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昭和43(オ)232 譲受代金支払並びに物件引渡請求

裁判所

昭和47年3月9日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所 昭和41(ネ)380

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2,199 文字

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人島田新平、同島田芙樹の上告理由について。原判決は、訴外Dが訴外E産商株式会社(以下「E産商」という。)の代表取締役として本件債権を被上告会社に譲渡した行為および右譲渡の事実を上告会社に通知した行為の効力を判断するにつき、右E産商は、Dが昭和三七年一〇月にF物産株式会社の株式全部を買い受けたのち、その商号を三度にわたり変更し、また目的を変更して現在に及んだ会社であるところ、Dにおいて株式を買い受けたのちは、Dを除く会社役員および株主は単に名義を貸与しているだけにすぎず、実質上の株主はD一人であつて、そのため、同会社では株主総会が開かれたことがないまま、Dがその代表取締役として行動してきたとの事実を確定したうえ、株式会社においては、株主が一人になつてもただちに解散に至るものではなく、したがつて、株主が一人の場合に、その者が株主総会の議を経ずに代表取締役に就任し、独自にその権限を行使することはもとより違法無効のものといえないことが明らかであるから、右DがE産商を代表してした本件債権の譲渡および通知は有効である旨の判断を示して本件債権の支払を求める被上告会社の本訴請求を認容している。しかしながら、株式会社の代表取締役として会社の代表権を行使しうるためには、株主総会において取締役に選任されたうえ、取締役会の決議によつて代表取締役に選任されなければならないものであることは、商法二五四条、二六一条の明定するところであつて、かりに、原判示のようにE産商をもつて株主が一人の会社であると解することができるとしても、その一人の株主が株主総会の議を経ず、取締役会の決議をも経ないで当然に代表取締役に就任して代表権を行使しうるもの りに、原判示のようにE産商をもつて株主が一人の会社であると解することができるとしても、その一人の株主が株主総会の議を経ず、取締役会の決議をも経ないで当然に代表取締役に就任して代表権を行使しうるものと解する- 1 -ことはできないのである。 主が一人の会社であると解することができるとしても、その一人の株主が株主総会の議を経ず、取締役会の決議をも経ないで当然に代表取締役に就任して代表権を行使しうるもの りに、原判示のようにE産商をもつて株主が一人の会社であると解することができるとしても、その一人の株主が株主総会の議を経ず、取締役会の決議をも経ないで当然に代表取締役に就任して代表権を行使しうるものと解する- 1 -ことはできないのである。してみれば、前示の見解のもとにDがE産商の代表取締役として代表権を有するものとした原判決は、株式会社の代表取締役に関する法規の解釈適用を誤つたものとして、違法たるを免れない。しかしながら他面、前示事実関係によれば、E産商の株式は、同会社がF物産株式会社と称していた当時、Dにおいてその株式の全部を譲り受けてその権利者となつたのちにおいては、Dを除く株主はすべてDに名義を貸与しているだけにすぎず、同会社の役員もまた、Dのために名義を貸与しているにすぎないというのであるから、同会社は、株式会の形態をとつてはいるが、その実質においてはDの経営にかかる個人企業となんら異なるところはないものというべく、E産商すなわちD個人と解することができるのであつて、かかる事情のもとにおいては、同会社の名をもつてなされた取引は実質上D個人の取引とみて妨げないというべきである。そうであるとすれば、本件債権はE産商が上告会社に対して売却した物件の代金債権であることは原審の確定するところであるが、その実質はD個人の取引によつて生じた同人個人の債権であると解することができるから、同人が同会社の代表取締役名義をもつてした被上告会社に対する前記債権譲渡およびその旨の通知行為は、実質上の権利の帰属者のした行為としてその効力を生じたものであり、債務者である上告会社において右債権譲渡の効果を争うことはできないものといわなければならない。してみれば、右Dのした本件債権譲渡に関する行為の効力を是認して被上告会社の請求を認容した原判決の結論は 務者である上告会社において右債権譲渡の効果を争うことはできないものといわなければならない。してみれば、右Dのした本件債権譲渡に関する行為の効力を是認して被上告会社の請求を認容した原判決の結論は正当であることに帰するのであつて、原判決の前記違法はその結論に影響を及ぼさないものというべきであるから、論旨は、結局、採用することができない。 する行為の効力を是認して被上告会社の請求を認容した原判決の結論は 務者である上告会社において右債権譲渡の効果を争うことはできないものといわなければならない。してみれば、右Dのした本件債権譲渡に関する行為の効力を是認して被上告会社の請求を認容した原判決の結論は正当であることに帰するのであつて、原判決の前記違法はその結論に影響を及ぼさないものというべきであるから、論旨は、結局、採用することができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。- 2 -最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官藤林益三裁判官岩田誠裁判官大隅健一郎裁判官下田武三裁判官岸盛一- 3 -

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