平成27年4月27日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成26年第766号商標権侵害差止請求事件口頭弁論終結日平成27年2月4日判決 原告興和株式会社同訴訟代理人弁護士北原潤一同江幡奈歩同梶並彰一郎同訴訟代理人弁理士高野登志雄被告共和薬品工業株式会社同訴訟代理人弁護士岡田春夫同中西淳同瓜生嘉子 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求 1 被告は,別紙被告標章目録記載1ないし3の各標章を付した薬剤を販売してはならない。 2 被告は,前項記載の薬剤を廃棄せよ。 第2 事案の概要 1 本件は,原告が,被告に対し,別紙被告標章目録記載1ないし3の各標章(以下,同目録の番号に対応して「被告標章1」などといい,被告標章1ないし3を併せて「被告各標章」という。)を付した薬剤を販売する被告の行 為は,商標法37条2号により原告の有する商標権を侵害するものとみなされると主張して,同法36条1項及び2項に基づき,同薬剤の販売の差止め及び廃棄を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いがないか,後掲各証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)(1) 原告及び被告は,いずれも医療品等の製造販売等を業とする株式会社である。 (2) 原告は,「PITAVA」と標準文字で書してなる商標(以下「本件商標」 趣旨により容易に認められる事実)(1) 原告及び被告は,いずれも医療品等の製造販売等を業とする株式会社である。 (2) 原告は,「PITAVA」と標準文字で書してなる商標(以下「本件商標」という。)につき,別紙商標権目録記載1のとおり,指定商品を「薬剤」とする商標登録第4942833号に係る商標権を有していたが,同商標権につき,平成26年11月17日,商標権の分割を申請した(以下,同申請に基づく手続を「本件分割手続」という。)。本件分割手続により,上記商標権は,同目録記載2のとおり,指定商品を「薬剤但し,ピタバスタチンカルシウムを含有する薬剤を除く」とする商標登録第4942833号の1に係る商標権となるとともに,上記商標権(本件分割手続前の商標権)から,同目録記載3のとおり,指定商品を「ピタバスタチンカルシウムを含有する薬剤」とする商標登録第4942833号の2に係る商標権(以下「本件商標権」という。)が分割された(甲1,2,30,31)。 (3) 被告は,平成25年12月から別紙被告商品目録記載1ないし3の販売名の商品(以下,同目録の番号に対応して「被告商品1」などといい,被告商品1ないし3を併せて「被告各商品」という。なお,被告各商品の錠剤表面には,それぞれ同目録の写真に示されるとおりの印字からなる標章〔以下,同目録の番号に対応して「被告全体標章1」などといい,被告全体標章1ないし3を併せて「被告各全体標章」という。〕が付されており,被告各標章は,その一部である。)を販売していたが,本件訴訟が提起されたことを受けて,平成26年3月下旬頃から錠剤表面の表示中の「ピタバ」 の文字を「ピタバスタチン」の文字に変更した商品を販売するようになり,被告各商品の販売を一時的に中止している(甲9,乙1,弁論の全趣旨)。 (4) 月下旬頃から錠剤表面の表示中の「ピタバ」 の文字を「ピタバスタチン」の文字に変更した商品を販売するようになり,被告各商品の販売を一時的に中止している(甲9,乙1,弁論の全趣旨)。 (4) 原告は,平成15年9月以降,ピタバスタチンカルシウムを有効成分とするHMG-CoA還元酵素阻害剤につき,販売名を「リバロ錠1mg」,「リバロ錠2mg」,「リバロ錠4mg」,「リバロOD錠1mg」「リバロOD錠2mg」又は「リバロOD錠4mg」とする先発医薬品(新薬)(以下,これらを併せて「原告商品」という。)を製造販売してきた。その後,原告の提携先である日産化学工業株式会社の有していた上記有効成分に関する特許第2569746号の特許権(以下「本件特許権」という。)の存続期間が平成25年8月3日をもって満了したことから,多数の後発医薬品(ジェネリック医薬品)の製造販売が承認され,薬価収載のあった同年12月以降,その製造販売が開始された。被告各商品は,当該後発医薬品の一つである(甲9,乙1,6,7の1・2,14ないし18,43,44の1・2,49,50,61,弁論の全趣旨)。 (5) 被告各商品は,本件商標権に係る商標登録の指定商品と同一である。 3 争点(1) 被告各標章が本件商標と類似するか(2) 被告各標章の使用が商標的使用に当たるか(3) 被告各標章が普通名称などを普通に用いられる方法で表示する商標に当たるか(4) 本件商標権に係る商標登録が無効審判により無効とされるべきものと認められ,又は原告による本件商標権の行使が権利の濫用に当たるか第3 争点に対する当事者の主張 1 争点(1)(被告各標章が本件商標と類似するか)について(原告の主張)(1) 被告各標章と本件商標との対比本件商標は,欧文字の「PITAVA」 当たるか第3 争点に対する当事者の主張 1 争点(1)(被告各標章が本件商標と類似するか)について(原告の主張)(1) 被告各標章と本件商標との対比本件商標は,欧文字の「PITAVA」 との外観を有し,「ピタバ」との称呼を生じるが,特段の観念は生じない。 他方,被告各標章は,片仮名の「ピタバ」との外観を有し,その称呼は「ピタバ」であり,特段の観念は生じない。そうすると,本件商標と被告各標章とは,外観が異なるものの,称呼が同一であり,特定の観念を生じない点も同一であるから,両者は,類似する。 (2) 被告の主張に対してア被告は,被告各商品の錠剤表面の印字(被告各全体標章)を一体性のある結合標章とみて,本件商標と対比すべきである旨主張する。しかし,被告各商品には,①「ピタバ」,②「1」,「2」又は「4」,及び③「アメル」の各文字が異なる段に分かれて記載されていること,「ピタバ」と「アメル」の間に識別力のない数字(「1」,「2」又は「4」)が入り,両者を分断していること,「ピタバ」は上段にアーチ状に,「アメル」は下段に逆アーチ状に表記されていることからすれば,外観上,上記①ないし③の各文字は,明らかに分離表記されており,これらを一体として捉えることにより特定の意味・観念を生ずるものでもないから,被告各全体標章を一体性のある結合標章とみることは相当でない。 被告は,この点に関連して,患者を被告各商品のような医療用医薬品の取引者,需要者(以下「需要者等」という。)とみるべきでない旨の主張もするが,医師や薬剤師などの医療関係者(以下「医療従事者」という。)のみならず,患者も,自らの意思と支出により当該医薬品を購入するものであるから,需要者等に当たるというべきである。 イ仮に,被告各全体標章を一体性のある結合標章とみて 以下「医療従事者」という。)のみならず,患者も,自らの意思と支出により当該医薬品を購入するものであるから,需要者等に当たるというべきである。 イ仮に,被告各全体標章を一体性のある結合標章とみて,本件商標と対比したとしても,生じ得る観念は「ピタバ」,「アメル」から個別に生じ得る観念と異なるものではなく,また,「ピタバ」が「アメル」とは独立して需要者等の注意を引きつけるものであり,上記標章中に原告商標と類似する「ピタバ」を使用していることに変わりはないから,被告各全体標章 は,本件商標と類似する。 (被告の主張)(1) 対比の対象について被告商品1には「ピタバ 1 アメル」との文字(被告全体標章1)が,被告商品2には「ピタバ 2 アメル」との文字(被告全体標章2)が,被告商品3には「ピタバ 4 アメル」との文字(被告全体標章3)が,いずれも錠剤の正面上段に「ピタバ」,中段に数字,下段に「アメル」(後述のとおり,「アメル」は,被告の商品であることを示す表示である。)という配置で書かれている。そして,これらの文字がいずれも同じフォントであり,「ピタバ」と「アメル」がほぼ同じ大きさで,錠剤の縁の形状に沿う形で円を描くように書かれていることからすれば,被告各全体標章は,三つの構成部分が組み合わされて一つの結合標章を形成しているといえる。 ところで,被告各商品のような医師の処方が必要な医療用医薬品は,医師の処方箋を持参して初めて購入が可能となるものであって,患者が主体的に購入するものではないから,医療従事者を需要者等とみるべきであり,患者の認識を問題にする必要はない。そして,医療従事者に対しては,「ピタバ」は,ピタバスタチンカルシウムの略称であって,その錠剤の有効成分がピタバスタチンカルシウムであることを認識させ,数字の部分 患者の認識を問題にする必要はない。そして,医療従事者に対しては,「ピタバ」は,ピタバスタチンカルシウムの略称であって,その錠剤の有効成分がピタバスタチンカルシウムであることを認識させ,数字の部分は,有効成分量の記載であることを認識させるから,これらの文字は,いずれも出所識別機能を有さないのに対し,「アメル」は,被告が昭和56年から使用を開始した造語であり,被告の製造販売する医薬品を示すものとして強い識別性を有する文字であるといえる。 したがって,被告各全体標章のうち「ピタバ」の部分が,需要者等に対して,商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるべき事情はなく,「ピタバ」以外の部分から出所識別標識としての称呼や観念が生じないと認めるべき場合にも当たらないから,被告各全体標章を 一体のものとして本件商標と対比すべきである。 なお,本件商標と被告各標章が類似する旨の原告の主張は,争う。 (2) 被告各全体標章と本件商標との対比被告各全体標章は,①片仮名の「ピタバ」,②数字の「1」,「2」又は「4」,及び③片仮名の「アメル」の順に3段からなるものであるところ,本件商標は,アルファベット6文字の「PITAVA」であり,外観は明らかに類似しない。 被告各全体標章からは,「ピタバイチアメル」,「ピタバニアメル」又は「ピタバヨンアメル」との称呼が生じるところ,本件商標からは「ピタバ」との称呼が生じるのみであるから,両者は明らかに類似しない。 被告各全体標章からは,アメルという名称のピタバスタチンカルシウム1mg錠(又はアメルという名称のピタバスタチンカルシウム2mg錠,あるいはアメルという名称のピタバスタチンカルシウム4mg錠)との観念が生じるところ,本件商標からは,ピタバスタチンカルシウムの観念が生じる (又はアメルという名称のピタバスタチンカルシウム2mg錠,あるいはアメルという名称のピタバスタチンカルシウム4mg錠)との観念が生じるところ,本件商標からは,ピタバスタチンカルシウムの観念が生じるのみであるから,両者は明らかに類似しない。 以上のとおり,本件商標と被告各全体標章は,外観,称呼,観念のいずれも異なっているから,両者は,類似しない。 2 争点(2)(被告各標章の使用が商標的使用に当たるか)(原告の主張)被告各標章の使用が商標的使用であるか否かは,需要者等において,被告各標章が出所識別機能を発揮する表示であると認識されるか否かの問題である。 被告各商品の需要者等には患者も含まれるところ,被告各標章を含む被告各全体標章は,医療従事者よりも,患者において他の薬剤と区別できるように印字されたものであるから,患者の認識が重視されるべきである。そして,患者は,薬剤の効果や副作用について興味を持つことはあるとしても,当該薬剤の有効成分の名称まで興味や知識を持っていないのが通常であり,また,医療従 事者も,患者に対し,薬剤の効果や副作用について説明することはあるが,通常,当該薬剤の有効成分の名称まで説明することはないから,患者が被告各商品に付された被告各標章に接した際に,それが有効成分を示すものであると認識するとはいえない。そうすると,錠剤に片仮名が表示されている場合,当該片仮名は薬剤の名称又はその一部を示すものであることが多く,被告各標章に接した患者も,「ピタバ」が薬剤の名称又はその一部であると認識するのが通常であるといえる。また,仮に,被告各商品に表示された「アメル」の文字により,患者が被告各商品の出所を識別することがあるとしても,「ピタバ」が出所識別機能を有しないことにはならないし,患者が「ピタバ」を有効成分であ また,仮に,被告各商品に表示された「アメル」の文字により,患者が被告各商品の出所を識別することがあるとしても,「ピタバ」が出所識別機能を有しないことにはならないし,患者が「ピタバ」を有効成分であると認識することにもならない。これらのことは,患者が被告各商品のPTPシート等に付された「ピタバスタチンCa錠1mg『アメル』」等の表示に接した上で,被告各標章に接した場合でも,有効成分に興味,知識がない患者において,「ピタバスタチンCa」を有効成分であると認識することがない以上,同様である。 したがって,被告による被告各標章の使用は,商標的使用に当たる。 (被告の主張)被告各全体標章(①片仮名の「ピタバ」,②数字の「1」,「2」又は「4」,③片仮名の「アメル」の順に3段からなる表示)に接した需要者等は,有効成分ピタバスタチンカルシウムの含有量が1mg,2mg又は4mgの被告の販売に係るものであると認識する。すなわち,需要者等は,上記表示中の「ピタバ」の文字(被告各標章)からは,有効成分である「ピタバスタチンカルシウム」を想起するのであって,何人かの業務に係る商品であることを想起するものではないから,被告各標章の使用は,商標的使用に当たない。 この点,原告は,被告商品の需要者等に患者が含まれると主張するが,需要者等を医療従事者と理解すべきことは,前記1における被告の主張のとおりであり,医療従事者においては,「ピタバ」は,ピタバスタチンカルシウムの略 称であり,ピタバスタチンカルシウムであることを示していると理解されている。そして,被告は,被告各商品において,高度の出所識別機能を有する「アメル」のすぐ近傍に「ピタバ」と表示しており,これは被告各商品がピタバスタチンカルシウム錠であることを示すためである。また,医療従事者が被告各商 ,被告各商品において,高度の出所識別機能を有する「アメル」のすぐ近傍に「ピタバ」と表示しており,これは被告各商品がピタバスタチンカルシウム錠であることを示すためである。また,医療従事者が被告各商品を見た場合,「ピタバ」の表示からはピタバスタチンカルシウム錠であることのみを想起し,「ピタバ」という表示が自他識別機能を果たしていないことは,明らかである。 3 争点(3)(被告各標章が普通名称などを普通に用いられる方法で表示する商標に当たるか)(被告の主張)医薬品業界において,「ピタバ」は,化合物の一般的名称である「ピタバスタチンカルシウム」の略称であると同時に,ピタバスタチンカルシウムを有効成分とする薬剤であること(品質)を示す表示として認識されており,被告各標章は,これを普通に用いられる方法で表示するものにすぎない。したがって,被告各商品に付された被告各標章は,商標法26条1項2号にいう商品の普通名称又は品質を普通に用いられる方法で表示したものといえる。 仮に,現時点において,医療従事者に「ピタバ」が普通名称又は品質の表示であると認識されていないとしても,医療用医薬品については,薬剤の安全管理や誤飲防止の観点から一般的名称の略称を印字するとの要請があり,現実にも一般的名称の略称が広く用いられていること,「ピタバ」が医療従事者によってピタバスタチンカルシウムの略称として使用されていることからすれば,「ピタバ」は,将来を含めて,需要者等にその商品の普通名称又は品質を表すものと認識される可能性があり,これを特定人に独占使用させることは,公益上適当でないから,同号に該当するというべきである。 (原告の主張)「ピタバ」は「ピタバスタチンカルシウム」とは異なる商標であり,薬剤の 普通名称でもなければ,品質を示す表示でもない。 上適当でないから,同号に該当するというべきである。 (原告の主張)「ピタバ」は「ピタバスタチンカルシウム」とは異なる商標であり,薬剤の 普通名称でもなければ,品質を示す表示でもない。商標法26条1項2号は,「普通名称」,「品質」と規定しているのみであり,略称自体が普通名称や品質として広く一般に認識されている場合は別として,普通名称や品質の略称というだけで同号が適用されるものではないところ,「ピタバ」が「ピタバスタチンカルシウム」の略称であり,普通名称や品質として広く一般に認識されているという事実はない。 また,「ピタバ」は,普通名称や品質の表示として適切とはいえず,これを一事業者が独占することが同条の趣旨に反するともいえない。仮に,将来,普通名称又は品質と認識される可能性があるとしても,実際に普通名称又は品質と認識された時点で同号を適用すれば足りる。 4 争点(4)(本件商標権に係る商標登録が無効審判により無効とされるべきものと認められ,又は原告による本件商標権の行使が権利の濫用に当たるか)(被告の主張)(1) 以下のいずれかの理由により,本件商標権に係る商標登録は,無効審判により無効とされるべきものであって,原告は本件商標権を行使することができない(商標法39条により準用される特許法104条の3項)か,又は原告による本件商標権の行使は,権利の濫用に当たり,許されない。 (2) 商標法3条1項1号又は3号に該当すること「ピタバ」は,商品の普通名称又は品質を表示するものである。そして,本件商標(「PITAVA」)は,「ピタバ」を英語表記したものにすぎないから,商品の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標(商標法3条1項1号)又は商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商 ピタバ」を英語表記したものにすぎないから,商品の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標(商標法3条1項1号)又は商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標(同項3号)に該当する。 仮に,「PITAVA」が医療従事者において普通名称又は品質の表示であると認識されていないとしても,これを特定人に独占使用させることは公益上適当でないから,これらに該当するとみるべきである。 なお,除斥期間(商標法47条1項)の経過により,上記の理由では本件商標権に係る商標登録が無効審判により無効とされるべきものとは認められないとしても,原告による本件商標権の行使は,権利濫用として許されない。 (3) 商標法4条1項7号に該当すること「PITAVA」に商標権を認めることは,前記3及び後記(5)における被告の主張のとおり,誤投与,誤服用を誘発し,社会公共の利益に反するから,本件商標は,公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標(商標法4条1項7号)に該当する。 (4) 商標法3条1項柱書に違反すること商標法3条1項柱書にいう「自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標」とは,少なくとも登録査定時において,現に自己の業務に係る商品又は役務に使用をしている商標,あるいは将来自己の業務に係る商品又は役務に使用する意思のある商標と解される。しかし,後記(5)における被告の主張のとおり,原告は,商標登録出願及び登録査定時以降,本件商標を実質的に使用していなかったことがうかがえ,また,原告によるキョーリンリメディオ株式会社(以下「キョーリンリメディオ」という。)への本件商標の通常使用権の許諾は,極めて消極的な内容であった。これらの事情を考慮すれば,原告は,本件商標につき,現に自己の業務に係る商品又 リメディオ株式会社(以下「キョーリンリメディオ」という。)への本件商標の通常使用権の許諾は,極めて消極的な内容であった。これらの事情を考慮すれば,原告は,本件商標につき,現に自己の業務に係る商品又は役務に使用しておらず,また,将来自己の業務に係る商品又は役務に使用する意思もなかったものといえる。したがって,本件商標権に係る商標登録は,同項柱書に違反してされたものである。 (5) 権利濫用であること後発医薬品においては,誤投与,誤服用防止等の観点から,販売名に医薬品の一般的名称を基本とする名称を付けることが要請されており,また,PTPシートから取り出された場合でも有効成分が判別できるように,錠剤自体に一般的名称の略称を記載することが広く行われている。かかる状況に鑑 みれば,「PITAVA」のような一般的名称の略称に商標権を認め,当該商標権を有しない他社が錠剤に一般的名称の略称を付すことをできなくすることは,誤投与,誤服用を誘発し,社会公共の利益に反するといえる。 一方で,先発医薬品メーカーである原告側の事情を考えてみるに,原告は,平成15年から原告商品を販売してきたが,販売するに当たっては「リバロ」を含む販売名を使用していることから,同販売名中の「リバロ」との部分によって自他識別がされており,「PITAVA」は自他識別機能のある標章として実質的に使用されていないに等しい状況といえる。したがって,「PITAVA」について,原告の業務上の信用を保護すべき具体的な状況は生じていない。原告は,キョーリンリメディオに対し,本件商標権についての通常使用権を許諾しているが,その内容は,単にキョーリンリメディオの在庫品に対してのみ本件商標権(禁止権)を行使しないという極めて消極的なライセンスにすぎない。また,上記ライセンス契約を締結す ての通常使用権を許諾しているが,その内容は,単にキョーリンリメディオの在庫品に対してのみ本件商標権(禁止権)を行使しないという極めて消極的なライセンスにすぎない。また,上記ライセンス契約を締結する段階で,最も重要な要素である対価が決まっていなかったことがうかがえることからすれば,上記ライセンス契約の締結は,不使用取消審判により商標登録が取り消されることを防ぐ目的であったと推測され,これらの事実に照らせば,上記ライセンス契約は,原告及びライセンシーを保護すべき事情を生じさせるものとはいえない。さらに,キョーリンリメディオが使用している標章は,「ピタバ 1 杏林」であり,本件商標である「PITAVA」を使用しているといえない上,販売会社を識別する「杏林」,有効成分の量を示す数字である「1」と共に「ピタバ」が付されていることからすれば,「ピタバ」は当該錠剤がピタバスタチンカルシウム錠であることを示しているにすぎず,かかる使用は商用的使用とはいえない。 以上に加え,患者の負担軽減,医療保険財政の改善等の観点から,後発医薬品の普及が推進されている状況を考慮すれば,原告による本件商標権の行使は,権利濫用に当たるというべきである。 (原告の主張)(1) 以下のとおり,本件商標権に係る商標登録は,無効審判により無効とされるべきものとは認められず,また,原告による本件商標権の行使は,権利の濫用となるものではない。 (2) 商標法3条1項1号又は3号に該当しないこと「ピタバ」が「ピタバスタチンカルシウム」の略称であるといえないことと同様に,「PITAVA」も「ピタバスタチンカルシウム」の略称であるとはいえない。そもそも,「ピタバ」が商標法26条1項2号に該当するか否かの判断と,「PITAVA」が同法3条1項1号又は3号に該当する に,「PITAVA」も「ピタバスタチンカルシウム」の略称であるとはいえない。そもそも,「ピタバ」が商標法26条1項2号に該当するか否かの判断と,「PITAVA」が同法3条1項1号又は3号に該当するか否かの判断は異なるものである。すなわち,同法26条1項の該当性は商標権侵害が問題となっている標章の使用態様を考慮して判断されるのに対して,商標法3条1項の該当性は登録の対象となる商標と指定商品又は役務との関係に基づいて判断されるものであり,使用態様は考慮されず,判断の基準時も登録査定がされた時点である。したがって,被告は,「PITAVA」が普通名称又は品質表示であると認識されている点,また,普通名称や品質表示として適切な言葉であり,将来を含め,需要者等にその商品の普通名称や品質表示を表すものと認識される可能性があり,これを特定人に独占使用させることが公益上適当でないと判断されるものであるとの点について,具体的な主張,立証をしていない。 なお,本件商標権(商標権の分割前の商標権)の設定登録は,平成18年4月7日であり,商標法3条を理由に無効審判請求ができる5年の除斥期間は経過しているから,同条の無効理由により本件商標にかかる商標登録が無効とされる余地はない。そして,商標法39条により準用される特許法104条の3に基づく抗弁の主張ができない場合には,権利濫用の抗弁も認められないと解すべきである。 (3) 商標法4条1項7号に該当しないこと 前記3及び後記(5)における原告の主張のとおり,「PITAVA」は,「ピタバスタチンカルシウム」の略称であるとはいえないから,「PITAVA」に商標権を認めることが社会公共の利益に反するとの被告の主張は,その前提を欠くものである。 (4) 商標法3条1項柱書に違反しないこと下記(5)に の略称であるとはいえないから,「PITAVA」に商標権を認めることが社会公共の利益に反するとの被告の主張は,その前提を欠くものである。 (4) 商標法3条1項柱書に違反しないこと下記(5)における原告の主張のとおり,原告は,自ら本件商標を使用する意思をもって,指定商品を薬剤として本件商標につき登録出願をし,商標権の設定登録を受けたものであるから,商標法3条1項柱書違反はない。原告のキョーリンリメディオに対する本件商標権に係るライセンス付与に関する被告の主張も,次の(5)において主張するとおり,理由がない。 (5) 権利濫用でないこと「ピタバ」ないし「PITAVA」が「ピタバスタチンカルシウム」の略称として認識されているとはいえない。そもそも,需要者等,とりわけ錠剤を服用する患者は,当該錠剤の名称を認識しているとしても,当該錠剤の有効成分まで認識していないのが通常であり,誤投与,誤服用を防止する観点からは,当該錠剤が他の錠剤を異なることが分かる表示になっていれば足りるから,有効成分が表記されているか否かは重要ではない。また,一般的名称を表示することが誤投与,誤服用防止に有益であるともいえない。 原告は,現在,本件商標を使用していないものの,原告又は原告の関連会社等において他の薬剤に本件商標を使用する可能性はあるから,本件商標が使用された場合に,本件商標の登録を維持し混同を抑止すべきことは明らかである。そもそも,商標法は,登録商標の不使用を理由に登録商標の有効性を奪う手続を不使用取消審判手続に一元化しており,かかる法の趣旨に照らせば,商標権者が登録商標を使用してないことのみをもって登録商標に係る商標権の行使が権利濫用となることはない。また,原告は,キョーリンリメディオに対し,本件商標権につき通常使用権を許諾しており,被告による 商標権者が登録商標を使用してないことのみをもって登録商標に係る商標権の行使が権利濫用となることはない。また,原告は,キョーリンリメディオに対し,本件商標権につき通常使用権を許諾しており,被告による本 件商標権の侵害行為により,原告及びライセンシーの利益が害されるおそれがあることは明白である。被告は,原告のキョーリンリメディオに対する本件商標のライセンス付与は,極めて消極的なライセンスである上,不使用取消審判により商標が取り消されることを防ぐための名目的なものであったことがうかがえるから,原告及びライセンシーを保護すべき事情を生じさせるものではないなどと主張するが,上記ライセンス付与は名目的なものではないし,消極的なライセンス契約という主張も趣旨が不明である。 加えて,原告は被告各標章の使用の差止めを求めているにすぎないから,後発医薬品の使用の促進を阻害するものでもない。 したがって,原告の本件商標権の行使は,何ら権利濫用に当たらない。 第4 当裁判所の判断 1 当裁判所は,被告各標章の使用は,商標的使用に該当せず,また,本件商標は,公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標(商標法4条1項7号)に該当するから,本件商標権に係る商標登録は,無効審判により無効とされるべきものであって,原告は本件商標権を行使することができないから,原告の本件請求は棄却すべきものと判断する。その理由は,以下のとおりである。 2 前記前提事実に加え,後掲の証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 (1) 厚生労働省は,平成17年9月22日付け薬食審査発第0922001号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知「医療用後発医薬品の承認申請にあたっての販売名の命名に関する留意事項について」(以下「厚労省通知」という。)において,医療 2日付け薬食審査発第0922001号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知「医療用後発医薬品の承認申請にあたっての販売名の命名に関する留意事項について」(以下「厚労省通知」という。)において,医療用後発医薬品に係る承認申請に当たり,一般的名称を基本とした販売名を命名する場合には,含有する有効成分に係る一般的名称を基本とした記載をし,これに加えて,剤型,含量及び会社名を付すことを,一般的名称を基本とした記載を行わない場合には,その理由を明らかにする文書を承認申請書に添付して提出することを要請している。また, 厚労省通知においては,有効成分の一般名称の記載につき,他の製剤との混同を招かないと判断される場合は,塩,エステル及び水和物等に関する記載を省略することができるとされている(乙28)。 (2) 日本ジェネリック製薬協会は,平成23年12月27日付けの文書において,同協会の会員に対し,厚労省通知発出前に承認された医療用後発医薬品については,その販売名としてブランド名のままでよいこととされているものの,医療従事者からの強い要望を受け,類似した名称による取違えを回避する観点から,既存のブランド名から一般的名称への変更に努めるよう要請した(乙29)。 (3) ピタバスタチンカルシウムを有効成分とする後発医薬品の販売名に「ピタバスタチンCa」又は「ピタバスタチンカルシウム」を使用している会社は,被告のほかに少なくとも27社あり,そのうち錠剤自体に「ピタバスタチン」との記載を付している会社は少なくとも6社(うち1社は,原告が本件商標権につき通常使用権を許諾したキョーリンリメディオである。),「ピタバ」との記載を付している会社(被告を除く。)は少なくとも5社(うち1社は,キョーリンリメディオである。)である(甲9,乙14ないし18) 通常使用権を許諾したキョーリンリメディオである。),「ピタバ」との記載を付している会社(被告を除く。)は少なくとも5社(うち1社は,キョーリンリメディオである。)である(甲9,乙14ないし18)。 (4) 「ピタバスタチン」及び「Pitavastatin」は,医学分野の学会発表や研究報告において,「ピタバ」又は「Pitava」と省略されて記載されることがある(乙19,20,21の1,22)。 (5) 被告は,平成25年1月の時点で,自社で販売する大半の後発医薬品の販売名に「アメル」との名称を使用している(乙41)。 (6) 被告各商品のPTPシートには,有効成分である「ピタバスタチンCa」,含有量及び「アメル」の記載がある(乙48,弁論の全趣旨)。 (7) 医薬品においては,その錠剤自体に有効成分の名称の全部又は一部を記載することがある(乙30,31の1・2,32の1・2,33ないし36, 37の1ないし3,38,39)。 3 争点(2)(被告各標章の使用が商標的使用に当たるか)について(1) 上記2(1)及び(2)で認定した厚労省通知及び日本ジェネリック製薬協会の要請は,類似した名称の使用による取違えを回避する観点から,販売名を見れば,需要者等に,当該後発医薬品の有効成分,剤型,有効成分の含有量及び販売している会社を認識できるようにすることを目的とするものといえる。そうすると,販売名のうち,有効成分,剤型,有効成分の含有量に係る部分は,あくまで後発医薬品の性質に係る情報を示すために付される名称であり,需要者等も同部分をかかる情報が表示されたものであると認識するのであるから,同部分は出所識別機能を有するものと認めることはできない。 そして,前記前提事実(3)及び上記1(5)の認定事実によれば,被告各商品の販売名は,有 る情報が表示されたものであると認識するのであるから,同部分は出所識別機能を有するものと認めることはできない。 そして,前記前提事実(3)及び上記1(5)の認定事実によれば,被告各商品の販売名は,有効成分(「ピタバスタチンCa」),剤型(「錠」),有効成分の含有量(「1mg」,「2mg」又は「4mg」)及び被告が販売する医薬品であることを示す名称(「アメル」)で構成されていると認めることができるから,被告各商品の販売名は,上記要請に従って命名されたものと認めるのが相当である。 一方で,被告各商品の錠剤自体に付された記載は,「ピタバ」,「1」,「2」又は「4」,及び「アメル」であるものの,厚労省通知において,有効成分の一般名称を記載するに当たり,一定の場合に塩の部分を省略することができるとされており(上記1(1)),「ピタバスタチンカルシウム」の場合には,「カルシウム」の部分を省略することができるといえること,医学分野において,「ピタバ」が「ピタバスタチン」を省略したものとして使用されることがあること(上記1(4)),原告商品に対する後発医薬品の錠剤自体に「ピタバスタチン」ないし「ピタバ」との記載を付している会社が複数存在すること(上記1(3)),有効成分の名称の一部を錠剤自体に付すことは,他の医薬品においても行われていること(上記1(7)),数字部分 にはおよそ出所識別機能がなく,一方で,単位に関する記載がなくても,数字だけで含有量に関する情報であることが十分に推認できること,記載された客体が錠剤自体である以上,剤型に関する情報の記載は不要であることに鑑みれば,錠剤自体に付された上記記載も,販売名と同様の趣旨で付されたものであると認めるのが相当である。 他方で,被告各商品のPTPシートには有効成分(ピタバスタチンカルシウ 載は不要であることに鑑みれば,錠剤自体に付された上記記載も,販売名と同様の趣旨で付されたものであると認めるのが相当である。 他方で,被告各商品のPTPシートには有効成分(ピタバスタチンカルシウム)を意味する「ピタバスタチンCa」との記載があるから,当該記載に接した需要者等は,医療従事者であれ,患者自身であれ,錠剤自体に付された「ピタバ」が有効成分の情報であることを容易に認識することができるものと認められる。この点,原告は,PTPシートの記載を見ても,有効成分に興味,知識がない患者は,ピタバスタチンカルシウムが有効成分であると認識することはないと主張するが,上記説示したところに照らし,採用することができない。 (2) 以上によれば,被告各標章は,あくまで被告各商品の有効成分であるピタバスタチンカルシウムを示すものにすぎず,それ自体出所識別機能を有するものと認めることはできないから,その使用は商標的使用に該当しない。 4 争点(4)(本件商標権に係る商標登録が無効審判により無効とされるべきものと認められ,又は原告による本件商標権の行使が権利の濫用に当たるか)について(1) 商標法4条1項7号該当性についてア商標法4条1項7号は,商標登録を受けることができない商標として,「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」を規定しているところ,ある商標を指定商品又は指定役務について使用することを特定人に独占させることが著しく社会的妥当性を欠くと認められるような場合には,当該商標は,同号に該当するものと解するのが相当である。 イこれを本件についてみるに,前記前提事実,前記2の認定事実及び弁論 の全趣旨(当裁判所に顕著な事実を含む。)を総合すれば,①本件商標を構成する「PITAVA」の文字は,医学分野の学会発表や研究報 本件についてみるに,前記前提事実,前記2の認定事実及び弁論 の全趣旨(当裁判所に顕著な事実を含む。)を総合すれば,①本件商標を構成する「PITAVA」の文字は,医学分野の学会発表や研究報告において,「Pitavastatin」(原告商品及び被告各商品の有効成分である「ピタバスタチンカルシウム」について,塩に関する記載を省略した「ピタバスタチン」の英語表記である。)の略称として用いられている「Pitava」を大文字で表記したものであること,②被告各標章を構成する「ピタバ」の文字は,被告商品の有効成分である「ピタバスタチンカルシウム」について,塩に関する記載を省略した「ピタバスタチン」の略称として用いられるものであること,③原告は,平成15年9月以降,ピタバスタチンカルシウムを有効成分とする原告商品を製造販売してきたが,同商品の販売に当たり,本件商標を使用したことはないこと,④原告は,本件特許権の存続期間が平成25年8月3日をもって満了し,同年12月以降,原告商品に対する後発医薬品の製造販売が開始されたことを受けて,当該後発医薬品の錠剤自体に「ピタバ」との記載を付している会社(キョーリンリメディオを除く。)に対して,商標権侵害訴訟を提起したこと,⑤上記後発医薬品(被告各商品を含む。)の錠剤に「ピタバ」との記載がされた趣旨は,取違えを回避することを目的とした厚労省通知及び日本ジェネッリク製薬協会の要請に従おうとしたものであることが,いずれも認められる。 そうとすれば,原告による本件商標に係る商標登録出願は,本件特許権の存続期間満了後,原告のライセンシー以外の者による後発医薬品の市場参入を妨げるという不当な目的でされたものであることが推認されるばかりか,本件商標を指定商品「ピタバスタチンカルシウムを含有する薬剤」に使用するこ ,原告のライセンシー以外の者による後発医薬品の市場参入を妨げるという不当な目的でされたものであることが推認されるばかりか,本件商標を指定商品「ピタバスタチンカルシウムを含有する薬剤」に使用することを原告に独占させることは,薬剤の取違え(引いては,誤投与・誤服用による事故)を回避する手段が不当に制約されるおそれを生じさせるものであって,公共の利益に反し,著しく社会的妥当性を欠くと 認めるのが相当である。 なお,付言するに,原告のような先発医薬品を製造販売する者が後発医薬品の市場参入を阻止したいと考えること自体は,無理からぬところであるが,その手段は,特許権など医薬品それ自体に関する権利の行使によるべきであって,化合物の一般的名称である「ピタバスタチンカルシウム」の略称として用いられる「PITAVA」の文字を標準文字で書してなる本件商標と,薬剤の取違えを回避するため被告商品の錠剤表面に印字された「ピタバ」(有効成分である「ピタバスタチンカルシウム」の略称として用いられることは,前示のとおりである。)との文字からなる標章(被告標章)とが類似する旨主張することは,公益上,容認することができないというべきである。 (2) 小括上記検討したところによれば,本件商標は,公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標(商標法4条1項7号,46条1項1号)に該当し,本件商標権に係る商標登録は,無効審判により無効とされるべきものと認められるから,原告は本件商標権を行使することができない(商標法39条により準用される特許法104条の3項)。 第5 結論以上によれば,その余の点を検討するまでもなく,原告の本件請求はいずれも理由がないから,これらを棄却することとし,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第29部 第5 結論以上によれば,その余の点を検討するまでもなく,原告の本件請求はいずれも理由がないから,これらを棄却することとし,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第29部 裁判長裁判官 嶋末和秀 裁判官 鈴木千帆 裁判官本井修平は,転補のため,署名押印できない。 裁判長裁判官 嶋末和秀 (別紙) 被告標章目録 (別紙)商標権目録 1 登録番号第4942833号出願日平成17年8月30日登録日平成18年4月7日登録商標PITAVA(標準文字)商品及び役務の区分第5類指定商品薬剤 2 登録番号第4942833号の1出願日平成17年8月30日登録日平成18年4月7日登録商標PITAVA(標準文字)商品及び役務の区分第5類指定商品薬剤但し,ピタバスタチンカルシウムを含有する薬剤を除く 3 登録番号第494 録商標 PITAVA(標準文字)商品及び役務の区分第5類指定商品薬剤但し,ピタバスタチンカルシウムを含有する薬剤を除く 3 登録番号第4942833号の2出願日平成17年8月30日登録日平成18年4月7日(商標登録原簿の甲区欄〔原告を商標権者とする旨〕の登録は,平成26年12月2日)登録商標 PITAVA(標準文字)商品及び役務の区分第5類指定商品ピタバスタチンカルシウムを含有する薬剤 (別紙)被告商品目録 (販売名) ピタバスタチンCa錠1mg「アメル」 (販売名) ピタバスタチンCa錠2mg「アメル」 (販売名) ピタバスタチンCa錠4mg「アメル」
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