【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄する。 被告人両名をそれぞれ懲役八月に処する。 被告人両名に対しては本裁判確定の日から各二年間右各刑の執行をそれ ぞれ猶予する。 被告
主文原判決を破棄する。 被告人両名をそれぞれ懲役八月に処する。 被告人両名に対しては本裁判確定の日から各二年間右各刑の執行をそれぞれ猶予する。 被告人両名から金一万二千五百円、被告人Aから金一万円、被告人Bから金三万円をそれぞれ追徴するる。 訴訟費用中、原審の証人C及び同Dに各支給した分は被告人Bの負担とし、当審の証人E、同F、同G及び同Hに各支給した分は被告人Aの負担とし、爾余の原審及び当審の各証人に各支給した分は被告人両名の連帯負担とする。 理由本件控訴の趣意は、被告人Aの弁護人高橋徳及び被告人Bの弁護人菊地三四郎がそれぞれ差し出した各控訴趣意書並びに検事青山利男が差し出した宇都宮地方検察庁検察官検事正代理次席検事I作成名義の控訴趣意書にそれぞれ記載してあるとおりであるから、いずれもこれを引用し、これに対して当裁判所は、次のように判断をする。 高橋弁護人の事実誤認の論旨のうちの第一点について。 <要旨>刑法第一九七条第一項後段にいわゆる「請託」とは、公務員に対して、その職務に関して一定の行為を行うこ</要旨>とを依頼することであつて、その依頼が不正な職務行為の依頼であると正当な職務行為の依頼であるとを問わないと共に、必らずしも事前に明示的にされることを必要とするものではなく、賄賂を供与すること自体により黙示的にその依頼の趣旨を表示することをも含むものと解すべきところ(最高裁判所昭和二六年(あ)第二一九号昭和二七年七月二二日第三小法廷判決最高裁判所判例集第六巻第七号第九二七頁以下及び東京高等裁判所昭和二八年(う)第八四二号同年七月二〇日第七刑事部判決、高等裁判所判例集第六巻第九号第一二一〇頁以下参照。)、原判決が引用している各関係証拠によれば、原判 六巻第七号第九二七頁以下及び東京高等裁判所昭和二八年(う)第八四二号同年七月二〇日第七刑事部判決、高等裁判所判例集第六巻第九号第一二一〇頁以下参照。)、原判決が引用している各関係証拠によれば、原判示第一の(一)ないし(六)の各金員はいずれも原判示第一の(一)ないし(六)の各農地を宅地に転用するための所有権移転に関する許可申請かなされてからその許可があるまでの間に、論旨も認めているようにそれぞれ「よろしく頼む」といつて供与されたものであり、なおその大部分はJ農業委員会が右申請の当否について実地調査に来た際又はその直後に供与されたものであることが明らかであるから、右各金員はいずれも原判示第一の(一)ないし(六)に記載されている具体的な申請に関してそれぞれ原判示のような趣旨で供与されたものと認めるのが相当であり、このように具体的に特定した事件について、原判示のような趣旨で公務員に金員を供与した場合には原判示のような黙示の請託があつたものと認めるのが相当であるから、原判決が原判示第一の(一)ないし(六)の各所為をいずれも受託収賄罪に問擬したことはまことに相当であつて、これを非難することは当らないし、又原判示第一の(一)及び(四)の各所為がそれぞれ公訴時効にかかつているとの主張はその前提を欠き、これを採用することができないから、論旨はすべて理由がない。 (その他の判決理由は省略する。)(裁判長判事加納駿平判事河本文夫判事太田夏生)
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