準・要領(平成27年2月27日厚生労働大臣決定(甲8,乙19)。以下「国年認定基準・要領」という。)第2章第2節第 納付したとする保険料が特例納付による保険料である事案においては,ア特例納付期間内であること,イ特例納付した金額の記憶が実際に必要になる金額におおむね一致していること,ウ請求期間が国年記録上強制加入期間であったこと,エ特例納付後については未納がないなど,請求内容に不自然さがないこと,オ特例納付を行ったとする場所は,当時納付ができる場所であったこと,カ少なくとも1つは個別事案に即した裏付け資料があることを考慮し,具体的には,特例納付を行ったとする時期に,納付したとする保険料に相当する金額が預貯金口座から出金されていることが確認できる預貯金通帳等,納付したとする保険料に相当する金額が記載されている確定申告書(控)等税務関係資料,特例納付を行ったとする日付及び保険料に相当する金額が記載されている当時の家計簿等の関連資料や,請求者が請求期間の保険料を特例納付で納付したことを裏付ける関係者の証言があること,請求者が特例納付できることを知ったとする広報誌等に特例納付に係る記事が掲載されていること,近接する時期に生じた類似内容の請求が当該旧社会保険事務所(年金事務所)又は市町村に散見されることといった周辺事情があることを考慮し,これら全てに該当するものについては,基本的に当該請求を認める方向で検討すべきものとされる。 以上 ら全てに該当するものについては,基本的に当該請求を認める方向で検討すべきものとされる。 以上
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