【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 被告人四名の弁護人寺井俊正の上告趣意は、違憲をいう点はあるが、その実質は 単なる法令違反の主張であり、その余の論旨は、事
主 文 本件上告を棄却する。 理 由 被告人四名の弁護人寺井俊正の上告趣意は、違憲をいう点はあるが、その実質は 単なる法令違反の主張であり、その余の論旨は、事実誤認、単なる法令違反、量刑 不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない(選挙長が明らかに有効な投票 を故意に無効と決定して特定候補者の得票の数を減少させた行為につき公職選挙法 二三七条三項、四項の罪が成立するとした原審の判断は、正当である。)。 被告人Aの弁護人大塚一男の上告趣意第一点は、憲法三七条一項違反をいうが、 裁判が迅速を欠いたからといつて原判決破棄の理由とならないことは、当裁判所の 判例(昭和二三年(れ)第一〇七一号同年一二月二二日大法廷判決、刑集二巻一四 号一八五三頁)の示すところであるから、所論違憲の主張は理由がなく、同第二点 中判例違反をいう点は、所論は昭和三三年四月二四日B旅館における本件共謀の事 実の存在につき厳格な証明がなされていないことを前提として判例違反を主張する が、原審は第一審判決挙示の証拠を総合すれば右共謀の事実が十分認められると判 示しており、記録に徴すれば右判示は相当と認められるから、所論判例違反の主張 はその前提を欠き、その余の論旨は単なる法令違反、事実誤認の主張であり、同第 三点は、単なる法令違反の主張であつて、いずれも適法な上告理由にあたらない。 被告人Aの弁護人佐瀬昌三、同井出雄介の上告趣意中違憲をいう点は、その実質 は単なる法令違反の主張であり、前記共謀の事実につき厳格な証明がないとして判 例違反をいう点は、前記弁護人大塚一男の上告趣意第二点中の判例違反の主張につ いて説示したとおり、その前提を欠き、その余の論旨は単なる法令違反、事実誤認 の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。 被告人A本人の上告趣意中本論と題する の上告趣意第二点中の判例違反の主張につ いて説示したとおり、その前提を欠き、その余の論旨は単なる法令違反、事実誤認 の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。 被告人A本人の上告趣意中本論と題する部分は、違憲をいう点もあるが、その実 - 1 - 質はすべて事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由にあたらな い。 同被告人本人の上告趣意中各論と題する部分の一は、違憲をいうが、その実質は すべて単なる法令違反、事実誤認の主張であり、同二のうち憲法二一条違反をいう 点は、その実質は事実誤認の主張であり、判例違反をいう点は、所論は原審が採証 にあたり不可分の供述を分断しその一部をとつて全体の趣旨と異なる認定をしたこ とを前提として判例違反を主張するが、記録を調べても原審が所論のような認定を した事実は認められないから、所論判例違反の主張はその前提を欠き、適法な上告 理由にあたらない。 同三のうち、原審の裁判が迅速を欠いたとして憲法三七条一項違反をいう点は前 記弁護人大塚一男の上告趣意第一点について説示したとおりであつて、所論違憲の 主張は理由がなく、その余の論旨は、違憲をいうが、その実質は単なる法令違反の 主張であつて、適法な上告理由にあたらない。 同四は違憲をいうが、その実質はすべて単なる法令違反、事実誤認の主張であり、 同五は、原審が共謀共同正犯の事実摘示において共謀そのものの判示も必要でない と判示したことを前提として違憲をいうが、原審は共謀の日時、場所、事情等の摘 示まで必要とするものではないと判示したにすぎず、所論のように共謀そのものの 判示も必要でないとしたものでないことは原判文上明らかであるから、所論違憲の 主張はその前提を欠き、適法な上告理由にあたらない。 同六は、違憲をいう点もあるが、その実質はすべて単なる法令違反の主張であり、 同七、八 いとしたものでないことは原判文上明らかであるから、所論違憲の 主張はその前提を欠き、適法な上告理由にあたらない。 同六は、違憲をいう点もあるが、その実質はすべて単なる法令違反の主張であり、 同七、八は単なる法令違反の主張であり、同九は、判例違反をいうが、引用の判例 は事案を異にして本件に適切でなく、同一〇のうち違憲をいう点は、その実質は単 なる法令違反の主張であり、判例違反をいう点は、引用の判例は事案を異にして本 件に適切でなく、いずれも適法な上告理由にあたらない。 - 2 - 同一一のうち、自白の任意性がないことを前提として憲法三八条一項、二項の違 反をいう点は、記録を調べても所論の各供述に任意性を疑うべき点は認められない から、所論違憲の主張はその前提を欠き、憲法三八条三項違反をいう点は、共犯者 の自白は、被告人に対する関係においては被告人以外の者の供述であつて、憲法三 八条三項にいわゆる「本人の自白」にあたらないことは、当裁判所昭和二九年(あ) 第一〇五六号同三三年五月二八日大法廷判決(刑集一二巻八号一七一八頁)の判示 するところであり、したがつて、所論共謀の事実を共犯および共犯容疑者の供述に よつて認定することが何ら憲法三八条三項に違反するものでないこともまた右大法 廷判決の趣旨に照らし明らかであるから、論旨は理由がなく、共犯容疑者を証人と して尋問することが被疑者に自白を強制するものであるとして憲法三八条二項違反 を主張する点は、証人は自己に不利益な供述を拒みうるものでこれを強制されない ものであるから、所論違憲の主張はその前提を欠き、その余の違憲の主張の実質は 単なる法令違反の主張を出でず、いずれも適法な上告理由にあたらない。 同被告人本人の上告趣意中その余の部分は、事実誤認、単なる法令違反、量刑不 当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。 よつて 単なる法令違反の主張を出でず、いずれも適法な上告理由にあたらない。 同被告人本人の上告趣意中その余の部分は、事実誤認、単なる法令違反、量刑不 当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。 よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す る。 昭和四三年五月二日 最高裁判所第一小法廷 裁判長裁判官 長 部 謹 吾 裁判官 入 江 俊 郎 裁判官 松 田 二 郎 裁判官 大 隅 健 一 郎 - 3 -
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